| 【発明の名称】 |
電気車の駆動制御方法および制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】近藤 圭一郎
【氏名】松岡 孝一
【氏名】結城 和明
【氏名】恩田 昇治
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| 【要約】 |
【課題】過電流や温度上昇、車両推力の低下を抑制すること。
【解決手段】直流を任意の周波数の交流に変換するVVVFインバータ1と、VVVFインバータ1の直流側に接続されたフィルタコンデンサ3と、VVVFインバータ1の交流側に接続された電気車用の電動機2とから主回路を構成し、VVVFインバータ1の出力電圧指令とVVVFインバータ1の出力電流とから電動機2の回転速度を推定して速度推定値を得る速度推定手段9を備え、速度推定手段9により得られた速度推定値に基づいてVVVFインバータ1を制御することで、電動機2の駆動制御を行なう電気車の駆動制御装置において、速度推定手段9により得られた速度推定値が異常な値に収束したことを検出する速度異常検出手段10と、速度異常検出手段10により速度推定値が異常な値に収束していると判定された場合に、VVVFインバータ1を停止させる保護手段11とを備える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 直流を任意の周波数の交流に変換する可変電圧可変周波数インバータ(VVVFインバータ)と、当該VVVFインバータの直流側に接続されたフィルタコンデンサと、前記VVVFインバータの交流側に接続されて駆動される電気車用の電動機とから主回路を構成し、前記VVVFインバータの出力電圧指令と前記VVVFインバータの出力電流とから前記電動機の回転速度を推定して速度推定値を得、当該速度推定値に基づいて前記VVVFインバータを制御することにより、前記電動機の駆動制御を行なう電気車の駆動制御方法において、前記速度推定値が異常な値に収束した場合には、保護動作により前記VVVFインバータを停止させるようにしたことを特徴とする電気車の駆動制御方法。 【請求項2】 直流を任意の周波数の交流に変換する可変電圧可変周波数インバータ(VVVFインバータ)と、当該VVVFインバータの直流側に接続されたフィルタコンデンサと、前記VVVFインバータの交流側に接続されて駆動される電気車用の電動機とから主回路を構成し、前記VVVFインバータの出力電圧指令と前記VVVFインバータの出力電流とから前記電動機の回転速度を推定して速度推定値を得る速度推定手段を備え、前記速度推定手段により得られた速度推定値に基づいて前記VVVFインバータを制御することにより、前記電動機の駆動制御を行なう電気車の駆動制御装置において、前記速度推定手段により得られた速度推定値が異常な値に収束したことを検出する速度異常検出手段と、前記速度異常検出手段により速度推定値が異常な値に収束していると判定された場合に、前記VVVFインバータを停止させる保護手段と、を備えて成ることを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項3】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電気車の一編成中に有する外部の速度情報に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項4】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電気車以外の他の電気車の駆動制御装置により得られた速度推定値に基づいて、当該速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項5】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機のインピーダンスを逐次演算するインピーダンス演算手段と、前記インピーダンス演算手段により演算された電動機のインピーダンスに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項6】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の有効電力を逐次演算する有効電力演算手段と、前記有効電力演算手段により演算された電動機の有効電力に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項7】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の出力トルクを逐次演算するトルク演算手段と、前記トルク演算手段により演算された電動機の出力トルクに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項8】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記VVVFインバータへの直流入力側の電流値を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段により検出された電流値に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項9】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段と、前記誘起電圧演算手段により演算された電動機の誘起電圧に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項10】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の磁束量を演算する磁束演算手段と、前記磁束演算手段により演算された電動機の磁束量に基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。 【請求項11】 前記請求項2に記載の電気車の駆動制御装置において、前記速度異常検出手段としては、前記電動機の1次インダクタンスを演算する1次インダクタンス演算手段と、前記1次インダクタンス演算手段により演算された電動機の1次インダクタンスに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段と、を備えたことを特徴とする電気車の駆動制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、速度検出器を用いずに可変電圧可変周波数インバータ(以下、VVVFインバータと称する)により電動機を駆動する電気車の駆動制御方法および制御装置に係り、特に過電流や温度上昇、車両推力の低下を抑制できるようにした電気車の駆動制御方法および制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から、電気車の駆動制御装置は、電気車用の電動機の回転速度を検出する速度検出器が備えられ、当該速度検出器により検出された速度に基づいて制御が行なわれている。 【0003】図10は、この種の従来の速度検出器を備えた電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図である。 【0004】なお、図10は、直流電気車における制御装置の構成例を示している。 【0005】図10において、直流の架線から、パンタグラフ4で集電される。 【0006】パンタグラフ4には、入力フィルタ回路として、フィルタリアクトル6およびフィルタコンデンサ3が接続されている。 【0007】フィルタコンデンサ3には、3相のVVVFインバータ1の直流側が接続されており、またVVVFインバータ1の交流側には、電気車用の誘導電動機2が接続されて駆動される。 【0008】さらに、VVVFインバータ1と誘導電動機2との間には、誘導電動機2に流れる電流を検出する電流検出器19が設けられている。 【0009】一方、VVVFインバータ1は、PWM制御部7、およびベクトル制御部8により制御される。 【0010】なお、ベクトル制御に関しては、周知の技術ではあるが、以下に簡単にその概要について説明する。 【0011】図11は、本例にて用いる各座標系の関係を示す図である。 【0012】なお、図11は、UVW相静止座標系、ab軸静止座標系、dq軸回転座標系と出力電圧の関係を示している。 【0013】図11において、静止座標系a軸から回転座標系d軸までの位相角がθdqであり、静止座標系a軸から出力電圧までの位相角がθである。 【0014】ベクトル制御の目標とする動作点は、d軸と2次磁束が一致する状態である。 【0015】ベクトル制御部8への入力であるトルク指令TMRefに基づいて、d軸(励磁)電流指令IdRefとq軸(トルク)電流指令IqRefとが算出される。 【0016】 【数1】
