| 【発明の名称】 |
ハイブリッド型車両駆動制御装置、ハイブリッド型車両駆動制御方法及びそのプログラム |
| 【発明者】 |
【氏名】小島 博幸 【住所又は居所】愛知県安城市藤井町高根10番地 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】駆動系に揺れが発生したときに走行フィーリングが低下することがなく、ハイブリッド型車両駆動装置の揺れが継続及び増幅しないようにする。
【解決手段】エンジンと、発電機16と、駆動モータ25と、発電機目標トルクを算出する発電機目標トルク算出処理手段91と、発電機目標トルク及び発電機16のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて駆動軸トルクを推定する駆動軸トルク推定処理手段93と、推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する駆動モータ制御処理手段92とを有する。駆動軸トルク推定処理手段93は、トルク等価成分の所定の領域に非線形領域を形成するトルク等価成分変換処理手段94を備える。ハイブリッド型車両駆動装置に揺れが発生しても、揺れが継続及び増幅するのを抑制することができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジン及び駆動輪と機械的に連結された発電機と、前記駆動輪と機械的に連結された駆動モータと、発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出する発電機目標トルク算出処理手段と、前記発電機目標トルク及び発電機のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、前記駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定する駆動軸トルク推定処理手段と、推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する駆動モータ制御処理手段とを有するとともに、前記駆動軸トルク推定処理手段は、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域を形成するトルク等価成分変換処理手段を備えることを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御装置。 【請求項2】 前記非線形領域は不感帯である請求項1に記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。 【請求項3】 前記非線形領域は前記トルク等価成分の零点付近に形成される請求項1に記載のハイブリッド型車両駆動制御装置。 【請求項4】 発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出し、該発電機目標トルク及び発電機のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定し、推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御するとともに、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域が形成されることを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御方法。 【請求項5】 コンピュータを、発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出する発電機目標トルク算出処理手段、前記発電機目標トルク及び発電機のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定する駆動軸トルク推定処理手段、並びに推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する駆動モータ制御処理手段として機能させるとともに、前記駆動軸トルク推定処理手段は、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域を形成するトルク等価成分変換処理手段を備えることを特徴とするハイブリッド型車両駆動制御方法のプログラム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド型車両駆動制御装置、ハイブリッド型車両駆動制御方法及びそのプログラムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、ハイブリッド型車両に搭載されたハイブリッド型車両駆動装置は、発電機及び駆動モータの各駆動部、並びに各駆動部と駆動輪とを連結する駆動系を備え、エンジンのトルク、すなわち、エンジントルクの一部を発電機(発電機モータ)に、残りを駆動輪に伝達するようになっている。そのために、前記駆動系に、サンギヤ、リングギヤ及びキャリヤを備えたプラネタリギヤユニットが配設され、前記キャリヤとエンジンとを連結し、リングギヤと駆動輪とを機械的に連結し、サンギヤと発電機とを連結し、前記リングギヤ及び駆動モータから出力された回転が駆動輪に伝達されて駆動力が発生させられるようになっている。 【0003】この種のハイブリッド型車両駆動装置においては、回転速度が低い領域において、エンジンの効率が極めて低く、駆動モータのトルク、すなわち、駆動モータトルクはエンジントルクより大きいので、発進時には、駆動モータだけが駆動され、エンジンの駆動が停止させられ、ハイブリッド型車両はモータ駆動モードで走行させられる。このとき、エンジンには摺(しゅう)動抵抗があり、しかも、発電機と比べてイナーシャが大きいので、エンジンは回転することなく、発電機は振り回される。そして、発進後、車速がエンジンを始動するのに適したエンジン始動車速に到達すると、発電機を駆動することによって、エンジンの回転速度、すなわち、エンジン回転速度を、エンジンを点火するのに適した回転速度まで高くしてエンジンを始動し、その後は、駆動モータ及びエンジンが駆動されて、ハイブリッド型車両はモータ・エンジン駆動モードで走行させられる。また、発電機のトルク、すなわち、発電機トルクが制御され、エンジントルクを支えるのに必要な反力が発生させられる。 【0004】ところで、エンジントルク、前記リングギヤから出力されるトルク、すなわち、リングギヤトルク及び前記発電機トルクは互いに反力を受け合うので、発電機トルクが制御されるのに伴って、リングギヤトルクが変動し、該変動したリングギヤトルクがそのまま駆動輪に伝達されると、ハイブリッド型車両の走行フィーリングが低下してしまう。 【0005】そこで、前記ハイブリッド型車両駆動装置を制御するためにハイブリッド型車両駆動制御装置が配設され、前記発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルク、発電機のイナーシャ、発電機の角加速度等に基づいて、リングギヤトルクを算出し、該リングギヤトルクに基づいて、駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定し、ハイブリッド型車両を走行させるのに必要なトルク、すなわち、車両要求トルクから駆動軸トルクだけ減算することによって、駆動モータトルクの目標値を表す駆動モータ目標トルクを決定するようにしている。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、駆動輪に発生させられる駆動力が小さい場合、ハイブリッド型車両駆動装置を支持するマウントによって駆動系に加えられる反力が小さいので、駆動系はほぼ中立位置に保持される。したがって、発電機が駆動されていないか、又は駆動されていても発電機トルクが小さい場合に、例えば、ハイブリッド型車両が路面の段差、窪(くぼ)み等を通過して、前記ハイブリッド型車両駆動装置にステップ的な外乱があると、ハイブリッド型車両駆動装置に揺れが発生してしまう。 【0007】この場合、前記駆動系を構成する回転要素の回転速度に変動が生じ、車速に疑似的な変化が生じるので、エンジントルクの目標値を表すエンジン目標トルク、発電機目標トルク等が変化してしまう。 【0008】また、前記発電機目標トルクが変化するだけでなく、発電機の角加速度等も変化するので、推定される駆動軸トルクが変化し、駆動モータ目標トルクが変化し、その結果、駆動モータトルクが変化して前記揺れが増幅され、走行フィーリングが低下してしまう。 【0009】さらに、ハイブリッド型車両駆動装置及びマウントの共振周波数と前記揺れの周波数とで共振状態が形成されると、揺れが収束せず、継続されたり増幅されたりすることがあり、走行フィーリングが一層低下してしまう。 【0010】前記エンジン目標トルク、発電機目標トルク等の変化は、前記エンジン目標トルク、発電機目標トルク等をローパスフィルタに通すことによって減少させることができる。ところが、ローパスフィルタを使用すると、ハイブリッド型車両駆動制御装置の応答性がその分低くなり、エンジンを始動する際のように、極めて短い時間で発電機目標トルクを発生させる必要がある場合、駆動モータトルクを適正に発生させることができなくなってしまう。 【0011】そこで、共振状態が発生するのを回避するために、マウントを硬くし、共振周波数を高くすることが考えられるが、マウントを硬くすると、エンジンによるアイドル振動を十分に除去することができなくなってしまう。 【0012】本発明は、前記従来のハイブリッド型車両駆動制御装置の問題点を解決して、駆動系に揺れが発生したときに走行フィーリングが低下することがなく、駆動モータトルクを適正に発生させることができ、エンジンによるアイドル振動を十分に除去することができるハイブリッド型車両駆動制御装置、ハイブリッド型車両駆動制御方法及びそのプログラムを提供することを目的とする。 