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【発明の名称】 ハイブリッド車両の制御装置
【発明者】 【氏名】大津 英一
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株式会社日立製作所自動車機器グループ内

【氏名】後藤 広生
【住所又は居所】茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株式会社日立製作所自動車機器グループ内

【要約】 【課題】触媒の状態に応じて電動機による加速アシスト量を制御し、排気性能を向上させること。

【解決手段】エンジンの排気ガスを浄化する触媒20の活性状況をエンジン冷却水温などにて検出し、触媒20の活性状況が低いほどアクセル操作量に対するモータジェネレータ2による加速アシスト量を増加する。電池32の充電状態が少なくなったら、モータジェネレータ2による加速アシスト量を制限する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 内燃機関と電動機とを車両走行用の駆動力源として有し、アクセル操作手段のアクセル操作量に応じて前記内燃機関と前記電動機の駆動を制御し、前記電動機によって加速アシストを行うハイブリッド車両の制御装置において、前記内燃機関の排気ガスを浄化する触媒の活性状況を検出する触媒活性状況検出手段と、前記触媒活性状況検出手段により触媒活性状況に関する情報を入力し、触媒活性状況が低い場合には高い場合に比して前記電動機による加速アシスト量を増加する加速アシスト制御手段と、を有することを特徴とするハイブリッド車両の制御装置。
【請求項2】 前記加速アシスト制御手段は、触媒の活性状況が低いほど加速アシストを開始するアクセル操作量を低下することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項3】 前記加速アシスト制御手段は、触媒の活性状況が低いほど加速アシストを開始するアクセル操作量を低下し、加速アシスト開始アクセル操作量よりアクセル操作量が増大することに応じて前記電動機による加速アシスト量を増大することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項4】 前記加速アシスト制御手段は、単位時間当たりの前記アクセル操作量の変化量に応じて前記電動機による加速アシスト量を制限することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項5】 前記加速アシスト制御手段は前記電動機の電源である電池の充電状態に応じて前記電動機による加速アシスト量を制限することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項6】 前記電動機の温度を検出する電動機温度検出手段を有し、前記加速アシスト制御手段は、前記電動機温度検出手段により検出される前記電動機の温度に応じて前記電動機による加速アシスト量を制限することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【請求項7】 前記活性状況検出手段が触媒活性状況を代表するエンジン冷却水温を検出する冷却水温検出手段であることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のハイブリッド車両の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関と電動機とを車両走行用の駆動力源とするハイブリッド車両の制御装置に関し、特に、電動機による加速アシストを行うハイブリッド車両の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関と電動機とを車両走行用の駆動力源とするハイブリッド車両において、アクセル操作量が大きい時には、電動機によって加速アシストを行い、内燃機関の急激な出力増大を避け、NVH(騒音、振動、乗り心地)、燃料経済性、エミッション性能を改善するものがある(特開昭63−284030号公報)。更には、電動機の電源の電力消費量を抑えるために、NVH、燃料経済性、エミッション性能の悪化が顕著な急加速時、すなわち、アクセル操作量の増加が所定値より大きい時に限って電動機による加速アシストを行うハイブリッド車両が提案されている(特開平10−23608号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】排気ガス浄化を行う触媒(触媒コンバータ)を排気系に有する内燃機関では、触媒の活性化が不十分な時ほど、触媒による排気ガス浄化が良好に行わないから、触媒の活性化が充分でない冷間始動後の暖機過程における加速時には、エミッション性能が悪化する。
