| 【発明の名称】 |
非接触給電装置及び非接触給電システム |
| 【発明者】 |
【氏名】植平 眞 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見2丁目1番61号 株式会社椿本チエイン内
【氏名】▲高▼繁 聡 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見2丁目1番61号 株式会社椿本チエイン内
【氏名】小山 晋吾 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見2丁目1番61号 株式会社椿本チエイン内
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| 【要約】 |
【課題】過電圧による機器の破損を防止する非接触給電装置及び簡易な手段で給電線電流を制御する非接触給電システムを提供する。
【解決手段】共振回路部5に対して並列に出力電圧制限部6を設け、基準電圧以上の出力電圧が出力されたときは共振回路部5の出力をシャントして出力電圧を減少させる。また、モータ24の消費電力に対応する交流電源4内の電流を、電流センサ82を用いて検出し、検出した結果を負荷検出部81で微分し、この結果が所定の閾値以上になったとき、前記消費電力が増大したと判定して、交流電源4から給電線40へ供給する定電流を増加させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交流電流が流れる給電線と誘導結合するピックアップコイルに誘起された電圧を定電流に変換する前記ピックアップコイル及び共振コンデンサ、並びに、前記定電流を定電圧に変換するインピーダンス変換部を備え、出力電力を負荷へ供給する非接触給電装置において、基準電圧を発生する基準電圧発生部、前記基準電圧と、前記出力電力に対応する電圧とを比較する比較部、及び、前記電圧が前記基準電圧以上になったことを前記比較部が検出したときオン状態になるスイッチング手段を有し、前記共振コンデンサに対して並列に設けられたシャント部を備えることを特徴とする非接触給電装置。 【請求項2】 発光素子及び該発光素子が発光する光を受光する受光素子を有するフォトカプラを備え、前記スイッチング手段は、前記受光素子を用いてなり、該受光素子が受光したとき前記シャント部がオン状態になるよう構成してあり、前記比較部は、前記電圧が前記基準電圧以上になったことを検出したとき、前記発光素子を発光させるべくなしてあることを特徴とする請求項1に記載の非接触給電装置。 【請求項3】 前記シャント部は、前記スイッチング手段がオン状態になったときオン状態になるトランジスタ、及び整流部を備え、該整流部及び前記トランジスタを、前記共振コンデンサに対して並列に設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の非接触給電装置。 【請求項4】 前記シャント部は、該シャント部に流れる電流を減少させる電流制限手段を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の非接触給電装置。 【請求項5】 前記電流制限手段は、コイルを用いてなることを特徴とする請求項4に記載の非接触給電装置。 【請求項6】 交流電流が流れる給電線から非接触で受電して負荷へ給電する非接触給電装置を備える非接触給電システムにおいて、前記給電線に接続した交流電源に関する電流又は電圧を検出する検出器と、該検出器が検出した電流又は電圧の変化に基づいて、前記負荷が消費する電力が変化したか否かを検出する電力検出部と、該電力検出部が、前記電力の変化を検出した場合に、前記交流電源から前記給電線へ、前記電力の変化に応じた電流を供給するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする非接触給電システム。 【請求項7】 前記電力検出部は、前記検出器が検出した電流又は電圧の信号を微分することによって前記電力が増減したか否かを検出することを特徴とする請求項6に記載の非接触給電システム。 【請求項8】 複数の電流指令信号を発生する電流指令発生手段と、電流指令信号を受信し、該電流指令信号に夫々対応する大きさの電流を、前記給電線へ供給する給電手段とを備え、前記制御手段は、計時手段と、前記電流指令発生手段を制御して、前記給電手段が第1電流を供給するよう電流指令信号を発生させる手段と、第1電流を供給している場合、前記電力の増大が検出されたときに、前記電流指令発生手段を制御して、前記給電手段が前記第1電流より大きい第2電流を供給するよう電流指令信号を発生させる手段と、前記電力の増大が検出された時、又は、前記電力の増大が検出された後、前記電力の減少が検出された時、前記計時手段を用いて経過時間の計測を開始させる手段と、該経過時間が所定の経過時間を経過した場合、前記電流指令発生手段を制御して、前記給電手段が第1電流を供給するよう電流指令信号を発生させる手段とを有することを特徴とする請求項6又は7に記載の非接触給電システム。 【請求項9】 前記非接触給電装置は、前記給電線と誘導結合するピックアップコイルに誘起された電圧を定電流に変換する前記ピックアップコイル及び共振コンデンサ、並びに、前記定電流を定電圧に変換するインピーダンス変換部を備え、出力電力を負荷へ供給し、また、基準電圧を発生する基準電圧発生部、前記基準電圧と、前記出力電力に対応する電圧とを比較する比較部、及び、前記電圧が前記基準電圧以上になったことを前記比較部が検出したときオン状態になるスイッチング手段を有し、前記共振コンデンサに対して並列に設けられたシャント部を備えることを特徴とする請求項6乃至8の何れかに記載の非接触給電システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、交流電流が流れる給電線に近接したピックアップコイルに発生する誘導起電力を負荷へ供給する非接触給電装置及び非接触給電システムに関する。 【0002】 【従来の技術】非接触給電システムは、移動体システムに用いられる搬送車又は昇降機等の移動体が備えるモータ及び該モータに接続されている機器等の負荷に、駆動用の電力を非接触で供給する。特開平8−308151号公報には、定電圧交流電源とインピーダンス変換部とを用いて振幅一定又は実効電流一定の交流電流(以下、定電流と言う)を給電線に供給する非接触給電システムが開示されており、特開平8−308150号公報には、定電流が供給されている給電線から誘導起電力を得て定電流を出力する共振回路部と、該共振回路部が出力した定電流を振幅一定又は実効電圧一定の交流電圧(以下、定電圧と言う)に変換するインピーダンス変換部とを用いて、負荷に定電圧の電力を供給する非接触給電システムが開示されている。 【0003】図9は、従来の非接触給電システムの構成を示す電気回路図である。図中4は、定電流を出力する交流電源であり、該交流電源4に接続されている給電線40に所定の定電流を供給する。非接触給電装置70は移動体に搭載され、給電線40から受電し、前記移動体の走行用のモータ及び該モータに接続されている機器等の負荷へ電力を供給する。非接触給電装置70は、交流電流が流れる給電線40に近接している図示しないピックアップコアに巻回されたピックアップコイル51と、該ピックアップコイル51に並列に接続されている共振コンデンサ52と、インダクタ31a及びキャパシタ31b,31cをπ型に配置してあるインピーダンス変換部31と、交流電流を直流電流に整流するダイオードブリッジを用いた整流部32と、電圧を平滑化する平滑コンデンサを用いた平滑部33とを備えている。 【0004】以上の如き非接触給電システムは、給電線40に定電流が通電されたとき、該給電線40の周囲に生じる磁束によりピックアップコイル51が電力を誘起し、該電力を受けて、ピックアップコイル51及び共振コンデンサ52が定電流を出力し、該定電流をインピーダンス変換部31が定電圧に変換し、整流部32及び平滑部33を介して、出力電力を前記モータ及び前記機器へ供給する。図10は、前記非接触給電システムの非接触給電装置70の出力電力と出力電圧との関係を示すグラフである。横軸は、非接触給電装置70の出力電力(負荷が消費する消費電力)であり、縦軸は、非接触給電装置70の出力電圧である。前記消費電力が大きくなるときピックアップコイル51に鎖交する磁束密度が増えて共振がずれること、又は、整流部32及び平滑部33の垂下特性等が原因で、図中の特性曲線が示すように、最大負荷時の出力電圧と無負荷時の出力電圧とは異なり、また、出力電力が増大するときには、出力電圧は減少することが知られている。即ち、消費電力が変化するときには、出力電圧も変化する。 【0005】給電線40に供給される定電流(以下、給電線電流と言う)の値は、一般に、前記移動体が通常運転される速度で走行しているときに負荷が必要とする電力(定格負荷)に合わせて、予め交流電源4に設定しておく。このとき、出力電力と出力電圧との関係は、図10中に実線で示した特性曲線のようになる。