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【発明の名称】 負荷駆動装置、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法および充電制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体
【発明者】 【氏名】石川 哲浩
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内

【氏名】杉浦 浩
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内

【要約】 【課題】システム起動時に主電源の充電状態が低下しているときに、補機バッテリから主電源に電力を供給する機能を低コストで実現することができる負荷駆動装置を提供する。

【解決手段】システム起動時に主電源1の充電状態が低下しているとき、リレー9,10が閉じられ、補機バッテリ8が補機モータ6の中性点およびノードN2に接続される。そして、補機系インバータ5は、制御回路11からの指令に基づいて下アームのスイッチングトランジスタ51a〜51cが動作し、補機モータ6の巻線をリアクトルとして用いて、補機バッテリ8から出力される電圧を昇圧して主電源1へ出力し、主電源1を充電する。このとき、駆動系インバータ3およびDC/DCコンバータ7は停止される。主電源1の充電状態が十分になると、リレー9,10は開にされ、各負荷が駆動される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交流モータと、直流電圧である第1の電圧を出力する第1の電源と、直流電圧である第2の電圧を出力する第2の電源と、前記第1の電圧を入力して交流電圧に変換し、前記交流電圧を前記交流モータへ出力して前記交流モータを駆動するインバータと、前記第1の電圧を降圧して前記第2の電源へ出力し、前記第2の電源を充電するコンバータと、制御回路とを備え、前記第1の電圧が所定の電圧よりも低いとき、前記第2の電圧が前記交流モータの巻線に入力され、前記制御回路は、前記交流モータの巻線および前記インバータにより前記第2の電圧が昇圧されて前記第1の電源へ出力され、前記第1の電源が充電されるように前記インバータを制御し、前記コンバータを停止する、負荷駆動装置。
【請求項2】 前記第2の電圧は、前記交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される中性点に入力される、請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項3】 前記第2の電圧は、前記交流モータのいずれかの巻線における、前記交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される中性点と反対側の一端に入力される、請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項4】 前記第1の電圧を入力してもう1つの交流電圧に変換し、前記もう1つの交流電圧を走行用の車両駆動用モータへ出力して前記車両駆動用モータを駆動するもう1つのインバータをさらに備え、前記交流モータは、補機用モータであり、前記第1の電圧が前記所定の電圧よりも低いとき、前記制御回路は、前記もう1つのインバータをさらに停止する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の負荷駆動装置。
【請求項5】 前記交流モータは、第1の交流モータと、第2の交流モータとからなり、前記インバータは、前記第1の電圧を入力して第1の交流電圧に変換し、前記第1の交流電圧を前記第1の交流モータへ出力して前記第1の交流モータを駆動する第1のインバータと、前記第1の電圧を入力して第2の交流電圧に変換し、前記第2の交流電圧を前記第2の交流モータへ出力して前記第2の交流モータを駆動する第2のインバータとからなり、前記第1の電圧が前記所定の電圧よりも低いとき、前記第2の電源の正極が、前記第1の交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される第1の中性点に、かつ、負極が前記第2の交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される第2の中性点に接続され、前記制御回路は、前記第1の交流モータの巻線および前記第1のインバータにより前記第2の電圧が昇圧されて前記第1の電源へ出力され、前記第1の電源が充電されるように前記第1のインバータを制御する、請求項1に記載の負荷駆動装置。
【請求項6】 前記第1の電源は、パワーキャパシタおよび2次電池のいずれかである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の負荷駆動装置。
【請求項7】 システム起動時に前記第1の電源の充電が必要であるとき、前記制御回路は、前記交流モータの巻線および前記インバータにより前記第2の電圧が昇圧されて前記第1の電源へ出力され、前記第1の電源が充電されるように前記インバータを制御し、前記コンバータを停止する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の負荷駆動装置。
