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【発明の名称】 変速操作装置
【発明者】 【氏名】平岡 実
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】安藤 勝
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【氏名】高尾 吉郎
【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内

【要約】 【課題】走行用の無段変速装置を設定前進低速度より低速側に操作しにくい変速操作装置を、無段変速装置の操作部を中立位置に位置決めする手段を利用して構造簡単に得る。

【解決手段】変速レバーに連動連結している無段変速装置の操作部9dにカムボール33を設け、無段変速装置のケーシング9cの外面側にカムフォロワ部材31を固設してある。操作部9dが中立位置nに操作されると、カムボール33がカムフォロワ部材31の中立凹部35に入り込み、カムボール33とカムフォロワ部材31とが係合して操作部9dを中立位置nに位置決めする。操作部9dが前進側の設定低速位置f0より低速側になると、カムボール33がカムフォロワ部材31の傾斜カム面36に対接し、傾斜カム面36がカムボール33にカム作用して操作部9dを設定低速位置f0に移動付勢する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 走行装置を駆動する無段変速装置の操作部に連動連結されている変速レバーを備えている変速操作装置であって、変速レバーによる前記操作部の操作に連動して相対移動するカム体とカムフォロワ部材とを備え、前記カムフォロワ部材に、中立凹部及びこの中立凹部に隣接している傾斜カム面を設けるとともに、前記カム体が前記中立凹部に係入すると、カム体とカムフォロワ部材との係合によって操作部が中立位置に位置決めされるように構成し、前記カム体が前記傾斜カム面に対接すると、傾斜カム面によるカム作用によって変速レバーが設定前進低速位置に移動するべく付勢されるように構成してある変速操作装置。
【請求項2】 前記無段変速装置の変速後の出力を作業部に伝達するように構成して、変速レバーによって走行装置と作業部を同調させて変速操作するように構成してある請求項1 記載の変速操作装置。
【請求項3】 前記カム体と前記カムフォロワ部材とは、前記設定前進低速位置以上の高速側では離間するように構成してある請求項1又は2記載の変速操作装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行装置を駆動する無段変速装置の操作部に連動連結されている変速レバーを備えている変速操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえばコンバインにおいて、走行装置を駆動する無段変速装置の変速後の出力が刈取部に伝達されるように構成し、無段変速装置を変速操作して走行装置の駆動速度を変更すると、走行装置に同調させて刈取部も変速でき、走行速度の割には刈取部の駆動速度が遅くなるとか速くなって植立穀稈の押し倒しや千切れなどの刈取り不良が発生することを回避しながら作業できるようにされることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した如く無段変速装置の変速操作によって走行装置と刈取部とを同調させて変速できるように構成した場合、無段変速装置を極低速の速度状態に容易に維持することが可能になっていると、作業時に、無段変速装置をその低速状態に維持する変速操作が行なわれる事態が発生しやすくなる。すると、走行装置の変速に同調して刈取部の駆動速度も低速になることから、刈取り対象穀稈の種類とか植立具合などによっては、押し倒しや切断不良などが発生しやすくなる。
【0004】本発明の目的は、無段変速装置が使用回避を図りたい低速の速度状態にして使用されることを構造簡単に回避できる変速操作装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0006】〔構成〕走行装置を駆動する無段変速装置の操作部に連動連結されている変速レバーを備えている変速操作装置において、変速レバーによる前記操作部の操作に連動して相対移動するカム体とカムフォロワ部材とを備え、前記カムフォロワ部材に、中立凹部及びこの中立凹部に隣接している傾斜カム面を設けるとともに、前記カム体が前記中立凹部に係入すると、カム体とカムフォロワ部材との係合によって操作部が中立位置に位置決めされるように構成し、前記カム体が前記傾斜カム面に対接すると、傾斜カム面によるカム作用によって変速レバーが設定前進低速位置に移動するべく付勢されるように構成してある。