非接触給電装置70から給電されている機器(インバータ又はサーボドライバ等)は、該機器に対する入力電圧の上限電圧及び下限電圧(入力電圧許容範囲)を有し、該入力電圧許容範囲外では、機器の保護回路が作動して該機器が停止する。該機器を用いる場合、例えば移動体が加速して消費電力が増大して、出力電圧が前記下限電圧を下回った場合、前記保護回路が作動して機器が停止し、このため移動体のモータが停止することがある。前記保護回路の作動を防止するため、消費電力が増大したときは、交流電源4を制御して、給電線電流を増加させる。このときの給電線電流の値は、最大負荷時の出力電力に対応する出力電圧が、前記入力電圧許容範囲内におさまるように、予め交流電源4に設定しておく。給電線電流が増加するとき、ピックアップコイル51の起電力が増大し、出力電圧が増大するため、出力電力と出力電圧との関係は、図10中に一点鎖線で示した特性曲線のようになる。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、給電線電流を増加させているときに消費電力が減少して、出力電圧が、非接触給電装置70から給電されている機器の入力電圧の上限を上回った場合、前記機器が破損することがあるという問題があった。前記機器の破損を防止し、また、前記機器の保護回路の作動を防止するために、大きな定格負荷に対応する非接触給電装置を用いる場合、該非接触給電装置は、断面積が大きなピックアップコア又は大容量の平滑コンデンサ等を備えるため、非接触給電装置が大型化するという問題があった。 【0007】また、大きい給電線電流(例えば最大負荷時に合わせて設定された給電線電流)を供給する場合、給電線損失(例えば抵抗損)が増大し、また、コストが増大するため、消費電力の変化に応じて給電線電流を調整する必要がある。このため、特開平8−251843号公報では、交流電源が運転する際に検出する諸量から消費電力の変化を推定演算し、この演算結果に基づいて給電線電流を制御する非接触給電システムが開示されており、特開2001−19120号公報では、移動体の移動状況データ(始動及び減速、停止、並びに定速)を出力する手段を設け、前記移動状況データに基づいて給電線電流を制御する無接触給電設備が開示されている。しかしながら、特開平8−251843号公報で開示されている非接触給電システムは、消費される合計電力を推定する複雑な消費電力推定回路が必要であり、また、消費電力が急激に変化したときに、給電線電流が追随できないという問題があった。また、特開2001−19120号公報で開示されている無接触給電設備は、移動体に、前記手段と、移動状況データを交流電源へ送信する手段(例えば光通信装置)とを設ける必要があり、移動体の構造が複雑になるという問題があった。 【0008】更に、USP4914539号公報では、出力電圧の過電圧を防止すべく、通電された給電線に誘導結合している共振タンク回路の出力電流をFET(電界効果型トランジスタ)でシャントすることによって出力電圧を調整する非接触給電システムが開示されているが、前記FETを用いて定電流を定電圧に変換しているため、FETが電流をシャントしている時間が長くなり、このためピックアップコイルの受電能力が必要以上に制限されて受電効率が悪化するという問題があった。 【0009】本発明は斯かる問題を解決するためになされたものであり、負荷へ供給される出力電圧が基準電圧以上となった場合に、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントするシャント部を前記共振コンデンサに対して並列に設けてあることにより、前記電圧が基準電圧未満である場合はシャント部をオフ状態にしておくことができ、このため受電効率を悪化させることなく、装置から給電されている機器が、過剰な出力電圧によって破損することを防止でき、また、装置を小型化することができる非接触給電装置を提供することを目的とする。 【0010】本発明の他の目的は、負荷へ供給される出力電圧が基準電圧以上になったことを比較部が検知したとき、フォトカプラの発光素子を発光させ、前記フォトカプラの受光素子が受光したとき、シャント部をオン状態にすることにより、比較部の出力した比較結果に基づいてシャント部をオン状態又はオフ状態にできる非接触給電装置を提供することにある。本発明の他の目的は、整流部と、スイッチング手段によってオン状態又はオフ状態になるトランジスタとを用いることにより、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントできるシャント部を備える非接触給電装置を提供することにある。 【0011】本発明の他の目的は、シャント部に流れる電流を減少させる電流制限手段を備えることにより、シャント部を小型化できる非接触給電装置を提供することにある。本発明の他の目的は、電流制限手段としてコイルを用いることにより、シャント部を更に小型化できる非接触給電装置を提供することにある。 【0012】本発明の他の目的は、交流電源に関する電流又は電圧の変化に基づいて負荷が消費する電力の変化を検出し、該電力の変化に応じて給電線電流を制御することにより、負荷が消費する電力又は該電力の変化を検出する手段を負荷に対して設ける必要がなく、前記電力に応じて給電線電流を調整することができ、過少な出力電圧によって、装置から給電されている機器の保護回路が作動して該機器の動作が停止することを防止し、更に、給電線損失及びコスト等の増大を抑制し、非接触給電装置を小型化できる非接触給電システムを提供することにある。本発明の他の目的は、交流電源に関する電流又は電圧を検出し、該電流又は電圧の微分値に基づいて負荷が消費する電力の増減を検出し、該電力の増減に応じて給電線電流を制御することにより、複雑な演算を行なう手段を設けることなく、簡易な構成で、負荷が消費する電力に応じて給電線電流を調整できる非接触給電システムを提供することにある。 【0013】本発明の他の目的は、交流電源に関する電流又は電圧の変化に基づいて負荷が消費する電力の変化を検出し、該電力の変化、及び、所定の時点から計時した経過時間に基づいて給電線電流を制御することにより、複雑な演算を行なう手段を設けることなく、簡易な構成で、消費電力に応じて給電線電流を調整することができる非接触給電システムを提供することにある。本発明の更に他の目的は、負荷が消費する電力の変化に応じて給電線電流を制御する手段と、負荷へ供給される出力電圧を基準値電圧以下に制限する手段とを備えることにより、消費電力が急激に減少して出力電圧が急激に増大したとき、給電線電流を急激に減少させて出力電圧を減少させることができない場合であっても、受電効率を悪化させることなく、過剰な出力電圧による機器の破損を防止できる非接触給電システムを提供することにある。 【0014】 【課題を解決するための手段】第1発明に係る非接触給電装置は、交流電流が流れる給電線と誘導結合するピックアップコイルに誘起された電圧を定電流に変換する前記ピックアップコイル及び共振コンデンサ、並びに、前記定電流を定電圧に変換するインピーダンス変換部を備え、出力電力を負荷へ供給する非接触給電装置において、基準電圧を発生する基準電圧発生部、前記基準電圧と、前記出力電力に対応する電圧とを比較する比較部、及び、前記電圧が前記基準電圧以上になったことを前記比較部が検出したときオン状態になるスイッチング手段を有し、前記共振コンデンサに対して並列に設けられたシャント部を備えることを特徴とする。 【0015】第1発明にあっては、基準電圧発生部が発生させる基準電圧と、負荷へ供給される出力電力に対応する電圧(例えば出力電圧)とを比較させるべく、比較部の入力に、基準電圧発生部と、例えば負荷を接続する出力部とを接続しておく。シャント部は、通常、オフ状態にしておき、前記出力電圧が基準電圧以上になったとき、スイッチング手段によってオン状態になり、オン状態になったシャント部が、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントする。このとき、該ピックアップコイル及び共振コンデンサからインピーダンス変換部へ供給される電力が略0になるため、出力電力が基準電圧を超過して上昇せず、逆に、出力電圧を減少させることができる。即ち、装置から給電されている機器の入力電圧許容範囲の最大入力電圧を基準電圧として用いる場合、過剰な出力電圧による前記機器の破損を防止することができる。 【0016】また、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントすることによって出力電圧の過剰な上昇を防止できるため、前記機器の破損を防止すべく、無負荷時の出力電圧から最大負荷時の出力電圧までを入力電圧許容範囲として有する部品、例えば断面積が大きなピックアップコア又は大容量の平滑コンデンサ等を用いてなる大型の非接触給電装置を用いる必要がなく、装置を小型化することができる。