| 【発明の名称】 |
電動車両 |
| 【発明者】 |
【氏名】脇谷 勉 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
【氏名】中川 義徳 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
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| 【要約】 |
【課題】坂道発進時、ブレーキ開放未了のまま発進するとブレーキの引き摺りが起こる。また、ブレーキ開放から発進すると車両が坂を下がり好ましくない。
【解決手段】図(a)で、P1点で発生した起動時制御信号出力は時間と共に徐減させる。(b)でフルに制動力が掛った状態から、指令を受けたP2点でブレーキを開放する。(c)は合成グラフであり、時間軸より下が停止、上が走行であり、P3点からは右上りの曲線となり、P4点で時間軸に合致する。このP4点は一種の平衡点であり、(b)に示す電磁ブレーキ力はまだ存在するにも拘らず、電動モータが回る直前の時点であると言える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 前進、中立、後進を指定することのできる方向速度制御部材の操作に基づいて電動モータで走行し、非走行時には前記電動モータより小さなトルクの電磁ブレーキでパーキングブレーキなどの静止時制動を掛けることのできる電動車両において、この電動車両は、前記方向速度制御部材が中立から前進又は後進に切換わったとの情報に基づいて前記電磁ブレーキの開放を開始すると共に前記電動モータの起動を促す起動時制御信号を発し、且つ電動モータが実際に回転状態になるまでは起動時制御信号出力を徐減する下方修正を施す制御を実行する制御部を備えることを特徴とする電動車両。 【請求項2】 前記起動時制御信号出力は、方向速度制御部材に対応して電動モータの回転を制御する通常制御信号出力より小さく設定したことを特徴とする請求項1記載の電動車両。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電動車両の起動時制御に関する。 【0002】 【従来の技術】例えば、特開平3−98404号公報「小型電動車」に示される電動車は、同公報の第1図に示され通りに、モータ6とモータ駆動回路18(符号は公報記載のまま。)と電磁ブレーキ20と電磁ブレーキ駆動回路19とを備え、同公報の第2頁左上欄第6行〜第13行の記載「この検出機構が電流が流れていることを検出したならば電磁ブレーキが制動状態を解除されたと判断して、次に、電動モータに動作指令を発する。(発明の効果)したがって、必ず電磁ブレーキへの通電を確認して制動解除されることをもとに、電動モータを作動させるので、ブレーキの引き摺りによる電動モータの過負荷現象を防止できる。」によれば、電磁ブレーキの制動を解除した後に電動モータを動作させるというものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】登り坂で電磁ブレーキを掛けた状態から、発進するところのいわゆる「坂道発進」を考えると、上記公報の技術では、ブレーキ解除から電動モータのパワーが十分に発生するまでの間に、車両が後退することになり、乗り心地は良くない。 【0004】これを避けるために電動モータ通電と同時にブレーキを解除しようとすると、ブレーキの解除未了のうちに電動モータが回りはじめ、いわゆるブレーキの引き摺り現象が発生し、ブレーキ及び電動モータを傷める要因となり好ましくない。 【0005】そこで、本発明の目的はブレーキの引き摺り並びに坂道における後退を効果的に防止することのできる電動車両を提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、前進、中立、後進を指定することのできる方向速度制御部材の操作に基づいて電動モータで走行し、非走行時には電動モータより小さなトルクの電磁ブレーキでパーキングブレーキなどの静止時制動を掛けることのできる電動車両において、この電動車両は、方向速度制御部材が中立から前進又は後進に切換わったとの情報に基づいて電磁ブレーキの開放を開始すると共に電動モータの起動を促す起動時制御信号を発し、且つ電動モータが実際に回転状態になるまでは起動時制御信号出力を徐減する下方修正を施す制御を実行する制御部を備えることを特徴とする。 