| 【発明の名称】 |
電気自動車用の電源装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】遠矢 正一 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内
【氏名】田中 邦穂 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内
【氏名】水田 徹 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内
【氏名】巽 宏之 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内
【氏名】高見 正人 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行用のモータを駆動する駆動電池及びこの駆動電池の充放電を制御すると共に駆動電池の残存容量を演算する電池制御回路とを備えるバッテリシステムと、自動車の電装品を駆動する電装用電池とを備える電気自動車用の電源装置において、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、電装用電池の電力で駆動電池を所定状態まで充電すると共に、電池制御回路は、駆動電池の残存容量の値を所定容量に補正し、その後、駆動電池で電装用電池を充電して、駆動電池の残存容量を所定値とすることを特徴とする電気自動車用の電源装置。 【請求項2】 走行用のモータを駆動する複数の駆動電池及びこの駆動電池の充放電を制御すると共に駆動電池の残存容量を演算する電池制御回路とを備えるバッテリシステムと、自動車の電装品を駆動する電装用電池とを備える電気自動車用の電源装置において、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、電装用電池の電力で駆動電池を低レート充電して、駆動電池の残存容量の差を少なくし、その後、駆動電池で電装用電池を充電して、駆動電池の残存容量を所定値とすることを特徴とする電気自動車用の電源装置。 【請求項3】 走行用のモータを駆動する複数の駆動電池及びこの駆動電池の充放電を制御すると共に駆動電池の残存容量を演算する電池制御回路とを備えるバッテリシステムと、自動車の電装品を駆動する電装用電池とを備える電気自動車用の電源装置において、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、駆動電池の電力を電装用電池に放電して、駆動電池のメモリ効果を除去し、その後、電装用電池で駆動電池を充電して、駆動電池の残存容量を所定値とすることを特徴とする電気自動車用の電源装置。 【請求項4】 走行用のモータを駆動する複数の駆動電池及びこの駆動電池の充放電を制御すると共に駆動電池の残存容量を演算する電池制御回路とを備えるバッテリシステムと、自動車の電装品を駆動する電装用電池とを備える電気自動車用の電源装置において、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、駆動電池の残存容量が所定値以下となった場合に電装用電池で駆動電池を充電することを特徴とする電気自動車用の電源装置。 【請求項5】 走行用のモータを駆動する複数の駆動電池及びこの駆動電池の充放電を制御すると共に駆動電池の残存容量を演算する電池制御回路とを備えるバッテリシステムと、駆動電池の出力を前記モータに供給するインバータと、自動車の電装品を駆動する電装用電池とを備える電気自動車用の電源装置において、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路と、駆動電池の温度を検出する温度検出回路とを備えており、駆動電池の温度が所定値より低いと、充電回路は電装用電池で駆動電池を充電することを特徴とする電気自動車用の電源装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電気自動車用の電源装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電気自動車の1つであるハイブリッド自動車は、エンジンとモータで車輪を駆動して走行する。モータを駆動するための電源として、多数の二次電池(ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池やリチウムイオン二次電池など)を直列に接続した電池モジュールから構成される駆動電池を搭載している。この駆動電池は、エンジンで駆動される、あるいは、回生ブレーキとして自動車を停止させるときの慣性力で駆動される発電機を用いて充電される。 【0003】駆動電池においては、長寿命、高信頼性および安全性が要求される。