また、ピックアップコイル、共振コンデンサ、及びインピーダンス変換部は、通電された給電線と誘導結合しているピックアップコイルが給電線から受電し、該ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力した定電流を、インピーダンス変換部で定電圧に変換して、負荷へ供給することができるため、共振コンデンサが出力する定電流を、例えばFETを用いてなるシャント部で定電圧に変換する必要がなく、出力電圧が基準電圧未満である場合はシャント部をオフ状態にしておくことができ、受電効率を悪化させることがない。 【0017】更に、負荷の消費電力が変化しない場合であっても、例えば、給電線とピックアップコイルとの間の距離が小さくなって出力電圧が上昇したとき、過剰な出力電圧による前記機器の破損を防止することができるため、シャント部を前記機器の保護回路として機能させることができる。 【0018】図11は、本発明の非接触給電装置の出力電力と出力電圧との関係を示すグラフである。横軸は非接触給電装置から出力される出力電力(負荷の消費電力)であり、縦軸は非接触給電装置から出力される出力電圧である。図中の実線の特性曲線が示すように、出力電力が増大するとき、出力電圧が減少する。 【0019】定格負荷に合わせて給電線電流が供給されている場合、出力電力と出力電圧との関係は、図中に実線で示した特性曲線のようになる。消費電力が増大して定格負荷を超過した場合、出力電圧が、前記機器の入力電圧許容範囲の最低入力電圧を下回って、機器の保護回路が作動して該機器の動作が停止することを防止すべく、交流電源を制御して大きい給電線電流を供給することが一般に行なわれる。このとき、本発明においては、出力電力と出力電圧との関係は、図中に一点鎖線で示した特性曲線のようになる。前記給電線電流が供給されているとき、消費電力が減少して出力電圧が増大し、前記入力電圧許容範囲の最大入力電圧以上になった場合、機器の破損を防止すべく、シャント部がオン状態になり、出力電圧は最大入力電圧以下に制限される。出力電圧が最大入力電圧未満である場合、又は、シャント部の動作後、出力電圧が最大入力電圧未満に減少した場合、シャント部はオフ状態になり、このとき出力電圧は、消費電力の増大(減少)に応じて減少(増大)する。 【0020】第2発明に係る非接触給電装置は、発光素子及び該発光素子が発光する光を受光する受光素子を有するフォトカプラを備え、前記スイッチング手段は、前記受光素子を用いてなり、該受光素子が受光したとき前記シャント部がオン状態になるよう構成してあり、前記比較部は、前記電圧が前記基準電圧以上になったことを検出したとき、前記発光素子を発光させるべくなしてあることを特徴とする。 【0021】第2発明にあっては、フォトカプラは、発光ダイオードとフォトトランジスタとを有し、該フォトトランジスタを用いてシャント部のスイッチング手段となす。比較部は、基準電圧発生部と、例えば負荷を接続する出力部とに接続され、基準電圧発生部が発生させる基準電圧と、非接触給電装置が出力する出力電圧とを比較して、該出力電圧が基準電圧以上となったとき、発光ダイオードに対して所定の電流を出力して発光ダイオードを発光させる。フォトトランジスタは、前記発光ダイオードが発光した光を受光したとき、シャント部に電流を流して該シャント部をオン状態にする。該シャント部は、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントし、該ピックアップコイル及び共振コンデンサから出力される電力を略0にして、出力電圧を減少させる。 【0022】出力電圧が基準電圧未満であるときは、比較部がフォトカプラに対して前記電流を出力せず、フォトカプラがシャント部に電流を流さない。このとき、シャント部はオフ状態になり、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力がシャントされないため、該ピックアップコイル及び共振コンデンサからインピーダンス変換部へ電力が供給される。これにより、ピックアップコイルの受電能力を効率良く制限して、受電効率を悪化させることなく、出力電圧の過剰な上昇によって、装置から給電されている機器が破損することを防止できる。 【0023】第3発明に係る非接触給電装置は、前記シャント部は、前記スイッチング手段がオン状態になったときオン状態になるトランジスタ、及び整流部を備え、該整流部及び前記トランジスタを、前記共振コンデンサに対して並列に設けてあることを特徴とする。 【0024】第3発明にあっては、比較部を、基準電圧発生部と、例えば負荷を接続する出力部とに接続しておき、基準電圧発生部が発生させる基準電圧と、負荷へ供給される出力電圧とを比較させる。共振コンデンサに流れている電流は交流電流であるため、該共振コンデンサに対して、シャント部の整流部を並列に設け、該整流部に対してトランジスタを並列に設ける。該トランジスタを、通常、オフ状態にしておき、前記出力電圧が基準電圧以上になったとき、スイッチング手段によってオン状態にする。オン状態のトランジスタを用いて整流部の出力を短絡し、短絡された出力が、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントする。このとき、該ピックアップコイル及び共振コンデンサからインピーダンス変換部へ供給される電力が略0になるため、出力電力が基準電圧を超過して上昇せず、逆に、出力電圧を減少させることができる。即ち、装置から給電されている機器の入力電圧許容範囲の最大入力電圧を基準電圧として用いる場合、過剰な出力電圧による前記機器の破損を防止することができる。 【0025】また、フォトカプラのフォトトランジスタを用いて前記トランジスタのスイッチング手段となす場合、比較部は、基準電圧発生部が発生させる基準電圧と、非接触給電装置が出力する出力電圧とを比較して、該出力電圧が基準電圧以上となったとき、フォトカプラの発光ダイオードに対して所定の電流を出力して発光ダイオードを発光させ、該発光ダイオードが発光した光を受光したフォトトランジスタがトランジスタに電流を流して該シャント部をオン状態にすることができる。 【0026】第4発明に係る非接触給電装置は、前記シャント部は、該シャント部に流れる電流を減少させる電流制限手段を有することを特徴とする。第4発明にあっては、電流制限手段として、例えば抵抗器を用い、シャント部がオン状態になった場合に、該シャント部に流れる電流を、抵抗器で減少させて制限する。このようにして制限された電流に応じた電流容量を有する部品を用いてシャント部を構成したとき、該部品は、シャント部に流れる電流を制限しない場合の該電流に応じた電気容量を有する部品よりも、電気容量が小さく、小型である。即ち、シャント部に電流制限手段を設けることによって、シャント部を小型化することができる。 【0027】第5発明に係る非接触給電装置は、前記電流制限手段は、コイルを用いてなることを特徴とする。第5発明にあっては、例えばシャント部を、交流電流を直流電流に整流するダイオードブリッジを用いた整流部と、トランジスタとを用いて構成し、共振コンデンサに対して、整流部を並列に設け、該整流部に対してトランジスタを並列に設け、該トランジスタに対して直列に、電流制限手段であるコイルを設ける。シャント部がオン状態になった場合に、前記トランジスタに流れる電流は、完全な直流波形ではなく、全波整流波形を有する。このとき、該電流の電流波形をコイルでなまらせることによって、該電流を減少させる。 【0028】以上のようなシャント部は、該シャント部に対してコイルの代わりに抵抗器を設けたシャント部に比べて、同様の電流制限効果を得る(制限された電流に応じた電流容量を有するトランジスタを用いてシャント部を小型化する)場合に、抵抗器より抵抗値の小さなコイルを用いて構成することができるため、シャント部を更に小型化することができる。また、抵抗器の抵抗値よりコイルの抵抗値の方が小さいため、抵抗器での損失(抵抗損)よりコイルでの損失の方が小さい。このため、電流を制限することによる発熱の発熱量を低減することができる。 【0029】第6発明に係る非接触給電システムは、交流電流が流れる給電線から非接触で受電して負荷へ給電する非接触給電装置を備える非接触給電システムにおいて、前記給電線に接続した交流電源に関する電流又は電圧を検出する検出器と、該検出器が検出した電流又は電圧の変化に基づいて、前記負荷が消費する電力が変化したか否かを検出する電力検出部と、該電力検出部が、前記電力の変化を検出した場合に、前記交流電源から前記給電線へ、前記電力の変化に応じた電流を供給するよう制御する制御手段とを備えることを特徴とする。 【0030】第6発明にあっては、電流又は電圧を検出する検出器を、該検出器が、負荷の消費電力(非接触給電装置の出力電力)の変化に応じて変化する電流又は電圧(例えば消費電力が増大したときに増大する電流)を検出すべく交流電源内部又は交流電源外部の適宜の位置に設ける。移動体に備えられたモータ及び機器等の負荷は、一般に、熱源と異なり消費電力が急激に増大することなく、徐々に増大する。