| 【発明の名称】 |
ハイブリッドカー |
| 【発明者】 |
【氏名】塩田 岳彦 【住所又は居所】埼玉県鶴ヶ島市富士見6丁目1番1号 パイオニア株式会社総合研究所内
【氏名】齋藤 幸隆 【住所又は居所】埼玉県鶴ヶ島市富士見6丁目1番1号 パイオニア株式会社総合研究所内
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| 【要約】 |
【課題】目的地に達するまでの間に、排気ガスを排出する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があっても、この規制地区を通って目的地に達することが可能となるハイブリッドカーの提供。
【解決手段】ナビゲーション装置9を用いてルート探索を行い、ルート上に自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かを検出し、規制地区に到着するまで、ガソリンエンジン部4で電動機3を駆動し、バッテリ部2を充電し、規制地区に到着したら、バッテリ部2の電力で電動機3のみを運転して規制地区を通過する。これにより、規制地区を迂回せずに、最短距離で目的地に到達でき、かつ、ガソリンエンジン部4を運転しないので、規制地区の環境を保護できる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするハイブリッドカーであって、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出、および、前記規制地区に到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、前記規制地区検出手段が検出した検出結果に基づき、前記電動機のみで走行する電動機走行モード、および、前記電動機および/または前記内燃機関を適宜駆動して走行する通常走行モードのいずれかを選択する走行モード切換手段と、を備えていることを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項2】 バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするとともに、前記内燃機関の駆動により前記バッテリの充電が可能となったハイブリッドカーであって、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出、および、前記規制地区に到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、前記電動機のみを運転して前記規制地区を通過するために、前記規制地区の通過に要する所要電力量を算出する所要電力量算出手段と、前記所要電力量を前記バッテリに蓄積するのに要する充電運転時間を算出する充電運転時間算出手段と、前記充電運転時間算出手段が算出した充電運転時間に基づいて、充電運転を開始する開始地点を算出する開始地点算出手段と、前記規制地区検出手段が検出した検出結果、および、前記開始地点算出手段が算出した開始地点に基づき、走行中に前記バッテリの充電を行う充電走行モード、前記電動機のみで走行する電動機走行モード、および、前記電動機および前記内燃機関を適宜駆動して走行する通常走行モードのいずれかを選択する走行モード切換手段と、を備えていることを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項3】 請求項2に記載のハイブリッドカーにおいて、移動体の現在位置を測位するための現在位置情報を受信するとともに、記憶された地図情報に基づいて表示装置に表示した画面に現在位置を示すナビゲーション装置を備え、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置に前記地図情報を探索させることにより、進行方向前方に前記規制地区があるか否かの検出を行うことを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項4】 請求項3に記載のハイブリッドカーにおいて、前記ナビゲーション装置は、目的地までの経路を探索するルート探索機能を有し、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置が探索した経路が前記規制地区を通っているか否かにより、前記規制地区の検出を行うものであることを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項5】 バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするとともに、前記内燃機関の駆動により前記バッテリの充電が可能となったハイブリッドカーであって、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出、および、前記規制地区に到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、前記電動機のみを運転して前記規制地区を通過するために、前記規制地区の通過に要する所要電力量を算出する所要電力量算出手段と、前記規制地区に到達した時点における、前記バッテリに残っている残電力量を予測する残電力量予測手段と、前記残電力量および前記所要電力量を相互に比較し、前記残電力量よりも前記所要電力量の方が多い場合には、迂回指示信号を出力する迂回指示手段と、を備えていることを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項6】 請求項5に記載のハイブリッドカーにおいて、移動体の現在位置を測位するための現在位置情報を受信するとともに、記憶された地図情報に基づいて表示装置に表示した画面に現在位置を示すナビゲーション装置を備え、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置に前記地図情報を探索させることにより、進行方向前方に前記規制地区があるか否かの検出を行うことを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項7】 請求項6に記載のハイブリッドカーにおいて、前記ナビゲーション装置は、目的地までの経路を探索するルート探索機能を有し、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置が探索した経路が前記規制地区を通っているか否かにより、前記規制地区の検出を行うものであることを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項8】 バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするハイブリッドカーであって、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出、および、前記規制地区に到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、前記電動機のみを運転して前記規制地区を通過するために、前記規制地区の通過に要する所要電力量を算出する所要電力量算出手段と、前記規制地区検出手段が検出した検出結果に基づき、前記規制地区に至るまでの間、前記所要電力量に応じた充放電の制御を行う制御手段と、を備えていることを特徴とするハイブリッドカー。 