| 【発明の名称】 |
電圧変換装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】小松 雅行 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【氏名】沖 良二 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】回生発電時に、直流電源が切り離された場合にも直流負荷系に過電圧が印加されるのを防止する電圧変換装置を提供する。
【解決手段】インバータ14は、回生制動時、制御装置30からのPWMC信号によってモータM1が発電した交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ12へ供給し、昇圧コンバータ12は直流電圧を降圧して直流電源Bを充電する。制御装置30は電圧センサー11からの電圧V2を受け、電圧V2が所定値よりも高いとき昇圧コンバータ12を停止する。また、制御装置30はDC/DCコンバータ19に印加される電圧Vfを電圧センサー18から受け、電圧Vfが所定値よりも高いとき昇圧コンバータ12を停止する。さらに、制御装置30は直流電源Bの電圧V1を電圧センサー10から受け、電圧V1が電圧V2に不一致であるとき昇圧コンバータ12を停止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 発電装置からの電圧を変換して直流電源を充電する電圧変換器と、前記直流電源と前記電圧変換器との間の電気系統で不具合が検出されると、前記直流電源から出力された直流電圧を用いて駆動される直流負荷の電気系統を保護するように前記電圧変換器を制御する制御装置とを備える電圧変換装置。 【請求項2】 前記直流負荷に印加される電圧を検出する電圧検出器をさらに備え、前記制御装置は、前記電圧検出器により検出された電圧が所定値以上に達したとき前記電圧変換器の動作を停止する、請求項1に記載の電圧変換装置。 【請求項3】 前記直流電源から出力される電圧を検出する電圧検出器をさらに備え、前記制御装置は、前記電圧検出器により検出された電圧が所定値以上に達したとき前記電圧変換器の動作を停止する、請求項1に記載の電圧変換装置。 【請求項4】 前記発電装置は、少なくとも1つの発電機から成る、請求項2または請求項3に記載の電圧変換装置。 【請求項5】 前記少なくとも1つの発電機の各々は、交流発電機であり、前記電圧変換装置は、前記少なくとも1つの発電機に対応して設けられ、各々が対応する交流発電機からの交流電圧を直流電圧に変換する少なくとも1つのインバータをさらに備え、前記制御装置は、正常動作時、前記交流電圧を前記直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を前記電圧変換器へ供給するように前記少なくとも1つのインバータの各々を制御する、請求項4に記載の電圧変換装置。 【請求項6】 前記直流電源から出力される電圧を検出する第1の電圧検出器と、前記直流電源から前記電圧変換器へ直流電圧を供給する場合における前記電圧変換器の入力側の直流電圧を検出する第2の電圧検出器とをさらに備え、前記制御装置は、前記第1の電圧検出器により検出された第1の電圧が前記第2の電圧検出器により検出された第2の電圧と異なるとき前記電圧変換器の動作を停止する、請求項1に記載の電圧変換装置。 【請求項7】 前記発電装置は、1つの発電機から成る、請求項6に記載の電圧変換装置。 【請求項8】 前記発電機は、交流発電機であり、前記電圧変換装置は、前記交流発電機からの交流電圧を直流電圧に変換するインバータをさらに備え、前記制御装置は、正常動作時、前記交流電圧を前記直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を前記電圧変換器へ供給するように前記インバータを制御する、請求項7に記載の電圧変換装置。 【請求項9】 前記発電装置は、複数の発電機から成る、請求項6に記載の電圧変換装置。 【請求項10】 前記制御装置は、さらに、前記複数の発電機の間で電気エネルギーの収支が合うように前記複数の発電機に対応する複数の駆動装置を制御し、前記直流電源側から供給される電力により前記直流負荷を駆動するように前記直流負荷の電気系統を制御する、請求項9に記載の電圧変換装置。 【請求項11】 前記複数の発電機の各々は、交流発電機であり、前記電圧変換装置は、前記複数の発電機に対応して設けられ、各々が対応する交流発電機からの交流電圧を直流電圧に変換する複数のインバータをさらに備え、前記制御装置は、正常動作時、前記交流電圧を前記直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を前記電圧変換器へ供給するように前記複数のインバータの各々を制御する、請求項9に記載の電圧変換装置。 【請求項12】 前記発電機は、車両に対して駆動力を発生する駆動用モータである、請求項2から請求項11のいずれか1項に記載の電圧変換装置。 【請求項13】 前記直流負荷は、車載補機類である、請求項12に記載の電圧変換装置。 【請求項14】 前記直流負荷は、前記直流電源からの直流電圧を電圧変換し、その変換した直流電圧を車載の低電圧系の電気負荷に供給するもう1つの電圧変換器である、請求項12または請求項13に記載の電圧変換装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、モータによって発電された電力を変換して直流電源を充電する電圧変換装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】最近、環境に配慮した自動車としてハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle)および電気自動車(Electric Vehicle)が大きな注目を集めている。そして、ハイブリッド自動車は、一部、実用化されている。 【0003】このハイブリッド自動車は、従来のエンジンに加え、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。つまり、エンジンを駆動することにより動力源を得るとともに、直流電源からの直流電圧をインバータによって交流に変換し、その変換した交流によりモータを回転することによって動力源を得るものである。また、電気自動車は、直流電源とインバータとインバータによって駆動されるモータとを動力源とする自動車である。 【0004】このようなハイブリッド自動車または電気自動車は、図10に示すモータ駆動装置を搭載することが考えられている。図10を参照して、モータ駆動装置400は、直流電源Bと、システムリレーSR1,SR2と、コンデンサCと、双方向電圧コンバータ410と、インバータ420とを備える。双方向電圧コンバータ410は、リアクトルLと、NPNトランジスタQ10,Q11と、ダイオードD10,D11とを含む。