【0013】 【課題を解決するための手段】そのために、本発明のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、エンジン及び駆動輪と機械的に連結された発電機と、前記駆動輪と機械的に連結された駆動モータと、発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出する発電機目標トルク算出処理手段と、前記発電機目標トルク及び発電機のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、前記駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定する駆動軸トルク推定処理手段と、推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する駆動モータ制御処理手段とを有する。 【0014】そして、前記駆動軸トルク推定処理手段は、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域を形成するトルク等価成分変換処理手段を備える。 【0015】本発明の他のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、さらに、前記非線形領域は不感帯である。 【0016】本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、さらに、前記非線形領域は前記トルク等価成分の零点付近に形成される。 【0017】本発明のハイブリッド型車両駆動制御方法においては、発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出し、該発電機目標トルク及び発電機のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定し、推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する。そして、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域が形成される。 【0018】本発明のハイブリッド型車両駆動制御方法のプログラムにおいては、コンピュータを、発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出する発電機目標トルク算出処理手段、前記発電機目標トルク及び発電機のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定する駆動軸トルク推定処理手段、並びに推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する駆動モータ制御処理手段として機能させる。そして、前記駆動軸トルク推定処理手段は、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域を形成するトルク等価成分変換処理手段を備える。 【0019】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。 【0020】図1は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の機能ブロック図である。 【0021】図において、16は図示されないエンジン及び図示されない駆動輪と機械的に連結された発電機、25は前記駆動輪と機械的に連結された駆動モータ、91は発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出する発電機目標トルク算出処理手段、93は、前記発電機目標トルク及び発電機16のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、駆動モータ25の図示されない出力軸における駆動軸トルクを推定する駆動軸トルク推定処理手段、92は推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する駆動モータ制御処理手段である。 【0022】そして、前記駆動軸トルク推定処理手段93は、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域を形成するトルク等価成分変換処理手段94を備える。 【0023】図2は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両の概念図である。 【0024】図において、11は第1の軸線上に配設されたエンジン(E/G)、12は前記第1の軸線上に配設され、前記エンジン11を駆動することによって発生させられた回転を出力する出力軸、13は前記第1の軸線上に配設され、前記出力軸12を介して入力された回転に対して変速を行う差動歯車装置としてのプラネタリギヤユニット、14は前記第1の軸線上に配設され、前記プラネタリギヤユニット13における変速後の回転が出力される出力軸、15は該出力軸14に固定された出力ギヤとしての第1のカウンタドライブギヤ、16は前記第1の軸線上に配設され、伝達軸17を介して前記プラネタリギヤユニット13と連結され、更にエンジン11と差動回転自在に、かつ、機械的に連結された第1の電動機としての発電機(G)である。 【0025】前記出力軸14は、スリーブ状の形状を有し、前記出力軸12を包囲して配設される。また、前記第1のカウンタドライブギヤ15はプラネタリギヤユニット13よりエンジン11側に配設される。 【0026】そして、前記プラネタリギヤユニット13は、少なくとも、第1の歯車要素としてのサンギヤS、該サンギヤSと噛(し)合するピニオンP、該ピニオンPと噛合する第2の歯車要素としてのリングギヤR、及び前記ピニオンPを回転自在に支持する第3の歯車要素としてのキャリヤCRを備え、前記サンギヤSは前記伝達軸17を介して発電機16と、リングギヤRは出力軸14及び所定のギヤ列を介して、前記第1の軸線と平行な第2の軸線上に配設され、前記エンジン11及び発電機16と差動回転自在に、かつ、機械的に連結された第2の電動機としての駆動モータ(M)25及び駆動輪37と、キャリヤCRは出力軸12を介してエンジン11と連結される。また、前記キャリヤCRとハイブリッド型車両駆動装置のケース10との間にワンウェイクラッチFが配設され、該ワンウェイクラッチFは、エンジン11から正方向の回転がキャリヤCRに伝達されたときにフリーになり、発電機16又は駆動モータ25から逆方向の回転がキャリヤCRに伝達されたときにロックされ、逆方向の回転がエンジン11に伝達されないようにする。 【0027】さらに、前記発電機16は、前記伝達軸17に固定され、回転自在に配設されたロータ21、該ロータ21の周囲に配設されたステータ22、及び該ステータ22に巻装されたコイル23から成る。前記発電機16は、伝達軸17を介して伝達される回転によって電力を発生させる。前記コイル23は、図示されないバッテリに接続され、該バッテリに直流の電流を供給する。前記ロータ21と前記ケース10との間に発電機ブレーキBが配設され、該発電機ブレーキBを係合させることによってロータ21を固定し、発電機16の回転を機械的に停止させることができる。 【0028】また、26は、前記第2の軸線上に配設され、前記駆動モータ25の回転が出力される出力軸、27は該出力軸26に固定された出力ギヤとしての第2のカウンタドライブギヤである。前記駆動モータ25は、前記出力軸26に固定され、回転自在に配設されたロータ40、該ロータ40の周囲に配設されたステータ41、及び該ステータ41に巻装されたコイル42から成る。 【0029】前記駆動モータ25は、コイル42に供給される電流によって駆動モータトルクTMを発生させる。そのために、前記コイル42は前記バッテリに接続され、該バッテリからの直流の電流が交流の電流に変換されて供給されるようになっている。 【0030】そして、前記駆動輪37をエンジン11の回転と同じ方向に回転させるために、前記第1、第2の軸線と平行な第3の軸線上にカウンタシャフト30が配設され、該カウンタシャフト30に、第1のカウンタドリブンギヤ31、及び該第1のカウンタドリブンギヤ31より歯数が多い第2のカウンタドリブンギヤ32が固定される。前記第1のカウンタドリブンギヤ31と前記第1のカウンタドライブギヤ15とが、また、前記第2のカウンタドリブンギヤ32と前記第2のカウンタドライブギヤ27とが噛合させられ、前記第1のカウンタドライブギヤ15の回転が反転されて第1のカウンタドリブンギヤ31に、前記第2のカウンタドライブギヤ27の回転が反転されて第2のカウンタドリブンギヤ32に伝達されるようになっている。 【0031】さらに、前記カウンタシャフト30には前記第1のカウンタドリブンギヤ31より歯数が少ないデフピニオンギヤ33が固定される。 【0032】そして、前記第1〜第3の軸線と平行な第4の軸線上にディファレンシャル装置36が配設され、該ディファレンシャル装置36のデフリングギヤ35と前記デフピニオンギヤ33とが噛合させられる。したがって、デフリングギヤ35に伝達された回転が前記ディファレンシャル装置36によって分配され、駆動輪37に伝達される。このように、エンジン11によって発生させられた回転を第1のカウンタドリブンギヤ31に伝達することができるだけでなく、駆動モータ25によって発生させられた回転を第2のカウンタドリブンギヤ32に伝達することができるので、エンジン11及び駆動モータ25を駆動することによってハイブリッド型車両を走行させることができる。 【0033】なお、38はロータ21の位置、すなわち、発電機ロータ位置θGを検出するレゾルバ等の発電機ロータ位置センサ、39はロータ40の位置、すなわち、駆動モータロータ位置θMを検出するレゾルバ等の駆動モータロータ位置センサである。 【0034】前記発電機ロータ位置θGの変化率ΔθGを算出することによって発電機16の回転速度、すなわち、発電機回転速度NGを算出し、前記駆動モータロータ位置θMの変化率ΔθMを算出することによって駆動モータ25の回転速度、すなわち、駆動モータ回転速度NMを算出することができる。また、前記変化率ΔθM、及び前記出力軸26から駆動輪37までのトルク伝達系におけるギヤ比γVに基づいて車速Vを算出することができる。