| 【発明の名称】 |
回生制動中の駆動輪スリップ時のトルクの分配方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】ティモシー アレン ハルス
【氏名】スティブン リー ネーピア
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| 【要約】 |
【課題】ABS作動モード中の回生制動の停止を要する事態を最少にする。
【解決手段】電気自動車又はハイブリッド車両を制動する方法が、提供される。車両7は、電気回生ブレーキと摩擦ブレーキ94を持つ。通常の制動状態において、回生制動が適用される。車輪42のスリップ状態が検出されると、選択的に動作可能なクラッチ76が、スリップ状態を軽減するために、非駆動軸60を駆動軸44,45へねじり接続する。スリップ状態の軽減は、摩擦ブレーキのアンチロック作動により、電気回生ブレーキが遮断されるのを防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 第1の車軸を電気的に回生制動する工程、上記第1車軸の車輪のスリップ状態を検出する工程、及び上記第1車軸の車輪のスリップ状態に際して、該第1車軸を少なくとも第2車軸に対してねじり接続する工程、を有する、車両を制動する方法。 【請求項2】 上記回生制動が駆動軸で最初に起こる、請求項1の車両を制動する方法。 【請求項3】 上記第1及び第2の車軸の回生制動力を上記第1車軸のスリップ条件未満に低減する工程を、更に有する、請求項1に記載の車両を制動する方法。 【請求項4】 上記第1車軸の上記回生制動を遮断して、上記第1車軸をアンチロック・ブレーキ作動モードを持つ第2ブレーキ・システムへ締結する工程、を更に含む、請求項1に記載の車両の制動方法。 【請求項5】 電気的に駆動され、電気的に回生制動される第1車軸を持つと共に、上記第1車軸へ選択的にねじり接続される第2車軸を持つ車両を制動する方法であって、上記第1車軸を電気的に回生制動する工程、上記第1車軸がスリップしているか否かを判断するための検出を行なう工程、及び上記第1及び第2車軸を電気的に回生制動するために、上記第2車軸を上記第1車軸へねじり接続する工程、を有する方法。 【請求項6】 上記第1車軸の上記車輪がスリップ状態から脱する様に、上記第1及び第2軸の電気回生制動力を減ずる工程、を更に有する、請求項5に記載の車両を制動する方法。 【請求項7】 上記第1車軸をアンチロック動作モードを持つ第2ブレーキ・システムで制動する工程を、更に含む、請求項5に記載の車両を制動する方法。 【請求項8】 電気的に駆動され、回生制動される第1車軸と、第2車軸を持つと共に、アンチロック動作モードを持つ上記第1車軸用の第2ブレーキ・システムを持つ車両を制動する方法であって、上記第1車軸の車輪のスリップ状態を検出する工程、上記第1車軸が現在回生制動されているか否かを判定する工程、上記第1車軸の車輪に所定レベルのスリップ状態が検出されたときであって、上記電気回生ブレーキが作動させられていないときに、アンチロック動作モードで上記第2ブレーキ・システムを用いて上記第1車軸を制動する工程、上記電気回生ブレーキが作動されるときに、上記第2車軸が上記第1車軸とねじり接続されているか否かを検出する工程、上記第2車軸が上記第1車軸にねじり接続されているときに、アンチロック作動モードで上記第1車軸の上記第2ブレーキ・システムを利用するか、又は上記第1車軸の電気回生制動力を上記車輪のスリップのレベルが上記所定レベル未満になるように低減する工程、及び上記第1車軸が電気回生制動されているときに、上記第2車軸を上記第1車軸へねじり接続する工程、を有する工程。 【請求項9】 上記車両を圧縮制動するために、上記第1車軸が、電気回生制動される、請求項8に記載の車両を制動する方法。 【請求項10】 操作者命令信号に応答して、上記車両が電気回生制動される、請求項8に記載の車両を制動する方法。 【請求項11】 上記第1車軸が、電気モーター又は内燃機関により駆動される、請求項9に記載の車両を制動する方法。 【請求項12】 2つのモーター発電機があり、全ての電気回生制動が第2モーター発電機により実行される、請求項10に記載の車両を制動する方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、概略的には電気自動車又はハイブリッド電気自動車に関する。より具体的には、回生制動の範囲を広げるために、第2車軸を第1車軸に対して選択的にねじり接続するために、回生制動された車軸の車輪スリップ・データを用いる、回生ブレーキと摩擦ブレーキを持つ電気自動車又はハイブリッド電気自動車(hybrid electric vehicle略してHEV)に関する。 【0002】 【従来の技術】回生制動の原理は、車両の全体効率を高める方法として、電気自動車及びHEVの製造者により、認識されている。回生制動は、通常の油圧式摩擦ブレーキ・システムを通じて熱として放散されるのが普通である車両の慣性エネルギーを、電気モーターを発電機として動作させて、発電電流をバッテリーなどのエネルギー貯蔵装置に貯蔵することにより、慣性エネルギーを回収することを狙ったものである。しかしながら、回収制動には、ある限界がある。利用可能な回生制動トルクの最大値は、一定ではなく、タイヤのパッチにおける横力と転がり面の摩擦係数の関数である。回生制動トルクの要求量が、この界面の物理量を超えると、スリップが開始されることになる。