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【発明の名称】 インストルメントパネル
【発明者】 【氏名】若林 孝晴
【住所又は居所】東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソニックカンセイ株式会社内

【氏名】小笠原 武
【住所又は居所】東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソニックカンセイ株式会社内

【氏名】大橋 利男
【住所又は居所】東京都中野区南台5丁目24番15号 カルソニックカンセイ株式会社内

【要約】 【課題】ドア開口から室内への挿入性を向上すると共に搭載後の補修性を向上した自動車用インストルメントパネルを提供する。

【解決手段】ステアリングメンバ11に固設可能なると共に予め補機部品21が支持されてなる構造体31及び該構造体31を覆うカバー41により予め組み立てられてなると共に前記構造体31及びカバー41全体の前後幅がドア開口4の前後幅より小さなモジュールインスト2と、該モジュールインスト2の前端部42及びカウルボックス16の上側縁部16a間に着脱自在に架橋されてなるガーニッシュモールディング3とより構成され、モジュールインスト2とガーニッシュモールディング3との組み立て後の前後幅がドア開口4の前後幅より大きくなるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ステアリングメンバに固設可能なると共に予め補機部品が支持されてなる構造体及び該構造体を覆うカバーにより予め組み立てられてなると共に前記構造体及びカバー全体の前後幅がドア開口の前後幅より小さなモジュールインストと、該モジュールインストの前端部及びカウルボックスの上側縁部間に着脱自在に架橋されてなるガーニッシュモールディングとより構成されていることを特徴とするインストルメントパネル。
【請求項2】 請求項1に記載のインストルメントパネルであって、前記ガーニッシュモールディングには、デフロスタ吹き出し口及びサイドデフロスタ吹き出し口が形成されてなることを特徴とするインストルメントパネル。
【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のインストルメントパネルであって、前記ガーニッシュモールディングの後端部は、前記モジュールインストのカバーの前端部に対して上側から覆うようにして支持されてなることを特徴とするインストルメントパネル。
【請求項4】 請求項1乃至3の何れか1項に記載のインストルメントパネルであって、前記構造体は、空調装置に結合されてなるダクト体と、該ダクト体に囲繞されたボックスとを少なくとも有する合成樹脂により一体に形成されてなることを特徴とするインストルメントパネル。
【請求項5】 請求項1乃至4の何れか1項に記載のインストルメントパネルであって、前記モジュールインストとガーニッシュモールディングとの組み立て後の前後幅が、前記ドア開口の前後幅より大きくなるものであることを特徴とするインストルメントパネル。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用インストルメントパネルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車用インストルメントパネルとしては、特開昭63−251380号公報或いは特開平11−254998号公報に示すように、インストルメントパネルの上側前縁部に設けた複数の取付け部を自動車の車体を構成するカウルボックスの上側縁部に設けたインストブラケットにボルトなどで締結支持すると共にインストルメントパネルの下側左右端部に設けた取付け部を自動車の車体を構成するステアリングメンバにボルトなどで締結支持することによって、エンジンコンパートメントに組み付けられるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従来例の構成では、インストルメントパネルを構成する部材の前後幅寸法が大きい場合、例えばステアリングコラムなどの補機部品を予めインストルメントパネルに支持した所謂モジュールインストの場合、ドアの開口に干渉させず室内へ入れることが困難になるおそれがある。これはセット治具によって室内に挿入する場合には顕著な課題となる。また、インストルメントパネルが上側から下側まで一様にカバーで覆われてなる場合、自動車の車体にインストルメントパネルを搭載後にインストルメントパネルの内側の部材を交換等の必要が生じた場合、カバーで覆われていることで、インストルメントパネル全体を再度降ろさなければならないなど補修性が損なうおそれがある。
