| 【発明の名称】 |
車両用電源の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】杉浦 雅宣 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【氏名】辻井 啓 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【氏名】呉竹 健 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【氏名】花田 秀人 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
【氏名】河合 高志 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】回生した電力を有効に使用して車両の燃費を向上させる。
【解決手段】第1の発電電源部と第2の発電電源部とを備え、これら各発電電源部から所定の電力受領部に電力を供給する車両用電源の制御装置であって、前記第1の発電電源部と第2の発電電源部とのいずれか一方の発電電源部から前記電力受領部に出力する電圧を、他方の発電電源部の出力電圧に応じて設定する電圧調整手段(ステップS2,S3)を備えている。したがって電力受領部に過剰に電力を供給するなどの事態が回避され、第2の発電電源部で電力を回生している場合には、その電力を有効に使用して車両の燃費を向上させることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の発電電源部と第2の発電電源部とを備え、これら各発電電源部から所定の電力受領部に電力を供給する車両用電源の制御装置において、前記第1の発電電源部と第2の発電電源部とのいずれか一方の発電電源部から前記電力受領部に出力する電圧を、他方の発電電源部の出力電圧に応じて設定する電圧調整手段を備えていることを特徴とする車両用電源の制御装置。 【請求項2】 前記第1の発電電源部は前記車両の推進動力装置から駆動力を受けて発電する第1の発電機を有し、かつ前記第2の発電電源部は前記推進動力装置以外の機構から駆動力を受けて発電する第2の発電機を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両用電源の制御装置。 【請求項3】 前記機構は、前記車両の車輪と前記第2の発電機との間でトルクを伝達する伝動機構であることを特徴とする請求項2に記載の車両用電源の制御装置。 【請求項4】 前記電力受領部は、蓄電装置もしくは蓄電装置から電力が供給される電気負荷のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用電源の制御装置。 【請求項5】 前記電圧調整手段は、前記第1の発電電源部の出力電圧を前記第2の発電電源部による電圧より所定値、低電圧に設定する手段を備えていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用電源の制御装置。 【請求項6】 前記所定値は、前記電力受領部の動作に変化を来さない小電圧値であることを特徴とする請求項5に記載の車両用電源の制御装置。 【請求項7】 前記電力受領部に対して給電する発電電源部を、前記第2の発電電源部から第1の発電電源部に切り替える際に、前記第2の発電電源部の出力電圧と前記第1の発電電源部の電圧との差が、所定値以下の状態で第2の発電電源部に替えて第1の発電電源部から電力を出力させる切替手段を更に備えていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車両用電源の制御装置。 【請求項8】 前記第1の発電機は、ベルトを介して前記車両の推進動力装置から動力を受けて発電するように構成されていることを特徴とする請求項7に記載の車両用電源の制御装置。 【請求項9】 前記第2の発電電源部の出力電圧を維持する電圧維持手段と、第2の発電電源部の出力電圧が維持されている間に、その第2の発電電源部の出力電圧より低い電圧を出力できる動作状態に前記第1の発電電源部を動作させる立ち上げ手段とを更に備えていることを特徴とする請求項7に記載の車両用電源の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、車両に搭載されている電源装置に関するものであり、特に車両に搭載されている複数の電源部を制御するための装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】車両には各種の電気機器が搭載されているので、その電源として蓄電装置および発電機が設けられている。その発電機は、一般に、車両の動力源である内燃機関によって駆動している。しかしながら、最近では、排ガスの低減を主な目的として燃費の向上の要請が強く、その要請に応えるために、車両の有する運動エネルギーを回生し、その回生した電力を前記蓄電装置に充電することがおこなわれている。 【0003】その典型的な例が、内燃機関とモータ・ジェネレータとを動力源として備えたハイブリッド車である。この種の車両では、モータ・ジェネレータによって発進することもあるので、瞬時に大きいエネルギーを出力できることが必要であり、そのためにモータ・ジェネレータの電源およびモータ・ジェネレータによる回生電力の蓄電装置として、静電気の形で電力を蓄えるキャパシタが使用されることがある。 【0004】さらに最近では、燃費の向上を目的として、いわゆるエコラン制御の可能な車両が開発されている。