【0017】ここに、M:相互インダクタンス、L2:2次側自己インダクタンス、p:極対数、φ2Ref:2次磁束指令である。 【0018】誘導電動機2のU相電流IuとW相電流Iwは、電流検出器19によりそれぞれ検出されて、ベクトル制御部8に入力される。 【0019】後述するa軸からd軸までの位相角θdqに基づいて、d軸(励磁)電流Idとq軸(トルク)電流Iqとが分離生成される。 【0020】 【数2】
【0021】d軸電流指令IdRefとd軸電流Idとが一致するように、PI制御器により、d軸電圧指令VdRefが補正される。 【0022】q軸電流指令IqRefとq軸電流Iqとが一致するように、PI制御器により、q軸電圧指令VqRefが補正される。 【0023】(3)式の右辺第2項は、誘導電動機2の誘起電圧を補償するフィードフォワード項である。 【0024】 【数3】
【0025】ここに、L1:1次側自己インダクタンス、σ:漏れ係数(=1−M・M/L1/L2)、Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲインである。 【0026】dq軸電圧指令VdRef,VqRefは、3相電圧指令VuRef,VvRef,VwRefへと変換されて、ベクトル制御部8から出力される。 【0027】 【数4】
【0028】PWM制御部7では、3相電圧指令VuRef,VvRef,VwRefを入力とし、VVVFインバータ1内のスイッチング素子へのゲート指令が生成出力される。 【0029】このPWM制御は周知の技術であるので、個々ではその詳細な説明については省略する。 【0030】PWM制御部7には、運転指令GsTが入力される。 【0031】GsT=1である場合には、3相電圧指令に応じて然るべきゲート指令が出力される。 【0032】GsT=0である場合には、全ゲート指令をオフとし、スイッチング素子が閉とされる。 【0033】誘導電動機2には、速度検出器22が備えられ、ロータ回転速度Frが検出される。 【0034】すべり周波数基準ωs*は、d軸(励磁)電流指令IdRefとq軸(トルク)電流指令IqRefとに基づいて算出される。 【0035】 【数5】
【0036】ここに、R2:2次抵抗、L2:2次側自己インダクタンスである。 【0037】VVVFインバータ1の出力周波数ω1は、次式で演算される。 【0038】 【数6】
【0039】VVVFインバータ1の出力周波数ω1を積分することで、静止座標系のa軸から回転座標系のd軸までの位相角θdqが算出される。 【0040】 【数7】
【0041】以上は、すべり周波数形ベクトル制御の一例であり、良好な過渡応答と高精度な定常特性を得ることができる。 【0042】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述したような従来の電気車の駆動制御装置においては、速度検出器22は、誘導電動機2の回転軸上に備えられている。 【0043】従って、この速度検出器22の存在が、誘導電動機2の大きさに制約を与えるため、大出力な誘導電動機2を備えることが困難である。 【0044】また、速度検出器22の信号線が、主回路線と共に機器内を引き回されることで、ノイズ等の重畳に起因する検出速度の擾乱が生じ、出力トルクに悪影響を及ぼす。 【0045】さらに、車両の保守検修時にも、信号線の取り扱いが作業効率を低下させる等の課題がある。 【0046】一方、これに対して、速度検出器により検出された速度を用いずに、速度を推定する電気車の駆動制御装置の出現が望まれている。 【0047】しかしながら、このような速度を推定する電気車の駆動制御装置においては、推定された速度が真の速度とほぼ一致することが不可欠である。そして、この推定された速度値が真値より大きく異なる値に収束している場合には、すべり周波数が過大となり、主磁束量の低下が生じる。 【0048】また、制御方式にもよるが、主磁束量が所定の値よりも低下した状態で動作継続を行なう場合には、過電流やそれに伴なう温度上昇等が生じることがある。 【0049】さらに、誘導電動機の出力トルクが低下して、車両の加減速度が減少することもある。 【0050】そして、仮に、そのような状態を放置する場合、目標とする動作点へ引き込まれることもあるが、この場合、過渡的に大きなトルク変動が生じて乗り心地が劣化する等、電気車の駆動制御装置としては望ましいものではない。 【0051】本発明の目的は、速度検出器を用いずにVVVFインバータにより電動機を駆動する電気車の駆動制御方法および駆動制御装置において、速度推定値が異常な値に収束した場合に、過電流や温度上昇を抑制し、計画した車両の加減速度と実際の加減速度との差異を低減して車両推力の低下を抑制することで所定の車両加速性能を確保することが可能な電気車の駆動制御方法および制御装置を提供することにある。 【0052】 【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、請求項1に対応する発明では、直流を任意の周波数の交流に変換するVVVFインバータと、VVVFインバータの直流側に接続されたフィルタコンデンサと、VVVFインバータの交流側に接続されて駆動される電気車用の電動機とから主回路を構成し、VVVFインバータの出力電圧指令とVVVFインバータの出力電流とから電動機の回転速度を推定して速度推定値を得、当該速度推定値に基づいてVVVFインバータを制御することにより、電動機の駆動制御を行なう電気車の駆動制御方法において、速度推定値が異常な値に収束した場合には、保護動作によりVVVFインバータを停止させるようにしている。 【0053】従って、請求項1に対応する発明の電気車の駆動制御方法においては、速度推定値が異常な値に収束した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0054】また、請求項2に対応する発明では、直流を任意の周波数の交流に変換するVVVFインバータと、VVVFインバータの直流側に接続されたフィルタコンデンサと、VVVFインバータの交流側に接続されて駆動される電気車用の電動機とから主回路を構成し、VVVFインバータの出力電圧指令とVVVFインバータの出力電流とから電動機の回転速度を推定して速度推定値を得る速度推定手段を備え、速度推定手段により得られた速度推定値に基づいてVVVFインバータを制御することにより、電動機の駆動制御を行なう電気車の駆動制御装置において、速度推定手段により得られた速度推定値が異常な値に収束したことを検出する速度異常検出手段と、速度異常検出手段により速度推定値が異常な値に収束していると判定された場合に、VVVFインバータを停止させる保護手段とを備えている。 【0055】従って、請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、速度推定値が異常な値に収束していることを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0056】一方、請求項3に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電気車の一編成中に有する外部の速度情報に基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段を備えている。 