| 【発明の名称】 |
電動車両用モータの制御装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】島崎 充由 【住所又は居所】静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式会社内
【氏名】中川 昌紀 【住所又は居所】静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式会社内
【氏名】村松 秀一 【住所又は居所】静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式会社内
【氏名】稲葉 豊 【住所又は居所】静岡県沼津市大岡3744番地 国産電機株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】ブレーキを操作した状態でアクセル操作部材が増速側に操作されたときにモータに過大な電流が流れるのを防止する。
【解決手段】アクセル操作部材の操作量を検出するアクセルセンサ6の出力と車両の走行速度を検出する走行速度検出手段13の出力とに対してブラシレスモータ1に駆動電流を供給するインバータINVをPWM制御する際の基本デューティ比を演算する基本デューティ比演算手段14Aと、ブレーキ操作部材の操作量を検出するブレーキセンサ9の出力に対して制動時補正係数Kbを演算する制動時補正数演算手段14Dとを設け、基本デューティ比Dmに補正係数Kbを乗じて制動時の実デューティ比を演算する。制動時補正係数Kbは、ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴って補正係数Kbを減少させるように演算する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリと、車両の駆動輪を駆動するモータと、前記バッテリから与えられる直流電流を交流電流に変換するインバータを備えて該インバータが出力する交流電流を前記モータに駆動電流として供給するドライバとを備えた電動車両の前記モータに供給する駆動電流を制御する電動車両用モータの制御装置において、前記車両の走行速度を調節するために操作されるアクセル操作部材の操作量を検出するアクセルセンサと、前記車両に制動をかける際に操作されるブレーキ操作部材の操作量を検出するブレーキセンサと、前記車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記アクセルセンサの出力と前記ブレーキセンサの出力と前記走行速度検出手段により検出された走行速度とを制御条件として前記ドライバからモータに供給する駆動電流の大きさを決定して、決定した大きさの駆動電流を前記モータに供給するように前記インバータを制御するインバータ制御部とを具備し、前記インバータ制御部は、前記ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴って前記ドライバから前記モータに供給される駆動電流を減少させるように構成されていることを特徴とする電動車両用モータの制御装置。 【請求項2】 バッテリと、車両の駆動輪を駆動するモータと、前記バッテリから与えられる直流電流を交流電流に変換するインバータを備えて該インバータが出力する交流電流を前記モータに駆動電流として供給するドライバとを備えた電動車両の前記モータに供給する駆動電流を制御する電動車両用モータの制御装置において、前記車両の走行速度を調節するために操作されるアクセル操作部材の操作量を検出するアクセルセンサと、前記車両に制動をかける際に操作されるブレーキ操作部材の操作量を検出するブレーキセンサと、前記車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、前記アクセルセンサの出力と前記走行速度検出手段により検出された走行速度とに対して前記駆動電流をPWM制御する際の基本デューティ比を演算する基本デューティ比演算手段と、前記基本デューティ比を補正する補正演算に用いる制動時補正数を前記ブレーキセンサの出力に対して演算する制動時補正数演算手段と、前記ブレーキ操作部材が操作されたときに前記制動時補正数を用いて前記基本デューティ比に補正演算を施すことにより実デューティ比を求める実デューティ比演算手段とを備えて、前記実デューティ比でPWM制御された駆動電流を前記モータに供給するように前記インバータを構成するスイッチ素子をオンオフ制御するインバータ制御部と、を具備し、前記制動時補正数演算手段は、前記ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴って前記実デューティ比を減少させるように前記制動時補正数を演算することを特徴とする電動車両用モータの制御装置。 【請求項3】 前記制動時補正数演算手段は、前記ブレーキ操作部材の操作量が最大になったときに前記実デューティ比を零にするように、前記制動時補正数を演算することを特徴とする請求項2に記載の電動車両用モータの制御装置。 