| 【発明の名称】 |
電動運搬具の伝動システム |
| 【発明者】 |
【氏名】廖 聰▲よう▼
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| 【要約】 |
【課題】電動運搬具の伝動システムの提供。
【解決手段】減速歯車セットが配設された動力源と、二つの平行な伝動軸とされ、動力源の駆動を受け、二つの伝動セットが設けられて、該伝動セットが該伝動軸と垂直状を呈するように設置された上記二つの伝動軸と、該伝動軸と伝動セットを接合する単方向軸受と、車輪に接合されて該伝動セットの駆動を受ける動力出力輪とを具え、動力源の正反転に、単方向軸受の伝動経路の切り換え制御による変速が組み合わされることにより、製造コストが低く、操作が簡単で、エネルギー資源を節約する機能を達成することを特徴としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 動力源と、二つの平行な伝動軸とされ、該動力源に駆動され、その上に伝動セットが設けられて、該伝動セットが該伝動軸と垂直状を呈するように設置された、上記二つの平行な伝動軸と、該伝動軸と伝動セットを接合する単方向軸受と、車輪に接合されて該伝動セットの駆動を受ける動力出力輪と、を具え、動力源の正反転に、単方向軸受の伝動経路の切り換え制御による変速が組み合わされることにより、製造コストが低く、操作が簡単で、エネルギー資源を節約する機能を達成することを特徴とする、電動運搬具の伝動システム。 【請求項2】 前記動力源が単一のモータとされ、モータの正反転を利用し二段変速機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項3】 前記動力源が二つのモータとされ、モータの正反転或いはそのうち一つのモータの不回転を利用して五段変速機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項4】 前記電動運搬具が坂に置かれ、且つモータが停止した時、下滑を防止するセルフロック機能を具えたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項5】 前記伝動セットが二つ以上の伝動ユニットで組成されたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項6】 前記伝動セットがスプロケットとチェーンであることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項7】 前記伝動セットがプーリとベルトであることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項8】 前記伝動セットが歯車であることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項9】 前記動力出力輪と車輪の間にクラッチ装置が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システム。 【請求項10】 前記二つの平行な伝動軸の間に一つの差速器が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は一種の電動運搬具の伝動システムに係り、特に、製造コストが低く、操作が簡単で、エネルギー資源を節約する伝動システムに関する。 【0002】 【従来の技術】いわゆる電動運搬具は、電動ゴルフボールカー、電動橇、電動車椅子、電動オートバイ、電動自転車がある。周知の電動運搬具の伝動システムは、ほとんどが、モータを固定減速比の伝動システムに組み合わせることにより、車輪駆動の目的を達成し、その速度制御は、直接モータ回転速度を制御し、これにより車輪の回転速度を制御する。この簡単な電動運搬具の伝動方式は、低製造コストの長所を有するが、路面の起伏に合わせてモータが効率的な動力出力をすることができず、電池の急速な消耗を形成するほか、乗車の楽しさを喪失させる。なぜなら、固定減速比の伝動システムは、坂道と高速の二種類の異なるトルクの出力が行えないためである。即ち、この減速機構が平地で高速走行する低減速比に設定されると、坂道を上るときには、傾斜に対応するトルク出力を行うことができなかった。反対もまたしかりであり、高減速比の伝動機構は、速度上、良好な表現ができず、このため自動車、オートバイ更には自転車などの交通工具にはいずれも変速システムが組み合わされて各種の路面状況に対応しエネルギー資源を節約している。 【0003】一般に直流モータは低回転速度高トルク、高回転速度低トルクの特性を有するが、モータの効率曲線からみると、最高回転速度と最低回転速度の効率はいずれもよくなく、モータの最良の効率区間は無積載回転速度の60%〜85%程度であり、このため、節電の目的を達成するため、モータの回転速度は最良の効率区間内に制御され、固定減速比の伝動システムは往々にして外在環境因子により、モータの回転速度範囲が最良効率区より非常に多く超過し、エネルギー資源節約の表現上、理想的でなかった。 【0004】このため、高級な電動運搬具では、以上の固定減速伝動システムの欠点を改善するため、いずれも変速システムを搭載している。現在の電動オートバイ、電動自転車はいずれも変速装置を具えている。しかし、現在ある変速装置の機構は複雑で精密であり、比較的高い製造コストがかかり、即ち、これが一般の低価格の電動運搬具がいずれも固定減速システムを採用する主な原因となっている。もし現在ある電動自転車を例とすると、その価格は電動オートバイより低く、ゆえにその変速システムも電動オートバイよりも簡単である。電動自転車の変速システムはチェーンを利用して大きさの異なるスプロケットを駆動することにより、変速の目的を達成し、この変速機構は、外観体積が膨大で、軽便な電動運搬具(例えば電動橇車)に適合しないほか、操作上、不便である。乗車速度をゆっくりから速めるとき、減速比は大から小に変化する。ブレーキ停止後、チェーンは最小減速比のスプロケット上に留まり、このため再度起動する時には人力で起動補助せねばならず、このような伝動方式は電動橇車或いは電動車椅子、電動ゴルフボールカーには不適用であった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ゆえに、本発明では、上述の現行の電動運搬具の伝動システムの欠点を鑑み、四組の単方向軸受にモータの正反転を組み合わせ、作動力流路切り換えによる変速と動力を合併させた電動運搬具の伝動システムにより、低い製造コスト、簡単操作、且つエネルギー資源節約を達成する。 【0006】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、動力源と、二つの平行な伝動軸とされ、該動力源に駆動され、その上に伝動セットが設けられて、該伝動セットが該伝動軸と垂直状を呈するように設置された、上記二つの平行な伝動軸と、該伝動軸と伝動セットを接合する単方向軸受と、車輪に接合されて該伝動セットの駆動を受ける動力出力輪と、を具え、動力源の正反転に、単方向軸受の伝動経路の切り換え制御による変速が組み合わされることにより、製造コストが低く、操作が簡単で、エネルギー資源を節約する機能を達成することを特徴とする、電動運搬具の伝動システムとしている。