| 【発明の名称】 |
ハイブリッド車両の制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】田中 寛之 【住所又は居所】東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車工業株式会社内
【氏名】宮本 勝彦 【住所又は居所】東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車工業株式会社内
【氏名】五島 賢司 【住所又は居所】東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】本発明は、ハイブリッド車両のモータの出力制御に適用される制御装置に関し、加速性を損なうことなく共振レベルを低減できるようにすることを目的とする。
【解決手段】車両走行用の動力源としてエンジンとモータをそなえたハイブリッド車両において、車両の加速時に車両駆動系の共振が発生する所定運転状態が成立した場合、この共振を抑制すべく制御応答性や正確性に優れているモータトルクを制御し、そのトルクを複数段のステップ状に増大させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両走行用の動力源としてエンジンとモータとをそなえたハイブリッド車両の制御装置であって、上記エンジン又はモータのトルクが入力される入力軸と、車輪に駆動力を伝達する出力軸と、上記車両の加速時に車両駆動系の共振が発生する所定運転状態が成立したか否かを検出し、上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させる出力制御手段とをそなえたことを特徴とする、ハイブリッド車両の制御装置。 【請求項2】 上記ステップ状のモータトルクが上記共振の位相に対して逆位相となるタイミングで出力されることを特徴とする、請求項1記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項3】 上記出力制御手段は、上記車両が上記エンジンと上記モータとにより駆動されているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させることを特徴とする、請求項1又は2記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項4】 上記出力制御手段は、上記車両が上記エンジンにより駆動されているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータを駆動するとともに、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させることを特徴とする、請求項1又は2記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項5】 上記出力制御手段は、上記車両が上記モータにより駆動されているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させることを特徴とする、請求項1又は2記載のハイブリッド車両の制御装置。 【請求項6】 車両走行用の動力源としてエンジンとモータとをそなえたハイブリッド車両の制御装置であって、上記エンジン又はモータのトルクが入力される入力軸と、車輪に駆動力を伝達する出力軸と、上記車両の加速時に車両駆動系の共振が発生する所定運転状態が成立したか否かを検出し、上記車両が上記エンジンにより駆動されているとき、又は、上記エンジンと上記モータとにより駆動されているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記エンジンを制御してエンジントルクにより一段目のトルクを出力するとともに、上記モータを制御してモータトルクにより二段目以降のステップ状に増大するトルクの出力を行なう出力制御手段とをそなえたことを特徴とする、ハイブリッド車両の制御装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車両のモータの出力制御に適用される制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】一般に、アクセルペダルの踏み込み等に応じてエンジントルクが急増すると、エンジン出力を駆動輪へ伝達する駆動伝達系に捩じり歪が生じ、その復元力によって駆動伝達系に捩じり振動が発生する。このため、車両が加速状態へ移行した直後には、この捩じり振動によって所謂シャクリと呼ばれる車両前後方向の振動が発生し、ドライバビリティを大きく低下させる要因になっている。 【0003】そこで、従来より、こうしたシャクリ振動を低減させるために、車両加速時の加速度変動に応じてエンジンの発生トルクが振動の位相に対して逆位相となるように点火時期を多段に制御する技術が知られている。