このエコラン車は、車両が一時的に停止した場合にエンジンのアイドリングを強制的に止め、そのエンジン停止条件が成立しなくなった時点にエンジンを自動的にクランキングして再始動するように構成された車両である。したがって全体としてのアイドリングの時間が短くなって排ガスの排出量が削減され、同時に燃費が向上する。 【0005】この種のエコラン車においては、エンジンの再始動を迅速におこなう必要があるので、エンジンをクランキングするためのスタータの電源として、従来のバッテリーに替えて、瞬時に大きい電力を放電できるキャパシタを採用することがあり、そのキャパシタに対して充電するための電力を発生させる回生発電機を併せて設けることもおこなわれている。 【0006】従来知られているキャパシタは、蓄電電圧を高くすることができ、かつ多量の電力を短時間のうちに放出することができ、またその電力をバッテリーに供給してバッテリーに充電することができる。その例が、特開2000−156919号公報に記載されている。このような制御をおこなえば、バッテリーに充電するためのオルタネータをエンジンによって駆動する必要性が低下するので、オルタネータを駆動するための燃料の消費が削減され、燃費が向上する。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】上記のキャパシタや回生発電機を、バッテリーおよびオルタネータと併せて車両に搭載すれば、エネルギーを回生して燃費を向上させることができる。しかしながら、エネルギーを回生することができても、必ずしもその有効利用を図れていない場合が多く、改良の余地が多分にあった。 【0008】すなわち、上記の公報に記載されているように、キャパシタからバッテリーに充電するとした場合、オルタネータによるバッテリーの充電は、満充電状態より低い充電状態で止め、キャパシタからの電力を受容できるようにしておく必要がある。しかしながら、キャパシタに供給される電力は回生したものであって、常時確実に得られる電力ではないから、バッテリーから放電する必要が生じた時点に、バッテリーの充電量が不足する可能性がある。これを避けるために、オルタネータで発電した電力によってバッテリーを常時、満充電状態とすれば、キャパシタからの電力をバッテリーで受容できなくなったり、あるいはキャパシタの出力電圧を高くすることによりバッテリーが過充電状態になったり、またバッテリーに接続されている負荷で過剰に電力を消費して無駄が生じたりする可能性がある。 【0009】ところで、上記のように回生発電機やキャパシタを設けた車両では、オルタネータあるいはこれにバッテリーを加えた第1の電源部と、回生発電機あるいはこれにキャパシタを加えた第2の電源部との二つの電源部を有することになる。これら二つの電源部のうち、回生エネルギーを使用する後者の電源部は、燃費の向上には有効であるが、電力の安定供給の点では難点がある。したがって回生エネルギーによる上記第2の電源部を優先的に使用し、その電力では不足する場合に、内燃機関で駆動されるオルタネータによる電力あるいはこれを蓄えたバッテリーの電力を使用することが有効である。 【0010】そのためには、電力を消費している状態でその電気負荷に対する電源を切り替えることになる。例えば、キャパシタから所定の電気負荷に給電している状態で、キャパシタの電力が低下した場合、オルタネータ側から電力を供給することになる。その場合、キャパシタ側から電力を供給している状態では、オルタネータは発電していないので、オルタネータにはトルクが殆ど掛かっていないが、電気負荷が実質的に接続されて発電を開始すると、オルタネータにトルクが掛かる。したがって、電気負荷が大きい場合には、大きいトルクが急激にオルタネータに作用するので、内燃機関とオルタネータとを連結しているベルトに滑りが生じ、それに伴って異音が発生することがある。また、ベルトの耐久性に悪影響が生じる。 【0011】このような不都合を回避するために、オルタネータによる発電を徐々に生じさせるとすれば、キャパシタ側からの電力が遮断された際のオルタネータ側の出力電圧が低く、その結果、電気負荷の動作状態に一時的に変動を来す不都合がある。例えばライトが一時的に減光するなどのことがあり、搭乗者に違和感を与える可能性がある。 【0012】この発明は、上記の技術的課題に着目してなされたものであり、車両に搭載されている複数の発電電源部の電力を有効に利用することのできる制御装置を提供することを目的とするものである。 【0013】 【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目的を達成するために、この発明は、複数の発電電源部の出力電圧を、相互に関連させて制御するように構成したことを特徴とするものである。より具体的には、請求項1の発明は、第1の発電電源部と第2の発電電源部とを備え、これら各発電電源部から所定の電力受領部に電力を供給する車両用電源の制御装置において、前記第1の発電電源部と第2の発電電源部とのいずれか一方の発電電源部から前記電力受領部に出力する電圧を、他方の発電電源部の出力電圧に応じて設定する電圧調整手段を備えていることを特徴とする制御装置である。 【0014】したがって請求項1の発明では、一方の発電電源部の電力受領部に対する出力電圧が、他方の発電電源部の出力電圧に応じて設定される。一例として、一方の出力電圧が他方の出力電圧に対して低く設定される。そのため、電力受領部に過剰に電力が供給されたり、その結果、電力を無駄に消費したりすることが未然に回避される。 