【請求項9】 請求項8に記載のハイブリッドカーにおいて、前記規制地区に到達した時点における、前記バッテリに残っている残電力量を予測する残電力量予測手段と、をさらに備え、前記制御手段は、前記残電力予測手段により残電力を予測した結果に基づいて、前記所要電力量よりも前記残電力量が多い場合に、前記規制地区に到達した時点における前記残電力量が前記前記所要電力量よりも多くなるように充放電の制御をすることを特徴とするハイブリッドカー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、燃料を内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするハイブリッドカーに関する。 【0002】 【背景技術】通常の自動車と比べて燃費が約2倍に向上し、二酸化炭素の排出量が約半分に低減され、しかも、窒素酸化物および炭化水素等の排出量が、平成12年排出ガス規制値の1/4以下にまで削減できるハイブリッドカーが利用されている。このハイブリッドカーは、バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするものである。そして、これらの電動機および内燃機関は、走行状況等に応じて、その特性が有効に活用できるように運転され、これにより、燃費や排出ガスの低減を実現している。一方、都市部や国定公園等では、環境保護のため、走行時に排気ガスを排出するガソリン車等の自動車の乗り入れを、完全に規制する規制地区を設けることが検討されている。規制地区の内部では、排気ガスを排出しない電気自動車等の自動車の走行だけが許される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】前述のようなハイブリッドカーでは、現在位置および目的地との間に、排気ガスを排出する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があると、少ないといえども走行時に排気ガスを排出するので、この規制地区を迂回する必要があり、目的地に到着するまでの時間が長くなってしまう、という問題がある。ここで、排気ガスが排出されないように、電動機のみを駆動してハイブリッドカーを走行させ、規制地区を通り抜けることが考えられるが、ハイブリッドカーのバッテリに蓄えられている電力量は、常に変動しているので、規制地区を通り抜けるのに充分な電力量が常にバッテリに蓄えられているとは限らず、規制地区を通り抜けることができないおそれがある、という問題が生じる。 【0004】本発明の目的は、目的地に達するまでの間に、排気ガスを排出する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があっても、この規制地区を通って目的地に達することが可能となるハイブリッドカーを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするハイブリッドカーであって、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出、および、前記規制地区に到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、前記規制地区検出手段が検出した検出結果に基づき、前記電動機のみで走行する電動機走行モード、および、前記電動機および/または前記内燃機関を適宜駆動して走行する通常走行モードのいずれかを選択する走行モード切換手段とを備えていることを特徴とする。 【0006】ここで、有料道路の入口手前に設けられた送信アンテナからの電波を受信する受信機で、有料道路への進入を検出するETC(電子料金支払システム)が有料道路に設けられることがある。そして、規制地区検出手段としては、前述のETCと同様に、ETC式の受信機を備え、規制地区入口手前の各所に設けられた送信アンテナからの電波を前述の受信機で受信することにより、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するものが採用できる。あるいは、規制地区検出手段としては、自動車が走行する道路およびその周囲の道路交通情報をデジタル情報として供給するVICS(道路交通情報通信システム)からの情報を受信する受信機と、人工衛星利用して現在位置の標定を行うGPS(Global Positioning System )受信機とを備え、これらの受信機により、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するもの、あるいは、地図情報を記憶するとともにGPS受信機を備えたナビゲーション装置により、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するものも採用できる。 【0007】前述のような本第1発明では、 通常走行モードで走行すると、バッテリに対する充電電力量の方が放電電力量よりも多くなるように制御する、あるいは、電動機走行モードの際に電動機に電力を供給する専用バッテリを別途設け、通常走行モード時に専用バッテリへの充電を可能にする等により、電力の蓄積を可能となり、このようにしておけば、規制地区検出手段が進行方向前方に規制地区があることを検出したら、規制地区に到達するまでに電力を蓄積しておき、規制地区に到達し、走行モード切換手段が通常走行モードから電動機走行モードへ切り換えるのと同時に、蓄積した電力で電動機を駆動でき、電動機のみで走行が可能となるので、規制地区を通り抜けることが可能となる。そのうえ、規制地区に到達したことを、規制地区検出手段が自動的に検出するので、規制地区に到達すると、電動機および内燃機関の両方を駆動源とする通常走行モードから、電動機のみを駆動源とする電動機走行モードに自動的に切り換わるようになり、これにより、規制地区内で内燃機関が運転されることがなくなり、規制地区における環境保護が徹底されるようになる。 