この技術は、車両前方向へと加速度が変動する時期には点火効率を低減すべく点火時期を遅角させ、車両後方向へと加速度が変動する時期には低減された点火効率を回復させるべく点火時期を進角させるような制御を行なうものである。 【0004】このように点火時期を多段に制御することによって、エンジンの発生トルクは、車両前方向の加速度変動が生じる時期には低減され、車両後方向に加速度変動が生じる時期には本来の大きさに戻されるようになる。その結果、シャクリ振動による車両前後方向の加速度変動が相殺され、スムーズな加速が実現される。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の制御方法では、振動周期に応じて極めて正確なタイミングでエンジン出力を制御する必要がある。これに対して、実際のエンジンでは吸気量を変化させてからエンジン出力が変化するまでの間に時間的なずれが生じるため、正確なタイミングで出力制御を行なうことは困難である。 【0006】また、エンジンの出力トルクを連続的に正確に制御することは困難であり、その結果、トルクが目標値とならず振動抑制効果が低かった。ところで、近年、車両走行用の動力源としてエンジンとモータとを併用し、これらを協調制御することによって、従来のエンジン駆動形式の車両に比べて良好な運転性能を得ることができるようにしたハイブリッド車が開発され実用に至っている。このようなハイブリッド車においても急加速時には、図4に示すように、駆動伝達系に生じた捩じり歪の復元力によってシャクリ振動と同様の共振状態が発生する。つまり、図4(c)に示すように、停止状態から200Nm程度のモータトルクを急激に発生させ急加速した場合、図4(d)に示すように、モータ出力軸(変速機入力軸)には5Hz程度の周波数の振動が発生する。そして、変速機を介してモータトルクが伝達されたドライブ軸(ドライブシャフト)には、図4(a)に示すように、1000Nm程度をピークとする大きな振動が発生し、図4(b)に示すように、車速が大きく変動してドライバビリティを大きく低下させている。 【0007】これに対して何らかの振動対策を講じる必要があるが、ハイブリッド車では、発進時にはエンジンクラッチを切り離してモータ駆動により車両を制御しているため、エンジンの多段制御により振動低減を図ることができない。そのため、現状のHEV制御では、モータトルクを増大させる際、発進クラッチをスリップ状態から徐々に直結することによって、モータトルクの急増による捩じり歪の発生を抑制し、共振を防止するようにしている。 【0008】しかし、モータの性能を最大限に発揮し加速性を向上させるためには、本来、最初から発進クラッチを直結させることが望ましく、実際、クラッチ直結のままモータトルクを増大させる試験走行も行なわれているが、共振レベルが極めて大きくなり、ドライバビリティを大きく損なう結果となっていた。本発明は、上述の課題に鑑み創案されたもので、加速性を損なうことなく共振レベルを低減できるようにした、ハイブリッド車両の制御装置を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明のハイブリッド車両の制御装置は、車両走行用の動力源としてのエンジン又はモータのトルクが入力される入力軸と、車輪に駆動力を伝達する出力軸と、上記車両の加速時に車両駆動系の共振が発生する所定運転状態が成立したか否かを検出し、上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させる出力制御手段とをそなえたことを特徴としている。 【0010】したがって、出力制御手段は、車両加速時に共振が発生する所定運転状態が成立すると、この共振を抑制すべく制御応答性や正確性に優れているモータトルクを制御し、そのトルクを複数段のステップ状に増大させる。そして、このモータトルクは入力軸に入力され出力軸を介して車輪に伝達される(請求項1)。このとき、上記ステップ状のモータトルクを上記共振の位相に対して逆位相となるタイミングで出力することが望ましい。つまり、モータトルクの一段目ステップの出力によって駆動伝達系に生じた捩じり歪が復元するタイミングで、二段目ステップ以降のモータトルクを出力するようにする。これにより、捩じり歪の復元力は二段目ステップ以降のモータトルクによって発生する駆動力により相殺される(請求項2)。 【0011】なお、上記出力制御手段は、上記車両が上記エンジンと上記モータとにより駆動されているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させるようにしてもよい(請求項3)。また、上記出力制御手段は、上記車両が上記エンジンにより駆動されているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させるようにしてもよい(請求項4)。 