このため、通常は、各々の二次電池の過充電および過放電を防止するため、充電量と放電量を適宜に制御して、駆動電池の残存容量が所定の範囲(例えば、40〜60%)となるようにしている。 【0004】こうした駆動電池において、駆動電池の残存容量が所定の範囲になるように充放電を制御しなければならず、このためには、駆動電池の残存容量を正確に演算しなければならない。 【0005】また、駆動電池は、多数の二次電池を直列に接続した構造であるため、各二次電池間の容量に差が生じると、一部の電池が過充電されたり、過放電されたりする弊害が生じる恐れがある。 【0006】更に、一般的に、二次電池からなる駆動電池には、メモリ効果や自己放電が生じ、更には、低温状態においての出力低下が発生する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、こうした欠点を有効に解決することを目的としてなされたものであり、本発明の第1の目的は、駆動電池の残存容量を正確に演算することにある。 【0008】本発明の第2の目的は、駆動電池の容量の差を適宜に解消することにある。 【0009】更に、本発明の目的は、駆動電池のメモリ効果や自己放電を最適に解消し、更には、低温状態においての出力低下を防止することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明の電気自動車用の電源装置は、走行用のモータを駆動する駆動電池及びこの駆動電池の充放電を制御すると共に駆動電池の残存容量を演算する電池制御回路とを備えるバッテリシステムと、自動車の電装品を駆動する電装用電池とを備える。 【0011】第1の発明は、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、電装用電池の電力で駆動電池を所定状態まで充電すると共に、電池制御回路は、駆動電池の残存容量の値を所定容量に補正し、その後、駆動電池で電装用電池を充電して、駆動電池の残存容量を所定値とすることを特徴とする。 【0012】第2の発明は、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、電装用電池の電力で駆動電池を低レート充電して、駆動電池の残存容量の差を少なくし、その後、駆動電池で電装用電池を充電して、駆動電池の残存容量を所定値とすることを特徴とする。 【0013】第3の発明は、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、駆動電池の電力を電装用電池に放電して、駆動電池のメモリ効果を除去し、その後、電装用電池で駆動電池を充電して、駆動電池の残存容量を所定値とすることを特徴とする。 【0014】第4の発明は、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路を備えており、充電回路は、自動車の停止状態において、駆動電池の残存容量が所定値以下の場合に電装用電池で駆動電池を充電することを特徴とする。 【0015】第5の発明は、駆動電池と電装用電池との間の充電を制御する充電回路と、駆動電池の温度を検出する温度検出回路とを備えており、駆動電池の温度が所定値より低いと、充電回路は電装用電池で駆動電池を充電することを特徴とする。 【0016】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。 【0017】図1に示す電気自動車用の電源装置は、走行用のモータ3を駆動する駆動電池2を備えるバッテリシステム1と、バッテリシステム1に内蔵される駆動電池2の出力をモータ3に供給するインバータ4と、自動車の電装品を駆動するための電装用電池5とを備える。 【0018】バッテリシステム1は、駆動電池2と、この駆動電池2の過充電や過放電を防止しながら充放電させると共に駆動電池2の残存容量を演算する電池制御回路6と、駆動電池2と電装用電池5との間の充電を制御する充電回路7と、駆動電池2の冷却ファン10とを備えている。 【0019】駆動電池2は、多数の二次電池をモジュール化して直列に接続している。二次電池は、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池またはリチウムイオン二次電池などからなる。 【0020】電池制御回路6は、駆動電池2の電圧と、駆動電池2に流れる電流と、駆動電池2の温度とを検出する。複数の二次電池を直接接続している駆動電池2は、各々の二次電池の電圧を検出し、あるいは、複数の二次電池を直接に接続した電池モジュール毎に電圧を検出しても良い。駆動電池2に流れる電流の検出は、電池と直列に接続している電流検出抵抗(図示せず)に発生する電圧を検出して行なう。充電電流と放電電流の区別は、電流検出抵抗に発生する電圧の向きにより行なう。駆動電池2の温度は、温度センサで検出される。温度センサは、各々の電池に近接して配され、あるいは各電池モジュール毎に近接して配される。 