| 【発明の名称】 |
ハイブリット車両及びその制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】武政 幸一郎 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
【氏名】玉川 裕 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
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| 【要約】 |
【課題】エンジンのアイドル回転の安定を図りつつ、低温下におけるDC/DCコンバータ起動時の蓄電池からの放電を抑制して、蓄電池の一時的な電圧降下を防止することができるハイブリット車両及びその制御方法を提供する。
【解決手段】モータコントローラ8は、エンジン7がアイドル状態でモータジェネレータ6の発電量が少なく、高電圧バッテリ1の温度が規定下限温度以下である場合、出力可変DC/DCコンバータ2を低電圧モードで起動し、その後エンジン7のアイドル回転に影響を与えない速度で徐々に発電量を増加させる。そして、モータジェネレータ6の発電量を出力可変DC/DCコンバータ2の出力の消費電力と比較して、モータジェネレータ6による発電量が確保できたことを判断し、出力可変DC/DCコンバータ2の動作モードを低電圧モードから高電圧モードへ切り替える。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行駆動用のエンジンと、該エンジンを駆動または発電可能なモータとを備えたハイブリット車両において、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池と、前記蓄電池の電圧を車両補機の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータと、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段と、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を所定の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記所定の電圧値から漸次上昇させる制御を行う出力電圧上昇制御手段とを備えたことを特徴とするハイブリット車両。 【請求項2】 走行駆動用のエンジンと、該エンジンを駆動または発電可能なモータとを備えたハイブリット車両において、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池と、前記蓄電池の電圧を車両補機の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータと、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段と、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を第1の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記第1の電圧値よりも高電圧の第2の電圧値に切り替える制御を行う出力電圧切り替え制御手段とを備えたことを特徴とするハイブリット車両。 【請求項3】 前記出力電圧上昇制御手段が、前記DC/DCコンバータの起動後に前記モータの発電量を前記エンジンの出力応答特性に応じて漸次上昇させると共に、該発電量に応じて前記DC/DCコンバータの出力電圧を漸次上昇させる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載のハイブリット車両。 【請求項4】 前記出力電圧切り替え制御手段が、前記DC/DCコンバータの起動後に前記モータの発電量を前記エンジンの出力応答特性に応じて漸次上昇させると共に、該発電量に応じて前記DC/DCコンバータの出力電圧を前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に切り替える制御を行うことを特徴とする請求項2に記載のハイブリット車両。 【請求項5】 前記発電量と前記DC/DCコンバータの消費電力とを比較する電力比較手段を備え、前記電力比較手段によって前記発電量と前記DC/DCコンバータの消費電力とが同等であると判断された場合に、前記出力電圧切り替え制御手段が、前記DC/DCコンバータの出力電圧を前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に切り替える制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のハイブリット車両。 【請求項6】 前記モータの発電トルクと所定の目標発電トルクとを比較するトルク比較手段を備え、前記トルク比較手段によって前記モータの発電トルクと前記目標発電トルクとが同等と判断された場合に、前記出力電圧切り替え制御手段が、前記DC/DCコンバータの出力電圧を前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に切り替える制御を行うことを特徴とする請求項4に記載のハイブリット車両。 【請求項7】 前記トルク比較手段が、前記目標発電トルクを前記DC/DCコンバータに接続された負荷の消費電力と前記モータの回転数とから算出することを特徴とする請求項6に記載のハイブリット車両。 【請求項8】 走行駆動用のエンジンと、該エンジンを駆動または発電可能なモータと、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池と、前記蓄電池の電圧を車両補機の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータと、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段とを備えたハイブリット車両の制御方法であって、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を所定の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記所定の電圧値から漸次上昇させる制御を行う出力電圧上昇制御処理を含むことを特徴とするハイブリット車両の制御方法。 