【0007】〔作用〕変速レバーを操作して無段変速装置の操作部が中立位置になると、カム体がカムフォロワ部材の中立凹部に係入してカム体とカムフォロワ部材とが係合し合い、この係合によって操作部が中立位置に位置決めされる。これにより、無段変速装置が静油圧式の如く中立位置に操作された操作部が振動しやすいものであっても、操作部を中立位置に安定的に保持できる。
【0008】変速レバーが前記設定前進低速位置に操作されたときに無段変速装置がなる速度状態と、使用されることを回避したい無段変速装置の速度状態とを考慮して前記設定前進低速度位置として適切な速度位置を設定すれば、この設定前進低速位置よりも低速の前進位置に変速レバーを操作して無段変速装置を使用回避を図りたい速度状態に維持しようとしても、カム体がカムフォロワ部材の傾斜カム面に対接して傾斜カム面によるカム作用によって変速レバーが設定前進低速位置に移動するように付勢される。これにより、変速レバーを前記設定前進低速位置より低速側の操作位置に停止させにくくなり、変速レバーを設定前進低速位置よりも低速の操作位置に保持させて無段変速装置が使用回避を図りたい速度状態に維持されることを回避しやすくなる。
【0009】〔効果〕従って、無段変速装置を使用回避を図りたい低速の速度状態に維持されにくいようにし、たとえば冒頭に記した如く無段変速装置の変速後の出力が刈取部に伝達されるように構成したコンバインにおいて、刈取部を不適切な低速度で駆動しながら走行して刈取り不良が発生することになる作業が行なわれにくいようにするなど、変速操作の牽制を適切に行える。しかも、カム体とカムフォロワ部材とによって無段変速装置を中立状態に安定的に維持させるための手段を変速操作の牽制手段に利用して構造面やコスト面で有利に得られる。
【0010】請求項2による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0011】〔構成〕請求項1による発明の構成において、前記無段変速装置の変速後の出力を作業部に伝達するように構成して、変速レバーによって走行装置と作業部を同調させて変速操作するように構成してある。
【0012】〔作用〕変速レバーが前記設定前進低速位置に操作されたときに現出される作業部の駆動速度と、使用されることを回避したい作業部の駆動速度とを考慮して前記設定前進低速度位置として適切な速度位置を設定すれば、この設定前進低速位置よりも低速の前進位置に変速レバーを操作して無段変速装置を作業部の駆動速度が使用回避を図りたいものになる速度状態に維持しようとしても、カム体がカムフォロワ部材の傾斜カム面に対接して傾斜カム面によるカム作用によって変速レバーが設定前進低速位置に移動するように付勢される。これにより、変速レバーを設定前進低速位置よりも低速の操作位置に停止させにくくなり、無段変速装置を作業部の駆動速度が作業に不適切な低速になる速度状態に維持しながら作業走行されることを回避しやすくなる。そして、前記設定前進低速位置以上の高速側においては、変速レバーによって無段変速装置を変速操作して走行装置の駆動速度を変更すれば、この走行装置の変速に同調して刈取部の駆動速度も変化し、走行速度を変更するしないにかかわらず、作業部を走行速度に適応した駆動速度で駆動させながら作業走行できる。
【0013】〔効果〕従って、走行速度を変更しても作業部が走行装置に同調して変速する状態で作業走行できるとともに、作業部の駆動速度が作業に不適切な低速になる状態で作業走行されることを回避でき、たとえば穀稈が押し倒されるとか千切れるなどの処理不良を極めて発生しにくくしながら作業できる。
【0014】請求項3による発明の構成、作用、効果はつぎのとおりである。
【0015】〔構成〕請求項1又は2による発明の構成において、前記カム体と前記カムフォロワ部材とは、前記設定前進低速位置以上の高速側では離間するように構成してある。