【請求項8】 第1の直流電源から出力される第1の電圧により負荷を駆動する負荷駆動装置において、前記第1の電圧を降圧して充電された第2の直流電源から出力される第2の電圧により前記第1の直流電源を充電する、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法であって、前記第1の直流電源の充電が必要であるとき、前記第1の電圧を降圧して前記第2の直流電源を充電する電源ルートから、前記第2の電圧を昇圧して前記第1の直流電源を充電するもう1つの電源ルートに切替える第1のステップと、前記第2の電圧を入力して昇圧する第2のステップと、前記昇圧された第2の電圧を前記第1の直流電源へ出力して前記第1の直流電源を充電する第3のステップとを備える、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法。
【請求項9】 前記第2の電圧は、前記第1の電圧により駆動される交流モータの巻線に入力され、前記交流モータを駆動するインバータの少なくとも1つのスイッチングトランジスタのスイッチングを制御して、前記交流モータの巻線および前記インバータにより、前記第2のステップにおいて前記第2の電圧を昇圧する、請求項8に記載の負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法。
【請求項10】 第1の直流電源から出力される第1の電圧により負荷を駆動する負荷駆動装置において、前記第1の電圧を降圧して充電された第2の直流電源から出力される第2の電圧により前記第1の直流電源を充電する、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記第1の直流電源の充電が必要であるとき、前記第1の電圧を降圧して前記第2の直流電源を充電する電源ルートから、前記第2の電圧を昇圧して前記第1の直流電源を充電するもう1つの電源ルートに切替える第1のステップと、前記第2の電圧を入力して昇圧する第2のステップと、前記昇圧された第2の電圧を前記第1の直流電源へ出力して前記第1の直流電源を充電する第3のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項11】 前記第2の電圧は、前記第1の電圧により駆動される交流モータの巻線に入力され、前記交流モータを駆動するインバータの少なくとも1つのスイッチングトランジスタのスイッチングを制御して、前記交流モータの巻線および前記インバータにより、前記第2のステップにおいて前記第2の電圧を昇圧する、請求項10に記載の記録媒体。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、負荷駆動装置並びに負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法および充電制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関し、特に、ハイブリッド自動車や電気自動車において、システムの起動の際に、主電源として用いられる電力貯蔵装置の充電状態が低下しているときに前記電力貯蔵装置を充電する機構を備えた負荷駆動装置並びに負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法および充電制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年ますます高まりつつある省エネ・環境問題を背景に、ハイブリッド自動車(Hybrid Vehicle、以下HVと称する。)や電気自動車(Electric Vehicle、以下EVと称する。)が大きく注目されている。これらの車両は、車両に搭載されたパワーキャパシタや二次電池などの電力貯蔵装置を備えており、これを動力源としてモータを駆動して走行する。
【0003】これらの車両においては、この動力源としての電力貯蔵装置(以下、主電源と称する。)からの放電が顕著に進み、主電源の残存容量が減少した場合には、何らかの手段で主電源を充電する必要がある。また、特に、主電源にパワーキャパシタを使用している場合には、その自己放電量が大きいことから、長期間の不使用後にシステムを起動する際に、主電源の出力電圧不足によりシステムが起動できないという事態が起こりやすい。
【0004】従来より、長期間の車両の不使用などにより主電源の充電状態が低下し、システムを起動することができなくなったときは、主電源を充電する一手段として、外部の商用交流電源の交流電圧を外部充電器により直流電圧に変換して充電することが行なわれている。
【0005】一方、上述した車両には、主電源の他、ランプや小型モータ、制御回路などの補機負荷に電力を供給する補機バッテリが備えられている。この補機バッテリは、従来のエンジン駆動の車両におけるオルタネータに相当するものであるが、EVにおいては機械エネルギー源としてのエンジンがなく、また、HVにおいても燃費向上や車両停止時のアイドルストップシステムなどにより常時エンジンが動作しているわけではないため、EVやHVにおいては、補機バッテリは、主電源から電力が供給される(車両の制動時には、回生発電により駆動モータからも電力が供給される。)。
【0006】上述した補機負荷は、いずれも10数Vの低電圧で動作するものであり、補機バッテリもそれに対応した電圧を出力する。一方、主電源は、車両の動力源として使用されるものであるため、通常数100Vの電圧を出力する。そこで、高圧の主電源から出力される電圧を補機系の電圧まで降圧して補機バッテリを充電するDC/DCコンバータが通常備えられる。
