| 【発明の名称】 |
自動車の高電圧系遮断装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】早川 浩之 【住所又は居所】東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動車工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】自動車の高電圧系遮断装置に関し、車両の衝突時に高電圧電源の回路が遮断されたか否かを確認することや、回路が遮断されていない場合に手動で高電圧電源の回路を遮断できるようにする。
【解決手段】高電圧電源2により走行駆動力を得る自動車の衝突を検知する衝突検知手段11と、衝突検知手段11からの衝突検知信号に基づいて自動車の衝突時には高電圧電源の回路を遮断するように制御する高電圧系遮断制御手段14と、自動車の衝突時に高電圧系遮断制御手段14による高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを判定する電源回路遮断状態判定手段15と、電源回路遮断状態検出手段15からの判定情報に基づいて高電圧系遮断制御手段15による高電圧電源の回路の遮断が実行されているか否かを報知する報知手段16とをそなえるようにする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 高電圧電源により走行駆動力を得る自動車の衝突を検知する衝突検知手段と、前記衝突検知手段からの衝突検知信号に基づいて前記自動車の衝突時には前記高電圧電源の回路を遮断するように制御する高電圧系遮断制御手段と、前記自動車の衝突時に前記高電圧系遮断制御手段による前記高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを判定する電源回路遮断状態判定手段と、前記電源回路遮断状態検出手段からの判定情報に基づいて前記高電圧系遮断制御手段による前記高電圧電源の回路の遮断が実行されているか否かを報知する報知手段とをそなえたことを特徴とする、自動車の高電圧系遮断装置。 【請求項2】 前記自動車の衝突時であって前記高電圧電源の回路の遮断が実行されていない場合に、所定の条件下で手動により前記高電圧電源の回路を遮断する高電圧系手動遮断手段がそなえられていることを特徴とする、請求項1記載の自動車の高電圧系遮断装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電気自動車等の高電圧源を有する自動車において、緊急時に高電圧電気系統を遮断する、高電圧系遮断装置に関する。 【0002】 【従来の技術】電気自動車では、通常の自動車に載せられるバッテリ(一般には12ボルト)に比べて著しく高電圧(数百ボルト)の電源から車両の駆動力を得ている。このため、電気自動車では、万一の衝突時にかかる高電圧源に起因した車両火災や感電等の発生を防止する対策が要求され、従来から種々の技術が提案されている。 【0003】例えば実開昭61−202101号公報、電気自動車において、車両が衝突したことを検知したら、電源から駆動装置への通電を遮断する技術が開示されている。また、特開平09−284901号公報には、複数のバッテリを搭載する電気自動車が衝突した際に、バッテリを分離することにより高電圧の漏電を防止し、さらに車両の損害状況が軽微な場合には、再度バッテリを接続して走行可能とする技術が開示されている。 【0004】また、特開平06−46502号公報には、電気自動車において、自動車の衝突等によって電気系統に異常が発生したり又はその可能性が高くなった場合にヘッドライト等の電装品は駆動できるようにその低圧電源は接続しながら、車両の駆動用(走行用)の高圧電源を遮断する技術が開示されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のような車両衝突時に高電圧電源回路を遮断するシステムでは、車両の衝突時に高電圧電源の回路が実際に遮断されたか否かは車両の外観からは確認することができない。このため、万が一、システムが適切に作動せず車両の衝突時に高電圧電源の回路が遮断されないで且つ車体に漏電が生じている場合に、そのおそれがあるか否かを目で見て判断することができない。 