【0007】前記静止時制動とは、走行中の制動ではなく、パーキングブレーキなどの非走行時制動を意味する。走行時制動トルクに比べ静止時制動トルクは格段に小さく、静止時制動に供する電磁ブレーキは小容量で済み、電磁ブレーキの小型化、軽量化、低コスト化が達成できるからである。 【0008】また、起動時制御信号出力を徐減するとは、信号出力を時間に比例して連続的に小さくすることを意味する。ただし、この徐減速度は、電磁ブレーキの開放速度よりは小さく設定する。徐減速度が早過ぎると、電磁ブレーキ開放前に電動モータの出力が過小となるからである。 【0009】電磁ブレーキの開放を開始すると共に電動モータの起動を促すと、電磁ブレーキが小容量であるため電動モータの出力が勝り、電磁ブレーキの開放途中で電動モータがより盛んに回るところの引き摺り現象が顕著となり、ブレーキシューの寿命が縮まることになる。そこで、起動時制御信号出力を徐減する下方修正を施すことにしたので、電動モータの出力が徐減する。この結果、電磁ブレーキの開放途中における上記引き摺り現象を殆ど解消することができる。この間に電磁ブレーキは時間と共に制動トルクが小さくなり、電動モータの出力が電磁ブレーキの制動トルクを勝った時点で電動モータは回りはじめる。以降、通常制御に移行する。 【0010】また、登り坂発進を考えた場合、本発明では電磁ブレーキの開放を開始すると共に電動モータの起動を促す起動時制御信号を発するので、電磁ブレーキの制動トルクと電動モータの出力トルクの総和が登り坂下降阻止力として作用する。 【0011】従って、請求項1によれば、電動車両においてブレーキの引き摺り並びに坂道における後退を効果的に防止することのできる。 【0012】請求項2では、起動時制御信号出力は、方向速度制御部材に対応して電動モータの回転を制御する通常制御信号出力より小さく設定したことを特徴とする。 【0013】電磁ブレーキの制動トルクが小さいため、電動モータ出力が勝って、引き摺り現象が発生することがある。そこで、起動時のみ電動モータ出力を小さくすることで、引き摺り現象を回避するようにした。従って、請求項2によれば、ブレーキの引き摺りをより効果的に回避することができる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従い、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。 【0015】図1は本発明に係る除雪機の平面図であり、電動車両としての除雪機10は、機体11にエンジン12を搭載し、機体11の前部に作業部としてのオーガ13及びブロア14を装備し、機体11の左右にクローラ15L,15Rを配置し、機体11の後部に操作盤16を配置した車両であり、作業者が操作盤16の後から連れ歩く歩行型作業機である。以下、要部を詳細に説明する。なお、操作盤16は図2で詳しく説明する。 【0016】エンジン12の出力の一部で、発電機17を回し、得た電力を操作盤16の下方に配置したバッテリ(図4の符号43参照)に供給すると共に、後述する左右の走行モータに供給する。エンジン12の出力の残部は、電磁クラッチ18及びベルト19を介して作業部としてのブロア14及びオーガ13の回転に充てる。オーガ13は地面に積もった雪を中央に集める作用をなし、この雪を受け取ったブロア14はシュータ21を介して雪を機体11の周囲の所望の位置へ投射する。22はオーガハウジングであり、オーガ13を囲うカバー部材である。 【0017】左のクローラ15Lは、駆動輪23Lと遊動輪24Lとに巻き掛けたものであり、本発明では駆動輪23Lは左の走行モータ25Lで正逆転させる。右のクローラ15Rも、駆動輪23Rと遊動輪24Rとに巻き掛けたものであり、本発明では駆動輪23Rは右の走行モータ25Rで正逆転させる。 【0018】従来の除雪機では1個のエンジン(ガソリンエンジン又はジーゼルエンジン)で作業部系(オーガ回転系)と走行系(クローラ駆動系)とを賄っていたが、本発明ではエンジン12で作業部系(オーガ回転系)を駆動し、電動モータ(走行モータ25L,25R)で走行系(クローラ駆動系)を駆動するようにしたことを特徴とする。細かな走行速度の制御、旋回制御及び前後進切替制御は電動モータが適当であり、一方、急激な負荷変動を受ける作業部系はパワーのある内燃機関が適当であるとの考えに基づいて、そのようにした。 