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【発明の名称】 電気車両の充電装置
【発明者】 【氏名】福田 隆
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足2丁目1番1号 日本輸送機株式会社内

【要約】 【課題】充電状況を車両から離れた位置から容易に確認できるようにする。

【解決手段】充電回路31が、充電用電源に接続されると、充電回路31によりバッテリ33に所定の充電電流が供給されてバッテリ33の充電が開始される一方、充電開始による充電開始信号が方向指示器制御回路35に入力されると共に、電圧検出手段37によりバッテリ33の端子電圧が検出されてそのときの端子電圧に応じた検出信号が方向指示器制御回路35に入力され、方向指示器制御回路35により左右の方向指示器25a,25bが点滅制御される。このとき、方向指示器制御回路35により、充電初期には両方向指示器25a,25bの点灯期間が短くかつ消灯期間が長く制御され、充電が進行するに連れて両方向指示器25a,25bの点灯期間が長くかつ消灯期間が短く制御され、充電完了後は両方向指示器25a,25bが常時点灯の状態に制御される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車体に搭載された駆動用バッテリを充電する電気車両の充電装置において、前記車体に設けられ充電用電源の出力を整流した充電電流を前記バッテリに供給する充電回路と、前記充電回路による前記バッテリの充電中に前記車体に設けられた表示灯を繰り返し点滅制御する制御手段とを備えていることを特徴とする電気車両の充電装置。
【請求項2】 前記表示灯は、前記車体に設けられた方向指示器であることを特徴とする請求項1に記載の電気車両の充電装置。
【請求項3】 充電中の前記バッテリの端子電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出される前記端子電圧に応じて前記表示灯の点滅周期を変更することを特徴とする請求項1または2に記載の電気車両の充電装置。
【請求項4】 前記制御手段は、前記充電初期には点灯期間を短くかつ消灯期間を長く制御し、前記電圧検出手段により検出される前記バッテリの端子電圧が上昇するに連れて点灯期間を長くかつ消灯期間を短く制御し、充電完了後は前記表示灯を常時点灯の状態に制御することを特徴とする請求項3に記載の電気車両の充電装置。
【請求項5】 前記電気車両が、バッテリフォークリフトであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の電気車両の充電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車体に搭載された駆動用バッテリを充電する電気車両の充電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気車両であるバッテリフォークリフトにはバッテリの充電機能が設けられており、例えばリーチ型フォークリフトの場合、運転席のハンドル下方の車体内部に、開閉自在の仕切壁により仕切られて収容部が形成され、この収容部にバッテリが収容され、更に図5に示すように、その仕切壁側方の運転席側壁面に充電コンセント1が埋設され、この充電コンセント1に充電ケーブルを差し込むことでバッテリと外部の商用電源等の充電用電源とが接続され、充電回路により、充電用電源の出力を整流した充電電流が供給されてバッテリの充電が行われる。尚、この充電コンセントの埋設箇所には、開閉カバーが配設されている。
【0003】このとき、図5に示すように、充電コンセント1の近傍の壁面内側には、充電電流を制限する充電ヒューズ3が取り付けられ、充電コンセント1の開閉カバーの近傍には、自動充電モードスイッチ5a、予約充電モードスイッチ5b、均等充電モードスイッチ5c等の各充電モードの選択操作用スイッチ及び充電停止スイッチ5dを備えた充電操作部5が配設されている。
【0004】尚、バッテリは複数個のバッテリセルがバッテリケースに収容されて構成されており、例えば自動充電モードスイッチ5aをオンすると、各バッテリセルのうちモニタ用セルの端子電圧が所定電圧に達するまで充電が自動的に継続され、均等充電モードスイッチ5cをオンすると、全てのセルの端子電圧がほぼ均等に所定電圧になるまで充電が継続される。