【請求項9】 走行駆動用のエンジンと、該エンジンを駆動または発電可能なモータと、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池と、前記蓄電池の電圧を車両補機の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータと、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段とを備えたハイブリット車両の制御方法であって、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を第1の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記第1の電圧値よりも高電圧の第2の電圧値に切り替える制御を行う出力電圧切り替え制御処理を含むことを特徴とするハイブリット車両の制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、走行駆動用のエンジンと、該エンジンを駆動または発電可能なモータとを備えたハイブリット車両に関し、特に車両の補機に電力を供給するDC/DCコンバータを、モータの発電量に応じて制御する制御装置を備えたハイブリット車両及びその制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、EV(Electric Vehicles)やHEV(Hybrid Electric Vehicles )等の車両は、高電圧の主バッテリ(蓄電池)からインバータによって3相交流電力を発生させ、これにより例えば3相交流モータを回転させることで電気エネルギーによる駆動力を得ている。また、車両には電圧12[V]で動作する制御用コンピュータや補機類(冷却ファン、エアコンディショナ、フューエルポンプ等)の電源に電力を供給するために、高電圧(例えば144[V])の主バッテリから12[V]に電圧を変換するDC/DCコンバータと、DC/DCコンバータにより変換された電力を蓄電する従バッテリが用いられている。 【0003】しかし、上述のような車両では、車両の停車時または走行時に係わらず、DC/DCコンバータを介して補機類に一定の電力を供給しているため、走行時にモータを回転させるためのエネルギーとして、主バッテリの電力を充分に利用できないという問題がある。そこで、このような問題を解決するために、例えば特開平7−79505号公報に示すような装置を搭載したものがある。この装置は、車両走行時(車両駆動時)に駆動検出信号を発生する手段を備え、車両の走行時には駆動検出信号に基づいてDC/DCコンバータの出力電圧を停車時より低い電圧(従バッテリの充電ができない電圧)に設定する制御が行われる。その結果、停止時にDC/DCコンバータの出力に供給されていた電力の一部を、走行時はモータを回転させるための電力として利用することができるようになる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のような従来の装置は、車両の停車時または走行時における主バッテリの電力配分を制御しているに過ぎないため、例えばDC/DCコンバータの起動時に補機類に流れる突入電流によって発生する主バッテリの出力電圧低下には対処されていなかった。これを図面を用いて簡単に説明すると、例えば図6(b)に示すように、時刻t1においてDC/DCコンバータが起動されると、図6(d)に示すように、DC/DCコンバータの出力電流が上述の補機類への突入電流によって急激に増加する。この時、通常なら0.1〜0.3[Ω]程度の主バッテリの内部抵抗値が、主バッテリが低温下に置かれたために10[Ω]程度に増加しているような状態では、DC/DCコンバータに急激に電流が流れ込むために、図6(e)に示すように、主バッテリの出力電圧に大きな電圧降下が発生する。 【0005】その結果、増加した内部抵抗の値によっては、図6(e)に示す主バッテリ(蓄電池)の電圧下限値を超えて、極端に主バッテリの出力電圧が低下してしまう場合があり、このような出力電圧の低下が、バッテリの過放電、更には寿命低下や劣化を招く原因となるのである。なお、図6(c)制御用バッテリ電圧は、従バッテリに印加される電圧を示したもので、図6(d)に示すように、DC/DCコンバータの出力電流が急激に増加しても、これが突入電流であるため、従バッテリに印加される電圧は緩やかに上昇することを示している。 【0006】そこで、このような問題を解決するために、走行駆動用のエンジンと、該エンジンを駆動または発電可能なモータとを備えたハイブリット車両では、モータをモータジェネレータとして使用し、DC/DCコンバータへの入力電流の増加に応じて、エンジンにより駆動されるモータジェネレータの発電量を制御することで、主バッテリからの放電を極力減少させ、主バッテリの電圧が低下するのを防ぐ技術がある。 【0007】しかし、この技術では、エンジンのアイドル時にエンジン回転を安定させている2次エアーバルブの応答性の関係で、DC/DCコンバータ出力で消費する電力分を一度にモータジェネレータの発電によって補おうとすると、モータジェネレータの発電トルクが増大するにも関わらずエンジンの出力が追従せず、エンジンストールもしくは回転変動の原因となってしまう。一方、モータジェネレータの発電トルクを、2次エアーバルブの応答性に合わせて緩やかに変化させようとすると、モータジェネレータの発電電力とDC/DCコンバータ出力の消費電力とのバランスが取れるまでに時間がかかり、結果として主バッテリからの放電により不足電力が補われ、主バッテリの電圧降下が発生する恐れがあるという問題があった。 