請求項2の発明は、前記動力源が単一のモータとされ、モータの正反転を利用し二段変速機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項3の発明は、前記動力源が二つのモータとされ、モータの正反転或いはそのうち一つのモータの不回転を利用して五段変速機能を有することを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項4の発明は、前記電動運搬具が坂に置かれ、且つモータが停止した時、下滑を防止するセルフロック機能を具えたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項5の発明は、前記伝動セットが二つ以上の伝動ユニットで組成されたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項6の発明は、前記伝動セットがスプロケットとチェーンであることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項7の発明は、前記伝動セットがプーリとベルトであることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項8の発明は、前記伝動セットが歯車であることを特徴とする、請求項1又は請求項5に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項9の発明は、前記動力出力輪と車輪の間にクラッチ装置が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。請求項10の発明は、前記二つの平行な伝動軸の間に一つの差速器が設けられたことを特徴とする、請求項1に記載の電動運搬具の伝動システムとしている。 【0007】 【発明の実施の形態】図1、2に示されるように、本発明は、モータM1と減速歯車セットG1:G2を具えるほか、二つの平行な伝動軸S1、S2を具えている。そのうち、伝動軸S1と減速歯車セットG2の歯車が固定されている。別に二組の伝動スプロケットセットA、Bが伝動軸S1、S2に取り付けられ、伝動軸S1、S2と垂直を呈する。そのうちスプロケットセットAは、同じモジュラスの小スプロケットA1、大スプロケットA2と小スプロケットA1と大スプロケットA2を連接するチェーンH1を含む。小スプロケットA1は伝動軸S1と接合され、且つ接合部分に一組の単方向軸受A11が取り付けられている(モータM1の出力軸方向からモータ方向に向けて見て、軸はスプロケットに対して順時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して逆時計回りに伝動可能である)。大スプロケットA2と伝動軸S2と接合され、且つ接合部分に一組の単方向軸受A21が設けられている(軸はスプロケットに対して逆時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して順時計回りに伝動可能である)。スプロケットセットB内に同じモジュラスのスプロケットB1、スプロケットB2、動力出力スプロケットB3と、三つのスプロケットB1、B2、B3を連接するチェーンH2が設けられ、且つスプロケットB1がチェーンH2の外側に置かれ、スプロケットB1と二つのスプロケットB2、B3の回転方向が反対である。スプロケットB1と伝動軸S1が接合し、且つ接合部分に一組の単方向軸受B11が設けられている(軸はスプロケットに対して逆時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して順時計回りに伝動可能である)。スプロケットB2と伝動軸S2が接合し、且つ接合部分に一組の単方向軸受B21が設けられ(軸はスプロケットに対して順時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して逆時計回りに伝動可能である)、動力出力スプロケットと電動運搬具の車輪Wが接合されている。 【0008】上述の単方向軸受の伝動方向は表1に示されるとおりである。 【表1】
【0009】本発明の第1種の伝動経路は、モータM1の出力軸方向よりモータ方向より見る。モータM1が時計回りに小歯車G1を駆動して時計回りに回転させ、さらに大歯車G2と伝動軸S1が逆時計回転を呈し、A11が、軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットA1は出力軸S1に連動せず、このほか同軸のスプロケットB1に設けられた単方向軸受B11は軸がスプロケットに対して逆時計まわりに伝動する単方向軸受であり、ゆえに、スプロケットB1が逆時計回りに回転し、チェーンH2を駆動して時計回りに回転させ、また、スプロケットB3を時計回りに回転させると同時に、車輪Wを前進させる。このスプロケットB1はチェーンH2の時計回りの回転によりスプロケットB2に伝動するが、しかしスプロケットB2と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受B21がスプロケットが軸に対して逆時計に伝動可能な単方向軸受とされるため、伝動軸S2も連動回転せず、これにより第1種の動力伝動経路は、伝動軸S2を経過しない伝動方式で、簡単にその伝動経路を示すと、M1(順)→G1(順)→G2(逆)→S1(逆)→B1(逆)→H2(順)→B3(順)となり、その減速比は、歯車G1、歯車G2、減速歯車セットとスプロケットB1、B3の加総となり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(B3歯数/B1歯数)・・・・式1となる。 これは電動運搬具の高速運動の設計に用いられる。 【0010】第2種の伝動経路もまた、モータM1の出力軸方向よりモータ方向に向けて見る。モータM1は逆時計回りに回転し、小歯車G1が逆時計回りに大歯車G2と伝動軸S1を駆動して時計回りに回転させる。単方向軸受A11が軸がスプアロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、小スプロケットA1は伝動軸S1と同様に、時計回りに回転する。このほか、同軸のB11は軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、ゆえにスプロケットB1は伝動軸S1に連動せず、小スプロケットA1がチェーンH1を介して時計回りに大スプロケットA2に伝動する。しかし、大スプロケットA2と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受A21は軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S2も時計回りに連動回転し、且つスプロケットB2と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受B21が軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットB2も時計回りに回転し、チェーンH2を介してスプロケットB3と車輪が時計回りに回転する。 