【0007】特許第3141779号公報には、そのようなDC/DCコンバータを備えたシリーズHV車のモータ駆動システムが開示されている。すなわち、補機バッテリがDC/DCコンバータを介して主バッテリに接続され、DC/DCコンバータは、主バッテリから出力される電源電圧を補機系の電圧まで降圧して補機バッテリの正負端子間に印加する。
【0008】このような主電源と補機バッテリとを接続するDC/DCコンバータを備えたシステムの場合、上述したように、長期間の不使用などにより主電源の電力供給能力が低下し、システムを起動することができなくなったときは、補機バッテリからDC/DCコンバータを介して主電源を充電するということが考えられる。しかしながら、上述したシステムにおいてDC/DCコンバータを備えた目的は、補機バッテリの電力供給元として、主電源から出力される電力または駆動モータから回生発電により発生される電力を使用し、これらは高圧であるから補機バッテリに供給する際に補機負荷の電圧に対応して降圧する必要があるからであり、一般にはこのようなDC/DCコンバータは、昇圧機能を有していない。そこで、補機バッテリを用いて主電源を充電する場合には、従来より、別体の昇圧コンバータを用いて充電する方法がとられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、主電源を充電する一手段として、外部商用電源の交流電圧を外部充電器により直流電圧に変換して充電する手段は、AC/DCコンバータ機能を備える外部充電器が別途必要であり、トータルとしてのコストの低減が図れない。
【0010】また、主電源と補機バッテリとの間に接続されるDC/DCコンバータを備えたシステムにおいても、別体の昇圧コンバータが必要であり、上記外部充電器の場合と同様に、トータルとしてのコストの低減が図れない。
【0011】さらに、DC/DCコンバータに昇降圧型のものを使用して、主電源の充電状態が低下したときには、昇圧制御して補機バッテリから主電源を充電することが考えられるが、昇降圧機能を兼ね備えた高機能型のDC/DCコンバータの採用は、コストが上昇する要因となる。
【0012】そこで、この発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、システム起動時において主電源の充電状態が低下しているときに、補機バッテリから主電源に電力を供給する機能を低コストで実現することができる負荷駆動装置を提供することである。
【0013】また、この発明の別の目的は、システム起動時において主電源の充電状態が低下しているときに、補機バッテリから主電源に電力を供給する機能を低コストで実現することができる、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法を提供することである。
【0014】さらに、この発明の別の目的は、システム起動時において主電源の充電状態が低下しているときに、補機バッテリから主電源に電力を供給する機能を低コストで実現することができる、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供するものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明によれば、負荷駆動装置は、交流モータと、直流電圧である第1の電圧を出力する第1の電源と、直流電圧である第2の電圧を出力する第2の電源と、第1の電圧を入力して交流電圧に変換し、交流電圧を交流モータへ出力して交流モータを駆動するインバータと、第1の電圧を降圧して第2の電源へ出力し、第2の電源を充電するコンバータと、制御回路とを備え、第1の電圧が所定の電圧よりも低いとき、第2の電圧が交流モータの巻線に入力され、制御回路は、交流モータの巻線およびインバータにより第2の電圧が昇圧されて第1の電源へ出力され、第1の電源が充電されるようにインバータを制御し、コンバータを停止する。
【0016】好ましくは、第2の電圧は、交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される中性点に入力される。
【0017】好ましくは、第2の電圧は、交流モータのいずれかの巻線における、交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される中性点と反対側の一端に入力される。
【0018】好ましくは、負荷駆動装置は、第1の電圧を入力してもう1つの交流電圧に変換し、もう1つの交流電圧を走行用の車両駆動用モータへ出力して車両駆動用モータを駆動するもう1つのインバータをさらに備え、交流モータは、補機用モータであり、第1の電圧が所定の電圧よりも低いとき、制御回路は、もう1つのインバータをさらに停止する。
【0019】好ましくは、交流モータは、第1の交流モータと、第2の交流モータとからなり、インバータは、第1の電圧を入力して第1の交流電圧に変換し、第1の交流電圧を第1の交流モータへ出力して第1の交流モータを駆動する第1のインバータと、第1の電圧を入力して第2の交流電圧に変換し、第2の交流電圧を第2の交流モータへ出力して第2の交流モータを駆動する第2のインバータとからなり、第1の電圧が所定の電圧よりも低いとき、第2の電源の正極が、第1の交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される第1の中性点に、かつ、負極が第2の交流モータの全ての巻線の一端が一括に接続されて構成される第2の中性点に接続され、制御回路は、第1の交流モータの巻線および第1のインバータにより第2の電圧が昇圧されて第1の電源へ出力され、第1の電源が充電されるように第1のインバータを制御する。