【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、エンジンのアイドル回転の安定を図りつつ、低温下におけるDC/DCコンバータ起動時の蓄電池からの放電を抑制して、蓄電池の一時的な電圧降下を防止することができるハイブリット車両及びその制御方法を提供することを目的とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1の発明に係わるハイブリット車両は、走行駆動用のエンジン(例えば実施の形態のエンジン7)と、該エンジンを駆動または発電可能なモータ(例えば実施の形態のモータジェネレータ6)とを備えたハイブリット車両において、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池(例えば実施の形態の高電圧バッテリ1)と、前記蓄電池の電圧を車両補機(例えば実施の形態の制御用コンピュータ及び補機類3)の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータ(例えば実施の形態の出力可変DC/DCコンバータ2)と、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段(例えば実施の形態の温度センサ11)と、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を所定の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記所定の電圧値から漸次上昇させる制御を行う出力電圧上昇制御手段(例えば実施の形態のモータコントローラ8、21)とを備えたことを特徴とする。 【0010】以上の構成を備えたハイブリット車両は、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後DC/DCコンバータの出力電圧を起動時の電圧値から漸次上昇させることで、DC/DCコンバータの出力側で消費される電力を徐々に上昇させることができる。 【0011】請求項2の発明に係わるハイブリット車両は、走行駆動用のエンジン(例えば実施の形態のエンジン7)と、該エンジンを駆動または発電可能なモータ(例えば実施の形態のモータジェネレータ6)とを備えたハイブリット車両において、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池(例えば実施の形態の高電圧バッテリ1)と、前記蓄電池の電圧を車両補機(例えば実施の形態の制御用コンピュータ及び補機類3)の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータ(例えば実施の形態の出力可変DC/DCコンバータ2)と、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段(例えば実施の形態の温度センサ11)と、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を第1の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記第1の電圧値よりも高電圧の第2の電圧値に切り替える制御を行う出力電圧切り替え制御手段(例えば実施の形態のモータコントローラ8、21)とを備えたことを特徴とする。 【0012】以上の構成を備えたハイブリット車両は、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後DC/DCコンバータの出力電圧を、起動時の電圧値からそれより高い電圧値へ切り替えることで、DC/DCコンバータの出力側で消費される電力を段階的に上昇させることができる。 【0013】請求項3の発明に係わるハイブリット車両は、請求項1に記載のハイブリット車両において、前記出力電圧上昇制御手段が、前記DC/DCコンバータの起動後に前記モータの発電量を前記エンジンの出力応答特性に応じて漸次上昇させると共に、該発電量に応じて前記DC/DCコンバータの出力電圧を漸次上昇させる制御を行うことを特徴とする。以上の構成を備えたハイブリット車両は、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後エンジンのアイドル回転に影響を与えない速度で徐々に発電量を増加させながら、DC/DCコンバータの出力電圧を起動時の電圧値から漸次上昇させることで、モータの発電量に対応した電力分だけDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を徐々に上昇させることができる。 【0014】請求項4の発明に係わるハイブリット車両は、請求項2に記載のハイブリット車両において、前記出力電圧切り替え制御手段が、前記DC/DCコンバータの起動後に前記モータの発電量を前記エンジンの出力応答特性に応じて漸次上昇させると共に、該発電量に応じて前記DC/DCコンバータの出力電圧を前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に切り替える制御を行うことを特徴とする。以上の構成を備えたハイブリット車両は、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後エンジンのアイドル回転に影響を与えない速度で徐々に発電量を増加させながら、DC/DCコンバータの出力電圧を起動時の電圧値から、それより高い電圧値へ切り替えることで、モータの発電量が充分確保できた状態においてDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を上昇させることができる。 【0015】請求項5の発明に係わるハイブリット車両は、請求項4に記載のハイブリット車両において、前記発電量と前記DC/DCコンバータの消費電力とを比較する電力比較手段(例えば実施の形態の高電圧電力情報取得部14、低電圧電力情報取得部17、ステップS5〜ステップS7)を備え、前記電力比較手段によって前記発電量と前記DC/DCコンバータの消費電力とが同等であると判断された場合に、前記出力電圧切り替え制御手段が、前記DC/DCコンバータの出力電圧を前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に切り替える制御を行うことを特徴とする。以上の構成を備えたハイブリット車両は、モータの発電量をDC/DCコンバータ出力の消費電力の変化に合わせて動的に制御すると共に、発電量と消費電力の比較からモータによる発電量が確保できたことを判断し、DC/DCコンバータの出力電圧を起動時の電圧値から、それより高い電圧値へ切り替えることで、モータの発電量が充分確保できた状態においてDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を上昇させることができる。 