【0011】この第2種類の動力伝動経路は、伝動軸S2を介した伝動方式とされ、その伝動経路を簡単に示すと、M1(逆)→G1(逆)→G2(順)→S1(順)→A1(順)→H1(順)→A2(順)→S2(順)→B2(順)→H2(順)→B3(順)であり、その減速比は減速歯車セットG1、G2と減速スプロケットA1、A2と減速スプロケットB2、B3の加総であり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(A2歯数/A1歯数)*(B3歯数/B2歯数) ・・・・式2となる。 【0012】第1種の減速装置と較べてA1、A2の部分の減速スプロケットが多く(A2歯数>A1歯数)、且つもしスプロケットB2を歯数をB1の歯数より少なくすれば、更に大きな減速比が得られ、これは電動運搬具が高トルクを必要とする時の伝動方式に符合する。 【0013】上述の本発明の伝動システムは、僅かにモータの正反転と四組の単方向軸受の作動力経路の切り換えを利用することにより、2段変速伝動システムの機構を達成し、電動運搬具が静止から起動を必要とするとき、最大静摩擦力を克服するため、比較的大きなトルク出力を必要とし、ゆえに、このとき、本発明の伝動システムは第2種の伝動方式を応用し、モータを逆時計回りに回転させることにより、伝動システムに比較的大きな減速比を以て車輪を駆動させ、比較的大きなトルク値を発生し、電動運搬具起動に供する。電動運搬具が運動開始後、速度がゆっくりと増加し、モータ回転速度がますます高くなる時、最良の効率区の高点を離れる前に、制御システムがまずモータを停止させ、さらに時計回りに回転させ、このとき、第1種の伝動方式を尾用し、本伝動システムに比較的小さい減速比を持たせ、車輪を比較的高い回転速度で前進させる。同様に、電動運搬具が上り坂に至ると、速度がトルク不足により緩慢となり、電動運搬具が停止する前に、同様に、モータが停止後に逆時計回りに回転し、比較的高い減速比で車輪を駆動することにより、上り坂を克服し、電動運搬具が順調に前進する。ゆえに本発明の伝動システムは電動運搬具に運用される時には、回路制御、電流量の出力値検出を組み合わせることにより、モータの最良の効率区内で、適時にモータの正反転を改変し、路面状況に合わせ及びエネルギー資源を節約する目的を達成する。 【0014】本発明は四組の単方向軸受にモータの正反転を組合せた巧妙な設計により、作動力経路の切り換えにより変速伝動の目的を達成し、これにより、極めて、前進だけ必要で後退不要の電動運搬具、例えば電動オートバイ、電動自転車、電動アシスト自転車、電動ゴルフボールカー及び電動橇車に適合し、今までにない重大な発明である。 【0015】このほか、本発明の電動運搬具は、もし坂道に置かれ且つモータが停止した時、引力により後方に滑動する力が発生して、車輪とスプロケットB3が逆時計回りに回転するとき、チェーンH2を介してスプロケットB1、B2がそれぞれ時計回りに回転させられ、このとき、伝動軸S1、S2は、単方向軸受B11とB21がそれぞれスプロケットが軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受と、スプロケットが軸に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S1が時計回りに伝動し、伝動軸S2が逆時計回りに伝動し、単方向軸受A11は軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受であり、ゆえにスプロケットA1が時計回りに伝動し、また単方向軸受A21は軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットA2は逆時計回りに伝動する。スプロケットA1、A2の回転方向が異なるため、スプロケットセットAがセルフロック現象を発生し、回転不能となり、ゆえに電動運搬具が坂道に置かれ且つモータが静止した時、本発明の伝動システムは電動運搬具の後方へのスライドを防止する作用を有する。 【0016】上述のセルフロック機能は、後方への止滑作用を有する。しかし、人力で電動運搬具を移動させたい時に、良好な移動効果を得るために車輪を後退させる必要がある時は、車輪がセルフロックのために後退不能となる。このとき、本発明の伝動システムのスプロケットB3と車輪の接合部分に、簡単なクラッチ装置Eを取り付けて、車輪と伝動システムを暫時離脱させて、自由回転の状態を呈することができるようにすることにより、後退不能の問題を解決できる。 【0017】本発明は四組の単方向軸受にモータの正反転を組み合わせた巧妙な設計と作動経路の切り換えにより、変速伝動の目的を達成するほか、動力ソース中に二つのモータを取り付けることにより、動力合併と五段変速の機能を有し、これは即ち本発明の第2実施例である。 【0018】図3、4に示されるのは、本発明の第2実施例である。それは、モータM1と減速歯車G1、G2と、もう一つのモータM2と減速歯車セットG3、G4を含む。別に平行な伝動軸S1、S2を含む。そのうち、伝動軸S1と歯車G2は固定され、伝動軸S2と歯車G4は固定されている。別に二組の伝動スプロケットセットA、Bが軸が伝動軸S1、S2に取り付けられ、伝動軸S1、S2と垂直を呈する。そのうち、スプロケットセットA内に同じモジュラスの小スプロケットA1、大スプロケットA2と小スプロケットA1と大スプロケットA2を連接するチェーンH1を含む。小スプロケットA1は伝動軸S1と接合され、且つ接合部分に一組の単方向軸受A11が取り付けられている(モータM1の出力軸方向からモータ方向に向けて見て、軸はスプロケットに対して順時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して逆時計回りに伝動可能である)。大スプロケットA2と伝動軸S2と接合され、且つ接合部分に一組の単方向軸受A21が設けられている(軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して順時計回りに伝動可能である)。スプロケットセットB内に同じモジュラスのスプロケットB1、スプロケットB2、動力出力スプロケットB3と、三つのスプロケットB1、B2、B3を連接するチェーンH2が設けられ、且つスプロケットB1がチェーンH2の外側に置かれ、スプロケットB1と二つのスプロケットB2、B3の回転方向が反対である。スプロケットB1と伝動軸S1が接合し、且つ接合部分に一組の単方向軸受B11が設けられている(軸はスプロケットに対して逆時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して順時計回りに伝動可能である)。スプロケットB2と伝動軸S2が接合し、且つ接合部分に一組の単方向軸受B21が設けられ(軸はスプロケットに対して順時計回りに伝動可能で、スプロケットは軸に対して逆時計回りに伝動可能である)、動力出力スプロケットと電動運搬具の車輪Wが接合されている。 【0019】上述の単方向軸受の伝動方向は表2に示されるとおりである。 【表2】