【0008】本発明の第2発明は、バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするとともに、前記内燃機関の駆動により前記バッテリの充電が可能となったハイブリッドカーであって、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出、および、前記規制地区に到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、前記電動機のみを運転して前記規制地区を通過するために、前記規制地区の通過に要する所要電力量を算出する所要電力量算出手段と、前記所要電力量を前記バッテリに蓄積するのに要する充電運転時間を算出する充電運転時間算出手段と、前記充電運転時間算出手段が算出した充電運転時間に基づいて、充電運転を開始する開始地点を算出する開始地点算出手段と、前記規制地区検出手段が検出した検出結果、および、前記開始地点算出手段が算出した開始地点に基づき、走行中に前記バッテリの充電を行う充電走行モード、前記電動機のみで走行する電動機走行モード、および、前記電動機および前記内燃機関を適宜駆動して走行する通常走行モードのいずれかを選択する走行モード切換手段とを備えていることを特徴とする。 【0009】このような本第2発明においては、前記第1発明と同様に、規制地区検出手段として、ETC式の受信機を備え、規制地区入口手前の各所に設けられた送信アンテナからの電波を前述の受信機で受信することにより、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するもの、自動車が走行する道路およびその周囲の道路交通情報をデジタル情報として供給するVICSからの情報を受信する受信機と、人工衛星利用して現在位置の標定を行うGPS受信機とを備え、これらの受信機により、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するもの、あるいは、地図情報を記憶するとともにGPS受信機を備えたナビゲーション装置により、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するものが採用できる。 【0010】前述のような本第2発明では、進行方向前方に規制地区があることを規制地区検出手段が自動的に検出すると、所要電力量算出手段および充電運転時間算出手段により、規制地区を電動機の運転のみで通過するために必要な所要電力量、および、確保すべき充電運転時間が算出され、このうち、充電運転時間に基づいて、開始地点算出手段が、充電運転を開始する開始地点を算出し、この開始地点に達すると、走行モード切換手段が充電走行モードを自動的に選択するようになるので、規制地区に到達する頃には、規制地区を通り抜けるのに充分な量の電力がバッテリに蓄えられ、規制地区を通り抜けることが可能となる。そのうえ、前記第1発明と同様に、規制地区に到達したことを、規制地区検出手段が自動的に検出するので、規制地区に到達すると、電動機および内燃機関の両方を駆動源とする通常走行モードから、電動機のみを駆動源とする電動機走行モードに自動的に切り換わり、これにより、規制地区内で内燃機関が運転されることがなくなり、規制地区における環境保護が徹底されるようになる。 【0011】以上のようなハイブリッドカーにおいて、移動体の現在位置を測位するための現在位置情報を受信するとともに、記憶された地図情報に基づいて表示装置に表示した画面に現在位置を示すナビゲーション装置が設けられ、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置に前記地図情報を探索させることにより、進行方向前方に前記規制地区があるか否かの検出を行うことが好ましい。このようにすれば、ナビゲーション装置により、規制地区の検出が確実に行えるようになるうえ、前記規制地区に到達するまでの到達時間、ならびに、前記規制地区を通り抜けるまでの走行距離、標高差および走行時間が正確に算出されるので、通過に必要な所要電力量や、所要電力量をバッテリに蓄積するのに要する充電運転時間の算出が正確に行え、実際にバッテリを充電するにあたり、規制地区を確実に通り抜けるために、余分に発電される余剰電力量が少なくなり、このために消費される無駄なエネルギが低減される。 【0012】また、前述のようなハイブリッドカーにおいて、前記ナビゲーション装置は、目的地までの経路を探索するルート探索機能を有し、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置が探索した経路が前記規制地区を通っているか否かにより、前記規制地区の検出を行うものであることが望ましい。このようにすれば、ナビゲーション装置が目的地までの最短経路を発見することができるうえ、その最短経路が規制地区を通過するものであれば、規制地区検出手段が規制地区を検出し、規制地区を通過するための充電運転が確実に行われるので、最短経路を走行して目的地に到達でき、目的地に最短時間で到達することができる。 【0013】本発明の第3発明は、バッテリに充電した電力で駆動する電動機、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関の両方を走行輪の駆動源とするとともに、前記内燃機関の駆動により前記バッテリの充電が可能となったハイブリッドカーであって、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出、および、前記規制地区に到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、前記電動機のみを運転して前記規制地区を通過するために、前記規制地区の通過に要する所要電力量を算出する所要電力量算出手段と、前記規制地区に到達した時点における、前記バッテリに残っている残電力量を予測する残電力量予測手段と、前記残電力量および前記所要電力量を相互に比較し、前記残電力量よりも前記所要電力量の方が多い場合には、迂回指示信号を出力する迂回指示手段とを備えていることを特徴とする。 【0014】このような本第3発明においては、前記第1,2発明と同様に、前述のETC式の受信機を備えたもの、VICS受信機およびGPS受信機を備えたもの、ならびに、ナビゲーション装置を備えたもののいずれもが採用できる。 【0015】前述のような本第3発明では、進行方向前方に規制地区があることを規制地区検出手段が自動的に検出すると、所要電力量算出手段により、電動機のみで規制地区の走破に要する所要電力量が算出され、残電力量予測手段により、規制地区に到達した時点におけるバッテリの残電力量が予測され、所要電力量と残電力量とが迂回指示手段により比較される。ここで、残電力量の方が所要電力量よりも多ければ、電動機のみを駆動させて規制地区を通り抜けることが可能となる。