殆どのアンチロック・ブレーキ・システム(antilock braking system略してABS)は、一般的な電気モーターの周波数応答を超える速度で、指定の車輪において制動力が作用そして解除されることを要求する。多くのABSは、約7分の1秒で、各車輪における制動力が適用そして解放されることを要求する。従って、ABSが用いられている間、殆どの電気自動車及びHEVは、回生制動を遮断して、摩擦制動を開始する様にプログラムされている。回生制動を遮断することは、エネルギー損失と、全体の燃料経済性の低下を招く。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】それで、ABS作動モード中の回生制動の停止を要する事態が最少にされる、電気自動車又はHEVの制動方法を提供することが望まれる。なお、電気自動車及びHEVに関するこれらの問題は、以下の米国特許の主題となっている。すなわち、4,962,969; 5,269,390; 5,294,191; 5,358,084; 5,378,053; 5,421,643; 5,450,324;5,551,764; 5,573,312; 5,615,933; 5,632,534; 5,895,100; 6,070,689; 6,076,899; 6,086,166及び6,099,089である。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明の好ましい実施形態において、アクセル・ペダルの解放又は操作者が発する制動命令などにおいて、回生制動の状況が起こると、モーター発電機が、車両の主駆動軸の駆動輪を回生的に制動する。回生制動の適用によって駆動輪がロックするスリップ状態が起こると、第2軸を第1軸へねじり接続するクラッチが締結される。それで回生制動が、車両の4輪全てで起こることになり、主駆動輪の摩擦要求を半分にするのを効率的に行なえる。従って、多くの場合、主駆動輪はロックすることにはならず、ABSの作動が要求されることにはならない。ABS作動モードを使わないことは、回生制動が維持されるのを可能とし、従って、車両の燃料経済性が高められる。回生制動作動が終了したときには、2つの軸の間のクラッチを解放することが出来、車両は二輪駆動モードで進み続けることが出来る。 【0005】本発明はまた、アンチロック作動モード用に一般的なブレーキも持つ、四輪駆動の電気自動車又はHEVの回生制動方法を提供する。 【0006】本発明は更に、従来よりも長期間、回生制動動作に留まることの出来る四輪駆動車両を提供する。 【0007】本発明の他の利点は添付の図面と共に以下の説明を読むことにより、本発明が属する分野の当業者に、より明らかとなろう。 【0008】 【発明の実施の形態】図1及び2は、HEVの構成、具体的には、パラレル・シリーズ式ハイブリッド電気車両7の(スプリット)構成における、前輪駆動部分を示す図である。 【0009】遊星歯車機構20は、ワン・ウェイ・クラッチ26を介して、歯車キャリア22を内燃機関24へ接続する。遊星歯車機構20はまた、サン・ギア28を発電機モーター30とリング(出力)ギア32へ、機械的に接続する。発電機モーター30はまた、発電機ブレーキ34へ機械的に接続され、そしてバッテリー36へ電気的に接続される。推進モーター38は、遊星歯車機構20のリング・ギア32へ第2歯車機構40を介して、機械的に接続され、バッテリー36へ電気的に接続される。遊星歯車機構20のリング・ギア32及び推進モーター38は、歯車59、トランスアクスル43及びアクスル・ハーフ・シャフト44及び45を介して前駆動輪42に、機械的に接続される。 【0010】遊星歯車機構20は、エンジン24の出力エネルギーを、エンジン24から発電機モーター30へのシリーズ経路と、エンジン24から駆動輪42へのパラレル経路とへ、分配する。エンジン24の速度は、パラレル経路による機械的接続を維持したままで、シリーズ経路への分配量を変化させることにより、制御され得る。推進モーター38は、第2歯車機構40を用いてパラレル経路上で駆動輪42へのエンジン24の動力を補佐する。推進モーター38はまたシリーズ経路から直接エネルギーを用いる機会を提供する、つまり本質的に発電機モーター30が発生する動力で動いている。これは、バッテリー36の化学エネルギーとの間でエネルギーを変換することに伴う損失を低減し、そして、エンジン24の全エネルギーから変換損失を差引いた分が駆動輪42へ到達するのを可能とする。 【0011】車両システム制御器(vehicle system controller略してVSC)46は、HEV 7内の多くの構成部品を各部品の制御器に接続することで制御する。エンジン制御ユニット(engine control unit略してECU)48は、配線インターフェースを介してエンジン24に接続する。ECU 48及びVSC 46は、同一のユニットをベースとするものであっても良いが、実際には別個の制御器である。VSC 46は、制御器エリア・ネットワーク(controller area network略してCAN)(不図示)のような通信ネットワークを介して、ECU 48そしてバッテリー制御ユニット(battery control unit略してBCU)50及びトランスアクスル管理ユニット(transaxle management unit略してTMU)52と通信する。BCU 50は、配線インターフェース(不図示)を介してバッテリー36へ接続する。TMU 52は、配線インターフェースを介して、発電機モーター30及び推進モーター38を制御する。 