【0020】好ましくは、第1の電源は、パワーキャパシタおよび2次電池のいずれかである。
【0021】好ましくは、システム起動時に第1の電源の充電が必要であるとき、制御回路は、交流モータの巻線およびインバータにより第2の電圧が昇圧されて第1の電源へ出力され、第1の電源が充電されるようにインバータを制御し、コンバータを停止する。
【0022】また、この発明によれば、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法は、第1の直流電源から出力される第1の電圧により負荷を駆動する負荷駆動装置において、第1の電圧を降圧して充電された第2の直流電源から出力される第2の電圧により第1の直流電源を充電する、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法であって、第1の直流電源の充電が必要であるとき、第1の電圧を降圧して第2の直流電源を充電する電源ルートから、第2の電圧を昇圧して第1の直流電源を充電するもう1つの電源ルートに切替える第1のステップと、第2の電圧を入力して昇圧する第2のステップと、昇圧された第2の電圧を第1の直流電源へ出力して第1の直流電源を充電する第3のステップとを備える。
【0023】好ましくは、第2の電圧は、第1の電圧により駆動される交流モータの巻線に入力され、交流モータを駆動するインバータの少なくとも1つのスイッチングトランジスタのスイッチングを制御して、交流モータの巻線およびインバータにより、第2のステップにおいて第2の電圧を昇圧する。
【0024】また、この発明によれば、記録媒体は、第1の直流電源から出力される第1の電圧により負荷を駆動する負荷駆動装置において、第1の電圧を降圧して充電された第2の直流電源から出力される第2の電圧により第1の直流電源を充電する、負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体であって、第1の直流電源の充電が必要であるとき、第1の電圧を降圧して第2の直流電源を充電する電源ルートから、第2の電圧を昇圧して第1の直流電源を充電するもう1つの電源ルートに切替える第1のステップと、第2の電圧を入力して昇圧する第2のステップと、昇圧された第2の電圧を第1の直流電源へ出力して第1の直流電源を充電する第3のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムを記録する。
【0025】好ましくは、第2の電圧は、第1の電圧により駆動される交流モータの巻線に入力され、交流モータを駆動するインバータの少なくとも1つのスイッチングトランジスタのスイッチングを制御して、交流モータの巻線およびインバータにより、第2のステップにおいて第2の電圧を昇圧する。
【0026】以上のように、この発明による負荷駆動装置および負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法によれば、HVやEVにおいて、システム起動時に主電源の出力電圧が十分でないときは、補機バッテリが補機モータの中性点と主電源の負極とに接続され、補機系インバータは、補機モータの巻線を用いて補機バッテリの出力電圧を昇圧して主電源を充電することができるようにしたので、別体の昇圧装置や高機能の昇降圧DC/DCコンバータを備える必要がなく、低コストで主電源を充電できる。
【0027】また、この発明による負荷駆動装置および負荷駆動装置における電力貯蔵装置の充電制御方法によれば、2セットの補機系インバータおよび補機モータにより、外部商用電源から入力される単相交流電圧を直流電圧に変換し、かつ、昇圧して主電源を充電することができるので、別体のコンバータを備える必要がなく、低コストで主電源を充電できる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
【0029】[実施の形態1]図1は、実施の形態1による、HVに搭載された負荷駆動装置の回路構成を示す回路図である。
【0030】図1を参照して、負荷駆動装置100は、主電源1と、システム・メイン・リレー2(System Main Relay、以下SMR2と称する。)と、駆動系インバータ3と、コンデンサ4と、補機系インバータ5と、補機モータ6と、DC/DCコンバータ7と、補機バッテリ8と、リレー9,10と、制御回路11とを備える。また、SMR2は、リレー21〜23と、抵抗24とを含む。さらに、補機系インバータ5は、スイッチングトランジスタ51a〜51fと、ダイオード52a〜52fとを含む。
【0031】主電源1は、走行用の駆動モータ14、補機負荷である補機モータ6および補機モータ6を除く補機の電源である補機バッテリ8に電力を供給する大容量のパワーキャパシタである。
【0032】発電機12は、図示しないエンジンと接続され、エンジンから出力される機械エネルギーを電気エネルギーに変換してインバータ13へ出力し、主電源1、駆動モータ14、補機モータ6および補機バッテリ8に電力を供給する。
【0033】インバータ13は、発電機12から出力される3相交流電圧を直流電圧に変換して主電源1や駆動モータ14などへ出力する。