【請求項4】 前記制動時補正数演算手段は、前記ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で、前記実デューティ比を最小値に保つように前記制動時補正数を演算することを特徴とする請求項2に記載の電動車両用モータの制御装置。 【請求項5】 前記車両が走行中の路面の傾斜角を検出する傾斜角検出装置が設けられ、前記制動時補正数演算手段は、前記傾斜角検出装置により検出された傾斜角が大きい場合程前記実デューティ比の最小値を大きい値に切り換えるように前記制動時補正数を演算する請求項4に記載の電動車両用モータの制御装置。 【請求項6】 前記ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超えている状態で前記アクセル操作部材が増速側に変位させられたときの前記車両の移動方向及び移動速度をそれぞれクリープ方向及びクリープ速度として検出するクリープ動作検出手段が設けられ、前記制動時補正数演算手段は、前記クリープ速度を零とするかまたはクリープ方向を前進方向としてクリープ速度を設定速度に保つように、前記クリープ動作検出手段により検出されたクリープ方向及びクリープ速度に応じて前記制動時補正数を修正するように構成されている請求項4に記載の電動車両用モータの制御装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車や、電動スクータ等の電動車両用のモータを制御する制御装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】電気自動車や電動スクータ等の電動車両は、バッテリと、車両の駆動輪を駆動するモータと、バッテリから与えられる直流電流を交流電流に変換するインバータを備えて該インバータが出力する交流電流をモータに駆動電流として供給するドライバとを備えていて、アクセルグリップやアクセルペダル等のアクセル操作部材の操作量に応じてインバータを制御することにより、モータに供給する駆動電流を調整して、車両の走行状態を制御するようにしている。 【0003】図11は、従来の電動車両用モータの制御装置を示したもので、同図において1は3相の電機子巻線を有する固定子と、磁石界磁を有する回転子とを有する周知のブラシレスモータ、2はブラシレスモータ1により駆動される車両の駆動輪であり、この例では、駆動輪2の車軸がモータ1の出力軸に直結されている。 【0004】3はバッテリ、4はバッテリ3の出力電流を交流電流に変換するインバータを備えたドライバである。ドライバ4は、6個の半導体スイッチ素子を3相ブリッジ接続して構成したインバータと、インバータを駆動する駆動回路とを備えていて、インバータの3相の出力端子からモータ1の3相の入力端子u,v,wに駆動電流を供給する。 【0005】5はアクセル操作部材(図示の例ではアクセルグリップ)、6はアクセル操作部材5の操作量を検出して、アクセル操作部材の操作量に相当する大きさを有する電気信号をアクセル操作量検出信号Vaとして出力するアクセルセンサ、7はブラシレスモータ1の回転子の回転角度位置を検出する位置センサから得られる位置検出信号Hu,Hv,Hwと、アクセル操作量検出信号Vaとを入力として、ドライバ4のインバータを制御するコントローラである。 【0006】コントローラ7は、位置検出信号Hu〜Hwにより検出されるモータの回転子の回転角度位置に応じて、電機子コイルの励磁相の組み合わせ(励磁パターン)を決定し、決定した励磁相に駆動電流を流すべく、インバータを構成する6個の半導体スイッチ素子に駆動信号Su ,Sv ,Sw ,Sx ,Sy ,及びSz を与える。 【0007】コントローラ7はまた、モータ1に供給する駆動電流をPWM制御する際のデューティ比を車両の走行速度とアクセルセンサ6の出力とにより決定する手段を備え、この手段により決定したデューティ比で断続するパルス波形のPWM信号をドライバ4に与える。ドライバ4は、このPWM信号に応じて、インバータを構成するスイッチ素子をオンオフさせることにより、インバータからモータ1に供給する駆動電流をPWM変調された波形とし、駆動電流の平均値をアクセル操作部材の操作量と車両の走行速度とに見合った値に調節する。 【0008】この種の制御装置では、車両が低速走行している状態で運転者がアクセル操作部材を増速側に変位させたときに、インバータ4に与えるPWM信号のデューティ比を大きくして、モータに供給する駆動電流の大きさ(平均値)を増大させるように制御する。これにより、モータの出力トルクを増加させ、車両の走行速度を上昇させる。 【0009】このように、アクセル操作部材を増速側に操作したときに、運転者が故意にブレーキを操作していたとすると、モータの出力トルクが増加してもモータの回転速度が上昇しないため、コントローラはモータの駆動電流を更に増加させるようにインバータを制御し、モータの駆動電流を増大させる。このような状態が長く続くと、モータの電機子巻線が過電流により過熱されて焼損するおそれがあるだけでなく、インバータを構成するスイッチ素子での発熱が多くなって、該スイッチ素子が破壊するおそれがある。 