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【発明の名称】 電動車のバッテリー充電装置
【発明者】 【氏名】木村 重則
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】三平 恵一
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】容量の低下したバッテリーに対する補充電を行えながらも、通常のバッテリー充電時における過充電を防止する。

【解決手段】バッテリー7の放電電流値を検出する放電電流値検出手段10と、制御手段13とを設け、バッテリー7の使用開始時から積算される総放電量を放電電流値検出手段10の検出結果に基づいて算出する積算放電量算出手段14と、算出された積算放電量に見合った充電量を目標として充電を行うように充電器9を制御する通常充電制御部16と、設定された充電条件で充電するように充電器9を制御する補充電制御部18とを設け、積算放電量が設定値よりも多いときには通常充電制御部16により充電器9を制御する一方、積算放電量が設定値以下でかつ充電器9への電源供給の断続が設定複数回以上行われたときには補充電制御部18により充電器9を制御するように制御手段13を構成する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バッテリーを充電するための充電器と、前記バッテリーの放電電流値を検出する放電電流値検出手段と、制御手段とを設け、前記バッテリーの使用開始時から積算される総放電量を前記放電電流値検出手段の検出結果に基づいて算出する積算放電量算出手段と、算出された積算放電量に見合った充電量を目標として充電を行うように前記充電器を制御する通常充電制御部と、設定された充電条件で充電するように前記充電器を制御する補充電制御部とを前記制御手段に設けてある電動車のバッテリー充電装置であって、前記積算放電量が設定値よりも多いときには前記通常充電制御部により充電器を制御する一方、前記積算放電量が設定値以下でかつ前記充電器への電源供給の断続が設定複数回以上行われたときには前記補充電制御部により充電器を制御するように前記制御手段を構成してある電動車のバッテリー充電装置。
【請求項2】 前記電源供給の断続がプラグの電源コンセントに対する抜き差しである請求項1記載の電動車のバッテリー充電装置。
【請求項3】 前記バッテリーの温度を検出する温度センサを設け、この温度センサによる検出温度に基づいて前記充電条件を補正するように構成してある請求項1又は2記載の電動車のバッテリー充電装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に高齢者や肢体不自由者などが使用する小型電動車で代表される電動車のバッテリー充電装置で、詳しくは、バッテリーを充電するための充電器と、前記バッテリーの放電電流値を検出する放電電流値検出手段と、制御手段とを設け、前記バッテリーの使用開始時から積算される総放電量を前記放電電流値検出手段の検出結果に基づいて算出する積算放電量算出手段と、算出された積算放電量に見合った充電量を目標として充電を行うように前記充電器を制御する通常充電制御部と、設定された充電条件で充電するように前記充電器を制御する補充電制御部とを前記制御手段に設けてある装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のバッテリー充電装置では、長期間放置されて容量が極端に低下しているバッテリーを通常の定電圧充電で充電した場合、自然放電で容量が低下しているのに充電すると直ぐにバッテリー端子電圧が上昇し、補充電を十分に行えないことがある。そのような場合、従来では、切り換えスイッチを設けて、端子電圧が上昇しても強制的に充電電流を流して補充電するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、切り換えスイッチを設けて補充電できるモードに切り換えれるようにすると、切り換えスイッチの戻し忘れなどの操作ミスで、通常のバッテリーの充電時に補充電してしまって過充電を招来することがある。
【0004】本発明の目的は、容量の低下したバッテリーに対する補充電を行えながらも、通常のバッテリー充電時における過充電を防止する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本発明による電動車のバッテリー充電装置の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0006】〔特徴〕バッテリーを充電するための充電器と、前記バッテリーの放電電流値を検出する放電電流値検出手段と、制御手段とを設け、前記バッテリーの使用開始時から積算される総放電量を前記放電電流値検出手段の検出結果に基づいて算出する積算放電量算出手段と、算出された積算放電量に見合った充電量を目標として充電を行うように前記充電器を制御する通常充電制御部と、設定された充電条件で充電するように前記充電器を制御する補充電制御部とを前記制御手段に設けてある電動車のバッテリー充電装置であって、前記積算放電量が設定値よりも多いときには前記通常充電制御部により充電器を制御する一方、前記積算放電量が設定値以下でかつ前記充電器への電源供給の断続が設定複数回以上行われたときには前記補充電制御部により充電器を制御するように前記制御手段を構成してある点にある。
