| 【発明の名称】 |
電気車用電源装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】相馬 三郎 【住所又は居所】東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝府中事業所内
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| 【要約】 |
【課題】電気車がセクションを通過する際に交流電源がいったん停電した後に復電するが、この復電の際に過大な充電電流が発生するのを防止し、インバータ主回路部の整流器や平滑コンデンサに大電流によって加わるストレスを防止する。
【解決手段】本発明の電気車用電源装置は、交流電源1を入力とし、交流を直流に変換し再び任意の交流に変換するインバータ主回路部5と、セクションでの停電と復電を検出するセクション検出器8と、セクション検出器からの電源停止信号にて初期充電用接触器2を所定のディレーを持たせて開放し、かつインバータ主回路部を停止し、セクション検出器からの電源復電信号にて初期充電用接触器2を投入し、かつインバータ主回路部を起動する制御を行うインバータ制御回路部9とを備え、セクションの検出を、交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下にて行うことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 交流電源を入力とし、交流を直流に変換し再び任意の交流に変換するインバータ主回路部と、セクションでの停電と復電を検出するセクション検出器と、前記セクション検出器からの電源停止信号にて初期充電用接触器を所定のディレーを持たせて開放し、かつ前記インバータ主回路部を停止し、前記セクション検出器からの電源復電信号にて前記インバータ主回路部を起動する制御を行うインバータ制御回路部とを備え、セクションの検出を、前記交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下にて行うことを特徴とする電気車用電源装置。 【請求項2】 交流電源を入力とし、交流を直流に変換し再び任意の交流に変換するインバータ主回路部と、セクションでの停電と復電を検出するセクション検出器と、前記セクション検出器からの電源停止信号にて初期充電用接触器を所定のディレーを持たせて開放し、かつ前記インバータ主回路部を停止し、前記セクション検出器からの電源復電信号にて前記インバータ主回路部を起動する制御を行うインバータ制御回路部とを備え、前記セクション検出器は、電源周期の1/2周期毎にクロックパルスのカウント及びリセットを繰り返す第1のカウンタと、前記第1のカウンタのリセット直前の値と第1の基準値を比較し、カウント値が基準値よりも低い時に低周波数検出信号を出力する第1の比較器と、前記電源周期の1/2周期毎にクロックパルスのカウント及びリセットを繰り返す第2のカウンタと、前記第2のカウンタのリセット直前の値と第2の基準値を比較し、カウント値が第2の基準値よりも低い時に低電圧検出信号を出力する第2の比較器と、前記第1の比較器が低周波数検出信号を出力し、又は第2の比較器が低電圧検出信号を出力した時にセクション検出信号を出力するOR回路とを有することを特徴とする電気車用電源装置。 【請求項3】 請求項2記載の電気車用電源装置において、前記セクション検出器は、電源電圧の低下を検出するための前記第2の基準値を、前記電源の周波数が低い場合は上げ、電源の周波数が高い場合には下げるように変化させる第2基準発生手段を備えたことを特徴とする電気車用電源装置。 【請求項4】 請求項2記載の電気車用電源装置において、前記セクション検出器は、周波数の低下量を検出して第3の基準値と比較し、周波数低下量が第3の基準値を超えた時に周波数低下検出信号を出力する周波数低下検出手段を備え、前記OR回路は、前記低周波数検出信号と低電圧検出信号と当該周波数低下検出信号とのいずれかによってセクション検出信号を出力することを特徴とする電気車用電源装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、交流架線を入力とする電気車用電源装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来の電気車用電源装置は、図7に示すようなものである。この従来の電気車用電源装置は、交流の電車線から主変圧器を通して得た交流電源101と、初期充電用接触器(CHK)102及び初期充電用抵抗器103によって構成される初期充電回路部と、交流リアクトル104と、インバータ主回路部105と、モータ(IM)106と、交流電圧検出器(PT)107と、セクション検出器108と、直流電圧検出部、チョッパー制御部及びインバータ制御部を有し、初期充電回路部とインバータ主回路部105を制御するインバータ制御回路部109を備えている。