【0010】そのため、通常は、モータの巻線温度及びインバータのスイッチ素子の温度をそれぞれ検出する温度センサを設けて、これらの温度センサにより検出された温度が設定値を超えたときにPWM信号のデューティ比を小さい値に補正する保護制御を行うことにより、バッテリ3からインバータを通してモータ1に供給される駆動電流を制限するようにしている。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の制御装置では、モータの巻線温度及びインバータのスイッチ素子の温度を検出する温度センサを設けて、これらの温度センサにより検出された温度が設定値を超えたときにモータの駆動電流を制限するようにしていたが、一度上昇したモータの巻線温度及びインバータのスイッチ素子の温度が設定値以下に下がるまでには相当の時間を要するため、モータの駆動電流の制限が解除されるまでに長い時間を要し、その間モータの出力が最高出力まで上がらないため、車両の運転フィーリングが悪くなるという問題があった。 【0012】またモータの巻線温度やインバータのスイッチ素子の温度が上昇すると、巻線やスイッチ素子が劣化するため、モータの寿命やインバータの寿命が短くなるという問題もあった。 【0013】更に従来の制御装置では、運転者がブレーキを操作しながらアクセル操作部材を増速側に操作したときに、バッテリからモータに過大な電流が流れるため、バッテリの消耗が激しくなり、バッテリの1回の充電当りの走行可能距離が短くなるという問題があった。 【0014】本発明の目的は、ブレーキを操作した状態でアクセル操作部材を増速側に操作したときに、バッテリからモータに過大な電流が流れることがないようにして、モータの巻線温度の上昇や、インバータのスイッチ素子の温度上昇が生じるのを防ぐことができるようにした電動車両用モータの制御装置を提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明は、バッテリと、車両の駆動輪を駆動するモータと、バッテリから与えられる直流電流を交流電流に変換するインバータを備えて該インバータが出力する交流電流をモータに駆動電流として供給するドライバとを備えた電動車両の前記モータに供給する駆動電流を制御する電動車両用モータの制御装置に係わるものである。 【0016】従来の制御装置では、車両の走行速度を調節するために操作されるアクセル操作部材の操作量と車両の走行速度とに応じてモータの駆動電流を制御していたが、本発明においては、アクセル操作部材の操作量と車両の走行速度とブレーキ操作部材の操作量とに応じてモータの駆動電流を制御する。 【0017】そのため、本発明において、アクセル操作部材の操作量を検出するアクセルセンサと、車両に制動をかける際に操作されるブレーキ操作部材の操作量を検出するブレーキセンサと、車両の走行速度を検出する走行速度検出手段と、アクセルセンサの出力とブレーキセンサの出力と走行速度検出手段により検出された走行速度とを制御条件としてドライバからモータに供給する駆動電流の大きさを決定して、決定した大きさの駆動電流をモータに供給するようにインバータを制御するインバータ制御部とを設けて、ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴ってインバータからモータに供給される駆動電流を減少させるようにインバータ制御部を構成する。 【0018】本発明の好ましい態様では、上記インバータ制御部を、アクセルセンサの出力と走行速度検出手段により検出された走行速度とに対して駆動電流をPWM制御する際の基本デューティ比を演算する基本デューティ比演算手段と、基本デューティ比を補正する補正演算に用いる制動時補正数をブレーキセンサの出力に対して演算する制動時補正数演算手段と、ブレーキ操作部材が操作されたときに上記制動時補正数を用いて基本デューティ比に補正演算を施すことにより実デューティ比を求める実デューティ比演算手段とを備えた構成として、実デューティ比でPWM制御された駆動電流をモータに供給するようにインバータを構成するスイッチ素子をオンオフ制御する。制動時補正数演算手段は、ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴って実デューティ比を減少させるように制動時補正数を演算する。 【0019】デューティ比は、駆動電流を断続させる周期をT、1周期Tの間に駆動電流を流す時間をTonとしたときに、Ton/Tで定義される。 【0020】デューティ比を補正する補正演算は、乗算によってもよく、減算によってもよい。乗算によりデューティ比を補正する場合には、基本デューティ比に乗じる補正係数Kb(Kb≦1、またはKb≦100%)を上記制動時補正数として用いる。また減算によりデューティ比を補正する場合には、基本デューティ比から減算する補正量を上記制動時補正数として用いる。本発明では、上記補正係数及び補正量の双方を含む意味で「補正数」という語を用いている。 