【0012】あるいは、上記出力制御手段は、上記車両が上記モータにより走行しているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記モータのトルクを複数段のステップ状に増大するように変化させるようにしてもよい(請求項5)。さらに、上記出力制御手段は、上記車両が上記エンジンにより駆動されているとき、又は、上記エンジンと上記モータとにより駆動されているときに上記所定運転状態が成立したことが検出されると、上記エンジンを制御してエンジントルクにより一段目のトルクを出力するとともに、上記モータを制御してモータトルクにより二段目以降のステップ状に増大するトルクの出力を行なうようにしてもよい。 【0013】このことにより、一段目のステップ状のトルクはモータに比べて大きな動力を発揮することのできるエンジンにより立ち上げられ、二段目以降のステップ状のトルクはエンジンに比べて制御応答性及び正確性の面で優位なモータによって立ち上げられる(請求項6)。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図3は本発明の一実施形態としてのハイブリッド車両の制御装置を示すもので、図1はハイブリッド車両の全体構成を示す概略図であり、図2は本制御装置における加速制御の流れを示す図である。また、図3はその作用・効果を説明するための図であり、モータトルクの出力制御の様子と、それによって駆動伝達系に生じる振動状態を示す図である。 【0015】なお、図3では、本実施形態の出力制御にかかる特性を実線で示すとともに、図4で示した従来の出力制御に係る特性を破線で示してこれと対比させている。本実施形態に係るハイブリッド車両1は、図1に示すように、主な構成要素として、エンジン2,モータ3,CVT(無段変速機)4及びコントローラ(ECU)10をそなえている。 【0016】エンジン2は一般的な内燃機関として構成され、その出力軸2aがエンジンクラッチ5を介してCVT4の入力軸4aに連結され、CVT4及びデファレンシャル装置9を介して左右の駆動軸(ドライブ軸又はドライブシャフト)8R,8Lへ駆動トルクを伝達して駆動輪8を駆動するようになっている。モータ3は電力供給を受けると電動機として作動し、車両1の減速時等において回転駆動トルクを受けると発電機として作動しうる電動機兼発電機(モータジェネレータ;M/G)として構成されている。また、モータ3はその出力軸をCVT4の入力軸4aと共用しており、電動機として作動したときには入力軸4aを介してエンジン2及びCVT4を直接回転駆動し、発電機として作動したときには入力軸4aから回転駆動トルクを入力されるようになっている。なお、モータ3が発生した電力は図示しないバッテリに蓄えられるようになっており、モータ3の駆動トルクが必要とされる場合には、このバッテリに蓄えられた電力がモータ3へ供給されるようになっている。 【0017】エンジンクラッチ5はエンジン2の出力軸2aとCVT4の入力軸4aとを断接すべくエンジン2とモータ3との間に介装され、走行モードに応じて断接されるようになっている。例えば、エンジン2の出力のみによる走行、又は、エンジン2とモータ3とを併用して走行する場合には、クラッチ5を接続してエンジン2の出力をCVT4まで伝達するようになっている。一方、モータ3のみにより走行する場合には、エンジン2を停止するとともにクラッチ5を切断することで、エンジン2がモータ3の負荷とならないようにして走行負荷を軽減するようにしている。 【0018】CVT4とデフ(デファレンシャル装置)9との間には、CVT4の出力軸4bとプロペラシャフト13とを断接するアウトプットクラッチ6が設けられている。そして、発進時にはクラッチ6を接続しエンジン2或いはモータ3の動力を駆動輪側へ伝達し、停車中にはクラッチ6を解放してデフ9以下の下流の駆動系を切り離し、エンジン2でモータ3を駆動して発電しうるようにしている。なお、発進時には、従来と同様に、スリップ状態からエンジン2或いはモータ3の動力を駆動輪側へ徐々に伝達し滑らかに発進させることもできるようになっている。 【0019】コントローラ(出力制御手段)10は、エンジン2及びモータ3を協調制御するための制御装置であり、図示しない入出力装置,制御プログラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(ROM,RAM等),中央処理装置(CPU)及びカウンタ等をそなえて構成されている。また、コントローラ10の入力側にはアクセルペダルの開度を検出するためのアクセル開度センサ(APS)11及び車速を検出するための車速センサ12が接続され、コントローラ10の出力側にはモータ3の制御回路3aやエンジン2の図示しない燃料噴射弁等が接続されている。