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【発明の名称】 バッテリーの残量報知装置及び残量表示装置
【発明者】 【氏名】中野 陽二
【住所又は居所】愛媛県松山市衣山1丁目2番5号株式会社アテックス内

【氏名】重見 和男
【住所又は居所】愛媛県松山市衣山1丁目2番5号株式会社アテックス内

【要約】 【課題】バッテリーの充電が必要になる前に、バッテリー残量が所定量減少したことを使用者に意識させ、バッテリーの充電が必要になると、充電の必要性を使用者に確実に報知する。

【解決手段】バッテリー1により駆動するモータ2を備えた電動車両において、音を出力して使用者に報知する報知手段3と、該報知手段3を効果音設定と音声設定とに切換可能な設定切換手段4を設け、効果音設定時は、バッテリー1残量が所定量減少する毎に効果音のみを出力し、音声設定時は、充電が必要な状態になるまではバッテリー1残量が所定量減少する毎に効果音を出力し、バッテリー1の充電が必要な残量検出時には音声で出力することを特徴とするバッテリー残量報知装置の構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】バッテリー(1)により駆動するモータ(2)を備えた電動車両において、音を出力して使用者に報知する報知手段(3)と、該報知手段(3)を効果音設定と音声設定とに切換可能な設定切換手段(4)を設け、効果音設定時は、バッテリー(1)残量が所定量減少する毎に効果音のみを出力し、音声設定時は、充電が必要な状態になるまではバッテリー(1)残量が所定量減少する毎に効果音を出力し、バッテリー(1)の充電が必要な残量検出時には音声で出力することを特徴とするバッテリー残量報知装置。
【請求項2】バッテリー(1)により駆動するモータ(2)を備え、音を出力して使用者に報知する報知手段(3)と、該報知手段(3)を効果音設定と音声設定とに切換可能な設定切換手段(4)を設け、充電が必要な状態になるまではバッテリー(1)残量が所定量減少する毎に効果音又は音声を出力し、バッテリー(1)の充電が必要な残量検出時には、効果音設定時又は音声設定時に係わらず上記出力とは異なる音声で出力を行うことを特徴とするバッテリー残量報知装置。
【請求項3】バッテリー(1)の充電が必要な状態から、更にバッテリー(1)残量が所定量減少するに従って、音を出力する周期を短くする請求項1又は請求項2記載のバッテリー残量報知装置。
【請求項4】バッテリー(1)により駆動するモータ(2)を備えた電動車両において、該バッテリー(1)の残量を検出して表示する複数の発光体(5)と、バッテリー(1)又はその近傍の温度を検出する温度センサー(6)を設け、該温度センサー(6)の検出温度(X)が低下するに従って、前記複数の発光体(5)各々が消灯するバッテリー残存容量率(C5),(C4),(C3),(C2)を高くなるよう補正したことを特徴とするバッテリー残量表示装置。
【請求項5】前回の充電開始から今回の充電開始までの通電中における温度センサー(6)の最高値(H)と最低値(L)をもとに、バッテリー(1)又はその近傍の平均温度(X)を推算する請求項4記載のバッテリー残量表示装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はバッテリーにより駆動するモータを備えた電動車両に関する。詳しくは電動車椅子等の小型電動車両におけるバッテリーの残量報知装置及び残量表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電動車両のバッテリー残量報知方法については、例えば特開2001−27503号公報に、報知手段の出力の大きさを設定する切換スイッチの設定状態と、本機の状態とに応じて警報音又は音声で報知する技術が開示されている。しかしながら、バッテリー電圧低下、すなわちバッテリーの残量が減少し、充電が必要な状態になってから使用者に報知したのでは、走行中には前方を意識する使用者がバッテリー残量表示が減少していることに気付かないうちに充電が必要な状態になるまで走行してしまい、残っているバッテリー容量では帰れなくなる虞があるという問題があった。バッテリーの充電が必要な状態になることは日常的に起こることであり、充電が必要になる前にあらかじめ使用者に注意喚起することが望ましい。又、前記特開2001−27503号公報に記載の技術は、警報音と音声の出力の大きさを選択するものであり、バッテリーの残量に対しての注意喚起には不十分である。