【0020】本発明の第2種の実施例の伝動方式は、モータM1の出力軸方向よりモータ方向より見て、モータM1とモータM2が同時に逆時計方向に回転し、モータM1の伝動経路は、モータM1の出力軸方向からモータ方向を見て、モータM1が逆時計回りに回転し、小歯車G1を駆動して逆時計回りに回転させて大歯車G2と伝動軸S1に伝動してそれらを時計回りに回転させる。単方向軸受A11が軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットA1は出力軸S1と同様に時計回りに回転する。このほか、同軸の単方向軸受B11は軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットB1は伝動軸S1に連動しない。スプロケットA1はチェーンH1を介して時計回りにスプロケットA2に伝動して時計回りに回転させるが、スプロケットA2と伝動軸S2間に取付けられた単方向軸受A21はスプロケットが軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S2も時計回りに回転し、且つスプロケットB2と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受B21もまた時計回りに回転し、チェーンH2がスプロケットB3と車輪Wを駆動して時計回りに回転させる。 【0021】このモータM1の動力伝動経路は、M1(逆)→G1(逆)→G2(順)→S1(順)→A1(順)→H1(順)→A2(順)→S2(順)→B2(順)→H2(順)→B3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG1、G2と、減速スプロケットA1、A2とスプロケットB2、B3の加総となり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(A2歯数/A1歯数)*(B3歯数/B2歯数) ・・・・式3となる。 【0022】このほか、モータM2は逆時計回りに小歯車G3を駆動して逆時計回りに回転させ、さらに大歯車G4と伝動軸S2に伝動してそれらを時計回りに回転させ、単方向軸受A21は軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、ゆえにスプロケットA2が伝動軸S2に連動しない。このほか、同軸のスプロケットB2の単方向軸受B21軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受とされ、ゆえにスプロケットB2が時計回りに回転し、チェーンH2を駆動して時計回りに回転させ、また、スプロケットB3も時計回りに回転し、車輪を駆動して前進させる。このスプロケットB2はチェーンH2を介してスプロケットB1に伝動し、スプロケットB1を逆時計回りに回転させるが、スプロケットB1と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受B11が、スプロケットが軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、伝動軸S1も連動回転しない。これにより、モータM2の動力伝動経路は、伝動軸S2を経由しない伝動方式とされ、その伝動経路を簡単に示すと、M2(逆)→G3(逆)→G4(順)→S2(順)→B2(順)→H2(順)→B3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG3、G4と、減速スプロケットB2、B3の加総となり、数学式は、 (G4歯数/G3歯数)*(B3歯数/B2歯数)・・・・式4となる。 【0023】仮に、モータM2が毎分n21回転速度で逆時計回りに回転するとすると、車輪とスプロケットB3は時計回りに毎分nw2の回転速度で前進し、nw2とn21の関係は以下の式5で表される。 nw2=n21{(G4歯数/G3歯数)*(B3歯数/B2歯数)}・・・・式5【0024】モータM1とモータM2が同時に車輪を駆動し電動運搬具を前進させ、モータM1が毎分n11 回転速度で逆時計回りに回転すれば、車輪とスプロケットB3は時計回りに毎分nw1回転速度で前進し、ゆえにnw1=nw2で、 n11{(G2歯数/G1歯数)*(A2歯数/A1歯数)*(B3歯数/B2歯数)}=n21/{(G4歯数/G3歯数)*(B3歯数/B2歯数)}・・・式6 簡易化すると、n11{(G2歯数/G1歯数)*(A2歯数/A1歯数)}=n21/{(G4歯数/G3歯数)}・・・式7もし、モータM1、M2が同様の特性のモータでn11=n21であれば、式7より、 (G2歯数/G1歯数)*(A2歯数/A1歯数)=(G4歯数/G3歯数) ・・・式8となる。 【0025】もし、伝動摩擦消耗を無視するなら、理論上、モータM1とM2は一様の馬力を分担可能で、即ちモータM1とM2の動力は相加の効果を達成し、ゆえに本発明の第2実施例の二つのモータの装置は、動力合併の機能を有する。 【0026】この式7は、本実施例の伝動方式であり、スプロケット歯数分配の設計基準とされる。 【0027】本発明の第2実施例の二つのモータの装置は、電動運搬具使用前の一段(M1逆転M2逆転)に静止より起動された後或いは坂道で使用後に、ゆっくりと前進或いは坂道ですでに減速される。このとき車輪のトルク出力は減少することが必要であり、本システムは電力節約の観念に基づき、制御システムを利用し、モータM1をオフとし、モータM2が続いて逆時計回りに回転し(モータM2の出力軸方向からモータ方向を見て)、第2段の変速効果を発生し、その伝動経路はモータM2が逆時計回りに小歯車Gを駆動して逆時計回りに回転させ、さらに大歯車G4と伝動軸S2を時計回りに回転させ、単方向軸受A21が軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットA2が伝動軸S2に連動しない。このほか、同軸のスプロケットB2の単方向軸受B21が軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、スプロケットB2が時計回りに回転し、チェーンH2を駆動して時計回りに回転させ、スプロケットB3を時計回りに回転させると同時に、車輪を駆動して前進させる。このスプロケットB2はチェーンH2を介してスプロケットB1を駆動して逆時計回りに伝動するが、スプロケットB1と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受B11がスプロケットが軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S1が連動回転しない。これによりモータM2の伝動経路は、伝動軸S2を経由する伝動方式とされ、簡単に記載すると、M2(逆)→G3(逆)→G4(順)→S2(順)→B2(順)→H2(順)→B3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG3、G4と、減速スプロケットB2、B3の加総となり、数学式は、 (G4歯数/G3歯数)*(B3歯数/B2歯数)・・・・式4となる。 【0028】もし、電動運搬具を操作者がさらに加速させたい時は、モータM2を続けて逆時計回りに運転させ、モータM1を静止より起動開始し、時計回りに切り換えて回転させる。その伝動経路は、モータM1の出力軸方向よりモータ方向を見る。モータM1は、時計回りに回転し、小歯車G1を駆動して時計回りに大歯車G2と伝動軸S2に伝動させ、それらを逆時計回りに回転させる。単方向軸受A11が軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、スプロケットA1が伝動軸S1に連動回転しない。