【0034】SMR2は、各負荷に電源電圧を供給する電源ラインであるノードN1,N2と主電源1とを接続/遮断するためのシステムのメインリレーである。SMR2は、制御回路11からの指令に基づいて主電源1をノードN1,N2に接続するとき、最初にリレー23および抵抗が接続されたリレー22を閉じ、その後リレー21を閉じることによって、駆動系インバータ3の前段に並列に接続された平滑コンデンサ4への突入電流を防止する。
【0035】駆動系インバータ3は、主電源1から供給される直流電圧を3相交流電圧に変換して駆動モータ14へ出力する変換回路である。
【0036】コンデンサ4は、駆動系インバータ3の前段に並列に接続され、電圧変動に起因する駆動系インバータ3に対しての影響を低減するための平滑コンデンサである。
【0037】補機系インバータ5は、制御回路11によりスイッチングトランジスタ51a〜51fのスイッチング動作が制御され、主電源1から供給される直流電圧を3相交流電圧に変換して補機モータ6へ出力する変換回路である。また、補機系インバータ5は、システム起動時に主電源1の出力電圧が低下しているときは、スイッチングトランジスタ51a〜51cのスイッチング動作が制御され、後述するように、補機モータ6の巻線をリアクトルとして用いて、補機バッテリ8から出力される電圧を昇圧して主電源1を充電する。
【0038】補機モータ6は、主電源1を直接電源とする補機用の3相交流モータであって、たとえば、電動式のA/C(エアコン)用コンプレッサなどである。補機モータ6は、補機系インバータ5から3相交流電圧が供給されて駆動する。また、補機モータ6においては、各相の巻線の一端を一括に接続して構成される中性点がリレー9を介して補機バッテリ8の正極と接続される。そして、補機モータ6は、リレー9がONされたときは、その巻線がリアクトルとして用いられ、補機系インバータ5とともに補機バッテリ8から出力される電圧を昇圧して主電源1を充電する。
【0039】DC/DCコンバータ7は、電源ラインのノードN1,N2に駆動系インバータ3および補機系インバータ5と並列に接続され、主電源1から供給される直流電圧を所定の電圧に降圧して補機バッテリ8へ出力する。また、DC/DCコンバータ7は、主電源1から供給される直流電圧だけでなく、減速時の駆動モータ14による回生発電により発生する電圧も降圧して補機バッテリ8へ出力する。さらに、DC/DCコンバータ7は、リレー9,10が閉じられ、補機バッテリ8から補機モータ6および補機系インバータ5を介して主電源1に電力が供給されているときは、制御回路11からの指令に基づいて停止する。
【0040】補機バッテリ8は、ランプ、小型モータその他補機用のバッテリであって、低電圧出力の二次電池である。補機バッテリ8は、DC/DCコンバータ7と接続され、主電源1から電力が供給されて充電されるほか、減速時に駆動モータ14から回生発電により発生する電力によっても充電される。また、補機バッテリ8は、正極がリレー9を介して補機モータ6の中性点に接続され、負極がリレー10を介してノードN2に接続される。そして、リレー9,10が閉じられたときは、補機バッテリ8の正極から、補機モータ6、補機系インバータ5、ノードN1、主電源1、ノードN2および補機バッテリ8の負極まで、一連の回路が構成され、補機バッテリ8から主電源1に電力が供給される。
【0041】リレー9,10は、負荷駆動装置100の通常動作時は開状態であり、補機バッテリ8は、DC/DCコンバータ7を介してノードN1,N2から電力が供給される。一方、システム起動時に主電源1の出力電圧が低下しているときは、リレー9,10は、制御回路11からの指令に基づいて閉じられ、補機バッテリ8は、補機モータ6の中性点およびノードN2に接続される。
【0042】制御回路11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)および入出力装置(以上、いずれも図示せず)などを含むマイクロコンピュータである。制御回路11は、車両のシステムを起動するイグニッション・キーがONされると、SMR2をONにして主電源1および後述するインバータ13をノードN1,N2に接続する。これにより、主電源1およびインバータ13から各負荷への電力の供給が可能となる。そして、制御回路11は、通常動作時は、主電源1およびインバータ13から供給される電力に基づいて駆動モータ14にモータトルク指令に応じたトルクを発生させるため、駆動系インバータ3をPWM(Pulse Width Modulation)制御する。モータトルクの制御については後述する。また、制御回路11は、補機系インバータ5を制御し、これにより補機モータ6が駆動される。
【0043】一方、制御回路11は、システムが起動され、SMR2がONされると、電圧センサ(図示せず)により検出される主電源1の出力電圧VCを入力し、電圧VCが所定の電圧V0よりも低く、負荷を駆動することができないと判断したときは、駆動系インバータ3およびDC/DCコンバータ7を停止し、リレー9,10を閉じる。そして、制御回路11は、補機バッテリ8から出力される電圧が所定の電圧に昇圧されて主電源1に供給されるように、補機系インバータ5のスイッチングトランジスタ51d〜51fをOFFにし、スイッチングトランジスタ51a〜51cのON/OFFのデューティ比を制御する。これにより、補機系インバータ5および補機モータ6の巻線によって昇圧チョッパが構成され、補機バッテリ8から出力された電圧は昇圧されて主電源1へ出力される。
【0044】なお、スイッチングトランジスタ51a〜51cは、全て同時にON/OFF動作しても、各トランジスタが別々にサイクリックにON/OFF動作しても、あるいは、いずれかのトランジスタのみが動作するようにしてもよく、電力を供給する補機バッテリ8の容量や昇圧の程度に応じて、適切に制御される。