また、通常、前記移動体は、停止、加速、一定速度(定速)での移動、減速、及び停止を繰り返して運転されるため、加速を開始したときに消費電力が徐々に増大し、加速を終了したときに消費電力が減少し、定速及び停止時は、夫々消費電力が略一定である。また、減速時は消費電力が略一定又は減少傾向にある。 【0031】このため、前記電流又は電圧が略一定値を保持し、次に、該電流又は電圧が増大若しくは減少を開始した場合、該電流又は電圧が増大若しくは減少を開始した時点以降、消費電力が増大又は減少を開始することがわかる。このため、電力検出部は、前記検出器の検出結果に基づいて、消費電力が増大を開始する時点又は減少を開始する時点を検出することができる。このとき、制御手段は、消費電力の変化に応じて給電線電流を調整することができるため、過少な出力電圧によって、非接触給電装置から給電されている機器の保護回路が作動して該機器の動作が停止することを防止でき、また、増加させた給電線電流の供給を継続して、給電線損失が増大すること、及び、コストが増大することを防止できる。 【0032】また、消費電力増大時に給電線電流を増加させる場合は、非接触給電装置に備えられたピックアップコイルに流れるコイル電流を減少させることができ、このためコイルの発熱を低減することができ、また、前記ピックアップコイルに鎖交する磁束密度を低減することができるため、ピックアップコア及びピックアップコイルを小型化することができる。また、非接触給電装置に備えられた共振コンデンサの電流(電圧)を低減することができるため、前記共振コンデンサを小型化することができる。即ち、消費電力に応じて給電線電流を増減させることによって、装置を小型化することができる。更に、電流又は電圧を検出する検出器を交流電源に設けることができるため、消費電力を検出するための検出器を移動体に設ける必要がない。 【0033】図12は、本発明の非接触給電システムの非接触給電装置の出力電圧、及び出力電力(負荷の消費電力)、該出力電力に対応する交流電源内部の電流、並びに、給電線電流の関係を示すグラフである。図12(a)〜(c)は、夫々横軸が時間であり、(a)の縦軸が非接触給電装置の出力電圧及び負荷の消費電力、(b)の縦軸が該消費電力に対応する交流電源内部の電流、(c)の縦軸が給電線電流である。搬送車又は昇降機等の移動体は、時間の経過に伴って、停止、加速、定速、減速、及び停止を繰り返す。 【0034】移動体が停止しているとき(無負荷)、消費電力は最小値で略一定であり、出力電圧は最大値で略一定である。このため、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流も最小値で略一定である。このとき、給電線に対して、第1電流が供給される。移動体が加速するとき(無負荷〜最大負荷)、消費電力が増大し、消費電力の増大に伴って、出力電圧が減少する。このため、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流も増大する。該電流が増大を開始したとき、給電線に対して、前記第1電流より大きい第2電流が供給される。 【0035】移動体が加速を止めて一定速度で移動しているとき(定格負荷)は加速時より少ない電力を消費し、該電力に対応して出力電圧は加速時より大きくなる。このため、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流も加速時より減少する。また、移動体が減速し、停止するときは、前記電力よりも少ない電力を消費するため、消費電力は段階的に減少し、出力電圧は段階的に増大する。このため、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流も段階的に減少する。給電線電流は、所定のタイミングで(例えば移動体が減速を開始した時点から、移動体が減速から停止までに要する平均的な時間が経過したときに)、第2電流から第1電流へ戻す。なお、図12(b)の縦軸として、前記消費電力に対応する交流電源内部の電圧、又は給電線電圧を用いた場合であっても、略同様の結果となる。 【0036】第7発明に係る非接触給電システムは、前記電力検出部は、前記検出器が検出した電流又は電圧(前記給電線に接続した交流電源に関する電流又は電圧)の信号を微分することによって前記電力が増減したか否かを検出することを特徴とする。第7発明にあっては、電力検出部として、例えば公知の微分回路を用い、検出器が検出した電流又は電圧の信号を前記電力検出部に入力することによって、前記電流又は電圧を微分(時間微分)する。前記電流又は電圧の変化率である微分値が略0を保持し、次に増大又は減少した場合、消費電力が増大又は減少を開始したことがわかる。即ち、前記電力検出部の検出結果に基づき、前記微分値が増大又は減少を開始した時点を検出することによって、消費電力が増大を開始する時点又は減少を開始する時点を検出することができる。このため、複雑な計算を行なうことなく、簡易な構成で、消費電力の増減を検出し、給電線電流を効率良く調整することができる。 【0037】図13は、本発明の非接触給電システムの非接触給電装置の出力電力(負荷の消費電力)に対応する交流電源内部の電流、該電流の微分値、及び給電線電流の関係を示すグラフである。図13(a)〜(c)は、夫々横軸が時間であり、(a)の縦軸が消費電力に対応する交流電源内部の電流、(b)の縦軸が該電流の微分値、(c)の縦軸が給電線電流である。移動体が停止しているとき(無負荷)、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流は最小値で略一定である。このため、該電流の微分値は略0である。このとき、給電線に対して、第1電流が供給される。移動体が加速するとき(無負荷〜最大負荷)、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流は増大する。このため、該電流の微分値は正の実数値になる。このとき、給電線に対して、前記第1電流より大きい第2電流が供給される。 【0038】移動体が加速を止めて一定速度で移動しているとき(定格負荷)、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流は、加速時より少ない略一定の値となる。このため、該電流の微分値は略0になる。また、移動体が減速し、停止するときは、前記消費電力に対応する交流電源内部の電流は段階的に減少する。このため、該電流の微分値は略0である。給電線電流は、例えば、微分値が前記実数値になってから所定の時間の経過後に、又は、微分値が前記実数値になった後に略0になってから所定の時間の経過後に、第2電流から第1電流へ戻す。 【0039】第8発明に係る非接触給電システムは、複数の電流指令信号を発生する電流指令発生手段と、電流指令信号を受信し、該電流指令信号に夫々対応する大きさの電流を、前記給電線へ供給する給電手段とを備え、前記制御手段は、計時手段と、前記電流指令発生手段を制御して、前記給電手段が第1電流を供給するよう電流指令信号を発生させる手段と、第1電流を供給している場合、前記電力の増大が検出されたときに、前記電流指令発生手段を制御して、前記給電手段が前記第1電流より大きい第2電流を供給するよう電流指令信号を発生させる手段と、前記電力の増大が検出された時、又は、前記電力の増大が検出された後、前記電力の減少が検出された時、前記計時手段を用いて経過時間の計測を開始させる手段と、該経過時間が所定の経過時間を経過した場合、前記電流指令発生手段を制御して、前記給電手段が第1電流を供給するよう電流指令信号を発生させる手段とを有することを特徴とする。 【0040】第8発明にあっては、制御手段が、電流指令発生手段を制御して、通常は、給電線へ第1電流を供給するよう所定の電流指令信号を発生させる。検出器が検出した電流又は電圧が変化し、負荷の消費電力が増大したことが検出されたときは、電流指令発生手段を制御して、給電線へ前記第1電流より大きい第2電流を供給する所定の電流指令信号を発生させる。また、計時手段を用い、消費電力が増大して第2電流を供給した時から所定の時間が経過したとき、又は、第2電流の供給中に消費電力が減少を開始した時から所定の時間が経過したときに、第1電流を供給する。以上のようにして、通常は第1電流を供給し、消費電力が増大したときは第2電流を供給し、消費電力が減少したときは、適宜の時間を経て再び第1電流を供給するため、複雑な計算を行なうことなく、簡易な構成で、消費電力に応じて給電線電流を効率良く調整することができる。 【0041】第9発明に係る非接触給電システムは、前記非接触給電装置は、前記給電線と誘導結合するピックアップコイルに誘起された電圧を定電流に変換する前記ピックアップコイル及び共振コンデンサ、並びに、前記定電流を定電圧に変換するインピーダンス変換部を備え、出力電力を負荷へ供給し、また、基準電圧を発生する基準電圧発生部、前記基準電圧と、前記出力電力に対応する電圧とを比較する比較部、及び、前記電圧が前記基準電圧以上になったことを前記比較部が検出したときオン状態になるスイッチング手段を有し、前記共振コンデンサに対して並列に設けられたシャント部を備えることを特徴とする。 