【0006】したがって、高電圧電源の回路が既に遮断されているものと思って車体に触ってしまうことも考えられ、乗員のみならず、外部の救助者にも感電のおそれが生じる。このため、車両の衝突時に高電圧電源の回路が遮断されたか否かを確認することができることや、万が一、システムが適切に作動せず車両の衝突時に高電圧電源の回路が遮断されない場合に、手動で高電圧電源の回路を遮断できるようにしたいという要請が生じている。 【0007】本発明は、このような課題に鑑み案出されたもので、車両の衝突時に高電圧電源の回路が遮断されたか否かを確認することができるようにした自動車の高電圧系遮断装置、さらには、車両の衝突時に高電圧電源の回路が遮断されていない場合に手動で高電圧電源の回路を遮断できるようにした自動車の高電圧系遮断装置を提供することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記目標を達成するため、本発明の自動車の高電圧系遮断装置(請求項1)では、衝突検知手段が、高電圧電源により走行駆動力を得る自動車の衝突を検知すると、高電圧系遮断制御手段が、この衝突検知手段からの衝突検知信号に基づいて、自動車の衝突時には高電圧電源の回路を遮断する。また、この自動車の衝突時には、電源回路遮断状態判定手段が、高電圧系遮断制御手段による高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを判定し、報知手段が、電源回路遮断状態判定手段からの判定情報に基づいて高電圧系遮断制御手段による高電圧電源の回路の遮断が実行されているか否かを報知する。 【0009】したがって、自動車の衝突時に、乗員や救助者は高電圧電源の回路が遮断されているか否かを認識することができ、高電圧電源の回路が遮断されていない場合には漏電のおそれを考慮しながらその後の処置を行なうことができる。なお、高電圧系遮断制御手段では、衝突検知手段が衝突を検知したら、高電圧電源の回路を一旦遮断して、その後、衝突検知後所定時間内に所定以上の減速度が発生しなかった場合、或いは、衝突検知後所定時間内に車速が一定時間以上0を保持しない場合に、高電圧電源の回路を再接続するようにするのも好ましい。 【0010】この場合は、衝突検知後所定時間内に所定以上の減速度が発生した時点で、或いは、衝突検知後所定時間内に車速が一定時間以上0を保持した時点で、高電圧系遮断制御手段による高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを判定し、高電圧系遮断制御手段による高電圧電源の回路の遮断が実行されているか否かを報知することが好ましい。 【0011】あるいは、高電圧系遮断制御手段では、衝突検知手段が衝突を検知するとともに、所定以上の減速度が発生するか或いは衝突検知後所定時間内に車速が0となったら、高電圧電源の回路を遮断するようにするのも好ましい。また、前記自動車の衝突時であって前記高電圧電源の回路の遮断が実行されていない場合に、所定の条件下で手動により高電圧電源の回路を遮断する高電圧系手動遮断手段を設ければ、高電圧系手動遮断手段を通じて手動により確実に高電圧電源の回路を遮断して、漏電による感電のおそれを排除した上で、大きな自由度でその後の処置を行なうことができるようになる(請求項2)。 【0012】なお、かかる操作手段としては、乗員が操作するためには車内に設ける緊急スイッチが好ましく、外部の救助者当が操作するためにはリモートコントロールにより操作しうるリモートコントロールスイッチが好ましい。さらに、かかる操作手段(特にリモートコントロールスイッチ)により高電圧電源回路の遮断を可能にする所定の条件として、自動車の衝突時であること及び前記高電圧電源の回路の遮断が実行されていないこととともに、車両が停止していること(車速が所定期間0の状態であること)を条件とすることが好ましい。これによって、退避走行中に高電圧電源の回路が遮断され走行不能となる不具合が回避される。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。図1〜図3は本発明の一実施形態に係る自動車の高電圧系遮断装置を示すもので、図1はその自動車及び高電圧系遮断装置の要部構成を示すブロック図、図2,図3はその高電圧系遮断装置の動作を示すフローチャートである。 