また、残電力量の方が所要電力量よりも少なければ、残電力量が足りないことを迂回指示手段が報知するので、残電力量で走破可能な迂回路を地図等により発見し、規制地区を通り抜けることが可能となる。 【0016】以上のようなハイブリッドカーにおいて、移動体の現在位置を測位するための現在位置情報を受信するとともに、記憶された地図情報に基づいて表示装置に表示した画面に現在位置を示すナビゲーション装置が設けられ、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置に前記地図情報を探索させることにより、進行方向前方に前記規制地区があるか否かの検出を行うことが好ましい。このようにすれば、ナビゲーション装置により、規制地区の検出が確実に行えるようになるうえ、前記規制地区に到達するまでの到達時間、ならびに、前記規制地区を通り抜けるまでの走行距離、標高差および走行時間が正確に算出されるので、通過に必要な所要電力量の算出や、規制地区に到達した時点におけるバッテリの残電力量が予測が正確に行え、規制地区を迂回する判断が正確に行われるようになるうえ、残電力量で走破可能な迂回路をナビゲーション装置で探索すれば、規制地区を確実に通り抜けることが可能となる。 【0017】また、前述のようなハイブリッドカーにおいて、前記ナビゲーション装置は、目的地までの経路を探索するルート探索機能を有し、前記規制地区検出手段は、前記ナビゲーション装置が探索した経路が前記規制地区を通っているか否かにより、前記規制地区の検出を行うものであることが望ましい。このようにすれば、ナビゲーション装置が目的地までの最短経路を発見することができるうえ、迂回指示手段が迂回指示信号を出力したら、残電力量に基づいて、ナビゲーション装置に目的地までの経路を再度探索させ、最短の迂回路を見つけださせ、最短の迂回路を走行することにより、選択可能な最短経路を走行して目的地に到達でき、目的地に最短時間で到達することができる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1には、本発明の第1実施形態に係るハイブリッドカー1が示されている。このハイブリッドカー1は、二次電池を含んで構成されたバッテリ部2に充電された電力で駆動する電動機3、および、内部で燃焼する燃料の燃焼エネルギで駆動する内燃機関であるガソリンエンジン部4の両方を走行輪5の駆動源とすることができるとともに、ガソリンエンジン部4で電動機3を駆動してバッテリ部2を充電することができる自動車となっている。 【0019】また、ハイブリッドカー1には、前述のバッテリ部2、電動機3およびガソリンエンジン部4の他に、ガソリンエンジン部4の回転駆動力を電動機3に伝達するとともに、電動機3の回転速度の調節を行う変速機構部6と、電動機3の回転駆動力を走行輪5に伝達する動力伝達部7と、バッテリ部2、電動機3、ガソリンエンジン部4および変速機構部6の動作制御を行う駆動制御部8と、地図情報が記憶され、この地図情報に基づいて表示装置に表示した画面により、ハイブリッドカー1の現在位置を示すナビゲーション装置9とが設けられている。 【0020】このうち、駆動制御部8は、ハイブリッドカー1に設定されている走行モードに応じた制御を行うものとなっている。すなわち、ハイブリッドカー1には、ガソリンエンジン部4が発生する駆動力で走行し、走行中にバッテリ部2の充電を行う充電走行モードと、電動機3が発生する駆動力のみで走行する電動機走行モードと、電動機3およびガソリンエンジン部4を適宜駆動して走行する通常走行モードとが設定されている。通常走行モードで走行する場合、駆動制御部8は、電動機3およびガソリンエンジン部4等に制御信号を送出し、速度等の走行状況および電動機3およびガソリンエンジン部4の運転特性に応じ、走行に要する燃料がなるべく少なくなるように、電動機3およびガソリンエンジン部4を駆動させるものとなっている。例えば、駆動制御部8は、発進および低速走行の場合、低速での効率に優れた電動機3のみを駆動させ、一定速度で走行する場合、主にガソリンエンジン部4を駆動させるとともに、必要に応じて電動機3で発電しバッテリ部2を充電し、加速する場合、ガソリンエンジン部4だけでなく、バッテリ部2に蓄積された電力で電動機3を駆動させるものとなっている。 【0021】バッテリ部2は、駆動制御部8からの制御信号に基づき、ガソリンエンジン部4で駆動される電動機3が生み出す電力により充電可能となっているとともに、発振時、低速時および加速時に、電動機3を駆動させる電力を当該電動機3に供給するものとなっている。バッテリ部2から駆動制御部8へは、当該バッテリ部2に蓄積されている電力量に応じた蓄積電力量信号が送出されるようになっている。蓄積電力量信号は、駆動制御部8を経由して、後述するナビゲーション装置9に入力されるものとなっている。電動機3は、走行輪5を回転駆動する原動機としての機能だけでなく、ガソリンエンジン部4で駆動されて電力を発生する発電機としての機能を併せ持ったものであり、駆動制御部8からの制御信号に基づき、回転駆動力および電力のいずれか一方を出力するようになっている。 【0022】ガソリンエンジン部4は、走行モードや走行状況に応じて作動し、走行輪5の回転駆動および走行輪5および電動機3の回転駆動を行うものであり、駆動制御部8により、なるべく効率がよい運転点で作動されるようになっている。変速機構部6は、効率がよい運転点で作動するガソリンエンジン部4の回転駆動力を、走行にふさわしい回転数に、段階的あるいは連続的に変速するものである。変速機構部6としては、例えば、トルクコンバータを備えた自動変速機、あるいは、CVT(Continuously Variable Transmission )式の無段変速機等が採用できる。動力伝達部7は、走行輪5を駆動する回転駆動力を最終的に減速するものであり、内外輪の差を解消するディファレンスギアを含んで構成されている。 【0023】ナビゲーション装置9は、移動体であるハイブリッドカー1の現在位置を測位するための現在位置情報を受信するとともに、ハイブリッドカー1の運転者等に対して、記憶された地図情報に基づいて表示装置に表示した画面に現在位置を示すものである。また、このナビゲーション装置9は、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区がある場合、電動機走行モードで規制地区を走破できるように、通常走行モードから充電走行モードへと自動的に切り換え、バッテリ部2に充分な電力を蓄積し、規制地区に到達すると、充電走行モードから電動機走行モードへと自動的に切り換える等、走行モードの自動切換を行う機能を有するものでもある。なお、実際には、走行モードの切換処理は、駆動制御部8が行うようになっている。すなわち、ナビゲーション装置9は、走行モードの切換タイミング等を示すモード切換信号等のデータを駆動制御部8へ送信するだけで、走行モードの切り換えに際して、電動機3およびガソリンエンジン部4を含む駆動機構の切換処理は行ってはいない。