【0003】バッテリーの残量表示装置については、実際のバッテリー残量を正確に表示するための技術は種々あり、充電量や放電量だけではなく、回生充電量を積算してバッテリーの残量を把握する技術が提案されている。しかしながら、電動車両の使用環境や使用形態はさまざまであり、特定の条件のもとではバッテリー残量を正確に表示することができるが、定格のバッテリー容量を基準に残量表示をした場合、外気温度低下に伴いバッテリー容量が低下してくると、まだ十分に走行可能な残量表示をしているにも係わらず走行不能となる問題があった。又、バッテリー電圧の過剰な低下を検出して残量表示状態を補正する機能を有する残量表示装置は、バッテリー残量が少なくなると、残量表示が急激に減少してしまうという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の技術の問題点を解決し、バッテリーの充電が必要になる前に使用者へバッテリー残量が所定量減少する毎に報知して意識させ、バッテリーの充電が必要になった時には確実に使用者へ報知するとともに、バッテリー近傍温度に応じたバッテリー残量表示の補正を行い、使用者に不安感を与えないバッテリーの残量報知装置及び残量表示装置を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】バッテリー1により駆動するモータ2を備えた電動車両において、音を出力して使用者に報知する報知手段3と、該報知手段3を効果音設定と音声設定とに切換可能な設定切換手段4を設け、効果音設定時は、バッテリー1残量が所定量減少する毎に効果音のみを出力し、音声設定時は、充電が必要な状態になるまではバッテリー1残量が所定量減少する毎に効果音を出力し、バッテリー1の充電が必要な残量検出時には音声で出力することを特徴とするバッテリー残量報知装置の構成とする。バッテリー1により駆動するモータ2を備え、音を出力して使用者に報知する報知手段3と、該報知手段3を効果音設定と音声設定とに切換可能な設定切換手段4を設け、充電が必要な状態になるまではバッテリー1残量が所定量減少する毎に効果音又は音声を出力し、バッテリー1の充電が必要な残量検出時には、効果音設定時又は音声設定時に係わらず上記出力とは異なる音声で出力を行うことを特徴とするバッテリー残量報知装置とする。又、バッテリー1の充電が必要な状態から、更にバッテリー1残量が所定量減少するに従って、音を出力する周期を短くするバッテリー残量報知装置とする。
【0006】バッテリー1により駆動するモータ2を備えた電動車両において、該バッテリー1の残量を検出して表示する複数の発光体5と、バッテリー1又はその近傍の温度を検出する温度センサー6を設け、該温度センサー6の検出温度Xが低下するに従って、前記複数の発光体5各々が消灯するバッテリー残存容量率C5,C4,C3,C2を高くなるよう補正したことを特徴とするバッテリー残量表示装置の構成とする。又、前回の充電開始から今回の充電開始までの通電中における温度センサー6の最高値Hと最低値Lをもとに、バッテリー1又はその近傍の平均温度Xを推算するバッテリー残量表示装置とする。
【0007】
【発明の作用及び効果】請求項1の発明にあっては、報知手段4は効果音と音声との設定切換手段4を有し、効果音設定時には、バッテリー1残量が所定量減少する毎に効果音のみを出力するので、使用者が耳ざわりに感じない頻度で効果音が出力されるとともに、バッテリー1充電が必要になる前にバッテリー1残量が所定量減少したことを使用者が認識できる。音声設定時には、充電が必要な状態になるまではバッテリー1残量が所定量減少する毎に効果音を出力し、更にバッテリー1残量が減少して充電が必要な残量検出時には音声で出力するため、効果音設定時と同様の作用効果があるとともに、バッテリー1の充電が必要な状態になれば使用者にバッテリー1の充電が必要であるという具体的な内容を音声で確実に報知することが可能である。
【0008】請求項2の発明にあっては、充電が必要な状態になるまではバッテリー残量が所定量減少する毎に効果音又は音声を出力するので、使用者が耳ざわりに感じない頻度で効果音又は音声が出力されるとともに、バッテリー1の充電が必要な残量検出時には、効果音と音声との設定状態に係わらずバッテリー1充電が必要になるまでの上記出力とは異なる音声で出力するため、使用者に対してバッテリー1の充電が必要であるという具体的な内容を音声で確実に報知することができる。