【0021】上記のように、ブレーキ操作部材が操作されているときにモータの駆動電流を減少させる制御を行わせると、ブレーキ操作部材が操作された状態でアクセル操作部材が増速側に操作されたときにモータに流れる駆動電流を制限することができるため、バッテリからモータに過大な電流が流れるのを防ぐことができる。従って、故意にブレーキ操作部材を操作した状態で加速操作が行われたときに、過大な駆動電流が流れてモータの巻線温度が過度に上昇したり、インバータのスイッチ素子の温度が過度に上昇したりするのを防ぐことができる。またブレーキ操作部材を操作した状態で加速操作が行われたときにバッテリからモータに過大な駆動電流が流れるのを防ぐことができるため、バッテリの無用な消耗を防いで、バッテリの1回の充電当りの走行可能距離が短くなるのを防ぐことができる。 【0022】上記制動時補正数演算手段は、ブレーキ操作部材の操作量を最大にしたときに実デューティ比を零にするように制動時補正数を演算してもよく、ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で、実デューティ比を最小値に保つように制動時補正数を演算してもよい。 【0023】ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で、実デューティ比を零にするように制動時補正数を演算した場合には、大きく制動をかけるためにブレーキ操作部材の操作量を設定値以上としたときに、実デューティ比が零になるため、モータへの駆動電流の供給が停止する。 【0024】ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で、実デューティ比を最小値に保つように制動時補正数を演算した場合には、アクセル操作部材を増速側に操作した状態で車両を停止させるためにブレーキを大きくかけたときに、オートマチック車で停止時に発生するクリープトルクと同様のクリープトルク(停止している車両を低速で動かそうとするトルク)を発生させることができるため、坂道発進でブレーキ操作部材を離したときに、車両が後退するのを防ぐことができる。 【0025】本発明の他の好ましい態様では、車両が走行中の路面の傾斜角を検出する傾斜角検出装置を設けて、この傾斜角検出装置が検出した傾斜角が大きい場合程実デューティ比の最小値を大きい値に切り換えるように、上記制動時補正数演算手段に制動時補正数を演算させる。 【0026】このように構成すると、坂道の傾斜角に見合った適正なクリープトルクを発生させることができ、緩い坂道で過大なクリープトルクが発生したり、急な坂道でクリープトルクが不足して発進の際に車両が後退したりするのを防ぐことができる。 【0027】本発明の更に他の好ましい態様では、ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超えている状態でアクセル操作部材が増速側に変位させられたときの車両の移動方向及び移動速度をそれぞれクリープ方向及びクリープ速度として検出するクリープ動作検出手段を設ける。この場合、制動時補正数演算手段は、クリープ速度を零とするかまたはクリープ方向を前進方向としてクリープ速度を設定速度に保つように、クリープ動作検出手段により検出されたクリープ方向及びクリープ速度に応じて制動時補正数を修正するように構成する。 【0028】このように構成すると、傾斜角検出装置を設けることなく、路面の傾斜角に適合したクリープトルクを発生させることができる。 【0029】 【発明の実施の形態】以下図1ない図4を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に示す実施形態では、基準デューティ比を補正する補正演算に用いる補正数として補正係数を用い、基準デューティ比に補正係数を乗じることにより実デューティ比を求めるものとする。 【0030】図1は、本発明に係わる制御装置の全体的な構成例を示したもので、同図において1はブラシレスモータ、2はモータ1により駆動される車両の駆動輪である。本実施形態では、モータ1が、3相の電機子巻線を有する固定子と、2極の磁石界磁を有する回転子とを備えていて、その回転子の回転軸が駆動輪2の軸に直結されている。ブラシレスモータ1の固定子側には、U,V,W3相の電機子巻線のそれぞれに対して回転子の磁極を検出して、回転子の回転角度位置の情報を含む位置検出信号Hu,Hv,Hwを出力する位置センサが設けられている。 【0031】また3はバッテリ、4はバッテリ3の出力電流を交流電流に変換して、モータ1に供給するインバータINVを備えたドライバである。図示のインバータINVは、6個の半導体スイッチ素子Tu,Tv,Tw,Tx,Ty及びTzを3相ブリッジ接続した回路からなっていて、その直流入力端子がバッテリ3の出力端子に接続され、3相の交流出力端子がモータ1の3相の入力端子u,v,wに接続されている。図示の例では、ブリッジの上辺を構成するスイッチ素子Tu〜Tw及びブリッジの下辺を構成するスイッチ素子Tx〜TzがそれぞれPNPトランジスタ及びNPNトランジスタからなり、トランジスタTu〜Twのエミッタコレクタ間、及びトランジスタTx〜Tzのコレクタエミッタ間にはそれぞれ帰還用ダイオードDu〜Dw及びDx〜Dzが逆並列接続されている。 