【0004】電動機による加速アシストを行わずに、エンジン冷却水温25℃で安定した状態から、図11に示されているような11モードと呼ばれている車速パターンで走行して、炭化水素の排出量を測定すると、図12に示されているように、エンジン始動に伴う30秒後の増加ピークと、1回目加速に伴う70秒後の増加ピークが観測された。
【0005】同じ走行パターンを4回繰返したのに、1回目加速時のみ炭化水素の排出量が多い理由は、1回目加速時では、エンジン冷却水温(図13参照)と相関性を有する触媒温度が低く、触媒の活性化が不十分で、その後、エンジン冷却水温が上昇して触媒が活性化し、触媒によって排気ガスが浄化されるようになったためである。
【0006】本発明は、上述の如き問題点を解消するためになされたもので、その目的とするところは、エミッション性能の改善に関して、電動機による加速アシストを有効に行い、併せて電動機の電源の電力消費を最小限に抑えるハイブリッド車両の制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、本発明によるハイブリッド車両の制御装置は、基本的には、内燃機関と電動機とを車両走行用の駆動力源として有し、アクセル操作手段のアクセル操作量に応じて前記内燃機関と前記電動機の駆動を制御し、前記電動機によって加速アシストを行うハイブリッド車両の制御装置において、前記内燃機関の排気ガスを浄化する触媒の活性状況を検出する触媒活性状況検出手段と、前記触媒活性状況検出手段により触媒活性状況に関する情報を入力し、触媒活性状況が低い場合には高い場合に比して前記電動機による加速アシスト量を増加する加速アシスト制御手段とを有するものである。
【0008】前記の如く構成された本発明によるハイブリッド車両の制御装置によれば、触媒活性状況が低い場合には高い場合に比して電動機による加速アシスト量を増加することが行われ、触媒の活性化が充分でない冷間始動後の暖機過程における加速時の内燃機関よりのエミッション排出量が減少する。触媒の活性状況検出は、触媒活性状況を代表する物理量として、エンジン冷却水温の検出でよく、触媒の活性状況検出のために、特別なセンサを必要としない。
【0009】本発明によるハイブリッド車両の制御装置では、加速アシスト制御手段は、詳細制御特性として、触媒の活性状況が低いほど加速アシストを開始するアクセル操作量を低下し、更には、加速アシスト開始アクセル操作量よりアクセル操作量が増大することに応じて電動機による加速アシスト量を増大する。これにより、触媒活性状況が低い場合には高い場合に比して電動機による加速アシスト量が増加する。
【0010】また、本発明によるハイブリッド車両の制御装置では、加速アシスト制御手段は、更に、単位時間当たりの前記アクセル操作量の変化量に応じて前記電動機による加速アシスト量を制限する。また、本発明によるハイブリッド車両の制御装置では、前記加速アシスト制御手段は、更に、前記電動機の電源である電池の充電状態に応じて前記電動機による加速アシスト量を制限する。また、本発明によるハイブリッド車両の制御装置は、更に、前記電動機の温度を検出する電動機温度検出手段を有し、前記加速アシスト制御手段は、前記電動機温度検出手段により検出される前記電動機の温度に応じて前記電動機による加速アシスト量を制限する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照して本発明のハイブリッド車両の制御装置の一実施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態による制御装置を組込まれたハイブリッド車両の主要構成を示している。
【0012】ハイブリッド車両は、駆動力源(原動機)として、内燃機関(エンジン)1と、モータジェネレータ(以下MGと云う)2とを有している。MG2にはMG回転軸(図示省略)に連結されたMG変速機3が一体的に設けられており、MG変速機3が伝動ベルト機構4によってエンジン1側に接続されている。エンジン1とMG2の駆動力は変速装置5を介して車輪6に伝達される。MG変速機3は、遊星歯車式変速装置等により構成され、内蔵の電磁クラッチ、ブレーキ(図示省略)のオン・オフ動作により、減速状態と等速状態との間に切り換り、エンジン1とMG2との速度比を切り換える。