【0016】請求項6の発明に係わるハイブリット車両は、請求項4に記載のハイブリット車両において、前記モータの発電トルクと所定の目標発電トルクとを比較するトルク比較手段(例えば実施の形態の高電圧電力情報取得部14、低電圧電力情報取得部17、回転センサ19、ステップS15〜ステップS19)を備え、前記トルク比較手段によって前記モータの発電トルクと前記目標発電トルクとが同等と判断された場合に、前記出力電圧切り替え制御手段が、前記DC/DCコンバータの出力電圧を前記第1の電圧値から前記第2の電圧値に切り替える制御を行うことを特徴とする。以上の構成を備えたハイブリット車両は、モータの発電トルクとDC/DCコンバータの消費電力を得るための目標発電トルクとの比較から、モータによる発電量が確保できたことを判断し、DC/DCコンバータの出力電圧を起動時の電圧値から、それより高い電圧値へ切り替えることで、モータの発電量が充分確保できた状態においてDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を上昇させることができる。 【0017】請求項7の発明に係わるハイブリット車両は、請求項6に記載のハイブリット車両において、前記トルク比較手段が、前記目標発電トルクを前記DC/DCコンバータに接続された負荷の消費電力と前記モータの回転数とから算出することを特徴とする。以上の構成を備えたハイブリット車両は、DC/DCコンバータの負荷の消費電力とモータの回転数とから、DC/DCコンバータの負荷の消費電力の変化に合わせて動的に目標発電トルクを算出することができる。 【0018】請求項8の発明に係わるハイブリット車両の制御方法は、走行駆動用のエンジン(例えば実施の形態のエンジン7)と、該エンジンを駆動または発電可能なモータ(例えば実施の形態のモータジェネレータ6)と、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池(例えば実施の形態の高電圧バッテリ1)と、前記蓄電池の電圧を車両補機(例えば実施の形態の制御用コンピュータ及び補機類3)の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータ(例えば実施の形態の出力可変DC/DCコンバータ2)と、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段(例えば実施の形態の温度センサ11)とを備えたハイブリット車両の制御方法であって、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を所定の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記所定の電圧値から漸次上昇させる制御を行う出力電圧上昇制御処理を含むことを特徴とする。 【0019】請求項9の発明に係わるハイブリット車両の制御方法は、走行駆動用のエンジン(例えば実施の形態のエンジン7)と、該エンジンを駆動または発電可能なモータ(例えば実施の形態のモータジェネレータ6)と、前記モータの発電電力によって充電される蓄電池(例えば実施の形態の高電圧バッテリ1)と、前記蓄電池の電圧を車両補機(例えば実施の形態の制御用コンピュータ及び補機類3)の制御電圧へ降圧して出力すると共に、該出力電圧が変更可能なDC/DCコンバータ(例えば実施の形態の出力可変DC/DCコンバータ2)と、前記蓄電池の温度を検出する温度検出手段(例えば実施の形態の温度センサ11)とを備えたハイブリット車両の制御方法であって、前記蓄電池の温度が所定の温度以下の場合には、前記出力電圧を第1の電圧値に設定して前記DC/DCコンバータを起動すると共に、前記DC/DCコンバータの起動後に該出力電圧を前記第1の電圧値よりも高電圧の第2の電圧値に切り替える制御を行う出力電圧切り替え制御処理(例えば実施の形態のステップS1〜ステップS10、またはステップS11〜ステップS22)を含むことを特徴とする。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明の第1の実施の形態によるハイブリット車両の構成を示すブロック図である。図1において、符号1は、本実施の形態のハイブリット車両における電力供給源(主バッテリ)であって、電圧が12[V]より高電圧(例えば144[V])の高電圧バッテリである。また、出力可変DC/DCコンバータ2は、高電圧バッテリ1より供給された電力を、車両の各部に搭載された電源電圧12[V]で動作する制御用コンピュータ及び補機類3に供給する電力へ変換するDC/DCコンバータであって、その出力電圧を可変するための出力制御端子2aを備えている。ここで、出力可変DC/DCコンバータ2に接続される補機類には、冷却ファン、エアコンディショナ、フューエルポンプ等がある。 【0021】また、出力可変DC/DCコンバータ2の出力端子には、制御用コンピュータ及び補機類3に供給する電力を蓄電する制御用12Vバッテリ4が接続されており、制御用コンピュータ及び補機類3に対する電力供給を安定的に行うことができる。なお、出力可変DC/DCコンバータ2は、例えば出力制御端子2aに入力される制御信号が”HIGH”の場合は、入力された高電圧バッテリ1の電力を、制御用12Vバッテリ4の充電が可能な14.5[V]電圧(第2の電圧値)の電力へ変換して出力する高電圧モードで動作する。また、例えば出力制御端子2aに入力される制御信号が”LOW”の場合は、入力された高電圧バッテリ1の電力を、制御用12Vバッテリ4の充電が不可能な12.0[V]電圧(第1の電圧値)の電力へ変換して出力する低電圧モードで動作する。 【0022】一方、モータドライバ5は、高電圧バッテリ1より供給された電力を、車両を走行させるための駆動力を発生するモータジェネレータ6へ供給する3相電力に変換するモータ駆動用インバータである。また、モータジェネレータ6は、車両の走行駆動力を発生する内燃機関であるエンジン7と機械的に接続され、エンジン7の回転を利用して発電を行うことができ、発電された電力はモータドライバ5を介して高電圧バッテリ1に充電される。また、モータジェネレータ6は、モータドライバ5が制御するPWM(Pulse Width Modulation)制御のパルス幅を変更することで発電量(発電トルク)を変更することができる。なお、モータジェネレータ6はエンジン7の駆動力を補助して車両を走行させる場合もあるし、モータジェネレータ6とエンジン7がそれぞれの駆動力で独立に車両を走行させることもある。 