リアクトルLの一方端は直流電源Bの電源ラインに接続され、他方端はNPNトランジスタQ10とNPNトランジスタQ11との中間点、すなわち、NPNトランジスタQ10のエミッタとNPNトランジスタQ11のコレクタとの間に接続される。NPNトランジスタQ10,Q11は、電源ラインとアースラインとの間に直列に接続される。そして、NPNトランジスタQ10のコレクタは電源ラインに接続され、NPNトランジスタQ11のエミッタはアースラインに接続される。また、各NPNトランジスタQ10,Q11のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD10,D11が配置されている。 【0005】直流電源Bは、システムリレーSR1,SR2がオンされるとコンデンサCに直流電圧を供給する。コンデンサCは、直流電源Bからの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧を双方向電圧コンバータ410に供給する。双方向電圧コンバータ410は、制御装置(図示せず)からの制御によりNPNトランジスタQ11がオンされる期間に応じてコンデンサCからの直流電圧を昇圧し、その昇圧した直流電圧をインバータ420へ供給する。また、双方向電圧コンバータ410は、モータMの回生発電時、制御装置からの制御によってインバータ420により変換された直流電圧を降圧して直流電源Bを充電する。 【0006】インバータ420は、双方向電圧コンバータ410からの直流電圧を平滑コンデンサ(図示せず)を介して受け、制御装置(図示せず)からの制御によって直流電圧を交流電圧に変換してモータMを駆動する。また、インバータ420は、モータMの回生発電時、モータMから交流電圧を受け、制御装置からの制御によって交流電圧を直流電圧に変換して双方向電圧コンバータ410に供給する。モータMは、インバータ420により駆動され、所定のトルクを発生する。また、モータMは、回生時、発電機として機能し、発電した交流電圧をインバータ420へ供給する。 【0007】DC/DCコンバータ430は、自動車に搭載される補機系に用いるためのDC/DCコンバータであり、直流電源Bからの直流電圧を降圧し、その降圧した直流電圧をハイブリッド自動車または電気自動車に搭載されたエアコン(図示せず)を駆動するインバータ(図示せず)に供給する。 【0008】モータ駆動装置400においては、直流電源Bは、システムリレーSR1,SR2がオンされると直流電圧をコンデンサCに供給し、コンデンサCは直流電圧を平滑化して双方向電圧コンバータ410およびDC/DCコンバータ430に供給する。双方向電圧コンバータ410は、NPNトランジスタQ11がオンされている期間に応じて直流電圧を昇圧し、その昇圧した直流電圧を平滑コンデンサ(図示せず)を介してインバータ420へ供給する。インバータ420は、直流電圧を交流電圧に変換してモータMを駆動する。そして、モータMは、所定のトルクを発生する。一方、DC/DCコンバータ430は、コンデンサCからの直流電圧を降圧してエアコンを駆動するインバータに供給する。 【0009】ハイブリッド自動車または電気自動車の回生制動時、モータMは交流電圧を発電してインバータ420に供給する。インバータ420は、モータからの交流電圧を直流電圧に変換して双方向電圧コンバータ410に供給する。双方向電圧コンバータ410は、インバータ420から受けた直流電圧を降圧して直流電源Bを充電する。このように、モータ駆動装置400においては、直流電源Bからの直流電圧を昇圧してモータMを駆動するとともに、回生制動時、モータMが発電した電圧により直流電源Bを充電する。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のモータ駆動装置400においては、回生発電時に、システムリレーSR1,SR2の誤動作または断線により直流電源Bが切り離された場合、双方向電圧コンバータ410の直流電源側における電圧Vbが上昇し、直流負荷としてのDC/DCコンバータ430に過電圧が印加されるという問題がある。 【0011】この過電圧に耐え得るように直流負荷系の耐圧を高くしようとすれば、耐圧の高い部品を使用しなければならず、全体として低コスト化を実現することができない。したがって、回生発電時に、直流電源が何らかの原因により切り離された場合にも直流負荷系に過電圧が印加されないようにする必要がある。 【0012】そこで、この発明は、かかる問題を解決するためになされたものであり、その目的は、回生発電時に、直流電源が切り離された場合にも直流負荷系に過電圧が印加されるのを防止する電圧変換装置を提供することである。 【0013】 【課題を解決するための手段および発明の効果】この発明によれば、電圧変換装置は、発電装置からの電圧を変換して直流電源を充電する電圧変換器と、直流電源と電圧変換器との間の電気系統で不具合が検出されると、直流電源から出力された直流電圧を用いて駆動される直流負荷の電気系統を保護するように電圧変換器を制御する制御装置とを備える。 【0014】好ましくは、電圧変換装置は、直流負荷に印加される電圧を検出する電圧検出器をさらに備え、制御装置は、電圧検出器により検出された電圧が所定値以上に達したとき電圧変換器の動作を停止する。 【0015】好ましくは、電圧変換装置は、直流電源から出力される電圧を検出する電圧検出器をさらに備え、制御装置は、電圧検出器により検出された電圧が所定値以上に達したとき電圧変換器の動作を停止する。 【0016】より好ましくは、発電装置は、少なくとも1つの発電機から成る。さらに好ましくは、少なくとも1つの発電機の各々は、交流発電機であり、電圧変換装置は、少なくとも1つの発電機に対応して設けられ、各々が対応する交流発電機からの交流電圧を直流電圧に変換する少なくとも1つのインバータをさらに備え、制御装置は、正常動作時、交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電圧変換器へ供給するように少なくとも1つのインバータの各々を制御する。 【0017】好ましくは、電圧変換装置は、直流電源から出力される電圧を検出する第1の電圧検出器と、直流電源から電圧変換器へ直流電圧を供給する場合における電圧変換器の入力側の直流電圧を検出する第2の電圧検出器とをさらに備え、制御装置は、第1の電圧検出器により検出された第1の電圧が第2の電圧検出器により検出された第2の電圧と異なるとき電圧変換器の動作を停止する。 【0018】より好ましくは、発電装置は、1つの発電機から成る。さらに好ましくは、発電機は、交流発電機であり、電圧変換装置は、交流発電機からの交流電圧を直流電圧に変換するインバータをさらに備え、制御装置は、正常動作時、交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電圧変換器へ供給するようにインバータを制御する。 【0019】より好ましくは、発電装置は、複数の発電機から成る。