【0013】車両全体の制御装置であるハイブリッド制御装置(HCU)10は、キースイッチ11の信号(キースイッチ信号)によりハイブリッド車両システムの起動および停止を行い、アクセルペダル12、ブレーキペダル13の操作信号、すなわち、アクセル操作量信号とブレーキ信号に応じて車輪6の回転に必要なトルクが与えられるように、エンジン1を制御する制御装置(PCM)15と、MG2およびMG変速機3を制御する制御装置(MCU)16とに指令信号を出力する。MCU16は、インバータによる電力変換部を含み、交流−直流変換を双方向に行うことができる。
【0014】PCM15は、クランク角センサ(エンジン回転数センサ)17よりクランク角信号を、エンジン冷却水温を検出する水温センサ18より水温信号を、エンジン排気側に設けられている酸素濃度センサ19より酸素濃度信号を入力する。なお、酸素濃度センサ19より下流側のエンジン排気系には触媒コンバータ20が設けられている。触媒コンバータ20は触媒作用によってエンジン1より排出される排気ガスを浄化する。
【0015】PCM15は、クランク角センサ17よりのクランク角信号より求められたエンジン回転数とHCU10よりのトルク指令値より求めるスロットル弁21の目標開度をスロットル開度制御装置22に指令し、換言すれば、スロットル開度指令信号をスロットル開度制御装置22へ出力して空気流量を制御し、水温センサ18が検出するエンジン冷却水温や酸素濃度センサ19の検出信号などに応じて補正された燃料噴射指令信号を燃料噴射装置23へ出力し、燃料噴射装置23による燃料噴射時間を制御する。燃料噴射装置23より噴射された燃料とスロットル弁21により流量を計量された空気とによる混合気は、吸気弁24により開閉される吸気ポート25からシリンダ内の燃焼室26へ吸込まれ、点火装置27によって着火される。
【0016】エンジン1は、混合気の爆発エネルギによってピストン28を動かし、車輪6やMG2を回転駆動する。燃焼室26の燃焼ガスは、排気弁29によって開閉される排気ポート30から燃焼室26外に排出され、触媒コンバータ20で浄化された後、大気中へ排出される。
【0017】MG2は、二次電池であるバッテリ32を電源としており、バッテリ32の電気エネルギ(直流)をMCU16によって交流に変換して与えられることで、電動機(モータ)として機能して駆動力を発生し、MG変速機3、伝動ベルト機構4を介してつながるエンジン1の始動や車輪6の駆動を行う。バッテリ32は、MG2の電源であり、HCU10などの電源である12Vバッテリとは別のもので、本実施の形態では42Vバッテリである。
【0018】MG2は、車輪6の運動エネルギあるいはエンジン1の駆動力によりMG変速機3を介して回転駆動されることにより、発電機として機能して発電を行う。MG2の発電電力はMCU16によって直流に変換されてバッテリ32に蓄えられる。これにより、MG2はバッテリ32の充電を行う。
【0019】MCU16は、MG変速機3の切換制御として、基本的には、大きなMG出力を必要とするエンジン始動の前に、「減速」指令により、MG変速機3を減速状態(ギア比10:1程度)とし、車両走行時等は、「等速」指令により、MG変速機3を減速状態から中立位置にして等速状態(ギア比2:1程度)におけるエンジン回転数に見合う回転数にMG2の回転数に下げた後に、MG変速機3を中立位置から等速状態に切り換える制御を行う。
【0020】HCU10は、MG2による加速アシストを制御する加速アシスト制御部33を含んでいる。加速アシスト制御部33は、触媒コンバータ20の活性状況を代表する情報として、触媒コンバータ20の活性状況と相関性があるエンジン冷却水温を水温センサ18より入力し、エンジン冷却水温が低い場合には高い場合に比してMG2による加速アシスト量を増加する制御を行う。
【0021】つまり、触媒コンバータ20が活性化されるまでの間は、加速時のMG2によるアシストを積極的に行ってエンジン負荷の増加を減らして排気ガス性能を向上させる。そして、そこで使った電気エネルギは、触媒コンバータ20が活性化した後、加速時のMG2によるアシストを減らし、積極的に充電して補う。
【0022】このエンジン冷却水温対応(触媒活性状況対応)の加速アシスト制御は、次のように行われる。
(1)エンジン冷却水温が低いほど加速アシストを開始するアクセル操作量を低下し、加速アシスト開始アクセル操作量よりアクセル操作量が増大することに応じてMG2による加速アシスト量を増大する。
(2)単位時間当たりのアクセル操作量の変化量に応じてMG2による加速アシスト量を制限する。
