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【発明の名称】 車両用動力装置の制御装置
【発明者】 【氏名】田端 淳
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内

【要約】 【課題】車両用動力装置の変速機がDポジションなどの駆動輪に向けて駆動トルクの伝達をできる状態となっているときに、アイドル回転速度を低くし、燃料消費を抑制する。

【解決手段】変速機が、Dポジションなどの駆動トルクを伝達して車両が走行できる状態であり(S100)、回転電機により駆動トルクの補助を行うことができる場合(S102)に、アイドル回転速度の目標値を低下させる(S106)。エンジン回転速度の低下傾向が見えたら回転電機によりエンジン出力軸に駆動トルクを付加して、エンジンの補助を行う。これにより、エンジンストールに対する余裕を考慮することなく、アイドル回転速度を低くすることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンと、前記エンジンの出力トルクに駆動トルクを付加可能な回転電機と、前記エンジンと駆動輪の間に配設されて前記エンジンの出力トルクを駆動輪に伝達する変速機とを有する車両用動力装置の制御装置であって、前記エンジンのアイドル回転速度を目標値に制御する手段と、前記エンジンの回転速度を検出する手段と、前記変速機が、駆動トルクの伝達が可能な状態であることを検出する手段と、前記回転電機を電動機として動作できる状態であるかを検出する手段と、を有し、前記変速機が駆動トルクの伝達が可能な状態において、アイドル回転速度の制御目標値を、前記回転電機を電動機として動作できる状態ではないときには第1の速度に、動作できる状態のときには前記第1の速度より低い第2の速度に設定する手段と、前記第2の速度に制御目標値が設定されている場合に、前記エンジン回転速度の低下が検出されたときに、前記回転電機を、前記駆動トルクの付加を行うように制御する制御部と、を有する、車両用動力装置の制御装置。
【請求項2】 請求項1に記載の車両用動力装置の制御装置であって、前記エンジン回転速度の低下は、エンジン回転速度が所定値以下となったことにより判定される、制御装置。
【請求項3】 請求項1に記載の車両用動力装置の制御装置であって、前記エンジン回転速度の低下は、エンジン回転速度の低下速度が所定値以下となったことにより判定される、制御装置。
【請求項4】 エンジンと、前記エンジンの出力トルクに駆動トルクを付加可能な回転電機と、前記エンジンと駆動輪の間に配設されて前記エンジンの出力トルクを駆動輪に伝達する変速機とを有する車両用動力装置の制御装置であって、前記エンジンのアイドル回転速度を目標値に制御する手段と、前記エンジンの回転速度を検出する手段と、前記変速機が、駆動トルクの伝達が可能な状態であることを検出する手段と、前記回転電機を電動機として動作できる状態であるかを検出する手段と、を有し、前記変速機が駆動トルクの伝達が可能な状態において、アイドル回転速度の制御目標値を、前記回転電機を電動機として動作できる状態ではないときには第1の速度に、動作できる状態のときには前記第1の速度より低い第2の速度に設定する手段と、前記第2の速度に制御目標値が設定されている場合、前記回転電機により、前記エンジンの出力トルクに駆動トルクを付加させる、または前記出力トルクを吸収するように制御し、アイドル回転速度を目標値に制御する補助を行うようにさせる、制御部と、を有する、車両用動力装置の制御装置。
【請求項5】 請求項4に記載の車両用動力装置の制御装置であって、前記回転電機による補助は、回転速度が目標値から所定量ずれたときに実行される、制御装置。
【請求項6】 エンジンと、前記エンジンの出力トルクに駆動トルクを付加可能な回転電機と、前記エンジンと駆動輪の間に配設されて前記エンジンの出力トルクを駆動輪に伝達する変速機とを有する車両用動力装置の制御装置であって、前記エンジンのアイドル回転速度を目標値に制御する手段と、前記エンジンの回転速度を検出する手段と、前記変速機が、駆動トルクの伝達が可能な状態であることを検出する手段と、前記回転電機を電動機として動作できる状態であるかを検出する手段と、を有し、前記変速機が駆動トルクの伝達が可能な状態において、アイドル回転速度の制御目標値を、前記回転電機を電動機として動作できる状態ではないときには第1の速度に、動作できる状態のときには前記第1の速度より低い第2の速度に設定する手段と、を有する、車両用動力装置の制御装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンを含む車両用動力装置の制御に関し、特にエンジンのアイドル運転時の回転速度の制御に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンと、トルクコンバータなどの流体を用いた伝動機構を有する変速機とを含む車両用動力装置が知られている。