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【発明の名称】 農用作業車
【発明者】 【氏名】森本 琢也
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】吉田 和正
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】永田 康弘
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】三本 松夫
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】越智 竜児
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】走行停止時に、静油圧式無段変速装置を中立状態に、かつ、アクセルを低速位置に戻し操作するための、操作系の簡素化を図ることのできる田植機を提供する点にある。

【解決手段】静油圧式無段変速装置11の変速操作レバー32に連係した第1操作ワイヤー90A、90Bと、アクセル62の調速レバー62Aに連係した第2操作ワイヤー29とを、共通の単一戻し操作ワイヤー30に連動連結するとともに、前記単一戻し操作ワイヤー30をブレーキ操作具55に連係し、この単一戻し操作ワイヤ30の引き操作によって変速操作レバー32が第1操作ワイヤー90A、90Bを介して減速側に戻し操作されるとともに、調速レバー62Aが第2操作ワイヤー29を介して減速側に戻し操作されるように構成してある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行変速装置の変速操作レバーに連係した第1操作ワイヤーと、エンジン用調速機構の調速レバーに連係した第2操作ワイヤーとを、共通の単一戻し操作ワイヤーに連動連結するとともに、前記単一戻し操作ワイヤーを戻し操作機構に連係し、この単一戻し操作ワイヤの引き操作によって変速操作レバーが第1操作ワイヤーを介して減速側に戻し操作されるとともに、調速レバーが第2操作ワイヤーを介して減速側に戻し操作されるように構成してある農用作業車。
【請求項2】 走行変速装置の変速操作レバーと、エンジン用調速機構の調速レバーとを、走行停止用のブレーキ操作具に連係し、このブレーキ操作具へのブレーキ入り操作で前記走行変速装置とエンジン用調速機構を減速側に戻し操作すべく構成してある農用作業車。
【請求項3】 変速操作レバーを設けた運転部における操縦ハンドル近傍に各種操作スイッチを配置するとともに、走行機体に対する平面視において前記操縦ハンドルの環状握り部の外側に、前記各種操作スイッチを配置してある請求項1又は2記載の農用作業車。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、乗用型田植機や乗用型直播機、農用トラクタ等の操作構造であって、走行変速装置とエンジン用調速機構とを減速側に戻し操作するように構成してある農用作業車に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的には、作業車を停止させる操作を行っても、エンジン用調速機構等の設定位置や、走行変速装置の変速位置は必ずしも、操作に対応した位置に切換えられるわけではない。したがって、停止操作を解除すると、作業車が急発進する事態も起こり得ることになっていた。そこで、エンジン調速機構と走行変速装置とを伴に減速側に操作する場合が必要になるが、その場合に、走行変速装置の変速操作レバーとエンジン用調速機構の調速レバーとを減速側に戻し操作するに、夫々、変速操作レバーと調速レバーに連係した操作ワイヤーを、停止操作具に連係する方法が考えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、夫々の操作具に連係された二本のワイヤを前記した停止操作具が設置されている部位まで延出する必要があるために、ワイヤの配置スペースを確保する点や配設作業の手間がかかるとともに、ワイヤ毎に調節操作を必要として調節の為の作業負担が大きくなっていた。
【0004】本発明は上記した欠点を解消し、調節操作を簡単に行える農用作業車を構成することを目的としている。