そして、コントローラ10は、加速時にセンサ11,12の情報に基づいて共振が発生する運転状態が成立したか否かを判断し、このような運転状態が成立した場合には二段トルク制御によりモータ3の出力がステップ状に増大するようにモータトルクを制御するようになっている。つまり、所定の閾値よりも小さな車速においてアクセル操作が行なわれると、APS11によりアクセル開度の変化量ΔAPSを算出し、このΔAPSの値が所定の閾値よりも大きい急加速状態の場合には共振が発生する所定運転状態が成立したと判断する。そして、ドライバのアクセル操作に応じた運転状態となるための要求トルクを算出し、この要求トルクを二段階に分けてステップ状に出力するようになっている。つまり、モータトルクを二段階に分けて発生させるようにしているのである(以下、このような制御を二段トルク制御という)。 【0020】この際、二段目のモータトルクが駆動伝達系(出力軸4bやデフ9やドライブ軸8R,8L等)の共振の位相と逆位相となるように立ち上がるようにする。つまり、一段目のモータトルクによって駆動伝達系に生じた捩じり歪が復元方向に復元するタイミングで二段目のモータトルクを出力するようにする。これにより、駆動伝達系の復元力による復元方向の作用と二段目のモータトルクによる駆動方向の作用とが相殺し、共振の発生が抑制されるようになっている。 【0021】また、一段目のトルクの出力から二段目のトルクの出力が行なわれるまでの時間間隔や、各ステップにおけるモータトルクの立ち上がり勾配は予め設定された値を用いているが、走行状態に応じて共振の周期及び振幅が変動することを考慮して、これらの値を車速やアクセル開度量等に応じて増減してもよい。つまり、共振の周期及び振幅を車速やアクセル開度量等に対して予めマッピングしておき、二段トルク制御を行なうに当たってこのマップを参照して行なうようにしてもよい。 【0022】また、一段目と二段目のトルク配分は、車速をパラメータとする制御マップに基づいて計算される。具体的には、発進時や車速が極めて小さい場合には一段目と二段目のトルク配分が同等になるように制御し、速度が大きくなるに従って二段目の配分比を小さくしていき、上記閾値付近の速度で走行している場合には一段目のトルク配分が二段目に比べて大きくなるように制御している。このようにトルク配分を変更することによって低車速での駆動伝達系の共振をより一層効果的に防止することができるのである。 【0023】なお、アクセル開度やその変化量ΔAPSと共振の大きさとの関係を予めマッピングしておき、この関係に基づいてトルク配分を変化させるようにしてもよい。本発明の一実施形態としてのハイブリッド車の制御装置は、上述のように構成されているので、急加速する場合には、図2に示すフローに従って制御が行なわれる。 【0024】すなわち、コントローラ10は、まず、車両1がモータ走行中或いはエンジン2とモータ3とを併用して走行しているか否かを判定し(ステップS1)、このような走行が検出されると、次に、APS11及び車速センサ12の検出結果に基づいて車両1が所定の運転状態にあるか否かを判定する。つまり、車速が閾値を下回り(ステップS2)、更に、アクセル開度量の変化量ΔAPSが閾値を上回る(ステップS3)場合には、ドライバが低速走行から急加速しようとしている(所定運転状態)と判断し、二段トルク制御によりモータ3の出力をステップ状に増大させる(ステップS4)。 【0025】なお、エンジン走行時や低加速状態での走行においては従来制御によりエンジン2及びモータ3の出力が制御される(ステップS5)。このように本制御装置によれば、発進時や低速状態から急加速する時のように駆動伝達系に大きな捩じり歪が発生する場合には、まず、要求されるトルクに対して所定の割合で配分された一段目のトルクが立ち上げられ、次いで、この一段目のトルクによって発生する駆動伝達系の共振の位相と逆位相となるタイミングで残りのトルク(二段目のトルク)が立ち上げられるため、この二段目のトルクと歪の復元力とが相殺する。 【0026】このとき、各ステップのトルク制御が、エンジン2に比べてトルクを連続的に変化させることができ制御応答性にも優れたモータ3を用いて行なわれているため、共振の振幅や周期に応じて出力の大きさやタイミングを連続的に変化させることができる。そのため、ドライバの運転操作や走行状態等に応じて正確且つきめ細かい制御が可能となり、点火時期を遅角させる等して行なうエンジン2のみによる二段制御に比べて加速時の共振がより効果的に抑制され、加速性を損なうことなくドライバビリティを向上させることができるのである。 【0027】この結果、駆動伝達系の振動が図3の実線に示すように大幅に抑制され、ドライブ軸8R,8Lにおける振動を、モータトルクを一段で立ち上げた従来の制御(図3の破線で示す)に比べて、10%程度にまで抑えることができた。