【0057】従って、請求項3に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、電気車の駆動制御装置のために備える速度検出器でなく、その他の電気車制御に必要であり、そのために備える速度情報を取り込んで速度推定値と比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。さらに、電気車編成中に存在する速度検出器の速度情報と比較することにより、異常検出精度が向上し、システムの信頼性を向上することができる。 【0058】また、請求項4に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電気車以外の他の電気車の駆動制御装置により得られた速度推定値に基づいて、当該速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段を備えている。 【0059】従って、請求項4に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、他の1つ以上の電気車の駆動制御装置と速度推定値を比較することで、自身で推定した速度値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。この場合、通常、同一の制御ユニット内部での実現が可能であり、特別なハードやソフトを付加することなく、容易に実現することができる。 【0060】さらに、請求項5に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電動機のインピーダンスを逐次演算するインピーダンス演算手段と、インピーダンス演算手段により演算された電動機のインピーダンスに基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段とを備えている。 【0061】従って、請求項5に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、逐次演算される電動機のインピーダンスを、健全時のインピーダンスである電動機のインピーダンス基準と比較し、その誤差率が大きい場合に、速度推定値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0062】一方、請求項6に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電動機の有効電力を逐次演算する有効電力演算手段と、有効電力演算手段により演算された電動機の有効電力に基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段とを備えている。 【0063】従って、請求項6に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、逐次演算される電動機の有効電力を、健全状態を想定した電動機の有効電力基準と比較し、その誤差が大きい場合に、速度推定値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0064】また、請求項7に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電動機の出力トルクを逐次演算するトルク演算手段と、トルク演算手段により演算された電動機の出力トルクに基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段とを備えている。 【0065】従って、請求項7に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、逐次演算される電動機の出力トルクをトルク指令と比較し、その誤差が大きい場合に、速度推定値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0066】さらに、請求項8に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、VVVFインバータへの直流入力側の電流値を検出する電流検出手段と、電流検出手段により検出された電流値に基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段とを備えている。 【0067】従って、請求項8に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、検出されたVVVFインバータへの直流入力側の電流値を、健全状態を想定した電流基準値と比較し、その誤差が大きい場合に、速度推定値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0068】一方、請求項9に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電動機の誘起電圧を演算する誘起電圧演算手段と、誘起電圧演算手段により演算された電動機の誘起電圧に基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段とを備えている。 【0069】従って、請求項9に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、逐次演算される電動機の誘起電圧の大きさを、健全状態を想定した電動機の誘起電圧基準と比較し、その誤差率が大きい場合に、速度推定値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0070】また、請求項10に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電動機の磁束量を演算する磁束演算手段と、磁束演算手段により演算された電動機の磁束量に基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段とを備えている。 【0071】従って、請求項10に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、逐次演算される2電動機の次磁束の大きさを2次磁束指令と比較し、その誤差が大きい場合に、速度推定値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0072】さらに、請求項11に対応する発明では、上記請求項2に対応する発明の電気車の駆動制御装置において、速度異常検出手段としては、電動機の1次インダクタンスを演算する1次インダクタンス演算手段と、1次インダクタンス演算手段により演算された電動機の1次インダクタンスに基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する手段とを備えている。 【0073】従って、請求項11に対応する発明の電気車の駆動制御装置においては、逐次演算される電動機の1次インダクタンスの大きさを1次インダクタンス基準と比較し、その誤差が大きい場合に、速度推定値が異常な値に収束したことを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータを停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することができる。 【0074】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。 