【0023】また、モータコントローラ8は、モータジェネレータ6の駆動を制御するために、出力可変DC/DCコンバータ2とモータドライバ5へ制御信号を出力する制御用コンピュータであって、出力可変DC/DCコンバータ2の出力制御端子2aとは制御線9により、またモータドライバ5とは制御線10によって接続されている。また、高電圧バッテリ1の近傍には、高電圧バッテリ1の温度を検出する温度センサ11が設けられており、モータコントローラ8は、接続線12により高電圧バッテリ1の温度情報を取得し、出力可変DC/DCコンバータ2とモータドライバ5へ高電圧バッテリ1の温度に基づいた制御信号を出力する。 【0024】一方、高電圧バッテリ1と、出力可変DC/DCコンバータ2またはモータドライバ5とを接続する高電圧ライン13には、電流センサ及び電圧センサを用いてモータジェネレータ6の発電時にモータドライバ5側から高電圧ライン13に供給される電力情報を検出する高電圧電力情報取得部14が設けられており、高電圧電力情報取得部14が検出した電力情報は、接続線15によりモータコントローラ8に入力されている。 【0025】同様に、出力可変DC/DCコンバータ2と制御用コンピュータ及び補機類3とを接続する12Vライン16には、電流センサ及び電圧センサを用いて12Vライン16(出力可変DC/DCコンバータ2の出力)で消費される電力情報を検出する低電圧電力情報取得部17が設けられており、低電圧電力情報取得部17が検出した電力情報は、接続線18によりモータコントローラ8に入力されている。 【0026】これにより、モータコントローラ8は、モータジェネレータ6の発電時に、低電圧電力情報取得部17から取得した12Vライン16(出力可変DC/DCコンバータ2の出力)で消費される電力と、高電圧電力情報取得部14から取得した高電圧ライン13に供給される電力とを比較し、出力可変DC/DCコンバータ2とモータドライバ5へ電力の比較結果に基づいた制御信号を出力する。 【0027】更に、モータコントローラ8には、エンジン7が始動されてアイドル状態にあるか否かを示すエンジンアイドル情報がエンジンコントローラ(図1には図示せず)から入力されており、モータコントローラ8は、これによりエンジンがアイドル状態であるか、または走行状態にあるかを判断し、出力可変DC/DCコンバータ2とモータドライバ5へエンジン7の状態に基づいた制御信号を出力する。なお、モータドライバ5やモータコントローラ8、及びフィードバック制御器15も、電源は制御用コンピュータ及び補機類3と同様に、出力可変DC/DCコンバータ2の出力から電力供給されている。 【0028】次に、本実施の形態の動作について図面を参照して説明する。図2は、本実施の形態によるハイブリット車両のモータコントローラにおける出力可変DC/DCコンバータの制御動作を示すフローチャートである。図2において、エンジン7の起動直後、まずモータコントローラ8は、温度センサ11から得られた高電圧バッテリ1の温度を規定下限温度と比較して、規定温度以下か否かを判定する(ステップS1)。ステップS1において、高電圧バッテリ1の温度が規定温度以下であった場合(ステップS1のYES)、次にモータコントローラ8は、エンジンコントローラ(図1には図示せず)から入力されているエンジンアイドル情報により、エンジン7がアイドリング移行後(アイドル状態)か否かを判定する(ステップS2)。 【0029】ステップS2において、エンジン7がアイドリング移行後であった場合(ステップS2のYES)、モータコントローラ8は、出力可変DC/DCコンバータ2がOFF(停止中)か否かを判定する(ステップS3)。ステップS3において、出力可変DC/DCコンバータ2がOFFであった場合(ステップS3のYES)、モータコントローラ8は、出力可変DC/DCコンバータ2を低電圧モードでON(起動)する(ステップS4)。また、ステップS3において、出力可変DC/DCコンバータ2がON(動作中)であった場合(ステップS3のNO)、モータコントローラ8は、何もせずに次のステップS5へ進む。 【0030】次に、モータコントローラ8は、低電圧電力情報取得部17から得られた電力情報により、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電力を算出する(ステップS5)。一方、モータコントローラ8は、高電圧電力情報取得部14から得られた電力情報により、モータジェネレータ6の回生動作による発電電力を算出する(ステップS6)。そして、モータジェネレータ6による発電電力と、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電力とを比較し、両者が同等か否かを判定する(ステップS7)。 【0031】ステップS7において、モータジェネレータ6による発電電力と、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電力とが同等であった場合(ステップS7のYES)、モータコントローラ8は、出力可変DC/DCコンバータ2を高電圧モードに切り替え(ステップS8)、ステップS1へ戻り、出力可変DC/DCコンバータの制御動作を継続する。また、ステップS7において、モータジェネレータ6による発電電力と、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電力とが同等でなかった場合(ステップS7のNO)、モータジェネレータ6による発電電力が不足しているので、モータコントローラ8は、モータジェネレータ6による発電電力を増加させて(ステップS9)、ステップS1へ戻り、出力可変DC/DCコンバータの制御動作を継続する。 【0032】なお、上述のステップS1において、高電圧バッテリ1の温度が規定温度より大きかった場合(ステップS1のNO)、モータコントローラ8は、出力可変DC/DCコンバータ2を高電圧モードでON(起動)する(ステップS10)。また、ステップS2において、エンジン7がアイドリング移行前であった場合(ステップS2のNO)、モータコントローラ8は、出力可変DC/DCコンバータ2の状態を変更せずに、ステップS1へ戻り、出力可変DC/DCコンバータの制御動作を継続する。 【0033】以上説明したように、本実施の形態のハイブリット車両は、モータコントローラ8が、エンジン7がアイドル状態でモータジェネレータ6の発電量が少なく、高電圧バッテリ1の温度が規定下限温度以下である場合、出力可変DC/DCコンバータ2を低電圧モードで起動し、その後エンジン7のアイドル回転に影響を与えない速度で徐々に発電量を増加させる。