【0014】本実施形態にかかる自動車は、例えば数百ボルトといった高電圧電源により走行駆動力を得る電気自動車であり、図1に示すように、駆動輪を回転駆動するための走行用モータ1をそなえている。このモータ1に電力を供給するために、例えば12ボルトバッテリを多数直列接続されてなるメインバッテリ2と、このメインバッテリ2に接続されたメインコンタクタ3と、メインコンタクタ3とモータ1との間に介装されたモータコントローラ4とがそなえられている。 【0015】したがって、モータ1は、モータコントローラ4により制御されてメインコンタクタ3を介して供給されるメインバッテリ2の電力によって回動するようになっている。なお、メインバッテリ2が高電圧電源に相当し、また、メインバッテリ2よりメインコンタクタを介してモータコントローラ4に至る間の回路及びメインバッテリ2,メインコンタクタ3,モータコントローラ4を総称して高電圧系6と呼ぶことにする。 【0016】本高電圧系遮断装置10は、かかる自動車の衝突を検知する衝突検知センサ(衝突検知手段)11と、自動車の速度を検出する車速センサ(車速検出手段)12と、衝突検知手段11及び車速センサ12からの検出情報に基づいて高電圧電源2の回路5の遮断を制御する高電圧系遮断制御手段14と、高電圧電源2の回路5の遮断が実行されているか否かを判定する電源回路遮断状態判定手段15と、高電圧電源2の回路5の遮断が実行されているか否かを報知する報知手段16と、高電圧電源2の回路5を手動で遮断する高電圧系手動遮断手段としてのリモコン受信機21,車内電源スイッチ22とをそなえている。 【0017】衝突検知センサ11には例えばピエゾ素子等を用いた加速度センサや光ファイバと発光体等とを組み合わせた工学的センサを適用できるが、衝突検知センサ11はこれらに特に限定されない。また、エアバッグのためにそなえられている衝突検知センサからの情報を直接又はエアバッグECUを介して用いるなどして既存の衝突検知センサを流用しても良い。 【0018】高電圧系遮断制御手段14及び電源回路遮断状態判定手段15は、衝突検知電源遮断ECU13内の機能要素としてそなえられている。高電圧系遮断制御手段14では、衝突検知センサ11からの衝突検知信号を受けたらメインコンタクタ3を通じて高電圧電源2の回路5を遮断するが、衝突検知センサ11からの衝突検知信号を受けた時点から所定期間t1内に自動車に所定値以上の大きな源速度が生じなければ車両の衝突は実際には発生しておらず、衝突検知センサ11のよる車両の衝突検出は誤作動であったものとして、メインコンタクタ3を通じて高電圧電源2の回路5を再接続する。 【0019】このように、本実施形態では、衝突検知センサ11での衝突検出後の所定期間t1内に自動車に所定値以上の大きな源速度が生じたら衝突が実際に発生したものとし、衝突検知センサ11での衝突検出後の所定期間t1内に自動車に所定値以上の大きな源速度が生じなかったら衝突が実際には発生しなかったものとしているが、衝突検知センサ11での衝突検出後の所定期間t2(t2>t1)内に、一定時間tt1以上車速0で推移したら衝突が実際に発生したものとし、衝突検知センサ11での衝突検出後の所定期間t2内に一定時間tt1以上車速0で推移しなかったら衝突が実際には発生しなかったものとしてもよい。 【0020】電源回路遮断状態判定手段15では、衝突検知後に所定時間t1が経過し衝突検知センサ11での衝突検出後に自動車に所定値以上の大きな源速度が生じたか否かが判定され、且つ、衝突検知後に所定時間t3(t3>t1,t3=t2でもよい)が経過するまでに一定時間tt2(tt2=tt1でもよい)以上車速0で推移したら、この時点で、メインコンタクタ3からの通電情報から高電圧系遮断制御手段14による高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを判定する。このように、一定時間tt2以上の間、車速0で推移するのを確認するのは、車両が確実に停止した時点で、高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かの判定及びその報知を行なうようにするためのものである。 