| 【発明の名称】 |
車両のハイブリッドシステム |
| 【発明者】 |
【氏名】仁科 充広 【住所又は居所】埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産ディーゼル工業株式会社内
【氏名】宮田 達司 【住所又は居所】埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産ディーゼル工業株式会社内
【氏名】鈴木 祐次 【住所又は居所】埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産ディーゼル工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】エンジンの出力軸と変速機の入力軸を断続するクラッチと、電動機と発電機を兼ねる回転電機と、回転電機の入出力軸と変速機の入力軸を連結する動力伝達機構と、回転電機に接続される蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタと、を備える車両のハイブリッドシステムにおいて、蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタの寿命を確保するため、蓄電装置の温度などキャパシタ状態に応じた適正な充放電制御を実現する。
【解決手段】蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段(S4.03)と、キャパシタ状態の検出信号から異常を判定する手段(S4.04〜S4.07,S4.10)と、キャパシタ状態の異常に応じた制限値を設定する手段(S4.11,S4,12)と、この設定値を加味して回転電機に対するトルク指令値を決定することにより蓄電装置の充放電を制御する手段(S4.13,S4.14)と、を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】エンジンの出力軸と変速機の入力軸を断続するクラッチと、電動機と発電機を兼ねる回転電機と、回転電機の入出力軸と変速機の入力軸を連結する動力伝達機構と、回転電機に接続される蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタと、を備える車両のハイブリッドシステムにおいて、蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段と、キャパシタ状態の検出信号から異常を判定する手段と、キャパシタ状態の異常に応じた制限値を設定する手段と、この設定値を加味して回転電機に対するトルク指令値を決定することにより蓄電装置の充放電を制御する手段と、を備えることを特徴とする車両のハイブリッドシステム。 【請求項2】蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの温度を検出する機能を備えることを特徴とする請求項1の記載に係る車両のハイブリッドシステム。 【請求項3】蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの端子電圧を検出する機能を備えることを特徴とする請求項1の記載に係る車両のハイブリッドシステム。 【請求項4】蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの圧縮圧力を検出する機能を備えることを特徴とする請求項1の記載に係る車両のハイブリッドシステム。 【請求項5】蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの絶縁レベルを検出する機能を備えることを特徴とする請求項1の記載に係る車両のハイブリッドシステム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、車両の動力源に回転電機(モータジェネレータ)およびエンジンを備えるハイブリッドシステムに関する。 【0002】 【従来の技術】車両のハイブリッドシステムとして、エンジンの出力軸と変速機の入力軸を断続するクラッチと、電動機と発電機を兼ねる回転電機と、回転電機の入出力軸と変速機の入力軸を連結する動力伝達機構と、回転電機に接続される蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタと、を備えるパラレル方式のものがある(特願2000-315757号、参照)。 