【0021】電池制御回路6は、充電電流及び放電電流に基づいて、駆動電池2の残存容量を演算する。残存容量の演算は、駆動電池2を構成する電池モジュール毎に行なわれる。充電容量は、充電電流の積算値と充電効率とを用いて演算される。放電容量は、放電電流の積算値で演算される。また、放電容量は、駆動電池2の自己放電も考慮して演算される。電池制御回路6は、自動車のコントロールユニット11により制御され、通常動作において、駆動電池2の残存容量が設定範囲(例えば、40〜60%)となるように、駆動電池2の充放電を制御する。 【0022】また、電池制御回路6は、駆動電池2の電圧と残存容量と関係を示すテーブルを予め記憶しており、電池制御回路6が演算する駆動電池2の残存容量を補正できるようにしている。例えば、充電中の駆動電池2の電圧がピーク値に達すると、電池制御回路6は、駆動電池2の残存容量を90%に設定する。 【0023】更に、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、電装用電池5で駆動電池2を充電し、駆動電池2で電装用電池5を充電する。駆動電池2の残存容量が設定値より少なくなって、駆動電池2でモータ3を回転させてエンジン8を始動できなくなるとき、または、本発明に基づいて駆動電池2の残存容量の補正や、各種制御を行なうとき、電池制御回路6は、充電回路7でもって、電装用電池5で駆動電池2を充電し、逆に、駆動電池2で電装用電池5を充電する。 【0024】充電回路7は、電装用電池5と駆動電池2との間での充電ができるように電圧を変換する。駆動電池2は電装用電池5より電圧が高いため、電装用電池5で駆動電池2を充電するときは、電装用電池5の電圧を昇圧し、駆動電池2で電装用電池5を充電するときは、駆動電池2の電圧を降圧する。 【0025】冷却ファン10は、駆動用電池2の温度が異常に高くなったときに、駆動電池2に冷却風を送風して冷却する。従って、冷却ファン10の駆動は、電池制御回路6により制御される。冷却ファン10は、電装用電池5から電力が供給されるが、駆動電池2で駆動しても良い。 【0026】インバータ4は、駆動電池2の直流電力を三相交流に変換し、駆動電池2でモータ3を駆動する。また、インバータ4は、発電機9の出力を駆動電池2の充電電圧の直流に変換して、発電機9の出力で駆動電池2を充電する。従って、インバータ4は、駆動電池2とモータ3との間に接続され、更に、発電機9と駆動電池2との間にも接続される。 【0027】電装用電池5は、12Vの鉛電池であるが、これに限定されず、24Vとするものや、鉛電池以外の二次電池も使用することができる。 【0028】本発明は、駆動電池2の残存容量を正確に演算できるよう、適宜に残存容量を補正し、駆動電池2を構成する二次電池の容量の差を解消し、更に、駆動電池2のメモリ効果や自己放電を最適に解消し、更には、低温状態においての出力低下を防止するものであるが、これらは、いずれにおいても、自動車の停止状態、即ち、イグニッションキーがオフの状態の時に行なわれる。 【0029】まず、駆動電池2の残存容量の補正動作について、説明する。 【0030】斯かる補正動作は、所定期間毎に、または駆動電池2の残存容量の演算値が実際の容量と大きく異なった場合に行なわれる。自動車の運転動作時、電池制御回路6は、前述のように、駆動電池2の残存容量が設定範囲(例えば、40〜60%)となるように、駆動電池2の充放電を制御するが、補正動作を行うこととなった場合、電池制御回路6は、駆動電池2の残存容量の上限が70〜80%となるように、充放電を制御する。 【0031】その後、自動車が停止状態(即ち、イグニッションキーがオフの状態)となると、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、電装用電池5で駆動電池2を充電する。この充電は定電力(例えば、2kW)で行なわれる。 【0032】定電力による充電において、駆動電池2の電池電圧がピーク値に達したとき、電池制御回路6は、駆動電池2の残存容量を90%に補正する。これにより、駆動電池2の残存容量は、正確な値となる。 【0033】その後、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、駆動電池2で電装用電池5を充電(言い換えれば、駆動電池2を放電)し、駆動電池2の残存容量が設定範囲(40〜60%)となるようにする。 【0034】このように、残存容量の補正動作は、自動車の停止状態により行なわれるため、駆動電池2の状態を正確に検出することができ、より正確な残存容量の演算を行うことができる。 【0035】次に、駆動電池2を構成する二次電池間の容量差を解消する動作について、説明する。 【0036】斯かる解消動作は、所定期間毎に、または駆動電池2を構成する二次電池(または電池モジュール)の容量の差が大きくなった場合に行なわれる。