【0015】また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第1の発電電源部が、前記車両の推進動力装置から駆動力を受けて発電する第1の発電機を有し、かつ前記第2の発電電源部が、前記推進動力装置以外の機構から駆動力を受けて発電する第2の発電機を有していることを特徴とする制御装置である。 【0016】したがって請求項2の発明では、第1の発電機を推進動力装置で過剰もしくは不必要に駆動する事態を抑制もしくは回避して、燃費の悪化が防止される。 【0017】さらに、請求項3の発明は、請求項2における前記機構が、前記車両の車輪と前記第2の発電機との間でトルクを伝達する伝動機構であることを特徴とする制御装置である。 【0018】したがって請求項3の発明では、車両の有するエネルギーが電力として回生される。そしてその回生した電力を使用する際の出力電圧が、前記第1の発電電源部の出力電圧との関係で設定されていずれかが過剰に電力を出力することが抑制もしくは回避される。 【0019】またさらに、請求項4の発明は、上記の請求項1ないし3のいずれかにおいて、前記電力受領部が蓄電装置もしくは蓄電装置から電力が供給される電気負荷のいずれかであることを特徴とする制御装置である。 【0020】したがって請求項4の発明では、蓄電装置もしくは電気負荷に対して各発電電源部から電力を出力する場合にそれぞれの出力電圧が相対的に設定され、その結果、蓄電装置に過剰に充電したり、あるいは電気負荷が過剰に電力を消費するなどの事態が未然に抑制もしくは回避される。 【0021】また一方、請求項5の発明は、上記の請求項1ないし4のいずれかの発明において、前記電圧調整手段が、前記第1の発電電源部の出力電圧を前記第2の発電電源部の出力電圧より所定値、低電圧に設定する手段を備えていることを特徴とする制御装置である。 【0022】したがって請求項5の発明では、第1の発電電源部の出力電圧が、第2の発電電源部による電圧に対して所定値、低く設定される。そのため、第2の発電電源部から優先的に電力が出力され、その第2の発電電源部の出力電圧が低下した場合に、第1の発電電源部から電力が出力される。 【0023】また、請求項6の発明は、請求項5の発明における前記所定値が、前記電力受領部の動作に変化を来さない小電圧値であることを特徴とする制御装置である。 【0024】したがって請求項6の発明では、第2の発電電源部で電力受領部に電力を供給している状態でその第2の発電電源部による電圧が低下すると、第1の発電電源部の出力電圧が相対的に高くなるので、第2の発電電源部に替わって第1の発電電源部から電力受領部に電力が供給される。すなわち電力受領部に対する電源が切り替わる。その電源の切り替わりの際の電圧の低下量はわずかであって、電力受領部の動作に変化を来さない。 【0025】さらにまた、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれかの発明において、前記電力受領部に対して給電する発電電源部を、前記第2の発電電源部から第1の発電電源部に切り替える際に、前記第2の発電電源部の出力電圧と前記第1の発電電源部の電圧との差が、所定値以下の状態で第2の発電電源部に替えて第1の発電電源部から電力を出力させる切替手段を更に備えていることを特徴とする制御装置である。 【0026】したがって請求項7の発明では、第2の発電電源部から電力受領部に電力を供給している状態で第2の発電電源部に替えて第1の発電電源部から電力を出力させる場合、これらの第2の発電電源部の出力電圧と第1の発電電源部の電圧との差が、所定値以下に低下した場合に、いわゆる電源の切り替えがおこなわれる。そのため、電源の切り替え時の電圧の低下が抑制され、電力受領部の動作に変化もしくは異常が生じることが抑制もしくは防止される。 【0027】これに加えて、請求項8の発明は、請求項7の発明における前記第1の発電機が、ベルトを介して前記車両の推進動力装置から動力を受けて発電するように構成されていることを特徴とする制御装置である。 【0028】したがって請求項8の発明では、いわゆる電源の切り替えに伴って第1の発電機での発電電力量が急増することがなく、そのために第1の発電機に掛かるトルクの増大幅が抑制されるので、ベルトの滑りやいわゆるベルト鳴きなどが生じることが抑制もしくは防止される。 【0029】そして、請求項9の発明は、請求項7の発明において、前記第2の発電電源部の出力電圧を維持する電圧維持手段と、第2の発電電源部の出力電圧が維持されている間に、その第2の発電電源部の出力電圧より低い電圧を出力できる動作状態に前記第1の発電電源部を動作させる立ち上げ手段とを更に備えていることを特徴とする制御装置である。 【0030】したがって請求項9の発明では、いわゆる電源を切り替える場合、第2の発電電源部の出力電圧がある程度の電圧に維持されている間に、第1の発電電源部の動作状態が、その第2の発電電源部の出力電圧程度の電圧を出力できるまで立ち上げられる。その際には第1の発電電源部では発電をおこなわないので、第1の発電機に掛かるトルクが急激に増大することはない。その状態で第2の発電電源部から第1の発電電源部に切り替えて、電力受領部に対して電力が出力される。その結果、第1の発電機の動作状態を早期に高め、電源の切り替えの際の電圧の低下が抑制もしくは回避される。 【0031】 【発明の実施の形態】つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。