一方、駆動制御部8は、ナビゲーション装置9から送信されてくるモード切換信号等の様々なデータに基づいて、実際に、電動機3およびガソリンエンジン部4を含む駆動機構の切換処理を行うものとなっている。 【0024】ナビゲーション装置9には、図2に示されるように、GPSの人工衛星から送信されるとともに、三次元位置、速度および時間に関するデータを含む電波信号を受信するためのアンテナ10と、このアンテナ10が受けた電波信号からハイブリッドカー1の三次元位置に関するデータ等を取り出すGPS受信機11と、ハイブリッドカー1の走行速度を感知するセンサ等の各種のセンサが設けられたセンサ部12と、VICS情報を受信するVICS受信機13と、地図情報を記憶する地図情報記憶部14と、車両の走行に関する情報を記憶する記憶手段15と、マニュアル操作を行うための操作部16と、地図情報および車両の位置を表示する表示装置17と、音声により運転者に道筋を案内する音声案内部18と、駆動制御部8との間でデータの送受信を行う通信部19と、ナビゲーション装置9全体の制御を行う制御部20とが設けられている。このうち、GPS受信機11は、GPSが有する複数の人工衛星からの電波信号を受信し、これらの電波信号から、ハイブリッドカー1の現時点における三次元位置を示す位置データおよび正確な時刻を示す時刻データを抽出して制御部20に出力するものである。 【0025】センサ部12は、ハイブリッドカー1の走行速度を検出する速度センサと、重力加速度を検出する重力加速度センサと、ハイブリッドカー1の走行により発生する加速度を検出する加速度センサと、いわゆるジャイロセンサを含んで構成され、ハイブリッドカー1の進行方向の方位角を検出する方位角センサとを備えたものとなっている。ここで、速度センサがハイブリッドカー1の走行速度を検出すると、センサ部12は、検出した走行速度に応じた速度データを生成して制御部20へ出力するようになっている。また、重力加速度センサが重力加速度を検出するとともに、加速度センサが走行により発生する加速度を検出すると、センサ部12は、検出した重力加速度および加速度を比較し、ハイブリッドカー1の重力方向における速度を算出し、算出した重力方向速度に応じた重力方向速度データを生成して制御部20へ出力するようになっている。さらに、方位角センサがハイブリッドカー1の方位角を検出すると、センサ部12は、検出した方位角に応じた方位角データを生成して制御部20へ出力するようになっている。 【0026】VICS受信機13は、VICSセンターが行っているFM多重放送の電波信号等から、広い範囲における道路渋滞や工事規制等に関する道路交通データを抽出して制御部20に出力するものである。地図情報記憶部14は、DVD−ROM(Digital Versatile Disc Read OnlyMemory)およびCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory )等の記録媒体に記録された地図情報を読み出すディスクドライブ装置を含んで構成されたものである。この地図情報記憶部14には、三次元で構成された地図情報、すなわち、地図上の各点の標高を含む地図情報、および、自動車での移動に必要な情報、例えば、地図上の所定の地区が、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンアドの内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区である等の地区情報等の情報が記憶されている。 【0027】記憶手段15は、運転者等のユーザーにより、ナビゲーション装置9になされた設定、目的地、出発地、経路、経路における道路データに関する経路情報と、その日付および時刻に関する時刻情報とを記憶するものである。これらの経路情報および時刻情報を蓄積することにより、記憶手段15には、ナビゲーション履歴データベースが構築されている。操作部16は、各種の操作を行うための複数のファンクションキーおよび0〜9までの数字が各々付されたテンキー等、複数種類のキーを備えたリモートコントロール装置を含んで構成されたものである。 【0028】表示装置17は、地図情報記憶部14から出力される地図情報に基づいた案内画面を表示するものである。表示装置17の案内画面には、進行方向を示すポインタの他に、進行方向前方の道路状況や目的地等に関する情報も表示されるようになっている。音声案内部18は、進路変更を行うべき地点、例えば、高速道路や有料道路等のインターチェンジおよびジャンクション、あるいは、一般道の交差点等に到達する前に、進路変更すべき地点における進行方向を音声で指示するものである。通信部19は、ナビゲーション装置9から駆動制御部8へ送信される走行モード切換指令信号、および、駆動制御部8からナビゲーション装置9へ送信されるバッテリ部2の蓄積電力量信号等のデータや指令を双方向に伝達する通信を行うものである。 【0029】制御部20は、ハイブリッドカー1の運転者等に対して道案内を行うナビゲーション処理と、規制地区を通過するための走行モードの自動切換を行う規制地区通過処理とを行うものである。この制御部20には、図3に示されるように、前述した一連のGPS受信機11〜通信部19との間でデータや指令となる信号を入出力するための入出力部21と、ナビゲーション処理を行うナビゲーション処理部22と、規制地区通過処理を行う規制地区通過処理部30と、入出力部21、ナビゲーション処理部22および規制地区通過処理部30の三者の間におけるデータの伝送を制御する伝送制御部23とが設けられている。 【0030】このうち、規制地区通過処理部30は、進行方向前方に排気ガスを排出する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出を行い、規制地区を検出すると、規制地区通過処理を実行するものである。すなわち、規制地区通過処理部30には、ハイブリッドカー1の進行方向前方に規制地区があるか否かを検出するとともに、規制地区にハイブリッドカー1が到達したことを検出する規制地区検出手段31と、規制地区における走行距離を算出する走行距離算出手段32と、電動機3のみを運転して規制地区を通過するのに要する所要電力量を算出する所要電力量算出手段33と、この所要電力量算出手段33が算出した所要電力量を発電するのに要するガソリンエンジン部4の充電運転時間を算出する充電運転時間算出手段34と、充電運転時間算出手段34が算出した充電運転時間に基づいて、充電運転を開始する開始地点を算出する開始地点算出手段35と、規制地区検出手段31が検出した検出結果、および、開始地点算出手段35が算出した開始地点に基づき、走行中にバッテリ部2の充電を行う充電走行モード、電動機3のみで走行する電動機走行モード、および、電動機3およびガソリンエンジン部4を適宜駆動して走行する通常走行モードのいずれかを選択する走行モード切換手段36とが設けられている。 