【0016】〔作用〕カム体とカムフォロワ部材とが、前記設定前進低速位置以上の高速側でも接触するものであると、設定前進低速位置以上の高速側で変速操作する場合、カム体とカムフロワ部材との相対摺動による操作抵抗を受けながら変速レバーを操作することになるが、前記設定前進低速位置以上の高速側では離間しいているものだから、設定前進低速位置以上の高速側では、カム体とカムフォロワ部材とに起因する操作抵抗を受けないで変速レバーを操作できる。
【0017】〔効果〕従って、前記設定前進低速位置以上の高速側では、カム体とカムフォロワ部材とに起因する操作抵抗を受けない分、軽く変速操作できる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に示すように、左右一対のクローラ式走行装置1によって自走する走行機体の機体フレーム2の前端側に、植立穀稈を引起装置3aによって引起こし処理するとともにバリカン形の刈取装置3bによって刈取り処理する刈取部3のフレーム3cの基端側を回動自在に連結するとともに、この刈取部フレーム3cにリンク機構を介してシリンダが連結しているリフトシリンダ4によって刈取部フレーム3cを上下に揺動操作して刈取部3を昇降操作するように構成し、刈取部3の穀稈搬送装置3dからの刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置5、及び、脱穀装置5からの脱穀粒を貯留する穀粒タンク6を走行機体に設けて、稲・麦などを収穫するようにコンバインを構成してある。
【0019】走行機体の原動部に設けたエンジン7の駆動力を走行装置1及び刈取部3に図2に示す伝動構造によって伝達するように構成してある。すなわち、エンジン7の出力軸7aを伝動ベルト利用の伝動機構8によって無段変速装置9の入力軸9aに連動させ、この無段変速装置9の出力軸9bにギヤ機構10を介して連動している伝動軸11を、ミッションケース12から外部に突出している端部で伝動ベルト利用の伝動機構13によって刈取部3の駆動軸3eに連動させてある。前記伝動軸11に走行用副変速装置14を介して連動しているセンタギヤ15に左走行装置用の操向クラッチ16を介して左側の走行装置1のクローラ駆動軸1aを、右走行装置用の操向クラッチ16を介して右側の走行装置1のクローラ駆動軸1aをそれぞれ連動させるようにしてある。
【0020】つまり、エンジン7からの駆動力を入力して無段階に変速して出力する無段変速装置9によって副変速装置14及び操向クラッチ16を介して左右の走行装置1,1を駆動し、無段変速装置14による変速後の出力を刈取部3の刈取部駆動軸3eに伝達して刈取部3の引起装置3a、刈取装置3b及び穀稈搬送装置3dのそれぞれを駆動するように構成し、無段変速装置9を変速することにより、左右の走行装置1,1を変速できるとともに両走行装置1,1に同調させて刈取部3を変速することができ、図5に示す如く走行速度Vを増速方向に変更すると、これに伴って刈取部3の引起装置3a、刈取装置3c及び穀稈搬送装置3dの駆動速度KVも増速方向に変化し、走行速度Vを減速方向に変更すると、これに伴って刈取部3の前記駆動速度KVも減速方向に変化するようにしてある。
【0021】前記無段変速装置9は、前記入力軸9aが入力軸となっているアキシャアル形で可変容量形のプランジャポンプPと、このプランジャポンプPからの圧油によって駆動されるとともに前記出力軸9bが出力軸となっているアキシャル形のプランジャモータMとを備えて成る静油圧式の無段変速装置に構成してあり、変速装置のケーシング9cの外側に揺動自在に取付けてあるアーム型の操作部9dによってプランジャポンプPの斜板角を変更することにより、入力軸9aの回動力を前進側と後進側とに切り換えるとともに前進側においても後進側においても無段階に変速して出力軸9bから出力したり、この出力を停止したりする。
【0022】前記無段変速装置9の前記操作部9dに連動ロッドなどを利用した連動機構17によって機械的に連動連結させた変速レバー20を、走行機体の運転部に軸芯20aまわりで機体前後方向に揺動操作自在に設け、前記変速レバー20に摩擦機構21を作用させるとともに、無段変速装置9に位置決め機構30を設けて、左右の走行装置1,1と刈取部3とを同調させて変速するように無段変速装置9を変速操作する変速操作装置を構成してある。