先ず、この発明で対象とする車両の構成について説明する。図8において、内燃機関(以下、エンジンと記す)1の出力側に変速機2が連結され、その変速機2からディファレンシャル3を介して左右の駆動輪(図示せず)にトルクを出力するようになっている。 【0032】そのエンジン1は、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンあるいは天然ガスエンジンなどの燃料を燃焼してトルクを出力する動力装置であって、その出力軸(クランクシャフト)にはベルト4を介して第1の発電機であるオルタネータ5が連結されている。このオルタネータ5は、出力電圧を任意の電圧に制御できるよう構成されている。そして、オルタネータ5で発生した電力を、鉛蓄電池などからなるバッテリー(例えば充電電圧が12Vのバッテリー)6に充電するようになっている。 【0033】このバッテリー6は、充電する場合には、それ自体が電気負荷となり、また放電する場合にはオルタネータ5と共に第1の発電電源部を構成する。したがってこのバッテリー6には、空調装置のファンや各種のライト、スタータモータ、ワイパーやシートあるいはウィンドなどを駆動する各種のモータなどの補機類(電気負荷)7が接続されている。 【0034】一方、変速機2は、有段式の手動変速機あるいは自動変速機もしくは無段の自動変速機などの適宜の構成の変速機であり、その出力部材からディファレンシャル3に動力を伝達するようになっている。したがってこの変速機2は、エンジン1からディファレンシャル3までの動力伝達系統を遮断するニュートラル状態に設定することができる。そのニュートラル状態であっても駆動輪との間でトルクを伝達できる所定の回転部材に回生発電機8が連結されている。この回転部材を含む機構がこの発明の伝動機構に相当している。 【0035】この回生発電機8は、強制的に回転させられることより電力を発生するように構成されており、したがってエンジン1の動力で車両が走行している際にそのエンジン1の動力の一部を回生発電機8に与えて発電をおこなうことができるのみならず、車両がその慣性力で走行している際に車両の運動エネルギーの一部を電力の形で回生するようになっている。この回生発電機8で発生した交流を図示しないインバータによって直流に変換してキャパシタ9に充電するように構成されている。 【0036】キャパシタ9は、静電気の状態で電力を蓄える蓄電装置であり、したがって従来の鉛蓄電池などの蓄電手段に比較して迅速に多量の電力を充放電できるようになっている。そして、このキャパシタ9は、例えば0ボルトから40ボルトの範囲の適宜の電圧で電力を蓄えることができるように構成されている。 【0037】このキャパシタ9の放電電力を制御するためのDC/DCコンバータ10が設けられている。そして、このDC/DCコンバータ10から前記電気負荷7に電力を選択的に供給するように構成されている。 【0038】すなわち、回生発電機8およびキャパシタ9ならびにDC/DCコンバータ10がこの発明における第2の発電電源部を構成している。したがって電気負荷7に対して複数の電源、具体的には、前述したオルタネータ5もしくはこれにバッテリー6を加えた第1の発電電源部と、上記の第2の発電電源部との二つの電源部が設けられている。 【0039】そして、前記オルタネータ5の発電電力や出力電圧、および第2の発電電源部からの放電量や出力電圧に相当する前記DC/DCコンバータ10からの放電量や出力電圧を制御するための電子制御装置(ECU)11が設けられている。この電子制御装置11は、マイクロコンピュータを主体として構成され、制御のためのデータとして、前記キャパシタ9の蓄電電圧やSOC、バッテリー6のSOCなどが入力されている。また、この電子制御装置11は、制御指令信号として、DC/DCコンバータ10やオルタネータ5を制御する信号、回生発電機8やインバータを制御する信号などを出力するように構成されている。 【0040】上記の車両では、電気負荷7に対して複数の電源を備えていており、しかも第2の発電電源部の電圧が第1の発電電源部の電圧に対して高く、さらに第2の発電電源部は回生エネルギーによるものであって安定性が第1の発電電源部より劣る。そこで、この発明の制御装置は、電力の有効利用を図り、ひいては燃費を向上させるために、以下に述べるように各発電電源部の電力を制御する。 【0041】図1ないし図3は、バッテリー6に充電する場合の制御例を示している。なお、バッテリー6に各種の補機類が接続されているので、バッテリー6に充電する場合には、バッテリー6とこれに接続された補機類とが電気負荷7として作用する。 【0042】図1は目標電圧を決定するためのフローチャートであって、先ず、回生エネルギーがあるか否かが判断される(ステップS1)。上述した車両では、エンジン1を駆動して発電することのできるオルタネータ5を備えているので、回生発電機8による発電は、専ら減速時などに実行される。したがって回生エネルギーの有無は、車両のアクセル開度や車速などの車両の走行状態に基づいて判断することができる。 【0043】回生エネルギーがあることによりステップS1で肯定的に判断された場合、バッテリー6の充電目標電圧Vtgを、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcとして設定し、またバッテリー6の充電目標電圧Vtgより所定値α低い電圧(Vtg−α)を、オルタネータ5の発電目標電圧Valt として設定する(ステップS2)。すなわち一方の発電電源部の電圧に応じて他方の発電電源部の電圧が設定される。 