【0005】農用作業車において、上記操作レバー等を操縦パネルに配置した場合に、操縦パネルに配置するスイッチ類が操縦ハンドルに隠れて見難い場合がある。本発明は農用作業車において、操縦パネルに設けるスイッチ類の配置に工夫を凝らして、視認性を良好にすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】[構成]請求項1にかかる発明の特徴構成は、走行変速装置の変速操作レバーに連係した第1操作ワイヤーと、エンジン用調速機構の調速レバーに連係した第2操作ワイヤーとを、共通の単一戻し操作ワイヤーに連動連結するとともに、前記単一戻し操作ワイヤーを戻し操作機構に連係し、この単一戻し操作ワイヤの引き操作によって変速操作レバーが第1操作ワイヤーを介して減速側に戻し操作されるとともに、調速レバーが第2操作ワイヤーを介して減速側に戻し操作されるように構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0007】[ 作用]単一の戻し操作用のワイヤを設けることによって、その戻しワイヤの一端部に第1、第2操作ワイヤを連動連結するだけでよく、第1、第2操作ワイヤを夫々戻し操作具まで延出して連結するには及ばない。
【0008】[ 効果]これにより、単一の戻しワイヤを配置するだけのスペースと配置に要する作業負担を担えばよく、かつ、調節も第1、第2操作ワイヤ毎に行う必要はなく、単一の戻しワイヤを操作できるだけの調節を行うだけでよく、調節の手間もかからない。
【0009】[構成]請求項2にかかる発明の特徴構成は、走行変速装置の変速操作レバーと、エンジン用調速機構の調速レバーとを、走行停止用のブレーキ操作具に連係し、このブレーキ操作具へのブレーキ入り操作で前記走行変速装置とエンジン用調速機構を減速側に戻し操作すべく構成してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0010】[作用効果]従来は、エンジン調速機構の設定はブレーキ操作とは別に設定されていたので、ブレーキ操作を行うと一旦走行機体は停止するが、ブレーキ操作を解除すると走行機体は進行を開始し、苗補給時等でエンジン調速機構の設定が最高速に設定されている場合には、走行機体が急発進することもある。これに対して、本願発明では、ブレーキ操作によって、走行変速装置とエンジン調速機構の夫々の操作レバーを減速側に戻し操作するので、意識的にそれらの操作レバーを高速側に操作しない限り、走行機体が急発進するようなことはない。また、エンジン調速機構を減速側に操作するので、機体停止時における燃料消費を抑えることができる。
【0011】[構成]請求項3にかかる発明の特徴構成は、変速操作レバーを設けた運転部における操縦ハンドル近傍に各種操作スイッチを配置するとともに、走行機体に対する平面視において前記操縦ハンドルの環状握り部の外側に、前記各種スイッチを配置してある点にあり、その作用効果は次の通りである。
【0012】[作用効果]操縦ハンドル近傍に各種操作スイッチを配置して、操縦ハンドルより大きく手を離すことなく、スイッチ操作が行える利点を備えている。そして、そのスイッチを操縦ハンドルの環状握り部の外側に配置したので、操縦者から見た場合に操縦ハンドルとスイッチとが重なることによって、スイッチが見難いという欠点を解消できた。
【0013】
【発明の実施の形態】図1及び図2に、乗用型作業車の一例としての乗用型田植機の全体が示されている。図3及び図4に示すように、前方下方の左右中央にミッションケース1が前後方向に延出されるように配置され、ミッションケース1の前部下部の右及び左横側部に、前輪支持ケース2が連結されて右及び左方に延出されている(ミッションケース1に対して前輪支持ケース2は昇降及びローリングしない)。前輪支持ケース2の端部の縦軸芯P1周りに支持ケース3が回転自在に支持されて、支持ケース3に右及び左の前輪4が支持されており、右及び左の前輪4が支持ケース3と一緒に縦軸芯P1周りに右及び左に操向操作されるように構成されている。
【0014】図1及び図2に示すように、ミッションケース1の後端の右及び左横側部に、後輪用の右及び左伝動ケース5が、左右方向の軸芯P2周りに独立にサスペンションバネ9を介して上下揺動自在に支持されている。右及び左の伝動ケース5が後方に延出されて、右及び左の伝動ケース5の後部に右及び左の後輪6が支持されており、右及び左の後輪6は操向操作されない。