【0031】ここで、ナビゲーション装置9のナビゲーション処理部22は、目的地までの経路を探索するルート探索機能を有するものである。一方、規制地区検出手段31は、ナビゲーション装置9のナビゲーション処理部22に地図情報を探索させることにより、進行方向前方に規制地区があるか否かの検出を行い、ナビゲーション処理部22の測位機能により、規制地区にハイブリッドカー1が到達したことを検出するものとなっている。そして、進行方向前方に規制地区を検出すると、規制地区検出手段31は、ナビゲーション処理部22へ経路情報要求信号を送信するようなっている。そして、経路情報要求信号を受信すると、ナビゲーション処理部22は、走行距離算出手段32、所要電力量算出手段33、充電運転時間算出手段34および開始地点算出手段35には、目的地までの経路に関する経路情報信号を、走行モード切換手段36には、現在位置を示す現在位置信号を送信するようになっている。また、規制地区にハイブリッドカー1が到達したことを検出すると、規制地区検出手段31は、走行モード切換手段36へ到達信号を送信するようなっている。 【0032】走行距離算出手段32は、ナビゲーション処理部22からの経路情報信号に基づいて、規制地区における走行距離を算出し、算出した走行距離を距離信号として所要電力量算出手段33に送信するものである。なお、この距離信号には、ハイブリッドカー1の重力方向の移動量、すなわち、登り方向の移動量および下り方向の移動量も含むものとなっている。所要電力量算出手段33は、ナビゲーション処理部22からの経路情報信号、および、走行距離算出手段32からの距離信号に基づいて、規制地区通過に要する所要電力量を算出し、算出した所要電力量を電力量信号として充電運転時間算出手段34に送信するものである。この際、規制地区通過に要する所要電力量を算出するにあたり、所要電力量算出手段33は、算出に必要な要素として、経路に生じている標高差をも含んで所要電力量の算出を行うようになっている。充電運転時間算出手段34は、ナビゲーション処理部22からの経路情報信号、および、所要電力量算出手段33からの電力量信号に基づいて、バッテリ部2の充電に要する充電時間を算出し、算出した充電時間を充電時間信号として開始地点算出手段35に送信するものである。 【0033】開始地点算出手段35は、ナビゲーション処理部22からの経路情報信号、および、充電運転時間算出手段34からの充電時間信号に基づいて、充電運転を開始する開始地点を算出し、算出した開始地点を開始地点信号として走行モード切換手段36に送信するものである。さらに具体的に説明すると、開始地点算出手段35は、ナビゲーション処理部22からの経路情報信号に基づき、現在位置から規制地区に到達するまでの走行経路において、急な上り坂等の充電不可能部分を除き、充電走行が可能な部分を検出し、充電走行が可能な部分の走行時間を積算することにより、開始地点の算出を行うようになっている。 【0034】走行モード切換手段36は、ナビゲーション処理部22からの現在位置信号、規制地区検出手段31からの到達信号、および、開始地点算出手段35からの開始地点信号に基づき、充電走行モード、電動機走行モードおよび通常走行モードのいずれかを選択し、選択した走行モードに切り換えるモード切換信号を、電動機3およびガソリンエンジン部4等を制御している駆動制御部8へ送信する。駆動制御部8は、充電走行モードを選択するモード切換信号を受信すると、図5(A)に示されるように、ガソリンエンジン部4で走行輪5および電動機3を駆動し、バッテリ部2の充電を行いながら、ハイブリッドカー1を走行させる制御を行うようになっている。また、駆動制御部8は、電動走行モードを選択するモード切換信号を受信すると、図5(B)に示されるように、バッテリ部2に蓄えられた電力で電動機3を作動させるとともに、ガソリンエンジン部4を停止し、電動機3の駆動力のみで走行輪5を駆動し、これにより、ハイブリッドカー1を走行させる制御を行うようになっている。さらに、駆動制御部8は、通常走行モードを選択するモード切換信号を受信すると、図5(C)に示されるように、バッテリ部2に蓄えられた電力で電動機3を作動させ、電動機3およびガソリンエンジン部4を適宜作動させ、これらの電動機3およびガソリンエンジン部4で走行輪5を駆動し、これにより、なるべく効率がよくなるように、ハイブリッドカー1を走行させる制御を行うようになっている。 【0035】次に、本第1実施形態の動作について説明する。本第1実施形態に係るハイブリッドカー1が通常走行モードで走行している際に、ナビゲーション装置9が起動されると、ナビゲーション処理部22および規制地区通過処理部30が起動する。すると、図6に示されるように、まず、ステップS101において、ナビゲーション装置9に目的地の入力が行われる。目的地の入力が完了すると、ステップS102へ進む。ステップS102では、ナビゲーション装置9のナビゲーション処理部22が、現在位置から目的地までの経路を探索する。目的地までの経路のうち、最適なルート(経路)が選択されると、ステップS103において、規制地区検出手段31により、選択されたルートにおける進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があるか否かの検出が行われる。このステップS103で、規制地区が検出されない場合には、ステップS104へ進み、このステップS104で、規制地区通過処理部30の処理が終了する。 【0036】一方、ステップS103において、図7に示されるように、ルートRの前方に、当該ルートR上のA地点から始まりB地点で終わる規制地区Dが検出された場合には、ステップS110へ進む。図6に戻って、ステップS110において、走行距離算出手段32により、規制地区における走行距離が算出され、所要電力量算出手段33により、規制地区の走破に必要な電力量が算出され、さらに、充電運転時間算出手段34により、バッテリ部2の充電に必要な充電運転時間が算出される。そして、充電運転時間の算出までの処理が完了すると、ステップS111へ進む。ステップS111では、開始地点算出手段35により、充電運転を開始する開始地点であるC地点(図7参照のこと)の位置が算出され、C地点の算出が完了すると、ステップS120へ進む。 【0037】ステップS120において、ハイブリッドカー1がC地点に到達するまで待機し、C地点に到達すると、ステップS121に進み、通常走行モードから充電走行モードへ切り換わり、ステップS130に進む。ステップS130において、ハイブリッドカー1がA地点に到達するまで待機し、A地点に到達すると、ステップS131に進み、充電走行モードから電動機走行モードへ切り換わり、ステップS140に進む。