【0005】そして、図5に示すように、充電状況を表示する複数個(図5では、4個)のLEDを配列して成る充電表示部7が各選択操作用スイッチ5a〜5dの横に配設され、充電が進むに連れて例えばLEDが下から順次点灯していき、充電が完了するとすべてのLEDが点灯するため、点灯するLEDの個数から充電の進行状況がわかるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の充電装置では、車体の運転席まで近付かないと、充電表示部7を見ることができないため、充電表示部7のLEDの点灯個数から充電の進行状況の確認するのに、オペレータは逐一運転席付近まで移動しなければならず、充電状況の確認作業が非常に煩雑であるという問題点があった。
【0007】そこで、本発明は、充電状況を車両から離れた位置からでも容易に確認できるようにすることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成するために、本発明は、車体に搭載された駆動用バッテリを充電する電気車両の充電装置において、前記車体に設けられ充電用電源の出力を整流した充電電流を前記バッテリに供給する充電回路と、前記充電回路による前記バッテリの充電中に前記車体に設けられた表示灯を繰り返し点滅制御する制御手段とを備えていることを特徴としている(請求項1)。
【0009】このような構成によれば、バッテリの充電中、制御手段により表示灯が点滅制御されるため、オペレータは、車体に近付かなくても遠方から表示灯の点滅状況を見ることにより、バッテリの充電状況を知ることができ、充電状況の確認作業を容易に行うことができる。
【0010】また、本発明は、前記表示灯は、前記車体に設けられた方向指示器であることを特徴としている(請求項2)。このような構成によれば、方向指示器は車両から離れた位置からでも視認することができ、方向指示器の点滅状況を見ることで、バッテリの充電状況を容易に把握することができる。
【0011】また、本発明は、充電中の前記バッテリの端子電圧を検出する電圧検出手段を備え、前記制御手段は、前記電圧検出手段により検出される前記端子電圧に応じて前記表示灯の点滅周期を変更することを特徴としている(請求項3)。
【0012】このような構成によれば、方向指示器等の表示灯の点滅周期の変化から充電の進行状況を容易に把握することができる。
【0013】また、本発明は、前記制御手段は、前記充電初期には点灯期間を短くかつ消灯期間を長く制御し、前記電圧検出手段により検出される前記バッテリの端子電圧が上昇するに連れて点灯期間を長くかつ消灯期間を短く制御し、充電完了後は前記表示灯を常時点灯の状態に制御することを特徴としている(請求項4)。
【0014】このような構成によれば、方向指示器等の表示灯の点灯期間を短くかつ消灯期間を長いときには、充電初期であることがわかり、方向指示器等の表示灯の点灯期間を長くかつ消灯期間を短いときには、充電終期であることがわかり、方向指示器等の表示灯が常時点灯の状態であれば、充電完了であることがわかり、表示灯の点滅状況から充電の進行状況を容易に把握することができる。
【0015】また、本発明は、前記電気車両が、バッテリフォークリフトであることを特徴としている(請求項5)。このような構成によれば、方向指示器等の表示灯の点滅状況から充電の進行状況を容易に把握することができるフォークリフトを提供することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明をリーチ型フォークリフトに適用した場合の一実施形態について図1ないし図4を参照して説明する。但し、図1はリーチ型フォークリフトの斜視図、図2は制御系のブロック図、図3は一部の結線図、図4は動作説明図である。尚、充電機能に関する構成は、従来とほぼ同じであるため、以下の説明では図5も参照することとする。
【0017】本実施形態におけるリーチ型フォークリフトは、図1に示すように構成されている。即ち、リーチ型フォークリフト10における車体11の前部の左右両端にそれぞれストラドルアーム12が前方に突設固定され、これら両ストラドルアーム12間に、リフトシリンダ(図示せず)により昇降されるフォーク13を案内するマスト14が前後に移動可能に立設されている。
【0018】また、両ストラドルアーム12それぞれには左右の従動輪15が回転自在に取り付けられ、車体11の後部下方には1個の駆動輪16が取り付けられると共に、車体11を支持し車体11の進行に従動する2個のキャスタ輪17が取り付けられている。