【0042】第9発明にあっては、消費電力が急激に減少して出力電圧が急激に増大したとき、給電線電流を急激に減少させて出力電圧を減少させることができない場合であっても、非接触給電装置として、例えば、第1発明、第2発明又は第3発明に係る非接触給電装置を用い、負荷へ出力される出力電圧が基準電圧以上となった場合に、共振コンデンサの共振を止めて、ピックアップコイルが受電した電力のインピーダンス変換部への供給を防止して出力電圧を減少させるため、前記非接触給電線装置から給電されている機器が、過剰な出力電圧によって破損することを防止でき、また、前記非接触給電線装置と同様の効果を得ることができる。 【0043】 【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。 (実施の形態 1.)図1は、本発明の実施の形態1に係る非接触給電システムを用いた移動体システムの構成を示す模式的斜視図である。図中1は、モノレール方式の移動体システムを構成するレールであり、該レール1は、工場又は倉庫等の天井に設けられている。レール1に、システムコントローラ41によって駆動制御される複数の移動体2,2,…が夫々懸架されており、各移動体2は、交流電源4を備える非接触給電システムを介して駆動用の電力を得る。 【0044】図2は、前記移動体システムに備えられた移動体2及びレール1の構成を示す模式的側面図、図3は、前記移動体2及びレール1の構成を示す模式的正面図、図4は、前記非接触給電システムの給電線40及びピックアップコイル51を示す断面図である。レール1はI字型の断面形状を有し、該レール1の一側面には、支持腕11,11,…が長手方向に適宜の間隔で設けられており、該支持腕によってレール1は天井から略水平に吊り下げられている。レール1の他側面には、取付板12aがネジ留めされており、該取付板12aの中央部に、多数の棒状部材を用いてなる支持部材12b,12b,…が略水平に並んで設けられている。 【0045】給電線40は、前記交流電源4に接続されており、該交流電源4に定電流を供給され、また、支持部材12b,12b,…の先端部に固定されることによって、レール1に沿って付設されている。移動体2は、正面視がコの字状である前後一対の車体枠21,22を備え、該車体枠21,22の上部に前輪21a及び後輪22aを夫々回動可能に備え、前輪21a及び後輪22aは、前記レール1に転接してある。また、車体枠21は、前輪21a近傍に該前輪21aに連繋する走行用のモータ24が固定してある。キャリア23は、車体枠21,22夫々の下部に渡して設けられ、車体枠21,22によってレール1の下側に吊り下げられており、被搬送物を着脱可能に取り付けることができる。 【0046】移動体2は、該移動体2に搭載された非接触給電装置7を介して給電線40から駆動用の電力を得るよう構成されており、前記非接触給電装置7が備えるピックアップコイル51を巻装したピックアップコア53は、車体枠21のレール1側に固定されている。ピックアップコア53は、断面形状がコの字状に形成された磁性体であり、ピックアップコイル51を巻回してある背部53cと、該背部53cの両端に並設された突起部53a,53bとを有する。 【0047】レール1に移動体2を載架するときは、ピックアップコア53が、給電線40と所定の間隔を隔てて対面し、給電線40が突起部53a,53bの間に位置するよう配置する。ピックアップコイル51を備える非接触給電装置7は、モータ24に接続してあり、交流電源4から給電線40へ通電された場合、該給電線40の周囲に、時間的に変化する磁束が形成され、該磁束がピックアップコイル51に鎖交することによって、該ピックアップコイル51に発生した誘導起電力が、モータ24に供給されるよう構成してある。 【0048】図5は、前記非接触給電システムの非接触給電装置7の構成を示す電気回路図である。図中40は交流電源4に接続された給電線であり、該給電線40に対し、前記移動体2に搭載してある非接触給電装置7のピックアップコイル51が近接している。非接触給電装置7は、前記ピックアップコイル51と、該ピックアップコイル51に並列に接続された共振コンデンサ52とを有する共振回路部5、受電部3、及び、出力電圧制限部6を備えている。共振回路部5は、ピックアップコイル51のインダクタンスと共振コンデンサ52のキャパシタンスとが給電線電流の周波数と共振状態になるよう構成され、ピックアップコイル51に誘起された電力を受けて、定電流源として機能する。 【0049】受電部3は、共振回路部5の出力である定電流を定電圧に変換するインピーダンス変換部31と、該インピーダンス変換部31の出力である定電圧の交流電流を全波整流するダイオードブリッジを用いた整流部32と、該整流部32が出力した電圧を平滑化する平滑コンデンサを用いた平滑部33とを備える。また、受電部3の図示しない出力端子に、モータ24が接続してあり、該モータ24に、インバータ又はサーボドライバ等の機器(図示せず)が接続してある。該機器は、非接触給電装置7から給電される。インピーダンス変換部31は、インダクタ31a及びキャパシタ31b,31cをπ型に配置し、インダクタ31aのインダクタンスとキャパシタ31b,31cのキャパシタンスとが共振状態になるよう構成されている。 【0050】出力電圧制限部6は、FET62と、交流電流を直流電流に整流するダイオードブリッジを用いた整流部61とを、共振コンデンサ52に対して夫々並列に備える。また、出力電圧制限部6は、基準電圧を発生する基準電圧発生部65、及び比較部64を備え、該比較部64の入力部に、受電部3の出力部(平滑部33とモータ24との間)と、基準電圧発生部65とを夫々接続してある。更に、出力電圧制限部6は、フォトトランジスタ63aと発光ダイオード63bとを有するフォトカプラ63を備え、FET62をフォトトランジスタ63aに接続し、比較部64を発光ダイオード63bに接続することによって、比較部64とFET62とをフォトカプラ63で接続してある。基準電圧発生部65が発生させる基準電圧の値は、予め、前記機器における入力電圧許容範囲の最大入力電圧の値以下に設定してある。 【0051】なお、インピーダンス変換部31を、インダクタ31a及びキャパシタ31b,31cを用いて構成する場合、該インダクタ31a及びキャパシタ31b,31cをπ型に配置するのみならず、インダクタ31aのインダクタンスとキャパシタ31b,31cのキャパシタンスとが共振状態になるようにして、T型に配置しても良い。また、インピーダンス変換部31を、インダクタンスとキャパシタンスとが共振状態になるようにしてπ型又はT型に配置した2つのインダクタ及び1つのキャパシタを用いて構成しても良い。また、整流部32を、全波整流するダイオードブリッジの代わりに半波整流するダイオードを用いて構成しても良い。 【0052】以上の如き非接触給電装置7は、給電線40に定電流が通電されたとき、該給電線40の周囲に生じる磁束によってピックアップコイル51に誘起された電圧を受けて共振回路部5が定電流を出力し、該定電流をインピーダンス変換部31が定電圧に変換して、整流部32及び平滑部33を介し、モータ24及び前記機器へ給電する。 【0053】比較部64は、基準電圧発生部65が発生する基準電圧と、モータ24へ出力される出力電圧とを比較する。該出力電圧が基準電圧以上になったとき、比較部64は、フォトカプラ63の発光ダイオード63bに所定の電流を出力し、該電流が与えられたとき、発光ダイオード63bが発光して、受光したフォトトランジスタ63aに誘導起電力が発生する。このとき、FET62に電圧が印加されてFET62に電流が流れ、FET62がオン状態になるため、整流部61の出力が短絡され、短絡された出力によって該整流部61と並列に接続されている共振コンデンサ52の両端がシャントされ、該共振回路部5の出力電圧及び出力電流が略0になり、受電部3へ給電されなくなる。このため、平滑部33が放電して蓄積されている電力がモータ24へ供給されて、前記出力電圧が減少する。 【0054】出力電圧が減少して前記基準電圧未満になったとき、比較部64は発光ダイオード63bに対する前記電流の出力を停止し、発光ダイオード63bの発光が停止して、フォトトランジスタ63aに誘導起電力が発生しなくなって、FET62に電流が流れずオフ状態になり、整流部61及び共振コンデンサ52がシャントされず、このため、非接触給電装置7は、共振回路部5及び受電部3を介してモータ24へ給電する。このとき、放電した平滑部33が充電されて、前記出力電圧が、出力電力に対応した電圧まで上昇する。 【0055】以上のようにして、本実施の形態の非接触給電装置7は、出力電圧制限部6を用いて出力電圧を監視し、出力電圧が基準電圧未満であるときは、共振回路部5から受電部3へ電力を供給し、出力電圧が基準電圧以上になったときは、共振回路部5から受電部3への電力の供給を遮断し、次に、出力電圧が基準電圧未満になったときに、共振回路部5から受電部3への電力の供給を再開する。