さらに好ましくは、制御装置は、さらに、複数の発電機の間で電気エネルギーの収支が合うように複数の発電機に対応する複数の駆動装置を制御し、直流電源側から供給される電力により直流負荷を駆動するように直流負荷の電気系統を制御する。 【0020】さらに好ましくは、複数の発電機の各々は、交流発電機であり、電圧変換装置は、複数の発電機に対応して設けられ、各々が対応する交流発電機からの交流電圧を直流電圧に変換する複数のインバータをさらに備え、制御装置は、正常動作時、交流電圧を直流電圧に変換し、その変換した直流電圧を電圧変換器へ供給するように複数のインバータの各々を制御する。 【0021】より好ましくは、発電機は、車両に対して駆動力を発生する駆動用モータである。 【0022】さらに好ましくは、直流負荷は、車載補機類である。さらに好ましくは、直流負荷は、直流電源からの直流電圧を電圧変換し、その変換した直流電圧を車載の低電圧系の電気負荷に供給するもう1つの電圧変換器である。 【0023】したがって、この発明によれば、直流電源と電圧変換器との間の電気系統に不具合が生じた場合、直流負荷の電気系統に過電圧が印加されるのを防止できる。その結果、この発明による電圧変換装置を搭載したハイブリッド自動車または電気自動車において、直流負荷を含む補機系を耐圧が相対的に低い低コストな部品によって構成でき、ハイブリッド自動車または電気自動車の低コスト化を図ることができる。 【0024】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。 【0025】[実施の形態1]図1を参照して、この発明の実施の形態1による電圧変換装置を備えたモータ駆動装置100は、直流電源Bと、電圧センサー10,11,13,18と、システムリレーSR1,SR2と、コンデンサC1,C2と、昇圧コンバータ12と、インバータ14と、電流センサー24と、制御装置30とを備える。なお、モータ駆動装置100は、1つのモータM1を駆動する装置である。そして、モータM1は、ハイブリッド自動車または電気自動車の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するための駆動モータである。あるいは、このモータはエンジンにて駆動される発電機の機能を持つように、そして、エンジンに対して電動機として動作し、例えば、エンジン始動を行ない得るようなものとしてハイブリッド自動車に組み込まれるようにしてもよい。 【0026】昇圧コンバータ12は、リアクトルL1と、NPNトランジスタQ1,Q2と、ダイオードD1,D2とを含む。リアクトルL1の一方端は直流電源Bの電源ラインに接続され、他方端はNPNトランジスタQ1とNPNトランジスタQ2との中間点、すなわち、NPNトランジスタQ1のエミッタとNPNトランジスタQ2のコレクタとの間に接続される。NPNトランジスタQ1,Q2は、電源ラインとアースラインとの間に直列に接続される。そして、NPNトランジスタQ1のコレクタは電源ラインに接続され、NPNトランジスタQ2のエミッタはアースラインに接続される。また、各NPNトランジスタQ1,Q2のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD1,D2が配置されている。 【0027】インバータ14は、U相アーム15と、V相アーム16と、W相アーム17とから成る。U相アーム15、V相アーム16、およびW相アーム17は、電源ラインとアースとの間に並列に設けられる。 【0028】U相アーム15は、直列接続されたNPNトランジスタQ3,Q4から成り、V相アーム16は、直列接続されたNPNトランジスタQ5,Q6から成り、W相アーム17は、直列接続されたNPNトランジスタQ7,Q8から成る。また、各NPNトランジスタQ3〜Q8のコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すダイオードD3〜D8がそれぞれ接続されている。 【0029】各相アームの中間点は、モータM1の各相コイルの各相端に接続されている。すなわち、モータM1は、3相の永久磁石モータであり、U,V,W相の3つのコイルの一端が中点に共通接続されて構成され、U相コイルの他端がNPNトランジスタQ3,Q4の中間点に、V相コイルの他端がNPNトランジスタQ5,Q6の中間点に、W相コイルの他端がNPNトランジスタQ7,Q8の中間点にそれぞれ接続されている。 【0030】直流電源Bは、ニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池から成る。直流電源Bは、たとえば、200〜300Vの範囲の直流電圧を出力する。電圧センサー10は、直流電源Bから出力される電圧V1を検出し、その検出した電圧V1を制御装置30へ出力する。システムリレーSR1,SR2は、制御装置30からの信号SEによりオンされる。コンデンサC1は、直流電源Bから供給された直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧を昇圧インバータ12およびDC/DCコンバータ19へ供給する。電圧センサー11は、昇圧コンバータ12の入力側の電圧V2を検出し、その検出した電圧V2を制御装置30へ出力する。 【0031】昇圧コンバータ12は、コンデンサC1から供給された直流電圧を昇圧してコンデンサC2へ供給する。より具体的には、昇圧コンバータ12は、制御装置30から信号PWUを受けると、信号PWUによってNPNトランジスタQ2がオンされた期間に応じて直流電圧を昇圧してコンデンサC2に供給する。この場合、NPNトランジスタQ1は、信号PWUによってオフされている。また、昇圧コンバータ12は、制御装置30から信号PWDを受けると、コンデンサC2を介してインバータ14から供給された直流電圧を降圧して直流電源Bを充電する。さらに、昇圧コンバータ12は、制御装置30から信号STPを受けると動作を停止する。 【0032】コンデンサC2は、昇圧コンバータ12からの直流電圧を平滑化し、その平滑化した直流電圧をインバータ14へ供給する。電圧センサー13は、コンデンサC2の両端の電圧、すなわち、インバータ14への入力電圧IVVを検出し、その検出した入力電圧IVVを制御装置30へ出力する。 【0033】インバータ14は、コンデンサC2から直流電圧が供給されると制御装置30からの信号PWMIに基づいて直流電圧を交流電圧に変換してモータM1を駆動する。これにより、モータM1は、トルク指令値TRによって指定されたトルクを発生するように駆動される。また、インバータ14は、モータ駆動装置100が搭載されたハイブリッド自動車または電気自動車の回生制動時、モータM1が発電した交流電圧を制御装置30からの信号PWMCに基づいて直流電圧に変換し、その変換した直流電圧をコンデンサC2を介して昇圧コンバータ12へ供給する。なお、ここで言う回生制動とは、ハイブリッド自動車または電気自動車を運転するドライバーによるフットブレーキ操作があった場合の回生発電を伴う制動や、フットブレーキを操作しないものの、走行中にアクセスペダルをオフすることで回生発電をさせながら車両を減速(または加速の中止)させることを含む。 