なお、発電機ロータ位置θGは発電機回転速度NGに対応し、駆動モータロータ位置θMは駆動モータ回転速度NMに対応するので、発電機ロータ位置センサ38を、発電機回転速度NGを検出する発電機回転速度検出手段として、駆動モータロータ位置センサ39を、駆動モータ回転速度NMを検出する駆動モータ回転速度検出手段、及び車速Vを検出する車速検出手段として機能させることもできる。 【0035】次に、前記プラネタリギヤユニット13の動作について説明する。 【0036】図3は本発明の実施の形態におけるプラネタリギヤユニットの動作説明図、図4は本発明の実施の形態における通常走行時の車速線図、図5は本発明の実施の形態における通常走行時のトルク線図である。 【0037】図2及び3に示されるように、プラネタリギヤユニット13(図2)においては、キャリヤCRがエンジン11と、サンギヤSが発電機16と、リングギヤRが出力軸14を介して前記駆動モータ25及び駆動輪37とそれぞれ連結されるので、リングギヤRの回転速度、すなわち、リングギヤ回転速度NRと、出力軸14に出力される回転速度、すなわち、出力軸回転速度とが等しく、キャリヤCRの回転速度とエンジン回転速度NEとが等しく、サンギヤSの回転速度と発電機回転速度NGとが等しくなる。そして、リングギヤRの歯数がサンギヤSの歯数のρ倍(本実施の形態においては2倍)にされると、(ρ+1)・NE=1・NG+ρ・NRの関係が成立する。したがって、リングギヤ回転速度NR及び発電機回転速度NGに基づいてエンジン回転速度NE NE=(1・NG+ρ・NR)/(ρ+1) ……(1) を算出することができる。なお、前記式(1)によって、プラネタリギヤユニット13の回転速度関係式が構成される。 【0038】また、エンジントルクTE、リングギヤRに発生させられるトルク、すなわち、リングギヤトルクTR、及び発電機トルクTGは、 TE:TR:TG=(ρ+1):ρ:1 ……(2) の関係になり、互いに反力を受け合う。なお、前記式(2)によって、プラネタリギヤユニット13のトルク関係式が構成される。 【0039】そして、ハイブリッド型車両の通常走行時において、リングギヤR、キャリヤCR及びサンギヤSはいずれも正方向に回転させられ、図4に示されるように、リングギヤ回転速度NR、エンジン回転速度NE及び発電機回転速度NGは、いずれも正の値を採る。また、前記リングギヤトルクTR及び発電機トルクTGは、プラネタリギヤユニット13の歯数によって決定されるトルク比でエンジントルクTEを按(あん)分することによって得られるので、図5に示されるトルク線図上において、リングギヤトルクTRと発電機トルクTGとを加えたものがエンジントルクTEになる。 【0040】次に、前記構成のハイブリッド型車両駆動制御装置について説明する。 【0041】図6は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置を示す概念図である。 【0042】図において、10はケース、11はエンジン(E/G)、13はプラネタリギヤユニット、16は発電機(G)、Bは該発電機16のロータ21を固定するための発電機ブレーキ、25は駆動モータ(M)、28は前記発電機16を駆動するためのインバータ、29は前記駆動モータ25を駆動するためのインバータ、37は駆動輪、38は発電機ロータ位置センサ、39は駆動モータロータ位置センサ、43はバッテリである。前記インバータ28、29は電源スイッチSWを介してバッテリ43に接続され、該バッテリ43は前記電源スイッチSWがオンのときに直流の電流を前記インバータ28、29に送る。なお、前記バッテリ43とインバータ29との間に平滑用のコンデンサCが接続される。 【0043】また、51は図示されないCPU、記録装置等から成り、ハイブリッド型車両の全体の制御を行うコンピュータとしての車両制御装置であり、該車両制御装置51は、エンジン制御装置46、発電機制御装置47及び駆動モータ制御装置49を備える。そして、前記エンジン制御装置46は、図示されないCPU、記録装置等から成り、エンジン11の制御を行うために、スロットル開度θ、バルブタイミング等の指示信号をエンジン11に送る。また、前記発電機制御装置47は、図示されないCPU、記録装置等から成り、前記発電機16の制御を行うために、インバータ28に駆動信号SG1を送る。そして、駆動モータ制御装置49は、図示されないCPU、記録装置等から成り、前記駆動モータ25の制御を行うために、インバータ29に駆動信号SG2を送る。 【0044】前記インバータ28は、駆動信号SG1に基づいて駆動され、力行(駆動)時にバッテリ43から直流の電流を受けて、U相、V相及びW相の電流IGU、IGV、IGWを発生させ、各電流IGU、IGV、IGWを発電機16に送り、回生(発電)時に発電機16からU相、V相及びW相の電流IGU、IGV、IGWを受けて、直流の電流を発生させ、バッテリ43に送る。 【0045】また、前記インバータ29は、駆動信号SG2に基づいて駆動され、力行時にバッテリ43から直流の電流を受けて、U相、V相及びW相の電流IMU、IMV、IMWを発生させ、各電流IMU、IMV、IMWを駆動モータ25に送り、回生時に駆動モータ25からU相、V相及びW相の電流IMU、IMV、IMWを受けて、直流の電流を発生させ、バッテリ43に送る。 【0046】そして、44は前記バッテリ43の状態、すなわち、バッテリ状態としてのバッテリ残量SOCを検出するバッテリ残量検出装置、52はエンジン回転速度NEを検出するエンジン回転速度センサ、53は図示されない選速操作手段としてのシフトレバーの位置、すなわち、シフトポジションSPを検出するシフトポジションセンサ、54はアクセルペダル、55は該アクセルペダル54の位置(踏込量)、すなわち、アクセルペダル位置APを検出するアクセル操作検出手段としてのアクセルスイッチ、61はブレーキペダル、62は該ブレーキペダル61の位置(踏込量)、すなわち、ブレーキペダル位置BPを検出するブレーキ操作検出手段としてのブレーキスイッチ、63はエンジン11の温度tmEを検出する第1の駆動部温度検出手段としてのエンジン温度センサ、64は発電機16の温度、例えば、コイル23(図2)の温度tmGを検出する第2の駆動部温度検出手段としての発電機温度センサ、65は駆動モータ25の温度、例えば、コイル42の温度を検出する第3の駆動部温度検出手段としての駆動モータ温度センサである。 【0047】そして、66〜69はそれぞれ電流IGU、IGV、IMU、IMVを検出する電流センサ、72は前記バッテリ状態としてのバッテリ電圧VBを検出するバッテリ電圧センサである。また、バッテリ状態として、バッテリ電流、バッテリ温度等を検出することもできる。なお、バッテリ残量検出装置44、バッテリ電圧センサ72、図示されないバッテリ電流センサ、図示されないバッテリ温度センサ等によってバッテリ状態検出手段が構成される。 【0048】前記車両制御装置51は、前記エンジン制御装置46にエンジン制御信号を送ってエンジン11の駆動・停止を設定したり、発電機ロータ位置θGを読み込んで発電機回転速度NGを算出したり、駆動モータロータ位置θMを読み込んで駆動モータ回転速度NMを算出したり、前記回転速度関係式によってエンジン回転速度NEを算出したり、エンジン制御装置46にエンジン回転速度NEの目標値を表すエンジン目標回転速度NE* を設定したり、前記発電機制御装置47に、発電機回転速度NGの目標値を表す発電機目標回転速度NG* 、及び発電機トルクTGの目標値を表す発電機目標トルクTG* を設定したり、前記駆動モータ制御装置49に、駆動モータトルクTMの目標値を表す駆動モータ目標トルクTM* 、及び駆動モータトルクTMの補正値を表す駆動モータトルク補正値δTMを設定したりする。 【0049】そのために、前記車両制御装置51の図示されない発電機回転速度算出処理手段は、前記発電機ロータ位置θGを読み込んで発電機回転速度NGを算出し、前記車両制御装置51の図示されない駆動モータ回転速度算出処理手段は、前記駆動モータロータ位置θMを読み込んで駆動モータ回転速度NMを算出し、前記車両制御装置51の図示されないエンジン回転速度算出処理手段は、前記回転速度関係式によってエンジン回転速度NEを算出する。なお、前記発電機回転速度算出処理手段、前記駆動モータ回転速度算出処理手段及び前記エンジン回転速度算出処理手段は、それぞれ、発電機回転速度NG、駆動モータ回転速度NM及びエンジン回転速度NEを検出する発電機回転速度検出手段、駆動モータ回転速度検出手段及びエンジン回転速度検出手段として機能する。 【0050】本実施の形態においては、前記車両制御装置51によってエンジン回転速度NEが算出されるようになっているが、エンジン回転速度センサ52からエンジン回転速度NEを読み込むこともできる。また、本実施の形態において、車速Vは、駆動モータロータ位置θMに基づいて算出されるようになっているが、リングギヤ回転速度NRを検出し、該リングギヤ回転速度NRに基づいて車速Vを算出したり、駆動輪37の回転速度、すなわち、駆動輪回転速度に基づいて車速Vを算出したりすることもできる。その場合、車速検出手段として、リングギヤ回転速度センサ、駆動輪回転速度センサ等が配設される。 【0051】次に、前記構成のハイブリッド型車両駆動制御装置の動作について説明する。 【0052】図7は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第1のメインフローチャート、図8は本発明の実施の形態におけるハイブリッド型車両駆動制御装置の動作を示す第2のメインフローチャート、図9は本発明の実施の形態における第1の車両要求トルクマップを示す図、図10は本発明の実施の形態における第2の車両要求トルクマップを示す図、図11は本発明の実施の形態におけるエンジン目標運転状態マップを示す図、図12は本発明の実施の形態におけるエンジン駆動領域マップを示す図である。なお、図9、10及び12において、横軸に車速Vを、縦軸に車両要求トルクTO* を、図11において、横軸にエンジン回転速度NEを、縦軸にエンジントルクTEを採ってある。 