【0032】5はアクセル操作部材(図示の例ではアクセルグリップ)、6はアクセル操作部材5の操作量を検出するアクセルセンサである。図示のアクセルセンサ6は、摺動接触子がアクセル操作部材5に連動するように設けられたポテンショメータからなっていて、その両端に一定の直流電圧が印加されている。このアクセルセンサは、アクセル操作部材の操作量に相当する大きさを有する電圧信号をアクセル操作量検出信号Vaとして出力する。 【0033】また8は車両に制動をかける際に操作されるブレーキ操作部材、9はブレーキ操作部材8の操作量を検出するブレーキセンサである。ブレーキセンサ9はブレーキ操作部材に摺動接触子が連動するように設けられて両端に一定の直流電圧が印加されたポテンショメータからなっていて、ブレーキ操作部材8の操作量に相当する大きさを有する電圧信号からなるブレーキ操作量検出信号Vbを出力する。 【0034】また10はドライバ4を構成するスイッチ素子、特にインバータINVを構成するスイッチ素子の温度を検出するドライバ温度センサで、スイッチ素子の温度に相当する大きさを有する電圧信号をドライバ温度検出信号Vtdとして出力する。更に11は、モータ1の巻線温度を検出するモータ温度センサで、モータ1の電機子巻線の温度に相当する大きさを有する電圧信号をモータ温度検出信号Vtmとして出力する。 【0035】12はマイクロコンピュータを備えたコントローラで、このコントローラには、モータ1に設けられた位置センサが出力する位置検出信号Hu,Hv,Hwと、アクセル操作量検出信号Vaと、ブレーキ操作量検出信号Vbと、ドライバ温度検出信号Vtdと、モータ温度検出信号Vtmとが入力されている。 【0036】モータに設けられる位置センサは例えばホール素子からなっていて、検出している回転子の磁極の極性が切り替わる毎にHレベル(高レベル)またはLレベル(低レベルまたは零レベル)にレベルが変化する信号を発生する。従って、位置検出信号Hu〜Hvは、例えば図5(A)ないし(C)に示したように、U,V,W3相の電機子コイルに対してそれぞれ設けられた3相の位置センサが検出している回転子の磁極の極性が切り替わる毎にレベルが変化する矩形波状の信号となる。 【0037】コントローラ12は、位置検出信号Hu〜Hwにより検出されるモータの回転子の回転角度位置に応じて、モータを所定の方向に回転させるために必要な電機子コイルの励磁相の組み合わせ(励磁パターン)を決定し、決定した励磁相に駆動電流を流すべく、インバータ4を構成する6個の半導体スイッチ素子Tu,Tv,Tw,Tx,Ty及びTzにそれぞれ駆動信号(スイッチ素子をオン状態にするための信号)Su ,Sv ,Sw ,Sx ,Sy 及びSz を与える。 【0038】コントローラ12はまた、モータ1に供給する駆動電流をPWM制御する際のデューティ比を車両の走行速度とアクセルセンサ6の出力とブレーキセンサ9の出力と温度センサ10の出力とにより決定して、決定したデューティ比で断続するパルス波形のPWM信号をインバータ4に与えるインバータ制御部を備えている。 【0039】インバータ4は、PWM信号に応じてブリッジの上辺を構成するスイッチ素子またはブリッジの下辺を構成するスイッチ素子をオンオフさせるスイッチ制御回路を備えていて、このスイッチ制御回路により、駆動信号が与えられているPWM信号に応じてブリッジの上辺またはブリッジの下辺のスイッチ素子をオンオフさせることにより、モータ1に供給する駆動電流をPWM変調された波形とする。 【0040】本発明においては、コントローラ12を構成するマイクロコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより、図2に示すように、車両の走行速度を検出する走行速度検出手段13と、インバータ制御部14とを構成する。 【0041】コントローラ12のマイクロコンピュータは、モータ1に設けられている位置センサが出力する位置検出信号Hu〜Hwのいずれかのレベル変化のタイミングが検出されたときに実行中のプログラムに割込みをかけて位置検出信号の1周期に相当する時間(モータの回転子が一定の角度だけ回転するのに要する時間)をタイマにより計測し、計測された時間から車両の走行速度を算出する。 【0042】本実施形態では、図5(D)に示すように、120度間隔で現れる位置検出信号Hu〜Hwの立上りのエッジを検出して、各立ち上がりのエッジが検出されるタイミングaでマイクロコンピュータが実行するプログラムに割込みをかけ、この割込みにより図6に示す立上りエッジ割込みルーチンを実行させて車両の走行速度(駆動輪2の回転速度)の情報を含むデータを得ている。 【0043】図6に示した割込みルーチンでは、常時計時動作を行っているマイクロコンピュータ内のタイマの計数値Tnを読込んで記憶させるとともに、この計数値Tnと前回のタイミングaで読込んで記憶しておいた計数値Tn-1 との差Tn−Tn-1 を、走行速度の情報を含む走行速度データVnとして記憶させて図示しないメインルーチンに戻る。