前記変速機は、中立状態と、エンジンの駆動トルクを駆動輪へと伝達することができ走行可能となる状態(以下走行可能状態と記す)とに制御することが可能である。前記中立状態では、エンジン駆動トルクが駆動輪に伝達されないので、車両が停止状態にある。一方、前記走行可能状態においては、駆動トルクは駆動輪に伝達される状態であるが、前記伝動機構のすべりにより車両を停止状態に維持することができる。つまり、車両の制動装置による制動力をエンジンによる駆動トルク以上としておくことにより車両を停止させておくことができる。
【0003】前記変速機が中立状態にあるときはエンジン負荷が少なくなり、エンジンのアイドル回転速度が安定しない傾向があった。このため、中立状態におけるアイドル回転速度は、走行可能状態におけるアイドル回転速度より高めに設定されていた。このように、中立状態においては回転速度が高く、燃料消費が多くなる傾向があった。
【0004】特開昭57−163137号公報においては、変速機中立状態におけるアイドル回転速度を低下させるために、エンジンの駆動トルクにより発電を行い、これによってエンジンに負荷を与え、アイドル回転速度の安定を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述の公報においては、変速機が中立状態のときについての記載があるが、駆動トルクを伝達可能とする状態であるときの制御については記載がない。エンジンのアイドル回転速度は、回転速度低下によるエンジンストールの発生に対して、余裕をもって高めに設定されており、燃費を増加させるという問題があった。
【0006】本発明は前述の課題を解決するためになされたものであり、変速機が駆動トルクを伝達可能とする状態であるときにおいて、アイドル回転速度を低くすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するために本発明にかかる車両用動力装置の制御装置は、エンジンがストールを起こすような低回転となったとき、回転電機によってエンジンの出力軸に駆動トルクを付加し、エンジン回転維持の補助を行う。特に、この制御は、変速機がエンジンの駆動トルクを駆動輪に伝達可能な状態となっており、また回転電機に電力を供給し、電動機として動作可能である状態のときに行う。回転電機を電動機として動作させることができる状態とは、例えば回転電機に電力を供給しているバッテリの蓄電量が十分である状態である。バッテリの蓄電量が十分でない場合、アイドル回転速度の維持に電力を消費してしまうと後の走行に支障をきたすことも考えられるので、この場合は、アイドル回転速度の目標値を高めに設定することができる。
【0008】また、アイドル回転速度を維持するように、回転電機を電動機または発電機として動作させてエンジン回転の安定化を図るようにすることもできる。
【0009】このように、アイドル回転速度の維持に関し、回転電機を用いることで、アイドル回転速度の制御の目標値を低めに設定することができ、これによって燃料消費を抑制することが可能となる。
【0010】また、本発明の他の形態の車両用駆動装置の制御装置によれば、変速機が駆動トルクの伝達が可能な状態において、回転電機でエンジンの回転維持の補助ができないときには、エンジンの目標アイドル回転速度を第1の速度に、また回転電機により補助ができるときには目標アイドル回転速度を前記第1の速度より低い第2の速度に設定するようにできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。図1は、本実施形態にかかる車両用動力装置10の概略構成が示されている。動力装置10は、エンジン12と回転電機14の二つの原動機を有する。エンジン12は往復型ガソリンエンジンである。また、回転電機14は、不図示の走行用バッテリより、同じく不図示のインバータを介して電力の供給を受け、電動機として機能し、車両を駆動する。