| 【発明の名称】 |
電動車両用電源装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】乾 勉 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
【氏名】脇谷 勉 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
【氏名】為近 隆男 【住所又は居所】埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会社本田技術研究所内
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| 【要約】 |
【課題】コンデンサに充電する部品数を低減し、充電回路を簡単にする。
【解決手段】電動車両の電源装置80は、バッテリ43、メインスイッチ28、モータ駆動部52L,52Rの経路で電動モータ25L,25Rへ電力を供給する給電回路81に、電動モータへ供給する電力の電圧を安定化させるためのコンデンサ72,72を接続し、給電回路のうちメインスイッチとコンデンサとの間を、予備充電回路82並びに本充電回路83の並列回路としたものである。メインスイッチをオン操作したときからコンデンサが一定電圧になるまでの予備充電時間では予備充電回路を介してコンデンサに徐々に充電し、その後には本充電回路を介してコンデンサに急速に充電する。予備充電回路はスイッチが介在しない回路、本充電回路は本充電用リレー86の常閉接点86bが介在した回路である。制御部44は、予備充電時間が経過するまで常閉接点をオフ状態に制御する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行輪等の走行部を駆動する電動モータを、モータ駆動部を介して制御部にて制御するようにした電動車両であり、電源、メインスイッチ、前記モータ駆動部の経路で前記電動モータへ電力を供給する給電回路に、電動モータへ供給する電力の電圧を安定化させるためのコンデンサを接続し、前記給電回路のうちメインスイッチとコンデンサとの間を、予備充電回路並びに本充電回路の並列回路としたことで、メインスイッチをオン操作したときからコンデンサが一定電圧になるまでの予備充電時間では前記予備充電回路を介してコンデンサに徐々に充電し、その後には前記本充電回路を介してコンデンサに急速に充電するようにした電動車両用電源装置であって、前記予備充電回路はスイッチが介在しない回路であり、前記本充電回路は常閉接点が介在した回路であり、この常閉接点は前記制御部に制御されて作動する本充電用リレーの接点であり、前記制御部は、前記メインスイッチをオン操作したときから前記予備充電時間が経過するまで、前記常閉接点がオン作動せぬように前記本充電用リレーを制御するように構成したことを特徴とする電動車両用電源装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電動車両の電源装置の改良に関する。 【0002】 【従来の技術】電動車両は、制御部にてモータ駆動部を介して電動モータを回転制御することにより、走行部の走行速度を制御するものである。電動車両は排気ガスを出さぬことから、近年、普及が著しい。ところで、電動車両においては、電動モータの性能を確保するために、電動モータへ供給する電力の電圧を安定させることが求められる。このような電動車両の電源装置としては、例えば特開平9−149509号「電気自動車用電源装置」(以下、「従来の技術」と言う)が知られている。 【0003】上記従来の技術は、同公報の図1によれば、キースイッチ15(符号は公報に記載されたものを引用した。以下同じ。)をオン操作したときから一定の充電電圧に達するまでは、予備充電回路にてコンデンサ10,14に徐々に充電し、一定の充電電圧に達した後には本充電回路にてコンデンサ10,14に急速に充電するというものである。 【0004】具体的には、キースイッチ15をオン操作したときに、主バッテリ1→プレチャージ抵抗2→プレチャージリレー接点3-2→コンデンサ10,14の経路で電流が流れて、コンデンサ10,14を徐々に充電する。充電電圧が設定電圧まで上昇したことを電圧検出回路7が検出したときに、プレチャージリレー接点3-2がオフになることでプレチャージが終了する。引続いて、主バッテリ1→メインリレー接点4-2→コンデンサ10,14の経路で電流が流れて、コンデンサ10,14を急速に充電する。 