【0003】なお、シリーズ方式のハイブリッドシステムであるが、電気二重層キャパシタから構成される蓄電装置と、車両の動力源となると共に蓄電装置へ回生電力を供給する回転電機と、蓄電装置および回転電機への電力供給を行う発電機と、発電機を駆動するエンジンと、を備える車両において、蓄電装置の充電状態(SOC)を所定レベルに維持する(過度の充放電を防止する)よう、回転電機に対する充放電を制限する手段を備えるものがある(特開2001-224102号、参照)。たとえば、回転電機の駆動制御において、蓄電装置の電圧が所定レベルに低下すると、回転電機に対する駆動指令値は、蓄電装置の電圧を考慮した計算値に小さく設定される。これにより、蓄電装置の放電が最小限に抑えられる。その一方、発電機が最大出力で駆動され、蓄電装置への急速充電により、回転電機の出力トルクも確保されるようになる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタについては、温度などの変化により、静電容量などキャパシタ性能に変化を生じることが考えられる。そのため、温度などの異常範囲において、蓄電装置の充電または放電を長く継続すると、電気二重層キャパシタの寿命劣化が生じやすい。 【0005】この発明は、このような課題に着目してなされたものであり、蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタの寿命を確保するため、蓄電装置の温度などキャパシタ状態に応じた適正な充放電制御の実現を目的とする【0006】 【課題を買い蹴るするための手段】第1の発明は、エンジンの出力軸と変速機の入力軸を断続するクラッチと、電動機と発電機を兼ねる回転電機と、回転電機の入出力軸と変速機の入力軸を連結する動力伝達機構と、回転電機に接続される蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタと、を備える車両のハイブリッドシステムにおいて、蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段と、キャパシタ状態の検出信号から異常を判定する手段と、キャパシタ状態の異常に応じた制限値を設定する手段と、この設定値を加味して回転電機に対するトルク指令値を決定することにより蓄電装置の充放電を制御する手段と、を備えることを特徴とする。 【0007】第2の発明は、第1の発明に係る車両のハイブリッドシステムにおいて、蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの温度を検出する機能を備えることを特徴とする。 【0008】第3の発明は、第1の発明に係る車両のハイブリッドシステムにおいて、蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの電圧を検出する機能を備えることを特徴とする。 【0009】第4の発明は、第1の発明に係る車両のハイブリッドシステムにおいて、蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの圧縮圧力を検出する機能を備えることを特徴とする。 【0010】第5の発明は、第1の発明に係る車両のハイブリッドシステムにおいて、蓄電装置のキャパシタ状態を検出する手段は、電気二重層キャパシタの絶縁レベルを検出する機能を備えることを特徴とする。 【0011】 【発明の効果】第1の発明〜第5の発明においては、蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタ状態について、異常が判定されると、異常に応じた制限値が回転電機のトルク指令値に加味される。回転電機は、制限値を含むトルク指令値に制御されるので、蓄電装置のキャパシタ状態に応じた適正な充放電制御が得られ、電気二重層キャパシタの寿命(充放電サイクル寿命)を十分に確保できるのである。 【0012】第2の発明においては、蓄電装置に対して電気二重層キャパシタの温度に応じた適正な充放電制御を実現できる。第3の発明においては、蓄電装置に対して電気二重層キャパシタの電圧に応じた適正な充放電制御を実現できる。