【0019】図2は図1の2矢視図であり、操作盤16には、操作箱27の手前の側面にメインスイッチ28、エンジンチョーク29、クラッチ操作ボタン31などを備え、操作箱27の上面に、投雪方向調節レバー32、オーガハウジング姿勢調節レバー33、走行系に係る方向速度制御部材としての方向速度レバー34、作業部系に係るエンジンスロットルレバー35を備え、操作箱27の右にグリップ36R及び右旋回操作レバー37Rを備え、操作箱27の左にグリップ36L、左旋回操作レバー37L及び走行準備レバー38を備える。 【0020】左右旋回操作レバー37L,37Rはブレーキレバーに近似するが、後述するとおりに完全な制動効果は得られない。操作することで走行モータ25L,25Rの回転を落として機体をターンさせることに使用するため、ブレーキレバーと言わずに旋回操作レバーと呼ぶことにした。 【0021】メインスイッチ28はメインキーを差込み、回すことでエンジンを始動することのできる周知のスイッチである。エンジンチョーク29は引くことで混合気の濃度を高めることができる。投雪方向調節レバー32は、シュータ(図1の符号21)方向を変更するときに操作するレバーであり、オーガハウジング姿勢調節レバー33はオーガハウジング(図1の符号22)の姿勢を変更するときに操作するレバーである。その他の部材の作用は、図4で説明する。 【0022】図3は図2の3矢視図であり、左旋回操作レバー37Lを握ることにより、ポテンショメータ39Lのアーム39aの角度を想像線の位置まで回転することができる。ポテンショメータ39Lはアーム39aの回転位置に応じた電気情報を発する機器である。 【0023】また、走行準備レバー38はスイッチ手段42に作用する部材であり、スプリング41の引き作用により、図の状態(フリー状態)になればスイッチ手段42はオンになる。作業者の左手で走行準備レバー38を図時計回りに下げれば、スイッチ手段42はオフとなる。このように、走行準備レバー38が握られているか否かはスイッチ手段42で検出することができる。 【0024】図4は本発明に係る除雪機の制御系統図であり、操作盤に内蔵若しくは付設した制御部44内の機器及びそこから延びる情報伝達経路を示すが、概ね四角は機器、丸はドライバーを示す。そして、想像線枠で囲ったエンジン12、電磁クラッチ18、ブロア14及びオーガ13が作業部系45であり、その他は走行系となる。43はバッテリである。なお、制御部44内に破線で指令の流れを便宜上示したが、これはあくまでも参考的記載に過ぎない。 【0025】先ず、作業部系の作動を説明する。メインスイッチ28にキーを差込み、回してスタートポジションにすることにより、図示せぬセルモータの回転によりエンジン12を始動させる。エンジンスロットルレバー35は図示せぬスロットルワイヤでスロットルバルブ48に繋がっているので、エンジンスロットルレバー35を操作することでスロットルバルブ48の開度を制御することができる。これにより、エンジン12の回転数を制御することができる。 【0026】走行準備レバー38を握ると共に、クラッチ操作ボタン31を操作することにより、作業者の意志で電磁クラッチ18を接続し、ブロア14及びオーガ13を回すことができる。なお、走行準備レバー38を離すかクラッチ操作ボタン31を操作するかの何れかにより、電磁クラッチ18を断状態にすることができる。 【0027】次に走行系の作動を説明をする。本発明の除雪機は、普通車両のパーキングブレーキに相当するブレーキとして、左右の電磁ブレーキ51L,51Rを備えており、これらの電磁ブレーキ51L,51Rは、駐車中は制御部44の制御により、ブレーキ状態にある。そこで、次の手順で電磁ブレーキ51L,51Rを開放する。 【0028】メインスイッチ28がスタートポジションにあること及び走行準備レバー38が握られていることの2つの条件が満たされ、方向速度レバー34を前進又は後進(図5で説明する。)に切換えると、電磁ブレーキ51L,51Rは開放(非ブレーキ)状態になる。 【0029】図5は本発明で採用した方向速度レバーの作用説明図であり、方向速度レバー34は、作業者の手で、矢印■,■の如く往復させることができ、「中立範囲」より「前進」側へ倒せば車両を前進させることができ、且つ「前進」領域においては、Lfが低速前進、Hfが高速前進となるように、速度制御も行える。同様に、「中立範囲」より「後進」側へ倒せば車両を後進させることができ、且つ「後進」領域においては、Lrが低速後進、Hrが高速後進となるように、速度制御も行える。