上記走行速度データVn(=Tn−Tn-1 )は、モータが一定の角度(この例では120度)回転するのに要した時間であり、モータの回転速度に反比例している。本実施形態では、モータ1の出力軸により駆動輪を直接駆動するダイレクトドライブを採用しているため、モータ1の回転速度がそのまま駆動輪の回転速度となる。したがって、本実施形態では、モータの回転速度の情報を含む量Tn−Tn-1 をそのまま車両の走行速度の情報を含む走行速度データVnとして用いている。図6に示した立上りエッジ割込みルーチンにより、車両の走行速度を検出する走行速度検出手段13が構成される。 【0044】なおモータ1の出力軸と駆動輪の軸との間に変速機が設けられる場合には、モータ1の回転速度に変速機の変速比を乗じて求めた駆動輪の回転速度の情報を含むデータを得るように走行速度検出手段13を構成するか、または駆動輪2の回転速度を検出する車軸回転センサを別に設けて、該車軸回転センサの出力を読込んで走行速度の情報を含むデータを得るように走行速度検出手段13を構成する。 【0045】図示のインバータ制御部14は、基本デューティ比演算手段14Aと、ドライバ温度補正係数演算手段14Bと、モータ温度補正係数演算手段14Cと、制動時補正係数演算手段14Dと、実デューティ比演算手段14Eと、インバータ駆動手段14Fとにより構成されている。これらの手段を構成するため、コントローラ12内のマイクロコンピュータは、図5(E)に示すように一定の間隔(本実施形態では10msec)で現れるインターバル割込みタイミングbをその内部タイマに計測させて、各インターバル割込みタイミングbが計測される毎に図7ないし図10にそれぞれ示したインターバル割込み1ないし4を順に実行させるようにプログラムされている。 【0046】なおインターバル割込みタイミングbは位置検出信号Hu〜Hwの立ち上がりエッジまたは立下がりエッジとは無関係に一定の時間間隔で発生するタイミングである。 【0047】各インターバルタイミングbが検出されると、先ず図7に示したインターバル割込みルーチン1が実行される。この割込みルーチンでは、各種のセンサの出力をマイクロコンピュータのA/D入力ポートを通して読込む。図7の割込みルーチンでは、先ずステップ1でアクセルセンサ6の出力をアクセル開度データVaとして読込み、ステップ2及び3でそれぞれドライバ温度センサ10の出力及びモータ温度センサ11の出力をドライバ温度データVtd及びモータ温度データVtmとして読み込む。またステップ4でブレーキセンサ9の出力をブレーキ操作量データVbとして読み込み、ステップ5でバッテリ電圧をバッテリ電圧データVBAT として読み込む。 【0048】各インターバルタイミングbでは、次いで図8に示したインターバルタイミング2が実行される。この割込みルーチンでは、先ずステップ1で、ドライバ温度データVtdに対して、ドライバ温度補正係数Kdを演算する。この補正係数Kdは、ドライバ温度(スイッチ素子Tu〜Tw及びTx〜Tzの温度)が許容範囲を超えたときに、モータの駆動電流を制限するように、基本デューティ比Dmを補正するために基本デューティ比に乗じられる補正係数である。 【0049】図8の割込みルーチンのステップ2では、モータ温度データVtmに対して、モータ温度補正係数Kmを演算する。このモータ温度補正係数Kmは、モータの巻線温度が許容範囲を超えたときに駆動電流を制限するように基本デューティ比Dmを補正するために、基本デューティ比に乗じられる補正係数である。 【0050】図8の割込みルーチンのステップ3においては、ブレーキ操作量データVbに対して制動時補正係数Kbを演算する。この制動時補正係数Kbは、ブレーキ操作部材の操作量に対して基本デューティ比Dmを補正するために基本デューティ比に乗じられる補正係数である。 【0051】この例では、図8のステップ1においてドライバ温度補正係数演算手段14Bが構成され、図8のステップ2及び3によりそれぞれモータ温度補正係数演算手段14C及び制動時補正係数演算手段14Dが構成される。 【0052】各インターバル割込みタイミングbではまた、図8の割込みルーチンに続いて図9のインターバル割込みルーチン3が実行され、走行速度データVnとアクセル開度データVaとに対して駆動電流をPWM制御する際の基本デューティ比Dmを演算する。この基本デューティ比の演算は、アクセル開度データVaと走行速度データVnと基本デューティ比Dmとの間の関係を与える三次元マップを用いて行う。基本デューティ比Dmはアクセル開度の増大に伴って増加する傾向を示す。図9の割込みルーチンにより、基本デューティ比演算手段14Aが構成される。 【0053】インターバル割込みタイミングではまた、図9の割込みルーチンに続いて図10のインターバル割込みルーチン4が実行される。この割込みルーチンでは、ステップ1において、以下の式により補正演算を行って、実デューティ比Do を算出する。 【0054】 Do =Dm×Kd×Km×Kb …(1) (1)式により実デューティ比Do を算出した後、ステップ2において該実デューティ比Do をインバータ駆動手段14Fにセットする。