【0053】まず、車両制御装置51(図6)の図示されない車両要求トルク決定処理手段は、車両要求トルク決定処理を行い、アクセルスイッチ55からアクセルペダル位置APを、ブレーキスイッチ62からブレーキペダル位置BPを読み込むとともに、駆動モータロータ位置センサ39から駆動モータロータ位置θMを読み込んで、車速Vを算出し、アクセルペダル54が踏み込まれた場合、前記車両制御装置51の記録装置に記録された図9の第1の車両要求トルクマップを参照し、ブレーキペダル61が踏み込まれた場合、前記記録装置に記録された図10の第2の車両要求トルクマップを参照して、アクセルペダル位置AP、ブレーキペダル位置BP及び車速Vに対応させてあらかじめ設定された、ハイブリッド型車両を走行させるのに必要な車両要求トルクTO* を決定する。 【0054】続いて、前記車両制御装置51は、車両要求トルクTO* があらかじめ駆動モータ25の定格として設定されている駆動モータ最大トルクTMmaxより大きいかどうかを判断する。車両要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxより大きい場合、前記車両制御装置51はエンジン11が停止中であるかどうかを判断し、エンジン11が停止中である場合、車両制御装置51の図示されない急加速制御処理手段は、急加速制御処理を行い、駆動モータ25及び発電機16を駆動してハイブリッド型車両を走行させる。 【0055】また、車両要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmax以下である場合、及び車両要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxより大きく、かつ、エンジン11が駆動中である場合、前記車両制御装置51の図示されない運転者要求出力算出処理手段は、運転者要求出力算出処理を行い、前記車両要求トルクTO* と車速Vとを乗算することによって、運転者要求出力PDPD=TO* ・Vを算出する。 【0056】次に、前記車両制御装置51の図示されないバッテリ充放電要求出力算出処理手段は、バッテリ充放電要求出力算出処理を行い、前記バッテリ残量検出装置44からバッテリ残量SOCを読み込み、該バッテリ残量SOCに基づいてバッテリ充放電要求出力PBを算出する。 【0057】続いて、前記車両制御装置51の図示されない車両要求出力算出処理手段は、車両要求出力算出処理を行い、前記運転者要求出力PDとバッテリ充放電要求出力PBとを加算することによって、車両要求出力POPO=PD+PBを算出する。 【0058】次に、前記車両制御装置51の図示されないエンジン目標運転状態設定処理手段は、エンジン目標運転状態設定処理を行い、前記記録装置に記録された図11のエンジン目標運転状態マップを参照し、前記車両要求出力POを表す線PO1〜PO3と、各アクセルペダル位置AP1〜AP6におけるエンジン11の効率が最も高くなる最適燃費曲線Lとが交差するポイントA1〜A3、Amを、エンジン目標運転状態であるエンジン11の運転ポイントとして決定し、該運転ポイントにおけるエンジントルクTE1〜TE3、TEmをエンジントルクTEの目標値を表すエンジン目標トルクTE* として決定し、前記運転ポイントにおけるエンジン回転速度NE1〜NE3、NEmをエンジン目標回転速度NE* として決定する。 【0059】そして、前記車両制御装置51は、前記記録装置に記録された図12のエンジン駆動領域マップを参照して、エンジン11が駆動領域AR1に置かれているかどうかを判断する。図12において、AR1はエンジン11が駆動される駆動領域、AR2はエンジン11が駆動を停止させられる停止領域、AR3はヒステリシス領域である。また、LE1は停止させられているエンジン11が駆動されるライン、LE2は駆動されているエンジン11が駆動を停止させられるラインである。なお、前記ラインLE1は、バッテリ残量SOCが大きいほど図12の右方に移動させられ、駆動領域AR1が狭くされ、バッテリ残量SOCが小さいほど図12の左方に移動させられ、駆動領域AR1が広くされる。 【0060】そして、エンジン11が駆動領域AR1に置かれているにもかかわらず、エンジン11が駆動されていない場合、車両制御装置51の図示されないエンジン始動制御処理手段は、エンジン始動制御処理を行い、エンジン11を始動する。また、エンジン11が駆動領域AR1に置かれていないにもかかわらず、エンジン11が駆動されている場合、車両制御装置51の図示されないエンジン停止制御処理手段は、エンジン停止制御処理を行い、エンジン11の駆動を停止させる。そして、エンジン11が駆動領域AR1に置かれておらず、エンジン11が停止させられている場合、前記車両制御装置51の図示されない駆動モータ目標トルク決定処理手段は、駆動モータ目標トルク決定処理を行い、前記車両要求トルクTO* を駆動モータ目標トルクTM* として決定し、車両制御装置51の駆動モータ制御処理手段92(図1)は、駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ25のトルク制御を行う。その結果、ハイブリッド型車両はモータ駆動モードで走行させられる。 【0061】また、エンジン11が駆動領域AR1に置かれていて、かつ、エンジン11が駆動されている場合、エンジン制御装置46の図示されないエンジン制御処理手段は、エンジン制御処理を行い、周知の方法でエンジン11の制御を行う。その結果、ハイブリッド型車両はモータ・エンジン駆動モードで走行させられる。 【0062】次に、車両制御装置51の図示されない発電機回転速度算出処理手段は、発電機回転速度算出処理を行い、駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆動モータロータ位置θM、及び出力軸26(図2)からリングギヤRまでのギヤ比γRに基づいてリングギヤ回転速度NRを算出するとともに、エンジン目標運転状態設定処理において決定されたエンジン目標回転速度NE* を読み込み、リングギヤ回転速度NR及びエンジン目標回転速度NE* に基づいて、前記回転速度関係式によって、発電機目標回転速度NG* を算出し、決定する。 【0063】続いて、車両制御装置51の図示されない発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段は、発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理を行い、発電機16の制御及び発電機ブレーキBのオン・オフ(係合・解放)制御を行う。なお、該発電機ブレーキBのオン・オフ制御を行うのに伴って、後述される発電機回転速度制御処理による発電機16の回転速度制御、又は後述される発電機トルク制御処理による発電機16のトルク制御が行われる。 【0064】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS1 アクセルペダル位置AP及びブレーキパダル位置BPを読み込む。 ステップS2 車速Vを算出する。 ステップS3 車両要求トルクTO* を決定する。 ステップS4 車両要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxより大きいかどうかを判断する。車両要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmaxより大きい場合はステップS5に、車両要求トルクTO* が駆動モータ最大トルクTMmax以下である場合はステップS7に進む。 ステップS5 エンジン11が停止中であるかどうかを判断する。エンジン11が停止中である場合はステップS6に、停止中でない(駆動中である)場合はステップS7に進む。 ステップS6 急加速制御処理を行い、処理を終了する。 ステップS7 運転者要求出力PDを算出する。 ステップS8 バッテリ充放電要求出力PBを算出する。 ステップS9 車両要求出力POを算出する。 ステップS10 エンジン11の運転ポイントを決定する。 ステップS11 エンジン11が駆動領域AR1に置かれているかどうかを判断する。エンジン11が駆動領域AR1に置かれている場合はステップS12に、駆動領域AR1に置かれていない場合はステップS13に進む。 ステップS12 エンジン11が駆動されているかどうかを判断する。エンジン11が駆動されている場合はステップS16に、駆動されていない場合はステップS14に進む。 ステップS13 エンジン11が駆動されているかどうかを判断する。エンジン11が駆動されている場合はステップS15に、駆動されていない場合はステップS19に進む。 ステップS14 エンジン始動制御処理を行い、処理を終了する。 ステップS15 エンジン停止制御処理を行い、処理を終了する。 ステップS16 エンジン制御処理を行う。 ステップS17 発電機目標回転速度NG* を決定する。 ステップS18 発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理を行い、処理を終了する。 ステップS19 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS20 駆動モータ制御処理を行い、処理を終了する。 【0065】次に、図7のステップS6における急加速制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0066】図13は本発明の実施の形態における急加速制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0067】まず、前記急加速制御処理手段の発電機目標トルク算出処理手段91(図1)は、発電機目標トルク算出処理を行い、車両要求トルクTO* を読み込み、該車両要求トルクTO* と駆動モータ最大トルクTMmaxとの差トルクΔTを算出し、駆動モータ最大トルクTMmaxでは不足する分を発電機目標トルクTG*として算出し、決定する。 【0068】そして、前記急加速制御処理手段の駆動モータ制御処理手段92は、駆動モータ制御処理を行い、駆動モータ目標トルクTM* を駆動モータ最大トルクTMmaxにして駆動モータ25(図6)のトルク制御を行う。また、前記急加速制御処理手段の発電機トルク制御処理手段は、発電機トルク制御処理を行い、前記発電機目標トルクTG* に基づいて発電機16のトルク制御を行う。 【0069】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS6−1 車両要求トルクTO* を読み込む。 