【0075】(第1の実施の形態)図1は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図10と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0076】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図1に示すように、前記図10に、速度推定部9と、速度異常検出部10と、保護手段であるアンド回路11とを付加した構成としている。 【0077】速度推定部9は、前記VVVFインバータ1の出力電圧指令と、前記電流検出器19により検出されるVVVFインバータ1の出力電流とから、前記誘導電動機2の回転速度を推定して速度推定値を得る。 【0078】速度異常検出部10は、速度推定部9により得られた速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0079】この速度異常検出部10は、電気車の一編成中に有する外部の速度情報に基づいて、上記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0080】アンド回路11は、速度異常検出部10により速度推定値が異常な値に収束していると判定された場合に、VVVFインバータ1を停止させる。 【0081】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0082】なお、本実施の形態にて用いる座標系は、前記図11にて説明した従来技術と同一である。 【0083】図1において、ベクトル制御部8では、トルク指令TMRefに基づき、d軸(励磁)電流指令IdRef、q軸(トルク)電流指令IqRef、d軸(励磁)電流Id、q軸(トルク)電流Iq、d軸電圧指令VdRef、q軸電圧指令VqRef、3相電圧指令VuRef,VvRef,VwRefを演算する。 【0084】速度推定部9では、インバータ出力周波数ω1の演算、およびロータ速度の推定を行なう。 【0085】この速度推定部9で、誘導電動機2のロータ速度を推定する方式としては、各種の方式があるが、一例として、ここでは誘起電圧に基づく方式について説明する。 【0086】すなわち、誘導電動機2のU相電流IuとW相電流Iwは、電流検出器19によりそれぞれ検出され、前記(2)式により、d軸(励磁)電流Idとq軸(トルク)電流Iqとが演算される。 【0087】d軸電流Idとq軸電流Iqと、ベクトル制御部8からの出力であるd軸電圧指令VdRefとq軸電圧指令VqRefに基づき、d軸誘起電圧Edとq軸誘起電圧Eqが算出される。 【0088】 【数8】
【0089】ベクトル制御の目標動作点は、d軸と2次磁束が一致する状態であり、この時、d軸誘起電圧Edは零となる。 【0090】よって、d軸誘起電圧が零でないことは、d軸と2次磁束が一致していない軸ずれ状態を表わしている。 【0091】VVVFインバータ1の出力周波数ω1は、次式で決定される。 【0092】右辺第1項は基準項であり、右辺第2項は軸ずれ補正項である。 【0093】 【数9】
【0094】誘導電動機2のロータ速度の推定値ωRhは、次式で演算される。 【0095】ただし、すべり周波数基準ωs*は、前記(5)式で演算される。 【0096】 【数10】
【0097】速度異常検出部10では、本電気車の駆動制御装置以外の機器に必要とされる外部の速度信号を速度基準ωR*として入力し、これを速度推定値ωRhと比較することで、速度推定値ωRhが異常な値に収束していることを検出する。 【0098】一例として、速度基準ωR*と速度推定値ωRhとの偏差の絶対値が所定値αを超過した場合には、速度推定異常と判定する。 【0099】この速度推定異常は、フラグFEDとして出力される。 【0100】すなわち、正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0101】 【数11】
【0102】異常判定をした場合(FED=0)には、保護動作となる。 【0103】すなわち、アンド回路11への入力FED=0となり、ゲート指令GsT=0となる。 【0104】すると、PWM制御部7の作用により、VVVFインバータ1の全スイッチング素子へのゲートがオフとなる。 【0105】以上の作用により、以下のような効果を得ることができる。 【0106】すなわち、推定した速度に基づいてVVVFインバータ1の周波数を調整する本実施の形態の構成では、推定した速度が異常な値に収束する可能性がある。 【0107】この場合、本来与えるべきすべり周波数に比べて、過大なすべり周波数を与えることとなり、トルクの低下や過電流、温度上昇等の問題が生じる。 【0108】仮に、その状態を放置する場合には、前記(9)式の軸ずれ補償項の作用により、目標とする動作点へ引き込まれる場合もあるが、この場合、過渡的に大きな推力変動が生じて乗り心地が劣化する等、電気車の駆動制御装置としては望ましくない。 【0109】この点、本実施の形態の構成では、外部の速度信号を速度基準として取り込み、速度推定値と比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることを判定することができる。 【0110】異常な収束を示した場合には、VVVFインバータ1を保護動作により停止させることで、トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能である。 【0111】速度情報として、精度のよいものは特に必要とされない。 【0112】電気車編成中に存在する速度検出器の速度信号と比較するため、異常検知精度が向上し、システムの信頼性を向上することができる。 【0113】なお、本実施の形態で挙げる外部の速度情報とは、本来、電気車の駆動制御装置に使用する目的ではなく、他の機器で必要とされるために備わる速度情報の全てを含むものである。 【0114】すなわち、例えばブレーキ制御器、運転台の速度メータやモニタ機器、閉じめ保安装置のために備えられる速度検出器、あるいは自動列車制御装置ATC、自動列車停止装置ATS、自動列車運転装置ATO、速度段リレー回路等から得られる速度情報等により構成することが可能である。 【0115】また、本実施の形態では、誘導電動機の駆動制御装置を例として示しているが、同様に、他の電動機に適用した場合も同様の作用効果を得ることができる。 【0116】ここで、他の電動機としては、例えば永久磁石同期電動機(PMSM)、永久磁石リラクタンス電動機(PRM)、シンクロナスリラクタンス電動機(SyRM)等がある。 【0117】なお、速度異常を検出して、保護動作によりゲートを停止した場合、電気的な推力は得られないこともある。すなわち、力行中の場合、加速しない。ブレーキ中では、電気ブレーキが出力されない分、機械的ブレーキが動作し、所定の減速度は確保されるが、エネルギー効率やブレーキシューの磨耗等の点より望ましいものとは言い難い。 【0118】そこで、保護動作によりゲートを停止した場合、再度、VVVFインバータ1の再起動を行なう方が望ましい場合も多い。 【0119】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置では、速度推定値が異常な値に収束していることを判定し、異常な収束を示した場合に、保護動作によってVVVFインバータ1を停止させることにより、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0120】(第2の実施の形態)図2は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略要部構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0121】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図2に示すように、前記図1における速度異常検出部10として、本電気車以外の他の電気車の駆動制御装置により得られた速度推定値に基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する構成としている。 【0122】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0123】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0124】図2において、速度異常検出部10には、速度推定部9で推定された誘導電動機2の回転速度ωRhが入力される。 【0125】また、同一電車内の他の電気車の駆動制御装置から同様に推定される別の誘導電動機の速度推定値ωRh2、ωRh3、ωRh4が入力される。 【0126】速度異常検出部10では、4つの速度推定値ωRh、ωRh2、ωRh3、ωRh4に基づき、自身の速度推定値ωRhが異常であるか否かを判定する。 【0127】例えば、4台の平均値を速度基準ωR*として算出する。 【0128】 【数12】
