| 【発明の名称】 |
車両用電源装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】荒木 修一 【住所又は居所】埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産ディーゼル工業株式会社内
【氏名】野津 育朗 【住所又は居所】埼玉県上尾市大字壱丁目1番地 日産ディーゼル工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】電気二重層キャパシタから所要容量の組電池に構成される車両用電源装置において、衝突事故などに対する、車両の電気的な安全性を高める。
【解決手段】組電池10を納めて車体に取り付けられる保護ケース11と、保護ケース11の変形を感知する手段20(図4の25)と、その感知に反応して組電池10側の直流主回路15aの正極側と負極側との間を短絡させる常開のスイッチ16と、を備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】電気二重層キャパシタから所要容量の組電池に構成される車両用電源装置において、組電池を含む主回路が損傷を受ける可能性の高い状況を感知する手段と、その感知に反応して組電池側の直流回路の正極側と負極側との間を短絡させる手段と、を備えることを特徴とする車両用電源回路。 【請求項2】電気二重層キャパシタから所要容量の組電池に構成される車両用電源装置において、組電池を納めて車体に取り付けられる保護ケースと、保護ケースに加わる所定値以上の過大な衝撃を感知する手段と、その感知に反応して組電池側の直流主回路の正極側と負極側との間を短絡させる常開のスイッチと、を備えることを特徴とする車両用電源回路。 【請求項3】電気二重層キャパシタから所要容量の組電池に構成される車両用電源装置において、組電池を納めて車体に取り付けられる保護ケースと、保護ケースの変形を感知する手段と、その感知に反応して組電池側の直流主回路の正極側と負極側との間を短絡させる常開のスイッチと、を備えることを特徴とする車両用電源回路。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、電気二重層キャパシタから構成される車両用電源装置に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、各種の電源装置として、急速充電が可能で充放電サイクル寿命も長い、電気二重層キャパシタの適用技術が注目される。電動自動車の駆動電源に適用する場合、数多くの電気二重層キャパシタを直並列に接続することにより、所要容量の組電池に構成される(特開2000−114121号、参照)。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】組電池の総電圧は、車両用の場合、数百ボルトと高く、組電池を構成する電気二重層キャパシタの内部抵抗も小さいため、短絡(ショート)すると瞬間的に大電流が流れる。駆動電源は設計上、車体から電気的に隔離(絶縁)されるが、車両の損傷事故により、組電池と電動機(車両の原動機を構成する)との間(主回路)が車体側と継がる可能性も考えられる。 【0004】この発明は、このような事故に対する、車両の電気的な安全性を確保することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】第1の発明は、電気二重層キャパシタから所要容量の組電池に構成される車両用電源装置において、組電池を含む主回路が損傷を受ける可能性の高い状況を感知すると組電池側の直流回路の正極側と負極側との間を自動的に短絡させる手段と、を備えることを特徴とする。 【0006】第2の発明は、電気二重層キャパシタから所要容量の組電池に構成される車両用電源装置において、組電池を納めて車体に取り付けられる保護ケースと、保護ケースの変形を感知する手段と、その感知に反応して組電池側の直流主回路の正極側と負極側との間を自動的に短絡させる常開のスイッチング回路と、を備えることを特徴とする。 【0007】第3の発明は、電気二重層キャパシタから所要容量の組電池に構成される車両用電源装置において、組電池を納めて車体に取り付けられる保護ケースと、組電池側の直流主回路の正極側と負極側との間を自動的に短絡させるための常開のスイッチング回路と、保護ケースの変形を感知する手段と、その感知に反応して常開のスイッチング回路を閉成させる手段と、を備えることを特徴とする。 【0008】 【発明の効果】第1の発明においては、組電池側の直流主回路が短絡(ショート)すると、組電池の蓄える電力(電荷)は、瞬時に消耗し尽くされる。直流回路の短絡手段は、組電池を含む主回路が損傷を受ける可能性の高い(まだ損傷に至らない)状況の感知に反応するため、組電池を含む主回路が損傷して車体側と接触するようなことがあっても、組電池の残存電荷は既に消耗し尽くされ、車体側へ電気が流れないので、車両の電気的な安全性を確保できる。 【0009】第2の発明においては、保護ケースに加わる所定値以上の過大な衝撃が感知されると、その感知に反応して常開のスイッチが組電池の直流主回路を短絡(ショート)させる。これにより、組電池の蓄える電力(電荷)は、瞬時に消耗し尽くされる。保護ケースの損傷に続いて組電池が損傷し、車体側と接触するようなことがあっても、組電池の残存電荷は保護ケースへの過大な衝撃が感知されると、その時点で反応する常開のスイッチを介して既に消耗し尽くされ、車体側へ電気が流れないので、車両の電気的な安全性を確保できる。 【0010】第3の発明においては、保護ケースの変形が感知されると、その感知に反応して常開のスイッチが組電池の直流主回路を短絡(ショート)させる。これにより、第2の発明と同じく、保護ケースの損傷に続いて組電池が損傷し、車体側と接触するようなことがあっても、組電池の残存電荷は既に消耗し尽くされ、車体側へ電気が流れないので、車両の電気的な安全性を確保できる。 【0011】保護ケースの変形を感知する手段ついては、弾性変形の程度でなく、塑性変形を対象に感度を設定すると、組電池が損傷して車体側と接触する可能性の高い状況に対する、より適確な反応が可能となり、常開のスイッチング回路が直流主回路を必要なく短絡させる頻度を低く抑えられる。 