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【発明の名称】 ハイブリッド自動車
【発明者】 【氏名】長井 正明
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号 富士重工業株式会社内

【要約】 【課題】ハイブリッド自動車において、蓄電装置の充電レベルの低下を未然に防止して走行性能を格段に向上させる。

【解決手段】前後輪の一方を駆動するエンジンと、前後輪の他方を駆動する電動機と、電動機に電力を供給するとともに電動機の回生作動で発電される電力を蓄積する蓄電手段と、蓄電手段の充電レベルを検出する充電レベル検出手段と、所定信号を検出する手段と、検出された所定信号に応じて電動機の作動を制御する制御手段90とを備えるハイブリッド自動車において、制御手段90は、検出された所定信号に応じて車両の走行状態を判定する手段91と、減速走行状態において電動機を回生作動させる手段92と、定常走行状態において蓄電手段の充電レベルが所定レベル未満である場合に電動機を回生作動させる手段93とを備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】前後輪の一方を駆動するエンジンと、前後輪の他方を駆動する電動機と、前記電動機に電力を供給するとともに前記電動機の回生作動で発電される電力を蓄積する蓄電手段と、前記蓄電手段の充電レベルを検出する充電レベル検出手段と、所定信号を検出する所定信号検出手段と、検出された所定信号に応じて前記電動機の作動を制御する制御手段とを備えるハイブリッド自動車において、前記制御手段は、検出された所定信号に応じて車両の走行状態を判定する走行状態判定手段と、前記走行状態判定手段で減速走行状態であると判定された場合に、前記電動機を回生作動させる減速時回生作動手段と、前記走行状態判定手段で定常走行状態であると判定され、かつ、検出された前記蓄電手段の充電レベルが所定レベル未満である場合に、前記電動機を回生作動させる定常時回生作動手段とを備えることを特徴とするハイブリッド自動車。
【請求項2】前記定常時回生作動手段は、検出された前記蓄電手段の充電レベルに応じて前記電動機の回生量を決定するものであることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド自動車。
【請求項3】前記定常時回生作動手段による前記電動機の回生量は、前記減速時回生作動手段による前記電動機の回生量の1〜10%とされることを特徴とする請求項1または2記載のハイブリッド自動車。
【請求項4】前記減速時回生作動手段は、前記蓄電手段が満充電状態に達していない場合にのみ前記電動機を回生作動させるものであることを特徴とする請求項1、2または3記載のハイブリッド自動車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド自動車に関し、特に、エンジンと電動機とを車輪の駆動源として併用したハイブリッド自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、環境汚染や騒音の防止・抑制のために、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの内燃機関と、直流モータや交流モータなどの電動機とを車輪の駆動源として併用した、いわゆる「ハイブリッド自動車」の開発が進んでいる。近年においては、定常走行時に前輪を内燃機関で駆動し、発進時や全開加速時や前輪スリップ時などに後輪を電動機で駆動する、いわゆる4WD型のハイブリッド自動車が提案されている。
【0003】前記したハイブリッド自動車の電動機は、回生作動させると発電機としても機能するものであり、車輪を介して電動機に路面反力を伝達して電動機を回生作動させることによって、車両制動力と同時に電力を得ることもできる。このような電動機の回生作動によって得られた電力は、電動機に電力を供給する蓄電装置に蓄えられることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のハイブリッド自動車においては、車両が「減速走行状態」にある場合、すなわちアクセルペダルを操作せずにブレーキペダルを操作した場合にのみ電動機の回生作動を行っていたため、車両の走行条件や、運転者のブレーキペダルの操作特性などによっては、蓄電装置の充電レベルが低くなる場合があった。