このほか、同軸のスプロケットB1が軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、スプロケットB1が伝動軸S1と同様に逆時計回りに回転する。スプロケットB1はチェーンH2の外側に置かれ、ゆえにチェーンH2はスプロケットB3と車輪を駆動して時計回りに回転させる。簡単にその伝動経路を記すと、M1(順)→G1(順)→G2(逆)→S1(逆)→B1(逆)→H2(順)→B3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG1、G2と、減速スプロケットB1、B3の加総となり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(B3歯数/B1歯数)・・・・式9となる。 【0029】この時、モータM2は比較的高い減速比を有して車輪を駆動し前進させ、モータM1が比較的低い減速比で車輪を駆動して前進させ、第3段の変速状況を得る。 【0030】モータM1が比較的低い減速比を以て併合駆動する時、速度がますます速くなり、モータM2の負荷が軽減し効率的な出力に符合しなくなると時、モータM2が運転を停止し、残ったモータM1が続いて時計回りに回転し、第4段の変速状態に変成し、続いて車輪を駆動し前進させる。 【0031】電動運搬具をさらに高速度で前進させたい時、モータM2は静止より起動開始し時計回りに回転し、その伝動経路は、モータM2より時計回りに小歯車G3を駆動して時計回りに回転させ、さらに大歯車G4と伝動軸S2を駆動して逆時計回りに回転させ、単方向軸受A21が軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、ゆえにスプロケットA2が伝動軸S2に連動せず、スプロケットA2がチェーンH1を駆動して逆時計回りに回転させ、またスプロケットA1を逆時計回りに回転させ、スプロケットA1の単方向軸受A11がスプロケットが軸に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受とされるため、ゆえにスプロケットA1が伝動軸S1を駆動して逆時計回りに回転させる。このほか、同軸のスプロケットB1と伝動軸S1の間に取り付けられた単方向軸受B11が軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S1が逆時計回りにスプロケットB1に伝動して逆時計回りに回転させるが、スプロケットB1はチェーンH2の外側に置かれるため、スプロケットB1は逆時計回りに回転してチェーンH2とスプロケットB3を時計回りに回転させる。これによりモータM2の時計回りの伝動経路は、M2(順)→G3(順)→G4(逆)→S2(逆)→A2(逆)→A1(逆)→S1(逆)→B1(逆)→H2(順)→B3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG3、G4と、増速スプロケットA1、A2と、減速スプロケットB1、B3の加総となり、数学式は、 (G4歯数/G3歯数)*(A1歯数/A2歯数)*(B3歯数/B1歯数) ・・・・式10となる。 【0032】同時に、モータM1が時計回りに回転し、このとき、モータM1の伝動経路は、モータM1の出力軸方向よりモータ方向より見る。モータM1は時計回りに回転を呈し、小歯車G1を駆動し時計回りに回転させ、大歯車G2と伝動軸S1を駆動して逆時計回りに回転させる。単方向軸受A11が軸がスプロケットに対して伝動する単方向軸受であるため、スプロケットA1は伝動軸S1に連動しない。このほか、同軸のスプロケットB1の単方向軸受B11は軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットB1と伝動軸S1が逆時計回りに回転する。スプロケットB1はチェーンH2の外側に置かれるため、チェーンH2がスプロケットB3と車輪を駆動して時計回りに回転させる。簡単にその伝動経路を示すと、M1(順)→G1(順)→G2(逆)→S1(逆)→B1(逆)→H2(順)→B3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG1、G2と、減速スプロケットB1、B3の加総となり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(B3歯数/B1歯数)・・・・式9となる。 【0033】このとき、モータM1、M2の動力流は、いずれも集中して伝動軸S1を経由し、さらにB1(逆)→H2(順)→B3(順)となり、車輪を駆動して前進させ、これが本発明の第2実施例の第5段変速とされる。 【0034】このため、電動運搬具の負荷が固定されて不変であるとし、低減速比で快速に前進する電動運搬具の負荷を各モータで平均して分担すると、各モータの負荷が半減し、直流モータの特性から言って、同じ電圧下で負荷が減少し、速度が速くなる。 【0035】以上から分かるように、本発明の第2実施例は、簡単回路で二つのモータを制御し、それぞれ正反転させるか或いはそのうちの一つのモータを停止させる方式で駆動し、及び四組の単方向軸受を具えたスプロケットにより、五段変速と動力合併の効果を達成し、伝統的な変速箱内の複雑な減速機構よりも非常に簡単である。以下に、この五段変速の状況を表3を参照して詳しく説明する。 【表3】
【0036】電動運搬具が上り坂に置かれる時、モータが静止状態を呈し、且つブレーキがない時、電動運搬具は伝動システムのセルフロック作用により、下滑りしない。その因子は以下に説明する。車輪が地球の引力により、後ろ向きに滑動する力が、スプロケットB3を牽引して逆時計回りに回転させ、チェーンH2がスプロケットB1、B2を駆動してそれぞれ時計回りと逆時計回りに回転させる。このとき、伝動軸S1、S2は単方向軸受B11とB21がそれぞれスプロケットが軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受とスプロケットが軸に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S1が時計回りに回転し、伝動軸S2が逆時計回りに回転し、単方向軸受A11が軸がスプロケットに対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットA1が時計回りに伝動し、また、単方向軸受A21が軸がスプロケットに対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、スプロケットA2が逆時計回りに回転し、スプロケットA1とA2の回転方向の違いにより、スプロケットセットAがセルフロック現象を発生し、回転不能となり、ゆえに電動運搬具が坂に置かれ且つモータが停止した時、本発明は電動運搬具を後ろ向きに滑らせない作用を有する。 【0037】第1実施例の単一モータ駆動の伝動方式と同じく、上述のセルフロック機能は、後方への止滑作用を有する。しかし、人力で電動運搬具を移動させたい時に、良好な移動効果を得るために車輪を後退させる必要がある時は、車輪がセルフロックのために後退不能となる。