このインバータ制御回路部109は、セクション検出器108の信号により運転・停止が制御される。 【0003】このセクション検出器108は、図8に詳しく示したように、交流電圧検出器(PT)107の信号を絶対値に変換する絶対値変換回路110と、交流電圧のゼロクロスにて一定のパルス幅(図9のパルスT1)を発生する波形発生回路111と、波形発生回路111の出力を積分する積分回路(1)112と、基準電圧V01と積分回路(1)112の出力V1とを比較する比較器(1)113と、絶対値変換回路110の出力を積分する積分回路(2)114と、基準電圧V02と積分回路(2)114の出力V2とを比較する比較器(2)115と、比較器(1)の出力LFDと比較器(2)の出力LVDのORを取り、セクション検出とするOR回路116を備えている。 【0004】この従来の電気車用電源装置のセクション通過時の動作を説明する。セクション通過時に発生する周波数低下又は電圧低下をセクション検出器108により検出してインバータ制御回路部109に入力し、インバータ制御回路部109はセクション検出信号にてインバータ主回路部105を停止し、復電にてセクション検出器108の出力が無くなったことを受けてインバータ主回路部105の運転を再開する。また、インバータ制御回路部109は、セクション検出信号に応じて初期充電用接触器(CHK)102もON/OFF制御する。 【0005】このときのセクション検出器108の動作を図9の波形図を用いて説明する。交流入力電圧VINを絶対値変換回路110にて全波整流波形VABSに変換し、波形発生回路111によりゼロクロス毎に5msの一定パルス幅T1のパルスを出力する。この一定パルス幅T1の信号を、積分回路(1)112にて直流に変換してV1として出力する。次に、比較器(1)113にて基準電圧V01と積分回路(1)112の出力V1を比較し、基準電圧V01よりV1が低くなった場合にLFD信号を出力する。 【0006】これと並行して、絶対値変換回路110の全波整流波形VABSの出力は、直接に積分回路(2)114にも入力され、直流電圧に変換される。次に、比較器(2)115にて基準電圧V02と積分回路(2)114の出力V2を比較器2にて比較し、基準電圧V02より低くなった場合にLVD信号を出力する。そして、OR回路116にて比較回路(1)の出力LFDと比較回路(2)の出力LVDとの論理和を取り、セクション検出信号を出力する。 【0007】図9を用いて、電気車がセクションを通過する際のセクション検出器108の各部の動作を説明すると、電気車がセクションに入った段階で周波数が下がる。このため、積分回路(1)の出力V1が基準電圧V01以下になった時点で比較器(1)より低周波数になったことを示すLFD信号が出力される。同様にセクションに入った段階で電圧も低下を始め、積分回路(2)の出力V2が基準電圧V02以下になった時点で比較器(2)より低電圧になったことを示すLVD信号が出力される。OR回路116はこのLFDとLVDとのOR条件によりセクション検出を示すセクション検出信号を出力する。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の電気車用電源装置では、セクションでのセクション検出に積分型の検出を行う構成であるため、セクション通過の瞬間からセクション検出までの時間が約100msと長くかかる。このため、車両内の交流電源に接続されているブロワーなどの残留電圧を発生する機器の動作状況により、セクションでの電圧と周波数の低下が遅くなり、セクションと判断できない場合や、セクション判断が遅れる場合があり、時にはインバータ運転停止をせず、運転を継続することがあった。 【0009】また、初期充電用接触器(CHK)のON/OFF制御は、セクション検出信号を受けたインバータ制御回路部により行い、復電時の主回路部の平滑コンデンサの充電電流を抑制しているが、セクション検出が遅れた場合には、復電と同時にOFFとなるタイミングがあった。 【0010】さらに、セクション検出が遅れる場合、インバータ回路が動作するために主回路部の平滑用の電解コンデンサの電圧が下がった状態となるが、この状態で復電すればコンデンサヘの充電電流が大きくなり、場合によっては車上の配電器具や配線に電流ストレスがかかることになり、機器の寿命を短くする問題点もあった。また、インバータ主回路部についても、電解コンデンサヘの大きな充電電流によるストレスにより、コンデンサ自身及び初期充電用接触器の接点の劣化を早める要因になる問題点もあった。 