この例では、図の左端に付記した通りに、後進の最高速が0V(ボルト)、前進の最高速が5V、中立範囲が2.3V〜2.7Vになるようにポテンショメータでポジションに応じた電圧を発生させる。1つのレバーで前後の方向と高低速の速度制御とを設定できるので、方向速度レバー34と名付けた。 【0030】図4に戻って、方向速度レバー34の位置情報をポテンショメータ49から得た制御部44は、左右のモータドライバー52L,52Rを介して左右の走行モータ25L,25Rを回し、走行モータ25L,25Rの回転速度を回転センサ53L,53Rで検出して、その信号に基づいて回転速度を所定値になるようにフィードバック制御を実行する。この結果、左右の駆動輪23L,23Rが所望の方向に、所定の速度で回り、走行状態となる。 【0031】走行中の制動は次の手順で行う。本発明ではモータドライバー52L,52Rに回生ブレーキ回路54L,54Rを含む。 【0032】バッテリから電動モータへ電気エネルギーを供給することで、電動モータは回転する。一方、発電機は回転を電気エネルギーに変換する手段である。そこで、本発明では電気的切換えにより、走行モータ25L,25Rを発電機に変え、発電させるようにした。発電電圧がバッテリ電圧より高ければ、電気エネルギーはバッテリ43へ蓄えることができる。これが回生ブレーキの作動原理である。 【0033】左旋回操作レバー37Lの握りの程度をポテンショメータ39Lで検出し、この検出信号に応じて制御部44は左の回生ブレーキ回路54Lを作動させて、左の走行モータ25Lの速度を下げる。右旋回操作レバー37Rの握りの程度をポテンショメータ39Rで検出し、この検出信号に応じて制御部44は右の回生ブレーキ回路54Rを作動させて、右の走行モータ25Rの速度を下げる。すなわち、左旋回操作レバー37Lを握ることで左旋回させることができ、右旋回操作レバー37Rを握ることで右旋回させることができる。 【0034】そして、次の何れかにより走行を停止することができる。方向速度レバー34を中立位置に戻す。走行準備レバー38を離す。メインスイッチ28をオフ位置に戻す。 【0035】停止後にメインスイッチ28をオフ位置に戻せば、電磁ブレーキ51L,51Rがブレーキ状態となり、パーキングブレーキを掛けたことと同じになる。 【0036】次に、除雪機の走行系を始動させるときの制御方法を説明する。図6(a)〜(d)は本発明の起動制御信号出力と電磁ブレーキ力の関係を示すグラフであり、何れも横軸は時間軸である。(a)は起動時制御信号出力のグラフであり、破線で示す通常制御信号出力に比較して実線で示す起動時制御信号出力は50%程度に小さく設定する。そして、制御部からの指令を受けたP1点で発生した起動時制御信号出力は時間と共に徐減させる。 【0037】(b)は電磁ブレーキ力のグラフであり、フルに制動力が掛った状態から、開放命令を受けたP2点(時間的にはP1と同じ。)でブレーキを開放する。ただし、ブレーキが完全に開くまでに機構上時間が必要であるから、制動トルクは徐々に減ずることになる。 【0038】(c)は(a),(b)を合成したグラフであり、制御信号出力とブレーキ力とは次元が異なるが、説明上必要なので合成した。時間軸より下が停止、上が走行であり、P3点(時間的にはP1とほぼ同じ。)からは右上りの曲線となり、P4点で時間軸に合致する。このP4点は一種の平衡点であり、(b)に示す電磁ブレーキ力はまだ存在するにも拘らず、電動モータが回る直前の時点であり、ブレーキ力と電動モータの出力とがバランスしたときとみなせる。 【0039】(d)は便宜上作成した登り坂下降阻止力の説明図であり、P5点(時間的にはP1と同じ。)までは、登り坂下降阻止力は電磁ブレーキが担っていた。そして、P5点からは走行モータ(電動モータ)が加わり、且つその分担率が時間と共に増加することを示す。そのために、電磁ブレーキを開放しても電動車両が登り坂を下降する虞れはない。 【0040】図7は本発明に係る走行開始制御フロー図であり、ST××はステップ番号を示す。 ST01:メインスイッチ(図4の符号28)がスタート位置であるか否かを調べる。NOであれば、リターンさせることで以降の制御は行わない。YESであれば、ST02に進む。 ST02:走行準備レバー(図4の符号38)がオン(握ることでオン)であるか否かを調べる。NOであれば、リターンさせることで制御は行わない。YESであれば、ST03に進む。 