このとき、本発明の伝動システムのスプロケットB3と車輪の接合部分に、簡単なクラッチ装置Eを取り付けて、車輪と伝動システムを暫時離脱させて、自由回転の状態を呈することができるようにすることにより、後退不能の問題を解決できる。 【0038】本発明の第1実施例の単一モータ駆動の伝動方式と、第2実施例の二つのモータで駆動する伝動方式を較べると、両者の機構上の差異は、僅かに一つのモータM2及び減速歯車セットG3、G4が多いだけであることが分かる。即ち、第1実施例は比較的簡単な伝動方式で、電動運搬具が比較的高い動力出力を必要とするか或いは比較的多段の変速装置の伝動システムを必要とする時、ただ第1実施例の単一モータ駆動の伝動方式に、モータM2及び減速歯車セットG3、G4を加えれば、第2実施例の二つのモータで駆動する伝動方式となすことができ、これは製造の規格と在庫の準備上、非常に簡素化でき、これによっても本発明が市場で競争力を有する。 【0039】本発明の第2実施例の二つのモータで駆動する伝動方式は、スプロケットを伝動セットとして応用するほか、歯車を伝動セットとして利用して、直接噛み合わせ方式で伝動することができる。これは本発明の第3実施例であり、図5、6、7に示されるように、本発明の第3実施例は、モータM1が一段速歯車セットG1、G2を介して動力を伝動軸S1に伝送し、もう一つのモータM2は二段減速歯車セットG3、G4及びG5、G6により動力を伝動軸S2に送る。二つの平行な伝動軸S1、S2が設けられ、そのうち伝動軸S1と歯車G2は固定され、伝動軸S2と歯車G6が固定される。別の二組の伝動歯車セットC、Dが軸S1、S2に取り付けられ、軸S1、S2が垂直を呈し、そのうち、歯車セット内に同じモジュラスで、相互に噛み合わない歯車C1、歯車C2がある。しかし、比較的大きな歯車C3が同時に歯車C1、歯車C2と噛み合い、且つ歯車C3に伝動軸S1、S2と相互に平行な動力出力軸S3が連接されている。この動力出力軸S3と電動運搬具の左右の車輪Wが連接され、即ち歯車C3と動力出力軸S3の間に差速器Fが取り付けられている。動力流は、軸S31と軸S32より左右の車輪に伝送される。歯車C1と伝動軸S1は接合され、且つ接合部分に一組の単方向軸受C11が取り付けられている(モータM1の出力軸方向よりモータ方向を見て、軸は歯車に対して逆時計回りに伝動し、歯車は軸に対して時計回りに伝動する)。歯車C2は軸S2と接合し、且つ接合部分に一組の単方向軸受C21が取り付けられている(軸が歯車に対して逆時計回りに伝動し、歯車が軸に対して時計回りに伝動する)。歯車セットD内には同じモジュラスで且つ相互に噛み合う歯車D1、歯車D2があり、且つ歯車D1の歯数が歯車D2の歯数より少ない。歯車D1と伝動軸S1は接合され、且つ接合部分に一組の単方向軸受D11が設けられている(軸は歯車に対して時計回りに伝動し、歯車は軸に対して逆時計回りに伝動する)。歯車D2は伝動軸S2と接合され、且つ接合部分に一組の単方向軸受D21が取り付けられている(軸は歯車に対して時計回りに伝動し、歯車は軸に対して逆時計回りに伝動する)。 【0040】上述の単方向軸受の伝動方向は表4に示されるとおりである。 【表4】
【0041】この第3実施例の伝動方式は、モータM1の出力軸方向よりモータ方向を見る。モータM1とモータM2はは同時に逆時計回りに回転し、モータM1が逆時計回りに歯車G1を駆動し逆時計回りに回転させさらに大歯車G2と伝動軸S1を駆動し時計回りに回転させる。単方向軸受D11が軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、ゆえに歯車C1が伝動軸S1に連動しない。このほか同軸の歯車D1の単方向軸受D11が軸が歯車に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車D1が伝動軸S1に連動し時計回りに回転する。歯車D1が歯車D2を駆動し逆時計回りに回転させ、歯車D2と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受D21が、歯車が軸に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S2を駆動して逆時計回りに回転させ、歯車C2と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受C21が、軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車C2が伝動軸S2に連動して逆時計回りに回転し、歯車C2さらに逆時計方向に歯車C3を駆動して時計回りに回転させ、車輪Wを駆動して前進させる。簡単にその伝動経路を示すと、M1(逆)→G1(逆)→G2(順)→S1(順)→D1(順)→D2(逆)→S2(逆)→C2(逆)→C3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG1、G2、減速歯車セットD1、D2、減速歯車セットC2、C3の加総となり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(D2歯数/D1歯数)*(C3歯数/C2歯数) ・・・・式11となる。 【0042】このほか、モータM2の伝動経路はモータM2の出力軸方向よりモータ方向を見て、モータM2が逆時計回りに回転し、小歯車G3を駆動して逆時計回りに回転させて大歯車G4を駆動して時計回りに回転させ、歯車G4と歯車G5は共軸で同時に動作し、ゆえに歯車G5が時計回りに回転し、歯車G5がさらに歯車G6を駆動して逆時計回りに回転させる。歯車G6がさらに伝動軸S2を駆動して逆時計回りに回転させ、単方向軸受C21が軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車C2が伝動軸S2に連動して逆時計回りに回転する。このほか、同軸の歯車D2が軸が歯車に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車D2が伝動軸S2と連動せず、歯車C2が逆時計回りに回転するとき、歯車C3と伝動軸S3が時計回りに回転し、車輪Wを駆動し前進させる。 【0043】このモータM2の動力伝動経路は、M2(逆)→G3(逆)→G4(順)→G5(順)→G6(逆)→S2(逆)→C2(逆)→C3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG3、G4、減速歯車セットG5、G6、減速歯車セットC2、C3の加総となり、数学式は、 (G4歯数/G3歯数)*(G6歯数/G5歯数)*(C3歯数/C2歯数) ・・・・式12となる。 【0044】仮にモータM2が毎分n21回転速度で逆時計回りに回転するとすると、車輪と歯車C3時計回りに毎分nw2の回転速度で前進し、nw2とn21の関係は以下のようになる。 nw2=n21{(G4歯数/G3歯数)*(G6歯数/G5歯数)*(C3歯数/C2歯数)}・・・・式13【0045】モータM1とモータM2が同時に車輪を駆動し電動運搬具を前進させ、モータM1が毎分n11 回転速度で逆時計回りに回転すれば、車輪と歯車C3は時計回りに毎分nw1回転速度で前進し、ゆえにnw1=nw2で、 n11{(G2歯数/G1歯数)*(D2歯数/D1歯数)*(C3歯数/C2歯数)}=n21/{(G4歯数/G3歯数)*(G6歯数/G5歯数)*(C3歯数/C2歯数)}・・・式14 簡易化すると、n11{(G2歯数/G1歯数)*(D2歯数/D1歯数)*(G4歯数/G3歯数)*(G6歯数/G5歯数)}・・・式15もし、モータM1、M2が同様の特性のモータでn11=n21であれば、式7より、 (G2歯数/G1歯数)*(D2歯数/D1歯数)=(G4歯数/G3歯数) *(G6歯数/G5歯数)・・・式16となる。 