【0045】一方、制御回路11は、イグニッション・キーがOFFされ、システムが停止されたと判断したときは、SMR2をOFFにして主電源1およびインバータ13を各負荷と遮断する。
【0046】負荷駆動装置100により駆動される駆動モータ14は、走行用の3相交流誘導モータもしくは同期モータであって、駆動モータ14から発生されるモータトルクが駆動軸トルクとして車輪に伝達される。駆動モータ14は、車両が減速する場合は発電機としても使用され、減速時の回生発電により発電された電圧を主電源1に供給したり、あるいは補機モータ6や補機バッテリ8などに供給する。
【0047】図2は、制御回路11による駆動モータ14のトルク制御を機能的に説明するための機能ブロック図である。図2を参照して、制御回路11は、モータ制御用相電圧演算部111と、PWM信号変換部112とを含む。
【0048】モータ制御用相電圧演算部111は、モータトルク指令値と、駆動モータ14の各相の電流値と、駆動系インバータ3の入力電圧とを入力して駆動モータ14の各相コイルの電圧を演算し、PWM信号変換部112へ出力する。
【0049】ここで、モータトルク指令値は、たとえば、アクセルペダルの開度から算出される要求パワーを達成するのに必要なモータトルク値として与えられる。本負荷駆動装置100が搭載されたシリーズHVであれば、モータトルク指令値は、必要な駆動軸トルクが出力されるように与えられる。一方、パラレルHVであれば、モータトルク指令値は、エンジントルクとモータトルクとの合計が駆動軸トルクとして出力されるように与えられる。
【0050】また、駆動モータ14の各相の電流値は、図示しない電流センサにより検出され、駆動系インバータ3の入力電圧は、図示しない電圧センサにより検出される。
【0051】PWM信号変換部112は、モータ制御用相電圧演算部111による演算結果に基づいて、駆動系インバータ3内の各トランジスタ(図示せず)をON/OFFするPWM信号を生成し、駆動系インバータ3へ出力する。
【0052】このPWM信号に基づいて前記各トランジスタがスイッチング制御され、駆動モータ14の各相の駆動電流が制御され、モータトルク指令値に応じたモータトルク制御が行なわれる。
【0053】再び図1を参照して、負荷駆動装置100においては、システムが起動されると、制御回路11からの指令によりSMR2がONされ、主電源1からノードN1,N2に電力が供給される。そして、主電源1の出力電圧VCが所定の電圧V0以上であるときは、駆動系インバータ3は、主電源1から出力された直流電圧を入力し、制御回路11から受けるPWM信号に基づいて直流電圧を3相交流電圧に変換して駆動モータ14へ出力する。これによって、駆動モータ14は指令に応じたトルクを発生する。また、補機系インバータ5およびDC/DCコンバータ7も、主電源1から出力された直流電圧を入力し、制御回路11から受ける指令に基づいて、補機系インバータ5は、入力された直流電圧を3相交流電圧に変換して補機モータ6を駆動し、DC/DCコンバータ7は、入力された直流電圧を降圧して補機バッテリ8を充電する。
【0054】一方、システムが起動され、SMR2がONされた後、主電源1からの出力電圧VCが負荷を駆動できない程度に低下していると制御回路11により判断されたときは、制御回路11からの指令に基づいてリレー9,10が閉じられ、補機バッテリ8が補機モータ6の中性点およびノードN2に接続される。そして、制御回路11からの指令に基づいて、駆動系インバータ3およびDC/DCコンバータ7は停止し、補機系インバータ5は、制御回路11によりスイッチングトランジスタ51a〜51cのON/OFFのデューティ比が制御され、かつ、スイッチングトランジスタ51d〜51fがOFFされる。これによって、補機系インバータ5と、リアクトルとして用いられる補機モータ6の巻線とにより昇圧チョッパが構成され、補機系インバータ5は、補機バッテリ8から出力される電圧を昇圧して出力し、主電源1を充電する。
【0055】そして、主電源1の端子間電圧VCが負荷を駆動するのに十分な電圧V1まで達したと制御回路11により判断されたときは、制御回路11からの指令に基づいてリレー9,10は開にされ、補機系インバータ5、駆動系インバータ3およびDC/DCコンバータ7は、制御回路11からの指令に基づいて通常動作を行なう。
【0056】図3は、負荷駆動装置100において、システム起動時の制御回路11の処理を説明するためのフローチャートである。図3を参照して、システムが起動されると、制御回路11は、SMR2を上述したシーケンスでONする(ステップS1)。続いて、制御回路11は、主電源1の出力電圧VCを検出し、電圧VCが負荷を駆動するのに十分な所定の電圧V0を下回っていないかどうかをチェックする(ステップS2)。制御回路11は、電圧VCが電圧V0を下回っていると判断したときは、駆動系インバータ3およびDC/DCコンバータ7への動作指令を出力せずに停止させておき(ステップS3)、リレー9,10を閉じる(ステップS4)。そして、制御回路11は、補機系インバータ5のスイッチングトランジスタ51d〜51fをOFFし、スイッチングトランジスタ51a〜51cのデューティ比を制御して、補機バッテリ8から出力された電圧を昇圧して主電源1を充電する(ステップS5)。