【0044】ここで、バッテリー6が前述したように12ボルトの蓄電池であれば、その充電目標電圧Vtgとして12ボルトが設定される。また、前記所定値αは、電気負荷7の動作状態が変化しない程度の小さい値であり、例えばライトの減光が生じるとしても搭乗者が認識できない程度の小さい値である。一例として0.1〜0.2ボルト程度の値である。 【0045】また一方、ステップS1で否定的に判断された場合、すなわち回生エネルギーがない場合には、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcが“0”とされ、またバッテリー6の充電目標電圧Vtgが、オルタネータ5の発電目標電圧Valtとして設定される(ステップS3)。 【0046】また、図2はオルタネータ5の発電電流を算出するためのフローチャートを示しており、上述したオルタネータ5の発電目標電圧Valt と現在時点のバッテリー電圧Vbattとの電圧差ΔV1 が求められる(ステップS11)。そのオルタネータ5の発電目標電圧Valt は、回生エネルギーがある場合には、バッテリー6の充電目標電圧Vtgにより所定値α低い電圧であり、回生エネルギーがない場合には、バッテリー6の充電目標電圧Vtgである。したがってバッテリー6が満充電状態にあれば、ステップS11で求められる電圧差ΔV1 はゼロもしくは負の値になる。 【0047】ステップS11で求められた電圧差ΔV1 に基づいてオルタネータ5の発電電流制御値Ialt が算出される(ステップS12)。オルタネータ5の発電電流の制御は、例えば比例積分制御(PI制御)によって実行することができ、したがって図2に示すように、比例項の係数Pと電圧差ΔV1 との積(P×ΔV1 )と、積分項の係数Iと電圧差ΔV1 の累積値との積(I×ΣΔV1 )との加算値として、オルタネータ5の発電電流制御値Ialt が求められる。 【0048】ついで、こうして求められオルタネータ5の発電電流制御値Ialt の増加量を、予め定めた所定値ΔIalt1に制限する(ステップS13)。オルタネータ5によって発電をおこなう場合、その発電量が急激に増大することを避けるためである。 【0049】図3は、第2の発電電源部であるDC/DCコンバータ10の出力電流を算出するためのフローチャートであり、図1に示すDC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcと現在時点のバッテリー電圧Vbattとの電圧差ΔV2 が求められる(ステップS21)。前述したようにDC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcは、回生エネルギーがある場合にはバッテリー6の充電目標電圧Vtgに設定されるので、現在時点でバッテリー6が満充電状態でなければ、電圧差ΔV2 が正の値になり、これに対してバッテリー6が満充電状態となっていたり、あるいは回生エネルギーがない場合には、上記の電圧差ΔV2 はゼロもしくは負の値となる。 【0050】ステップS21で求められた電圧差ΔV2 に基づいてDC/DCコンバータ10の電流制御値Idcdcが算出される(ステップS22)。DC/DCコンバータ10の電流の制御は、例えば比例積分制御(PI制御)によって実行することができ、したがって図3に示すように、比例項の係数Pと電圧差ΔV2 との積(P×ΔV2 )と、積分項の係数Iと電圧差ΔV2 の累積値との積(I×ΣΔV2 )との加算値として、DC/DCコンバータ10の電流制御値Idcdcが求められる。 【0051】上記の図1ないし図3による制御をおこなった場合の補機電気負荷、バッテリー電圧、DC/DCコンバータ10の動作(DC/DC動作)、オルタネータ5の動作(オルタ動作)の変化を、図4のタイムチャートに示してある。回生エネルギーがない状態(図1のステップS1で否定的に判断された場合)では、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcがゼロに設定されてオフ状態に制御されるので、キャパシタ9からDC/DCコンバータ10を介して電力が出力されることはない。 【0052】またその状態では、オルタネータ5の発電目標電圧Valt がバッテリー充電目標電圧Vtgに設定されるので、バッテリー6の電圧は満充電状態での目標電圧に維持される。したがって補機電気負荷に対してはオルタネータ5およびバッテリー6からなる第1の発電電源部から電力が供給される。 【0053】補機電気負荷がDC/DCコンバータ10の定格出力より低下している状態で回生エネルギーが発生すると(図4のt1 時点)、図1におけるステップS1で肯定的に判断される。その場合は、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcがバッテリー充電目標電圧Vtgに設定され、かつオルタネータ5の発電目標電圧Valt が、それより所定値α低い電圧に設定される。したがってバッテリー6および補機類にDC/DCコンバータ10から電力が供給され、その結果、バッテリー6の電圧は満充電状態での目標電圧に維持される。また、この状態では、オルタネータ5から電力を出力することがないので、オルタネータ5はオフ状態になる。 【0054】この状態で補機電気負荷が次第に増大し、DC/DCコンバータ10の定格出力を超えると(図4のt2 時点)、バッテリー6から不足分の電力が出力される。