第4の発明においては、蓄電装置に対して電気二重層キャパシタの圧縮圧力に応じた適正な充放電制御を実現できる。第5の発明においては、蓄電装置に対して電気二重層キャパシタの絶縁レベルに応じた適正な充放電制御を実現できる。 【0013】 【発明の実施の形態】図1において、1はエンジン、2は歯車式の変速機であり、これらの間に摩擦クラッチ3aが介装される。エンジン1は、ディーゼルエンジン(または圧縮天然ガスを燃料とするCNGエンジン)が採用される。4は回転電機(モータジェネレータ)であり、その入出力軸は噛合クラッチ3bおよび動力伝達機構5(ギヤボックス)を介して変速機2の入力軸に連結される。 【0014】変速機2には、そのギヤシフトを制御するコントロールユニット6(FCT-ECU)が備えられる。コントロールユニット6は、ハイブリッド制御ユニット10(ハイブリッドECU)に接続され、運転室のチェンジレバー装置7からの変速要求に基づくギヤシフトをハイブリッドECU10の命令に従って制御する。 【0015】摩擦クラッチ3a(エンジンクラッチ)には、これを断続するクラッチアクチュエータ8(クラッチブースタ)が備えられる。クラッチアクチュエータ8は、運転者のペダル操作またはハイブリッドECU10の要求に応じてエンジン1から変速機2およびギヤボックス5への動力の伝達を断続する。 【0016】噛合クラッチ3b(モータクラッチ)は、回転電機の運転停止時にその慣性質量を駆動系から分離するためのものであり、ハイブリッドECU10の要求に応じて回転電機4からギヤボックス5またはその逆方向への動力の伝達を断続するクラッチアクチュエータ(図示せず)が備えられる。 【0017】回転電機4は、高効率および小形軽量化の面から、永久磁石型同期電動機(IPM同期モータ)が使用され、蓄電装置(図3、参照)にインバータを介して接続される。蓄電装置には、車両の制動エネルギを短時間で無駄なく高効率に回生するため、車両の電池許容質量に対して必要な出力密度を確保しやすい、電気二重層キャパシタが用いられる。 【0018】インバータ(図4、参照)は、ハイブリッドECU10の要求に応じて回転電機4を電動モードまたは発電モードに制御する。電動モードにおいては、蓄電装置の充電電力(直流電力)を交流電力に変換して回転電機4を駆動する一方、発電モードにおいては、回転電機4の発電電力(交流電力)を直流電力に変換して蓄電装置を充電する。 【0019】ハイブリッドECU10は、摩擦クラッチ3aのストロークを検出するクラッチストロークセンサ14、噛合クラッチ3bの断続を検出するポジションスイッチ(図示せず)、エンジンの回転速度を検出するエンジン回転センサ16、ペダル12の踏み量から要求駆動力を検出するアクセル開度センサ13、クラッチペダル23の開放(初期位置)および踏込み(作動位置)を検出するペダルスイッチ14a,14b、変速機2の出力側の回転速度(プロペラシャフト回転速度)を検出するPS回転センサ18(車速センサ)、変速機2の入力側の回転速度(カウンタシャフト回転速度)を検出するCP回転センサ19、等に接続される。 【0020】これらの検出信号および蓄電装置のSOC(State Of Chage)を含む各種情報に基づいて、ハイブリッドECU10は、摩擦クラッチ3aのクラッチアクチュエータ8,噛合クラッチ3bのクラッチアクチュエータ,回転電機4のインバータ30、を制御する一方、変速機2のコントロールユニット6への命令(目標段信号,ギヤ抜きのタイミング信号,ギヤ入れのタイミング信号、など)、後述のブレーキ制御ユニット(ブレーキECU)およびエンジン制御ユニット(エンジンECU)への要求、を送信する。 【0021】図2は、蓄電装置のSOCをパラメータに回転電機4の駆動トルクとエンジン1の駆動トルクとの分担率を設定する制御マップであり、ハイブリッドECU10に格納される。ハイブリッドECU10は、制御マップから蓄電装置のSOC情報に応じた駆動トルク分担率を求め、この分担率と要求駆動トルク(アクセル操作量)に基づいて、エンジンECUとの協調制御により、回転電機4の出力およびエンジン1の出力を制御する。つまり、回転電機4が分担駆動トルクを発生するようにインバータ11を制御する一方、エンジンECUへの要求(エンジン1が分担駆動トルクに応じた燃料供給量)を送信するのである。 