【0011】本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたもので、電気車がセクションを通過する際に交流電源がいったん停電した後に復電するが、この復電の際に過大な充電電流が発生するのを防止し、車上設備及び初期充電用接触器、インバータ主回路部の整流器と平滑コンデンサに大電流によって加わるストレスを防止することができる電気車用電源装置を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明の電気車用電源装置は、交流電源を入力とし、交流を直流に変換し再び任意の交流に変換するインバータ主回路部と、セクションでの停電と復電を検出するセクション検出器と、前記セクション検出器からの電源停止信号にて初期充電用接触器を所定のディレーを持たせて開放し、かつ前記インバータ主回路部を停止し、前記セクション検出器からの電源復電信号にて前記インバータ主回路部を起動する制御を行うインバータ制御回路部とを備え、セクションの検出を、前記交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下にて行うことを特徴とするものである。 【0013】請求項1の発明の電気車用電源装置では、セクションの検出を交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下のどちらかの検出にて行い、インバータ回路の運転を早期に停止させることによってインバータ主回路部の平滑コンデンサの放電を抑制し、セクション通過の復電時に平滑コンデンサへの充電のために大電流が流れるのを予防する。また、初期充電用接触器のOFFタイミングは、セクションでの停電時間に対して時間遅れを持たせ、セクションでの停電時間内では初期充電用接触器がOFFにならないようにすることにより、初期充電用接触器の再投入による初期充電電流の発生を防止し、車上設備及び初期充電用接触器、インバータ主回路部の整流器と平滑コンデンサに大電流によって加わるストレスを抑制する。 【0014】請求項2の発明の電気車用電源装置は、交流電源を入力とし、交流を直流に変換し再び任意の交流に変換するインバータ主回路部と、セクションでの停電と復電を検出するセクション検出器と、前記セクション検出器からの電源停止信号にて初期充電用接触器を開放し、かつ前記インバータ主回路部を停止し、前記セクション検出器からの電源復電信号にて前記インバータ主回路部を起動する制御を行うインバータ制御回路部とを備え、前記セクション検出器は、電源周期の1/2周期毎にクロックパルスのカウント及びリセットを繰り返す第1のカウンタと、前記第1のカウンタのリセット直前の値と第1の基準値を比較し、カウント値が基準値よりも低い時に低周波数検出信号を出力する第1の比較器と、前記電源周期の1/2周期毎にクロックパルスのカウント及びリセットを繰り返す第2のカウンタと、前記第2のカウンタのリセット直前の値と第2の基準値を比較し、カウント値が第2の基準値よりも低い時に低電圧検出信号を出力する第2の比較器と、前記第1の比較器が低周波数検出信号を出力し、又は第2の比較器が低電圧検出信号を出力した時にセクション検出信号を出力するOR回路とを有することを特徴とするものである。 【0015】請求項2の発明の電気車用電源装置では、電気車がセクションを通過する時の電源電圧の低下又は周波数の低下を電源周期の1/2周期毎に検出し、電圧低下と周波数低下の論理和ORにてセクション検出と判断してインバータ回路の運転を停止することにより、インバータ主回路部の平滑コンデンサの放電を抑制し、セクションの復電時の突入電流を抑制する。また、初期充電用接触器のオフ動作は、セクションでの停電時間に対して時間遅れを持たせ、セクションでの停電時間内では初期充電用接触器がオフにならないようにすることにより、初期充電用接触器の再投入による初期充電電流の発生を防止し、車上設備及び初期充電用接触器、インバータ主回路部の整流器と平滑コンデンサに大電流によって加わるストレスを抑制する。 【0016】請求項3の発明は、請求項2記載の電気車用電源装置において、前記セクション検出器は、電源電圧の低下を検出するための前記第2の基準値を、前記電源の周波数が低い場合は上げ、電源の周波数が高い場合には下げるように変化させる第2基準発生手段を備えたものである。 【0017】請求項3の発明の電気車用電源装置では、セクションの検出を交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下を検出し、さらに電圧低下検出の基準値については周波数検出値に応じて基準電圧を調整する機能を持たせ、正規の電源周波数以外では検出の基準値を高くし、セクションで電圧が下がりにくい場合でもセクション検出ができるようにし、インバータ主回路部の平滑用コンデンサの放電を抑制することにより復電時の突入電流を抑制する。 