【0129】この速度基準ωR*に基づき速度推定値ωRhの収束値の異常を判定する基準は、前記(11)式と同様である。 【0130】以上の作用により、他の1つ以上の電気車の駆動制御装置と速度推定値を比較することで、自身で推定した速度が、異常な値に収束したことを判定する。各誘導電動機の回転速度は、車輪径の差や空転・滑走といった条件で若干の差異を示すが、概ね車両速度(を各電動機の回転速度に換算したもの)に一致している。 【0131】よって、他の電気車の駆動制御装置で推定された速度に比べて大きな差異がある場合には、速度推定値の異常であると判定できる。 【0132】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0133】一般に、電気車の1両には4つの誘導電動機が備えられており、各誘導電動機を1台のVVVFインバータで駆動制御する個別制御方式という駆動方式がある。この個別駆動方式の場合、各々の誘導電動機を駆動する4つの駆動制御装置を合わせて、1つの制御ユニットとして構成することが通例である。 【0134】よって、これら4つの駆動制御装置内で、各々の速度推定値をやりとりすることは、特別なハードやソフトを付加することなく、容易に実現することが可能である。 【0135】なお、本実施の形態では、個々の電気車の駆動制御装置が自身の速度推定異常を判定するようにしているが、速度異常検出部10は、複数の電気車の駆動制御装置で共有し、いずれかの電気車の駆動制御装置が速度推定異常であることを判定するように構成してもよい。 【0136】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0137】(第3の実施の形態)図3は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0138】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図3に示すように、前記図1に、インピーダンス演算部12と、インピーダンス基準演算部13とを付加した構成としている。 【0139】インピーダンス演算部12は、誘導電動機2のインピーダンスを逐次演算する。 【0140】インピーダンス基準演算部13は、速度推定値が正常に収束している健全状態での誘導電動機2のインピーダンス基準を演算する。 【0141】速度異常検出部10は、インピーダンス演算部12により演算された誘導電動機2のインピーダンスと、インピーダンス基準演算部13により演算された誘導電動機2のインピーダンス基準とに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0142】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0143】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0144】図3において、インピーダンス演算部12には、電流検出器19により検出された相電流Iu,Iwと、ベクトル制御部8からの出力であるdq軸電圧指令VdRef,VqRefとが入力され、誘導電動機2のインピーダンスZが算出される。 【0145】相電流Iu、Iwに基づき、dq軸電流値Id,Iqは、前記(2)式で演算される。 【0146】dq軸座標系上の電流ベクトルの大きさI1は、次式で演算される。 【0147】 【数13】
【0148】同様に、dq軸座標系上の電圧指令ベクトルの大きさV1Refは、次式で演算される。 【0149】 【数14】
【0150】誘導電動機2のインピーダンスは、dq軸座標系上の電流ベクトルの大きさI1と電圧指令ベクトルの大きさV1Refとから、次式で算出される。 【0151】 【数15】
【0152】インピーダンス基準演算部13には、速度推定値ωRhが入力される。 【0153】インピーダンス基準値Z*は、速度推定値ωRhが正常に収束している健全状態での誘導電動機2のインピーダンスを表わすものとして、あらかじめ関数化しておくことが望ましい。 【0154】 【数16】
【0155】速度異常検出部10には、演算されたインピーダンスZとインピーダンス基準Z*とが入力され、双方を比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることが検出される。 【0156】一例として、インピーダンス基準Z*に対するインピーダンスZの比率を演算し、この比率が下限値αと上限βとの間に無い場合には、速度推定値異常と判定される。 【0157】この速度推定値異常は、フラグFEDとして出力される。 【0158】 【数17】
【0159】すなわち、正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0160】速度推定値が真値近傍に収束している健全状態での誘導電動機2のインピーダンスは、出力トルクに応じて数倍の変化を示す。 【0161】速度推定値の異常収束の保護検知を精度よく行なう場合、(16)式に示したインピーダンス基準は、速度推定値のみならず、トルク指令TMRef(あるいはそれに準ずるトルク電流指令IqRefやトルク電流Iq)の関数として与えることが望ましい。 【0162】 【数18】
【0163】なお、あらかじめ関数化するのではなく、モータパラメータと各指令値に基づき、インピーダンス基準Z*を逐次演算することも可能である。 【0164】以上の作用により、逐次演算される誘導電動機2のインピーダンスを、健全時のインピーダンスであるインピーダンス基準と比較し、その誤差率が大きい場合に、速度推定値異常(FED=0)と判定する。 【0165】速度推定値が異常であることは、すべりが過大となっていることと等価である。 【0166】誘導電動機2のインピーダンスは、1次周波数とロータ周波数とが一致している状態で極大となる。このため、すべりが過大である状態では、インピーダンスが低下する。 【0167】よって、上記の作用により、速度推定値が異常な値に収束したことを判定することができる。 【0168】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0169】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0170】(第4の実施の形態)図4は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0171】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図4に示すように、前記図1に、有効電力演算部14と、有効電力基準演算部15とを付加した構成としている。 【0172】有効電力演算部14は、誘導電動機2の有効電力を逐次演算する。 【0173】有効電力基準演算部15は、速度推定値が正常に収束している健全状態での誘導電動機2の有効電力基準を演算する。 【0174】速度異常検出部10は、有効電力演算部14により演算された誘導電動機2の有効電力と、有効電力基準演算部15により演算された誘導電動機2の有効電力基準とに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0175】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0176】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0177】図4において、有効電力演算部14には、電流検出器19により検出された相電流Iu,Iwと、ベクトル制御部8からの出力であるdq軸電圧指令VdRef,VqRefとが入力され、VVVFインバータ1から出力される有効電力Pが算出される。 【0178】相電流Iu、Iwに基づき、dq軸電流値Id,Iqは、前記(2)式により演算される。 【0179】有効電力Pは、次式により演算される。 【0180】 【数19】