【0022】回転電機4の駆動トルク分担率=1(エンジン1の駆動トルク分担率=0)の場合、摩擦クラッチ3aが切断かつ噛合クラッチ3bが接続の状態において、アクセル操作量に相当する要求駆動トルクが回転電機4から得られるようにインバータを制御する。回転電機4の駆動トルク分担率<1(エンジン1の駆動トルク分担率>0)の場合、摩擦クラッチ3が接続かつ噛合クラッチ3bが接続の状態において、蓄電装置のSOCの低下に連れて回転電機4の分担駆動トルクが小さくなり、それに応じてエンジン1の分担駆動トルクが大きくなるようにエンジンECUへの要求およびインバータを制御する。エンジン1の駆動トルク分担率が=1(回転電機の駆動トルク分担率=0)の場合、摩擦クラッチ3aが接続かつ噛合クラッチが切断の状態において、アクセル操作量に相当する要求駆動トルクがエンジン1から得られるようにエンジンECUへの要求を制御する。 【0023】ハイブリッドECU10は、ブレーキECUとの協調制御により、ブレーキペダルの踏み量(要求制動トルク)に基づいて、蓄電装置への充電が可能な限り、摩擦クラッチ3aが切断かつ噛合クラッチ3bが接続の状態において、後輪の配分制動力(要求制動力×制動力配分比)に相当する回生制動力が回転電機4から得られるようにインバータを制御する一方、前輪の配分制動力を発生させるのに加え、後輪の配分制動力を回生制動トルクで賄い切れない場合、その不足分の制動力を後輪に発生させるようにブレーキECUへの要求を制御する。また、蓄電装置のSOC情報から、発電の必要を判定すると、摩擦クラッチ3aが接続かつ噛合クラッチ3bが接続の状態において、エンジン1の出力に余裕がある場合、回転電機4の発電により、蓄電装置を充電するようにインバータを制御する。 【0024】蓄電装置は、図3のように複数のキャパシタセル(可撓性の容器に電極の積層体を電解液と共に密封したもの)から所定容量のキャパシタモジュールに構成される。所要数のキャパシタセルは、厚さ方向(電極の積層方向)への整列(たとえば、1列に重ねる)状態でモジュールボックス41に収装され、適宜な加圧手段42により均等な面圧に圧縮される。 【0025】後述の充放電制御に必要な検出手段40b〜40eが備えられる。温度センサ40bは、キャパシタセルの温度を検出するものであり、加圧手段42を挟む両側にそれぞれ3個ずつ配置される。電圧センサ40cは、セル電圧(キャパシタセルの端子電圧)を検出するものであり、加圧手段42の両側で直列に接続されるキャパシタセル毎に1個ずつ配置される。圧力センサ40dは、キャパシタセルを均等な面圧に加圧する圧縮圧力を検出するものであり、加圧手段に組み付けられる。絶縁センサ40eは、強電系の漏れ電流から蓄電装置(キャパシタモジュール)の絶縁レベルを検出するものである。 【0026】図1において、20は中継シリンダであり、その内部にその軸方向へ摺動可能な2つのピストン20a,20bが収装され、3つの液圧室A〜Cを画成する。液圧室Aの油圧を給排するのが自動制御回路21、液圧室Bの油圧を駆動力に摩擦クラッチ3aを断続するのがクラッチブースタ8(クラッチアクチュエータ)であり、クラッチペダル23に連動するマスタシリンダ24を含む手動制御回路25が液圧室Cに接続される。 【0027】自動制御回路21は、リザーバ26と液圧室Aとの間において、クラッチ切断用の油圧ポンプ27と、クラッチ緩接続用の電磁弁28と、クラッチ急接続用の電磁弁29と、が並列に介装される。電磁弁28,29の閉弁状態において、油圧ポンプ27が駆動すると、リザーバ26の油が加圧され、液圧室Aへ送り込まれる。油圧ポンプ27から液圧室Aへの油圧は、油圧ポンプ27の停止により封じ込められる。このポンプの停止状態において、電磁弁28または29が開弁すると、液圧室Aの油圧が電磁弁28または29を介してリザーバ26側へ開放(排出)されるのである。 【0028】中継シリンダ20は、図示の状態において、油圧ポンプ27から液圧室Aに油圧の供給を受けると、ピストン20aの往動により、液圧室Bが収縮され、その油圧をクラッチブースタ8へ供給する。油圧ポンプ27の停止状態において、液圧室Aの油圧が電磁弁28または29を介して開放されると、ピストン20aの復動により、液圧室Bがクラッチブースタ8からの油圧を受け入れながら拡張する。 【0029】ハイブリッドECU10は、摩擦クラッチ3aの切断が必要になると、電磁弁28,29の閉弁状態において、油圧ポンプ27を駆動する。