即ち、出力電圧が、非接触給電装置7の入力電圧許容範囲を上回る前に、出力電圧を減少させることができる。このため、非接触給電装置7は、過剰な出力電圧による前記機器の破損を防止することができる。また、出力電圧を基準電圧以下に制限することができるため、出力電圧の変動幅を小さくすることができる。 【0056】また、非接触給電装置7には交流電源回生機能がないが、モータ24に負トルクが加わり、回生電力が発生し、非接触給電装置7の電圧が異常上昇した場合であっても、出力電圧制限部6によって受電部3への電力供給を遮断し、前記回生電力を非接触給電装置7に接続されている他の電気機器に消費させて前記電圧を減少させることができるため、過電圧による前記機器の破損を防止することができる。また、給電線40とピックアップコア53又はピックアップコイル51との間の距離が、移動体2の揺れ又は事故等によって、所定の距離より小さくなり、出力電圧が上昇した場合であっても、出力電圧制限部6によって、出力電圧が基準電圧を超過することを防止できる。 【0057】また、非接触給電装置7は、FET62ではなく、インピーダンス変換部31を用いて定電圧を出力しているので、FET62は出力電圧が基準電圧以上である場合のみ動作すれば良く、また、出力電圧が基準電圧未満のときは、出力電圧制限部6が動作しないため、ピックアップコイル51の能力を最大限に活かすことができる。更に、フォトトランジスタ63a及び発光ダイオード63bでFET62をオン・オフするため、機械的なスイッチングより切り替えが早く、また、ノイズが発生しない。 【0058】(実施の形態 2.)図6は、本発明の実施の形態2に係る非接触給電システムの構成を示す電気回路図である。図中7は非接触給電装置であり、該非接触給電装置7は、モータ24に接続された受電部3、ピックアップコイル51と共振コンデンサ52とを有する共振回路部5、及び、該共振回路部5の出力を適宜シャントして出力電圧を制限する出力電圧制限部6を備え、ピックアップコイル51と給電線40とが近接配置されている。 【0059】交流電源4は、商用交流電源408の出力を整流し平滑化すべく、ダイオードブリッジ及び平滑コンデンサで構成された整流・平滑部400と、該整流・平滑部400の出力を交流電流に変換すべく、パワートランジスタで構成されたインバータ部401と、該インバータ部401が出力した交流電流を定電流に変換すべく、インダクタ42a,42b及びキャパシタ42cをT型に配置してなるインピーダンス変換部402とを備える。該インピーダンス変換部402は、インダクタ42a,42bのインダクタンスとキャパシタ42cのキャパシタンスとが給電線電流の周波数と共振状態になるよう構成されている。インピーダンス変換部402の出力部に前記給電線40が接続されて、交流電源4は給電線40に定電流を供給する。 【0060】また、交流電源4は、所要の給電線電流を出力すべく、CPU407と、該CPU407に制御されて、基準値信号である電流指令信号を発生させる電流指令発生部403と、給電線40へ出力する定電流の値を検出する電流センサ405と、該電流センサ405及び前記インバータ部401に接続されており、前記電流指令信号を受信し、また、電流センサ405の検出結果に基づき、該検出結果をフィードバックしてインバータ部401を制御し、該インバータ部401が出力する定電圧を調整するパルス幅制御部404とを備える。 【0061】前記電流指令信号としては、第1電流指令信号と第2電流指令信号とを用い、第1電流指令信号がパルス幅制御部404に送信された場合は、該パルス幅制御部がインバータ部401を制御し、該インバータ部401のパワートランジスタがオン状態になるパルス幅を調整することによって、通常時に給電線40へ供給すべき第1定電流を発生させ、第2電流指令信号がパルス幅制御部404に送信された場合は、モータ24の最大負荷時に給電線40へ供給すべき第1定電流より大きな第2定電流を発生させるよう構成してある。 【0062】電流センサ82は、インピーダンス変換部402内部に設けられている。該電流センサ82をインピーダンス変換部402内部に設けるときは、該電流センサ82が検出する電流の変化と、モータ24に供給される出力電力(モータ24の消費電力)の変化とが対応する位置に、電流センサ82を設ける。本実施の形態では、キャパシタ42cの電流を検出する。電流センサ82の検出結果は、負荷検出部81へ与えられ、該負荷検出部81は、公知の微分回路を用いてなり、前記検出結果を微分する。負荷検出部81が出力する微分値は、移動体2が停止しているときに所定の閾値未満(略0)であり、移動体2が加速を開始して前記消費電力が増大を開始したときに、前記閾値以上となり、前記消費電力が減少を開始したとき(移動体2が加速を止めて定速で走行を開始したとき、減速したとき、又は停止したとき)に、前記閾値未満となる。 【0063】また、CPU407は、タイマ406に接続されている。CPU407は、通常は、基準値発生部403を制御して、第1電流指令信号を発生させ、負荷検出部81が出力した微分値が前記閾値以上になったか否かを判定し、該閾値以上になった場合は、基準値発生部403を制御して、第2電流指令信号を発生させ、次に、微分値が前記閾値未満になったか否かを判定し、該閾値未満になった場合は、タイマ406を用いて時間の計測を開始させ、所定の時間が経過したとき、第1電流指令信号を発生するよう電流指令発生部403を制御し、次に、微分値が前記閾値以上になったか否かを判定する。 【0064】なお、電流センサ82は、キャパシタ42cの電流を検出しているが、モータ24の消費電力の変化に対応する変化を有する電流であれば、インバータ部401の出力電流又は整流・平滑部400の出力電流等を検出しても良い。また、電流センサではなく電圧センサを用い、モータ24の消費電力の変化に対応する変化を有する電圧(キャパシタ42cの電圧、又は整流・平滑部400が出力する電圧等)を検出しても良い。また、インピーダンス変換部402を、インダクタ42a,42b及びキャパシタ42cを用いて構成する場合、該インダクタ42a,42b及びキャパシタ42cをT型に配置するのみならず、π型に配置しても良い。また、インピーダンス変換部402を、2つのキャパシタ及び1つのインダクタを用いて構成して該インダクタ及び前記キャパシタをπ型又はT型に配置しても良い。また、インダクタの1又は複数を、給電線を用いて構成しても良い。更に、負荷検出部81又は電流センサ82は、交流電源4内部に設けてもよく、交流電源4外部に設けても良い。その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。 【0065】図7は、前記非接触給電システムが備える交流電源4による定電流の供給処理手順を示すフローチャートである。CPU407は、電流指令発生部403を制御して、第1電流指令信号を発生させる(S1)。このとき、該第1電流指令信号を受信したパルス幅制御部404の作用によって、交流電源4は、給電線40へ第1定電流を供給する。電流センサ82が、モータ24の消費電力に対応する交流電源4内部の電流の値を検出する(S2)。次に、前記電流センサ82の検出結果を用いて、負荷検出部81が前記検出結果の微分値を検出する(S3)。 【0066】CPU407は、前記微分値が所定の閾値以上であるか否かを判定し(S4)、前記閾値未満の場合は(S4でNO)、S2へ処理を戻す。前記閾値以上の場合は(S4でYES)、電流指令発生部403を制御して、第2電流指令信号を発生させる(S5)。このとき、該第2電流指令信号を受信したパルス幅制御部404の作用によって、交流電源4は、給電線40へ第1定電流より大きい第2定電流を供給する。更に、電流センサ82が、モータ24の消費電力に対応する交流電源4内部の電流の値を検出する(S6)。次に、前記電流センサ82の検出結果を用いて、負荷検出部81が前記検出結果の微分値を検出する(S7)。 【0067】CPU407は、前記微分値が所定の閾値未満か否かを判定し(S8)、該閾値以上の場合は(S8でNO)、S6へ処理を戻す。前記閾値未満の場合は(S8でYES)、タイマ406を用いて時間の計測を開始させ(S9)、次に、所定の時間が経過したか否かを判定し(S10)、所定の時間が経過した場合は(S10でYES)、S1へ処理を戻し、電流指令発生部403を制御して、第1電流指令信号を発生させる。所定の時間が経過していない場合は(S10でNO)、S10へ処理を戻して計時を継続する。 【0068】以上の如き非接触給電システムは、交流電源4が、商用交流電源408から整流・平滑部400を介して供給された電力をインバータ部401で交流電流に変換し、該交流電流をインピーダンス変換部402で定電流に変換し、また、電流指令発生部403が発生させた第1電流指令信号と電流センサ405の検出結果とに基づいて、パルス幅制御部404がインバータ部401を制御することによって、給電線40へ第1定電流を供給する。