【0019】更に、図1に示すように、車体11に設けられたオペレータの立乗スペースである運転席18部分には、フォーク13を前後に移動させるためのリーチレバー19a、フォーク13を上下に移動させるためのリフトレバー19b、フォーク13の傾きを調整するためのティルトレバー19cといった各種の油圧操作レバー19が配設されると共に、駆動輪17を回転駆動するためのアクセルレバー20が配設され、アクセルレバー20の傾倒操作により、車体11の前進または後進の走行方向及び走行速度が決定される。また、車体11には操舵用のステアリングハンドル21が配設され、走行中にこのステアリングハンドル21の操作に応じて駆動輪16の向き、いわゆる操舵角を制御することで旋回走行が可能となっている。
【0020】また、図1には示されていないが、オペレータにより操作されるブレーキペダルが車体11に配設され、このブレーキペダルを踏み込んでいる間は、駆動輪16の駆動用走行モータの回転軸をロックして駆動輪16に制動をかけるディスクブレーキから成るデッドマンブレーキが設けられ、ブレーキペダルの踏み込みにより走行モータがロック解除され、ブレーキペダルの踏み込みを止めると、デッドマンブレーキにより走行モータの回転軸がロックされて駆動輪16に制動がかかるようになっている。
【0021】そして、図1に示すように、落下物等からオペレータを保護するヘッドガード23が車体11に左右一対の支柱23a,23bにより支持されての運転席18上部に配設され、このヘッドガード23の支柱23a,23bの上端部には、表示灯である左右の方向指示器25a,25bが取り付けられ、図示しない方向指示スイッチの操作によりオンオフして旋回方向を周囲の作業者などに報知するようになっている。
【0022】ところで、ステアリングハンドル21下方の車体11内部には、開閉自在の仕切カバー27により仕切られて収容部が形成され、この収容部にバッテリが収容されている。更に、この仕切壁側方の運転席18側の壁面に充電コンセント1(図5参照)が埋設され、不使用時(非充電時)には開閉カバーにより充電コンセント1が包被されており、充電時に開閉カバーが開放されて充電コンセント1に充電ケーブルが差し込まれると、バッテリと外部の商用電源等の充電用電源とが接続され、充電制御回路により、充電用電源の出力交流を整流した充電電流が供給され、バッテリの充電が行われる。
【0023】このとき、充電コンセント1の近傍における収容部壁面の外側には充電操作部5、内側には充電ヒューズ3(いずれも図5参照)がそれぞれ配設されている。但し、この充電操作部5には、図5に示すような充電表示部7は特に並設されていない。
【0024】続いて、上記した充電制御回路をはじめとする充電装置の回路構成について、図2を参照して説明する。図2に示すように、例えばトランジスタ等のスイッチング素子のブリッジ回路から成る充電回路31が、上記した充電コンセント1及び充電ケーブルを介して充電用電源に接続されると、充電回路31により整流されて得られる所定の充電電流がバッテリ33に供給されてバッテリ33の充電が開始される。
【0025】一方、充電回路31によるバッテリ33の充電が開始されると、例えば充電電流の立ち上がりに基づく充電開始信号が、後に詳述する方向指示器制御回路35に入力されると共に、電圧検出手段37によりバッテリ33の端子電圧が検出されてそのときの端子電圧に応じた検出信号が方向指示器制御回路35に入力され、方向指示器制御回路35により左右の方向指示器25a,25bが点滅制御される。
【0026】この方向指示器制御回路35は、図3に示すように、バッテリ33に対して、左の方向指示器25aとNPNトランジスタ39aとの直列回路、及び、右の方向指示器25bとNPNトランジスタ39bとの直列回路が並列に接続され、両トランジスタ39a,39bのベースにオンオフ制御信号を出力する点滅制御回路38が設けられて構成されている。
【0027】そして、上記した充電開始信号により点滅制御回路41が起動し、点滅制御回路38から両トランジスタ39a,39bのベースにオンオフ制御信号が出力され、両トランジスタ39a,39bがオン、オフを繰り返し、このとき電圧検出手段37からバッテリ33の端子電圧に応じた検出信号が点滅制御回路41に入力され、検出信号つまりバッテリ33の端子電圧に応じてオンオフの周期が変更されたオンオフ制御信号が両トランジスタ39a,39bのベースに出力され、方向指示器25a,25bの点滅周期が制御されるのである。
【0028】具体的には、方向指示器制御回路35により、図4(a)に示すように、充電初期には両方向指示器25a,25bの点灯期間が短くかつ消灯期間が長く制御され、同図(b)に示すように、充電が進行し、電圧検出手段37により検出されるバッテリ33の端子電圧が上昇するに連れて両方向指示器25a,25bの点灯期間が長くかつ消灯期間が短く制御され、同図(c)に示すように、充電完了後は両方向指示器25a,25bが常時点灯の状態に制御される。