【0181】有効電力基準演算部15には、VVVFインバータ1の1次周波数ω1が入力される。 【0182】誘導電動機2のモータ定数を用いて、dq軸電圧基準Vd*、Vq*が、次式により算出される。 【0183】 【数20】
【0184】ここに、R1:1次抵抗、L1:1次側自己インダクタンス、σ:漏れ係数(=1−M×M/L1/L2)、だだし、M:相互インダクタンス、L2:2次側自己インダクタンスである。 【0185】有効電力基準P*は、次式により演算される。 【0186】 【数21】
【0187】なお、有効電力基準P*は、上記(21)式により逐次演算するのでなく、あらかじめ1次周波数ω1とトルク指令TMRef(あるいはそれに準ずるトルク電流指令IqRefやトルク電流)の関数として、次式により定義するようにしておいてもよい。 【0188】 【数22】
【0189】速度異常検出部10には、演算された有効電力Pと有効電力基準P*とが入力され、双方を比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることが検出される。 【0190】一例として、有効電力基準P*と有効電力Pとの偏差を演算し、この偏差が下限値αと上限βとの間にない場合には、速度推定値異常と判定される。 【0191】この速度推定値異常は、フラグFEDとして出力される。 【0192】すなわち、正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0193】 【数23】
【0194】以上の作用により、逐次演算される誘導電動機2の有効電力を、健全状態を想定した有効電力基準と比較し、その偏差が大きい場合に、速度推定値異常(FED=0)と判定する。 【0195】速度推定値が異常であることは、すべりが過大となっていることと等価であるが、この場合、主磁束が低下した状態となる。このため、所望なトルクが出力されず、有効電力の低下となって現われる。 【0196】よって、上記の作用により、速度推定値が異常な値に収束したことを判定することができる。 【0197】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0198】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0199】(第5の実施の形態)図5は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0200】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図5に示すように、前記図1に、トルク演算部16を付加した構成としている。 【0201】トルク演算部16は、誘導電動機2の出力トルクを逐次演算する。 【0202】速度異常検出部10は、トルク演算部16により演算された誘導電動機2の出力トルクとトルク指令とに基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0203】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0204】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0205】図5において、トルク演算部16には、電流検出器19により検出された相電流Iu,Iwと、ベクトル制御部8からの出力であるdq軸電圧指令VdRef,VqRefとが入力される。 【0206】誘導電動機2の入力端子における有効電力Pは、前記(19)式により演算される。 【0207】誘導電動機2の機械出力PMは、1次抵抗R1と2次抵抗R2で消費される電力を差し引くことで、その概算を求めることができる。 【0208】速度推定値が真の回転速度と一致する場合には、次式により算出することができる。 【0209】 【数24】
【0210】誘導電動機2の出力トルクの推定値TMhは、速度推定値ωRhを用いて、次式により演算される。 【0211】 【数25】
【0212】ただし、p:極対数を表わす。 【0213】速度異常検出部10には、演算された推定トルクTMhとトルク指令TMRefとが入力され、双方を比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることが検出される。 【0214】一例として、トルク指令TMRefと推定トルクTMhとの偏差を演算し、この偏差が下限値αと上限βとの間にない場合には、速度推定値異常と判定される。 【0215】この速度推定値異常は、フラグFEDとして出力される。 【0216】すなわち、正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0217】 【数26】
【0218】以上の作用により、逐次演算される推定トルクを、トルク指令と比較し、その偏差が大きい場合に、速度推定値異常(FED=0)と判定する。 【0219】速度推定値が異常であることは、すべりが過大となっていることと等価であり、主磁束が低下した状態である。このため、所望なトルクが出力されない。 【0220】よって、上記の作用により、速度推定値が異常な値に収束したことを判定することができる。 【0221】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0222】なお、本実施の形態では、トルクを推定するようにしているが、トルクメータを誘導電動機2に備えて、このトルクメータで検出された値に基づいて、速度推定値の異常を判定するようにしても、同様の作用効果を得ることができる。 【0223】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0224】(第6の実施の形態)図6は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0225】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図6に示すように、前記図1に、FL電流基準演算部17と、電流検出器18とを付加した構成としている。 【0226】電流検出器18は、前記VVVFインバータ1への直流入力側の電流値、すなわちフィルタリアクトル6の電流値を検出する。 【0227】FL電流基準演算部17は、定常的なフィルタリアクトル6の電流基準を演算する。 【0228】速度異常検出部10は、電流検出器18により検出された電流値と、FL電流基準演算部17により演算されたフィルタリアクトル電流基準とに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0229】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0230】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0231】図6において、フィルタリアクトル6を流れる電流を検出する電流検出器18が設けられる。 【0232】FL電流基準演算部17には、VVVFインバータ1の1次周波数ω1が入力される。 【0233】例えば、定常的なフィルタリアクトル6の電流基準IL*は、前記(21)式の有効電力基準P*と直流電圧Vdcとを用いて、次式により演算される。 【0234】 【数27】