【0007】〔作用〕積算放電量が設定値よりも多いときには前記通常充電制御部により充電器を制御する一方、前記積算放電量が設定値以下でかつ前記充電器への電源供給の断続が設定複数回以上行われたときには前記補充電制御部により充電器を制御するようにしてあって、電源供給の設定複数回以上の断続操作が補充電を行うための意識的な操作であるから、意識的な操作を行わなければ補充電モードにならず、操作しなければ通常充電モードのままである。
【0008】〔効果〕従って、容量が低下したバッテリーに対する補充電を行えながらも、何もしないと通常充電モードにあることで通常充電時における過充電を防止できるようになった。
【0009】請求項2に係る本発明による電動車のバッテリー充電装置の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0010】〔特徴〕上記請求項1に係る本発明による電動車のバッテリー充電装置において、前記電源供給の断続がプラグの電源コンセントに対する抜き差しである点にある。
【0011】〔作用〕プラグの電源コンセントに対する抜き差しで供給電源を断続するようにしてあるから、特別なスイッチ類が不要である。
【0012】〔効果〕従って、低コストで実施できるようになった。
【0013】請求項3に係る本発明による電動車のバッテリー充電装置の特徴・作用・効果は次の通りである。
【0014】〔特徴〕上記請求項1や2に係る本発明による電動車のバッテリー充電装置において、前記バッテリーの温度を検出する温度センサを設け、この温度センサによる検出温度に基づいて前記充電条件を補正するように構成してある点にある。
【0015】〔作用〕温度により充電条件を補正するようにしてあるから、適切な補充電を行える。
【0016】〔効果〕従って、補充電性能を向上できるようになった。
【0017】
【発明の実施の形態】電動車の一例ある小型電動車は、図1に示すように、操縦ハンドル1で操向操作される前輪2と、電動モータ3で駆動される左右一対の後輪4とで支持された車体フレーム5に、搭乗用の運転座席6と電源用の充電可能なバッテリー7と充電装置8とを装備させて構成されている。
【0018】前記充電装置8は、図2に示すように、バッテリー7を充電するための充電器9と、前記バッテリー7の放電電流値を検出する放電電流値検出手段10と、バッテリー7の端子電圧を検出する電圧検出手段11と、バッテリー7の温度を検出するサーミスター利用の温度センサ12と、マイクロプロセッサー利用の制御手段13とを設けて構成されている。
【0019】前記制御手段13は、前記バッテリー7の使用開始時から積算される総放電量を前記放電電流値検出手段10の検出結果に基づいて算出する積算放電量算出手段14と、充電によるバッテリー7の端子電圧の上昇を前記電圧検出手段11で検出してそれから放電量を推定する放電量推定手段15と、前記積算放電量算出手段14で算出された積算放電量に見合った充電量を目標充電量として通常充電を行うように前記充電器9を制御する通常充電制御部16と、前記放電量推定手段15による推定放電量に見合った充電量を目標充電量として推定充電を行うように前記充電器9を制御する推定充電制御部17と、設定された充電条件(充電電流×充電時間)で充電(補充電)するように前記充電器9を制御する補充電制御部18と、プラグ19の電源コンセント20に対する抜き差しによる前記充電器9への電源供給の断続回数を検出するカウンター21と、制御切換手段22とを備えている。
【0020】前記補充電制御部18は、温度センサ12の検出結果、つまり、バッテリー温度が設定温度(例えば5℃)以下の場合、第1設定充電条件(例えば、1.5A×5hr)で第1充電するように充電器9を制御し、設定温度よりも高い場合、第2設定充電条件(例えば、1.5A×3hr)で第2充電するように充電器9を制御するものである。つまり、温度センサ12の検出温度に基づいて充電条件を補正するように構成されている。
【0021】制御切換手段22は、前記積算放電量が設定値(例えば、1Ah)よりも多いときには、通常充電制御部16により充電器9を制御し、積算放電量が設定値以下でかつカウンター21で設定複数回(例えば2回)未満の回数(例えば1回)がカウントされたときは、推定充電制御部17により充電器9を制御し、積算放電量が設定値以下でかつカウンター21で設定複数回以上がカウントされたときには、補充電制御部16により充電器9を制御する手段である。
【0022】従って、図3に示すように、積算放電量が設定値よりも多いと、通常充電が継続され、積算放電量が設定値以下で断続回数が設定複数回未満のときは、推定充電が行われ、断続回数が設定複数回以上でバッテリー温度が設定温度以下のときは、第1充電が行われ、バッテリー温度が設定温度よりも高いときは、第2充電が行われるのである。なお、カウンター21は、充電の完了で「0」にリセット(クリア)される。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成13年9月20日(2001.9.20)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2003−92806(P2003−92806A)
【公開日】 平成15年3月28日(2003.3.28)
【出願番号】 特願2001−287061(P2001−287061)