また、回転電機14は、減速時、車両の車輪から駆動され発電機として機能し、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換し、これを走行用バッテリに蓄える。また、走行用バッテリの蓄電量が減少した場合は、エンジン12により回転電機14を駆動し、走行用バッテリに対し充電を行う。走行用バッテリに蓄えられている電力量(以下、蓄電量ときす)は、常時監視されている。これら原動機の出力は、自動変速機16に送られる。自動変速機16は、流体伝動機構、変速機構、制御機構を含む。本実施形態において、流体伝動機構はトルクコンバータ18であり、変速機構は、複数の遊星歯車機構を含む歯車変速機部20であり、この歯車変速機部20は、また各遊星歯車機構の各要素の動きを拘束するクラッチ、ブレーキを含む。これらのクラッチおよびブレーキは、制御機構としての流体圧制御部22からの作動流体の選択的供給によって制御される。歯車変速機部20の出力は、推進軸により駆動輪に向けて伝達される。
【0012】エンジン12の動力軸には、さらに伝動機構24を介して補機回転電機26が結合されている。伝動機構24は、ベルト、チェーンなどの無端可撓部材を用いた機構または歯車列などとすることができる。補機回転電機26は、エンジン12の運転時は発電機と機能し、エンジン補機や車両の電装品などに電力を供給する補機バッテリ(不図示)に充電を行い、また前記電装品などに直接電力を供給する。また、補機回転電機26は、エンジン12の始動の際には、補機バッテリからの電力を受け電動機として機能する。
【0013】エンジン12、回転電機14および自動変速機16などの制御は、走行速度など車両の運行状況や、エンジンや自動変速機の状態、運転者の要求などに基づき制御装置28が行う。また、制御装置28は、走行用バッテリの蓄電量の監視も行う。運転者の要求の中で、変速機の動作状態の選択については、車室内に備えられたシフトレバー30により行われる。シフトレバー30は、変速機の動作状態に対応したいくつかのシフトポジションを有し、ポジションセンサ32がシフトポジションを検出して、これに対応した信号を制御部28に送出する。運転者はシフトレバー30を移動させることにより、シフトポジションの選択が可能となっている。シフトポジションの例としては、主に駐車時に用いられ、変速機16を機械的にロックして車両が移動しないようにするPポジション、車両を後退走行可能とするRポジション、変速機16を中立状態すなわち原動機の駆動トルクを駆動輪へと伝達しない状態とするNポジション、車両を前進走行可能とするDポジションなどがある。Dポジションにおいては、車両速度、運転者の加速要求などに応じて適切な変速段が制御部28により選定され、流体圧制御部22の動作により変速動作が実行される。前進走行を可能とするポジションには、Dポジションの他、変速される段を限定したものとするポジション、例えばLポジション、2ポジションなどがある。また、エンジン12のクランクシャフトには、回転速度を検出するためのエンジン回転速度センサ34が設けられ、この出力が制御装置28に送出される。
【0014】図2には、自動変速機16の変速機構の概略が示されている。この自動変速機16は、副変速機ODと、単純連結3遊星ギア列からなる前進4速後進1速の主変速機Mとを組み合わせた5速構成となっている。図2にはまたトルクコンバータ18も示されており、図示するように直結クラッチLCを備えている。副変速機ODは、サンギアS0、キャリアC0、リングギアR0に関連して第1のワンウェイクラッチF−0とこれに並列する多板クラッチC−0およびこれと直列する多板ブレーキB−0を備えている。一方、主変速機Mは、サンギアS1〜S3、キャリアC1〜C3、リングギアR1〜R3からなる各変速要素を適宜直結した単純連結の3組のギアユニットP1,P2,P3を備え、各ギアユニットの変速要素に関連して多板クラッチC−1,C−2、バンドブレーキB−1、多板ブレーキB−2〜B−4、ワンウェイクラッチF−1および第2のワンウェイクラッチF−2が配設されている。なお、図示されていないが各クラッチおよびブレーキは、サーボ流体圧の制御でそれらの摩擦材を係合解放操作するピストンを持ったサーボ手段を備えている。