【0018】請求項4の発明は、請求項2記載の電気車用電源装置において、前記セクション検出器は、周波数の低下量を検出して第3の基準値と比較し、周波数低下量が第3の基準値を超えた時に周波数低下検出信号を出力する周波数低下検出手段を備え、前記OR回路は、前記低周波数検出信号と低電圧検出信号と当該周波数低下検出信号とのいずれかによってセクション検出信号を出力することを特徴とするものである。 【0019】請求項4の発明の電気車用電源装置では、セクションの検出を交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下を検出し、さらに周波数の変化量を検出し、周波数の変化量が大きくなった場合にもセクションと判断する機能を持たせたことにより、セクションにて交流電源に接続されたブロワーなどの他の機器から発生する誘起電圧にて周波数及び電圧が低下検出レベルに達しない場合でも、周波数の低下率を検出することによりセクション検出を行い、インバータ主回路部の平滑用コンデンサの放電を抑制することにより復電時の突入電流を抑制する。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。 【0021】(第1の実施の形態)図1、図2は、本発明の電気車用電源装置の第1の実施の形態の構成を示している。この実施の形態の電気車用電源装置は、交流の電車線から主変圧器を通して得られる交流電源1と、初期充電用接触器(CHK)2及び初期充電用抵抗器3で構成される初期充電回路と、交流リアクトル4と、インバータ主回路部5と、モータ(IM)6と、交流電圧検出器(PT)7と、高速セクション検出器8と、この高速セクション検出器8の信号により運転・停止が制御され、また初期充電用接触器(CHK)2のOFFに2秒程度のOFFディレーを持つインバータ制御回路部9を備えている。 【0022】インバータ制御回路部9は、インバータ主回路部5のインバータ回路を制御するインバータ制御部91、チョッパー回路を制御するチョッパー制御部92、チョッパー回路の直流出力電圧を監視する直流電圧検出器93、そして本実施の形態の特徴である、初期充電用接触器(CHK)2のOFFを2秒程度ディレーさせるOFFディレータイマ(OFFTD)94を備えている。 【0023】図2に示すように、高速セクション検出器8は、交流電圧検出器(PT)7の信号から交流電源1に重畳される他のインバータ回路の動作に伴うスイッチング周波数成分の除去を行うフィルタ回路16と、絶対値変換回路10と、波形発生回路17と、波形発生回路17の出力信号Aとクロックとリセット信号Aにより1/2周期毎にカウント及びリセットを繰り返すカウンタA18と、カウンタA18の出力T1と基準値T0の値を比較し、T0<T1を検出した時にLFD信号(低周波数検出信号)を出力する比較器A19と、波形発生回路17の出力信号Bとクロックとリセット信号Bにより1/2周期毎にカウント及びリセットを繰り返すカウンタB20と、カウンタB20の出力V1と基準値V0の値を比較し、V0>V1を検出した時にLVD信号(低電圧検出信号)を出力する比較器B21と、比較器A18の出力LFDの立ち上がりより所定のパルス幅の信号を出力するシングルショットSS(1)22と、比較器B20の出力LVDの立ち上がりより所定のパルス幅を出カするシングルショットSS(2)23と、SS(1)とSS(2)の出力の論理和をとりセクション検出信号とするOR回路24を備えている。なお、波形発生回路17は、電源周期検出用のカウンタA18用のパルスを出力する信号Aと、カウンタA18を1/2周期毎にリセットするリセット信号Aと、電圧検出用のカウンタB20用のパルスを出力する信号Bと、カウンタB20を1/2周期毎にリセットするリセット信号Bを作ってそれぞれに出力する。 【0024】次に、上記の構成の電気車用電源装置の動作を説明する。本実施の形態の電気車用電源装置によるインバータ主回路部5の制御原理は、次の通りである。 【0025】(1)電気車がセクションを通過する時の電源電圧の低下(LVD)又は周波数の低下(LFD)を電源周期の1/2周期毎に検出し、電圧低下と周波数低下の論理和ORにてセクション検出と判断してインバータ回路の運転を停止することにより、インバータ主回路部5の平滑コンデンサの放電を抑制し、セクションの復電時の突入電流を抑制する。 【0026】(2)また、初期充電用接触器2のOFFは、セクションでの停電時間300msに対して時間遅れ(2秒程度)を持たせ、セクションでの停電時間内では初期充電用接触器2がOFFにならないようにする。 【0027】図3に、車両がセクションを通過する時の高速セクション検出器8の各部の動作を示してある。図3において、VINは交流電源の波形、VABSは絶対値変換回路10の出力する波形である。 【0028】車両がタイミングτ1にセクションに進入し、セクションを通過する際には、電源周波数の低下に対して、カウンタA18の出力T1が基準値T0以下になったことを受けて即座にLFD信号を出力する。