そして、モータジェネレータ6の発電量を出力可変DC/DCコンバータ2の出力の消費電力と比較して、モータジェネレータ6による発電量が確保できたことを判断し、出力可変DC/DCコンバータ2の動作モードを低電圧モードから高電圧モードへ切り替える。 【0034】これにより、モータジェネレータ6の発電量を、出力可変DC/DCコンバータ2の出力の消費電力の変化に合わせて動的に制御すると共に、モータジェネレータ6による発電量が充分確保できた状態において、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電圧の切り替えにより出力側で消費される電力を上昇させ、エンジンを安定的に作動させさせながら不足電力を発電によって補いつつ、出力電圧の切り替えという簡単な構成で、かつ余分な発電を行わずにDC/DCコンバータに接続された負荷への突入電流を要因とするDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する高電圧バッテリ1の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。 【0035】なお、本実施の形態では、モータコントローラ8が、本発明のハイブリット車両の電力比較手段を含んでいる。より具体的には、図2のS5〜S7が電力比較手段に相当する。 【0036】(第2の実施の形態)次に、図面を参照して本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は、本発明の第2の実施の形態によるハイブリット車両の構成を示すブロック図である。図3において、第2の実施の形態のハイブリット車両が第1の実施の形態のハイブリット車両と比較して異なる部分は、第1の実施の形態のハイブリット車両のモータジェネレータ6にその回転数を検出する回転センサ19が設けられており、モータコントローラ8が、接続線20によりモータジェネレータ6の回転数情報を取得し、モータドライバ5にモータジェネレータ6の回転数情報に基づいた制御信号を出力するモータコントローラ21へ変更されたことである。また、図3において、図1と同一の符号を付与した構成要素は、第1の実施の形態において説明した構成要素と同じ構成要素であるので、ここでは説明を省略する。 【0037】次に、本実施の形態の動作について図面を参照して説明する。図4は、本実施の形態によるハイブリット車両のモータコントローラにおける出力可変DC/DCコンバータの制御動作を示すフローチャートである。図4において、エンジン7の起動直後、まずモータコントローラ21は、温度センサ11から得られた高電圧バッテリ1の温度を規定下限温度と比較して、規定温度以下か否かを判定する(ステップS11)。ステップS11において、高電圧バッテリ1の温度が規定温度以下であった場合(ステップS11のYES)、次にモータコントローラ21は、エンジンコントローラ(図3には図示せず)から入力されているエンジンアイドル情報により、エンジン7がアイドリング移行後(アイドル状態)か否かを判定する(ステップS12)。 【0038】ステップS12において、エンジン7がアイドリング移行後であった場合(ステップS12のYES)、モータコントローラ21は、出力可変DC/DCコンバータ2がOFF(停止中)か否かを判定する(ステップS13)。ステップS13において、出力可変DC/DCコンバータ2がOFFであった場合(ステップS13のYES)、モータコントローラ21は、出力可変DC/DCコンバータ2を低電圧モードでON(起動)する(ステップS14)。また、ステップS13において、出力可変DC/DCコンバータ2がON(動作中)であった場合(ステップS13のNO)、モータコントローラ21は、何もせずに次のステップS15へ進む。 【0039】次に、モータコントローラ21は、回転センサ19から得られたモータジェネレータ6の回転数情報により、モータジェネレータ6の回転数を算出する(ステップS15)。また、モータコントローラ21は、低電圧電力情報取得部17から得られた電力情報により、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電力を算出する(ステップS16)。一方、モータコントローラ21は、高電圧電力情報取得部14から得られた電力情報とモータジェネレータ6の回転数により、モータジェネレータ6の回生動作による発電トルクを算出する(ステップS17)。また、モータコントローラ21は、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電力とモータジェネレータ6の回転数により、12Vライン16(出力可変DC/DCコンバータ2の出力)で消費される電力を得るための、モータジェネレータ6における目標発電トルクを算出する(ステップS18)。 【0040】そして、モータジェネレータ6による発電トルクと、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電力を得るための目標発電トルクとを比較し、両者が同等か否かを判定する(ステップS19)。ステップS19において、モータジェネレータ6による発電トルクと目標発電トルクとが同等であった場合(ステップS19のYES)、モータコントローラ21は、出力可変DC/DCコンバータ2を高電圧モードに切り替え(ステップS20)、ステップS11へ戻り、出力可変DC/DCコンバータの制御動作を継続する。また、ステップS19において、モータジェネレータ6による発電トルクと目標発電トルクとが同等でなかった場合(ステップS19のNO)、モータジェネレータ6による発電トルクが不足しているので、モータコントローラ21は、モータジェネレータ6による発電トルクを増加させて(ステップS21)、ステップS11へ戻り、出力可変DC/DCコンバータの制御動作を継続する。 【0041】なお、上述のステップS11において、高電圧バッテリ1の温度が規定温度より大きかった場合(ステップS11のNO)、モータコントローラ21は、出力可変DC/DCコンバータ2を高電圧モードでON(起動)する(ステップS22)。また、ステップS12において、エンジン7がアイドリング移行前であった場合(ステップS12のNO)、モータコントローラ21は、出力可変DC/DCコンバータ2の状態を変更せずに、ステップS11へ戻り、出力可変DC/DCコンバータの制御動作を継続する。 