【0005】このようにする理由は、次の通りである。キースイッチ15をオン操作したときからコンデンサ10,14が一定の充電電圧になるまでの充電時間帯においては、コンデンサ10,14を充電するために流れる突入電流が極めて大きい。この突入電流から接点を保護するために、このような構成にした。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来の技術は、予備充電する予備充電回路に介在したプレチャージリレー3、本充電回路に介在したメインリレー4、充電電圧を検出する電圧検出回路7、及び、電圧検出回路7の信号によりプレチャージリレー3とメインリレー4とを切換えるプレチャージ制御装置8を備える必要がある。このように、多くの部品が必要なので、部品数が多くなるとともに、充電回路が複雑にならざるを得ない。 【0007】そこで本発明の目的は、電動モータへ供給する電力の電圧を安定化させるためのコンデンサ、及びコンデンサへの充電回路を備えた電動車両用電源装置において、電源装置を簡単な構成にすることができる技術を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために請求項1は、走行輪等の走行部を駆動する電動モータを、モータ駆動部を介して制御部にて制御するようにした電動車両であり、電源、メインスイッチ、モータ駆動部の経路で電動モータへ電力を供給する給電回路に、電動モータへ供給する電力の電圧を安定化させるためのコンデンサを接続し、給電回路のうちメインスイッチとコンデンサとの間を、予備充電回路並びに本充電回路の並列回路としたことで、メインスイッチをオン操作したときからコンデンサが一定電圧になるまでの予備充電時間では予備充電回路を介してコンデンサに徐々に充電し、その後には本充電回路を介してコンデンサに急速に充電するようにした電動車両用電源装置であって、予備充電回路がスイッチが介在しない回路であり、本充電回路が常閉接点が介在した回路であり、この常閉接点が制御部に制御されて作動する本充電用リレーの接点であり、制御部が、メインスイッチをオン操作したときから予備充電時間が経過するまで、常閉接点がオン作動せぬように本充電用リレーを制御するように構成したことを特徴とする。 【0009】メインスイッチをオン操作したときからコンデンサが一定電圧になるまでの予備充電時間においては、コンデンサを充電するために流れる突入電流が極めて大きい。これに対して請求項1は、予備充電回路にスイッチが介在していないので、突入電流に対するスイッチの耐久性を考慮する必要がない。さらには、本充電回路に常閉接点を介在させ、メインスイッチをオン操作したときから予備充電時間が経過するまで、常閉接点がオン作動せぬように本充電用リレーを制御部で制御するので、常閉接点に突入電流が流れることはない。このため、突入電流に対する常閉接点の耐久性を考慮する必要はない。 【0010】しかも、予備充電回路にスイッチを介在させず、本充電回路に本充電用リレーの常閉接点を介在させ、電動モータを制御する制御部を利用して本充電用リレーを制御するようにしたので、コンデンサに充電する部品数を低減し、充電回路を簡単な構成にすることができる。この結果、電源装置を簡単な構成にすることができる。 【0011】さらには、電源やコンデンサから電動モータへ電力を供給することができる。さらにまた、電動モータや他の何等かの原因によって発生するノイズや、電源電圧の一時的な変化を、コンデンサによって吸収することで、電動モータへ供給する電力の電圧を安定化させることができる。 【0012】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」は作業者から見た方向に従い、Lは左側、Rは右側を示す。また、図面は符号の向きに見るものとする。 【0013】図1は本発明に係る除雪機の平面図であり、電動車両としての除雪機10は、機体11にエンジン12を搭載し、機体11の前部に作業部としてのオーガ13及びブロア14を装備し、機体11の左右にクローラ15L,15Rを配置し、機体11の後部に操作盤16を配置した車両であり、作業者が操作盤16の後から連れ歩く歩行型作業機である。以下、要部を詳細に説明する。なお、操作盤16は図2で詳しく説明する。 【0014】エンジン12の出力の一部で、発電機17を回し、得た電力を操作盤16の下方に配置したバッテリ(図4の符号43参照)に供給すると共に、後述する左右の走行モータに供給する。