【0023】前記摩擦機構21は、変速レバー20の支軸に回動自在に連結している基部に相対回転自在に圧接されている摩擦プレートなどを備えて成り、変速レバー20に摩擦抵抗を付与することにより、無段変速装置9の操作部9dが中立位置nに自ずと復帰するように備えている復元力に抗して変速レバー20を任意の操作位置に保持するように構成してある。
【0024】図3、図4に示すように、前記位置決め機構30は、無段変速装置9のケーシング9cを成型する際にケーシング9cの外面側に突出するようにして同時に成型することによってケーシング9cに固設したカムフォロワ部材31と、無段変速装置9の前記操作部9dに固設してあるホルダー32に収容させることによって、変速レバー20によって操作される操作部9dと共にカムフォロワ部材31に対して相対移動するようにして操作部9dに備えさせたカム体としてのカムボール33と、このカムボール33と共に前記ホルダー32の内部に収容させたカム押しばね34とを備えることによって構成してある。
【0025】カムボール33は、一部がホルダー32の開口32aからホルダー内に対して出入りするように、かつ、前記開口32aからホルダー外に抜け出ることがないようにしてホルダー32に収容してある。カム押しばね34は、カムボール33の一部が前記開口32aからホルダー32の外側に突出するようにカムボール33を押し出し付勢するようにしてホルダー内に収容してある。
【0026】カムフォロワ部材31のケーシング9cから突出する方向での端面に、中立凹部35と、この中立凹部35の両横側に一端側が中立凹部35に隣接した状態で位置するように配置した傾斜カム面36,37とを設けてある。
【0027】中立凹部35は、無段変速装置9の操作部9dが中立位置nに操作されると、カムボール33のホルダー32から突出している一部が入り込むとともにカム押しばね34がカムボール32をこの入り込み状態に付勢することにより、操作部9dを中立位置nに位置決めするようにカムボール33とカムフォロワ部材31とを係合させるように構成してある。
【0028】一対の傾斜カム面36,37の一方の傾斜面36は、操作部9dが中立位置nから前進側の設定低速位置f0までの操作範囲に位置すればカムボール33が接触するようにした傾斜面で、かつ、中立凹部35から離れるほどケーシング9cの外面からの高さが低くなる傾斜状態にした傾斜面に形成してあり、カムボール33が接触すると、操作部9dをこれの中立復元力や前記摩擦機構21による摩擦抵抗に抗して前記設定低速位置f0に移動付勢することによって変速レバー20を操作部9dの前記設定低速位置f0に対応する前進側の設定低速位置F0に移動付勢するようにカムボール33に対してカム作用するように構成してある。
【0029】一対の傾斜カム面36,37の他方の傾斜面37は、操作部9dが中立位置nから後進側の設定低速位置r0までの操作範囲に位置すればカムボール33が接触するようにした傾斜面で、かつ、中立凹部nから離れるほどケーシング9cの外面からの高さが低くなる傾斜状態にした傾斜面に形成してあり、カムボール33が接触すると、操作部9dをこれの中立復元力や前記摩擦機構21による摩擦抵抗に抗して前記設定低速位置r0に移動付勢することによって変速レバー20を操作部9dの前記設定低速位置r0に対応する後進側の設定低速位置R0に移動付勢するようにカムボール33に対してカム作用するように構成してある。
【0030】カムフォロワ部材31は、前進側においても後進側においても操作部9dが前記設定低速位置f0,r0以上の高速範囲の操作位置に操作された場合にはカムボール33と傾斜カム面36,37とが離間するように構成してある。
【0031】これにより、位置決め機構30は、カムフォロワ部材31の中立凹部35でのカムボール33とカムフォロワ部材31との係合によって操作部9dを中立位置nに位置決めする。また、変速レバー20を前進側及び後進側の設定低速位置F0,R0よりも低速側の操作位置に摩擦機構21によって保持させて無段変速装置9をその低速の速度状態に維持することをカムフォロワ部材31の傾斜カム面36,37によるカム作用によって困難にしている。その割には、無段変速装置9が前進側及び後進側で前記設定低速位置f0,r0以上の高速側で変速操作される際、カムボール33とカムフォロワ部材31とが離間することによって操作抵抗にならないものになっている。