【0042】以上説明したように、本実施の形態のハイブリット車両は、モータコントローラ21が、エンジン7がアイドル状態でモータジェネレータ6の発電量が少なく、高電圧バッテリ1の温度が規定下限温度以下である場合、出力可変DC/DCコンバータ2を低電圧モードで起動し、その後エンジン7のアイドル回転に影響を与えない速度で徐々にモータジェネレータ6の発電トルクを増加させる。そして、モータジェネレータ6の発電トルクを出力可変DC/DCコンバータ2の出力の消費電力を得るための目標発電トルクと比較して、モータジェネレータ6による発電トルクが目標発電トルクと同等になったことを判断し、出力可変DC/DCコンバータ2の動作モードを低電圧モードから高電圧モードへ切り替える。 【0043】これにより、モータジェネレータ6の発電トルクを、出力可変DC/DCコンバータ2の出力の消費電力から計算される目標発電トルクの変化に合わせて動的に制御すると共に、モータジェネレータ6による発電量が充分確保できた状態において、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電圧の切り替えにより出力側で消費される電力を上昇させ、エンジンを安定的に作動させさせながら不足電力を発電によって補いつつ、発電トルクにより発電量が確保できたことを正確に確認すると共に、出力電圧の切り替えという簡単な構成で、かつ余分な発電を行わずにDC/DCコンバータに接続された負荷への突入電流を要因とするDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する高電圧バッテリ1の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。 【0044】なお、本実施の形態では、モータコントローラ21が、本発明のハイブリット車両のトルク比較手段を含んでいる。より具体的には、図4のS15〜S19がトルク比較手段に相当する。 【0045】次に、上述の第1、または第2の実施の形態のハイブリット車両における出力可変DC/DCコンバータの制御結果について図面を参照して説明する。図5は、第1、または第2の実施の形態のハイブリット車両における出力可変DC/DCコンバータ2の制御結果を示す波形図であって、図5(a)は時刻t1において出力可変DC/DCコンバータ2が起動した際に、車両のエンジンがアイドル状態であることを示す。図5(b)は、時刻t1において出力可変DC/DCコンバータ2が起動されたことを示す。図5(c)は、制御用12Vバッテリ4に印加される電圧を示したもので、図5(d)に示すように出力可変DC/DCコンバータ2の出力電流が急激に流れ出しても、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電圧が低電圧モードで起動されていることを示す。 【0046】この時、図5(f)に示すように、モータジェネレータの発電トルクは出力可変DC/DCコンバータ2の起動に合わせてモータコントローラ8またはモータコントローラ21の制御により、定常状態の半分程度の発電トルクがかけられており、更に出力可変DC/DCコンバータ2の出力電流が急激に流れ出しても出力電圧が低いので、出力可変DC/DCコンバータ2の出力の消費電力が上昇せず、その結果図5(e)主バッテリの出力電圧に示す高電圧バッテリ1の出力電圧には、小さな電圧低下が発生するだけで済む。 【0047】そして、更に時刻t2において、図5(b)に示すように、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電圧が高電圧モードに切り替えられて、制御用12Vバッテリ4に印加される電圧が上昇し、図5(d)に示すように出力可変DC/DCコンバータ2の出力電流が上昇しても、この時点では図5(f)に示すように、モータジェネレータの発電トルクは定常状態となり、発電量が充分に確保されているので、その結果図5(e)主バッテリの出力電圧に示す高電圧バッテリ1の出力電圧には、ごくわずかな電圧低下が発生するだけで済む。 【0048】なお、上述の第1、及び第2の実施の形態においては、エンジン7の始動後、高電圧バッテリ1の温度が規定下限温度よりも低い場合は、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電圧を、例えば制御用12Vバッテリ4の充電が不可能な12.0[V]電圧(第1の電圧値)で起動し、高電圧ライン13に供給される電力と、12Vライン16(出力可変DC/DCコンバータ2の出力)で消費される電力との比較、あるいは高電圧ライン13に供給される電力を発生させる発電トルクと、12Vライン16(出力可変DC/DCコンバータ2の出力)で消費される電力を得るための目標発電トルクとの比較によって、モータジェネレータ6から充分な発電電力が得られると判断した場合は、出力可変DC/DCコンバータ2の出力電圧を、制御用12Vバッテリ4の充電が可能な14.5[V]電圧(第2の電圧値)へ変換すると説明した。 【0049】しかし、このように出力可変DC/DCコンバータ2の出力電圧を段階的に上昇させるだけでなく、高電圧バッテリ1の温度、高電圧ライン13に供給される電力と12Vライン16に供給される電力との比較結果、及びエンジン7の状態に基づいて、漸次連続的に上昇するようにしても良い。これにより、更に出力可変DC/DCコンバータ2に電力を供給する高電圧バッテリ1の極端な電圧低下を防止できると共に、出力可変DC/DCコンバータ2の出力の急激な電流変化による電磁ノイズの発生も防止できるという効果が得られる。 【0050】 【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載のハイブリット車両によれば、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後出力電圧を起動時の電圧値から漸次上昇させることで、DC/DCコンバータの出力側で消費される電力を徐々に上昇させることができる。従って、エンジンのアイドル回転に影響を与える発電量を増加させなくても、DC/DCコンバータの出力電圧を緩やかに上昇させることで、DC/DCコンバータに接続された負荷への突入電流を緩やかに上昇させることで、突入電流を要因とするDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する蓄電池の極端な電圧低下を防止できると共に、DC/DCコンバータ出力の急激な電流変化による電磁ノイズの発生も防止できるという効果が得られる。 