エンジン12の出力の残部は、電磁クラッチ18及びベルト19を介して作業部としてのブロア14及びオーガ13の回転に充てる。オーガ13は地面に積もった雪を中央に集める作用をなし、この雪を受け取ったブロア14はシュータ21を介して雪を機体11の周囲の所望の位置へ投射する。22はオーガハウジングであり、オーガ13を囲うカバー部材である。 【0015】左のクローラ15Lは、駆動輪23Lと遊動輪24Lとに巻き掛けたものであり、本発明では駆動輪23Lは左の走行モータ25Lで正逆転させる。右のクローラ15Rも、駆動輪23Rと遊動輪24Rとに巻き掛けたものであり、本発明では駆動輪23Rは右の走行モータ25Rで正逆転させる。 【0016】従来の除雪機では1個のエンジン(ガソリンエンジン又はジーゼルエンジン)で作業部系(オーガ回転系)と走行系(クローラ駆動系)とを賄っていたが、本発明ではエンジン12で作業部系(オーガ回転系)を駆動し、電動モータ(走行モータ25L,25R)で走行系(クローラ駆動系)を駆動するようにしたことを特徴とする。細かな走行速度の制御、旋回制御及び前後進切替制御は電動モータが適当であり、一方、急激な負荷変動を受ける作業部系はパワーのある内燃機関が適当であるとの考えに基づいて、そのようにした。 【0017】図2は図1の2矢視図であり、操作盤16には、操作箱27の手前の側面にメインスイッチ28、エンジンチョーク29、クラッチ操作ボタン31などを備え、操作箱27の上面に、投雪方向調節レバー32、オーガハウジング姿勢調節レバー33、走行系に係る方向速度レバー34、作業部系に係るエンジンスロットルレバー35を備え、操作箱27の右にグリップ36R及び右旋回操作レバー37Rを備え、操作箱27の左にグリップ36L、左旋回操作レバー37L及び走行準備レバー38を備える。 【0018】左右旋回操作レバー37L,37Rはブレーキレバーに近似するが、後述するとおりに完全な制動効果は得られない。操作することで走行モータ25L,25Rの回転を落として機体をターンさせることに使用するため、ブレーキレバーと言わずに旋回操作レバーと呼ぶことにした。 【0019】メインスイッチ28はメインキーを差込み、回すことでエンジンを始動することのできる周知のスイッチである。エンジンチョーク29は引くことで混合気の濃度を高めることができる。投雪方向調節レバー32は、シュータ(図1の符号21)方向を変更するときに操作するレバーであり、オーガハウジング姿勢調節レバー33はオーガハウジング(図1の符号22)の姿勢を変更するときに操作するレバーである。その他の部材の作用は、図4で説明する。 【0020】図3は図2の3矢視図であり、左旋回操作レバー37Lを握ることにより、ポテンショメータ39Lのアーム39aの角度を想像線の位置まで回転することができる。ポテンショメータ39Lはアーム39aの回転位置に応じた電気情報を発する機器である。 【0021】また、走行準備レバー38はスイッチ手段42に作用する部材であり、スプリング41の引き作用により、図の状態(フリー状態)になればスイッチ手段42はオンになる。作業者の左手で走行準備レバー38を図時計回りに下げれば、スイッチ手段42はオフとなる。このように、走行準備レバー38が握られているか否かはスイッチ手段42で検出することができる。 【0022】図4は本発明に係る除雪機の制御系統図であり、操作盤に内蔵若しくは付設した制御部44内の機器及び情報伝達経路を示すが、概ね四角は機器、丸はドライバーを示す。そして、想像線枠で囲ったエンジン12、電磁クラッチ18、ブロア14及びオーガ13が作業部系45であり、その他は走行系となる。43はバッテリである。なお、制御部44内に破線で指令の流れを便宜上示したが、これはあくまでも参考的記載に過ぎない。 【0023】先ず、作業部系の作動を説明する。メインスイッチ28にキーを差込み、回してスタートポジションにすることにより、図示せぬセルモータの回転によりエンジン12を始動させる。エンジンスロットルレバー35は図示せぬスロットルワイヤでスロットルバルブ48に繋がっているので、エンジンスロットルレバー35を操作することでスロットルバルブ48の開度を制御することができる。これにより、エンジン12の回転数を制御することができる。 【0024】走行準備レバー38を握ると共に、クラッチ操作ボタン31を操作することにより、作業者の意志で電磁クラッチ18を接続し、ブロア14及びオーガ13を回すことができる。なお、走行準備レバー38をフリーにするかクラッチ操作ボタン31を操作するかの何れかにより、電磁クラッチ18を断状態にすることができる。 