【0004】そこで、本発明は、ドア開口から室内への挿入性を向上すると共に搭載後の補修性を向上した自動車用インストルメントパネルを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、ステアリングメンバに固設可能なると共に予め補機部品が支持されてなる構造体及び該構造体を覆うカバーにより予め組み立てられてなると共に前記構造体及びカバー全体の前後幅がドア開口の前後幅より小さなモジュールインストと、該モジュールインストの前端部及びカウルボックスの上側縁部間に着脱自在に架橋されてなるガーニッシュモールディングとより構成されてなる。
【0006】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガーニッシュモールディングには、デフロスタ吹き出し口及びサイドデフロスタ吹き出し口が形成されてなる。
【0007】請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のガーニッシュモールディングの後端部は、前記モジュールインストのカバーの前端部に対して上側から覆うようにして支持されてなる。
【0008】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の構造体は、空調装置に結合されてなるダクト体と、該ダクト体に囲繞されたボックスとを少なくとも有する合成樹脂により一体に形成されてなる。
【0009】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の前記モジュールインストとガーニッシュモールディングとの組み立て後の前後幅が、前記ドア開口の前後幅より大きくなるものである。
【0010】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、車体への組立前はドア開口の前後幅より小さなモジュールインストのみなので、ドア開口から室内へのインストルメントパネルの挿入性を向上することができる。また、前記ガーニッシュモールディングが、モジュールインストの前端部及びカウルボックスの上側縁部間に着脱自在に架橋されてなるので、車体へのインストルメントパネル搭載後に補修の必要性が生じた場合、ガーニッシュモールディングを外すだけでカバーの裏側が露出するので、インストルメントパネルを外さなくても補修できることになり、補修性を向上した。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、一枚のガーニッシュモールディングに、デフロスタ吹き出し口及びサイドデフロスタ吹き出し口が形成されてなるので、他の部品を必要としない分製造原価が安価になる。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載の発明の効果に加えて、ガーニッシュモールディングの後端部は、前記モジュールインストのカバーの前端部に対して上側から覆うようにして支持されてなるので、ガーニッシュモールディングの支持時は上側からたたき込むことで可能である。
【0013】請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れか1項に記載の発明の効果に加えて、前記構造体は、空調装置に結合されてなるダクト体と、該ダクト体に囲繞されたボックスとを少なくとも有する合成樹脂により一体に形成されてなるので、強度が増し、構造体が合成樹脂であるにも関わらず、様々な補機部品を支持可能である。
【0014】請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れか1項に記載の発明の効果に加えて、前記モジュールインストと前記ガーニッシュモールディングとは、車体への組み立て後に、その前後幅が、ドア開口の前後幅より大きくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図1乃至図5に基づいて説明する。
【0016】符号1は、自動車用インストルメントパネルであり、該自動車用インストルメントパネル1は、モジュールインスト2とガーニッシュモールディング3とより構成され、前記モジュールインスト2とガーニッシュモールディング3との組み立て後の前後幅寸法がドア開口4より大きくなるものである。該ドア開口4は、図示しない周知のドアが開閉されるために車体に形成された開口のことで、フロントピラー6,アッパサイドレール7、センターピラー8、サイドシル9そしてフロントピラーロアパネル10とよりなる構成部材により形成されてなる。