インバータ駆動手段14Fは、位置検出信号Hu〜Hwにより検出されるモータの回転子の回転角度位置に応じて決定した励磁相に駆動電流を流すべく、インバータ4を構成する6個の半導体スイッチ素子Tu,Tv,Tw,Tx,Ty及びTzにそれぞれ駆動信号(スイッチ素子をオン状態にするための信号)Su ,Sv ,Sw ,Sx ,Sy 及びSz を与えるとともに、インバータのブリッジの上辺を構成するスイッチ素子Su 〜Sw に与える駆動信号またはブリッジの下辺を構成するスイッチ素子Sx 〜Sz に与える駆動信号を上記実デューティ比Do で断続するパルス波形のPWM信号として、インバータ4からモータ1に与えられる駆動電流を、実デューティ比Do でPWM変調された波形とする。 【0055】図10のインターバル割込みルーチン4により、実デューティ比演算手段14Eが構成される。 【0056】本実施形態では、制動時補正係数Kbがブレーキ操作部材の操作量Xに対して図3のような変化を示すように、制動時補正係数演算用のマップが作成されている。即ち、制動時補正係数Kbは、ブレーキ操作部材の制動力を大きくする方向への操作量(ブレーキ操作量)Xが設定値Xs1以下の範囲にあるときに100[%]の値を示し、ブレーキ操作量が設定値Xs1を超える範囲でブレーキ操作量の増大に伴って直線的に減少して、ブレーキ操作量が設定値Xs2を超える範囲で零になる。 【0057】図3に示すように、制動時補正係数演算用マップを作成しておくと、ブレーキをかけたときに補正係数Kbが100%以下になり、フルブレーキ時には補正係数Kbが0になる。そのため、ブレーキをかけたままアクセル操作部材を増速側に変位させる操作が行われたときに、モータの駆動電流が増加するのを防いで、モータに過電流が流れるのを防ぐことができ、運転者がアクセル操作部材を増速側に操作しながら故意にフルブレーキをかける異常な操作を行ったときには、モータの駆動電流を零にすることができる。したがって、ブレーキをかけたままアクセル操作部材が増速側に操作されたときに、インバータ及びモータに過電流が流れて、インバータのスイッチ素子の温度や、モータの巻線温度が上昇するのを防ぐことができる。 【0058】図3に示した例では、ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で制動時補正係数Kbを零にするようにしたが、図4に示したように、ブレーキ操作部材の操作量Xが設定値Xs2を超える範囲で、実デューティ比Do を最小値に保つように、制動時補正係数を演算するようにしてもよい。図4に示した例では、ブレーキ操作部材の操作量Xが設定値Xs2を超える範囲で、制動時補正係数Kbを最小値Kbcに保持するようにしている。 【0059】図4に示したように、ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で、実デューティ比を最小値に保つように制動時補正係数Kbを演算した場合には、アクセル操作部材を増速側に操作した状態で車両を停止させるためにブレーキを大きくかけたときに、オートマチック車で停止時に発生するクリープトルクと同様のクリープトルク(停止している車両を低速で動かそうとするトルク)を発生させることができるため、坂道発進でブレーキ操作部材を離したときに、車両が後退するのを防ぐことができる。 【0060】上記のように、ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で、実デューティ比を最小値に保つように制動時補正係数Kbを演算する場合には、車両が走行中の路面の傾斜角を検出する傾斜角検出装置を設けて、この傾斜角検出装置が検出した傾斜角が大きい場合程実デューティ比の最小値を大きい値に切り換えるように、上記制動時補正係数演算手段に制動時補正係数を演算させるようにするのが好ましい。 【0061】このように構成すると、坂道の傾斜角に見合った適正なクリープトルクを発生させることができるため、緩い坂道で過大なクリープトルクが発生したり、急な坂道でクリープトルクが不足して発進の際に車両が後退したりするのを防ぐことができる。 【0062】また、以下に示す制御を行わせることにより、傾斜角検出装置を設けることなく、制動時の実デューティ比の最小値を、坂道の傾斜角に応じて適正な値にするための制御を行うことができる。 【0063】即ち、ブレーキ操作部材8の操作量が設定値を超えている状態でアクセル操作部材5が増速側に変位させられたときの車両の移動方向及び移動速度をそれぞれクリープ方向及びクリープ速度として検出するクリープ動作検出手段を設ける。そして、クリープ速度を零とするかまたはクリープ方向を前進方向としてクリープ速度を設定速度に保つように、クリープ動作検出手段により検出されたクリープ方向及びクリープ速度に応じて制動時補正係数を修正するように制動時補正係数演算手段を構成する。 【0064】このように構成すると、傾斜角検出装置を設けることなく、路面の傾斜角に適合したクリープトルクを発生させることができる。 