【0005】このように蓄電装置の充電レベルが低下すると、例えば前記した4WD型のハイブリッド自動車においては、必要な状況で後輪を電動機によって駆動することができない場合がある。かかる事態を防止するために、蓄電装置を充電する目的で、エンジンにより駆動される比較的大型の発電機を備える必要があった。
【0006】本発明の課題は、ハイブリッド自動車において、蓄電装置の充電レベルの低下を未然に防止して走行性能を格段に向上させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、例えば図1および図2に示したように、前後輪の一方を駆動するエンジンと、前後輪の他方を駆動する電動機と、前記電動機に電力を供給するとともに前記電動機の回生作動で発電される電力を蓄積する蓄電手段と、前記蓄電手段の充電レベルを検出する充電レベル検出手段と、所定信号を検出する所定信号検出手段と、検出された所定信号に応じて前記電動機の作動を制御する制御手段とを備えるハイブリッド自動車において、前記制御手段は、検出された所定信号に応じて車両の走行状態を判定する走行状態判定手段と、前記走行状態判定手段で減速走行状態であると判定された場合に、前記電動機を回生作動させる減速時回生作動手段と、前記走行状態判定手段で定常走行状態であると判定され、かつ、検出された前記蓄電手段の充電レベルが所定レベル未満である場合に、前記電動機を回生作動させる定常時回生作動手段とを備えることを特徴とする。
【0008】請求項1記載の発明によれば、定常走行状態において蓄電手段の充電レベルが所定レベル未満である場合に、電動機を回生作動させる手段を備えるため、定常走行状態のエネルギを有効に利用して蓄電手段の充電を適宜行うことができる。
【0009】従って、通常の車両に備えられる電装系への給電を目的とした発電機(オルタネータ)の余剰電力を充電に利用して、蓄電手段の充電レベルの低下を未然に防止することができる。この結果、例えば前記した4WD型のハイブリッド自動車においては、蓄電手段を充電する目的で、エンジンにより駆動される比較的大型の発電機を備える必要がない。また、必要な状況で後輪を電動機によって駆動することができ、走行性能を格段に向上させることができる。
【0010】請求項2記載の発明は、請求項1記載のハイブリッド自動車において、例えば図3に示すように、前記定常時回生作動手段は、検出された前記蓄電手段の充電レベルに応じて前記電動機の回生量を決定するものであることを特徴とする。
【0011】請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の奏する作用効果に加え、定常時回生作動手段は、検出された蓄電手段の充電レベルに応じて電動機の回生量を決定するものであるので、蓄電手段の充電レベルに応じて最適な回生充電を行うことができる。従って、過充電によって蓄電手段の寿命が短縮するのを未然に防止することができる。
【0012】請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のハイブリッド自動車において、例えば、図3に示すように、前記定常時回生作動手段による前記電動機の回生量は、前記減速時回生作動手段による前記電動機の回生量の1〜10%とされることを特徴とする。
【0013】請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明の奏する作用効果に加え、定常時回生作動手段による電動機の回生量は、減速時回生作動手段による電動機の回生量の1〜10%とされるので、定常走行状態において電動機の回生作動に起因する制動力をきわめて小さくすることができる。従って、定常走行状態において車両に作用する負荷を抑えることができるので、運転者または同乗者が定常走行中に違和感を覚えることがない。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載のハイブリッド自動車において、前記減速時回生作動手段は、前記蓄電手段が満充電状態に達していない場合にのみ前記電動機を回生作動させるものであることを特徴とする。
【0015】請求項4記載の発明によれば、請求項1、2または3記載の発明の奏する作用効果に加え、減速時回生作動手段は、蓄電手段が満充電状態に達していない場合にのみ電動機を回生作動させるものであるため、過充電によって蓄電手段の寿命が短縮するのを未然に防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