【0025】次に走行系の作動を説明をする。本発明の除雪機は、普通車両のパーキングブレーキに相当するブレーキとして、左右の電磁ブレーキ51L,51Rを備えており、これらの電磁ブレーキ51L,51Rは、駐車中は制御部44の制御により、ブレーキ状態にある。そこで、次の手順で電磁ブレーキ51L,51Rを開放する。 【0026】メインスイッチ28がスタートポジションにあること及び走行準備レバー38が握られていることの2つの条件が満たされ、方向速度レバー34を前進又は後進(図5で説明する。)に切換えると、電磁ブレーキ51L,51Rは開放(非ブレーキ)状態になる。 【0027】図5は本発明で採用した方向速度レバーの作用説明図であり、方向速度レバー34は、作業者の手で、矢印■,■の如く往復させることができ、「中立範囲」より「前進」側へ倒せば車両を前進させることができ、且つ「前進」領域においては、Lfが低速前進、Hfが高速前進となるように、速度制御も行える。同様に、「中立範囲」より「後進」側へ倒せば車両を後進させることができ、且つ「後進」領域においては、Lrが低速後進、Hrが高速後進となるように、速度制御も行える。この例では、図の左端に付記した通りに、後進の最高速が0V(ボルト)、前進の最高速が5V、中立範囲が2.3V〜2.7Vになるようにポテンショメータでポジションに応じた電圧を発生させる。1つのレバーで前後の方向と高低速の速度制御とを設定できるので、方向速度レバー34と名付けた。 【0028】図4に戻って、方向速度レバー34の位置情報をポテンショメータ49から得た制御部44は、左右のモータドライバー(モータ駆動部)52L,52Rを介して左右の走行モータ25L,25Rを回し、走行モータ25L,25Rの回転速度を回転センサ53L,53Rで検出して、その信号に基づいて回転速度を所定値になるようにフィードバック制御を実行する。この結果、左右の駆動輪23L,23Rが所望の方向に、所定の速度で回り、走行状態となる。 【0029】走行中の制動は次の手順で行う。本発明ではモータドライバー52L,52Rに回生ブレーキ回路54L,54Rを含む。 【0030】一般論としてバッテリから電動モータへ電気エネルギーを供給することで、電動モータは回転する。一方、発電機は回転を電気エネルギーに変換する手段である。そこで、本発明では電気的切換えにより、走行モータ25L,25Rを発電機に変え、発電させるようにした。発電電圧がバッテリ電圧より高ければ、電気エネルギーはバッテリ43へ蓄えることができる。これが回生ブレーキの作動原理である。 【0031】左旋回操作レバー37Lの握りの程度をポテンショメータ39Lで検出し、この検出信号に応じて制御部44は左の回生ブレーキ回路54Lを作動させて、左の走行モータ25Lの速度を下げる。右旋回操作レバー37Rの握りの程度をポテンショメータ39Rで検出し、この検出信号に応じて制御部44は右の回生ブレーキ回路54Rを作動させて、右の走行モータ25Rの速度を下げる。すなわち、左旋回操作レバー37Lを握ることで左旋回させることができ、右旋回操作レバー37Rを握ることで右旋回させることができる。 【0032】そして、次の何れかにより走行を停止することができる。方向速度レバー34を中立位置に戻す。走行準備レバー38を離す。メインスイッチ28をオフ位置に戻す。 【0033】停止後にメインスイッチ28をオフ位置に戻せば、電磁ブレーキ51L,51Rがブレーキ状態となり、パーキングブレーキを掛けたことと同じになる。 【0034】図6は本発明に係る除雪機の回路図であり、特に電動モータ25L,25R、メインスイッチ28、バッテリ43、制御部44及びモータ駆動部52L,52Rの関係について示したものである。 【0035】メインスイッチ28は、差込んだキーを回すことで可動接点28aを「オフ位置OFF」、「オン位置ON」、「スタート位置ST」に切換え操作するイグニッションスイッチである。このメインスイッチ28は、可動接点28aがオン位置ONで接触するオン用固定接点28bと、可動接点28aがスタート位置STで接触するスタート用固定接点28cとを備える。メインスイッチ28をスタート位置STに切換えたときに、エンジン12(図4参照)を始動させることができる。 【0036】本発明は、走行輪等の走行部を駆動する電動モータ25L,25Rを、モータ駆動部52L,52Rを介して制御部44にて制御するようにした電動車両における、電源装置80に特徴がある。 