ステップS6−2 駆動モータ目標トルクTM* に駆動モータ最大トルクTMmaxをセットする。 ステップS6−3 発電機目標トルクTG* に車両要求トルクTO* と駆動モータ目標トルクTM* との差トルクΔTをセットする。 ステップS6−4 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS6−5 発電機トルク制御処理を行い、リターンする。 【0070】次に、図8のステップS20、及び図13のステップS6−4における駆動モータ制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0071】図14は本発明の実施の形態における駆動モータ制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0072】まず、駆動モータ制御処理手段92(図1)は、駆動モータ目標トルクTM*及び駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆動モータロータ位置θMに基づいて駆動モータ回転速度NMを算出するとともに、バッテリ電圧VBを読み込む。続いて、前記駆動モータ制御処理手段92は、前記駆動モータ目標トルクTM* 、駆動モータ回転速度NM及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記記録装置に記録された駆動モータ制御用の図示されない電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値IMd* 及びq軸電流指令値IMq* を決定する。 【0073】また、前記駆動モータ制御処理手段92は、電流センサ68(図6)、69から電流IMU、IMVを読み込むとともに、電流IMU、IMVに基づいて電流IMWIMW=IMU−IMVを算出する。なお、電流IMWを電流IMU、IMVと同様に電流センサによって検出することもできる。 【0074】続いて、前記駆動モータ制御処理手段92は、3相/2相変換を行い、電流IMU、IMV、IMWをd軸電流IMd及びq軸電流IMqに変換し、前記d軸電流IMd及びq軸電流IMq、並びに前記d軸電流指令値IMd* 及びq軸電流指令値IMq* に基づいて、電圧指令値VMd* 、VMq* を算出する。そして、前記駆動モータ制御処理手段92は、2相/3相変換を行い、電圧指令値VMd* 、VMq* を電圧指令値VMU* 、VMV* 、VMW* に変換し、該電圧指令値VMU* 、VMV* 、VMW* に基づいて、パルス幅変調信号SU、SV、SWを算出し、該パルス幅変調信号SU、SV、SWを駆動モータ制御処理手段92の図示されないドライブ処理手段に出力する。該ドライブ処理手段は、ドライブ処理を行い、パルス幅変調信号SU、SV、SWに基づいて前記インバータ29に駆動信号SG2を送る。 【0075】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS6−4−1 駆動モータ目標トルクTM* を読み込む。 ステップS6−4−2 駆動モータロータ位置θMを読み込む。 ステップS6−4−3 駆動モータ回転速度NMを算出する。 ステップS6−4−4 バッテリ電圧VBを読み込む。 ステップS6−4−5 d軸電流指令値IMd* 及びq軸電流指令値IMq* を決定する。 ステップS6−4−6 電流IMU、IMVを読み込む。 ステップS6−4−7 3相/2相変換を行う。 ステップS6−4−8 電圧指令値VMd* 、VMq* を算出する。 ステップS6−4−9 2相/3相変換を行う。 ステップS6−4−10 パルス幅変調信号SU、SV、SWを出力し、リターンする。 【0076】次に、図13のステップS6−5における発電機トルク制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0077】図15は本発明の実施の形態における発電機トルク制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0078】まず、前記発電機トルク制御処理手段は、発電機目標トルクTG* 及び発電機ロータ位置θGを読み込み、該発電機ロータ位置θGに基づいて発電機回転速度NGを算出するとともに、バッテリ電圧VBを読み込む。続いて、前記発電機トルク制御処理手段は、前記発電機目標トルクTG* 、発電機回転速度NG及びバッテリ電圧VBに基づいて、前記記録装置に記録された発電機制御用の図示されない電流指令値マップを参照し、d軸電流指令値IGd* 及びq軸電流指令値IGq* を決定する。 【0079】また、前記発電機トルク制御処理手段は、電流センサ66(図6)、67から電流IGU、IGVを読み込むとともに、電流IGU、IGVに基づいて電流IGWIGW=IGU−IGVを算出する。なお、電流IGWを電流IGU、IGVと同様に電流センサによって検出することもできる。 【0080】続いて、前記発電機トルク制御処理手段は、3相/2相変換を行い、電流IGU、IGV、IGWをd軸電流IGd及びq軸電流IGqに変換し、該d軸電流IGd及びq軸電流IGq、並びに前記d軸電流指令値IGd* 及びq軸電流指令値IGq* に基づいて、電圧指令値VGd* 、VGq* を算出する。そして、前記発電機トルク制御処理手段は、2相/3相変換を行い、電圧指令値VGd*、VGq* を電圧指令値VGU* 、VGV* 、VGW* に変換し、該電圧指令値VGU* 、VGV* 、VGW* に基づいて、パルス幅変調信号SU、SV、SWを算出し、該パルス幅変調信号SU、SV、SWを発電機トルク制御処理手段のドライブ処理手段に出力する。該ドライブ処理手段は、ドライブ処理を行い、パルス幅変調信号SU、SV、SWに基づいて前記インバータ28に駆動信号SG1を送る。 【0081】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS6−5−1 発電機目標トルクTG* を読み込む。 ステップS6−5−2 発電機ロータ位置θGを読み込む。 ステップS6−5−3 発電機回転速度NGを算出する。 ステップS6−5−4 バッテリ電圧VBを読み込む。 ステップS6−5−5 d軸電流指令値IGd* 及びq軸電流指令値IGq* を決定する。 ステップS6−5−6 電流IGU、IGVを読み込む。 ステップS6−5−7 3相/2相変換を行う。 ステップS6−5−8 電圧指令値VGd* 、VGq* を算出する。 ステップS6−5−9 2相/3相変換を行う。 ステップS6−5−10 パルス幅変調信号SU、SV、SWを出力し、リターンする。 【0082】次に、図8のステップS14におけるエンジン始動制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0083】図16は本発明の実施の形態におけるエンジン始動制御処理のサブルーチンを示す図、図17は本発明の実施の形態におけるトルク等価成分変換マップを示す図、図18は本発明の実施の形態におけるトルク等価成分変換マップの他の例を示す図、図19は本発明の実施の形態におけるトルク等価成分変換マップの更に他の例を示す図である。なお、図17〜19において、横軸にトルク等価成分TGIを、縦軸に変換トルク等価成分TGICを採ってある。 【0084】まず、エンジン始動制御処理手段は、スロットル開度θを読み込み、スロットル開度θが0〔%〕である場合に、車速Vを読み込み、かつ、エンジン目標運転状態設定処理において決定されたエンジン11(図2)の運転ポイントを読み込む。なお、前記車速Vは、前述されたように、駆動モータロータ位置θMに基づいて算出される。 【0085】続いて、エンジン始動制御処理手段は、駆動モータロータ位置θMを読み込み、該駆動モータロータ位置θM、及び前記ギヤ比γRに基づいてリングギヤ回転速度NRを算出するとともに、前記運転ポイントにおけるエンジン目標回転速度NE* を読み込み、リングギヤ回転速度NR及びエンジン目標回転速度NE* に基づいて、前記回転速度関係式によって、発電機目標回転速度NG* を算出し、決定する。 【0086】そして、前記エンジン始動制御処理手段は、エンジン回転速度NEとあらかじめ設定された始動回転速度NEth1とを比較し、エンジン回転速度NEが始動回転速度NEth1より高いかどうかを判断する。エンジン回転速度NEが始動回転速度NEth1より高い場合、エンジン始動制御処理手段は、エンジン11において燃料噴射及び点火を行う。 【0087】続いて、前記エンジン始動制御処理手段の発電機回転速度制御処理手段は、発電機目標回転速度NG* に基づいて発電機回転速度制御処理を行い、発電機回転速度NGを高くし、それに伴ってエンジン回転速度NEを高くする。 【0088】ところで、前記発電機回転速度制御処理において、発電機目標トルクTG* が決定され、該発電機目標トルクTG* に基づいて発電機トルク制御処理が行われ、所定の発電機トルクTGが発生させられると、前述されたように、エンジントルクTE、リングギヤトルクTR及び発電機トルクTGは互いに反力を受け合うので、発電機トルクTGがリングギヤトルクTRに変換されてリングギヤRから出力される。 【0089】そして、リングギヤトルクTRがリングギヤRから出力されるのに伴って、発電機回転速度NGが変動し、前記リングギヤトルクTRが変動すると、変動したリングギヤトルクTRが駆動輪37に伝達され、ハイブリッド型車両の走行フィーリングが低下してしまう。そこで、発電機回転速度NGの変動に伴う発電機16のイナーシャ(ロータ21及びロータ軸のイナーシャ)分のトルクを見込んでリングギヤトルクTRを算出するようにしている。 【0090】そのために、前記エンジン始動制御処理手段のリングギヤトルク算出処理手段は、リングギヤトルク算出処理を行い、前記発電機回転速度制御処理において決定された発電機目標トルクTG* を読み込み、該発電機目標トルクTG* 、及びサンギヤSの歯数に対するリングギヤRの歯数の比に基づいてリングギヤトルクTRを算出する。 