【0017】本実施の形態においては、図1に示すように、エンジン10、前輪駆動用バッテリ20、エンジン駆動制御装置30、三相交流同期モータ(以下、「同期モータ」という)40、後輪駆動用バッテリ50、車輪速センサ60、アクセルセンサ70、ブレーキセンサ80、および、電子コントロールユニット(以下、「ECU」という)90を備え、前輪をエンジン10で駆動し、後輪を同期モータ40で駆動する4WD型のハイブリッド自動車について説明することとする。
【0018】エンジン10は、変速機11を介して前輪側ドライブシャフトFSに連結されて前左右輪FLおよびFRを駆動するものであり、前輪駆動用バッテリ20からオルタネータ21を介して供給される電力によって、エンジン駆動制御装置30の制御の下で駆動される。このエンジン駆動制御装置30は、後述するECU90と相互通信可能に電気的に接続されており、同期モータ40の制御のタイミングを図りながらエンジン10を駆動制御することができる。
【0019】同期モータ40は、差動装置41を介して後輪側ドライブシャフトRSに連結されて後左右輪RLおよびRRを駆動する電動機であり、後輪駆動用バッテリ50からインバータ51を介して供給された電力によって、ECU90の制御の下で駆動される。また、この同期モータ40を回生作動させることによって、後輪駆動用バッテリ50に電力を供給する発電機(ジェネレータ)としても機能させることができる。
【0020】後輪駆動用バッテリ50は、同期モータ40にインバータ51を介して電力を供給するとともに、同期モータ40の回生作動で発電される電力を蓄積する蓄電手段である。この後輪駆動用バッテリ50には、その充電レベル(SOC:State Of Charge)を検出する充電レベル検出手段であるバッテリセンサ52が設けられている。
【0021】車輪速センサ60は、車輪の回転速度を検出するものであり、アクセルセンサ70は、アクセルペダルの操作量(アクセル操作量)を検出するものであり、ブレーキセンサ80は、ブレーキペダルの操作量(ブレーキ操作量)を検出するものである。これら車輪速センサ60、アクセルセンサ70およびブレーキセンサ80は、所定信号検出手段であり、車輪回転速度、アクセル操作量およびブレーキ操作量は、後述する走行状態判定手段91に入力される所定信号である。
【0022】ECU90は、車輪速センサ60で検出された車輪回転速度、アクセルセンサ70で検出されたアクセル操作量、および、ブレーキセンサ80で検出されたブレーキ操作量(所定信号)に応じて、同期モータ40の作動を制御する制御手段である。このECU90は、図2に示すように、走行状態判定手段91と、減速時回生作動手段92と、定常時回生作動手段93と、加速手段94とを備える。
【0023】走行状態判定手段91は、車輪速センサ60で検出された車輪回転速度、アクセルセンサ70でアクセル操作量およびブレーキセンサ80で検出されたブレーキ操作量(所定信号)に応じて、車両の走行状態を判定するものである。本実施の形態においては、アクセル操作量が急激に増加した場合に「加速走行状態」と判定し、アクセル操作量が検出されずブレーキ操作量が検出された場合に「減速走行状態」と判定し、加速走行状態と減速走行状態以外の走行状態を「定常走行状態」と判定することとしている。
【0024】減速時回生作動手段92は、走行状態判定手段91で「減速走行状態」と判定された場合に、同期モータ40を回生作動させるものである。本実施の形態においては、バッテリ50が満充電状態に達していない場合にのみ同期モータ40を回生作動させることとした。なお、本実施の形態における「満充電状態」とは、バッテリ50のSOCが「90%以上」の状態を意味する。
【0025】定常時回生作動手段93は、走行状態判定手段91で「定常走行状態」と判定され、かつ、バッテリセンサ52でバッテリ50の充電レベルが所定レベル以下であると検出された場合に、同期モータ40を回生作動させるものである。なお、本実施の形態における「所定レベル」とは、バッテリ50のSOCが「50%」の状態を意味する。
【0026】本実施の形態における定常時回生作動手段93は、検出されたバッテリ50の充電レベルに応じて同期モータ40の回生量を決定するものであり、かつ、その回生量(以下、「定常時回生量」という)は、減速時回生作動手段92による同期モータ40の回生量(以下、「減速時回生量」という)の1〜10%としている。具体的には、定常時回生量は図3のグラフに示した関係によって決定される。
【0027】図3のグラフは、縦軸にRS(%)を、横軸にバッテリ30のSOC(%)をとったものである。ここで、RSとは、減速時回生量PRLに対する定常時回生量PRSの割合を意味し、RS=(PRS/PRL)×100と表される。