ステップS140において、ハイブリッドカー1がB地点に到達するまで待機し、B地点に到達すると、ステップS141に進み、電動機走行モードから通常走行モードへ切り換わり、ステップS142に進み、このステップS142で、規制地区通過処理部30の処理が終了する。 【0038】これにより、ハイブリッドカー1は、図7の如く、現在地からC地点までの区間T1において、通常走行モードで走行し、C地点からA地点までの区間T2において、充電走行モードで走行して、規制地区Dの走破するのに充分な電力をバッテリ部2に蓄え、規制地区内であるA地点からB地点までの区間T3において、電動機走行モードで走行し、B地点から目的地までの区間T4において、通常走行モードで走行する。これにより、現在地から目的地までの間に迂回路がなく、最短時間で目的地に到達できる最適なルートが選択されたこととなる。 【0039】このような本第1実施形態によれば、次のような効果が得られる。すなわち、進行方向前方に内燃機関で駆動する自動車の乗り入れが禁止される規制地区Dがあるか否かの検出、および、規制地区Dに到達したことの検出を行う規制地区検出手段と、電動機3のみを運転して規制地区Dを通過するために、規制地区Dの通過に要する所要電力量を算出する所要電力量算出手段33と、所要電力量をバッテリ部2に蓄積するのに要する充電運転時間を算出する充電運転時間算出手段34と、充電運転時間算出手段34が算出した充電運転時間に基づいて、充電運転を開始する開始地点を算出する開始地点算出手段35と設けたので、規制地区Dに到達する前までに、規制地区Dの走破するのに充分な電力がバッテリ部2に蓄えられ、規制地区Dを確実に通り抜けることができる。さらに、規制地区Dに到達したことを、規制地区検出手段31で自動検出できるうえ、ナビゲーション処理部22からの現在位置信号、規制地区検出手段31からの到達信号、および、開始地点算出手段35からの開始地点信号に基づいて走行モードを切り換える走行モード切換手段36を設けたので、規制地区Dに到達すると、通常走行モードから電動機走行モードに自動的に切り換わるようになり、これにより、規制地区内で内燃機関が運転されることがなくなり、規制地区における環境保護を徹底させることができる。 【0040】また、ナビゲーション装置9に地図情報を探索させることにより、進行方向前方に規制地区Dがあるか否かの検出を行う規制地区検出手段31を採用したので、規制地区Dの検出が確実に行えるようになるうえ、規制地区Dに到達するまでの到達時間、ならびに、規制地区Dを通り抜けるまでの走行距離、標高差および走行時間が正確に算出されるので、通過に必要な所要電力量や、所要電力量をバッテリに蓄積するのに要する充電運転時間の算出が正確に行え、実際にバッテリを充電するにあたり、規制地区を確実に通り抜けるために、余分に発電される余剰電力量が少なくなり、このために消費される無駄なエネルギを低減できる。 【0041】さらに、目的地までの経路を探索するルート探索機能を有するナビゲーション装置9を採用するとともに、ナビゲーション装置9が探索した経路が規制地区Dを通っているか否かにより、規制地区Dの検出を行う規制地区検出手段31を採用したので、ナビゲーション装置9が目的地までの最短経路を発見することができるうえ、その最短経路が規制地区Dを通過するものであれば、規制地区検出手段31が規制地区Dを検出し、規制地区Dを通過するための充電運転が確実に行われるので、最短経路を走行して目的地に到達でき、目的地に最短時間で到達することができる。 【0042】また、ナビゲーション装置9が探索した経路に基づいて、所要電力量算出手段33が所要電力量を算出するようにしたので、前述したように、実際に走行する経路について、その走行距離、標高差および走行時間がナビゲーション装置9により正確に算出され、規制地区に到達するのに要する走行距離、および、規制地区を通過するのに必要な所要電力量がさらに正確に算出されるようになり、この点からも、実際にバッテリを充電するにあたり、規制地区を確実に通り抜けるために、余分に発電される余剰電力量がさらに小さくなり、このために消費される無駄なエネルギを一層低減することができる。 【0043】図8には、本発明の第2実施形態に係るハイブリッドカー1が示されている。本第2実施形態は、前記第1実施形他における規制地区走破に必要なバッテリ部2への充電処理を行う規制地区通過処理部30を、バッテリ部2の残っている電力量に応じて規制地区の走行距離を短縮する規制地区通過処理部30A としたものである。 【0044】すなわち、規制地区通過処理部30A には、前述の規制地区通過処理部30A と同様の規制地区検出手段31、走行距離算出手段32および所要電力量算出手段33が設けられている一方、充電運転時間算出手段34および開始地点算出手段35が省略され、代わりに、規制地区に到達した時点における、バッテリ部2に残っている残電力量を予測する残電力量予測手段37と、残電力量予測手段37が予測した残電力量および規制地区の走破に必要な所要電力量を相互に比較し、残電力量よりも所要電力量の方が多い場合には、迂回指示信号を出力する迂回指示手段38とが設けられている。また、規制地区通過処理部30A の走行モード切換手段36A は、電動機3のみで走行する電動機走行モード、および、電動機3およびガソリンエンジン部4を適宜駆動して走行する通常走行モードの二つの走行モードの一方を選択するものとなっている。 【0045】ここで、残電力量予測手段37は、ナビゲーション処理部22からの経路情報信号、および、駆動制御部8からの蓄積電力量信号に基づいて、規制地区に到達した時点における残電力量を予測し、予測した残電力量を残電力量信号として迂回指示手段38に送信するものである。例えば、残電力量予測手段37は、ナビゲーション処理部22からの経路情報信号に基づき、規制地区までにバッテリ部2から放電される放電電力量と、バッテリ部2に充電される充電電力量とを予測し、充電電力量から放電電力量を差し引いた差を算出し、現在、バッテリ部2に蓄積されている蓄積電力量に、前述の差を加えることにより、残電力量の予測を行うようになっている。 【0046】ナビゲーション処理部22は、迂回指示手段38からの迂回信号を受信すると、目的地に達する別の経路を再探索するようになっている。そして、迂回指示手段38は、ナビゲーション処理部22が探索した経路における所要電力量が残電力量よりも多い場合には、ナビゲーション処理部22に迂回信号を再送出し、経路の再探索を行わせ、所要電力量が残電力量よりも少なくなるまで、何度もナビゲーション処理部22に探索を繰り返させるものとなっている。 【0047】走行モード切換手段36A は、ナビゲーション処理部22からの現在位置信号、および、規制地区検出手段31からの到達信号に基づき、電動機走行モードおよび通常走行モードのいずれかを選択し、選択した走行モードに切り換えるモード切換信号を、電動機3およびガソリンエンジン部4等を制御している駆動制御部8へ送信する。 