【0034】電圧センサー18は、直流電源BからDC/DCコンバータ19に印加される電圧Vfを検出し、その検出した電圧Vfを制御装置30へ出力する。 【0035】電流センサー24は、モータM1に流れるモータ電流MCRTを検出し、その検出したモータ電流MCRTを制御装置30へ出力する。 【0036】制御装置30は、外部に設けられたECU(Electrical Control Unit)から入力されたトルク指令値TRおよびモータ回転数MRN、電圧センサー10からの電圧V1、電圧センサー13からの入力電圧IVV、および電流センサー24からのモータ電流MCRTに基づいて、後述する方法により昇圧コンバータ12を駆動するための信号PWUとインバータ14を駆動するための信号PWMIとを生成し、その生成した信号PWUおよび信号PWMIをそれぞれ昇圧コンバータ12およびインバータ14へ出力する。 【0037】また、制御装置30は、ハイブリッド自動車または電気自動車が回生制動モードに入ったことを示す信号を外部のECUから受けると、モータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMCを生成してインバータ14へ出力する。この場合、インバータ14のNPNトランジスタQ4,Q6,Q8は信号PWMCによってスイッチング制御される。すなわち、モータM1のU相で発電されるときNPNトランジスタQ6,Q8がオンされ、V相で発電されるときNPNトランジスタQ4,Q8がオンされ、W相で発電されるときNPNトランジスタQ4,Q6がオンされる。これにより、インバータ14は、モータM1で発電された交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ12へ供給する。 【0038】さらに、制御装置30は、電圧センサー11からの電圧V2(または電圧センサー18からの電圧Vf)を受け、その受けた電圧V2(または電圧Vf)が所定値よりも高いか否かを判定する。そして、制御装置30は、電圧V2(または電圧Vf)が所定値よりも高いと判定したとき昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加されていると判定し、昇圧コンバータ12を停止するための信号STPを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。この場合、制御装置30は、電圧センサー10から受けた電圧V1と電圧センサー11から受けた電圧V2とが一致するか否かを判定し、電圧V1と電圧V2とが不一致であるとき信号STPを生成して昇圧コンバータ12へ出力するようにしてもよい。電圧V1が電圧V2に不一致であるとき、システムリレーSR1,SR2の誤動作または断線により直流電源Bが切り離されたことを意味する。 【0039】したがって、この実施の形態1においては、昇圧コンバータ12の入力側に印加される電圧V2(または電圧Vf)が過電圧になった場合、または直流電源Bが何らかの原因により切り離された場合、昇圧コンバータ12を停止させることを特徴とする。 【0040】さらに、制御装置30は、システムリレーSR1,SR2をオンするための信号SEを生成してシステムリレーSR1,SR2へ出力する。 【0041】DC/DCコンバータ19は、直流電源Bからの直流電圧を降圧してインバータ20へ供給する。インバータ20は、DC/DCコンバータ19からの直流電圧を交流電圧に変換してエアコン用モータ21を駆動する。エアコン用モータ21は、エアコンのコンプレッサを駆動する。なお、DC/DCコンバータ19、インバータ20、およびエアコン用モータ21は、ハイブリッド自動車または電気自動車に搭載される補機を構成する。また、DC/DCコンバータ19は、補機に設けられた直流負荷を構成する。 【0042】モータ駆動装置100においては、コンデンサC2は、最大500V程度で駆動されるため、昇圧コンバータ12の出力側であるコンデンサC2およびインバータ14の電気系統は、750〜900Vの範囲に耐圧を有する部品により構成される。 【0043】一方、DC/DCコンバータ19、インバータ20およびエアコン用モータ21の補機系は、400V程度の部品により構成される。 【0044】図2は、制御装置30の機能ブロック図である。図2を参照して、制御装置30は、モータトルク制御手段301と、電圧変換制御手段302とを含む。モータトルク制御手段301は、トルク指令値TR、直流電源Bの出力電圧V1、モータ電流MCRT、モータ回転数MRNおよびインバータ入力電圧IVVに基づいて、モータM1の駆動時、後述する方法により昇圧コンバータ12のNPNトランジスタQ1,Q2をオン/オフするための信号PWUと、インバータ14のNPNトランジスタQ3〜Q8をオン/オフするための信号PWMIとを生成し、その生成した信号PWUおよび信号PWMIをそれぞれ昇圧コンバータ12およびインバータ14へ出力する。 【0045】電圧変換制御手段302は、電圧センサー11からの電圧V2(または電圧センサー18からの電圧Vf)を受け、電圧V2(または電圧Vf)が所定値よりも高いとき昇圧コンバータ12を停止するための信号STPを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。また、電圧変換制御手段302は、さらに、電圧センサー10からの電圧V1を受け、電圧V1が電圧V2と異なるとき信号STPを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。さらに、電圧変換制御手段302は、回生制動時、インバータ14から供給された直流電圧を降圧するための信号PWDを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。このように、昇圧コンバータ12は、直流電圧を降圧するための信号PWDにより電圧を降下させることもできるので、双方向コンバータの機能を有するものである。さらに、電圧変換制御手段302は、回生制動時、モータM1が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMCを生成してインバータ14へ出力する。 【0046】図3は、モータトルク制御手段301の機能ブロック図である。図3を参照して、モータトルク制御手段301は、モータ制御用相電圧演算部40と、インバータ用PWM信号変換部42と、インバータ入力電圧指令演算部50と、コンバータ用デューティー比演算部52と、コンバータ用PWM信号変換部54とを含む。 【0047】モータ制御用相電圧演算部40は、インバータ14への入力電圧IVVを電圧センサー13から受け、モータM1の各相に流れるモータ電流MCRTを電流センサー24から受け、トルク指令値TRを外部ECUから受ける。