【0028】本実施の形態においては、図3に示すとおり、RSとSOCとの関係は、RS=50/SOCなる反比例の式で表され、この式に基づいて、検出されたバッテリ50のSOCの値に応じて適切なRSの値を設定することができる。例えば、検出されたバッテリ50のSOCが50%である場合にはRSは1(%)と設定され、SOCが5%である場合にはRSは10(%)と設定されることとなる。
【0029】すなわち、SOCが比較的大きい場合には、RSを可及的小さい値に設定して少量ずつ回生充電を行うとともに車両に作用する負荷(回生制動力)を抑えるようにし、SOCが小さい場合には、RSを比較的大きい値に設定して速やかに回生充電を行うようにしている。ただし、定常時回生量PRSは、減速時回生量PRLの10%にとどまるようにしている。
【0030】加速手段94は、走行状態判定手段91で「加速走行状態」にあると判定された場合に、同期モータ40を駆動させて後左右輪RLおよびRRを駆動するものである。本実施の形態に係るハイブリッド自動車は、この加速手段94が設けられているため、エンジン10による前輪の駆動と同期モータ40による後輪の駆動とを同時に行う「4WD走行」が可能となるので、きわめて高い加速性能を得ることができる。
【0031】次に、本実施の形態に係るハイブリッド自動車の回生制御動作を、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0032】まず、車輪速センサ60、アクセルセンサ70およびブレーキセンサ80で検出した車輪回転速度、アクセル操作量およびブレーキ操作量の信号(所定信号)を、ECU90に入力する(所定信号入力工程:S1)。ECU90の走行状態判定手段91は、この所定信号を受けて車両の走行状態を判定する(走行状態判定工程:S2)。
【0033】走行状態判定手段91では、まず、車両の走行状態が「加速走行状態」にあるか否かを判定する(加速域判定工程:S3)。加速走行状態にあると判定された場合には、ECU90の加速手段94によって同期モータ40を駆動させて後左右輪RLおよびRRを駆動する(後輪駆動工程:S4)。この場合には、回生作動を行うことなく制御動作を終了する。
【0034】加速域判定工程S3で、車両の走行状態が「加速走行状態」にないと判定された場合には、「減速走行状態」にあるか否かを判定し(減速域判定工程:S5)、減速走行状態にあると判定された場合には、バッテリ50が満充電状態(SOCが90%以上の状態)に達しているか否かを判別する(満充電状態判別工程:S6)。バッテリ50が満充電状態にある場合には、回生作動を行うことなく制御動作を終了する。
【0035】バッテリ50が満充電状態にない場合には、ECU90の減速時回生作動手段92によって同期モータ40の回生作動を行う(減速時回生工程:S7)。この同期モータ40の回生作動による発電によってバッテリ50が満充電状態に達した場合には、制御動作を終了する。
【0036】加速域判定工程S3で加速走行状態にないと判定され、かつ、減速域判定工程S5で減速走行状態にないと判定された場合(すなわち「定常走行状態」と判定された場合)には、バッテリ50の充電レベルが所定レベル(SOC50%の状態)以上か否かを判別する(所定レベル判別工程:S8)。バッテリ50の充電レベルが所定レベル以上である場合には、回生動作を行うことなく制御動作を終了する。
【0037】バッテリ50の充電レベルが所定レベル未満である場合には、ECU90の定常時回生作動手段93によって同期モータ40の回生作動を行う(「定常時回生工程:S9)。この同期モータ40の回生作動による発電によってバッテリ50の充電レベルが所定レベル以上となった場合には、制御動作を終了する。
【0038】本実施の形態に係るハイブリッド自動車によれば、走行状態判定手段91で「定常走行状態」であると判定され、かつ、バッテリセンサ52で検出されたバッテリ50の充電レベルが所定レベル(SOC50%の状態)未満である場合に、同期モータ40を回生作動させる定常時回生作動手段93を備えるため、定常走行状態のエネルギを有効に利用してバッテリ50の充電を適宜行うことができる。
【0039】従って、バッテリ50の充電レベルを、常時所定レベル以上に維持することができる。この結果、発進時、全開加速時および前輪スリップ時などの後輪の補助駆動を要する場合において、確実に後輪を駆動させて4WD走行に移行することができる。すなわち、走行性能を格段に向上させることができる。