【0048】次に、本第2実施形態の動作について説明する。本第2実施形態のハイブリッドカー1が通常走行モードで走行している際に、ナビゲーション装置9が起動されると、ナビゲーション処理部22および規制地区通過処理部30A が起動する。すると、図9に示されるように、まず、ステップS201において、ナビゲーション装置9に目的地の入力が行われる。目的地の入力が完了すると、ステップS202へ進む。ステップS202〜S204は、前述のステップS102〜S104と同様なので説明を省略する。 【0049】ステップS203において、図10に示されるように、ルートRの前方に、当該ルートR上のA地点から始まりB地点で終わる規制地区Dが検出された場合には、ステップS210へ進む。図9に戻って、ステップS210において、走行距離算出手段32により、規制地区Dにおける走行距離が算出され、所要電力量算出手段33により、規制地区Dの走破に必要な電力量Xが算出され、さらに、残電力量予測手段37により、規制地区Dに到達した時点におけるバッテリ部2の残電力量Yが算出される。そして、残電力量の算出までの処理が完了すると、ステップS211へ進む。ステップS211では、迂回指示手段38により、電力量Xおよび残電力量Yが比較され、電力量Xが残電力量Yよりも多く、規制地区Dの走破が不可能な場合には、ステップS212へ進み、逆に、残電力量Yが電力量Xよりも多く、規制地区Dの走破が可能な場合には、ステップS213へ進む。ステップS213では、規制地区の入口に到達した際に、バッテリ残量Yが電力量Xを上回るように、バッテリ充放電制御処理が開始され、この後、ステップS230へ進む。ステップS230では、ハイブリッドカー1がA地点に到達したか否かが検出され、C地点に到達していないと、ステップS213へ戻り、バッテリ充放電制御が続行される。一方、C地点に到達すると、ステップS231へ進み、電動機走行モードが開始される。なお、これ以降のステップS231〜S242は、前述のステップS131〜S142と同様なので説明を省略する。 【0050】ステップS212において、迂回指示手段38により迂回信号がナビゲーション処理部22へ送信され、ナビゲーション処理部22により、目的地に達する別の経路を再探索され、この後、ステップS210へ戻る。そして、ナビゲーション処理部22が探索した経路における所要電力量Xが残電力量Yよりも多い場合には、ステップS210〜S212が何度も繰り返され、所要電力量Xが残電力量Yよりも少なくなる経路が見つかると、ステップS213へ進む。 【0051】これにより、図10の如く、最初に設定された現在地から目的地までのルートRでは、規制地区Dにおける区間T3の走行距離が長く、残電力量Yでは走破できなくとも、残電力量Yに基づいて、ナビゲーション処理部22が別のルートrを再探索し、ハイブリッドカー1は、規制地区Dにおける区間T3よりも短く、残電力量Yで走破可能な区間t3を通行するようになる。これにより、最短の迂回路を走行することにより、選択可能な最短経路を走行して目的地に到達する。 【0052】このような本第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様な作用、効果を得ることができる他、次のような効果を付加できる。すなわち、ナビゲーション処理部22で目的地までの最短経路を発見することができるうえ、迂回指示手段38が迂回指示信号を出力したら、残電力量Yに基づいて、ナビゲーション処理部22に目的地までの経路を再度探索させ、最短の迂回路を見つけださせ、最短の迂回路を走行することにより、選択可能な最短経路を走行して目的地に到達でき、目的地に最短時間で到達することができる。このため、規制地区Dに到達するまでに、バッテリ部2を充電する必要がなくなり、規制地区までの距離が短く、充分な充電時間が確保できないために、規制地区Dを通過できない等の不都合が何ら生じない。 【0053】なお、本発明は、前述の実施形態に限定されるものではなく、次に示すような変形等をも含むものである。例えば、規制地区検出手段としては、ナビゲーション装置を利用するものに限らず、ETC式の受信機を備え、規制地区入口手前の各所に設けられた送信アンテナからの電波を前述の受信機で受信することにより、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するもの、自動車が走行する道路およびその周囲の道路交通情報をデジタル情報として供給するVICSからの情報を受信する受信機と、人工衛星利用して現在位置の標定を行うGPS受信機とを備え、これらの受信機により、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するもの、あるいは、地図情報を記憶するとともにGPS受信機を備えたナビゲーション装置により、進行方向前方における規制地区の存在および距離、ならびに、規制地区への進入を検出するものでもよい。 【0054】また、ナビゲーション装置には、前記第1実施形態における規制地区通過処理部30および前記第2実施形態における規制地区通過処理部30A の両方を設けてもよい。規制地区通過処理部30および規制地区通過処理部30A の両方を設ける場合には、現在地、規制地区および目的地の位置関係や、道路状況等に応じて、規制地区通過処理部30および規制地区通過処理部30A を使い分ければよい。さらに、内燃機関としては、ガソリンエンジンに限らず、ディーゼルエンジン等、他の形式の内燃機関でもよい。 【0055】 【発明の効果】前述のように、本発明によれば、目的地に達するまでの間に、排気ガスを排出する自動車の乗り入れが禁止される規制地区があっても、この規制地区を通って目的地に達することができ、目的地に最短時間で到達することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005016 【氏名又は名称】パイオニア株式会社 【住所又は居所】東京都目黒区目黒1丁目4番1号
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| 【出願日】 |
平成13年9月28日(2001.9.28) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−111208(P2003−111208A) |
| 【公開日】 |
平成15年4月11日(2003.4.11) |
| 【出願番号】 |
特願2001−299694(P2001−299694) |
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