【0037】左のモータ駆動部52Lは、左の電動モータ25Lを正転駆動並びに逆転駆動するモータ駆動回路60と、モータ駆動回路60の各ゲートを制御するゲート駆動回路71と、電動モータ25Lへ供給する電力の電圧を安定化させるための2つのコンデンサ72,72とを備える。モータ駆動回路60は、4つの電界効果トランジスタ(以下「FET」と言う。)61〜64と、各FET61〜64のドレイン・ソース間に接続したダイオード65〜68と、を組合せた回路構成である。 【0038】第1・第2のFET61,62間と第3・第4のFET63,64間とに電動モータ25Lを接続し、第1・第3のFET61,63をメインスイッチ28のオン用固定接点28bに接続し、第2・第4のFET62,64をアースする。ゲート駆動回路71は、メインスイッチ28のオン用固定接点28bを介してバッテリ43に接続することで、給電を受けるとともに、制御部44の制御信号を受けて4つのFET61〜64をオン・オフ駆動する。なお、上記右のモータ駆動部52Rの構成並びにその配線についても、左のモータ駆動部52Lと同じであり、詳細な説明を省略する。 【0039】電動車両用電源装置80は、電源としてのバッテリ43、メインスイッチ28、モータ駆動部52L,52Rの経路で電動モータ25L,25Rへ電力を供給する給電回路81に、コンデンサ72,72を接続し、給電回路81のうちメインスイッチ28のオン用固定接点28bとコンデンサ72,72との間を、予備充電回路82並びに本充電回路83の並列回路としたものである。 【0040】詳しくは、給電回路81のうちの、オン用固定接点28bとモータ駆動回路60との間の途中のP1点に、2つのコンデンサ72,72の各一端を接続するとともに、コンデンサ72,72の各他端をアースする。 【0041】予備充電回路82並びに本充電回路83は、オン用固定接点28bとP1点との間を互いに並列に結ぶ並列回路である。予備充電回路82は、充電用抵抗84並びに逆流防止用ダイオード85だけが介在し、スイッチが介在しない回路である。一方、本充電回路83は、常閉接点86b並びに逆流防止用ダイオード87だけが介在した回路である。この常閉接点86bは本充電用リレー86の接点である。本充電用リレー86は、制御部44に制御されて励磁するコイル86aと、通常ではオンでありコイル86aが励磁したときにオフ作動する常閉接点86bとからなる。 【0042】制御部44は、オン用固定接点28bに接続することで、メインスイッチ28のオン操作信号を受けて左右のモータ駆動部52L,52Rのゲート駆動回路71や本充電用リレー86を制御する。この制御部44は、メインスイッチ28をオン操作したときから予備充電時間が経過するまで、常閉接点86bがオン作動せぬように本充電用リレー86を制御するように構成したことを特徴とする。 【0043】次に、上記構成の電動車両用電源装置80の作用を、図6に基づき説明する。メインスイッチ28をオン操作すると、可動接点28aはオン用固定接点28bに接触する。この結果、左右のモータ駆動部52L,52Rのゲート駆動回路71は給電状態になる。 【0044】同時に、制御部44はメインスイッチ28のオン操作信号を受け、メインスイッチ28をオン操作したときから予備充電時間が経過するまで、本充電用リレー86のコイル86aを励磁させる。コイル86aが励磁しているときには、常閉接点86bはオン状態からオフ作動に切り換る。この結果、本充電回路83は遮断される。このため、メインスイッチ28をオン操作したときからコンデンサ72,72が一定電圧に充電されるまでの予備充電時間では、バッテリ43→メインスイッチ28→予備充電回路82の経路でコンデンサ72,72に徐々に充電される。この予備充電の時定数は、充電用抵抗84の抵抗値とコンデンサ72,72の容量とによって決定される。 【0045】予備充電時間は、制御部44に内蔵されたタイマ(又はタイマ機能)によってカウントされる時間であり、例えば1secである。制御部44は、予備充電時間が経過した時点で、本充電用リレー86のコイル86aを非励磁にする。コイル86aが非励磁になるので、常閉接点86bはオフ状態からオン作動に切り換る。この結果、本充電回路83は通電可能になる。このため、バッテリ43→メインスイッチ28→本充電回路83の経路でコンデンサ72,72に急速に充電される。急速に充電できる理由は、本充電回路83に充電用抵抗を備えていないからである。なお、予備充電回路82を介しても充電可能である。 