【0009】又、請求項3の発明にあっては、バッテリー1の充電が必要になった時から更にバッテリー1残量が所定量減少した時には、音声を出力する周期を短くして、充電の必要性を強調して案内するので、使用者への確実な報知ができるとともに、完全に走行できなくなるような状態まで運転を続けることがなくなり、使用者が確実なバッテリー1の充電管理を行うことができる。
【0010】請求項4の発明にあっては、バッテリー1又はその近傍の温度を検出する温度センサー6の検出温度Xが低下するに従って、発光体5各々が消灯するバッテリー残存容量率C5,C4,C3,C2を高くなるよう補正するため、バッテリー1又はその近傍の温度が下がりバッテリー1性能が低下しても発光体5の消灯する周期が均一的に短くなることから、劣化までには至っていないバッテリー1の発光体5表示が、短時間に複数個消灯してしまうという不具合を生じにくい。すなわち、発光体5表示が短時間に複数消灯すれば、バッテリー1が劣化しているか、又は寿命であるという判断も容易である。
【0011】請求項5の発明にあっては、前回の充電開始から今回の充電開始までの通電中における温度センサー6の最高値Hと最低値Lをもとに、バッテリー1又はその近傍における平均温度Xを推算するので、走行条件や充電条件が頻繁に変わる使用条件においても正確なバッテリー残量表示ができる、更に非通電状態、すなわち電源を切にして長時間放置した際のバッテリー1近傍の温度も含めた平均温度Xを得ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電動車椅子に実施した例について図面を参照に説明する。図1は電動車椅子の制御における接続状態を示すブロック図である。11はCPU、12はキースイッチであり、該キースイッチ12の接続によりバッテリー1電源の電流を電源回路13を介して制御回路と駆動回路14へ供給可能に構成してある。尚、キースイッチ12の切断、接続状態は、CPU11に信号として入力され、CPU11がキースイッチ12の切断、接続状態を認識可能に構成してある。15は速度指令用可変抵抗器であって、アクセルレバーによって回動され、その出力電圧はCPU11へ入力される。16は速度調整用可変抵抗器であって、操作ノブによって回動設定され、その出力電圧はCPU11へ入力される。17はメインリレースイッチであり、キースイッチ12の電源「入」操作により励磁されてメインリレー18を接続し、モータ駆動回路14へバッテリー1電流を供給可能状態とする。
【0013】21,22,23,24は駆動トランジスターであって、モータ駆動回路14に各々のゲート側が接続されてフルブリッジ回路を構成しており、上述の速度指令用可変抵抗器15及び速度調整用可変抵抗器16の指令速度と後述のモータ回転センサー18で検出される実速度をCPU11へ入力して演算し、CPU11から出力される駆動パルス及び駆動信号によって駆動制御され、モータ2へ電流を回転方向制御可能に供給して駆動する。モータ回転センサー18は、モータ軸に取着のタコジエネで構成され、モータ軸周囲2ヶ所での回転パルス出力を検出することで、モータ2の回転数と回転方向を検出可能に構成してある。
【0014】19は負作動の電磁ブレーキであって、走行中は通電により制動を解除し、又停止中はバネ力により復帰してモータ軸に制動力を加えるよう構成されている。25,26は電磁ブレーキ二段増幅用のトランジスターである。27はモータ温度センサー、28は制御回路温度センサー、6はバッテリー1の近傍に設けた外気温度センサーであり、各々の温度センサー27,28,6がCPU11にその出力電圧を入力する。30は電流検出回路であって、モータ駆動電流及び回生電流を電圧に変換してCPU11へ入力する。尚、外気温度センサー6はバッテリー1の正確な温度を検知するためのものであり、温度を正確に検出できる手段であれば良く、温度センサー6に限定するものではない。31は充電電源であって、電動車椅子充電中にAC電源を供給することで、全波整流されたDC電流を電源回路13に入力し、制御回路に電流供給可能に構成してある。尚、充電電源31の作動状態はCPU11に信号として入力され、CPU11が充電電源31の作動、停止状態を認識可能に構成してある。