【0012】更に図3を参照すると、本発明による車両7は、リア・アクスル(後車軸)60を持つ。リア・アクスル60は、車輪64とハーフ・シャフト66, 68を持つ。ハーフ・シャフト66, 68は、リア・デファレンシャル70を通じて駆動される。リア・デファレンシャル70は、リア・アクスルの電子クラッチ76により、ドライブ・シャフト74へ接続される。リア・アクスルの電子クラッチ76は、命令により電気的に作動し得る様にされた粘性式のクラッチとしても良い。クラッチ76は通常、後輪64と前輪42との間の回転差により締結される。他の時点においては、クラッチは非締結であるのが普通である。ドライブ・シャフト74は、パワー・テイク・オフ・ユニット78に接続される。パワー・テイク・オフ・ユニット78は、ドライブ・シャフト74を、トランスアクスル43からの出力シャフトへねじり接続する。 【0013】車両7はまた、アンチスキッド又はアンチロック制御モジュール92へ接続されるマスター・シリンダー90を持つ、一般的な油圧式ブレーキ・システムを持つ。ブレーキ・モジュール92は、通常のブレーキ作動中にマスター・シリンダー90が基礎摩擦ブレーキ94に直接結合されるのを許容する。ABS作動モード中に、ブレーキ・モジュール92は、基礎摩擦ブレーキ94をマスター・シリンダー90から分離することになり、それから、動作モードを変調することになる。ABS作動中に、ブレーキ・モジュール92は、ブレーキ制御器100により制御されることになる。ブレーキ制御器100は、前輪42及び後輪64を監視する車速センサー(不図示)と通信することになる。ブレーキ制御器100は、車両の主通信バスに接続されることになり、一般的にはVSC 46を含む要求される他の構成部品と通信するのを可能とする。 【0014】図4を参照すると、アクセル・ペダルの解放(通常圧縮制動と呼ばれる)又は操作者によるブレーキ命令信号による動作中に、回生制動が、フロント・アクスルである主駆動軸に加えられることになる。回生制動は、推進モーター38の動作ゆえに起こることになる。駆動輪42が、氷や砂利の様な低摩擦路面上にある場合、車輪が路面上でスリップしているスリップ状態が生じる可能性がある。スリップ状態はまた、ブレーキ(回生又は摩擦)が車輪42が回転させることなく固定されたロック状態と呼ばれるのが普通である。スリップ状態は、車速、車輪速、回生トルク、非駆動軸のクラッチ・トルクが含まれ得る制御パラメーターによって、検出され得る。スリップ状態が検出されると、VSC 46が非駆動輪60の電子クラッチ76が解放されているか否かを検出することになる。電子クラッチ76が解放されると、VSC 46がそこに締結用信号を送信することになる。電子クラッチ76の締結は、駆動軸(ハーフ・シャフト44, 45)に対してだけでなくだけでなく、非駆動軸60を通じた非駆動輪64へのトルクに対しても、回生制動を起こさせることになる。従って、駆動輪42を停止させるために利用可能なトルクは、半分にされることになり、そして多くの場合において、駆動輪42は、スリップ状態が解消されることになる。従って、車輪42についてのスリップ状態の表示はなされないこととなり、回生制動を続けることが出来る。前輪42と後輪64の両方が低摩擦路面上にある場合には、VSC 46は、回生制動力が減じられるべき旨の信号を発することになる。回生制動力の減少がスリップ状態の解消にならない場合、VSC 46は、ブレーキ制御器100がABSモードに入るべき旨の信号を発して、ブレーキ・モジュール92が、マスター・シリンダー90から遮断されて、摩擦ブレーキ94を脈動させることになる。スリップ状態が解消されると、ブレーキ制御器100が、ブレーキ・モジュール92へ、ABS作動を中止する様に信号を発することが出来、回生制動が再び、推進モーター38により、起こさせられ得る。 【0015】本発明の上述の実施形態は、純粋に例示を目的としたものである。例えば、本発明はまた、主に後輪を駆動する車両で用いることも出来る。加えて、本発明は、スリップ状態を解消するために、回生制動が二次の非駆動軸に加えられ、クラッチが、非駆動輪の軸を主駆動輪の軸へねじり接続するために、作動され得る、車両で用いられ得るものである。他の多くの、変形、改良及び適用がなされ得る。 【0016】 【発明の効果】以上述べた様に本発明によれば、電気自動車又はHEV においてABS作動モード中の回生制動の停止を要する事態が最少にされ、車両全体の効率を高めることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】590002987 【氏名又は名称】フォード・モーター・カンパニー
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| 【出願日】 |
平成14年5月2日(2002.5.2) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077931 【弁理士】 【氏名又は名称】前田 弘 (外7名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−18701(P2003−18701A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月17日(2003.1.17) |
| 【出願番号】 |
特願2002−130290(P2002−130290) |
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