【0015】次に、苗植付装置41及び苗植付装置41の支持構造について説明する。図1,2,3に示すように、操縦席10下方の支持フレーム7において支持軸8に1本のトップリンク42が上下揺動自在に支持され、支持フレーム7の後部下端に固定された右及び左のブラケットに、右及び左のロアリンク43が上下揺動自在に支持されており、トップリンク42及びロアリンク43の後端に支持部材44が連結されている。単動型の昇降シリンダ45が支持軸8に上下揺動自在に支持され、昇降シリンダ45のシリンダロッド45aが、支持部材44に連結されている。
【0016】図1及び図2に示すように、4条植型式の苗植付装置41が、支持部材44の下部の前後軸芯周りにローリング自在に連結されており、その支持部材44に連結されるフィードケース48、後方に延出された右及び左の植付伝動ケース49、植付伝動ケース49の右及び左側部で回転駆動される植付ケース22、植付ケース22に支持された一対の植付アーム50、4つの苗のせ面を備えて左右方向に往復横送り駆動される苗のせ台51、上下動自在に支持された接地フロート52等を備えて構成されている。
【0017】次に、エンジン16及び静油圧式無段変速装置11の付近の構造について説明する。図1及び図4に示すように、斜め上方前方に向くエンジン支持フレーム14がミッションケース1の前部に連結されており、略水平なエンジン支持台15がエンジン支持フレーム14に連結されている(図4参照)。エンジン16のクランクケース16aがエンジン支持台15に支持されて、エンジン16の出力軸16cが左右方向に向いて左向きに突出しており、エンジン16のシリンダ16bが斜め後方上方に向くように傾斜して配置されている。
【0018】図4に示すように、エンジン16の出力軸16cに出力プーリー18が固定され、エンジン16の後方に位置する変速装置としての静油圧式無段変速装置11の入力軸11aに入力プーリー12が固定され、出力プーリー18と入力プーリー12とに亘って伝動ベルト19が巻回されている。エンジン支持フレーム14の横軸芯P3周りにテンションアーム20が揺動自在に支持され、テンションアーム20の先端にテンションプーリー20aが備えられている。
【0019】次に、右及び左の前輪4への伝動系について説明する。図3に示すように、静油圧式無段変速装置11からギヤ式変速機構Aを介して中継用の円筒軸70に動力伝達するとともに、円筒軸70内に右前輪伝動軸68Bを内装し、その右前輪伝動軸68Bと突き合わせ状態で左前輪伝動軸68Aを配置し、右及び左の前輪伝動軸68B、68Aの突き合わせ部分に、前輪デフ機構69が備えられている。前輪デフ機構69の外ケース69aに連結された円筒軸70が、右の前輪伝動軸68Bに相対回転自在に外嵌されており、円筒軸70の右端にデフロック機構71を装備してある。
【0020】次に、右及び左の後輪6への伝動系について説明する。図1及び図3に示すように、円筒軸70にスプロケット80が固定され、ミッションケース1の内部において右及び左の後輪伝動軸79の突き合わせ部分に、スプロケット81が相対回転自在に外嵌されており、スプロケット80,81に亘り伝動チェーン82が巻回されている。右及び左のシフト部材83がスプライン構造にて右及び左の後輪伝動軸79に一体回転及びスライド自在に外嵌され、右及び左の後輪伝動軸79とミッションケース1の内面との間に複数の摩擦板84が配置されており、スプロケット81と右及び左のシフト部材83との間で、右及び左のサイドクラッチ86が構成され、右及び左のシフト部材83と摩擦板84との間で、右及び左のサイドブレーキ87が構成されている。
【0021】前記したスプロケット80,81の中間部に中間軸92を配置するとともに、中間軸92に回転自在に支持されたスプロケット93が、伝動チェーン82に巻回経路の内側から咬合しており、中間軸92を制動可能なブレーキ54が形成されている。以上の構造により、ブレーキ54を制動側に操作することにより、中間軸92及びスプロケット93、伝動チェーン82、を介して前輪4及び後輪6に制動が掛かる。
【0022】次に、静油圧式の無段変速装置11を操作する変速操作レバー32の構造について説明する。図4及び図5に示すように、ボンネット75内に設置される後フレーム24の左の横部分24aに支持ブラケット33が固定されており、支持ブラケット33に操作軸34が自身の軸芯周りに回転自在に支持されている。静油圧式の無段変速装置11は中立位置を挟んで前進側及び後進側に無段階に変速可能に構成されており、静油圧式の無段変速装置11を操作するトラニオン軸11bに接続された操作軸35が、上方に延出されている。後フレーム24の左の横部分24aに固定されたブラケット36に、操作軸35の上部が回転自在に支持されて、操作軸34の端部34aが下向きに折り曲げられており、操作軸35の上端に固定されたアーム35aに、操作軸34の端部34aが係合している。