【0065】図3及び図4に示した例では、ブレーキ操作部材8の操作量Xが設定値Xs1を超える範囲で制動時補正係数Kbを直線的に減少させているが、制動時補正係数の減少のさせ方は上記の例に限定されない。例えば、操作量Xが設定値Xs1を超える範囲で制動時補正係数Kbを指数関数的に減少させるようにしてもよい。 【0066】また上記の例では、ブレーキ操作部材の変位量からブレーキ操作部材の操作量を検出しているが、ブレーキの圧力を圧力センサにより検出することによってブレーキ操作部材の操作量を検出するようにしてもよい。 【0067】上記の例では、ドライバのスイッチ素子の温度とモータの巻線温度とを検出してこれらの温度が許容範囲を超えたときにPWM制御のデューティ比を補正することにより、駆動電流を制限してドライバ及びモータを保護する制御を行っているが、これらの温度に対する保護制御は、いずれか一方の温度に対してのみ行わせてもよい。 【0068】本発明に係わる制御装置においては、制動時にPWM制御のデューティ比を制限するための制御と、ドライバのスイッチ素子の温度及び巻線温度の少なくとも一方に対して駆動電流を制限するする保護制御とを併用することが望ましいが、ブレーキを操作しながらアクセル操作部材を増速側に操作する運転状態以外の通常の運転状態でドライバのスイッチ素子の温度や、モータの巻線温度が過度に上昇するおそれがない場合には、ドライバのスイッチ素子の温度やモータの巻線温度の上昇に対する保護制御を省略することができる。 【0069】上記の実施形態では、基本デューティ比を補正する補正演算に用いる補正数として基本デューティ比に乗じる補正係数を用いているが、既に述べたように、基本デューティ比を補正する際に、基本デューティ比から減じる補正量を補正数とすることもできる。この補正量を用いる場合、制動時補正量は、上記制動時補正係数とは逆に、ブレーキ操作部材の操作量の増大に伴って値が大きくなっていく量となる。 【0070】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、ブレーキ操作部材の操作量を検出して、検出された操作量に応じてモータに供給する駆動電流のデューティ比を補正する制御を行わせることにより、ブレーキが操作されている状態でアクセル操作部材が増速側に操作された際に駆動電流のデューティ比を増加させないようにしたので、過電流が流れる状態が長時間継続してドライバのスイッチ素子の温度が上昇したりモータの巻線温度が上昇したりするのを防ぐことができる利点がある。 【0071】また本発明において、ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超える範囲で、実デューティ比を最小値に保つように制動時補正係数を演算するようにした場合には、アクセル操作部材を増速側に操作した状態で車両を停止させるためにブレーキを大きくかけたときに、オートマチック車で停止時に発生するクリープトルクと同様のクリープトルクを発生させることができるため、坂道発進でブレーキ操作部材を離したときに、車両が後退するのを防ぐことができる。 【0072】更に本発明において、車両が走行中の路面の傾斜角を検出する傾斜角検出装置を設けて、この傾斜角検出装置が検出した傾斜角が大きい場合程、ブレーキ操作時の実デューティ比の最小値を大きい値に切り換えるようにした場合には、坂道の傾斜角に見合った適正なクリープトルクを発生させることができるため、緩い坂道で過大なクリープトルクが発生したり、急な坂道でクリープトルクが不足して発進の際に車両が後退したりするのを防ぐことができる。 【0073】また本発明において、ブレーキ操作部材の操作量が設定値を超えている状態でアクセル操作部材が増速側に変位させられたときの車両の移動方向及び移動速度をそれぞれクリープ方向及びクリープ速度として検出するクリープ動作検出手段を設けるとともに、クリープ速度を零とするかまたはクリープ方向を前進方向としてクリープ速度を設定速度に保つように、クリープ動作検出手段により検出されたクリープ方向及びクリープ速度に応じて制動時補正数を修正するように制動時補正数演算手段を構成した場合には、傾斜角検出装置を設けることなく、路面の傾斜角に適合したクリープトルクを発生させることができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000001340 【氏名又は名称】国産電機株式会社 【住所又は居所】静岡県沼津市大岡3744番地
|
| 【出願日】 |
平成13年11月20日(2001.11.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100073450 【弁理士】 【氏名又は名称】松本 英俊
|
| 【公開番号】 |
特開2003−164005(P2003−164005A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月6日(2003.6.6) |
| 【出願番号】 |
特願2001−354688(P2001−354688) |
|