| 【発明の名称】 |
マニュアルトランスミッションのシフトノブ |
| 【発明者】 |
【氏名】青木 知広 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株式会社内
【氏名】礒崎 哲史 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株式会社内
【氏名】森 隆夫 【住所又は居所】愛知県名古屋市熱田区川並町2番12号 愛知機械工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】セレクト方向の操作時にダイレクト感を残しながら、シフト方向の操作時に発生する衝撃を吸収し、突き当たり感を解消することができるマニュアルトランスミッションのシフトノブを提供すること。
【解決手段】マニュアルトランスミッションの変速操作部材である変速レバー2の上端に固定されるシフトノブ1を、シフト方向である前後方向部分と、セレクト方向である横方向部分とに分け、かつ、前後方向部分の剛性を柔らかい設定とし、横方向部分の剛性を硬い設定とした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 マニュアルトランスミッションの変速レバーの上端に設けられるシフトノブにおいて、前記シフトノブを、シフト方向である前後方向部分とセレクト方向である横方向部分とに分け、かつ、前後方向部分の剛性を柔らかい設定とし、横方向部分の剛性を硬い設定としたことを特徴とするマニュアルトランスミッションのシフトノブ。 【請求項2】 請求項1に記載されたマニュアルトランスミッションのシフトノブにおいて、前記シフトノブの前後方向部分のうち、少なくとも後方側全体を柔らかな部材で覆ったことを特徴とするマニュアルトランスミッションのシフトノブ。 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載されたマニュアルトランスミッションのシフトノブにおいて、前記シフトノブの前後方向部分は、シフトノブの後側下端位置から上端位置を経過して前側位置まで前後方向に延びる帯状部分とし、前記シフトノブの横方向部分は、シフトノブの球体部のうち、帯状の前後方向部分によって左右位置に分割される一対の球面部分としたことを特徴とするマニュアルトランスミッションのシフトノブ。 【請求項4】 請求項3に記載されたマニュアルトランスミッションのシフトノブにおいて、前記シフトノブの前後方向部分は、変速レバーに固定されるノブ母材と外表面を覆う表皮材との間に衝撃吸収部材を介在させる構成とし、前記シフトノブの横方向部分は、変速レバーに固定されるノブ母材を表皮材で覆う構成としたことを特徴とするマニュアルトランスミッションのシフトノブ。 【請求項5】 請求項4に記載されたマニュアルトランスミッションのシフトノブにおいて、前記ノブ母材をアルミ鋳造材とし、表面仕上げをした一部分を前記シフトノブの下部に露出させたことを特徴とするマニュアルトランスミッションのシフトノブ。 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載されたマニュアルトランスミッションのシフトノブにおいて、前記表皮材を皮革とし、前記シフトノブの帯状分と一対の球面部分との境目位置にキメ込み革分割線を形成したことを特徴とするマニュアルトランスミッションのシフトノブ。 【請求項7】 請求項3に記載されたマニュアルトランスミッションのシフトノブにおいて、前記シフトノブの前後方向部分は、変速レバーに固定されるノブ母材と外表面を覆う表皮材との間に衝撃吸収部材を介在させる構成とし、前記シフトノブの横方向部分は、変速レバーに固定されるノブ母材と外表面を覆う表皮材との間に衝撃吸収部材より圧縮荷重が小さいゴム材を介在させる構成としたことを特徴とするマニュアルトランスミッションのシフトノブ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、マニュアルトランスミッションの変速操作把手として変速レバーの上端に設けられるシフトノブの技術分野に属する。 【0002】 【従来の技術】従来、マニュアルトランスミッションのシフトノブとしては、例えば、特開平7−9874号公報に記載のものが知られている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来公報に記載されているマニュアルトランスミッションのシフトノブにあっては、シフト方向である前後方向とセレクト方向である横方向とで一律の剛性設定となっていたため、ノブ剛性を硬い設定にすると、前後方向の操作時に運転者の掌に衝撃が感じられ、これが突き当たり感となるという問題があった。一方、ノブ剛性を柔らかい設定にすると、前後方向の操作時に突き当たり感が解消されるもののの、横方向の操作時にダイレクトな操作感がなくなるという問題があった。 【0004】本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、セレクト方向の操作時にダイレクト感を残しながら、シフト方向の操作時に発生する衝撃を吸収し、突き当たり感を解消することができるマニュアルトランスミッションのシフトノブを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に係る発明では、マニュアルトランスミッションの変速レバーの上端に設けられるシフトノブにおいて、前記シフトノブを、シフト方向である前後方向部分とセレクト方向である横方向部分とに分け、かつ、前後方向部分の剛性を柔らかい設定とし、横方向部分の剛性を硬い設定としたことを特徴とする。 