クラッチブースタ8の伸張により、摩擦クラッチ3aが切断されると、摩擦クラッチ3aを切断状態に保持するよう、油圧ポンプ27を停止させる。その一方、摩擦クラッチ3aの接続が必要になると、油圧ポンプ27を停止状態に維持しつつ、要求されるクラッチのストローク特性に応じて電磁弁28、29の開弁を選択的に制御する。摩擦クラッチ3aの急接続が必要なときは、電磁弁28を開弁する一方、摩擦クラッチ3aの緩接続が必要なときは、電磁弁29を開弁する。クラッチブースタ8の収縮により、摩擦クラッチ3aが接続されると、電磁弁28または29を閉弁状態に切り替える。 【0030】摩擦クラッチ3aの接続状態において、クラッチペダル23が踏み込まれると、マスタシリンダ24から液圧室Cへ油圧が供給される。中継シリンダ20は、図示の状態において、ピストン20b,20aの往動により、液圧室Bが収縮され、クラッチブースタ8へ油圧を供給する。クラッチペダル23が戻されると、その分の油圧が液圧室Cからマスタシリンダ23へ戻され、ピストン20a,20bの復動により、液圧室Bがクラッチブースタ8からの油圧を受け入れながら拡張する。つまり、手動制御回路25により、クラッチペダル23の踏み量に応じた摩擦クラッチ3aの断続が行えるのである。 【0031】図4は、制御系の機能的なブロック構成を表すものであり、ハイブリッドECU10は、車両走行状態検知手段10a、蓄電状態情報収集手段10b、蓄電装置蓄電状態判定手段10c、ハイブリッド車両動作決定手段10d、運転状態決定手段10e、駆動トルク分担率決定手段10f、制動トルク分担率決定手段10g、などから構成される。40は蓄電装置であり、温度センサ40b,電圧センサ40c,圧力センサ40d,絶縁センサ40e、これら検出信号から蓄電装置状態を検知する手段40a(蓄電装置状態検知手段)、蓄電装置状態の検知情報を通信する手段40f(蓄電装置状態情報通知手段)、を備える。 【0032】ハイブリッドECU10において、蓄電状態情報収集手段10bは、蓄電装置40からの受信情報(蓄電装置状態の検知情報)を収集する。蓄電装置蓄電状態判定手段10cは、蓄電装置状態の検知情報(温度レベル情報,電圧レベル情報,圧縮レベル情報,絶縁レベル情報)からそれぞれ対応するマップデータ(図5〜図8、参照)に基づいて蓄電装置状態(キャパシタ状態)が異常かどうかを判定するほか、異常レベルに応じた制限率を読み取る。 【0033】駆動トルク分担率決定手段10fは、車両運転動作決定手段10dおよび運転状態決定手段10eの決定情報に基づいて、回転電機4の駆動トルク分担率(図2、参照)を蓄電装置40の異常レベルに応じた制限率を加味する計算値に決定する。制動トルク分担率決定手段10gは、車両運転動作決定手段10dおよび運転状態決定手段10eの決定情報に基づいて、回転電機4の制動トルク分担率を蓄電装置の異常レベルに応じた制限率を加味する計算値に決定する。 【0034】モータ駆動トルク決定手段10hは、回転電機4の駆動トルク(インバータ30へのトルク指令値)=車両の要求駆動トルク×制限率を加味する駆動トルク分担率(計算値)、に決定する。エンジン駆動トルク決定手段10iは、エンジン1の駆動トルク(エンジンECU50へ要求量)=車両の要求駆動トルク−回転電機4の駆動トルク、に決定する。 【0035】モータ回生トルク決定手段10jは、回転電機4の制動トルク(インバータ30へのトルク指令値)=後輪の配分駆動トルク×制限率を加味する制動トルク分担率(計算値)、に決定する。メカニカル制動トルク決定手段10kは、前輪の制動トルク=要求制動トルク×前輪制動力配分比、後輪の制動トルク=後輪の配分制動トルク−回転電機の制動トルク、に決定する。61は各輪のメカニカルブレーキであり、メカニカル制動制御手段(ブレーキECU)60により、メカニカル制動トルク決定手段10kの要求に応じて制御される。 【0036】図4において、シフト操作SW検出手段7aは、チェンジレバー装置7に収装される。ブレーキ操作検出手段62は、ペダル踏み量から要求制動トルクを検出する。クラッチ位置検出手段14Aは、クラッチストロークセンサ14およびペダルスイッチ14a,14bから構成される。2aは変速機2のシフト位置センサ(ギヤ位置検出手段)、18はPS回転センサ(車速検出手段)、13はアクセル開度センサ、16はエンジン回転センサ、である。 