【0041】ST03:方向速度レバー(図4の符号34)が前進又は後進であるか否かを調べる。NOであれば、リターンさせることで制御は行わない。YESであれば、ST04に進む。 ST04:以上の条件が満たされれば、制御部は電磁ブレーキ(図4の符号51L,51R)の開放を開始する。ただし、電磁ブレーキは開放完了まではある程度の時間が必要である。 【0042】ST05:制御部は同時に走行モータ(図4の符号25L,25R)を起動すべくモータドライバー(図4の符号52L,52R)へ起動時制御信号を発する。このときの起動時制御信号出力をDstとする。この信号出力DstはPI制御ならPI出力、PID制御ならPID出力に相当する。ただし、起動時制御信号出力Dstは、通常制御信号出力より小さく設定することが望ましい。 【0043】ST06:走行モータが回転状態であるか否かを調べる。具体的には図4の回転センサ53L,53Rでモニターし、これらの回転センサ53L,53Rの出力値が一定値以上であれば、回転状態とみなす。一定値とはモータ軸回転角に換算して数度程度を指す。YESならST08へ進み、NO、すなわち電動モータが実質停止しているときにはST07へ進む。 【0044】ST07:起動時制御信号出力Dstからα(例えば1.0%)を減じた値を新たな起動時制御信号出力Dstとする。以上のST05、ST06、ST07を繰り返すことで、起動時制御信号出力Dstは徐々に小さくなり、図6(a)の実線曲線が得られる。この間に、電磁ブレーキの開放は進むため、ある時点(図6(c)のP4点)でST06はYESとなる。 【0045】ST08:ST06がYES、すなわち走行モータが回転状態になったら、電動モータに係る制御信号を通常制御信号に切換える。これで、通常運転に移行できる。 【0046】尚、本発明を適用する電動車両は除雪機に限るものではなく、電動運搬車、電動ゴルフカートなどの電動車であれば種類は任意である。 【0047】また、実施例の除雪機は左右の走行モータを備えるが、1個の走行モータで左右の駆動輪を駆動する形式の電動車両に本発明を適用することは差支えない。さらには、方向速度レバーは、実施例では1本であったが、複数本でその役割を分担させてもよい。そして、方向速度制御部材はレバー、ダイヤル、スイッチ又は同等品であればよい。 【0048】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1では、起動時に、起動時制御信号出力を徐減する下方修正を施すことにしたので、電動モータの出力が徐減する。この結果、電磁ブレーキの開放途中における引き摺り現象を殆ど解消することができる。この間に電磁ブレーキは時間と共に制動トルクが小さくなり、電動モータの出力が電磁ブレーキの制動トルクを勝った時点で電動モータは回りはじめる。以降、通常制御に移行すればよい。 【0049】また、登り坂発進を考えた場合、本発明では電磁ブレーキの開放を開始すると共に電動モータの起動を促す起動時制御信号を発するので、電磁ブレーキの制動トルクと電動モータの出力トルクの総和が登り坂下降阻止力とした作用する。従って、請求項1によれば、電動車両においてブレーキの引き摺り並びに坂道における後退を効果的に防止することのできる。 【0050】請求項2では、起動時制御信号出力は、方向速度レバーに対応して電動モータの回転を制御する通常制御信号出力より小さく設定したことを特徴とする。電磁ブレーキの制動トルクが小さいため、電動モータ出力が勝って、引き摺り現象が発生することがある。そこで、起動時のみ電動モータ出力を小さくすることで、引き摺り現象を回避するようにした。従って、請求項2によれば、ブレーキの引き摺りをより効果的に回避することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成14年3月18日(2002.3.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−209909(P2003−209909A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月25日(2003.7.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−74939(P2002−74939) |
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