【0091】すなわち、発電機16のイナーシャをInGとし、発電機16の角加速度(回転変化率)をαGとしたとき、サンギヤSに加わるサンギヤトルクTSは、発電機目標トルクTG* にイナーシャInG分のトルク等価成分(イナーシャトルク)TGITGI=InG・αGを加算することによって得られ、 TS=TG* +TGI =TG* +InG・αG ……(3) になる。なお、前記トルク等価成分TGIは、通常、ハイブリッド型車両の加速中は加速方向に対して負の値を、ハイブリッド型車両の減速中は正の値を採る。また、角加速度αGは、発電機回転速度NGを微分することによって算出される。 【0092】そして、リングギヤRの歯数がサンギヤSの歯数のρ倍であるとすると、リングギヤトルクTRは、サンギヤトルクTSのρ倍であるので、 TR=ρ・TS =ρ・(TG* +TGI) =ρ・(TG* +InG・αG) ……(4) になる。このように、発電機目標トルクTG* 及びトルク等価成分TGIからリングギヤトルクTRを算出することができる。 【0093】そこで、前記エンジン始動制御処理手段の駆動軸トルク推定処理手段93(図1)は、駆動軸トルク推定処理を行い、前記発電機目標トルクTG* 及び発電機16のイナーシャにInG対応するトルク等価成分TGIに基づいて、駆動モータ25の出力軸26におけるトルク、すなわち、駆動軸トルクTR/OUTを推定する。そのために、前記駆動軸トルク推定処理手段93は、前記リングギヤトルクTR、及びリングギヤRの歯数に対する第2のカウンタドライブギヤ27の歯数の比に基づいて駆動軸トルクTR/OUTを算出する。 【0094】なお、発電機ブレーキBが係合させられる際には、発電機目標トルクTG* は零(0)にされるので、リングギヤトルクTRはエンジントルクTEと比例関係になる。そこで、前記駆動軸トルク推定処理手段93は、エンジン制御装置46からエンジントルクTEを読み込み、前記トルク関係式によって、エンジントルクTEに基づいてリングギヤトルクTRを算出し、該リングギヤトルクTR、及びリングギヤRの歯数に対する第2のカウンタドライブギヤ27の歯数の比に基づいて前記駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 【0095】続いて、前記エンジン始動制御処理手段の駆動モータ目標トルク決定処理手段は、駆動モータ目標トルク決定処理を行い、前記車両要求トルクTO* から、前記駆動軸トルクTR/OUTを減算することによって、駆動軸トルクTR/OUTでは過不足する分を駆動モータ目標トルクTM* として決定する。 【0096】そして、前記エンジン始動制御処理手段の駆動モータ制御処理手段92は、駆動モータ制御処理を行い、推定された駆動軸トルクTR/OUTに基づいて駆動モータ25のトルク制御を行い、駆動モータトルクTMを制御する。 【0097】ところで、駆動輪37に発生させられる駆動力が小さい場合、ハイブリッド型車両駆動装置を支持するマウントによって駆動系に加えられる反力が小さいので、駆動系はほぼ中立位置に保持される。したがって、発電機16が駆動されていないか、又は駆動されていても発電機トルクTGが小さい場合に、例えば、ハイブリッド型車両が路面の段差、窪み等を通過して、前記ハイブリッド型車両駆動装置にステップ的な外乱があると、ハイブリッド型車両駆動装置に揺れが発生してしまう。 【0098】この場合、前記駆動系を構成する回転要素の回転速度に変動が生じ、車速に疑似的な変化が生じて、エンジン目標トルクTE* 、発電機目標トルクTG* 等が変化してしまう。また、前記発電機目標トルクTG* が変化するだけでなく、発電機16の角加速度αG等も変化してしまう。 【0099】したがって、これらの要因によって、推定される駆動軸トルクTR/OUTが変化すると、駆動モータ目標トルクTM* が変化し、その結果、駆動モータ25によって発生させられる駆動モータトルクTMが変化して前記揺れが増幅され、走行フィーリングが低下してしまう。 【0100】そこで、ハイブリッド型車両駆動装置に揺れが発生し、前記駆動系を構成する回転要素の回転速度に変動が生じても、駆動モータ目標トルクTM* が変化することがないように、前記式(4)によって発電機目標トルクTG* 及びトルク等価成分TGIからリングギヤトルクTRを算出するに当たり、前記トルク等価成分TGIを変換し、揺れが増幅するのを防止するようにしている。 【0101】そのために、前記駆動軸トルク推定処理手段93のトルク等価成分変換処理手段94は、トルク等価成分変換処理を行い、前記トルク等価成分TGIの所定の領域に非線形領域を形成する。すなわち、トルク等価成分変換処理手段94は、エンジン制御装置46(図6)の記録装置に記録された図17のトルク等価成分変換マップを参照し、算出されたトルク等価成分TGIに対応する変換トルク等価成分TGICを算出し、該変換トルク等価成分TGICに基づいてリングギヤトルクTRを算出するようにしている。なお、トルク等価成分変換マップを使用することなく、所定のロジックでトルク等価成分TGIを変換することもできる。 【0102】この場合、前記トルク等価成分変換マップにおいて、駆動軸トルクTR/OUTの零点(0〔Nm〕)付近の所定の領域が非線形化される。そのために、トルク等価成分TGIの零点付近の所定の領域に非線形領域として不感帯が形成される。 【0103】すなわち、トルク等価成分TGIが|TGI|<aである場合、変換トルク等価成分TGICをTGIC=0にし、トルク等価成分TGIがa≦|TGI|≦bである場合、変換トルク等価成分TGICをTGIC=2・TGI+dにする。なお、dは定数値である。ただし、トルク等価成分TGIがTGI≧0である場合、定数値dは、d=−a・c/(b−a) であり、トルク等価成分TGIがTGI<0である場合、定数値dは、d=a・c/(b−a) である。また、トルク等価成分TGIが|TGI|>bである場合、変換トルク等価成分TGICをTGIC=TGIにする。 【0104】また、図18のトルク等価成分変換マップを参照する場合、図に示されるように、駆動軸トルクTR/OUTの零点付近の所定の領域が非線形化される。そのために、トルク等価成分TGIの零点付近の所定の領域に非線形領域として不感帯が形成され、トルク等価成分TGIが|TGI|<dである場合、変換トルク等価成分TGICの傾きが小さくされ、トルク等価成分TGIが|TGI|≧dである場合、変換トルク等価成分TGICの傾きが大きくされる。 【0105】また、図19のトルク等価成分変換マップを参照する場合、図に示されるように、駆動軸トルクTR/OUTの零点付近の所定の領域が非線形化される。そのために、トルク等価成分TGIの零点付近の所定の領域に非線形領域として不感帯が形成され、トルク等価成分TGIが|TGI|<eである場合、変換トルク等価成分TGICの傾きが小さくされ、トルク等価成分TGIが|TGI|≧eである場合、変換トルク等価成分TGICをTGIC=TGIにする。 【0106】このように、トルク等価成分TGIの零点付近の所定の領域に不感帯が形成され、駆動軸トルクTR/OUTの所定の領域が非線形化されるので、ハイブリッド型車両駆動装置に揺れが発生し、前記駆動系を構成する回転要素の回転速度に変動が生じても、駆動モータ目標トルクTM* が変化することがない。したがって、前記揺れが増幅されることがないので、走行フィーリングが低下することがない。 【0107】また、ローパスフィルタを使用する必要がないので、ハイブリッド型車両駆動制御装置の応答性をその分高くすることができ、駆動モータトルクTMを適正に発生させることができる。 【0108】さらに、共振状態が発生するのを回避するために、マウントを硬くして共振周波数を高くする必要がないので、エンジン11によるアイドル振動を十分に除去することができる。 【0109】また、非線形領域が前記トルク等価成分TGIの零点付近に形成されるので、揺れによる振動の中心に非線形領域が形成されることになる。したがって、トルク等価成分TGIに基づく駆動モータ目標トルクTM* の決定に大きな影響を与えることがない。 【0110】続いて、前記エンジン始動制御処理手段は、エンジン回転速度NEがエンジン目標回転速度NE* になるようにスロットル開度θを調整する。次に、前記エンジン始動制御処理手段は、エンジン11が正常に駆動されているかどうかを判断するために、発電機トルクTGが、エンジン11の始動に伴うモータリングトルクTEthより小さいかどうかを判断し、発電機トルクTGがモータリングトルクTEthより小さい状態で所定時間が経過するのを待機する。 【0111】また、エンジン回転速度NEが始動回転速度NEth1以下である場合、前記エンジン始動制御処理手段は、ステップS4−13〜S4−15において行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。 【0112】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS14−1 スロットル開度θが0〔%〕であるかどうかを判断する。スロットル開度θが0〔%〕である場合はステップS14−3に、0〔%〕でない場合はステップS14−2に進む。 ステップS14−2 スロットル開度θを0〔%〕にし、ステップS14−1に戻る。 ステップS14−3 車速Vを読み込む。 ステップS14−4 エンジン11の運転ポイントを読み込む。 ステップS14−5 発電機目標回転速度NG* を決定する。 ステップS14−6 エンジン回転速度NEが始動回転速度NEth1より高いかどうかを判断する。エンジン回転速度NEが始動回転速度NEth1より高い場合はステップS14−11に、エンジン回転速度NEが始動回転速度NEth1以下である場合はステップS14−7に進む。 ステップS14−7 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS14−8 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS14−9 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS14−10 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS14−11 燃料噴射及び点火を行う。 