【0015】また、自動変速機16の入力回転速度を検出するために、入力回転センサ36が副変速機ODのサンギアS0上に設けられている。回転センサは、歯車状の円板と、この円板の周縁に設置され、歯車の歯の有無によってオン信号、オフ信号を出力するピックアップとを含む。第1速から第4速においては、サンギアS0は、トルクコンバータ18のタービンと一体となって回転するので、変速機16の入力回転速度の検出を行うことができる。また、クラッチC−1またはC−2の回転速度を検出するためのクラッチ回転センサ38が、クラッチC−1またはC−2のドラム上に設けられている。さらに、自動変速機14の出力回転速度を検出するために、プロペラシャフトまたはこれと一体となって回転する軸上に出力回転センサ40が設けられている。これらのセンサ38,40の構造は、入力回転センサ36と同様のものである。
【0016】図3は、図2に示す変速機において、ある変速段を選択する場合の各係合要素の作動状態を示す図である。図において、「○」は、当該係合要素が係合した状態、ワンウェイクラッチに関してはロックした状態であることを示している。「△」は、当該係合要素の係合が行われるが、動力伝達とは関係のないものであることを示している。なお、シフトレバーの位置に対応して、選択される変速段の範囲は限定される。
【0017】図3に示されるように、変速状態が中立状態(P,Nポジション)のときには、クラッチC−1,C−2が双方とも解放状態となっている。これに対し、Dポジション、Rポジションなどの走行可能状態となった場合には、クラッチC−1(前進の場合)、クラッチC−2(後退の場合)が係合状態となる。クラッチC−1またはクラッチC−2の係合動作は、シフトレバー30を操作して実行されるが、実際の係合は、シフトレバー30が操作された後、移行期間があってから完了する。これは、クラッチC−1またはC−2に流体圧が供給され、クラッチの摩擦プレートが完全に密着するまでに時間を要するからである。
【0018】車両用動力装置10においては、D、Rポジションなどのように、変速機のシフトポジションが動力伝達が可能で車両が走行できる状態において、アイドル回転速度の制御目標値が2種用意されている。すなわち、回転電機14を電動機として使用できない状態における目標値(以下、第1目標値と記す)と、使用できる場合の目標値(以下第2目標値と記す)がある。回転電機14と電動機として動作させることにより、エンジンの出力軸に駆動トルクを付加し、エンジンストールを防止することが可能である。したがって、アイドル回転速度の制御目標値を低めに設定することができる。
【0019】図4は、アイドル回転速度の目標値の設定、およびアイドル回転速度の維持制御に関する制御フローチャートである。
【0020】まず、変速機16が駆動トルクを伝達することができる状態であるかが判断される(S100)。これは、ポジションセンサ32により、シフトレバーが走行を許可するポジション、例えばDポジション、Rポジションや、変速段を所定範囲に制限して走行を行うLポジション、2ポジションとなったことを検出して、判断される。次に、回転電機14を電動機として動作させることができる状態であるかが判断される(S102)。電動機として動作させるためには、走行用バッテリに電力が所定量蓄えられている必要がある。蓄電量が無ければ電動機として動作させることができないのはもちろんであるが、この後の走行において問題が生じるような少ない蓄電量であれば電動機としての制御は禁止する。その他、回転電機、走行用バッテリなどに故障が発生した場合、また走行用バッテリの温度が低く、バッテリからの電力供給が不足すると考えられる場合などにおいても電動機としての制御はしない。回転電機14を電動機として動作させることができない場合には、アイドル回転速度の制御目標を、第1目標値NeHと設定する(S104)。この場合は、従来広く行われているエンジンのアイドル回転制御、例えばエンジン吸入空気量や燃料噴射量の制御によって、目標値への制御が実行される。
【0021】ステップS102で、回転電機14を電動機として動作させることができると判定された場合には、アイドル回転速度の制御目標値を、第2目標値NeLに設定する(S106)。この第2目標値NeLは、前述の第1目標値NeHより低い値である。第2目標値NeLが設定されると、エンジン回転速度の低下速度ΔNeが所定値Aより速い(−ΔNe≧A)となるかが監視される(S108)。所定値Aより速い速度低下が検出されると、回転電機14によりエンジン出力軸に駆動トルクを付加して、エンジンストールを防止する(S110)。