【0021】なお、衝突検知センサ11での衝突検出後の所定期間t2内に、一定時間tt1以上車速0で推移したら衝突が実際に発生したものと判定する場合には、電源回路遮断状態判定手段15では、衝突検知後に所定時間t2が経過するまでに一定時間tt1以上車速0で推移したら、この時点で、衝突が実際に発生したものと判定するとともに、メインコンタクタ3からの通電情報から高電圧系遮断制御手段14による高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを判定するように構成してもよい。 【0022】報知手段16は、フェイルインジケータ18,ハザードランプ19とこれらを制御する報知制御手段17とから構成されている。報知制御手段17は、衝突検知電源遮断ECU13内の機能要素としてそなえられ、衝突後に電源回路遮断状態判定手段15が高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを判定すると、この判定結果に基づいて、フェイルインジケータ18及びハザードランプ19が高電圧電源の回路の遮断が実行されたか否かを報知するように制御する。 【0023】つまり、フェイルインジケータ18やハザードランプ19は、衝突後に高電圧電源の回路の遮断が実行された場合と実行されなかった場合とで異なる表示を行なうように設定されている。例えば、フェイルインジケータ18は、インジケータランプの場合であれば、衝突後に高電圧電源の回路の遮断が行なわれなかった場合にのみ点灯し、そうでなければ消灯するようにする。また、ハザードランプ19は、衝突後に高電圧電源の回路の遮断が行なわれなかった場合には、通常の点滅状態とは異なるリズムでの点滅(特殊点滅)を行なうようにしてもよい。 【0024】また、ブザー等の音により報知したりしても良く、さらには、例えば「高電圧電源回路が接続されています」などの音声により報知するのも判りやすく好ましい。もちろん、衝突後に高電圧電源の回路の遮断が実行された場合にもその旨をフェイルインジケータ18やハザードランプ19やブザーや音声等により報知しても良い。例えば、フェイルインジケータ18の場合、高電圧電源の回路の遮断が行なわれなかったときに連続点灯としたら、高電圧電源の回路の遮断が行なわれたときには点滅させるようにしたりすればよい。ハザードランプ19の場合、高電圧電源回路の遮断が行なわれなかったときに特殊点滅としたら、高電圧電源の回路の遮断が行なわれたときにはこれと異なるように通常の点滅状態としたりすることができる。また、音声の場合、「衝突のため高電圧電源回路が遮断されました」などと報知すればよい。 【0025】高電圧系手動遮断手段としてのリモコン受信機21及び車内電源スイッチ22は、所定の条件下で作動するようになっている。この作動条件として、ここでは、リモコン受信機21及び車内電源スイッチ22が作動する条件を、■自動車の衝突時であること、■高電圧電源の回路の遮断が実行されていないこと、■車両が停止していること(車速が所定期間0の状態であること)、の全てが成立していることとしている。 【0026】このように作動条件■,■,■を設定しているのは、高圧電源回路を人為的に遮断可能にするのを最小限に限定してむやみに高圧電源回路の遮断が行なわれないようにするためであり、ここでは、■自動車の衝突時に■高電圧電源の回路の遮断が実行されなかった場合であって、さらに、■車両が停止していること(車速が所定期間0の状態であること)の全てが成立していることを条件としているのである。特に、■の条件は、退避走行中に高電圧電源の回路が遮断され走行不能となる不具合を回避しようとするものである。 【0027】そして、リモコン受信機21では、上記の作動条件が成立しているとき外部のリモコン(図示略)からの遮断指令信号を受けるとメインコンタクタ3に高電圧電源の回路の遮断を指令する信号を出力するか、或いは、その他の電源接続スイッチをオフ(電源遮断)にするようになっている。車内電源スイッチ22では、上記の作動条件が成立しているときスイッチが操作されると、メインコンタクタ3に高電圧電源の回路の遮断を指令する信号を出力するか、或いは、その他の電源接続スイッチをオフ(電源遮断)にするようになっている。 【0028】本発明の一実施形態としての自動車の高電圧系遮断装置は、上述のように構成されているので、例えば図2,図3に示すように高電圧系の遮断制御及び遮断状態の報知が行なわれる。