【0037】図5〜図6のデータマップにおいて、正常(異常レベル=0)領域■は、制限率=100%、異常領域■は、制限率=0%であり、蓄電装置40に対する充電または放電は停止される。異常領域■においては、キャパシタ状態(温度レベル情報,電圧レベル情報,圧縮レベル情報,絶縁レベル情報)の変化に連れて100%から0%へ変化する制限率により、蓄電装置に対する放電または充電は適正に制御される。 【0038】図9は、蓄電装置40の充放電制御に係る回転電機4の制御内容を説明するフローチャートである。S1,S2においては、各種の検出信号に基づく車両走行状態検知処理および走行状態判断処理により、車両駆動力の要求が発生すると、その間は駆動要求フラグ=1とする。また、車両制動力の要求が発生すると、その間は制動要求フラグ=1とする。 【0039】S3においては、駆動要求フラグ=1かどうかを判定する。S3の判定がyesのときは、S4へ進み、駆動時モータ出力トルク決定処理を行う。S3の判定がnoのときは、S5へ飛び、制動要求フラグ=1かどうかを判定する。S5の判定がyesのときは、S6へ進み、制動時モータ出力トルク決定処理を行う。S5の判定がnoのときは、リターンへ行く。 【0040】S7,S8においては、S4のトルク決定値またはS6のトルク決定値を読み取り、回転電機4に対するトルク指令値の出力をこれらトルク決定値に応じて制御するのである。 【0041】図10は、図9のS4で行われる処理内容(ルーチン)を説明するものであり、S4.01においては、蓄電装置40のSOC情報に基づくエンジン−モータ駆動力分担決定処理により、回転電機4の分担駆動トルク>0のときは、モータ駆動要求フラグ=1とする。 【0042】S4.02においては、モータ駆動要求トルク=1かどうかを判定する。S4.02の判定がyesのときは、S4.03へ進む一方、S4.02の判定がnoのときは、S4.08へ飛ぶ。S4.08においては、モータの出力トルク要求値=0%、続くS4.09においては、エンジンの出力トルク要求値=100%、に決定する。 【0043】S4.03においては、蓄電装置状態の検知結果(温度レベル情報,電圧レベル情報,圧縮レベル情報,絶縁レベル情報)を読み込む。S4.04においては、各情報について、蓄電装置状態が正常かどうかの判断処理を行う。これらは個別的に判断され、異常を判定すると、蓄電装置状態異常フラグ=1とする。 【0044】S4.05においては、蓄電装置状態異常フラグ=1かどうかを判定する。S4.05の判定がyesのときは、S4.06へ進む一方、S4.05の判定がnoのときは、S.4.13へ飛ぶ。S4.06においては、蓄電装置状態の異常レベル確認判定処理により、異常レベルが放電の停止レベルに達するとき(異常領域■)は、蓄電装置放電停止フラグ=1とする。異常レベルが制限レベルに留まるとき(異常領域■)は、蓄電装置放電制限フラグ=1とする。 【0045】S4.07においては、蓄電装置放電停止フラグ=1かどうかを判定する。S4.07の判定がyesのときは、S4.08へ進む一方、S4.07の判定がnoのときは、S4.10へ飛ぶ。S4.10においては、蓄電装置放電制限フラグ=1かどうかを判定する。S4.10の判定がyesのときは、S4.11へ進む一方、S4.10の判定がnoのときは、S4.13へ飛ぶ。 【0046】S4.11においては、蓄電装置状態に対応する制限特性(図5〜図8、参照)を決定する。S4.12においては、モータ駆動トルク制限値の決定処理を行う。S4.13においては、エンジン−モータの駆動トルク分担率を決定する。S4.10の判定がnoの場合、駆動トルク分担率は、蓄電装置のSOC情報に対応する設定となり、S4.10の判定がyesの場合、SOC情報との対応値をS4.12の制限値に補正する設定となる。 【0047】S4.14においては、車両の要求駆動トルクとS4.08およびS4.09の決定値またはS4.13の決定値とからインバータ30へのトルク指令値を算出する。S4.15においては、車両の要求駆動トルクとS4.08およびS4.09の決定値またはS4.13の決定値とからエンジンの駆動トルク(エンジンECU50への要求)を算出するのである。 