【0012】 【発明の実施の形態】図1は、第1の実施形態として車両用電源装置の概要的な構成を表すものであり、数多くの電気二重層キャパシタを直並列に接続することにより、所要容量の組電池10に構成される。組電池10は、車両への搭載性(取り扱い性)の面から、複数のモジュール10A,10B(複数の電気二重層キャパシタから組まれる集合体)に分割される。 【0013】これらモジュール10a,10bは、保護ケース11に納められる。保護ケース11は箱形に作られ、車体フレーム12に取り付けられる。組電池10と車両の原動機を構成する電動機のインバータとの間を結ぶのが主回路15であり、組電池10側の直流主回路15aの正極側と負極側との間を短絡(ショート)させるための常開のスイッチ16が設けられる。 【0014】組電池10を含む主回路15が損傷を受ける可能性の高い状況を感知する手段として、保護ケース11に衝撃センサ17が備えられる。衝撃センサ17は、保護ケース11に前後左右から加わる衝撃を感知するものであり、所定値(設定される比較値)以上の過大な衝撃を感知すると、スイッチ16のON信号(閉成指令)を出力する。スイッチ16は、衝撃センサ17からのON信号を受けると作動する常開のリレーに構成される。 【0015】これらの構成から、車両の衝突事故などの発生により、保護ケース11に所定値以上の過大な衝撃が加わると、常開のリレー16が作動して組電池10側の直流主回路15aを短絡させる。これにより、組電池10の蓄える電力(電荷)は、瞬時に消耗し尽くされる。保護ケース11の損傷に続いて組電池10が損傷し、車体側と接触するようなことがあっても、組電池10の残存電荷は、保護ケース11への過大な衝撃が感知されると、その時点で反応する常開のスイッチ16を介して既に消耗し尽くされ、組電池10から車体側へ電気は流れないので、車両の電気的な安全性を確保できるのである。 【0016】図2および図3は、第2の実施形態を説明するものであり、組電池10(2つのモジュール10A,10Bから構成される)を含む主回路15が損傷を受ける可能性の高い状況を感知する手段として、保護ケース11の内側にタッチパネル20が備えられる。タッチパネル20は、保護ケース11の内面(前後の端面と車体の外方に面する側面と底面)に各面(パネル面)が所定の間隙dを介して対向するように設置され、保護ケース11が変形してパネル面に接触すると、これを感知する部位の素子間が導通する(図3、参照)。 【0017】16aはリレー16(常開のスイッチ)のコイルであり、その一端が電源16bの一方の端子に接続され、同じく他端がタッチパネル20の一方の素子に接続される。タッチパネル20のもう一方の素子は、電源16bのもう一方の端子に接続され、タッチパネル20が導通すると、リレー16の作動により、直流主回路15aが短絡(正極側の接点と負極側の接点が閉成)する。図1と同じ部品に同じ符号を付ける。 【0018】これらの構成から、車両の衝突事故などにより、保護ケース11が変形してタッチパネル20に接触すると、タッチパネル20の導通に反応してリレー16が作動するため、組電池10側の直流主回路15aが短絡する。これにより、組電池10の蓄える電力(電荷)は、瞬時に消耗し尽くされ、保護ケース11の損傷に続いて組電池10が損傷しても、電荷の残存しない組電池10から電気は流れないので、車両の電気的な安全性を確保できるのである。 【0019】タッチパネル20の感度(所定の間隙d)については、保護ケース11の弾性変形よりもダメージの大きな塑性変形を対象に設定すると、組電池10が損傷して車体側と接触する可能性の高い状況に対する、より適確な反応が可能となり、常開のスイッチ16が直流主回路15aを必要なく短絡させる頻度を低く抑えられる。 【0020】図4は、第3の実施形態を説明するものであり、保護ケース11の変形を感知する手段として、1対の赤外線センサ25が保護ケース11の内面に配置される。図示の場合、車両の衝突事故などにより、保護ケース11の最も変形を受けやすい、車体の外方に面する側面において、1対の赤外線センサ25は、矩形側面の隣り合わない角部に互いの光軸を一致させる配置(矩形側面の対角線またはその近似線に互いの光軸を合わせる位置関係)に設定される。 【0021】1対の赤外線センサ25は、保護ケース11の変形により、互いの光軸にズレを生じると、常開のスイッチ16へON信号(閉成指令)を出力する。常開のスイッチ16は、図1と同様に構成され、1対の赤外線センサ25からのON信号を受けると、組電池10側の直流主回路15aを短絡(正極側の接点と負極側の接点が閉成)させる。図1と同じ部品に同じ符号を付ける。 【0022】これらの構成から、車両の衝突事故などの発生により、保護ケース11が変形して1対の赤外線センサ25の光軸にズレを生じさせると、常開のスイッチ16が作動して組電池10側の直流主回路15aを短絡させるので、組電池10の蓄える電力(電荷)は、瞬時に消耗し尽くされる。そのため、図1および図2の場合と同じく、衝突事故などに対する、車両の電気的な安全性を確保できるのである。 【0023】第1の実施形態〜第3の実施形態において、保護ケース11とその内部に納まる組電池10との間に距離(間隔)を広めに設定することにより、保護ケース11の損傷とこれに続く組電池10の損傷との間に時間差を与えるようにすると良い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003908 【氏名又は名称】日産ディーゼル工業株式会社 【住所又は居所】埼玉県上尾市大字壱丁目1番地
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| 【出願日】 |
平成14年3月13日(2002.3.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100075513 【弁理士】 【氏名又は名称】後藤 政喜 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−274513(P2003−274513A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月26日(2003.9.26) |
| 【出願番号】 |
特願2002−68518(P2002−68518) |
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