【0017】前記モジュールインスト2は、ステアリングメンバ11に固設可能なると共に予め補機部品21が支持されてなる構造体31と、該構造体31を覆うカバー41とにより予め組み立てられてなると共に前記構造体31及びカバー41全体の前後幅寸法がドア開口4の前後幅寸法より小さい。
【0018】前記ステアリングメンバ11は、前記フロントピラーロアパネル10、10間に架橋される長さの中空丸棒状に形成されてなり、その両端部11a,11bには、ブラケット12、13が溶接により支持され、前記ブラケット12、13は、前記フロントピラーロアパネル10に図示しないボルトなどで締結支持されてなる。符号14は、上端部が該ステアリングメンバ11の左右略中央部に固設され、下端部が車体の床のトンネル15にボルトなどにより締結支持されることで、前記ステアリングメンバ11を下側から支えているステイである。符号18は、周知のカウルボックス16の上側縁部16aに前記ステアリングメンバ11を上側から支持するブラケットである。
【0019】前記モジュールインスト2の「前端部」であるカバー41の前端部42と、前記カウルボックス16の上側縁部16a間には、前記ガーニッシュモールディング3が、上側UPから覆うように着脱自在に架橋されてなる。即ち、前記カバー41の前端部42及びカウルボックス16の上側縁部16aには、それぞれ係合部43、17が複数形成されてなり、前記ガーニッシュモールディング3の図示しないボスを該係合部43,17に係合することで、支持されてなる。該係合部43,17には、ボスを狭持するスプリング状のストッパ(図示省略)が配されている。
【0020】前記ガーニッシュモールディング3は、平板状に形成されてなる合成樹脂製の本体51よりなり、該本体51の前側FRの前端部52には、デフロスタ吹き出し口53が形成されてなり、前記本体51の後ろ側RRの後端部58は前記カバー41の前端部42の上側UPから乗るようにして配されてなる。前記本体51の左右の両端部の後側RRには、迫り出した部材54が形成されてなる。該せり出し部材54には、サイドデフロスタ吹き出し口55が形成されてなる。前記ガーニッシュモールディング3の裏側には、フロントデフノズル56とサイドデフノズル57とが支持されていて、前記デフロスタ吹き出し口53には、前記フロントデフノズル56が連通され、前記サイドデフロスタ吹き出し口55には、前記サイドデフノズル57が連通されている。また、必要に応じ、前記ガーニッシュモールディング3の裏面側に、ヘッドアップディスプレイユニット、ヘッドアップディスプレイコントローラ、ユニット一体ETCアンテナ等の電子機器を装着することが可能である。
【0021】前記構造体31は、自動車の左右中央に配されてなる空調装置5の中央ベント吹き出し口61及び左右ベント吹き出し口62,62に中央開口32a及び左右開口32b,32bにより連通した台座部32と、該台座部32を介して空調装置5の中央ベント吹き出し口61及び左右ベント吹き出し口62,62に連通した中央ベント吹き出し口33及び左右ダクト体34,35の連結された中央部材36と、該中央部材36及び自動車の左右端部までに延在されてなる中空状のダクト体34、35により囲繞されてなるボックス36、37と、左側のダクト37の後ろ側RRに形成されてなるエアバッグ収納庫38と、下端部が前記中央部材36を介して前記空調装置5の中央デフ吹き出し口63に連通され且つ上端部が前記フロントデフノズル56に連通されてなる通風路39とより合成樹脂材により一体に形成されてなる。前記ダクト体34,35は、補強部材として形成されているので、カバー41の前端部42の支持剛性が向上し、ガーニッシュモールディング3を上側UPからの装着時に影響を受けない。
【0022】前記カバー41は、前記前端部42が形成された平面状の上側部材44と、乗員に対向する側の縦面状部材45とよりなり、上側部材44には、前記ボックス36、37の開口を開閉する蓋体46,47と、前記補記部品21のセンターモニター22の露出した開口48aを有すると共にナビゲーションや文字通信などのセンターモニター22を内蔵するモニター収納部48と、前記蓋体46の後ろ側RR(手前側)に配された計器49と、前記サイドデフロスタ吹き出し口55に連通するための開口50とが形成されてなる。