そして、モータ制御用相電圧演算部40は、これらの入力される信号に基づいて、モータM1の各相のコイルに印加する電圧を計算し、その計算した結果をインバータ用PWM信号変換部42へ供給する。インバータ用PWM信号変換部42は、モータ制御用相電圧演算部40から受けた計算結果に基づいて、実際にインバータ14の各NPNトランジスタQ3〜Q8をオン/オフする信号PWMIを生成し、その生成した信号PWMIをインバータ14の各NPNトランジスタQ3〜Q8へ供給する。 【0048】これにより、各NPNトランジスタQ3〜Q8は、スイッチング制御され、モータM1が指令されたトルクを出すようにモータM1の各相に流す電流を制御する。このようにして、モータ駆動電流が制御され、トルク指令値TRに応じたモータトルクが出力される。 【0049】一方、インバータ入力電圧指令演算部50は、トルク指令値TRおよびモータ回転数MRNに基づいてインバータ入力電圧の最適値(目標値)を演算し、その演算した最適値をコンバータ用デューティー比演算部52へ出力する。コンバータ用デューティー比演算部52は、インバータ入力電圧指令演算部50からのインバータ入力電圧の最適値と、電圧センサー13からのインバータ入力電圧IVVと、電圧センサー10からの電圧V1とに基づいて、電圧センサー13からのインバータ入力電圧IVVを、インバータ入力電圧指令演算部50からのインバータ入力電圧の最適値に設定するためのデューティー比を演算し、その演算したデューティー比をコンバータ用PWM信号変換部54へ出力する。コンバータ用PWM信号変換部54は、コンバータ用デューティー比演算部52からのデューティー比に基づいて昇圧コンバータ12のNPNトランジスタQ1,Q2をオン/オフするための信号PWUを生成し、その生成した信号PWUを昇圧コンバータ12のNPNトランジスタQ1,Q2へ出力する。 【0050】なお、昇圧コンバータ12の下側のNPNトランジスタQ2のオンデューティーを大きくすることによりリアクトルL1における電力蓄積が大きくなるため、より高電圧の出力を得ることができる。一方、上側のNPNトランジスタQ1のオンデューティーを大きくすることにより電源ラインの電圧が下がる。そこで、NPNトランジスタQ1,Q2のデューティー比を制御することで、電源ラインの電圧を直流電源Bの出力電圧以上の任意の電圧に制御可能である。 【0051】このようにして、制御装置30のモータトルク制御手段301は、外部のECUから入力されたトルク指令値TRのトルクをモータM1が発生するように昇圧コンバータ12およびインバータ14を制御する。これにより、モータM1は、トルク指令値TRによって指定されたトルクを発生する。 【0052】図4を参照して、モータ駆動装置100における動作について説明する。動作が開始されると、電圧センサー11は、昇圧コンバータ12の入力電圧V2を検出し(ステップS1)、その検出した電圧V2を制御装置30へ出力する。そして、制御装置30の電圧変換制御手段302は、電圧センサー11からの電圧V2を受け、その受けた電圧V2が所定値よりも高いか否かを判定する(ステップS2)。この所定値は、直流電源Bが出力する電圧をV0とすれば、所定値=V0+αによって決定される。そして、αは、電圧V0にαを加えることにより直流電源Bが出力する可能性のない電圧となるように決定される。つまり、所定値は、直流電源Bが出力する可能性のない電圧に設定される。したがって、たとえば、直流電源Bから出力される電圧が変動する場合、その変動する電圧の最大値にαを加えることにより所定値が決定される。 【0053】ステップS2において、電圧V2が所定値よりも高いと判定されたとき、電圧変換制御手段302は、昇圧コンバータ12を停止するための信号STPを生成して昇圧コンバータ12のNPNトランジスタQ1,Q2へ出力する。そして、NPNトランジスタQ1,Q2は、信号STPによって停止され、昇圧コンバータ12は停止する(ステップS3)。電圧V2が所定値よりも高いとき、電圧変換制御手段302は、昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加されていると判定し、昇圧コンバータ12を停止してコンデンサC1およびDC/DCコンバータ19に耐圧以上の過電圧が印加されるのを防止することにしたものである。 【0054】昇圧コンバータ12が停止されると、直流電源BからコンデンサC1を介してDC/DCコンバータ19(直流負荷)に直流電圧が供給される(ステップS4)。そして、DC/DCコンバータ19は、供給された直流電圧を降圧してインバータ20に供給し、インバータ20は、直流電圧を交流電圧に変換してエアコン用モータ21を駆動する。 【0055】このように、昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加されていると判定されたとき、昇圧コンバータ12の動作を停止して過電圧の原因を除去した上で、DC/DCコンバータ19、インバータ20およびエアコン用モータ21から成る補機系の駆動を続行する。そして、一連の動作は終了する(ステップS5)。 【0056】一方、ステップS2において、電圧V2が所定値以下であるとき、電圧変換制御手段302は、ハイブリッド自動車または電気自動車が回生制動時であるか否かを示す信号KRを外部ECUから受け、その受けた信号KRに基づいて回生制動時か否かを判定する(ステップS6)。そして、電圧変換制御手段302は、回生制動時であると判定すると、モータM1からの交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMCを生成してインバータ14へ出力し、モータM1からの交流電圧を直流電圧に変換するようにインバータ14を制御する(ステップS7)。そうすると、インバータ14のNPNトランジスタQ4,Q6,Q8は、上述したように信号PWMCによってスイッチング制御され、インバータ14はモータM1からの交流電圧を直流電圧に変換して昇圧コンバータ12へ供給する。 【0057】また、電圧変換制御手段302は、信号PWDを生成して昇圧コンバータ12へ出力し、インバータ14からの直流電圧を降圧して直流電源Bを充電するように昇圧コンバータ12を制御する(ステップS8)。そうすると、昇圧コンバータ12において、NPNトランジスタQ1がオンされ、NPNトランジスタQ2がオフされてインバータ14からの直流電圧が降圧されて直流電源Bが充電される(ステップS9)。その後、ステップS2へ戻る。 【0058】ステップS6において、回生制動時ではないと判定されると、モータトルク制御手段301は、外部ECUから入力されたトルク指令値TR、モータ回転数MRN、電圧センサー10からの直流電源Bの出力電圧V1、電圧センサー13からの入力電圧IVV、および電流センサー24からのモータ電流MCRTに基づいて、上述したように信号PWUおよび信号PWMIを生成し、その生成した信号PWUおよび信号PWMIをそれぞれ昇圧コンバータ12およびインバータ14へ出力し、モータM1がトルク指令値TRによって指定されたトルクを出力するようにモータM1を駆動するインバータ14を制御する(ステップS10)。