それに伴ってバッテリー6の電圧が低下し、その電圧降下が前述した所定値αに達すると、現在時点のバッテリー6の電圧Vbattがオルタネータ5の発電目標電圧Valt より低くなるので、図2に示す電圧差ΔV1 が生じ、その結果、その電圧差ΔV1 に応じたオルタネータ5の発電電流制御値Ialt が発生する。すなわちオルタネータ5が動作して発電する。 【0055】その後、補機電気負荷が次第に低下し、DC/DCコンバータ10の定格出力以下になると(図4のt3 時点)、オルタネータ5の発電目標電圧Valt と現在時点のバッテリー6の電圧Vbattとの電圧差ΔV1 がマイナスになるので、オルタネータ5の発電電流制御値Ialt がゼロになる。すなわちオルタネータ5がオフ状態になって発電が停止する。 【0056】さらに、車両の走行状態が変化して、回生エネルギーがなくなると(図4のt4 時点)、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcがゼロになり、かつオルタネータ5の発電目標電圧Valt がバッテリー充電目標電圧Vtgに設定されるので、DC/DCコンバータ10がオフに制御されるとともに、オルタネータ5がオン状態に制御されて発電をおこなう。すなわち電源が第2の発電電源部から第1の発電電源部に切り替えられる。 【0057】したがって上記の制御によれば、回生エネルギーが充分得られる場合には、オルタネータ5による発電を停止して回生エネルギーを優先して電気負荷に供給し、あるいはバッテリー6に充電する。そのため、エンジン1によってオルタネータ5を過剰に駆動して燃費が悪化することが防止されるとともに、バッテリー6の過充電や電気負荷での電力の過剰な消費が回避される。また、回生エネルギーに基づく電力に不足が生じると、バッテリー6あるいはオルタネータ5から電力が供給されるので、電気負荷7での電力の不足やその動作異常などを防止することができる。 【0058】また、DC/DCコンバータ10からの電力で不足分を補う場合、バッテリー6の電圧が、電気負荷の動作に変動を生じない程度の小さい電圧αだけ低下した時点でオルタネータ5が発電を開始するので、回生エネルギーのみでは電力が不足する事態が生じても、電気負荷7の動作の変化や異常が回避される。 【0059】上述したようにこの発明の制御装置では、いわゆる電源の切り替えがおこなわれるが、回生エネルギーがなくなってオルタネータ5で発電を開始する場合には、以下に述べるように制御される。図5および図6はその制御例を示しており、DC/DCコンバータ10の目標電圧とオルタネータ5の発電目標電圧とが図5に示すように設定される。すなわち、先ず、回生エネルギーがあるか否かが判断される(ステップS31)。これは、図1に示すステップS1と同様にして実行することができる。 【0060】このステップS31で肯定的に判断された場合には、バッテリー6の充電目標電圧Vtgを、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcとして設定し、またバッテリー6の充電目標電圧Vtgより所定値β低い電圧(Vtg−β)を、オルタネータ5の発電目標電圧として設定する(ステップS32)。これは、前述した図1に示すステップS2と同様の制御である。 【0061】これに対して車両の走行状態の変化に伴って回生エネルギーがなくなると、ステップS31で否定的に判断される。その場合、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcを直ちにゼロとせずに、バッテリー6の充電目標電圧Vtgに対して所定値βだけ低い電圧をDC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcとして設定し、また同時にオルタネータ5の発電目標電圧Valt としてバッテリー6の充電目標電圧Vtgを設定する(ステップS33)。すなわちDC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcとオルタネータ5の発電目標電圧Valt とを入れ替える。言い換えれば、これらの目標電圧を相互に反転させる。 【0062】一方、オルタネータ5の発電電流が図6に示すようにして算出される。すなわち、図5に示す制御で決定されたオルタネータ5の発電目標電圧Valt と現在時点のバッテリー6の電圧Vbattとの電圧差ΔV3 が求められる(ステップS41)。ついで、回生エネルギーが有る状態から無い状態に変化したか否かが判断される(ステップS42)。 【0063】回生エネルギーが無くなった時点にステップS42で肯定的に判断される。その場合はステップS43に進んで、、その時点のDC/DCコンバータ10の電流制御値Idcdcとエンジン回転数eneとからオルタネータ5の初期励磁電流値Ialtinit が求められる。これは、予め定めた関数に基づいて演算して求めてもよく、あるいはマップから求めてもよい。 【0064】そして、その初期励磁電流値Ialtinit が、発電制御値Ialt を求めるための演算式における積分項(I×ΣΔV3 )の値として採用される。さらにその初期励磁電流値Ialtinit が発電制御値Ialt として採用される。そして、発電制御値Ialt の増加量の制限値Δlimit として予め定めた値ΔIalt2が採用される。この制限値Δlimit は、オルタネータ5の発電電流制御値Ialt の変化勾配を与えるものである。 【0065】ついで、オルタネータ5の発電電流制御値Ialt のPI制御が実行される(ステップS44)。これは、前述した図2に示すステップS12あるいは図3に示すステップS22の制御と同様の制御である。