【0057】制御回路11は、主電源1の電圧VCが、各負荷への十分な電力供給が可能な所定の電圧V1を超えたと判断したときは(ステップS6)、リレー9,10を開にし(ステップS7)、主電源1から供給される電力により各負荷が駆動される通常動作に移行する(ステップS8)。一方、制御回路11は、ステップS6において、電圧VCがまだ電圧V1に達しておらず、主電源1の充電が十分でないと判断したときは、ステップS5へ戻る。
【0058】制御回路11は、システム起動後、ステップS2において、主電源1の出力電圧VCが電圧V0以上であると判断したときは、主電源1には十分な電力が充電されているものと判断して、ステップS8へ進む。
【0059】なお、上述した所定の電圧V0,V1は、同じであってもよいし、電圧変動により電圧V0の近傍でリレー9,10がチャタリング動作することを防止するため、V0<V1と定めてもよい。
【0060】なお、上述した負荷駆動装置100は、シリーズ方式、パラレル方式およびシリーズ・パラレル方式のいずれのHVにも適用できる。また、HVに限定されるものではなく、EVであっても同様に適用できる。
【0061】また、上述した主電源1は、最終的に直流電圧を出力可能な電力貯蔵装置として機能するものであればよく、たとえば2次電池などであってもよい。
【0062】また、上述した説明においては、負荷駆動装置100がHVに搭載された場合について説明しているので、システムを起動するためのスイッチはイグニッション・キーとしているが、EVに搭載された場合には、イグニッション・キーに代えて走行許可スイッチが用いられる。
【0063】以上のように、この実施の形態1による負荷駆動装置100によれば、HVやEVにおいて、システム起動時に主電源1の出力電圧が十分でないときは、補機バッテリ8が補機モータ6の中性点と主電源1の負極とに接続され、補機系インバータ5は、補機モータ6の巻線を用いて補機バッテリ8の出力電圧を昇圧して主電源1を充電することができるようにしたので、別体の昇圧装置や高機能の昇降圧DC/DCコンバータを備える必要がなく、低コストで主電源を充電できる。
【0064】[実施の形態2]実施の形態1においては、補機バッテリ8の正極は、補機モータ6の中性点に接続されたが、実施の形態2においては、補機バッテリ8の正極は、補機モータ6のいずれかの巻線の中性点を構成しないもう一端に接続される。
【0065】図4は、実施の形態2による、HVに搭載された負荷駆動装置の回路構成を示す回路図である。
【0066】図4を参照して、負荷駆動装置101は、補機バッテリ8の正極がリレー9を介して補機モータ6のU相の巻線の中性点を構成しない一端(ノードN3)に接続される。その他の構成は、実施の形態1において説明した負荷駆動装置100と同じである。これにより、補機系インバータ5および補機モータ6を用いて、補機バッテリ8から主電源1へ電圧を昇圧して充電する際に、リアクトルとして作用する補機モータ6の巻線を2つ使用することができ、昇圧機能をより高めることができる。
【0067】負荷駆動装置101においては、システムが起動され、SMR2がONされた後、主電源1からの出力電圧VCが負荷を駆動できない程度に低下していると制御回路11により判断されたときは、制御回路11からの指令に基づいてリレー9,10が閉じられ、補機バッテリ8の正極が補機モータ6のU相線のノードN3に接続され、負極がノードN2に接続される。そして、制御回路11からの指令に基づいて駆動系インバータ3およびDC/DCコンバータ7は停止し、補機系インバータ5は、制御回路11によりスイッチングトランジスタ51bのみのデューティ比が制御され、その他のスイッチングトランジスタ51a,51c〜51fはOFFされる。これによって、補機系インバータ5と、リアクトルとして用いられる補機モータ6のU相およびV相の2つの巻線とにより昇圧チョッパが構成され、補機系インバータ5は、補機バッテリ8から出力される電圧を昇圧して出力し、主電源1を充電する。
【0068】なお、補機系インバータ5は、制御回路11によりスイッチングトランジスタ51cのみのデューティ比が制御され、その他のスイッチングトランジスタ51a,51b,51d〜51fがOFFされるようにしてもよい。この場合は、補機系インバータ5は、補機モータ6のU相およびW相の2つの巻線をリアクトルとして用いることになる。
【0069】そして、主電源1の端子間電圧VCが負荷を駆動するのに十分な電圧V1まで充電されたと制御回路11により判断されたときは、制御回路11からの指令に基づいてリレー9,10は開にされ、補機系インバータ5、駆動系インバータ3およびDC/DCコンバータ7は、制御回路11からの指令に基づいて通常動作を行なう。
【0070】なお、上述した説明では、補機バッテリ8の正極は、補機モータ6のU相線のノードN3に接続されるものとしたが、補機バッテリ8の正極は、補機モータ6のV相線のノードN4またはW相線のノードN5に接続されるようにしてもよい。補機バッテリ8の正極がノードN4に接続されるときは、補機系インバータ5は、制御回路11によりスイッチングトランジスタ51aおよびスイッチングトランジスタ51cのいずれかのデューティ比が制御され、その他のスイッチングトランジスタはOFFされる。また、補機バッテリ8の正極がノードN5に接続されるときは、補機系インバータ5は、制御回路11によりスイッチングトランジスタ51aおよびスイッチングトランジスタ51bのいずれかのデューティ比が制御され、その他のスイッチングトランジスタはOFFされる。