【0015】35は、CPU11から書き込み、読み出し可能に接続した不揮発記憶手段であって、EEP−ROMで構成してある。該EEP−ROM35は、制御回路製造時に内部の各種制御データの消去や初期データ設定等の初期化処理が施される。32は電源自己保持回路であってキースイッチ12の切断或いは、AC電源供給停止と同時にCPU11から起動信号を受けて作動し、CPU11がEEP−ROM35へ各種の不揮発保存データの書き込みを完了し起動信号を断つまでの間、バッテリー1電源の電流を電源回路13を介して、制御回路に供給可能に構成してある。尚、各種の不揮発保存データは、CPU11が稼動中はCPU11内蔵のS−RAMの所定領域において保持されて、CPU11によって適宜に更新、並べ替え、消去等の処理がされており、前述の通り、キースイッチ12の切断或いは、AC電源供給停止時には、該所定領域からEEP−ROM35にデータを不揮発的に記憶し、キースイッチ12の接続或いは、AC電源供給開始に伴うCPU11の稼動開始時にはEEP−ROM35から該所定領域に読み込む事で、データを恒久的に更新、保持可能に構成してある。
【0016】36は、CPU11から書き込み、読み出し可能に接続した計時手段であって、RTCで構成しており、37はそのバックアップ用リチューム電池である。RTC36には、制御回路製造時に100年間の1秒単位で構成される日時データが入力され、以後、電源回路13から電流が供給されている間、RTC36はそれを電源として動作し、電源回路13からの電流供給が断たれている間はリチューム電池37を電源として動作して、日時データを恒久的に更新し続ける様に構成してある。尚、RTC36からCPU11内蔵のS−RAMに読み出された日時データは、その値をCPU11の稼動中は、CPU11の内部クロックによってRTC36が保持する日時データと同じくなる様CPU11によって更新されている。
【0017】5はバッテリー1残量を表示する発光体であり、5連の発光体5にてバッテリーメータ38を構成してある。バッテリーメータ38は、バッテリーの残量を点灯表示すると共に、電動車のオーバーヒートや過負荷や誤操作等をCPU11が検出した場合には、バッテリー1の残量を点滅表示して知らしめ、停止や再操作を促す。電動車の異常をCPU11が検出した場合には、その異常内容に応じた発光体5の点灯、消灯を組み合わせたパターン、例えば左端の発光体5だけ点灯等の所定のパターンで表示させて、異常内容を知らしめる。尚、電動車の異常とは、電動車の入力手段或いは制御手段の故障状態を示す。33aは、1個の発光体5からなる異常発生表示灯であって、電動車の異常をCPU11が検出した場合、その異常によって走行不可能な状態であれば、異常発生表示灯33aを点灯表示させ、異常であっても走行可能な状態であれば、異常発生表示灯33aを点滅表示させて走行可能か不可能かを報知する。
【0018】40はスピーカー、41はスピーカーアンプであって、CPU11から出力される効果音信号及び音声案内フレーズ信号等をスピーカーアンプ41で増幅し、スピーカー40を駆動する事により、音による報知が可能な報知手段3を構成している。CPU11は、電動車の制御状態に応じた信号をスピーカーアンプ41に出力処理する構成としてあり、例えば走行中にCPU11にホーンスイッチ34の操作が入力された場合であれば警笛音発声操作を処理して、スピーカーアンプ41に信号を出力し該スピーカーアンプ41に接続するスピーカー40を駆動する。20はスピーカー40から出力される音を、効果音設定と音声案内設定とに切換可能な設定切換スイッチである。
【0019】次に、上記構成の電動車における報知手段3の動作について説明する。図2は、CPU11にプログラムされ、一定周期毎にCPU11によって処理される。バッテリー1残量表示におけるフローチャートであって、Cは前記不揮発保存データに含まれるバッテリー残量認識値である。C5,C4,C3,C2は各々の発光体5を点灯する最小容量のバッテリー残存容量率である。まず、ステップS101でバッテリー残量認識値Cと発光体を5個点灯する最小容量のバッテリー残存容量率C5とを比較し、C≧C5であればステップS102で発光体5を5個点灯状態とする。発光体5が5個点灯していた状態の残量認識値Cが最小容量のバッテリー残存容量率C5未満になればステップS103の判断でC≧C4の間はステップ104に進み、発光体5が5個点灯している状態かどうかの判断をして、もし、5個点灯状態であったならばステップS105で音を出力し、ステップS106で発光体5を4個点灯状態にする。