【0023】図4及び図5に示すように、側面視で扇型の操作板37が操作軸34に固定されており、操作板37の軸芯P5周りに変速操作レバー32が揺動自在に支持され、変速操作レバー32を図10の紙面右方(左横側)に付勢するバネ38が取り付けられている。操作板37の外周部に多数の凹部が形成されており、後フレーム24の左の横部分24aに板バネ39が固定され、板バネ39の先端のローラー39aが操作板37の凹部に入り込むように構成されている。
【0024】図4、図5、図6に示すように、後フレーム24の左の横部分24aにレバーガイド40が固定され、中立位置N、前進領域F及び後進領域Rにより形成されたクランク状の開口部40aがレバーガイド40に備えられて、変速操作レバー32がレバーガイド40の開口部40aに挿入されている。この場合、前進領域Fが前方側に配置されて、後進領域Rが後方側(運転座席側)に配置され、前進領域Fに対して後進領域Rが操縦ハンドル89側に位置するように配置されている。
【0025】次に、ブレーキ操作具としてのブレーキペダル55と走行変速装置としての静油圧式無段変速装置11及びエンジン用調速機構62との連係について説明する。図8〜図10に示すように、運転部の操縦フロアにおける右側にブレーキペダル55を横軸芯P7回りで回動自在に支持し、ブレーキペダル55と一体揺動する駆動揺動アーム56を介してブレーキ54の操作アーム58に連動連係してある。ブレーキペダル55はバネ59によって待機姿勢に付勢されている。その連係構造は、次のようなものである。駆動揺動アーム56に横軸芯回りで回転自在な回転ボス63を取付けるとともに、この回転ボス63に横軸芯に直交する半径方向に沿った貫通孔を形成し、その貫通孔に連係ロッド64を貫通させ、ブレーキペダル55への踏込み操作で駆動揺動アーム56、連係ロッド64、操作アーム58を介して、ブレーキ54を入り作動させるように構成してある。連係ロッド64の突出部に装着されている付勢バネ65はストローク吸収用である。
【0026】ブレーキペダル55に連動連係される変速操作レバー32の連係構造について説明する。図8に示すように、レバーガイド40に前後一対のブラケット40A,40Bとを立設するとともに、そのブラケット40A、40Bに対して夫々、変速操作レバー32に連係される前側レリーズワイヤ90Aと後側レリーズワイヤ90Bのアウタ端を固定している。ブラケット40A、40Bからレバーガイド40の内側に突出したレリーズワイヤ90A、90Bのインナーワイヤは夫々前後より変速操作レバー32に連係されている。
【0027】前側レリーズワイヤ90Aと後側レリーズワイヤ90Bとのアウタ他端部は一体に接合されて連結ホルダー57に装着されている。一方、エンジン用調速機構62には調速レバー62Aが設けてあり、この調速レバー62Aに対してブレーキペダル55に連係するレリーズワイヤ29が連係してある。更に、ブレーキ54の駆動揺動アーム56に対してもレリーズワイヤ30が連係してあり、両レリーズワイヤ29,30の他端アウタ部は、共通のアウタ受け91に取付け固定してある。
【0028】変速操作レバー32に連係されている前後レリーズワイヤ90A,90Bの延出端同士を連結ホルダー57に一体に纏め、その連結ホルダー57より延出されるレリーズワイヤ66のインナーワイヤ66Aと、エンジン用調速機構62の操作アーム62Aに連係されたレリーズワイヤ29のアウタ端より突出するインナーワイヤー29Aと、ブレーキ54の駆動揺動アーム56に連係されたレリーズワイヤ30のアウタ端より突出するインナーワイヤー30Aを、一箇所に纏め、それらインナーワイヤ66A、29A、30Aを連結具31に取付け固定して、連動して作動するように構成する。
【0029】以上のような構成より、図8に示すように、変速操作レバー32が中立位置にある状態では、ブレーキペダル55は操作待機位置にある。駆動揺動アーム56に連係されたインナーワイヤ30Aの先端連係部は駆動揺動アーム56との連係部位より僅かに突出した状態にあり、ブレーキペダル56と変速操作レバー32との連係はインナーワイヤ30Aが引き操作されても、直ぐには連係されない状態にある。一方、エンジン用調速機構62の調速レバー62Aは低速位置にある。