ステップS14−12 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS14−13 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS14−14 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS14−15 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS14−16 スロットル開度θを調整する。 ステップS14−17 発電機トルクTGがモータリングトルクTEthより小さいかどうかを判断する。発電機トルクTGがモータリングトルクTEthより小さい場合はステップS14−18に進み、発電機トルクTGがモータリングトルクTEth以上である場合はステップS14−11に戻る。 ステップS14−18 所定時間が経過するのを待機し、リターンする。 【0113】次に、図16のステップS14−7、S14−12における発電機回転速度制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0114】図20は本発明の実施の形態における発電機回転速度制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0115】まず、前記発電機回転速度制御処理手段は、発電機目標回転速度NG* 及び発電機回転速度NGを読み込み、発電機目標回転速度NG* と発電機回転速度NGとの差回転速度ΔNGに基づいてPI制御を行い、発電機目標トルクTG* を算出し、決定する。この場合、差回転速度ΔNGが大きいほど、発電機目標トルクTG* は大きくされ、正負も考慮される。 【0116】続いて、前記発電機回転速度制御処理手段の発電機トルク制御処理手段は、図15の発電機トルク制御処理を行う。 【0117】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS14−7−1 発電機目標回転速度NG* を読み込む。 ステップS14−7−2 発電機回転速度NGを読み込む。 ステップS14−7−3 発電機目標トルクTG* を決定する。 ステップS14−7−4 発電機トルク制御処理を行い、リターンする。 【0118】次に、図8のステップS15におけるエンジン停止制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0119】図21は本発明の実施の形態におけるエンジン停止制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0120】まず、前記エンジン停止制御処理手段は、発電機ブレーキB(図6)が解放されているかどうかを判断する。発電機ブレーキBが解放されておらず、係合させられている場合、前記エンジン停止制御処理手段の発電機ブレーキ解放制御処理手段は、発電機ブレーキ解放制御処理を行い、発電機ブレーキを解放する。 【0121】また、前記発電機ブレーキBが解放されている場合、前記エンジン停止制御処理手段は、エンジン11における燃料噴射及び点火を停止させ、スロットル開度θを0〔%〕にする。 【0122】続いて、前記エンジン停止制御処理手段は、前記リングギヤ回転速度NRを読み込み、該リングギヤ回転速度NR及びエンジン目標回転速度NE* (0〔rpm〕)に基づいて、前記回転速度関係式によって、発電機目標回転速度NG* を決定する。そして、前記エンジン停止制御処理手段は、図19の発電機回転速度制御処理を行った後、ステップS4−13〜S4−15において行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。 【0123】次に、前記エンジン停止制御処理手段は、エンジン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下であるかどうかを判断し、エンジン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下である場合、発電機16に対するスイッチングを停止させ、発電機16のシャットダウンを行う。 【0124】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS15−1 発電機ブレーキBが解放されているかどうかを判断する。発電機ブレーキBが解放されている場合はステップS15−3に、解放されていない場合はステップS15−2に進む。 ステップS15−2 発電機ブレーキ解放制御処理を行う。 ステップS15−3 燃料噴射及び点火を停止させる。 ステップS15−4 スロットル開度θを0〔%〕にする。 ステップS15−5 発電機目標回転速度NG* を決定する。 ステップS15−6 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS15−7 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS15−8 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS15−9 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS15−10 エンジン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下であるかどうかを判断する。エンジン回転速度NEが停止回転速度NEth2以下である場合はステップS15−11に進み、エンジン回転速度NEが停止回転速度NEth2より大きい場合はステップS15−5に戻る。 ステップS15−11 発電機16に対するスイッチングを停止させ、リターンする。 【0125】次に、図8のステップS18における発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0126】図22は本発明の実施の形態における発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0127】前記構成のハイブリッド型車両をモータ・エンジン駆動モードで走行させているときに、発電機回転速度NGが低い場合、消費電力が大きくなり、発電機16(図6)の発電効率が低くなるとともに、ハイブリッド型車両の燃費がその分悪くなってしまう。そこで、発電機回転速度NGの絶対値が所定の回転速度より小さい場合、発電機ブレーキBを係合させ、発電機16を機械的に停止させ、前記燃費を良くするようにしている。 【0128】そのために、前記発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段は、発電機目標回転速度NG* を読み込み、前記発電機目標回転速度NG* の絶対値が所定の第1の回転速度Nth1(例えば、500〔rpm〕)より小さいかどうかを判断する。発電機目標回転速度NG* の絶対値が第1の回転速度Nth1より小さくなると、発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段は、発電機ブレーキBが解放されているかどうかを判断する。そして、該発電機ブレーキBが解放されている場合、前記発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段の発電機ブレーキ係合制御処理手段は、発電機ブレーキ係合制御処理を行う。 【0129】また、発電機目標回転速度NG* の絶対値が第1の回転速度Nth1以上である場合は、発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段は、発電機ブレーキBが係合させられているかどうかを判断する。そして、該発電機ブレーキBが係合させられている場合、前記発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段の発電機ブレーキ解放制御処理手段は、発電機ブレーキ解放制御処理を行い、発電機ブレーキBが係合させられていない場合、前記発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段の発電機回転速度制御処理手段は、図19の発電機回転速度制御処理を行う。続いて、前記発電機・発電機ブレーキオン/オフ制御処理手段は、ステップS4−13〜S4−15において行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。 【0130】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS18−1 発電機目標回転速度NG* を読み込む。 ステップS18−2 発電機目標回転速度NG* の絶対値が所定の第1の回転速度Nth1より小さいかどうかを判断する。発電機目標回転速度NG* の絶対値が第1の回転速度Nth1より小さい場合はステップS18−3に、発電機目標回転速度NG* の絶対値が第1の回転速度Nth1以上の場合はステップS18−5に進む。 ステップS18−3 発電機ブレーキBが解放されているかどうかを判断する。発電機ブレーキBが解放されている場合はステップS18−4に進み、解放されていない場合はリターンする。 ステップS18−4 発電機ブレーキ係合制御処理を行い、リターンする。 ステップS18−5 発電機ブレーキBが係合させられているかどうかを判断する。発電機ブレーキBが係合させられている場合はステップS18−6に、係合させられていない場合はステップS18−7に進む。 ステップS18−6 発電機ブレーキ解放制御処理を行い、リターンする。 ステップS18−7 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS18−8 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS18−9 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS18−10 駆動モータ制御処理を行い、リターンする。 