容量差の解消を行う場合にも、電池制御回路6は、駆動電池2の残存容量の上限が70〜80%となるように、充放電を制御する。 【0037】その後、自動車が停止状態(即ち、イグニッションキーがオフの状態)となると、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、電装用電池5で駆動電池2を充電する。この充電は駆動電池2を低レート(例えば、0.1〜0.5C)の定電流充電により行なわれる。 【0038】この充電において、駆動電池2の電池電圧がピーク値に達したとき、または駆動電池2の電池電圧が所定値に達したとき、あるいは所定時間が経過したとき、電池制御回路6は、駆動電池2の充電を終了する。これにより、駆動電池2の容量の差が解消される。 【0039】その後、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、駆動電池2で電装用電池5を充電(言い換えれば、駆動電池2を放電)し、駆動電池2の残存容量が設定範囲(40〜60%)となるようにする。 【0040】次に、駆動電池2のメモリ効果を解消する動作について、説明する。 【0041】斯かる解消動作は、所定期間毎に、または駆動電池2を構成する二次電池にメモリ効果が生じたと判断された場合に行なわれる。この場合、電池制御回路6は、駆動電池2の残存容量の下限が20〜30%となるように、充放電を制御する。 【0042】その後、自動車が停止状態(即ち、イグニッションキーがオフの状態)となると、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、駆動電池2で電装用電池5を充電、言い換えれば、駆動電池2を放電する。 【0043】この放電において、駆動電池2の残存容量が10〜15%に達したとき、電池制御回路6は、駆動電池2の放電を終了する。これにより、駆動電池2のメモリ効果が解消される。 【0044】その後、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、電装用電池5で駆動電池2を充電し、駆動電池2の残存容量が設定範囲(40〜60%)となるようにする。 【0045】更に、電池制御回路6は、自動車の停止状態において、駆動電池2の電池電圧または残存容量を監視している。そして、駆動電池2の電池電圧が所定電圧以下になったとき、または駆動電池2の自己放電容量が所定量以上になったとき、充電回路7を制御して、電装用電池5で駆動電池2を充電し、駆動電池2の残存容量が設定範囲(40〜60%)となるようにする。 【0046】更には、電池制御回路6は、自動車の停止状態において、駆動電池2の電池温度を監視している。そして、駆動電池2の電池温度が所定温度以下の場合、充電回路7を制御して、電装用電池5で駆動電池2を充電し、駆動電池2の電池温度を上昇させる。これにより、駆動電池2の放電特性が向上し、所定の出力で放電することができるようになる。 【0047】駆動電池2の電池温度が、所定温度まで上昇すると、電池制御回路6は、充電回路7を制御して、駆動電池2で電装用電池5を充電(言い換えれば、駆動電池2を放電)し、駆動電池2の残存容量が設定範囲(40〜60%)となるようにする。 【0048】 【発明の効果】本発明によれば、駆動電池の残存容量を常に正確な値にすることができ、駆動電池の容量の差を適宜に解消することができる。 【0049】更に、駆動電池のメモリ効果や自己放電を最適に解消し、更には、低温状態においての出力低下を防止することができる。 【0050】そして、本発明によれば、これら動作は、自動車の停止状態において自動的に行なわれるため、正確に行うことができる。 【0051】更に、駆動電池の補正や各社悪影響の解消動作を行った場合でも、駆動電池の状態を所定状態とするので、自動車の運転動作に何らの悪影響も与えることがない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号
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| 【出願日】 |
平成14年2月26日(2002.2.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111383 【弁理士】 【氏名又は名称】芝野 正雅
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| 【公開番号】 |
特開2003−259508(P2003−259508A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月12日(2003.9.12) |
| 【出願番号】 |
特願2002−50338(P2002−50338) |
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