このとき、非接触給電装置7においては、給電線40の周囲に発生する磁束によって該ピックアップコイル51に誘起された電力を受けて共振コンデンサ52が定電流を出力し、該定電流を定電圧に変換し、更に整流し平滑化する受電部3を介して、モータ24へ第1電力を供給する。 【0069】モータ24の消費電力が増大したとき(例えば移動体2が加速を開始したとき)、モータ24に対する出力電力は、消費電力の増大に応じて増加を開始し、前記出力電力の増加開始に応じて、電流センサ82の検出結果も増加を開始する。該検出結果を負荷検出部81が微分し、微分値が所定の閾値以上になった場合、交流電源4は、電流指令発生部403が発生させた第2電流指令信号と電流センサ405の検出結果とに基づいて、パルス幅制御部404がインバータ部401を制御することによって、給電線40へ第2定電流を供給する。このとき、非接触給電装置7においては、第1電力より大きな第2電力をモータ24へ供給する。 【0070】次に、モータ24の消費電力が減少を開始したとき(例えば移動体2が加速を終了したとき)、モータ24に対する出力電力は、消費電力の減少に応じて減少を開始し、前記出力電力の減少に応じて、電流センサ82の検出結果も減少を開始する。該検出結果を負荷検出部81が微分し、微分値が所定の閾値未満になった場合、交流電源4は、所定の時間の経過後、電流指令発生部403が発生させた第1電流指令信号と電流センサ405の検出結果とに基づいて、パルス幅制御部404がインバータ部401を制御することによって、給電線40へ第1定電流を供給する。即ち、第1定電流の供給中に、負荷検出部81及び電流センサ82を用いて、給電線40に供給すべき定電流を増加させて第2定電流にすべきタイミングを判定することができるため、消費電力の増大時に第1定電流の供給を継続することによって、非接触給電装置7の出力電圧が、機器の入力電圧許容範囲の最低値未満となり、機器の保護回路が作動してモータ24が停止することを防止できる。 【0071】また、第2定電流の供給中に、負荷検出部81及び電流センサ82、並びにタイマ406を用いて、給電線40に供給すべき定電流を減少させて第1定電流にすべきタイミングを判定することができるため、消費電力の減少時に第2定電流の供給を継続することによって、給電線損失が増大すること、及び、コストが増大することを防止でき、更に、大型のピックアップコア又は共振コンデンサ等を備える必要がない。また、負荷検出部81及び電流センサ82、並びにタイマ406は、交流電源4側に設けるため、負荷検出部81及び電流センサ82等を各移動体2に設ける必要がない。 【0072】また、消費電力の増減に対応する電流の微分値を用いて、該微分値の増減で消費電力の増減を判定するため、例えば消費電力の合計電力を推定する複雑な消費電力推定回路が必要なく、装置を簡易に構成することができる。更に、第2電力をモータ24へ供給している場合であって、モータ24の消費電力が急激に減少したとき(例えば移動体2が急停車したとき)、モータ24に対する出力電力は、消費電力の減少に応じて急激に減少し、同時に、出力電圧が急激に増大する。該出力電圧が、非接触給電装置7の入力電圧許容範囲の最大値(基準電圧)以上となった場合、前記非接触給電装置7に設けられている出力電圧制限部6が作動するため、実施の形態1と同様の効果を得ることができ、消費電力の急激な減少に対して給電線電流を減少させるべき制御が間に合わない場合であっても、出力電圧の過剰な上昇による機器の破損を防止することができる。 【0073】なお、CPU407は、第2電流指令信号を発生するよう電流指令発生部403を制御した場合に、タイマ406を用いて時間の計測を開始させ、所定の時間が経過したとき、第1電流指令信号を発生するよう電流指令発生部403を制御しても良い。即ち、給電線電流を増加させた後、消費電力の減少を検出することなく、所定時間の経過後に、給電線電流を減少させても良い。 【0074】(実施の形態 3.)図8は、本発明の実施の形態3に係る非接触給電装置7の構成を示す電気回路図である。非接触給電装置7は、例えば、実施の形態1又は2に係る非接触給電システムのような非接触給電システムに備えられる。出力電圧制限部6は、FET68と、交流電流を、全波整流波形を有する直流電流に整流するダイオードブリッジを用いた整流部61とを、夫々共振コンデンサ52に対して並列に備え、チョークコイル67を、FET68に対して直列に備える。また、出力電圧制限部6は、基準電圧を発生する基準電圧発生部65、及び比較部64を備え、該比較部64の入力部に、受電部3の出力部(平滑部33とモータ24との間)と、基準電圧発生部65とを夫々接続してある。 【0075】更に、出力電圧制限部6は、フォトトランジスタ63aと発光ダイオード63bとを有するフォトカプラ63を備え、FET68をフォトトランジスタ63aに接続し、比較部64を発光ダイオード63bに接続することによって、比較部64とFET68とをフォトカプラ63で接続してある。比較部64は、基準電圧発生部65が発生する基準電圧と、モータ24へ出力される出力電圧とを比較する。該出力電圧が基準電圧以上になったとき、比較部64は、フォトカプラ63の発光ダイオード63bに所定の電流を出力し、該電流が与えられたとき、発光ダイオード63bが発光して、受光したフォトトランジスタ63aに誘導起電力が発生する。このとき、FET68に電圧が印加されて、前記直流電流がFET68に流れ、FET68がオン状態になる。また、前記直流電流をチョークコイル67がなまらせて、前記直流電流の過渡的なピーク電流を制限する(減少させる)。 【0076】また、FET68がオン状態になるため、整流部61の出力が短絡され、短絡された出力によって該整流部61と並列に接続されている共振コンデンサ52の両端がシャントされ、該共振回路部5の出力電圧及び出力電流が略0になり、受電部3へ給電されなくなる。このため、平滑部33が放電して蓄積されている電力がモータ24へ供給されて、前記出力電圧が減少する。 【0077】出力電圧が減少して前記基準電圧未満になったとき、比較部64は、発光ダイオード63bに対する前記所定の電流の出力を停止し、発光ダイオード63bの発光が停止して、フォトトランジスタ63aに誘導起電力が発生しなくなって、FET68に前記直流電流が流れずオフ状態になり、整流部61及び共振コンデンサ52がシャントされず、このため、非接触給電装置7は、共振回路部5及び受電部3を介してモータ24へ給電する。このとき、放電した平滑部33が充電されて、前記出力電圧が、出力電力に対応した電圧まで上昇する。その他、実施の形態1に対応する部分には同一符号を付してそれらの説明を省略する。 【0078】以上のようにして、本実施の形態の非接触給電装置7は、実施の形態1又は2に係る非接触給電装置7と同様の効果を得ることができる。また、整流部61の出力は全波整流波形なので、チョークコイル67が、FET68に流れる過渡的なピーク電流を抑制させる電流制限手段として機能するため、実施の形態1のFET62よりも小型のFET68を用いて装置を構成することができる。なお、本実施の形態では、電流制限手段としてチョークコイルを用いるのが好適であるが、チョークコイルの代わりに、例えば抵抗器を用いて電流制限手段となしても良い。 【0079】 【発明の効果】本発明の非接触給電装置によれば、負荷へ供給される出力電圧が基準電圧以上となった場合に、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントするシャント部を前記共振コンデンサに対して並列に設け、基準電圧発生部が発生させる基準電圧と、負荷へ供給される出力電力に対応する電圧(例えば出力電圧)とを比較させるべく、比較部の入力に、基準電圧発生部と、例えば負荷を接続する出力部とを接続しておく。シャント部は、通常、オフ状態にしておき、前記出力電圧が基準電圧以上になったとき、スイッチング手段によってオン状態になり、オン状態になったシャント部が、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントする。このとき、該ピックアップコイル及び共振コンデンサからインピーダンス変換部へ供給される電力が略0になるため、出力電力が基準電圧を超過して上昇せず、逆に、出力電圧を減少させることができる。即ち、装置から給電されている機器の入力電圧許容範囲の最大入力電圧を基準電圧として用いる場合、過剰な出力電圧による前記機器の破損を防止することができる。 【0080】また、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントすることによって出力電圧の過剰な上昇を防止できるため、前記機器の破損を防止すべく、無負荷時の出力電圧から最大負荷時の出力電圧までを入力電圧許容範囲として有する部品、例えば断面積が大きなピックアップコア又は大容量の平滑コンデンサ等を用いてなる大型の非接触給電装置を用いる必要がなく、装置を小型化することができる。