また、電源電圧の低下に対しては、カウンタB20の出力V1が基準値V0以下になったことを受けて即座にLVD信号を出力する。この両方の出力をシングルショットSS(1),SS(2)により受け、OR回路24にてORを取った信号をセクション検出として出力する。 【0029】図1に示したインバータ制御回路部9は、従来例と同様に、この高速セクション検出器8からのセクション検出信号を入力し、セクション突入直後の電源電圧の低下(停電含む)又は電源周波数の低下を判断してインバータ主回路部5の運転を停止するこれにより、第1の実施の形態の電気車用電源装置では、セクション突入直後の電圧低下(停電含む)又は周波数低下を高速に判断してインバータ運転を停止するため、インバータ主回路部5内の平滑コンデンサの電圧低下を低く抑えることができる。このため、セクションでの復電に対してインバータ主回路5の平滑コンデンサの電圧と交流電源1との電位差が少ないことから、交流リアクトルを通して流れる平滑コンデンサヘの充電電流が抑制され、電気車用電源装置より上位の配線用遮断器が充電電流によりトリップすることを防止できる。また、セクション復電時の平滑コンデンサヘの充電電流が少ないことから、初期充電用接触器(CHK)2を開放する必要がなくなり接点の荒れも防止することができる。 【0030】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態の電気車用電源装置について、図4を用いて説明する。第2の実施の形態の電気車用電源装置は、図1に示した第1の実施の形態のものに対して、高速セクション検出器8の機能構成が図4に示したものである点で異なっている。その他の構成要素は、図1に示した第1の実施の形態と共通である。 【0031】図4に示した高速セクション検出器8は、図2に示した第1の実施の形態の高速セクション検出器8に対して、カウンタA18の出力T1を波形発生回路17のリセット信号Aの立ち上がりにてデータをラッチするデータラッチ25と、データラッチされたT1の信号に応じ、基準値V0を発生する電圧(V)基準発生回路26を追加した構成となっている。このV基準発生回路26の特性は、電源周波数が60Hz時に80%電圧で低電圧を検出したものが、周波数が58Hzでは95%で検出するように設定してある。 【0032】次に、本発明の第2の実施の形態の動作を、図5を用いて説明する。第2の実施の形態における高速セクション検出器8は、第1の実施の形態の作用に対し、セクション通過の停電時に、電源VINの周波数の低下に応じて低電圧検出用の比較器B21の基準値V0が高くなり、電圧低下が早く行われるようになる点に特徴がある。この動作を説明すると、次の通りである。 【0033】電源VINの周波数が低下すれば、周波数パルスのカウンタA18の出力T1が基準値T0以下になったことを受けて即座にLFD信号を出力する。また、電源VINの電圧低下に対しては、V基準発生回路26にて基準値V0が周波数に応じて変更され、カウンタB20の出力V1が周波数によって決定されたV基準V0以下になったことを受けて即座にLVD信号を出力する。この両方の出力をシングルショットSS(1)22,SS(2)23により受け、OR回路24にてORを取った信号をセクション検出として出力する。 【0034】この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態の作用・効果に対し、セクションの停電区間にてブロワーなどの動作により電圧低下が少ない場合でも、周波数の低下に応じて電圧検出基準を上昇することにより、セクションに入ったことを確実に検出することができる。 【0035】(第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形態の電気車用電源装置について、図6を用いて説明する。第3の実施の形態の電気車用電源装置は、図1に示した第1の実施の形態のものに対して、高速セクション検出器8の機能構成が図6に示したものである点で異なっている。その他の構成要素は、図1に示した第1の実施の形態と共通である。 【0036】図6に示した高速セクション検出器8は、図2に示した第1の実施の形態の高速セクション検出器8に対して、平均化回路28と−ΔT1検出器29を備え、OR回路24がシングルショットSS(1),SS(2)のLFD信号、LVD信号の他に−ΔT1検出器29の信号LFD2に対してもOR論理でセクション検出信号を出力するようにした点が異なっている。 【0037】この第3の実施の形態における高速セクション検出器8では、平均化回路28が、カウンタA18の出力T1をリセット信号Aの立ち上がりにてラッチし、1秒間の移動平均値TAVEを出力する。−ΔT1検出器29はこの平均化回路28からのTAVE信号とカウンタA18のT1信号を比較し、その差(TAVE−T1)が基準値−ΔT1より大きくなったことを検出してLFD2信号をOR回路24に出力する。