【0048】図11は、図9のS6で行われる処理内容(ルーチン)を説明するものであり、S6.01においては、メカニカルブレーキ−回転電機の制動力配分決定により、回転電機の配分比>0のときは、モータ回生要求フラグ=1とする。なお、制動力配分は、車速など走行状態に応じて決定される。 【0049】S6.02においては、モータ回生要求フラグ=1かどうかを判定する。S6.02の判定がyesのときは、S6.03へ進む一方、S6.02の判定がnoのときは、S6.08へ飛び、モータ回生トルク要求値=0%、続くS6.09において、メカニカルブレーキ制動トルク要求値=100%、を決定する。 【0050】S6.03においては、蓄電装置状態の検知結果(温度レベル情報,電圧レベル情報,圧縮レベル情報,絶縁レベル情報)を読み込む。S6.04においては、各情報について、蓄電装置状態が正常かどうかの判断処理を行う。これらは個別的に判断され、異常を判定すると、蓄電装置状態異常フラグ=1とする。 【0051】S6.05においては、蓄電装置状態異常フラグ=1かどうかを判定する。S6.05の判定がyesのときは、S6.06へ進む一方、S6.05の判定がnoのときは、S6.13へ飛ぶ。S6.06においては、蓄電装置状態の異常レベル確認判定処理により、異常レベルが放電の停止レベルに達するとき(異常領域■)は、蓄電装置放電停止フラグ=1とする。異常レベルが制限レベルに留まるとき(異常領域■)は、蓄電装置放電制限フラグ=1とする。 【0052】S6.07においては、蓄電装置放電停止フラグ=1かどうかを判定する。S6.07の判定がyesのときは、S6.08へ進む一方、S6.07の判定がnoのときは、S6.10へ飛ぶ。S6.10においては、蓄電装置放電制限フラグ=1かどうかを判定する。S6.10の判定がyesのときは、S6.11へ進む一方、S6.10の判定がnoのときは、S6.13へ飛ぶ。 【0053】S6.11においては、蓄電装置状態に対応する制限特性(図5〜図8、参照)を決定する。S6.12においては、モータ駆動トルク制限値の決定処理を行う。S6.13においては、エンジン−モータの駆動トルク分担率を決定する。S6.10の判定がnoの場合、駆動トルク分担率は、後輪の制動力配分比に対応する設定となり、S6.10の判定がyesの場合、後輪の制動力配分比をS6.12の制限値に補正する設定となる。 【0054】S6.14においては、車両の要求制動トルクとS6.08およびS6.09の決定値またはS6.13の決定値とからインバータ30へのトルク指令値を算出する。S6.15においては、車両の要求制動トルクとS6.08およびS6.09の決定値またはS6.13の決定値とからメカニカルブレーキの制動トルク(ブレーキECU60への要求)を算出する。 【0055】蓄電装置40を構成する電気二重層キャパシタ状態については、温度レベル,電圧レベル,圧縮レベル,絶縁レベル、に異常が判定されると、異常に応じた制限値が回転電機4のトルク指令値に加味される。回転電機4は、制限値を含むトルク指令値に制御されるので、蓄電装置40のキャパシタ状態に応じた適正な充放電制御が得られ、蓄電装置を構成する電気二重層キャパシタの寿命を十分に確保できるのである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003908 【氏名又は名称】日産ディーゼル工業株式会社 【住所又は居所】埼玉県上尾市大字壱丁目1番地
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| 【出願日】 |
平成14年3月20日(2002.3.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075513 【弁理士】 【氏名又は名称】後藤 政喜 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−284205(P2003−284205A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月3日(2003.10.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−78567(P2002−78567) |
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