そして、その後、ステップS2に戻り、上述した各動作が行なわれる。 【0059】図4に示すフローチャートにおいては、ステップS3,S4によって示される動作は、昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加された場合に、過電圧の原因を除去して補機系を継続して駆動する動作であり、ステップS7〜S9によって示される動作は、回生制動時にモータM1が発電した交流電圧を直流電圧に変換して直流電源Bを充電する動作であり、ステップS10によって示される動作は、モータM1がトルクを発生する動作である。 【0060】また、図4に示すフローチャートにおいて、回生制動時か否かの判定(ステップS6)よりも昇圧コンバータ12の入力側の電圧V2が所定値よりも高いか否かの判定(ステップS2)を先に行なうと説明したが、回生制動時か否かの判定をした後に、電圧V2が所定値よりも高いか否かの判定をしてもよい。その場合、回生制動時であると判定された場合および回生制動時ではないと判定された場合の両方において電圧V2が所定値よりも高いか否かが判定される。 【0061】モータ駆動装置100における動作は、図4に示すフローチャートに限らず、図5に示すフローチャートに従って行なわれてもよい。図5に示すフローチャートは、図4に示すフローチャートのステップS1,S2をそれぞれステップS20,S21に代えたものであり、その他は図4に示すフローチャートと同じである。 【0062】図5を参照して、動作が開始されると、電圧センサー18は、直流負荷(DC/DCコンバータ19)に印加される電圧Vfを検出し(ステップS20)、その検出した電圧Vfを制御装置30へ出力する。そして、制御装置30の電圧変換制御手段302は、電圧センサー18からの電圧Vfが所定値よりも高いか否かを判定する(ステップS21)。電圧Vfが所定値よりも高いと判定されたときステップS3へ移行し、電圧Vfが所定値以下であると判定されたときステップS6へ移行する。その後の各動作は図4において説明したとおりである。 【0063】図5に示すフローチャートにおいて、回生制動時か否かの判定(ステップS6)よりも直流負荷に印加される電圧Vfが所定値よりも高いか否かの判定(ステップS21)を先に行なうと説明したが、回生制動時か否かの判定をした後に、電圧Vfが所定値よりも高いか否かの判定をしてもよい。その場合、回生制動時であると判定された場合および回生制動時ではないと判定された場合の両方において電圧Vfが所定値よりも高いか否かが判定される。 【0064】図5に示すフローチャートは、直流負荷(DC/DCコンバータ19)に印加される電圧Vfが所定値よりも高いとき直流負荷に過電圧が印加されたと判定し、過電圧の原因を除去すべく昇圧コンバータ12を停止するものである。したがって、ステップS21における所定値は、直流負荷系の耐圧を基準にして上述した方法によって決定される。 【0065】さらに、モータ駆動装置100における動作は、図6に示すフローチャートに従って行なわれてもよい。図6に示すフローチャートは、図4に示すフローチャートのステップS1,2をステップS30〜S32に代えたものであり、その他は図4に示すフローチャートと同じである。 【0066】図6を参照して、動作が開始されると、電圧センサー10は直流電源Bから出力される電圧V1を検出し(ステップS30)、その検出した電圧V1を制御装置30へ出力する。そして、電圧センサー11は、昇圧コンバータ12の入力側における電圧V2を検出し(ステップS31)、その検出した電圧V2を制御装置30へ出力する。 【0067】そうすると、制御装置30の電圧変換制御手段302は、電圧センサー10からの電圧V1が電圧センサー11からの電圧V2と一致するか否かを判定する(ステップS32)。電圧V1が電圧V2に一致するときステップS3へ移行し、電圧V1が電圧V2に不一致であるときステップS6へ移行する。その後の各動作は図4において説明したとおりである。 【0068】図6に示すフローチャートにおいて、回生制動時か否かの判定(ステップS6)よりも電圧V1が電圧V2に一致するか否かの判定(ステップS32)を先に行なうと説明したが、回生制動時か否かの判定をした後に、電圧V1が電圧V2に一致するか否かの判定をしてもよい。その場合、回生制動時であると判定された場合および回生制動時ではないと判定された場合の両方において電圧V1が電圧V2に一致するか否かが判定される。 【0069】図6に示すフローチャートは、直流電源Bから出力される電圧V1が昇圧コンバータ12の入力側における電圧V2に一致するか否かを判定し、両電圧が不一致であるとき昇圧コンバータ12を停止するものである。電圧V1が電圧V2に不一致であることは、システムリレーSR1,SR2の誤動作または断線により直流電源BがコンデンサC1、昇圧コンバータ12およびDC/DCコンバータ19と切り離されたことを意味するので、直流電源Bが切り離された状態で回生制動を行なうと昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加されるので、これを防止するために、直流電源Bが切り離されたことが検出されると、過電圧の原因を除去すべく昇圧コンバータ12を停止することにしたものである。なお、この場合、制御装置30がインバータ14を特別に制御することはない。 【0070】上述したように、この発明においては、電圧変換制御手段302は、昇圧コンバータ12の入力電圧V2が所定値よりも高いか否か、または直流負荷に印加される電圧Vfが所定値よりも高いか否かにより、昇圧コンバータ12の低圧側に過電圧が印加されか否かを判定し、過電圧が印加されたと判定したとき昇圧コンバータ12を停止する。また、この発明においては、電圧変換制御手段302は、直流電源Bの出力電圧V1が昇圧コンバータ12の入力電圧V2と一致するか否かにより直流電源Bが切り離されたか否かを検出し、直流電源Bが切り離されたとき昇圧コンバータ12を停止する。 【0071】したがって、この発明においては、昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加されたとき、または直流電源Bが切り離されたとき、昇圧コンバータ12の入力側に不具合が生じたとき昇圧コンバータ12を停止することを特徴とする。すなわち、昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加されること、または直流電源Bが切り離されることは、直流電源と電圧変換器(昇圧コンバータ12)との間の電気系統に不具合が生じることに相当し、昇圧コンバータ12を停止することは、直流負荷の電気系統を保護するように電圧変換装置(昇圧コンバータ12)を制御することに相当する。 