OR回路24は、第1の実施の形態と同様のLFD信号、LVD信号のORに加えて、この−ΔT1検出器29の出力であるLFD2信号のORも取り、いずれかの出力があればセクション検出信号を出力する。 【0038】これにより、この第3の実施の形態によれば、高速セクション検出器8が、図2に示した第1の実施の形態における高速セクション検出器に対し、車両がセクション通過の停電時に、電源周波数の低下量に応じて周波数低下を検出しセクションとして検出するため、電圧の低下は少ないが周波数の変化が大きい場合に早くセクションを検出する。 【0039】したがって、車両がセクションの停電区間を通過する際に、ブロワーなどの動作により電圧低下が少ない場合でも周波数の低下量にてセクションを検出することができ、セクション検出精度を高めることができる。 【0040】 【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、セクションの検出を交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下のどちらかの検出にて行い、インバータ回路の運転を早期に停止させることによってインバータ主回路部の平滑コンデンサの放電を抑制し、セクション通過の復電時に平滑コンデンサへの充電のために大電流が流れるのを予防し、また、初期充電用接触器のOFFタイミングは、セクションでの停電時間に対して時間遅れを持たせ、セクションでの停電時間内では初期充電用接触器がOFFにならないようにすることにより、初期充電用接触器の再投入による初期充電電流の発生を防止し、車上設備及び初期充電用接触器、インバータ主回路部の整流器と平滑コンデンサに大電流によって加わるストレスを抑制することができる。 【0041】請求項2の発明によれば、電気車がセクションを通過する時の電源電圧の低下又は周波数の低下を電源周期の1/2周期毎に検出し、電圧低下と周波数低下の論理和ORにてセクション検出と判断してインバータ回路の運転を停止することにより、インバータ主回路部の平滑コンデンサの放電を抑制し、セクションの復電時の突入電流を抑制し、また、初期充電用接触器のオフ動作は、セクションでの停電時間に対して時間遅れを持たせ、セクションでの停電時間内では初期充電用接触器がオフにならないようにすることにより、初期充電用接触器の再投入による初期充電電流の発生を防止し、車上設備及び初期充電用接触器、インバータ主回路部の整流器と平滑コンデンサに大電流によって加わるストレスを抑制することができる。 【0042】請求項3の発明によれば、セクションの検出を交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下を検出し、さらに電圧低下検出の基準値については周波数検出値に応じて基準電圧を調整する機能を持たせ、正規の電源周波数以外では検出の基準値を高くし、セクションで電圧が下がりにくい場合でもセクション検出ができるようにし、インバータ主回路部の平滑用コンデンサの放電を抑制することにより復電時の突入電流を抑制することができる。 【0043】請求項4の発明によれば、セクションの検出を交流電源の1/2周期毎に周波数低下と電圧低下を検出し、さらに周波数の変化量を検出し、周波数の変化量が大きくなった場合にもセクションと判断する機能を持たせたことにより、セクションにて交流電源に接続されたブロワーなどの他の機器から発生する誘起電圧にて周波数及び電圧が低下検出レベルに達しない場合でも、周波数の低下率を検出することによりセクション検出を行い、インバータ主回路部の平滑用コンデンサの放電を抑制することにより復電時の突入電流を抑制することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003078 【氏名又は名称】株式会社東芝 【住所又は居所】東京都港区芝浦一丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成13年12月6日(2001.12.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100083806 【弁理士】 【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−174704(P2003−174704A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月20日(2003.6.20) |
| 【出願番号】 |
特願2001−372698(P2001−372698) |
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