【0032】前進側における操作部9dの前記設定低速位置f0及び変速レバー20の前記設定低速位置F0は、変速レバー20が操作されると、走行速度Vを設定低速度VLにし、かつ、刈取部3の駆動速度KVを植立穀稈の押し倒しや千切れが発生しにくい最低速の駆動速度KVLにすることとなる速度状態に無段変速装置9がなる操作位置を設定してある。
【0033】要するに、変速レバー20を軸芯20aまわりで揺動操作して機体の走行及び停止操作を行うようにしてある。すなわち、変速レバー20を中立位置Nから機体前方側の前進域Fに操作すると、無段変速装置9が前進側の伝動状態になり、左右の走行装置1,1が前進側に駆動されて自走機体が前進走行し、中立位置Nから機体後方側の後進域Rの操作すると、無段変速装置9が後進側の伝動状態になり、左右の走行装置1,1が後進側に駆動されて自走機体が後進走行する。変速レバー20を前進域Fでも後進域Rでも中立位置Nから離れる側に操作していくと、無段変速装置9が高速側に変速していき、機体走行速度が増速していく。変速レバー20を前進域Fでも後進域Rでも中立位置Nに近づく側に操作していくと、無段変速装置9が低速側に変速していき、機体走行速度が減速していく。変速レバー20を前進域Fにおいても後進域Rにおいても前記設定低速位置F0,R0以上の高速側では、操作目標位置に停止させると、その操作目標位置に前記摩擦機構21による摩擦によって保持されて無段変速装置9を操作目標の速度状態に維持しながら走行できる。そして、変速レバー20を前進域Fにおいても後進域Rにおいても、設定低速位置F0,R0以上の高速側で操作して無段変速装置9を変速操作する場合、位置決め機構30のカムボール33とカムフォロワ部材31が離間していることによって位置決め機構30による操作抵抗を受けないで軽く変速操作できる。
【0034】変速レバー20を中立位置Nに操作すると、無段変速装置9が伝動停止状態になり、左右走行装置1,1の駆動が停止されて機体走行が停止する。このとき、無段変速装置9の操作部9dが位置決め機構30によって中立位置nに位置決めされる。すなわち、カムフォロワ部材31とカムボール33との係合によって中立位置に位置決めされる。これにより、操作部9dが斜板から伝わる振動などに起因して中立位置nからずれ動くことを防止し、無段変速装置9を伝動停止状態に安定的に維持しながら停止できる。
【0035】刈取り走行を行う際、変速レバー20を前進域Fに操作し、無段変速装置9を前進側の伝動状態に操作して自走機体を前進走行させる。このとき、変速レバー20を前後方向に揺動操作し、無段変速装置9を変速操作して機体走行速度Vを変更しても、走行装置1の変速に同調して刈取部3の駆動速度も変化する。そして、変速レバー20を設定低速位置F0よりも低速側の操作位置に操作して低速走行しようとしても、カムフォロワ部材31の傾斜カム面36によるカム作用によって変速レバー20が設定低速位置F0に移動付勢されて変速レバー20をその操作位置に保持しにくくて無段変速装置9を低速状態に維持しにくいことにより、走行速度が変更されても、刈取部3を走行速度Vに適応するとともに引起こし及び刈取り処理に必要な駆動速度KVで駆動させて、穀稈の押し倒しや千切れを発生しにくくしながら刈取り走行させられる。
【0036】〔別実施形態〕前記位置決め機構30を構成するに当たり、前記カムボール33に替えて、カムフォロワ部材31の方に突出付勢されたピン部材などを採用して構成しても本発明の目的を達成できる。従って、これらカムボール33、ピン部材などを総称してカム体33と呼称する。また、カム体33を固定側に設け、カムフォロワ部材31を操作部9dの方に設けて実施してもよい。
【0037】稲、麦などを収穫対象とする他、人参や玉ねぎなどの各種作物を収穫対象とする作業車の変速操作装置にも本発明は適用できる。従って、刈取部3を作業部3と呼称する。
【出願人】 【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
【出願日】 平成14年1月21日(2002.1.21)
【代理人】 【識別番号】100107308
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 修一郎
【公開番号】 特開2003−211991(P2003−211991A)
【公開日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願番号】 特願2002−11469(P2002−11469)