【0072】また、この発明においては、モータが1個の場合に、直流電源と電圧変換器(昇圧コンバータ12)との間の電気系統に不具合が生じたとき昇圧コンバータ12を停止することを特徴とする。 【0073】電圧センサー11からの電圧V2を用いて昇圧コンバータ12の入力側における過電圧を検出するとき、電圧センサー11、昇圧コンバータ12、インバータ14および電圧変換制御手段302は「電圧変換装置」を構成する。 【0074】また、電圧センサー18からの電圧Vfを用いて直流負荷における過電圧を検出するとき、昇圧コンバータ12、インバータ14、電圧センサー18および電圧変換制御手段302は「電圧変換装置」を構成する。 【0075】さらに、電圧センサー10からの電圧V1および電圧センサー11からの電圧V2を用いて直流電源Bの切り離しを検出するとき、電圧センサー10,11、昇圧コンバータ12、インバータ14および電圧変換制御手段302は「電圧変換装置」を構成する。 【0076】上記においては、電圧センサー10からの電圧V1が電圧センサー11からの電圧V2に不一致であるとき直流電源Bが切り離されたことを検出すると説明したが、この発明においては電圧変換装置の外部に設けられたECUによって直流電源Bの切り離しを検出してもよい。この場合、制御装置30は、直流電源Bの切り離しを検出した検出信号を外部ECUから受け、その検出信号に応じて昇圧コンバータ12を停止する信号STPを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。 【0077】また、上記においては、モータM1により発電すると説明したが、この発明によれば、一般的には交流発電機であればよい。 【0078】さらに、上記においては、直流電源Bに接続される直流負荷の電気系統は、DC/DCコンバータ19、インバータ20およびエアコン用モータ21から成るとして説明したが、この発明においては、一般的にはハイブリッド自動車または電気自動車に搭載される補機類であればよい。 【0079】実施の形態1によれば、電圧変換装置は、直流電源と昇圧コンバータとの間の電気系統で不具合が生じた場合、動作を停止するように昇圧コンバータを制御する電圧変換制御手段を備えるので、昇圧コンバータの入力側に過電圧が印加されるのを防止できる。 【0080】[実施の形態2]図7を参照して、実施の形態2による電圧変換装置を備えるモータ駆動装置200は、直流電源Bと、電圧センサー10,11,13,18と、システムリレーSR1,SR2と、コンデンサC1,C2と、昇圧コンバータ12と、インバータ14,31と、電流センサー24,28と、制御装置300とを備える。なお、モータ駆動装置200は、2個のモータM1,M2を駆動する装置である。そして、モータM1,M2のうち、一方のモータM1はハイブリッド自動車または電気自動車の駆動輪を駆動するためのトルクを発生するモータであり、他方のモータM2は、ハイブリッド自動車の場合、発電機または補機系のモータ等であり、電気自動車の場合、補機系のモータ等である。 【0081】直流電源B、電圧センサー10,11,13,18、システムリレーSR1,SR2、コンデンサC1,C2、昇圧コンバータ12、インバータ14および電流センサー24については、実施の形態1において説明したとおりである。なお、コンデンサC2は、昇圧コンバータ12からの直流電圧をノードN1,N2を介して受け、その受けた直流電圧を平滑化してインバータ14のみならずインバータ31にも供給する。また、電流センサー24は、モータ電流MCRT1を検出して制御装置300へ出力する。さらに、インバータ14は、制御装置300からの信号PWMI1に基づいてコンデンサC2からの直流電圧を交流電圧に変換してモータM1を駆動し、信号PWMC1に基づいてモータM1が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。 【0082】インバータ31は、インバータ14と同じ構成から成る。そして、インバータ31は、制御装置300からの信号PWMI2に基づいて、コンデンサC2からの直流電圧を交流電圧に変換してモータM2を駆動し、信号PWMC2に基づいてモータM2が発電した交流電圧を直流電圧に変換する。電流センサー28は、モータM2の各相に流れるモータ電流MCRT2を検出して制御装置300へ出力する。 【0083】制御装置300は、直流電源Bからの出力電圧V1を電圧センサー10から受け、昇圧コンバータ12の入力側の電圧V2を電圧センサー11から受け、モータ電流MCRT1,MCRT2をそれぞれ電流センサー24,28から受け、インバータ14,31への入力電圧IVVを電圧センサー13から受け、トルク指令値TR1,TR2およびモータ回転数MRN1,MRN2を外部ECUから受ける。そして、制御装置300は、電圧V1、入力電圧IVV、モータ電流MCRT1、トルク指令値TR1およびモータ回転数MRN1に基づいて、上述した方法によりインバータ14がモータM1を駆動するときにインバータ14のNPNトランジスタQ3〜Q8をスイッチング制御するための信号PWMI1を生成し、その生成した信号PWMI1をインバータ14へ出力する。また、制御装置300は、電圧V1、入力電圧IVV、モータ電流MCRT2、トルク指令値TR2およびモータ回転数MRN2に基づいて、上述した方法によりインバータ31がモータM2を駆動するときにインバータ31のNPNトランジスタQ3〜Q8をスイッチング制御するための信号PWMI2を生成し、その生成した信号PWMI2をインバータ31へ出力する。さらに、制御装置300は、インバータ14または31がモータM1またはM2を駆動するとき、電圧V1、入力電圧IVV、モータ電流MCRT1(またはMCRT2)、トルク指令値TR1(またはTR2)およびモータ回転数MRN1(またはMRN2)に基づいて、上述した方法により昇圧コンバータ12のNPNトランジスタQ1,Q2をスイッチング制御するための信号PWUを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。 【0084】さらに、制御装置300は、電圧センサー11からの電圧V2または電圧センサー18からの電圧Vfに基づいて上述した方法により昇圧コンバータ12の入力側に過電圧が印加されたか否かを判定し、過電圧が印加されたとき昇圧コンバータ12を停止する信号STPを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。この場合、制御装置300は、電圧V1,V2に基づいて、上述した方法により直流電源Bが切り離された否かを判定し、直流電源Bが切り離されたとき昇圧コンバータ12を停止するための信号STPを生成して昇圧コンバータ12へ出力してもよい。 【0085】さらに、制御装置300は、回生制動時にモータM1が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC1、またはモータM2が発電した交流電圧を直流電圧に変換するための信号PWMC2を生成し、その生成した信号PWMC1または信号PWMC2をそれぞれインバータ14またはインバータ31へ出力する。