つまり、図2のメインルーチンに示すように、自動車の駆動系のキースイッチがオンされると、メインコンタクタ3をオンとして(ステップa10)、衝突推定フラグがクリヤされ(ステップa20)、割込が許可される(ステップa30)。 【0029】この割込許可によって、図3に示すような減速度の判定ルーチンが周期的に行なわれる。つまり、減速度検出手段12の減速度演算部12bでは、図3に示すように、車速センサ12aからの車速信号を入力され(ステップb10)、この車速信号から車速を計算し(ステップb20)、さらに計算した車速に基づいて減速度を計算する(ステップb30)。衝突検知電源遮断ECU13では、計算した減速度が予め設定された設定値(所定値)以上であるか否かを判定し(ステップb40)、計算した減速度が設定値以上なら衝突推定フラグをセットする(ステップb50)。なお、かかる設定値は実験等に基づいて予め設定される。 【0030】再び図2のメインルーチンを参照するが、割込許可(ステップa30)を行なったら、キースイッチがオン状態か否かを判定し(ステップa40)、キースイッチがオン状態でなければ(即ち、キースイッチがオフとされたら)メインコンタクタ3をオフとして(ステップa50)制御を終える。キースイッチがオン状態であれば、衝突検知センサ11から衝突検知情報が入力されたか(即ち、衝突検知センサ11がオンか)否かが判定される(ステップa60)。 【0031】ここで、衝突検知センサ11から衝突検知情報が入力されなければ、ステップa40に戻る。なお、ステップa40の判定は所定周期で行なわれる。一方、衝突検知センサ11から衝突検知情報が入力されれば、車両が衝突したものと仮判定してメインコンタクタ3をオフとする(ステップa70)。さらに、減速度判定ルーチン(図3)で衝突推定フラグがセットされているか否かが判定される(ステップa80)。 【0032】ここで、衝突推定フラグがセットされていれば、車両が衝突したものと本判定してメインコンタクタ3のオフ状態を続行する。そして、車速Vが微小速度値V0未満である(即ち、車両が停止している)か否かが判定される(ステップa82)。車速Vが微小速度値V0未満でなければ、即ち、車両が停止していなければ、タイマ値Tを0にリセットして(ステップa84)、ステップa40に戻る。 【0033】車速Vが微小速度値V0未満であれば、即ち、車両が停止していれば、ステップa86に進んで、タイマ値Tを所定値(制御周期)αだけ増加して、ステップa86に進み、タイマ値Tが所定時間T1に達したか否かを判定する。タイマ値Tが所定時間T1に達しなければ、ステップa40に戻る。ここで、タイマ値Tが所定時間に達したら、車両が所定時間T1だけ継続して停止していたことになり、電源遮断信号を受信しているか否かが判定される(ステップa90)。電源遮断信号を受信していれば、電源が遮断されている旨をフェイルインジケータ18やハザードランプ19やブザーや音声等により報知し(ステップa92)、電源遮断信号を受信していなければ、電源が遮断されていない旨をフェイルインジケータ18やハザードランプ19やブザーや音声等により報知する(ステップa94)。 【0034】このようにして、車両が衝突した場合には、車両の停止後に、電源(高電圧電源)が遮断されているか否かが報知されるため、乗員や救助者は高電圧電源の回路が遮断されているか否かを認識した上で対応することができ、高電圧電源の回路が遮断されている場合には、漏電のおそれを心配することなく適切な事故処理を速やかに行うことができ、電圧電源の回路が遮断されていない場合には、漏電のおそれを考慮しながらその後の処置を行なうことができる。 【0035】また、自動車の衝突時であって高電圧電源の回路の遮断が実行されていない場合、図示しないリモートコントロールスイッチ(リモコン)により高電圧電源回路の遮断操作を行なうと、リモコン受信機21がこのリモコンからの遮断指令信号を受けて、メインコンタクタ3に高電圧電源の回路の遮断を指令する信号を出力するか、或いは、その他の電源接続スイッチをオフ(電源遮断)にすることで、高電圧電源回路の遮断を実行することができ、救助者は漏電のおそれを心配することなく適切な事故処理を速やかに行うことができる。 