【0023】前記空調装置5は、エバポレータ、ヒーターなど周知の空気温度調整手段を内蔵したハウジング64と、該ハウジング64の上側UP且つ後ろ側RRに配された中央ベント吹き出し口61及び左右ベント吹き出し口62,62と、同じく前記ハウジング64の上側UPに配された中央デフ吹き出し口63とよりなる。符号65は、室内空気取り入れ口で、図5は、該室内空気取り入れ口65が開いた状態を示す。符号66は、前記ステアリングメンバ11を下側LWRから囲繞する凹部で、前記中央ベント吹き出し口61及び左右ベント吹き出し口62,62と、前記中央デフ吹き出し口63とによる立ち上げ壁67、68及び前記中央デフ吹き出し口63の立ち上げ壁68から迫り出したブラケット69、69により前記ステアリングメンバ11の上側UPを囲繞する。
【0024】前記台座部32の後ろ側RRには、第1,第2支持部材71、72が一体に形成されてなり、第1支持部材71には、補記部品21の1つである図示しない周知の自動変速機を操作可能なる操作手段24が支持され、前記第2支持部材72と前記空調装置5のハウジング64の後ろ側RRの面に支持されたブラケット69との間に、支持手段76により補記部品21の1つであるオーディオ25,通信機器26が支持されている。
【0025】前記補記部品21としては、この他にステアリングメンバ11に支持されてなるステアリングコラム23やエアバッグ収納庫38に収納されてなるエアバッグ27などがある。
【0026】次に、車両への搭載方法を説明する。まず、モジュールインスト2を図示しない治具に支持させる。その状態のモジュールインスト2及び支持治具の前後幅寸法は、ドア開口4の前後幅寸法より小さくなるようにしてあるので、ドア開口4よりそのまま車両内に投入し、モジュールインスト2を車両内の所定位置に取付ける。該取付後、支持治具は車両外に搬出させる。次に、ガーニッシュモールディング3をモジュールインスト2の前端部42の係合部43及びカウルボックス16の上縁部16aの係合部17それぞれに上側UPから架橋して取付ける。
【0027】この実施形態は、以上よりなるから、次に作用を説明する。
【0028】車両への組立前はドア開口4の前後幅より小さなモジュールインスト2のみなので、ドア開口4から室内へのインストルメントパネル1の挿入性を向上することができる。また、前記ガーニッシュモールディング3が、モジュールインスト2のカバー41の前端部42及びカウルボックス16の上側縁部16a間に着脱自在に架橋されてなるので、車体へのインストルメントパネル1の搭載後に補修の必要性が生じた場合、ガーニッシュモールディング3を外すだけでカバー41の裏側及びモジュールインスト2の車両前方部位が露出するので、インストルメントパネル1、つまりカバー41を外さなくても補修できることになり、補修性を向上した。
【0029】一枚のガーニッシュモールディング3に、デフロスタ吹き出し口53及びサイドデフロスタ吹き出し口55が形成されてなるので、他の部品を必要としない分製造原価が安価になる。
【0030】前記ガーニッシュモールディング3の本体51の後端部51aは、前記モジュールインスト2のカバー41の前端部42に対して上側UPから覆うようにして支持されてなるので、ガーニッシュモールディング3の本体51の支持時は上側UPからたたき込むことで可能である。
【0031】前記モジュールインスト2の構造体31は、空調装置5に結合されてなるダクト体34,35と、該ダクト体34,35に囲繞されたボックス36,37とを少なくとも有する合成樹脂により一体に形成されてなるので、強度が増し、構造体31が合成樹脂であるにも関わらず、様々な補機部品21を支持可能である。
【0032】インストルメントパネル1の色調デザインにおいて、インストルメントパネルのカバー41の上面と手前側の面とを分割したことにより、ツートンカラー(例えば、上面は光が反射しずらい色とし、手前側は明るい色にするなど)の組み合わせが可能となる。また、形状違いとすることで、さまざまな組み合わせが可能となり、車種間での部品の共用化が可能となる。
【出願人】 【識別番号】000004765
【氏名又は名称】カルソニックカンセイ株式会社
【住所又は居所】東京都中野区南台5丁目24番15号
【出願日】 平成14年2月21日(2002.2.21)
【代理人】 【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和 (外7名)
【公開番号】 特開2003−237415(P2003−237415A)
【公開日】 平成15年8月27日(2003.8.27)
【出願番号】 特願2002−45085(P2002−45085)