なお、回生エネルギーが無くなってオルタネータ5を電源とするべくオルタネータ5を駆動し始め、上記のステップS43の制御が開始されていると、ステップS42で否定的に判断される。この場合、直ちにステップS44に進む。 【0066】ステップS44で算出されたオルタネータ5の発電電流制御値Ialt に対して、その増加量を制限する制限値Δlimit が設定される(ステップS45)。これは、オルタネータ5が発電する電力の増大勾配を設定するための制御であり、併せてオルタネータ5に作用するトルクの変化勾配を制御することになる。 【0067】ついで、オルタネータ5による発電が開始されたか否かが判断される(ステップS46)。前述したように、バッテリー6の電圧VbattがDC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcより高くなることによりバッテリー6に対してオルタネータ5から電流が流れるので、その時点でオルタネータ5による発電が開始される。したがってバッテリー6の電圧VbattとDC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcとを比較することにより、オルタネータ5の発電の開始を判断することができる。 【0068】DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcがバッテリー6の電圧Vbatt以上であってオルタネータ5による発電が開始されていない場合、すなわちステップS46で否定的に判断された場合に、従前の制御を継続する。これに対してオルタネータ5による発電が開始されている場合、すなわちステップS46で肯定的に判断された場合、上記の制限値Δlimit として、ステップS43で設定された所定値ΔIalt2より小さい所定値ΔIalt1が設定される(ステップS47)。 【0069】すなわち、オルタネータ5が発電を開始する以前では、その制御値Ialt の増加勾配を大きくして電圧を急速に高くする。その場合、オルタネータ5は発電していないのであるから、そのトルクが特に増大することがなく、いわゆるベルト鳴きが発生することはない。これに対してオルタネータ5が発電を開始した後は、その制御値Ialt の増加勾配およびトルクの増大勾配が緩和される。その結果、発電を開始した後であってもいわゆるベルト鳴きが防止もしくは抑制される。そして、発電を開始した時点では、オルタネータ5による電圧が既に高くなっているので、発電量の増大の遅れが抑制もしくは回避される。 【0070】上記の図5および図6に示す制御を実行した場合のDC/DCコンバータ10の電流指令値(DC/DC指令値)、オルタネータ5の励磁指令値(オルタ励磁指令値)、バッテリー電圧、オルタネータ5のトルク(オルタトルク)の変化をタイムチャートで示すと図7のとおりである。すなわち、t11時点に回生エネルギーが無くなると、DC/DCコンバータ10の目標電圧Vdcdcが所定値β低下させられ、また同時にオルタネータ5の発電目標電圧Valt がバッテリー6の充電目標電圧Vtgに設定される。それに伴ってDC/DCコンバータ10の電流指令値が所定量低下させられ、かつオルタネータ5の励磁指令値が、初期値Ialtinit まで急激に高められる。 【0071】その場合、DC/DCコンバータ10の電流指令値がある程度の値に維持されているので、バッテリー6の電圧が大きく低下することがない。また、オルタネータ5に掛かるトルクが急激に変化することがなく、そのためいわゆるベルト鳴きが回避される。 【0072】その後、オルタネータ5が発電を開始する前の時点では、オルタネータ5の励磁指令値が大きい勾配で増大させられる。そして、オルタネータ5による発電がt12時点に開始され、その後はオルタネータ5の励磁指令値の増加勾配が緩和され、その状態で発電電圧が目標値になるまで励磁指令値が増大する。その間におけるバッテリー6の電圧はほぼ一定値に維持され、またオルタネータ5に掛かるトルクがゆっくり増大する。 【0073】したがって上記のいわゆる電源の切り替え制御によれば、過渡的な電圧の低下を抑制もしくは防止することができるので、ライトの一時的な減光などの電気負荷の動作の異常もしくは変化を防止できる。また、DC/DCコンバータ10の電流指令値すなわち出力をある程度高い状態に維持している間に、オルタネータ5の励磁指令値を増大させるので、オルタネータ5が発電を開始する時点の電圧が高いことにより、この点でも過渡的な電圧の低下を抑制でき、かつオルタネータ5による発電の遅れが抑制もしくは回避できる。さらに、オルタネータ5が発電を開始する前にその電圧が高くなるように、エンジン1によって回転させるので、オルタネータ5のトルクの変化が緩和されていわゆるベルト鳴きなどの違和感の原因となる事態が発生することを防止することができる。 【0074】ここで、上記の具体例とこの発明との関係を簡単に説明すると、上記のバッテリー6あるいはこれと補機類7とが、この発明の電力受領部に相当し、また前述したステップS2,S3,S32,S33の機能的手段が、この発明の電圧調整手段に相当する。また、エンジン1がこの発明の推進動力装置に相当し、オルタネータ5がこの発明の第1の発電機に相当し、さらに回生発電機8がこの発明の第2の発電機に相当し、そしてバッテリー6がこの発明の蓄電装置に相当する。さらにまた、上述したステップS33,S43の制御によってDC/DCコンバータ10の出力電圧を維持している状態でオルタネータ5の励磁指令値を増大する手段が、この発明の切替手段に相当し、かつステップS43の機能的手段が、この発明の立ち上げ手段に相当する。 