(3)MG2の電源であるバッテリ32の充電状態に応じてMG2による加速アシスト量を制限する。
(4)MG温度センサ34によって検出されるMG2の温度に応じてMG2による加速アシスト量を制限する。
【0023】つぎに、ハイブリッド車両の動作を、HCU10に組み込まれたソフトウェアの実行により具現される制御処理(ハイブリッド制御)を図2に示されているフローチャートを参照して説明する。本処理は、10ms毎に実行する。まず、キースイッチ11およびアクセルペダル12、ブレーキペダル13の操作信号を入力する(ステップ101)。
【0024】つぎに、PCM15やMCU16に対してトルク指令や運転モードなどのデータを送信し、MCU16からはMG2の回転数やバッテリ32の残量(SOC)、MG変速機3の位置を、PCM15からはエンジン回転数(Ne)、エンジン冷却水温(TW)、そして完爆判定情報を受信する(ステップ102)。
【0025】つぎに、キースイッチ11およびアクセルペダル12、ブレーキペダル13の操作信号、冷却水温度、完爆判定情報より、運転モードを判定する(ステップ103)。運転モード判定は、エンジンが完爆してなくて、冷却水温度が低いあるいはアクセルペダル12を踏んでいるか、あるいはブレーキペダル13を離している場合には、「エンジン始動モード」とし、冷却水温度が高く、アクセルペダル12を離していてしかもブレーキペダル13を踏んでいる場合には、「アイドル停止モード」とする。それ以外の場合は、「走行・発電モード」とする。
【0026】つぎに、エンジン1及びMG2、MG変速機3に対する指令を演算するルーチン(エンジン/MG指令ルーチン)を実行する(ステップ104)。エンジン/MG指令ルーチンを図3に示されているフローチャートを参照して説明する。
【0027】まず、運転モードが「エンジン始動モード」であるか否かを判定する(ステップ201)。運転モードが「エンジン始動モード」であれば(ステップ201肯定)、MG変速機3への指令を「減速」とし(ステップ202)、エンジン始動制御として、MG2への指令をエンジン始動のための回転数指令、PCM15への指令をエンジン回転数が所定回転数になってからの燃料噴射とする(ステップ203)。これに対し、運転モードが「エンジン始動モード」でない場合には(ステップ201否定)、運転モードが「アイドル停止モード」であるか否かを判定する(ステップ204)。
【0028】運転モードが「アイドル停止モード」であれば(ステップ204肯定)、アイドル停止制御として、PCM15に対して燃料噴射停止指示、MCU16へはMG2を停止するアイドル停止の制御を行う(ステップ205)。これに対し、運転モードが「アイドル停止モード」でない場合は(ステップ205否定)、通常走行モードであり、MG変速機3への指令を「等速」とする(ステップ206)。
【0029】つぎに、加速アシスト制御として、MG2による加速アシストを開始するアクセル操作量(加速アシスト開始アクセル操作量)APSLをPCM15から送られるエンジン冷却水温TWに応じて設定する(ステップ207)。エンジン冷却水温TWに応じて設定される加速アシスト開始アクセル操作量APSLの特性は、図4に例示されているように、エンジン冷却水温TWが所定値、例えば、50°C以下であれば、比較的低い値(アクセル踏み込み角度で20deg)で、これによりエンジン冷却水温TWが高値であるほど、加速アシスト開始アクセル操作量APSLが比例的に増大し、エンジン冷却水温TWが80°Cで、アクセル踏み込み角度50degになる。なお、加速アシスト開始アクセル操作量APSLを決定するパラメータは、エンジン冷却水温TWではなく、触媒コンバータ20に温度センサを取付け、その検出値でもよい。
【0030】つぎに、加速アシスト開始アクセル操作量APSLと入力したアクセル操作量(アクセルペダル12の踏込量)APSからアクセル操作量APSに応じたMG2によるアシスト量PMWを求める(ステップ208)。アシスト量PMWは、図5に示されているように、加速アシスト開始アクセル操作量APSLよりアクセル操作量APSが増大することに応じて増大する。なお、図5において、アシスト量PMWが負であることは、MG2によって発電してバッテリ32に充電することを意味する。
【0031】つぎに、最新のアクセル操作量APSと5回前、つまり、50ms前のアクセル操作量APSとの差ΔAPSから、図5に示されているような制御特性をもって、アクセル操作の変化量から求めるMG2によるアシスト量PMTを求める(ステップ209)。これは、アクセル操作の変化量である差ΔAPSが−1以下で、MG2によるアシスト量PMWをアシスト量PMTに制限することを意味する。