【0006】 【発明の作用および効果】請求項1に係る発明にあっては、シフトノブを、シフト方向である前後方向部分とセレクト方向である横方向部分とに分け、かつ、前後方向部分の剛性を柔らかい設定とし、横方向部分の剛性を硬い設定としたため、セレクト方向の操作時にダイレクト感を残しながら、シフト方向の操作時に発生する衝撃を吸収し、突き当たり感を解消することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明のマニュアルトランスミッションのシフトノブを実現する実施の形態を、請求項1,2,3,4,5,6に係る発明に対応する第1実施例と、請求項1,2,3,5,6,7に係る発明に対応する第2実施例と、に基づいて説明する。 【0008】(第1実施例)まず、構成を説明する。図1は第1実施例のマニュアルトランスミッションのシフトノブを示す斜視図、図2は第1実施例のシフトノブをその球体部の最大径位置で切断した横断面図、図3は第1実施例のシフトノブを前後方向中心位置で切断した縦断側面図と横方向中心位置で切断した縦断正面図、図4は第1実施例のシフトノブが適用された自動車のシフト操作部を示す斜視図である。 【0009】図1〜図4において、1はシフトノブ、2は変速レバー、3は帯状部分、4,4は球面部分、5はアルミ鋳造材(ノブ母材)、6は皮革(表皮材)、7は衝撃吸収樹脂(衝撃吸収部材)、8はキメ込み革分割線、9は表面仕上げ部、10はシフトゲージパネル、11はシフトゲージプレート、12は変速レバー案内溝である。 【0010】前記シフトノブ1は、図外のマニュアルトランスミッションの変速操作部材である変速レバー2(シフトレバーともいう)の上端に螺合により固定される。 【0011】このシフトノブ1は、図1に示すように、シフト方向である前後方向部分(帯状部分3)と、セレクト方向である横方向部分(一対の球面部分4,4)とに分け、かつ、図2に示すように、前後方向部分の剛性を柔らかい設定とし、横方向部分の剛性を硬い設定としている。そして、シフトノブ1は、シフトノブ1の前後方向部分のうち、少なくとも後方側全体を柔らかな部材(衝撃吸収樹脂7)で覆っている。 【0012】前記シフトノブ1の前後方向部分は、図3(イ)に示すように、シフトノブ1の後側下端位置から上端位置を経過して前側位置まで前後方向に延びる帯状部分3とし、シフトノブ1の横方向部分は、図3(ロ)に示すように、シフトノブ1の球体部のうち、帯状部分3によって左右位置に分割される一対の球面部分4,4としている。 【0013】そして、図2及び図3の断面図に示すように、前記シフトノブ1の帯状部分3は、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5と外表面を覆う皮革6との間に衝撃吸収樹脂7を介在させる構成とし、シフトノブ1の一対の球面部分4,4は、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5を皮革6で覆う構成としている。 【0014】前記アルミ鋳造材5は、図1に示すように、表面仕上げをした表面仕上げ部9をシフトノブ1の下部に露出させている。また、前記皮革6は、図1及び図4に示すように、シフトノブ1の帯状部分3と一対の球面部分4,4との境目位置にキメ込み革分割線8を形成し、帯状部分3を一対の球面部分4,4に対して少し突出させている。 【0015】前記シフトノブ1の下部に露出する表面仕上げ部9は、ヘアライン仕上げをした円筒部9aと、細サンドブラスト仕上げをした円錐部9bとを有する。 【0016】前記シフトゲージパネル10は、シフトノブ1の頂部の帯状部分3に設けられていて、1速,2速,3速,4速,5速,6速,リバース(後退)の各位置を表すシフトゲージが刻印されている。 【0017】前記シフトゲージプレート11は、車体のコンソール部分等に固定され、図4に示すように、変速レバー2を変速位置に応じて案内する変速レバー案内溝12が切られている。 【0018】次に、作用を説明する。 【0019】シフトノブ1を把持して変速操作を行う場合、図4に示すように、横方向(セレクト方向)の操作に対しては、ドライバの掌からの入力を、アルミ鋳造材5を皮革6で覆っただけの硬い一対の球面部分4,4で受け止めるため、ダイレクト感をドライバに伝えることができる。 【0020】これに対し、前後方向(シフト方向)の操作に対しては、ドライバの掌からの衝撃入力を、衝撃吸収樹脂7の弾性変形により吸収し、硬いアルミ鋳造材5には底付きしないため、突き当たり感をドライバに与えない。 【0021】すなわち、シフトノブ1を把持してマニュアルトランスミッションの変速操作を行う場合、前後方向(シフト方向)は横方向(セレクト方向)に比べ、大きな同期力が必要となるため、横方向操作より大きな操作荷重を要する。よって、シフト方向は、衝撃を吸収して突き当たり感を解消するため、ソフトな操作感が要求される。 【0022】一方、例えば、2速から3速にアップシフトする場合のようにセレクト操作を含むマニュアルトランスミッションの変速操作は、(2速位置からニュートラル位置までのシフト操作)→(1,2速列から3,4速列までのセレクト操作)→(ニュートラル位置から3速位置までのシフト操作)により行われるが、シフト操作に挟まれるセレクト操作がシフト操作と同じ操作感であると、メリハリ(節度感)の無いな変速操作になってしまう。よって、セレクト方向は、変速操作にメリハリを与え、しかも、スピーディな変速を確保するため、ハードな操作感が要求される。 【0023】上記のように、シフトレバー1の前後方向部分の剛性を柔らかい設定とし、横方向部分の剛性を硬い設定とすることで、ドライバの操作感要求に応えるセレクト方向の操作感とシフト方向の操作感により、突き当たり感を解消しながらメリハリの効いた操作感を提供することができる。 【0024】次に、効果を説明する。 【0025】(1) マニュアルトランスミッションの変速操作部材である変速レバー2の上端に固定されるシフトノブ1を、シフト方向である前後方向部分と、セレクト方向である横方向部分とに分け、かつ、前後方向部分の剛性を柔らかい設定とし、横方向部分の剛性を硬い設定としたため、セレクト方向の操作時にダイレクト感を残しながら、シフト方向の操作時に発生する衝撃を吸収し、突き当たり感を解消することができる。 