【0075】なお、この発明は上記の具体例に限定されないのであって、エンジンを自動停止および自動再始動するエコラン車に限らず、エンジンとモータ・ジェネレータとを動力源としたハイブリッド車における電源の制御装置に適用することができる。したがってこの発明の第2の発電電源部は、回生発電機以外に、電動機としての機能をも備えたモータ・ジェネレータを含む構成であってよい。また、この発明は、二つの電源部についての制御装置に限らず、複数の電源部についての制御装置にも適用することができる。 【0076】 【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明によれば、一方の発電電源部の電力受領部に対する出力電圧が、他方の発電電源部の出力電圧に応じて設定されるため、電力受領部に過剰に電力が供給されたり、その結果、電力を無駄に消費したりすることを未然に回避し、その結果、回生した電力を有効に使用でき、ひいては車両の燃費の向上効果を増大させることができる。 【0077】また、請求項2の発明によれば、第1の発電機を推進動力装置で過剰もしくは不必要に駆動する事態を抑制もしくは回避して、燃費の悪化を防止することができる。 【0078】さらに、請求項3の発明によれば、車両の有するエネルギーを電力として回生し、その回生した電力を使用する際の出力電圧が、前記第1の発電電源部の出力電圧との関係で設定されていずれかが過剰に電力を出力することが抑制もしくは回避されるから、請求項1の発明と同様に、回生した電力を有効に使用でき、ひいては車両の燃費の向上効果を増大させることができる。 【0079】またさらに、請求項4の発明によれば、蓄電装置もしくは電気負荷に対して各発電電源部から電力を出力する場合にそれぞれの出力電圧が相対的に設定され、その結果、蓄電装置に過剰に充電したり、あるいは電気負荷が過剰に電力を消費するなどの事態を未然に抑制もしくは回避することができる。 【0080】また一方、請求項5の発明によれば、第1の発電電源部の出力電圧が、第2の発電電源部による電圧に対して所定値、低く設定されるため、第2の発電電源部から優先的に電力が出力され、その第2の発電電源部による電圧が低下した場合に、第1の発電電源部から電力が出力される。その結果、蓄電池を備えた車両であれば、蓄電池の過充電や他の負荷での過剰な電力の消費などの事態を防止し、ひいては車両の燃費を向上させることができる。 【0081】また、請求項6の発明によれば、第2の発電電源部で電力受領部に電力を供給している状態でその第2の発電電源部による電圧が低下すると、第1の発電電源部の出力電圧が相対的に高くなるので、第2の発電電源部に替わって第1の発電電源部から電力受領部に電力が供給される。すなわち電力受領部に対する電源が切り替わるが、その電源の切り替わりの際の電圧の低下量はわずかであって、電力受領部の動作に変化を来さないから、電源の切り替えに伴う違和感を回避できる。 【0082】さらにまた、請求項7の発明によれば、第2の発電電源部から電力受領部に電力を供給している状態で第2の発電電源部に替えて第1の発電電源部から電力を出力させる場合、これらの第2の発電電源部の出力電圧と第1の発電電源部で出力可能な電圧との差が、所定値以下に低下した場合に、いわゆる電源に切り替えがおこなわれるため、電源の切り替え時の電圧の低下が抑制され、電力受領部の動作に変化もしくは異常が生じることを抑制もしくは防止することができる。 【0083】そして、請求項8の発明によれば、いわゆる電源の切り替えに伴って第1の発電機での発電電力量が急増することがなく、そのために第1の発電機に掛かるトルクの増大幅が抑制されるので、ベルトの滑りやいわゆるベルト鳴きなどが生じることを抑制もしくは防止することができる。 【0084】またそして、請求項9の発明によれば、いわゆる電源を切り替える場合、第2の発電電源部の出力電圧がある程度の電圧に維持されている間に、第1の発電電源部の動作状態が、その第2の発電電源部の出力電圧程度の電圧を出力できるまで立ち上げられ、その際には第1の発電電源部では発電をおこなわないので、第1の発電機に掛かるトルクが急激に増大することはない。その状態で第2の発電電源部から第1の発電電源部に切り替えて、電力受領部に対して電力が出力されるから、第1の発電機の動作状態を早期に高め、電源の切り替えの際の電圧の低下を抑制もしくは回避することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
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| 【出願日】 |
平成14年1月30日(2002.1.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083998 【弁理士】 【氏名又は名称】渡辺 丈夫
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| 【公開番号】 |
特開2003−230201(P2003−230201A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月15日(2003.8.15) |
| 【出願番号】 |
特願2002−22205(P2002−22205) |
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