【0036】また、自動車の衝突時であって高電圧電源の回路の遮断が実行されていない場合、自動車の乗員が車内電源スイッチ22によって、メインコンタクタ3に高電圧電源の回路の遮断を指令する信号を出力するか、或いは、その他の電源接続スイッチをオフ(電源遮断)にすることで、高電圧電源回路の遮断を実行することができ、自動車の乗員は漏電のおそれを心配することなく適切な事故処理を速やかに行うことができる。 【0037】なお、リモートコントロールスイッチ等により高電圧電源回路の遮断を可能にする所定の条件として、自動車の衝突時であること及び前記高電圧電源の回路の遮断が実行されていないこととともに、車両が停止していること(車速が所定期間0の状態であること)を条件とすることで、退避走行中に高電圧電源の回路が遮断され走行不能となる不具合が回避される。 【0038】一方、車両が衝突したものとの仮判定によりメインコンタクタ3をオフとしてから衝突推定フラグがセットされなければ、車両の衝突検知後(衝突検知センサ11のオン後)衝突推定フラグがセットされない状態で所定時間(ここでは1秒)が経過したか否かを判定する(ステップa100)。そして、車両の衝突検知後所定時間が経過しても衝突推定フラグがセットされなければ、車両の衝突は誤判定であるとしてメインコンタクタ3をオンにして(ステップa110)、ステップa40に戻る。 【0039】このようにして、衝突検知電源遮断ECU13では、衝突検知センサ11から衝突検知情報が入力されれば、車両が衝突したものと仮判定して速やかにメインコンタクタ3をオフとして高電圧電源2の回路5を遮断するので、衝突時に高電圧電源が通電していることによる車両火災や感電等が発生するおそれを未然に回避することができる。 【0040】しかも、車両が衝突したものと仮判定してから、所定時間内に減速度が所定値以上にならない場合には、車両が衝突したものとの仮判定が誤判定であったとして、メインコンタクタ3をオンとして高電圧電源2の回路5が再接続されるので、衝突検知センサ11の誤作動によって高電圧電源の回路が遮断された場合にも、その後の自動車の走行駆動力を確保することができるようになる。 【0041】なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。 【0042】 【発明の効果】以上説明したように、本発明自動車の高電圧系遮断装置(請求項1)によれば、自動車の衝突時に、乗員や救助者は高電圧電源の回路が遮断されているか否かを認識することができ、高電圧電源の回路が遮断されていない場合には漏電のおそれを考慮しながらその後の処置を行なうことができる。したがって、自動車の衝突時に乗員や救助者が速やかに適切な処置が行なえるようになる。 【0043】また、前記自動車の衝突時であって前記高電圧電源の回路の遮断が実行されていない場合に、所定の条件下で手動により高電圧電源の回路を遮断する高電圧系手動遮断手段を設ければ、高電圧系手動遮断手段を通じて手動により確実に高電圧電源の回路を遮断して、漏電による感電のおそれを排除した上で、大きな自由度でその後の処置を行なうことができるようになり、自動車の衝突時における処置を速やか且つ適切に行なえるようになる(請求項2)。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006286 【氏名又は名称】三菱自動車工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区芝五丁目33番8号
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| 【出願日】 |
平成13年6月19日(2001.6.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100092978 【弁理士】 【氏名又は名称】真田 有
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| 【公開番号】 |
特開2003−9304(P2003−9304A) |
| 【公開日】 |
平成15年1月10日(2003.1.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−185495(P2001−185495) |
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