【0040】また、本実施の形態に係るハイブリッド自動車によれば、定常時回生作動手段93は、検出されたバッテリ50の充電レベルに応じて同期モータ40の回生量を決定するものである(図3参照)ので、バッテリ50の充電レベルに応じて最適な回生充電を行うことができる。従って、過充電によってバッテリ50の寿命が短縮するのを未然に防止することができる。
【0041】さらに、本実施の形態に係るハイブリッド自動車によれば、定常時回生作動手段93による同期モータ40の回生量(定常時回生量)PRSは、減速時回生作動手段92による同期モータ40の回生量(減速時回生量)PRLの1〜10%とされる(図3参照)ので、同期モータ40の回生作動に起因する制動力をきわめて小さいものとすることができる。この結果、定常走行状態において車両に作用する負荷を抑えることができるので、運転者または同乗者が定常走行中に違和感を覚えることがない。
【0042】さらにまた、本実施の形態に係るハイブリッド自動車によれば、減速時回生作動手段92は、バッテリ50が満充電状態に達していない場合にのみ同期モータ40を回生作動させるものであるため、過充電によってバッテリ50の寿命が短縮するのを未然に防止することができる。
【0043】なお、本実施の形態においては、RS(減速時回生量PRLに対する定常時回生量PRSの割合)とSOCとが反比例の関係にある場合を例示した(図3参照)が、これに限られるものではない。例えば、RSとSOCとの関係が、図5に示すような線形の式で表されるものでもよい。この場合にも、SOCが比較的大きい場合には、RSを可及的小さい値に設定して少量ずつ回生充電を行うとともに車両に作用する負荷(回生制動力)を抑えることができ、SOCが小さい場合には、RSを比較的大きい値に設定して速やかに回生充電を行うことができる。
【0044】また、本実施の形態においては、RSの範囲を1〜10(%)と設定したが、車両や走行条件などに応じてこのRSの値(範囲)を適宜変更することができる。また、本実施の形態においては、バッテリ50の充電レベル(所定レベル)をSOC50%と設定したが、この所定レベルの値も、車両や走行条件などに応じて適宜変更することができる。
【0045】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、定常走行状態のエネルギを有効に利用して蓄電手段の充電を適宜行うことができるので、蓄電手段の充電レベルを、常時所定レベル以上に維持することができる。従って、例えば、前輪をエンジンで、後輪を電動機で駆動させる4WD型のハイブリッド自動車においては、発進時、全開加速時および前輪スリップ時などの後輪の補助駆動を要する場合において、確実に後輪を駆動させて4WD走行に移行することができ、走行性能を格段に向上させることができる。
【0046】請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果を奏するのは勿論のこと、定常時回生作動手段は、検出された蓄電手段の充電レベルに応じて電動機の回生量を決定するものであるので、蓄電手段の充電レベルに応じて最適な回生充電を行うことができる。従って、過充電によって蓄電手段の寿命が短縮するのを未然に防止することができる。
【0047】請求項3記載の発明によれば、請求項1または2記載の発明の効果を奏するのは勿論のこと、定常時回生量は、減速時回生量の1〜10%とされるので、電動機の回生作動に起因する制動力をきわめて小さいものとすることができる。従って、定常走行状態において車両に作用する負荷を抑えることができるので、運転者または同乗者が定常走行中に違和感を覚えることがない。
【0048】請求項4記載の発明によれば、請求項1、2または3記載の発明の効果を奏するのは勿論のこと、減速時回生作動手段は、蓄電手段が満充電状態に達していない場合にのみ電動機を回生作動させるものであるため、過充電によって蓄電手段の寿命が短縮するのを未然に防止することができる。
【出願人】 【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号
【出願日】 平成13年11月2日(2001.11.2)
【代理人】 【識別番号】100090033
【弁理士】
【氏名又は名称】荒船 博司 (外1名)
【公開番号】 特開2003−143708(P2003−143708A)
【公開日】 平成15年5月16日(2003.5.16)
【出願番号】 特願2001−338202(P2001−338202)