【0235】速度異常検出部10には、フィルタリアクトル6電流基準IL*と検出されたフィルタリアクトル6電流ILとが入力され、双方を比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることが検出される。 【0236】一例として、フィルタリアクトル6電流基準IL*とフィルタリアクトル6電流ILとの偏差を演算し、この偏差が下限値αと上限βとの間にない場合には、速度推定値異常と判定される。 【0237】この速度推定値異常は、フラグFEDとして出力される。正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0238】 【数28】
【0239】以上の作用により、検出されたフィルタリアクトル電流ILを、健全状態を想定したフィルタリアクトル電流基準と比較し、その偏差が大きい場合に、速度推定値異常(FED=0)と判定する。 【0240】速度推定値が異常であることは、すべりが過大となっていることと等価であり、主磁束が低下した状態である。このため、所望なトルクが出力されず、有効電力の低下、すなわちVVVFインバータ1への直流入力電流の低下として現われる。 【0241】よって、上記の作用により、速度推定値が異常な値に収束したことを判定することができる。 【0242】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0243】なお、本実施の形態では、フィルタコンデンサ3より架線側のフィルタリアクトル6の電流を検出するようにしているが、フィルタコンデンサ3からVVVFインバータ1への入力直流電流を検出するようにしても、同様の作用効果を得ることができる。 【0244】すなわち、交流電気車への適用を図る上では、VVVFインバータ1への入力直流電流を直接検出する構成が極めて有効である。 【0245】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0246】(第7の実施の形態)図7は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0247】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図7に示すように、前記図1に、誘起電圧演算部20と、誘起電圧基準演算部21とを付加した構成としている。 【0248】誘起電圧演算部20は、誘導電動機2の誘起電圧を演算する。 【0249】誘起電圧基準演算部21は、速度推定値が正常に収束している健全状態での誘導電動機2の誘起電圧基準を演算する。 【0250】速度異常検出部10は、誘起電圧演算部20により演算された誘導電動機2の誘起電圧と、誘起電圧基準演算部21により演算された誘導電動機2の誘起電圧基準とに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0251】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0252】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0253】図7において、誘起電圧演算部20では、電流検出器19により検出された相電流Iu,Iwと、ベクトル制御部8からの出力であるdq軸電圧指令VdRef, VqRefとが入力され、dq軸座標系上の誘起電圧Ed,Eqが、前記(8)式により演算される。 【0254】誘起電圧の大きさEは、次式により算出される。 【0255】 【数29】
【0256】誘起電圧基準演算部21では、VVVFインバータ1の周波数ω1に基づき、次式のようにして誘起電圧基準E*が演算される。 【0257】 【数30】
【0258】速度異常検出部10には、演算された誘起電圧の大きさEと誘起電圧基準E*とが入力され、双方を比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることが検出される。 【0259】一例として、誘起電圧の大きさEと誘起電圧基準E*との偏差を演算し、この偏差が下限値αと上限βとの間にない場合には、速度推定値異常と判定される。 【0260】この速度推定値異常は、フラグFEDとして出力される。 【0261】すなわち、正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0262】 【数31】
【0263】以上の作用により、逐次演算される誘起電圧の大きさを、健全状態を想定した誘起電圧基準と比較し、その偏差が大きい場合に、速度推定値異常(FED=0)と判定する。 【0264】速度推定値が異常であることは、すべりが過大となっていることと等価であり、主磁束が低下した状態である。このため、健全状態で生じる誘起電圧基準に比べて、小さい誘起電圧しか生じない。 【0265】よって、上記の作用により、速度推定値が異常な値に収束したことを判定することができる。 【0266】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0267】なお、本実施の形態では、誘導電動機2の誘起電圧の大きさをその基準と比較するようにしているが、誘導電動機2の誘起電圧は、健全状態でq軸方向にしか生じないため、前記(8)式により演算されたq軸誘起電圧Eqと誘起電圧基準E*とを比較して、速度推定値の異常を判定するようにしてもよい。 【0268】また、誘導電動機2の誘起電圧でなく、VVVFインバータ1の出力電圧の大きさやq軸電圧に基づいて、速度推定値の異常を判定するようにしても、同様の作用効果を得ることができる。 【0269】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0270】(第8の実施の形態)図8は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0271】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図8に示すように、前記図1に、磁束演算部23を付加した構成としている。 【0272】磁束演算部23は、誘導電動機2の磁束量を演算する。 【0273】速度異常検出部10は、磁束演算部23により演算された誘導電動機2の磁束量と磁束指令とに基づいて、前記速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0274】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0275】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0276】図8において、磁束演算部23には、電流検出器19により検出された相電流Iu,Iwと、ベクトル制御部8からの出力であるdq軸電圧指令VdRef,VqRefとが入力され、誘導電動機2の主磁束が演算される。 【0277】すなわち、まず、相電流Iu,Iwに基づいて、ab軸静止座標系上での電流値Ia,Ibが演算される。 【0278】 【数32】
【0279】ab軸静止座標系上での電圧指令VaRef、VbRefは、次式により演算される。 【0280】 【数33】
【0281】ab軸静止座標系上での2次磁束量φ2a,φ2bは、次式により推定演算される。 【0282】 【数34】
【0283】ただし、p():微分演算子である。 【0284】ab軸2次磁束φ2a、φ2bは、次式により、dq軸座標系上の2次磁束φ2d,φ2qに変換される。 【0285】 【数35】