【0051】請求項2に記載のハイブリット車両によれば、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後出力電圧を起動時の電圧値から、それより高い電圧値へ切り替えることで、DC/DCコンバータの出力側で消費される電力を段階的に上昇させることができる。従って、エンジンのアイドル回転に影響を与える発電量を増加させなくても、DC/DCコンバータの出力電圧を段階的に上昇させることで、DC/DCコンバータに接続された負荷への突入電流を要因とするDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する蓄電池の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。 【0052】請求項3に記載のハイブリット車両によれば、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後エンジンのアイドル回転に影響を与えない速度で徐々に発電量を増加させながら、出力電圧を起動時の電圧値から漸次上昇させることで、モータの発電量に対応した電力分だけDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を徐々に上昇させることができる。従って、エンジンを安定的に作動させさせながら不足電力を発電によって補いつつ、更にDC/DCコンバータの出力電圧を緩やかに上昇させることで、DC/DCコンバータに接続された負荷への突入電流を要因とするDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する蓄電池の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。 【0053】請求項4に記載のハイブリット車両によれば、エンジンがアイドル状態でモータの発電量が少なく、蓄電池の温度が所定の温度以下である場合、DC/DCコンバータを低い出力電圧で起動し、その後エンジンのアイドル回転に影響を与えない速度で徐々に発電量を増加させながら、出力電圧を起動時の電圧値から、それより高い電圧値へ切り替えることで、モータの発電量が充分確保できた状態においてDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を上昇させることができる。従って、エンジンを安定的に作動させさせながら不足電力を発電によって補いつつ、更にDC/DCコンバータの出力電圧を段階的に上昇させることで、より簡単な構成でDC/DCコンバータに接続された負荷への突入電流を要因とするDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する蓄電池の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。 【0054】請求項5に記載のハイブリット車両によれば、モータの発電量をDC/DCコンバータ出力の消費電力の変化に合わせて動的に制御すると共に、発電量と消費電力の比較からモータによる発電量が確保できたことを判断し、DC/DCコンバータの出力電圧を起動時の電圧値から、それより高い電圧値へ切り替えることで、モータの発電量が充分確保できた状態においてDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を上昇させることができる。従って、DC/DCコンバータ出力の消費電力の変化に追従し、簡単な構成で発電量と消費電力を比較すると共に、発電量が確保できたことを確認した時点でDC/DCコンバータの出力電圧を上昇させることで、余分な発電を行わずに効率的にDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する蓄電池の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。 【0055】請求項6に記載のハイブリット車両によれば、モータの発電トルクとDC/DCコンバータの消費電力を得るための目標発電トルクとの比較から、モータによる発電量が確保できたことを判断し、DC/DCコンバータの出力電圧を起動時の電圧値から、それより高い電圧値へ切り替えることで、モータの発電量が充分確保できた状態においてDC/DCコンバータの出力側で消費される電力を上昇させることができる。従って、発電トルクにより発電量が確保できたことを正確に確認した時点でDC/DCコンバータの出力電圧を上昇させることで、余分な発電を行わずに効率的にDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する蓄電池の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。 【0056】請求項7に記載のハイブリット車両によれば、DC/DCコンバータの負荷の消費電力とモータの回転数とから、DC/DCコンバータの負荷の消費電力の変化に合わせて動的に目標発電トルクを算出することができる。従って、DC/DCコンバータ出力に接続された負荷の消費電力の変化に追従して正確にモータの発電量を制御することで、余分な発電を行わずに効率的にDC/DCコンバータの出力電力の急激な増加を抑制し、DC/DCコンバータに電力を供給する蓄電池の極端な電圧低下を防止できるという効果が得られる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成13年12月12日(2001.12.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064908 【弁理士】 【氏名又は名称】志賀 正武 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−189401(P2003−189401A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月4日(2003.7.4) |
| 【出願番号】 |
特願2001−378802(P2001−378802) |
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