【0026】(2) シフトノブ1は、シフトノブ1の前後方向部分のうち、少なくとも後方側全体を柔らかな部材(衝撃吸収樹脂7)で覆ったため、例えば、1速や3速や5速に入れるような場合で、シフトノブ1の後方側全体を掌で押すような場合に掌全体に衝撃が入ることを防止することができる。 【0027】(3) シフトノブ1の前後方向部分は、シフトノブ1の後側下端位置から上端位置を経過して前側位置まで前後方向に延びる帯状部分3とし、シフトノブ1の横方向部分は、シフトノブ1の球体部のうち、帯状部分3によって左右位置に分割される一対の球面部分4,4としたため、シフトノブ1を前後左右の4つの部分に分けることなく、帯状部分3と一対の球面部分4,4による3つの部分に分けることで、簡単な分割構造にて前後方向と横方向とで異なる剛性の設定を適切に行うことができる。 【0028】(4) シフトノブ1の帯状部分3は、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5と外表面を覆う皮革6との間に衝撃吸収樹脂7を介在させる構成とし、シフトノブ1の一対の球面部分4,4は、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5を皮革6で覆う構成としたため、シフト方向の操作時には掌への衝撃を高い吸収効果により抑えることができるし、セレクト方向の操作時には力を加えたら直ちにアルミ鋳造材5に底打ちする高いダイレクト感を得ることができる。 【0029】(5) アルミ鋳造材5は、表面仕上げをした表面仕上げ部9をシフトノブ1の下部に露出させたため、質感が全く異なる皮革6と表面仕上げ部9の組み合わせにより、皮革6のみによりノブ全体を覆う場合に比べ、低コストでありながら見た目に違和感を与えることがない。 【0030】(6) 皮革6は、シフトノブ1の帯状部分3と一対の球面部分4,4との境目位置にキメ込み革分割線8を形成したため、前後方向の帯状部分3と横方向の一対の球面部分4,4を外観により明確に区別でき、異なる剛性の設定であることを視覚的にドライバに対し認識させることができる。 【0031】(第2実施例)第2実施例は、シフトノブ1の一対の球面部分4,4について、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5と皮革6との間にゴム材13を介在させる構成とした例である。 【0032】すなわち、図5に示すように、シフトノブ1の帯状部分3は、第1実施例と同様に、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5と外表面を覆う皮革6との間に衝撃吸収樹脂7を介在させる構成とし、シフトノブ1の一対の球面部分4,4は、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5と皮革6との間に薄いゴム材13を介在させる構成としている。ここで、ゴム材13は、図6に示すように、衝撃吸収樹脂7より圧縮荷重が小さい。なお、他の構成及び作用は、第1実施例と同様であるので、図示並びに説明を省略する。 【0033】次に、効果を説明する。 【0034】この第2実施例のマニュアルトランスミッションのシフトノブ1にあっては、第1実施例の(1),(2),(3),(5),(6)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。 【0035】(7) シフトノブ1の帯状部分3は、第1実施例と同様に、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5と外表面を覆う皮革6との間に衝撃吸収樹脂7を介在させる構成とし、シフトノブ1の一対の球面部分4,4は、変速レバー2に固定されるアルミ鋳造材5と皮革6との間に衝撃吸収樹脂7より圧縮荷重が小さいゴム材13を介在させる構成としたため、シフト方向の操作時には掌への衝撃を高い吸収効果により抑えることができるし、セレクト方向の操作時には小さい荷重でアルミ鋳造材5に底打ちするダイレクト感を得ることができる。 【0036】(他の実施例)以上、本発明のマニュアルトランスミッションのシフトノブを第1実施例及び第2実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。 【0037】例えば、第1及び第2実施例では、ノブ母材としてアルミ鋳造材5を用いる例を示したが、硬い樹脂母材を用いても良い。この場合には、変速レバーと螺合固定させるために金属製の連結部材を樹脂母材に埋め込む。 【0038】第1及び第2実施例では、表皮材として皮革6を用いる例を示したが、皮革6の代わりに樹脂シート等を用いても良い。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 【識別番号】390009896 【氏名又は名称】愛知機械工業株式会社 【住所又は居所】名古屋市熱田区川並町2番12号
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| 【出願日】 |
平成14年1月24日(2002.1.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100119644 【弁理士】 【氏名又は名称】綾田 正道 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−211989(P2003−211989A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月30日(2003.7.30) |
| 【出願番号】 |
特願2002−14952(P2002−14952) |
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