【0032】つぎに、バッテリ32の電圧(42V)から、図7に示されているような制御特性をもって、バッテリ電圧から求めるMG2によるアシスト量PMVを求める(ステップ210)。なお、アシスト量PMVを求めるパラメータは、バッテリ32の電圧(42V)ではなく、MCU16から送られるバッテリ32の残量値(SOC)でもよい。これは、バッテリ電圧V42が34V以下で、MG2によるアシスト量PMWをアシスト量PMVに制限することを意味する。
【0033】つぎに、MG温度センサ34によって検出されるMG2の温度TMから、図8に示されているような制御特性をもって、MG2に熱的に許容されるMG2の最大、最小の動作範囲PMMを求める(ステップ211)。つぎに、ステップ208〜ステップ210で求めたアシスト量PMW、PMT、PMVのうちの最小値に、ステップ211で求めた最大、最小の動作範囲PMMの制限を加えてMG2への出力指令PMを求める(ステップS212)。また、アクセルペダル12の踏込量と車速からPCM15への出力指令PEを求める(ステップS213)。
【0034】つぎに、エンジン1を制御するPCM15に組み込まれたソフトウェアの実行により具現される制御処理(エンジン制御)を図9に示されているフローチャートを参照して説明する。本処理は、10ms毎に実行する。まず、クランク角センサ17、水温センサ18、酸素濃度センサ19の各々よりの信号の入力処理を行い(ステップS301)、HCU10に対してエンジン回転数、エンジン冷却水温、完爆判定情報などのデータを送信し、HCU10より運転モードや燃料噴射の許可/禁止フラグなどのデータを受信する(ステップS302)。
【0035】つぎに、HCU10から与えられた情報及び検出したエンジン回転数から必要な空気量を算出し、該空気量が得られるようスロットル開度制御装置22を介してスロットル弁21を制御する(ステップS303)。つぎに、燃料噴射装置23の燃料噴射幅(燃料噴射時間)の制御(ステップS304)、吸気弁24、排気弁29の制御を行う(ステップS305)。
【0036】MG2及びMG変速機3を制御するMCU16に組み込まれたソフトウェアの実行により具現される制御処理(MG制御)を図10に示されているフローチャートを参照して説明する。本処理は、10ms毎に実行する。
【0037】まず、MG変速機3の変速位置、バッテリ32の電圧などを示す信号の入力処理を行い(ステップS401)、HCU10に対してMG2の回転数、MG温度やバッテリ32の残量(SOC)、MG変速機3の変速位置等のデータを送信し、HCU10より運転モードやトルク指令、MG変速機3の位置指令などのデータを受信する(ステップS402)。
【0038】つぎに、HCU10の指令に対応するMG2への電流指令を算出し、100μ秒ごとに実行する図示していない処理でMG2の電流制御をする(ステップS403)。そして、HCU10の指令に従いMG変速機3の変速位置を制御する(ステップS404)。
【0039】上述した制御処理により、エンジン1が始動したばかりで、排気ガス浄化に使う触媒コンバータ20の活性化が不十分で、排気ガスの排出量が多いときに、MG2によるアシスト制御が積極的に行われるので、加速時の排気ガス性能を向上できる効果がある。この時に消費した電気エネルギは、後で発電により補うため、エンジン1に負荷がかかるが、負荷の増加が緩やかであり、触媒コンバータ20も活性化しているので、排気ガスの排出量を少なくできる。また、バッテリ32の状態によりMG2によるアシスト制御を制限するので、バッテリ上りに至ることを防止できる。
【0040】
【発明の効果】以上の記載から理解できるように、本発明によるハイブリッド車両の制御装置は、排気ガス浄化に使う触媒の活性化が不十分なときに、加速に伴うエンジン負荷の急増を減らすことができるので、排気ガス性能を向上できる。
【出願人】 【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
【住所又は居所】東京都千代田区神田駿河台四丁目6番地
【出願日】 平成13年12月25日(2001.12.25)
【代理人】 【識別番号】100091096
【弁理士】
【氏名又は名称】平木 祐輔
【公開番号】 特開2003−199208(P2003−199208A)
【公開日】 平成15年7月11日(2003.7.11)
【出願番号】 特願2001−391371(P2001−391371)