この場合、制御装置300は、インバータ14または31からの直流電圧を降圧して直流電源Bを充電するように昇圧コンバータ12を制御する信号PWDを生成して昇圧コンバータ12へ出力する。 【0086】さらに、制御装置300は、システムリレーSR1,SR2をオンするための信号SEを生成してシステムリレーSR1,SR2へ出力する。 【0087】図8は、制御装置300の機能ブロック図である。制御装置300は、電圧変換制御手段302と、モータトルク制御手段303とを含む。電圧変換制御手段302は、実施の形態1において説明した機能に加え、昇圧コンバータ12の入力側における過電圧または直流電源Bの切り離しを検出して信号STPを生成したとき、その信号STPを昇圧コンバータ12のみならず、モータトルク制御手段303へも出力する機能を備える。なお、電圧変換制御手段302は、回生制動時、2つの信号PWMC1,2を生成してそれぞれインバータ14,31へ出力する。 【0088】モータトルク制御手段303は、実施の形態1におけるモータトルク制御手段301が備える機能に加え、電圧変換制御手段302から信号STPを受けると昇圧コンバータ12の出力側に保持されている電気エネルギーの収支が合うように、すなわち、モータM1とモータM2との間で収支が合うようにモータM1,M2を駆動するための信号を生成してインバータ14,31へ出力する。この場合も、インバータ14,31に含まれるNPNトランジスタQ3〜Q8はスイッチング制御されるので、モータトルク制御手段303は、モータM1とモータM2との間で収支が合うようにモータM1,M2を駆動するための信号を信号PWMI1,2としてそれぞれインバータ14,31へ出力する。そうすると、インバータ14は信号PWMI1によってモータM1を駆動し、インバータ31は信号PWMI2によってモータM2を駆動し、モータM1,M2は相互間で電気エネルギーの収支が合うように駆動される。 【0089】次に、モータ駆動装置200における動作について説明する。モータ駆動装置200においては、昇圧コンバータ12の入力側で過電圧が検出されると昇圧コンバータ12を停止する。したがって、この場合のモータ駆動装置200における動作は図4または図5に示すフローチャートに従って行なわれる。 【0090】モータ駆動装置200における動作は、図9に示すフローチャートに従って行なわれてもよい。図9に示すフローチャートは、図6に示すフローチャートにステップS33を追加したものであり、その他は図6に示すフローチャートと同じである。 【0091】図9を参照して、昇圧コンバータ12が停止されると(ステップS3)、複数のモータ間、すなわち、モータM1とモータM2との間で電気エネルギーの収支が合うようにモータM1,M2を運転する(ステップS33)。そして、上述したステップS4へ移行する。 【0092】ステップS33におけるモータM1,M2の運転の態様には各種の態様が考えられるが、代表的な態様としては(1)昇圧コンバータが停止されたときにコンデンサC2に蓄積された電力によりモータM1,M2を運転する、(2)モータM1,M2のいずれか一方で回生発電を行ない、その発電された電力でコンデンサC2を充電して他方のモータを運転する、が考えられる。 【0093】上記(1)の態様では、モータトルク制御手段303は、上述した方法にとり信号PWMI1,2を生成してそれぞれインバータ14,31へ出力する。そして、インバータ14は、信号PWMI1に基づいてコンデンサC2からの直流電圧を交流電圧に変換してモータM1を駆動し、インバータ31は、信号PWMI2に基づいてコンデンサC2からの直流電圧を交流電圧に変換してモータM2を駆動する。そして、コンデンサC2に蓄積された電力が零になればモータM1,M2の運転は停止する。 【0094】上記(2)の態様では、モータトルク制御手段303は、上述した方法により信号PWMI1および信号PWMC2、または信号PWMC1および信号PWMI2を生成してインバータ14,31へ出力する。そして、モータトルク制御手段303が信号PWMI1および信号PWMC2を出力したとき、インバータ31は、モータM2が発電した交流電圧を信号PWMC2によって直流電圧に変換してコンデンサC2を充電し、インバータ14は、コンデンサC2からの直流電圧を信号PWMI1によって交流電圧に変換してモータM1を駆動する。 【0095】また、モータトルク制御手段303が信号PWMC1および信号PWMI2を出力したとき、インバータ14は、モータM1が発電した交流電圧を信号PWMC1によって直流電圧に変換してコンデンサC2を充電し、インバータ31は、コンデンサC2からの直流電圧を信号PWMI2によって交流電圧に変換してモータM2を駆動する。 【0096】このようにして、直流電源Bの切り離しに起因して昇圧コンバータ12が停止されたとき、モータM1,M2間で電気エネルギーの収支が合うようにモータM1,M2が運転される。 【0097】その他については、実施の形態1と同じである。上記においては、モータが2個の場合について説明したが、この発明においては、モータは3個以上の場合であってもよい。その場合、追加されるモータの数に応じて、モータと、そのモータを駆動するインバータとの組合わせが図7のノードN1,N2に接続される。すなわち、ノードN1,N2に対してモータとインバータとの複数の組合わせが並列に接続される。 【0098】実施の形態2においては、2個以上のモータを駆動するモータ駆動装置において、昇圧コンバータの入力側で過電圧が検出されると、実施の形態1と同じように昇圧コンバータを停止することを特徴とする。 【0099】また、実施の形態2においては、2個以上のモータを駆動するモータ駆動装置において、直流電源が切り離されたとき、昇圧コンバータを停止するとともに複数のモータ間で電気エネルギーの収支が合うように複数のモータを運転することを特徴とする。 【0100】今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
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| 【出願日】 |
平成14年2月14日(2002.2.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064746 【弁理士】 【氏名又は名称】深見 久郎 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−244801(P2003−244801A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月29日(2003.8.29) |
| 【出願番号】 |
特願2002−36341(P2002−36341) |
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