【0071】以上のように、この実施の形態2による負荷駆動装置101によれば、実施の形態1と同様に、別体の昇圧装置や高機能の昇降圧DC/DCコンバータを備える必要がなく、低コストで主電源を充電できるほか、昇圧する際に補機モータ6の巻線を2つ使用できる構成としたので、昇圧機能をより高めることができる。
【0072】[実施の形態3]実施の形態3による負荷駆動装置は、補機系インバータおよび補機モータが2セット備えられており、両補機モータの中性点に補機バッテリを接続して主電源1を充電するものである。
【0073】図5は、実施の形態3による、HVに搭載された負荷駆動装置の回路構成を示す回路図である。
【0074】図5を参照して、負荷駆動装置102は、主電源1と、SMR2と、駆動系インバータ3と、コンデンサ4と、補機系インバータ5と、補機モータ6と、DC/DCコンバータ7と、補機バッテリ8と、リレー9,10とを備え、これらについては、実施の形態1において説明した各回路と同じである。
【0075】また、負荷駆動装置102は、補機系インバータ5Aと、補機モータ6Aとをさらに備える。さらに、補機系インバータ5Aは、スイッチングトランジスタ53a〜53fと、ダイオード54a〜54fとを含む。
【0076】補機系インバータ5Aは、制御回路11によりスイッチングトランジスタ53a〜53fのスイッチング動作が制御され、主電源1から供給される直流電圧を3相交流電圧に変換して補機モータ6Aへ出力する変換回路である。また、補機系インバータ5Aは、システム起動時に主電源1の出力電圧が低下しているときは、リレー10を介して補機バッテリ8の負極と接続され、かつ、全てのスイッチングトランジスタ53a〜53fがOFFされ、ノードN2からダイオード54a〜54cを介して補機モータ6Aへ電流を通流する。
【0077】補機モータ6Aは、補機モータ6と同様に、主電源1を直接電源とするもう1つの3相交流モータである。補機モータ6Aは、補機系インバータ5Aから3相交流電圧が供給されて駆動する。また、補機モータ6Aにおいては、各相の巻線の一端を一括に接続して構成される中性点がリレー10を介して補機バッテリ8の負極と接続される。そして、補機モータ6Aは、リレー10がONされたときは、補機系インバータ5Aから受ける電流を中性点から補機バッテリ8の負極へ出力する。
【0078】制御回路11は、主電源1が補機バッテリ8から充電されるときは、実施の形態1において説明したように、補機系インバータ5のスイッチングトランジスタ51d〜51fをOFFにし、スイッチングトランジスタ51a〜51cのON/OFFのデューティ比を制御するとともに、補機系インバータ5Aのスイッチングトランジスタ53a〜53fを全てOFFにする。
【0079】負荷駆動装置102においては、システムが起動され、SMR2がONされた後、主電源1からの出力電圧VCが負荷を駆動できない程度に低下していると制御回路11により判断されたときは、制御回路11からの指令に基づいてリレー9,10が閉じられ、補機モータ6,6Aの中性点がそれぞれ補機バッテリ8の正極および負極にそれぞれ接続される。そして、実施の形態1と同様に、補機系インバータ5のスイッチングトランジスタ51a〜51cのデューティ比が制御回路11により制御され、補機系インバータ5および補機モータ6は、補機バッテリ8から出力される電圧を昇圧して主電源1を充電する。一方、補機系インバータ5Aは、全てのスイッチングトランジスタ53a〜53fがOFFされ、補機バッテリ8と主電源1との間で回路を構成する役割を担う。すなわち、実施の形態3においては、補機バッテリ8と主電源1との間には、補機バッテリ8の正極から、補機モータ6、補機系インバータ5、ノードN1、主電源1、ノードN2、補機系インバータ5A(ダイオード54a〜54c)、補機モータ6Aおよび補機バッテリ8の負極まで、一連の回路が構成される。
【0080】負荷駆動装置102におけるその他の動作については、実施の形態1による負荷駆動装置100と同様であり、説明は省略する。
【0081】なお、上述した説明においては、補機バッテリ8は、リレー9,10を介して補機モータ6,6Aの中性点に接続されたが、実施の形態1に対応する実施の形態2と同様に、補機バッテリ8は、補機モータ6,6Aのそれぞれにおけるいずれかの巻線において、中性点を構成しない一端に接続されるようにしてもよい。その場合の補機系インバータ5におけるスイッチングトランジスタの動作は、実施の形態2において説明したとおりである。
【0082】なお、図示しないが、この実施の形態3のように、補機系インバータが2つ備えられている負荷駆動装置においては、外部商用電源を補機系インバータ5,5Aのそれぞれの中性点に接続し、入力される交流電圧の位相に同期して補機系インバータ5,5Aのスイッチングを交互に適切に制御すれば、外部商用電源から入力される交流電圧を直流電圧に変換し、かつ、昇圧して主電源1を充電することもできる。
【0083】以上のように、実施の形態3による負荷駆動装置102によっても、実施の形態1と同様に、別体の昇圧装置や高機能の昇降圧DC/DCコンバータを備える必要がなく、低コストで主電源を充電できる。
【0084】今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
【出願日】 平成14年2月5日(2002.2.5)
【代理人】 【識別番号】100064746
【弁理士】
【氏名又は名称】深見 久郎 (外5名)
【公開番号】 特開2003−235105(P2003−235105A)
【公開日】 平成15年8月22日(2003.8.22)
【出願番号】 特願2002−28242(P2002−28242)