この式16は本実施例の伝動方式の歯数分配の設計基準とされる。 【0046】もし伝動摩擦消耗を無視するなら、理論上、モータM1とM2は一様の馬力を分担可能で、即ちモータM1とM2の動力は相加の効果を達成し、ゆえに本発明の第3実施例の二つのモータの装置は、動力合併の機能を有する。 【0047】本第3実施例の二つのモータの歯車伝動の装置は、電動運搬具使用前の一段(M1逆転M2逆転)に静止より起動された後或いは坂道で使用後に、ゆっくりと前進或いは坂道ですでに減速され、このとき車輪のトルク出力は減少することが必要であり、本システムは電力節約の観念に基づき、制御システムを利用し、モータM1をオフとし、モータM2を続いて逆時計回りに回転させ(モータM2の出力軸方向からモータ方向を見て)、第2段の変速効果を発生する。その伝動経路は前述の第1段変速と同じであり、モータM2の出力軸方向からモータ方向を見て、モータM2が逆時計回りに回転し、小歯車G3を駆動して逆時計回りに回転させ、さらに大歯車G4を駆動して時計回りに回転させ、歯車G4と歯車G5が共軸で同時に動作し、ゆえに歯車G5が時計回りに回転し、歯車G5がさらに歯車G6を駆動して逆時計回りに回転させる。歯車G6がさらに伝動軸S2を駆動して逆時計回りに回転させ、単方向軸受C21が軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車C2が伝動軸S2に連動して回転しない。このほか、同軸の歯車D2に軸が歯車に対して時計回りに伝動する単方向軸受D21が取り付けられ、故に歯車D2が伝動軸S2に連動しない。歯車C2が逆時計回りに回転する時、歯車C3と伝動軸S3を駆動して時計回りに回転させ、車輪Wを駆動し前進させる。 【0048】このモータM2の伝動経路は、M2(逆)→G3(逆)→G4(順)→G5(順)→G6(逆)→S2(逆)→C2(逆)→C3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG3、G4と、減速歯車セットG5、G6、及び減速歯車セットC2、C3の加総となり、数学式は、 (G4歯数/G3歯数)*(G6歯数/G5歯数)*(C3歯数/C2歯数) ・・・・式12となる。 【0049】もし、電動運搬具を操作者がさらに加速させたい時は、モータM2を続けて逆時計回りに運転させ、モータM1を静止より起動開始し、時計回りに切り換えて回転させ、第3段変速状態に進入させ、そのM1の伝動経路は、モータM1が時計回りに回転して小歯車G1を時計回りに駆動し、さらに大歯車G2と伝動軸S1を駆動し逆時計回りに回転させ、単方向軸受C11が、軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車C1が伝動軸S1に連動し逆時計回りに回転し、歯車C3と動力出力軸S3を駆動し時計回りに回転させ、こうして車輪Wを駆動して前進させる。このほか、同軸の歯車D1に、軸が歯車に対して時計回りに伝動する単方向軸受D11が設けられ、ゆえに歯車D1が伝動軸S1に連動しない。この歯車C1は歯車C3を介して歯車C2に逆時計回りに伝動するが、歯車C2と伝動軸S2の間に取り付けられた単方向軸受C21、歯車が軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、ゆえに伝動軸S2が連動しない。このため、モータM1の動力伝動経路は、伝動軸S2を経由しない伝動方式とされる。簡単にその伝動経路を示すと、M1(順)→G1(順)→G2(逆)→S1(逆)→C1(逆)→C3(順)→S3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG1、G2と、減速歯車セットC1、C3の加総となり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(C3歯数/C1歯数)・・・・式18となる。 【0050】この時、第三段の変速状況は、モータM2が比較的高い減速比で車輪Wを駆動して前進させ、モータM1は比較的低減速比で車輪Wを駆動して前進させる。 【0051】モータM1が比較的低い減速比を以て併合駆動する時、速度がますます速くなり、モータM2の負荷が軽減し効率的な出力に符合しなくなる時、モータM2が運転を停止し、残ったモータM1が続いて時計回りに回転し、第4段の変速状態に変成し、続いて車輪を駆動し前進させる。 【0052】この第4段変速状態下で、モータM1は時計回りに回転し、小歯車G1を駆動し時計回りに回転させ、さらに大歯車G2と伝動軸S1に伝動し逆時計回りに回転させ、単方向軸受C11が軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車C1が伝動軸S1と共に逆時計回りに回転し、歯車C3と動力出力軸S3を駆動し時計回りに回転させ、車輪を駆動し前進させる。このほか、同じ軸の歯車D1に設けられた単方向軸受D11は軸が歯車に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車D1は伝動軸S1に連動しない。この歯車C1は歯車C3を介して逆時計回りに歯車C2に伝動するが、歯車C2と伝動軸S2間に取り付けられた単方向軸受C21が歯車が軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S2も連動回転しない。このためモータM1の動力伝送経路は、伝動軸S2を経由しない伝動方式とされる。簡単にその伝動経路を示すと、M1(順)→G3(順)→G2(逆)→S1(逆)→C1(逆)→C3(順)→S3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG1、G2と、減速歯車セットC1、C3の加総となり、数学式は、 (G2歯数/G1歯数)*(C3歯数/C1歯数)・・・・式18となる。 【0053】電動運搬具をさらに高速で前進させる時は、モータM1が時計回りに回転し、モータM2がこのとき静止から起動開始して時計回りに回転し、第5段変速状態に進入する。そのモータM2の伝動経路は、モータM2が時計回りに回転し、小歯車G3を駆動して時計回りに回転させ、大歯車G4を駆動して逆時計回りに回転させ、歯車G4が歯車G5を駆動して逆時計回りに回転させ、歯車G5がさらに歯車G6を駆動して時計回りに回転させる。歯車G6がさらに伝動軸S2を駆動して時計回りに回転させ、単方向軸受C21が軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であることにより、歯車C2が伝動軸S2に連動しない。このほか、同軸の歯車D2が伝動軸S2に連動し時計回りに回転する。