【0286】2次磁束の大きさφ2は、次式により演算される。 【0287】 【数36】
【0288】速度異常検出部10には、演算された2次磁束の大きさφ2と2次磁束指令φ2Refとが入力され、双方を比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることが検出される。 【0289】一例として、2次磁束の大きさφ2と2次磁束指令φ2Refとの偏差を演算し、この偏差が下限値αと上限βとの間にない場合には、速度推定値異常と判定される。 【0290】この速度推定異常は、フラグFEDとして出力される。 【0291】すなわち、正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0292】 【数37】
【0293】以上の作用により、逐次演算される2次磁束の大きさを、2次磁束指令と比較し、その偏差が大きい場合に、速度推定値異常(FED=0)と判定する。 【0294】速度推定値が異常であることは、すべりが過大となっていることと等価であり、2次磁束が低下した状態である。 【0295】よって、上記の作用により、速度推定値が異常な値に収束したことを判定することができる。 【0296】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0297】なお、本実施の形態では、2次磁束の大きさをその基準と比較するようにしているが、2次磁束は、健全状態でd軸方向にしか生じないため、前記(35)式により演算されたd軸2次磁束φ2dと2次磁束指令φ2Refとを比較して、速度推定値の異常を判定するようにしてもよい。 【0298】また、誘導電動機2の主磁束として、2次磁束に基づく構成を示しているが、1次磁束やギャップ磁束に基づく構成とするようにしても、同様の作用効果を得ることができる。 【0299】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0300】(第9の実施の形態)図9は、本実施の形態による電気車の駆動制御装置の概略構成例を示すブロック図であり、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。 【0301】すなわち、本実施の形態による電気車の駆動制御装置は、図9に示すように、前記図1に、1次インダクタンス演算部24を付加した構成としている。 【0302】1次インダクタンス演算部24は、誘導電動機2の1次インダクタンスを演算する。 【0303】速度異常検出部10は、1次インダクタンス演算部24により演算された誘導電動機2の1次インダクタンスと1次インダクタンス基準とに基づいて、速度推定値が異常な値に収束したことを検出する。 【0304】次に、以上のように構成した本実施の形態による電気車の駆動制御装置の作用について説明する。 【0305】なお、図1と同一部分の作用についてはその説明を省略し、ここでは異なる部分の作用についてのみ述べる。 【0306】図9において、誘導電動機2をベクトル制御で駆動した場合、定常状態において、q軸電圧Vqは、次式により表わされる。 【0307】 【数38】
【0308】1次インダクタンス演算部24では、上記(38)式の関係に基づき、次式のように、1次インダクタンスL1が推定演算される。 【0309】ただし、dq軸電流Id,Iqは、前記(2)式により求める。 【0310】 【数39】
【0311】速度異常検出部10には、演算された1次インダクタンスL1と1次インダクタンス基準L1*とが入力され、双方を比較することで、速度推定値が異常な値に収束していることが検出される。 【0312】一例として、1次インダクタンスL1とその基準L1*との偏差を演算し、この偏差が下限値αと上限βとの間にない場合には、速度推定値異常と判定される。 【0313】この速度推定値異常は、フラグFEDとして出力される。 【0314】すなわち、正常と判定した場合には、FED=1であり、異常と判定した場合には、FED=0とする。 【0315】 【数40】
【0316】以上の作用により、逐次演算される1次インダクタンスを、1次インダクタンス基準と比較し、その偏差が大きい場合に、速度推定値異常(FED=0)と判定する。 【0317】速度推定値が異常であることは、すべりが過大となっていることと等価であり、2次磁束が低下した状態である。この場合、q軸誘起電圧が低下するため、q軸電圧自体が小さくなる。この結果、前記(39)式により演算される1次インダクタンスは、正確な値を推定することができない。 【0318】よって、上記の作用により、速度推定値が異常な値に収束したことを判定することができる。 【0319】これにより、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。 【0320】なお、本実施の形態では、1次インダクタンスを推定する構成を示しているが、ギャップ磁束や2次磁束を推定する構成とするようにしても、同様の作用効果を得ることができる。 【0321】上述したように、本実施の形態による電気車の駆動制御装置でも、平均トルクの低下や過電流、温度上昇、トルク急変等の問題を回避することが可能となる。 【0322】(その他の実施の形態)尚、本発明は、上記各実施の形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、種々に変形して実施することが可能である。また、各実施の形態は可能な限り適宜組合わせて実施してもよく、その場合には組合わせた作用効果を得ることができる。さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組合わせにより、種々の発明を抽出することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題(の少なくとも一つ)が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果(の少なくとも一つ)が得られる場合には、この構成要件が削除された構成を発明として抽出することができる。【0323】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、速度検出器を用いずにVVVFインバータにより電動機を駆動する電気車の駆動制御方法および制御装置において、速度推定値が異常な値に収束した場合に、保護動作によりVVVFインバータを停止させるようにしているので、速度推定値が異常な値に収束した場合に、過電流や温度上昇を抑制し、計画した車両の加減速度と実際の加減速度との差異を低減して車両推力の低下を抑制することで所定の車両加速性能を確保することが可能となる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000173784 【氏名又は名称】財団法人鉄道総合技術研究所 【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝
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| 【出願日】 |
平成14年1月22日(2002.1.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100058479 【弁理士】 【氏名又は名称】鈴江 武彦 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−219504(P2003−219504A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月31日(2003.7.31) |
| 【出願番号】 |
特願2002−13366(P2002−13366) |
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