尚、ステップS104ではすでに発光体5が4個の点灯状態であればステップS105の音は出力されず、発光体5を4個点灯するステップS106となる。ステップS103の判断は、ステップS107,ステップS111についても同様であり、発光体5の点灯個数から判断して各々ステップS108,ステップS112,ステップS115の判断を行う。すなわち、発光体5が1個消灯する毎に音を出力して、バッテリー残量が所定量減少したことを報知するので、使用者がバッテリー1残量の減少を認識できる。
【0020】請求項1の実施の形態においては表1に示す出力をし、効果音と音声との設定を切換可能な設定切換スイッチ20で行うよう構成してある。例えば、効果音設定時は発光体5が1個消灯する毎に効果音(例えば「ピコッ」)を出力する。音声設定時には発光体5が3個点灯状態になるまでは1個消灯する毎に効果音を出力し、発光体5が3個点灯状態から1個消灯する毎に音声(例えば「バッテリーの充電を行ってください」)を出力する。音声出力をし始める状態は、バッテリー1の性能等に応じた任意のタイミングを設定すれば良く、発光体5の点灯個数を限定するものではない。尚、本実施の形態においては、バッテリー1の充電が必要になる状態は、発光体5の点灯個数が3個から2個になった時に設定してある。
【表1】

このように、効果音設定時には、バッテリー残量が所定量減少する毎に効果音が出力され、使用者がバッテリー残量の減少を認識できる。又、音声設定時には、バッテリー残量が所定量減少する毎に効果音が出力され、バッテリー1の充電が必要な残量検出時からは音声で案内されるので、使用者が充電の必要性を具体的に、且つ確実に認識することができる。
【0021】請求項2の実施の形態においては表2に示す出力をする。効果音設定時にはステップS105とステップS109で効果音(例えば「ピコッ」)を出力し、音声設定時にはステップS105とステップS109では音声(例えば「バッテリー容量が減少しました」)を出力する。ステップS113、すなわちバッテリー1の充電が必要な残量検出時からは効果音設定、又は音声設定のどちらの設定状態にも係わらずバッテリー1充電が必要になるまでの出力とは異なる音声(例えば「バッテリーの充電を行ってください」)を出力する。このことにより、使用者がバッテリー1の充電が必要になった状態であることを音声で具体的、且つ確実に認識できる。
【表2】

【0022】請求項3の実施の形態においては、ステップS113で音を一度出力した後、所定時間が経過(本実施の形態においては5分毎)すると再び同内容の音を出力し、ステップS116で音声案内を行った後は、さらに短い周期(本実施の形態においては3分毎)で音の出力を行うようにしてある。又、ステップS113で音を一度出力した後、所定時間が経過(例えば7分)して再び同内容の音を出力した後は、音を出力する周期を6分経過後、5分経過後というように短くしても良い。このように、バッテリー1の充電が必要な残量検出時からは、更にバッテリー残量が所定量減少した時には音を出力する周期を短くして、充電の必要性を強調して案内するので、使用者への確実な報知が可能であるとともに、走行できなくなるような状態まで運転を続けることがなくなり、確実なバッテリー1の充電管理を行うことができる。
【0023】図3は、バッテリー1近傍に設けた温度センサー6の検出温度Xに応じて、発光体5を補正する状況を説明するグラフである。バッテリーメータ38は、温度センサー6の検出温度Xをもとに、図2に示すバッテリー残存容量率C5,C4,C3,C2が補正されることにより発光体5の点灯状態や音出力のタイミングが補正されることとなる。バッテリー1の実際の容量は、バッテリー1近傍の温度が20℃以上であれば100%とし、0℃以下であれば70%として、0℃〜20℃の間において300段階の温度補正を可能にしてある。各々の発光体5が点灯する最小容量のバッテリー残存容量率C5,C4,C3,C2は、例えばバッテリー1近傍温度が20℃の満充電時におけるバッテリー1の容量は100%であり、発光体5が5個点灯から4個点灯状態になるのは、バッテリー残存容量率C5が78%になった時と設定し、同様にC4は55%、C3は32%、C2は17%に設定してある。