【0022】ステップS108から直接、またはステップ110を介して間接的に移行して、第2目標値へのアイドル回転速度の制御が実行される(S112)この制御は、基本的にはエンジンへの吸入空気量の制御で行う。しかし、エンジン回転速度が第2目標値から所定値以上ずれた場合、回転電機14による駆動トルクの付与、または吸収により回転速度の制御を行う。すなわち、エンジン回転速度が第2目標値より所定量高くなったときには、回転電機14を発電機として動作させることによって、エンジン出力軸からトルクを吸収し、回転速度を低下させる。また、逆に第2目標値より所定量低くなったときには、回転電機14を電動機として動作させ、エンジン出力軸にトルクを付加し、回転速度を高めるようにする。これにより、吸入空気量だけでは調整が難しい低いアイドル回転速度を制御可能としている。
【0023】回転電機14による回転速度維持の補助トルクは、第2目標値NeLと実際の回転速度Neの差に制御ゲインkを乗じたものとすることができる。この制御ゲインkは、エンジンの運転状況、例えば冷却水温、内部摩擦などに応じて変更することができる。すなわち、冷却水温が低いとき、またエンジンオイルが多めに入っているときなどは制御ゲインkを大きくし、大きな補助トルクが働くようにすることができる。また、制御ゲインkは、変速機16の状態に応じて変更することもできる。すなわち、変速機16の作動流体の温度が低いときには、これを大きくすることができる。さらには、制御ゲインkをエンジン補機の負荷に応じて変更することができる。すなわち、空気調和装置の圧縮機が作動している場合には、制御ゲインkを大きく設定することができる。
【0024】図5は、回転電機14による補助ができない状態からできる状態への移行の前後のアイドル運転時のエンジン回転速度Neの変化を示す図である。DポジションとRポジションにおいて、アイドル回転速度の目標値が異なっているが、同一であってもよい。以下、Dポジションの場合について説明する。時点T1は、回転電機14による補助が可能であると判定された時点である。それ以前の補助できないと判断されていたときにおいては、前述の第1目標値NeHにアイドル回転速度が制御される。時点T1以降は、制御目標値が、より低い第2目標値NeLに設定され、この目標値に向けて制御が行われる。エンジン回転速度Neが監視され、図中一点鎖線で示すような回転速度Neの落ち込みが判定されると、回転電機14を電動機として動作させて、エンジン出力軸に駆動トルクを付与する。これにより、エンジンの回転速度を、第2の制御目標値NeLに復帰させる。
【0025】エンジンの回転速度は、スロットルバルブ制御、またはスロットルバルブと併設されて、微小な吸入空気量制御を行うアイドル制御バルブの制御により制御されている。この制御で制御しきれない部分、特に制御目標が第2目標値NeLに変更された直後において、回転電機14により補助的にアイドル回転数制御が行われる。回転電機14の制御量に基づき、スロットルバルブまたはアイドル制御バルブの制御量を修正してもよい。すなわち、回転電機14による補助トルクが大きかったときに、前記バルブの開度を大きくするようにする。
【0026】以上の制御は、制御装置28に備えられるコンピュータが所定のプログラムに従って動作することにより実行される。そして、制御装置28は、エンジン回転速度センサ34と共にエンジンの回転速度を検出する手段として機能し、また、シフトポジションセンサ32と共に変速機の状態を検出する手段としても機能する。また、制御装置28は回転電機14の制御も行い、回転電機による駆動トルク付加の制御部として機能する。さらに、制御装置28は、スロットルバルブなどの吸入空気量を調節する手段などと共に、アイドル回転速度を目標値に維持、制御する手段として機能する。さらに、状況に応じてアイドル回転速度の制御の目標値を変更する手段としても機能する。
【0027】以上の実施形態において、シフト操作によるエンジン回転速度の低下を、ステップS108のように低下の速度にて判定したが、所定の回転速度まで低下したことによって判定することも可能である。また、エンジンの出力軸に駆動トルクを付加するにあたって、補助回転電機26により行うことも可能である。
【出願人】 【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
【出願日】 平成13年6月25日(2001.6.25)
【代理人】 【識別番号】100075258
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 研二 (外2名)
【公開番号】 特開2003−9309(P2003−9309A)
【公開日】 平成15年1月10日(2003.1.10)
【出願番号】 特願2001−191492(P2001−191492)