【0029】このような方向指示器制御回路35による両方向指示器25a,25bの点滅周期の変更制御処理が制御手段に相当する。
【0030】従って、上記した実施形態によれば、方向指示器制御回路35により方向指示器25a,25bが点滅制御されるため、オペレータは、車体11に近付かなくても方向指示器25a,25bの点滅状況を見ることにより、バッテリ33の充電状況を知ることができ、充電状況の確認作業を容易に行うことができる。
【0031】また、方向指示器25a,25bは車両から離れた位置からでも視認することができるため、オペレータは方向指示器25a,25bの点滅状況を見ることで、遠方からでもバッテリ33の充電状況を容易に把握することができる。勿論、充電を開始させたオペレータ以外の者も方向指示器25a,25bの点滅状況を見ることで、そのリーチ型フォークリフト10が充電中であることを知ることができる。
【0032】このとき、方向指示器25a,25bの点灯期間が短くかつ消灯期間が長いときには、充電初期であることがわかり、方向指示器25a,25bの点灯期間が長くかつ消灯期間が短いときには、充電終期であることがわかり、方向指示器25a,25bが常時点灯の状態であれば、充電完了であることがわかり、方向指示器25a,25bの点滅状況から充電の進行状況を容易に把握することができる。
【0033】なお、上記した実施形態では、充電表示に左右の方向指示器25a,25bを使用する場合について説明したが、両方向指示器25a,25bのうち一方のみを充電表示に使用してもよく、両方向指示器25a,25bに代えて、ブレーキランプやヘッドライト等、リーチ型フォークリフト10に設けられている表示灯を充電表示に使用しても構わない。
【0034】また、上記した実施形態では、充電初期には方向指示器等の表示灯の点灯期間を短く、かつ消灯期間を長くし、充電が進むに連れて表示灯の点灯期間を長く、かつ消灯期間を短く制御する場合について説明したが、充電初期には表示灯の点灯期間を長く、かつ消灯期間を短くし、充電が進むに連れて表示灯の点灯期間を短く、かつ消灯期間を長く制御しても構わない。但し、この場合であっても、充電完了を報知するには、表示灯を常時点灯するのが好ましい。
【0035】更に、上記した実施形態では、本発明をリーチ型フォークリフトに適用した場合について説明したが、リーチ型フォークリフト以外のカウンタバランス型フォークリフトをはじめとする他の形式のフォークリフトや、その他の荷役車両等、バッテリを駆動源とする電気車両一般にも本発明を適用することができるのはいうまでもなく、この場合も上記した実施形態と同等の効果を得ることができる。
【0036】また、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明によれば、バッテリの充電中、制御手段により表示灯が点滅制御されるため、オペレータは、車体に近付かなくても遠方から表示灯の点滅状況を見ることにより、バッテリの充電状況を知ることができ、充電状況の確認作業を容易に行うことが可能になる。
【0038】また、請求項2に記載の発明によれば、方向指示器は車両から離れた位置からでも視認することができ、方向指示器の点滅状況を見ることで、バッテリの充電状況を容易に把握することが可能になる。
【0039】また、請求項3に記載の発明によれば、方向指示器等の表示灯の点滅周期の変化から充電の進行状況を容易に把握することが可能になる。
【0040】また、請求項4に記載の発明によれば、方向指示器等の表示灯の点灯期間が短くかつ消灯期間が長いときには、充電初期であることがわかり、方向指示器等の表示灯の点灯期間が長くかつ消灯期間が短いときには、充電終期であることがわかり、方向指示器等の表示灯が常時点灯の状態であれば、充電完了であることがわかり、表示灯の点滅状況から充電の進行状況を容易に把握することが可能になる。
【0041】また、請求項5に記載の発明によれば、方向指示器等の表示灯の点滅状況から充電の進行状況を容易に把握することができるフォークリフトを提供することが可能になる。
【出願人】 【識別番号】000232807
【氏名又は名称】日本輸送機株式会社
【住所又は居所】京都府長岡京市東神足2丁目1番1号
【出願日】 平成14年2月12日(2002.2.12)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−235111(P2003−235111A)
【公開日】 平成15年8月22日(2003.8.22)
【出願番号】 特願2002−34481(P2002−34481)