【0030】次に、図9に示すように、変速操作レバー32を前進側に操作すると、後側レリーズワイヤ90Bのインナーワイヤが引き操作されて、連係具31が引き操作され、引き続いて両インナーワイヤ29A、30Aが引き操作される。それによって、調速レバー62Aを高速状態に切換えるとともに、インナーワイヤ30Aを駆動揺動アーム56との連係位置まで引き寄せ、ブレーキペダル55と変速操作アーム32との連係を戻すように構成してある。
【0031】以上のように、変速操作アーム32を前進側のみならず後進側に操作した状態で、ブレーキペダル55を踏込み操作すると、インナーワイヤ30Aが引き操作されて連結具31を介してインナーワイヤー66Aを引き操作する。そうすると、変速操作レバー32が前進操作位置Fに操作されていれば、後側のレリーズワイヤー90Bのインナーワイヤが引き操作されて変速操作レバー32を中立位置Nに引き戻す。反対に、変速操作レバー32が後進操作位置Rに操作されていれば、前側のレリーズワイヤー90Aのインナーワイヤが引き操作されて変速操作レバー32を中立位置Nに引き戻す。この場合に反対側のインナーワイヤは弛みを生じるだけである。
【0032】変速操作レバー32が引き戻し操作されると同時に、エンジン用調速機構62の調速レバー62Aに連係されたレリーズワイヤ29のインナーワイヤも連結具31とともに引き操作されるので図面上で下方に移動し、緩みを生ずるので、付勢バネによって調速レバー62Aが引き操作されて、エンジン用調速機構62が低速側に減速される。
【0033】以上、ブレーキペダル55への操作に連動して、静油圧式無段変速装置11を中立状態にして、走行を停止させるとともに、エンジン出力を抑える構成を採ることができる。ここに、変速操作レバー32に連係されたレリーズワイヤー90A、90Bを第1操作ワイヤーと、エンジン用調速機構62の調速レバー62Aに連係されたレリーズワイヤー29を第2操作ワイヤーと、ブレーキペダル55に連係されたレリーズワイヤ30を単一の戻しワイヤーと称する。また、ブレーキペダル55を戻し操作機構と称する。
【0034】変速操作レバー32を設けた運転部における操縦ハンドル近傍における各種操作スイッチの配置構造について説明する。エンジン16を覆うエンジンボンネット75の上面に操縦パネル76を設けて、各種センサの検出状況を表示するとともに、操縦ハンドル89を挟んで左側に変速操作レバー32と右側に昇降レバー60を配置し、更に、操縦ハンドル89の後側にはエンジンキースイッチ72、警報停止スイッチ73、及び、コンビネーションスイッチ74を配置してある。これら3つのスイッチ72,73,74は、操縦ハンドル89の環状握り部89Aより外側に位置する状態に設けてあるので、図1に示すように、運転者の目線aが環状握り部89Aで遮られることがなく、スイッチ類を視認することが容易になる。尚、請求項3の記載で「走行機体に対する平面視において前記操縦ハンドル89の環状握り部89Aの外側に、前記各種操作スイッチ72を配置してある」と記載しているが、この表現は、操縦ハンドル89を所謂真上より見た場合には、環状握り部89Aに隠れる場合であっても、図1に示すように、操縦席10に着座した操縦者から見て、各種スイッチ72,73,74が操縦ハンドル89の環状握り部89Aの外側に位置する状態も含まれるものとする。
【0035】[発明の実施の別形態]
(1) 変速操作レバー32とエンジン用調速機構62を減速側に戻し操作する機構としてブレーキ操作具55を選定したが、専用の操作具を設定してもよい。
(2) 本発明は乗用型田植機ばかりではなく、苗植付装置41に代えて直播装置を連結した乗用型直播機や、苗植付装置41に代えて薬剤散布装置を連結した乗用型水田管理機にも適用できる。走行変速装置としては、ギヤ変速装置とともに、静油圧式の無段変速装置11に代えて、ベルト式の無段変速装置やトロコイド式の無段変速装置を使用してもよい。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成14年2月19日(2002.2.19)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2003−237423(P2003−237423A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−41348(P2002−41348)