【0046】制御部44からゲート駆動回路71にパルス幅変調信号(PWM信号)を発することで、バッテリ43やコンデンサ72,72からモータ駆動部52L,52Rを介して電動モータ25L,25Rへ電力を供給して、正転又は逆転させることができる。さらには、電動モータ25L,25Rや他の何等かの原因によって発生するノイズや、電源電圧の一時的な変化を、コンデンサ72,72によって吸収することで、電動モータ25L,25Rへ供給する電力の電圧を安定化させることができる。 【0047】ここで、上記説明を整理する。メインスイッチ28をオン操作したときからコンデンサ72,72が一定電圧になるまでの予備充電時間においては、コンデンサ72,72を充電するために流れる突入電流が極めて大きい。 【0048】これに対して本発明は、予備充電回路82にスイッチが介在していないので、突入電流に対するスイッチの耐久性を考慮する必要がない。さらには、本充電回路83に常閉接点86bを介在させ、メインスイッチ28をオン操作したときから予備充電時間が経過するまで、常閉接点86bがオン作動せぬように本充電用リレー86を制御部44で制御するので、常閉接点86bに突入電流が流れることはない。このため、突入電流に対する常閉接点86bの耐久性を考慮する必要はない。 【0049】なお、本発明を適用する電動車両は除雪機10に限るものではなく、芝刈機など種類は任意である。芝刈機とした場合の作業部は、エンジンにより駆動する芝刈用カッタである。さらには、上記本発明の実施の形態において、図6に示すコンデンサ72,72は、モータ駆動回路60へ電力を供給する部分に設けたものであればよい。例えば、(1)2つのコンデンサ72,72を1つにしてもよく、(2)コンデンサ72,72を左右のモータ駆動部52L,52Rの外に設けてもよく、(3)左右のモータ駆動部52L,52Rに共用すものであってもよい。さらにまた、左のモータ駆動部52Lのコンデンサ72,72に対応する予備充電回路82並びに本充電回路83と、右のモータ駆動部52Rのコンデンサ72,72に対応する予備充電回路82並びに本充電回路83とを、別々に設けてもよい。 【0050】 【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮する。請求項1は、予備充電回路にスイッチが介在していないので、突入電流に対するスイッチの耐久性を考慮する必要がない。さらには、本充電回路に常閉接点を介在させ、メインスイッチをオン操作したときから予備充電時間が経過するまで、常閉接点がオン作動せぬように本充電用リレーを制御部で制御するので、常閉接点に突入電流が流れることはない。このため、突入電流に対する常閉接点の耐久性を考慮する必要はない。 【0051】しかも、予備充電回路にはスイッチを介在させず、本充電回路には本充電用リレーの常閉接点を介在させ、電動モータを制御する制御部を利用して本充電用リレーを制御するようにしたので、コンデンサに充電する部品数を低減し、充電回路を簡単な構成にすることができる。この結果、電源装置を簡単な構成にすることができる。 【0052】さらには、電源やコンデンサから電動モータへ電力を供給することができる。さらにまた、電動モータや他の何等かの原因によって発生するノイズや、電源電圧の一時的な変化を、コンデンサによって吸収することで、電動モータへ供給する電力の電圧を安定化させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005326 【氏名又は名称】本田技研工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区南青山二丁目1番1号
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| 【出願日】 |
平成13年10月31日(2001.10.31) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067356 【弁理士】 【氏名又は名称】下田 容一郎 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−143709(P2003−143709A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月16日(2003.5.16) |
| 【出願番号】 |
特願2001−333757(P2001−333757) |
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