つまり、図3(c)に示すように、急加速に必要な200Nm程度のモータトルクを略半分ずつ二段のステップ状に増大するトルクに分けて出力し、一段目のトルク出力によって生じた駆動伝達系の捩じり歪が復元するタイミングで二段目のモータトルクを出力しているため、図3(d)に示すように、従来生じていた振動(破線参照)が抑制され、モータ出力軸4aの回動が滑らかなものとなっている。これにより、モータトルクが伝達されたドライブ軸4bの振動も低減し、図3(a)に示すように、従来の制御に比べて共振の振幅が10分の一程度にまで抑えることができた。 【0028】また、これに伴って、図3(b)に示すように、車速の変化も滑らかなものとなり、ドライバビリティを損なうことなく発進加速性を向上させることができた。以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。 【0029】例えば、上述の実施形態では、エンジンのみの走行時には従来制御を行なうようにしているが、このような場合にも加速時には敢えてモータ出力による二段トルク制御によってトルクを立ち上げるようにしてもよい。このことにより、振動を効果的に抑制することができる。また、上記二段制御において、一段目のトルクの立ち上がりをモータ3に比べて大きな動力を発揮することのできるエンジン2に行なわせ、このエンジントルクによって生じた共振と逆位相となるタイミングで正確に出力制御する必要のある二段目以降のトルクの立ち上げをエンジン2よりも応答性,正確性の面で優位なモータ3によって行なわせるようにしてもよい。この場合、一段目のトルクをスムーズに立ち上げながら、モータ2による正確なトルク制御によって従来のエンジン2のみによる二段トルク制御より振動を効果的に抑制することができる。 【0030】さらに、本発明の制御装置は、加速走行時にモータアシストにより駆動系の振動を抑制するためのものであり、クラッチの配置等、駆動伝達系の構成には依存せず、種々の構造のハイブリッド車において適用することができる。例えば、図1に示す構成において、クラッチ5,6を廃してモータ3とCVT4との間にクラッチを設けた構造のエンジン2をモータ3によってアシストするようなハイブリッド車にも適用することができる。また、車両1の駆動がモータ3のみによって行なわれる電気自動車においても勿論適用可能である。 【0031】 【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、加速時のトルク制御を、エンジンに比べてトルクを連続的に発生させることができ、更に、制御応答性に優れたモータにより行なっているため、振動の状態に応じてきめ細かい制御を行なうことができ、エンジンのみのトルク制御よりも振動抑制作用をより効果的に発揮することができる(請求項1)。 【0032】また、ステップ状のモータ出力が共振の位相に対して逆位相となるタイミングで行なわれることで、共振による復元方向の作用とモータ出力による駆動方向のとが相殺し、振動が抑制される(請求項2)。このような振動抑制作用は、エンジン走行時、モータ走行時、或いは、エンジン及びモータの併用走行時等種々の走行状態において発揮される(請求項3〜5)。 【0033】さらに、エンジン走行時やエンジン及びモータの併用走行時において、一段目の出力をエンジンに担わせ、二段目以降の出力をモータによって担わせるようにした場合、一段目のトルクをエンジンの大きな駆動力によってスムーズに立ち上げることができるとともに、この一段目のエンジン出力によって発生する共振に対して、エンジンに比べてトルク変化が連続的で、且つ、制御応答性の優れたモータによってその振動の状態に応じたきめ細かな制御を行なうことができる(請求項6)。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006286 【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区芝五丁目33番8号
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| 【出願日】 |
平成13年12月12日(2001.12.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092978 【弁理士】 【氏名又は名称】真田 有
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| 【公開番号】 |
特開2003−189412(P2003−189412A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月4日(2003.7.4) |
| 【出願番号】 |
特願2001−378947(P2001−378947) |
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