この設定をもとに、バッテリー1近傍温度が10℃であった場合にはバッテリー1の実際の容量を85%とし、発光体5が5個点灯から4個点灯状態になる容量を100%−(100%−78%)×85%の式で81.3%に補正する。すなわち、バッテリー1近傍の温度が下がるほど、高いバッテリー残存容量率C5,C4,C3,C2で発光体5が消灯し、各々の発光体5が消灯する周期が均一的に短くなり、バッテリー1近傍の温度低下に応じたバッテリー残量表示が可能である。尚、本実施の形態においては、発光体5が1個点灯状態(発光体5の4個が消灯した状態)になって、更にバッテリー容量が減少しても発光体5は全部消灯することがない設定としてあるが、これは発光体5を全部消灯させると、電源の「入」,「切」状態も判断できなくなることが理由であり、電源ランプを別途設けた場合には、全部消灯させても良い。
【0024】次に請求項5の本実施の形態について説明する。バッテリー残量表示の基本となる温度は、バッテリー1近傍に設けた温度センサー6の検出結果から求めるわけであるが、温度センサー6の稼動中、すなわち通電中の状態でなければ求めることができない。すなわち、キースイッチ12が「入」の状態であるか、もしくはAC100V電源による充電を行っている時に温度センサー6の検出温度Xを得なければならない。走行中や充電中は、本機放置状態と比較してバッテリー1温度が高温になるが、例えばこの温度をもとにバッテリー残量表示を行ったのでは補正が十分ではなく、表示に誤差を生じる恐れがある。そこで本発明においては、前回の充電開始から今回の充電開始までの通電中における温度センサー6の最高値Hと最低値Lをもとに、バッテリー1近傍の平均温度Xを求め、バッテリー残存容量率C5,C4,C3,C2を補正するよう構成してある。本実施の形態における演算式は、X=L+(H−L)×Kとしており、Kは補正値を調整するための係数で、例えば0.3を代入してある。
【0025】図4は、電動車両の使用状態とバッテリー1近傍の温度を示したもので、使用者が外出先から帰宅してすぐ充電を開始したまま放置し、翌日の8時から外出し、9時半から16時まで放置し、17時に帰宅した使用状態において、バッテリー1近傍の温度変化を現した例である。通常の使用状態では、夕方帰宅して充電を開始し、充電中が最高の温度となる。その後、翌日早朝の最低気温まで温度が下がるが、この時がバッテリー1の最低温度となる。6時から8時の間は外気温度とともにバッテリー1温度も上昇し、8時から走行を開始すると急激にバッテリー1温度が上昇する。その後の放置状態では12時頃にはバッテリー1温度が外気温度と略同じになり、外気温度変化に伴ってバッテリー1温度も変化する。16時に走行を開始し、17時に帰宅してすぐ充電を開始した。
【0026】上述のように、前回の充電開始から今回の充電開始までの間には、充電中や走行中、放置状態等さまざまな状況があり、通電中状態のみでの温度センサー6からの検出温度Xを平均化したのでは、検出温度Xが高くなってしまい、正確なバッテリー残量表示ができないが、本発明は、前回の充電開始から今回の充電開始までの通電中における温度センサー6の最高値Hと最低値Lを記憶して、今回の充電開始時に前回の最高値Hと最低値Lをもとに推算して補正を行い、非通電状態のバッテリー1近傍の検出温度Xを予測できるので、正確なバッテリー残量表示ができる。
【0027】更に充電開始時の推算において、前回の充電開始時に演算したバッテリー1近傍の前回平均温度1Xを含めて演算すれば、補正の変動を抑制することができる。その演算式は、X=(1X+(L+(H−L)×K))/2であり、前回平均温度1Xと今回の平均温度Xとを更に平均化して求めるものであり、前回平均温度1Xには、前前回の平均温度も含まれていることから、急激な走行条件の変化や外気温度の変化に対しても、バッテリー残存容量率C5,C4,C3,C2の補正が徐々に行われることとなる。
【出願人】 【識別番号】000144980
【氏名又は名称】株式会社アテックス
【住所又は居所】愛媛県松山市衣山1丁目2番5号
【出願日】 平成14年3月19日(2002.3.19)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−274505(P2003−274505A)
【公開日】 平成15年9月26日(2003.9.26)
【出願番号】 特願2002−75792(P2002−75792)