歯車D2が時計回りに伝動して歯車D1を駆動し逆時計回りに回転させるが、歯車D1と伝動軸S1間の単方向軸受D11が歯車が軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、伝動軸S1も逆時計回りに連動回転し、且つ歯車C1と伝動軸S1間に取り付けられた単方向軸受C11が軸が歯車に対して逆時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車C1も逆時計回りに回転し、歯車C3と車輪を駆動して時計回りに回転させる。 【0054】このモータM2の動力伝動経路は、M2(順)→G3(順)→G4(逆)→G5(逆)→G6(順)→S2(順)→D2(順)→D1(逆)→S1(逆)→C1(逆)→C3(順)となり、その減速比は、減速歯車セットG3、G4と、減速歯車セットG5、G6と、増速歯車セットD1、D3、減速歯車セットC1、C3の加総となり、数学式は、 (G4歯数/G3歯数)*(G6歯数/G5歯数)*(D1歯数/D2歯数) *(C3歯数/C1歯数)・・・・式17となる。 【0055】このとき、第5段変速下で、モータM1、M2の動力流はいずれも伝動軸S1に集まりさらにC1(逆)→C3(順)となり、車輪を駆動し前進させる。仮に電動運搬具の負荷が固定されて不変であるとして、二つのモータを起動し、低減速比で快速に前進させると、電動運搬具の負荷が各モータに平均して分担され、各モータの負荷が半減し、直流モータの特性から言って、同じ電圧下で負荷が減少し、速度が速くなる。 【0056】以上から分かるように、本発明の第3実施例の伝動方式は、簡単回路で二つのモータを制御し、それぞれ正反転させるか或いはそのうちの一つのモータを停止させる方式で駆動し、及び四組の単方向軸受を具えた歯車により、五段変速と動力合併の効果を達成し、伝統的な変速箱内の複雑な減速機構よりも非常に簡単である。以下に、この五段変速の状況を表5を参照して詳しく説明する。 【表5】
【0057】本第3実施例の二つのモータの歯車伝動方式によると、電動運搬具が上り坂に置かれる時、モータが静止状態を呈し、且つブレーキがない時、電動運搬具は伝動システムのセルフロック作用により、下滑りしない。その因子は以下に説明する。車輪が地球の引力を受けて、後ろ向きに滑動する力が、歯車C3を牽引して逆時計回りに回転させ、歯車C1、C2を駆動して時計回りに伝動させ、この時、伝動軸S1、S2が、単方向軸受C11、C21がいずれも歯車が軸に対して時計回りに伝動する単方向軸受であることから、伝動軸S1、S2が時計回りに伝動し、単方向軸受D11が軸が歯車に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車D1が時計回りに回転する。また単方向軸受D21が軸が歯車に対して時計回りに伝動する単方向軸受であるため、歯車D2もまた時計回りに回転する。歯車D1、D2の回転方向が同じであり、二つの歯車もまた相互に噛み合うため、歯車セットDにセルフロック現象が発生し、双方が回転不能となる。ゆえに電動運搬具が坂に置かれ且つモータが静止する時、電動運搬具の後方への滑動を防止する作用を有する。 【0058】第1、第2実施例の伝動方式と同様、上述のセルフロック機能は、後方への止滑作用を有する。しかし、人力で電動運搬具を移動させたい時に、良好な移動効果を得るために車輪を後退させる必要がある時は、車輪がセルフロックのために後退不能となる。このとき、動力出力軸S31或いはS32と車輪の接合部分に、簡単なクラッチ装置Eを取り付けて、車輪と伝動軸S31、S32を暫く離脱させて、自由回転の状態とすることにより、後退不能の問題を解決できる。 【0059】本第3実施例の二つのモータの歯車伝動方式は、第1実施例の方式の単一モータ伝動システムに類似であるように改装できる。モータM2と減速歯車セットG3、G4、G5、G6を取り外すと、本システムの第4実施例の単一モータ歯車駆動の伝動方式に改変でき、即ちこの第4実施例は比較的簡単な伝動方式(図8、9、10参照)である。電動運搬具を比較的低レベルの伝動システムに設定し、比較的高い伝動力の出力或いは比較的多段の変速装置の伝動システムを必要としない時は、ただ第3実施例の二つのモータの歯車伝動方式よりモータM2と減速歯車セットG3、G4、G5、G6を取り外すと、第4実施例の単一モータ歯車駆動の伝動方式に変えることができ、ただ二段の変速装置を有するものとされ、これは本発明の製造の規格とストックの準備上、非常に簡素化でき、これによっても本発明は市場で良好な競争力を有する。 【0060】以上の四種類の実施例を眺めると、その共同の特徴は以下のようである。二つの平行な伝動軸を有し、その上に二組の伝動セットが設けられて伝動軸と垂直状を呈し、各伝動セットが二つ以上の伝動ユニットで組成され、それぞれ単方向軸受を利用して二つの伝動軸と接合され、そのうち一つの伝動セットがさらに一つの動力出力軸と接合されて、車輪を駆動し、二つの伝動軸の後端の動力ソースのモータが、システムの実際の必要に応じて、二つのモータ或いは一つのモータとされる。全体の伝動システムの主要な伝動方式は、モータの正反転或いは停止の制御に、単方向軸受による動力経路切り換えと動力合併を組合せる。そのうち、伝動セットは前述のスプロケット、チェーン或いは歯車方式の組合せのほか、タイミングベルトとプーリを利用して組成可能で、これは、本発明の第5、6、7、8、9、10実施例であり、図11から図26の図及び表6に説明される。 【0061】上述の第1、2、5、6、7、8の各実施例は、伝動セットがいずれもスプロケットとチェーンのスプロケットセットで組成され、スプロケットとチェーン間の包角角度を増加するため、本発明ではスプロケットセットのスプロケットB1とB3或いはB1とB2の間に、慣性輪B4を増設し、図27から図32に示されるように、スプロケットとチェーン間の伝動安定性を増加し、これは即ち本発明の第11、12、13、14、15、16実施例である。そのうち、該慣性輪B4HA伝動システム変速箱の外側或いは内側に取り付けられるか、電動運搬具のフレーム等の適当な位置に取り付けられる。 【0062】以下の表6は、本発明を応用した伝動方式の例の説明表である。 【表6】
【0063】 【発明の効果】総合すると、本発明の実施例に記載の技術特徴は、確実にその出願以前にはないものであり、並びに製造コストを下げ、操作が簡単で、エネルギー資源を節約する特殊効果を有し、産業上の利用性を有し、特許の要件を満たしている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】500373781 【氏名又は名称】穩正企業股▲ふん▼有限公司
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| 【出願日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082304 【弁理士】 【氏名又は名称】竹本 松司 (外5名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−32814(P2003−32814A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月31日(2003.1.31) |
| 【出願番号】 |
特願2001−197786(P2001−197786) |
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