【0131】次に、図22のステップS18−4における発電機ブレーキ係合制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0132】図23は本発明の実施の形態における発電機ブレーキ係合制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0133】まず、前記発電機ブレーキ係合制御処理手段は、発電機ブレーキB(図6)の係合を要求するための発電機ブレーキ要求をオフからオンにして、発電機目標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットし、図19の発電機回転速度制御処理を行った後、ステップS4−13〜S4−15において行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。 【0134】次に、前記発電機ブレーキ係合制御処理手段は、発電機回転速度NGの絶対値が所定の第2の回転速度Nth2(例えば、100〔rpm〕)より小さいかどうかを判断し、発電機回転速度NGの絶対値が第2の回転速度Nth2より小さい場合、発電機ブレーキBをオフからオンにして係合させる。続いて、前記発電機ブレーキ係合制御処理手段は、ステップS4−13〜S4−15において行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM*を決定し、駆動モータ制御処理を行う。 【0135】そして、発電機ブレーキBが係合させられた状態で所定時間が経過すると、前記発電機ブレーキ係合制御処理手段は、発電機16に対するスイッチングを停止させ、発電機16のシャットダウンを行う。 【0136】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS18−4−1 発電機目標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットする。 ステップS18−4−2 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS18−4−3 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS18−4−4 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS18−4−5 駆動モータ制御処理を行う。ステップS18−4−6 発電機回転速度NGの絶対値が所定の第2の回転速度Nth2より小さいかどうかを判断する。発電機回転速度NGの絶対値が第2の回転速度Nth2より小さい場合はステップS18−4−7に進み、発電機回転速度NGの絶対値が第2の回転速度Nth2以上である場合はステップS18−4−2に戻る。 ステップS18−4−7 発電機ブレーキBが係合させる。 ステップS18−4−8 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS18−4−9 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS18−4−10 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS18−4−11 所定時間が経過したかどうかを判断し、所定時間が経過した場合はステップS18−4−12に進み、経過していない場合はステップS18−4−7に戻る。 ステップS18−4−12 発電機16に対するスイッチングを停止させ、リターンする。 【0137】次に、図22のステップS18−6における発電機ブレーキ解放制御処理のサブルーチンについて説明する。 【0138】図24は本発明の実施の形態における発電機ブレーキ解放制御処理のサブルーチンを示す図である。 【0139】ところで、前記発電機ブレーキ係合制御処理において、発電機ブレーキB(図2)を係合している間、所定のエンジントルクTEが反力として発電機16のロータ21に加わっているので、発電機ブレーキBを単に解放すると、エンジントルクTEがロータ21に伝達されるのに伴って、発電機トルクTG及びエンジントルクTEが大きく変化し、ショックが発生してしまう。 【0140】そこで、前記エンジン制御装置46において、前記ロータ21に伝達されるエンジントルクTEが推定又は算出され、前記発電機ブレーキ解放制御処理手段は、推定又は算出されたエンジントルクTEに相当するトルク、すなわち、エンジントルク相当分を読み込み、該エンジントルク相当分を発電機目標トルクTG*としてセットする。続いて、前記発電機ブレーキ解放制御処理手段は、図15の発電機トルク制御処理を行った後、ステップS4−13〜S4−15において行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。 【0141】続いて、発電機トルク制御処理が開始された後、所定時間が経過すると、前記発電機ブレーキ解放制御処理手段は、発電機ブレーキBをオンからオフにして解放し、発電機目標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットした後、図19の発電機回転速度制御処理を行う。続いて、前記発電機ブレーキ係合制御処理手段は、ステップS4−13〜S4−15において行われたように、駆動軸トルクTR/OUTを推定し、駆動モータ目標トルクTM* を決定し、駆動モータ制御処理を行う。なお、前記エンジントルク相当分は、エンジントルクTEに対する発電機トルクTGのトルク比を学習することによって推定又は算出される。 【0142】次に、フローチャートについて説明する。 ステップS18−6−1 エンジントルク相当分を発電機目標トルクTG* にセットする。 ステップS18−6−2 発電機トルク制御処理を行う。 ステップS18−6−3 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS18−6−4 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS18−6−5 駆動モータ制御処理を行う。 ステップS18−6−6 所定時間が経過したかどうかを判断する。所定時間が経過した場合はステップS18−6−7に進み、経過していない場合はステップS18−6−2に戻る。 ステップS18−6−7 発電機ブレーキBを解放する。 ステップS18−6−8 発電機目標回転速度NG* に0〔rpm〕をセットする。 ステップS18−6−9 発電機回転速度制御処理を行う。 ステップS18−6−10 駆動軸トルクTR/OUTを推定する。 ステップS18−6−11 駆動モータ目標トルクTM* を決定する。 ステップS18−6−12 駆動モータ制御処理を行い、リターンする。 【0143】なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。 【0144】 【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によれば、ハイブリッド型車両駆動制御装置においては、エンジン及び駆動輪と機械的に連結された発電機と、前記駆動輪と機械的に連結された駆動モータと、発電機トルクの目標値を表す発電機目標トルクを算出する発電機目標トルク算出処理手段と、前記発電機目標トルク及び発電機のイナーシャに対応するトルク等価成分に基づいて、前記駆動モータの出力軸における駆動軸トルクを推定する駆動軸トルク推定処理手段と、推定された駆動軸トルクに基づいて駆動モータトルクを制御する駆動モータ制御処理手段とを有する。 【0145】そして、前記駆動軸トルク推定処理手段は、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域を形成するトルク等価成分変換処理手段を備える。 【0146】この場合、前記トルク等価成分の所定の領域に非線形領域が形成されるので、ハイブリッド型車両駆動装置に揺れが発生し、駆動系を構成する回転要素の回転速度に変動が生じても、駆動モータ目標トルクが変化することがない。したがって、前記揺れが増幅されることがないので、走行フィーリングが低下することがない。 【0147】また、ローパスフィルタを使用する必要がないので、ハイブリッド型車両駆動制御装置の応答性をその分高くすることができ、駆動モータトルクを適正に発生させることができる。 【0148】さらに、共振状態が発生するのを回避するために、マウントを硬くして共振周波数を高くする必要がないので、エンジンによるアイドル振動を十分に除去することができる。 【0149】本発明の更に他のハイブリッド型車両駆動制御装置においては、さらに、前記非線形領域は前記トルク等価成分の零点付近に形成される。 【0150】この場合、非線形領域が前記トルク等価成分の零点付近に形成されるので、揺れによる振動の中心に非線形領域が形成されることになる。したがって、トルク等価成分に基づく駆動モータ目標トルクの決定に大きな影響を与えることがない。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000100768 【氏名又は名称】アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 【住所又は居所】愛知県安城市藤井町高根10番地
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| 【出願日】 |
平成13年6月29日(2001.6.29) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100096426 【弁理士】 【氏名又は名称】川合 誠 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−18706(P2003−18706A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月17日(2003.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−199917(P2001−199917) |
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