更に、ピックアップコイル、共振コンデンサ、及びインピーダンス変換部は、通電された給電線と誘導結合しているピックアップコイルが給電線から受電し、該ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力した定電流を、インピーダンス変換部で定電圧に変換して、負荷へ供給することができるため、共振コンデンサが出力する定電流を、例えばFETを用いてなるシャント部で定電圧に変換する必要がなく、出力電圧が基準電圧未満である場合はシャント部をオフ状態にしておくことができ、受電効率を悪化させることがない。 【0081】また、負荷へ供給される出力電圧が基準電圧以上になったことを比較部が検知したとき、フォトカプラの発光素子を発光させ、前記フォトカプラの受光素子が受光したとき、シャント部をオン状態にすることにより、該シャント部は、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントし、該ピックアップコイル及び共振コンデンサから出力される電力を略0にして、出力電圧を減少させる。出力電圧が基準電圧未満であるときは、比較部がフォトカプラに対して前記電流を出力せず、フォトカプラがシャント部に電流を流さない。このとき、シャント部はオフ状態になり、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力がシャントされないため、該ピックアップコイル及び共振コンデンサからインピーダンス変換部へ電力が供給される。これにより、ピックアップコイルの受電能力を効率良く制限して、受電効率を悪化させることなく、出力電圧の過剰な上昇によって、装置から給電されている機器が破損することを防止できる。 【0082】また、整流部と、スイッチング手段によってオン状態又はオフ状態になるトランジスタとを用い、比較部を、基準電圧発生部と、例えば負荷を接続する出力部とに接続しておき、基準電圧発生部が発生させる基準電圧と、負荷へ供給される出力電圧とを比較させる。共振コンデンサに流れている電流は交流電流であるため、該共振コンデンサに対して、シャント部の整流部を並列に設け、該整流部に対してトランジスタを並列に設ける。該トランジスタを、通常、オフ状態にしておき、前記出力電圧が基準電圧以上になったとき、スイッチング手段によってオン状態にする。オン状態のトランジスタを用いて整流部の出力を短絡し、短絡された出力が、ピックアップコイル及び共振コンデンサが出力する電力をシャントする。このとき、該ピックアップコイル及び共振コンデンサからインピーダンス変換部へ供給される電力が略0になるため、出力電力が基準電圧を超過して上昇せず、逆に、出力電圧を減少させることができる。即ち、装置から給電されている機器の入力電圧許容範囲の最大入力電圧を基準電圧として用いる場合、過剰な出力電圧による前記機器の破損を防止することができる。 【0083】また、シャント部に流れる電流を減少させる電流制限手段として、例えば抵抗器を用いることにより、シャント部に流れる電流を減少させて制限する。この場合、制限された電流に応じた電流容量を有する小型の部品を用いてシャント部を構成することができるため、シャント部を小型化することができる。また、例えば整流部を用いてシャント部を構成する場合、整流部の出力は全波整流波形なので、電流制限手段としてコイルを用いることができる。また、全波整流波形で電流制限を行なう場合、抵抗器よりコイルの方が小型にできるため、シャント部を更に小型化することができる。 【0084】本発明の非接触給電システムによれば、電流又は電圧を検出する検出器を、該検出器が、負荷の消費電力(非接触給電装置の出力電力)の変化に応じて変化する電流又は電圧(例えば消費電力が増大したときに増大する電流)を検出すべく交流電源内部又は交流電源外部の適宜の位置に設ける。前記電流又は電圧が略一定値を保持し、次に、該電流又は電圧が増大若しくは減少を開始した場合、該電流又は電圧が増大若しくは減少を開始した時点以降、消費電力が増大又は減少を開始することがわかる。このため、電力検出部は、前記検出器の検出結果に基づいて、消費電力が増大を開始する時点又は減少を開始する時点を検出することができる。このとき、制御手段は、消費電力の変化に応じて給電線電流を調整することができるため、過少な出力電圧によって、非接触給電装置から給電されている機器の保護回路が作動して該機器の動作が停止することを防止でき、また、増加させた給電線電流の供給を継続して、給電線損失が増大すること、及び、コストが増大することを防止できる。 【0085】また、消費電力増大時に給電線電流を増加させる場合は、非接触給電装置に備えられたピックアップコイルに流れるコイル電流を減少させることができ、このためコイルの発熱を低減することができ、また、前記ピックアップコイルに鎖交する磁束密度を低減することができるため、ピックアップコア及びピックアップコイルを小型化することができる。また、非接触給電装置に備えられた共振コンデンサの電流(電圧)を低減することができるため、前記共振コンデンサを小型化することができる。即ち、消費電力に応じて給電線電流を増減させることによって、装置を小型化することができる。更に、電流又は電圧を検出する検出器を交流電源に設けることができるため、消費電力を検出するための検出器を移動体に設ける必要がない。 【0086】また、交流電源に関する電流又は電圧を検出し、該電流又は電圧の微分値に基づいて負荷が消費する電力の増減を検出し、該電力の増減に応じて給電線電流を制御することにより、電力検出部として、例えば公知の微分回路を用い、検出器が検出した電流又は電圧の信号を前記電力検出部に入力することによって、前記電流又は電圧を微分する。微分値が略0を保持し、次に増大又は減少を開始した場合、消費電力が増大又は減少を開始したことがわかる。即ち、前記電力検出部の検出結果に基づき、前記微分値が増大又は減少を開始した時点を検出することによって、消費電力が増大を開始する時点又は減少を開始する時点を検出することができる。このため、複雑な計算を行なうことなく、簡易な構成で、消費電力の増減を検出し、給電線電流を効率良く調整することができる。 【0087】また、制御手段が、電流指令発生手段を制御して、通常は、給電線へ第1電流を供給するよう所定の電流指令信号を発生させる。検出器が検出した電流又は電圧が変化し、負荷の消費電力が増大したことが検出されたときは、電流指令発生手段を制御して、給電線へ前記第1電流より大きい第2電流を供給する所定の電流指令信号を発生させる。また、計時手段を用い、消費電力が増大して第2電流を供給した時から所定の時間が経過したとき、又は、第2電流の供給中に消費電力が減少を開始したときに、第1電流を供給する。以上のようにして、通常は第1電流を供給し、消費電力が増大したときは第2電流を供給し、消費電力が減少したときは、適宜の時間を経て再び第1電流を供給するため、複雑な計算を行なうことなく、簡易な構成で、消費電力に応じて給電線電流を効率良く調整することができる。 【0088】更に、負荷が消費する電力の変化に応じて給電線電流を制御する手段と、負荷へ供給される出力電圧を基準値電圧以下に制限する手段とを備えることにより、消費電力が急激に減少して出力電圧が急激に増大したとき、給電線電流を急激に減少させて出力電圧を減少させることができない場合であっても、非接触給電装置として、例えば、請求項1乃至3の何れかに記載の非接触給電装置を用い、負荷へ出力される出力電圧が基準電圧以上となった場合に、共振コンデンサの共振を止めて、ピックアップコイルが受電した電力のインピーダンス変換部への供給を防止して出力電圧を減少させるため、前記非接触給電線装置から給電されている機器が、過剰な出力電圧によって破損することを防止でき、また、前記非接触給電線装置と同様の効果を得ることができる等、本発明は優れた効果を奏する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003355 【氏名又は名称】株式会社椿本チエイン 【住所又は居所】大阪府大阪市中央区城見2丁目1番61号
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| 【出願日】 |
平成14年5月31日(2002.5.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078868 【弁理士】 【氏名又は名称】河野 登夫
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| 【公開番号】 |
特開2003−209903(P2003−209903A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月25日(2003.7.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−159556(P2002−159556) |
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