| 【発明の名称】 |
走行車両の動力伝達装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】岡 康幸 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
【氏名】梅本 留男 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】シャトル機構のシャトルアイドラギヤを介して伝達する動力伝達系を後進走行側として走行する走行車両を、前進走行側として走行する走行車両に簡単に変更できるようにする。
【解決手段】エンジン2の動力をシャトル機構3及び走行変速機構4を介して後輪デフ機構5に伝達し、この後輪デフ機構5から終変速機構6を介して後輪7に動力を伝達しており、前記シャトル機構3はシャトルアイドラギヤ8を介して動力を伝達する動力伝達系を前進走行側に、直結側を後進走行側にそれぞれ設定する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 エンジンの動力をシャトル機構及び走行変速機構を介して後輪デフ機構に伝達し、この後輪デフ機構から終変速機構を介して後輪に動力を伝達しており、前記シャトル機構はシャトルアイドラギヤを介して動力を伝達する動力伝達系を前進走行側に、直結側を後進走行側にそれぞれ設定していることを特徴とする走行車両の動力伝達装置。 【請求項2】 前記後輪デフ機構へ動力を入力するデフ伝動軸から動力取り出し機構を介して前輪伝動機構へ前輪動力を伝達しており、前記動力取り出し機構にデフ伝動軸の回転を前輪伝動機構の入力軸に同一方向の回転を伝達するためのアイドラギヤを設けていることを特徴とする請求項1に記載の走行車両の動力伝達装置。 【請求項3】 前記終変速機構は入力側の後輪伝動軸から出力側の車輪軸に逆転動力を伝達していることを特徴とする請求項1又は2に記載の走行車両の動力伝達装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタ等の走行車両の動力伝達装置に関する。 【0002】 【従来の技術】農用トラクタの動力伝達装置は、例えば、図2に示すように、エンジン2の動力をシャトル機構3に伝達し、このシャトル機構3からの前進動力又は後進動力を走行変速機構4の主変速手段22、第1副変速手段23、第2副変速手段24で変速し、後輪動力をデフ伝動軸11を介して後輪デフ機構5に伝達し、この後輪デフ機構5から大減速機構25、終変速機構6を介して後輪7の後輪軸19に伝達しており、また、前記デフ伝動軸11から動力取り出し機構12を介して動力を分岐し、前輪伝動機構13を介して前輪26へ動力を伝達している。 【0003】前記シャトル機構3は、緩衝機構27からの動力伝達系を推進筒軸28に直結で伝達する前進走行側と、シャトルアイドラギヤ8を有するバックギヤ群を介して動力を伝達する後進走行側とに切り換え自在になっている。動力取り出し機構12は、一対のギヤ30、31で逆転動力を前輪伝動機構13の入力軸14に伝達するようになっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】前記従来技術のシャトル機構3においては、中立から前進走行側への切り換えは、バックギヤ群を使用せず、軸の断接だけで行うので、後進走行側に比べて動力損失、動力伝達部材の損傷等で有利である。そのため、中立から後進走行側へ頻繁に切り換える作業が多い場合は、逆に不利となる。ところで、図2に示した動力伝達装置においては、終変速機構6は、入力側の後輪伝動軸18から出力側の車輪軸19までの間に後輪アイドラギヤ33を入れて、正転動力を伝達するようになっている。 【0005】これは、大ギヤを使用することなく走行車両の地上高を高くするために、後輪伝動軸18から車輪軸19までの距離をアイドラギヤ33を入れて大きくしている。しかし、後輪アイドラギヤ33を入れて2個のギヤと三角配列させると、それらに非常に大きな負荷が加わり、必要強度を出し難いという問題が生じ、一対(2個)のギヤだけで構成したいことがある。また、それほど高い地上高を要求されない場合は、一対のギヤだけで構成することになる。 【0006】しかしながら、後輪アイドラギヤ33を含む3個のギヤを一対(2個)のギヤだけで構成すると、車輪軸19の回転方向が逆になり、後輪デフ機構を左右反転させたり、動力伝達装置を設計し直す必要が生じる。本発明は、このような種々の問題点を解決できるようにした走行車両の動力伝達装置を提供することを目的とする。本発明は、シャトル機構を、シャトルアイドラギヤを介して動力を伝達する動力伝達系を前進走行側に、直結側を後進走行側にそれぞれ設定することにより、終変速機構に入る動力を反転できるようにしたを提供すること走行車両の動力伝達装置を目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明における課題解決のための第1の具体的手段は、エンジン2の動力をシャトル機構3及び走行変速機構4を介して後輪デフ機構5に伝達し、この後輪デフ機構5から終変速機構6を介して後輪7に動力を伝達しており、前記シャトル機構3はシャトルアイドラギヤ8を介して動力を伝達する動力伝達系を前進走行側に、直結側を後進走行側にそれぞれ設定していることである。これによって、シャトル機構3のシャトルアイドラギヤ8を介して伝達する動力伝達系を後進走行側として走行する走行車両を、前進走行側として走行する走行車両に簡単に変更される。 【0008】本発明における課題解決のための第2の具体的手段は、第1の具体的手段に加えて、前記後輪デフ機構5へ動力を入力するデフ伝動軸11から動力取り出し機構12を介して前輪伝動機構13へ前輪動力を伝達しており、前記動力取り出し機構12にデフ伝動軸11の回転を前輪伝動機構13の入力軸14に同一方向の回転を伝達するための動取アイドラギヤ15を設けていることである。これによって、シャトル機構3のシャトルアイドラギヤ8を介して伝達する動力伝達系を後進走行側として走行する四輪駆動走行車両を、前進走行側として走行する四輪駆動走行車両に簡単に変更される。 【0009】本発明における課題解決のための第3の具体的手段は、第1又は2の具体的手段に加えて、前記終変速機構6は入力側の後輪伝動軸18から出力側の車輪軸19に逆転動力を伝達していることである。これによって、終変速機構6が後輪アイドラギヤを含む3個のギヤを有する走行車両を、終変速機構6が一対(2個)のギヤだけで構成する走行車両に簡単に変更される。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1において、1は四輪駆動の農用トラクタの動力伝達装置を示しており、エンジン2の動力は、シャトル機構3及び走行変速機構4を介して後輪デフ機構5に伝達され、この後輪デフ機構5から終減速機構6を介して後輪7に動力が伝達され、後輪デフ機構5へ動力を入力するデフ伝動軸11から、動力取り出し機構12を介して前輪伝動機構13へ前輪動力が伝達される。 【0011】前記エンジン2の動力は、PTO推進軸35に伝達され、このPTO推進軸35から緩衝機構27を介してシャトル機構3の第1ギヤ36に伝達される。前記PTO推進軸35には推進筒軸28が遊嵌しており、この推進筒軸28に設けたシャトルクラッチ37を切り換えることにより、第1ギヤ36を推進筒軸28に直結する態様と、第1ギヤ36からギヤ38、39、シャトルアイドラギヤ8及びギヤ40等を有するギヤ群を介して推進筒軸28に伝達する態様とをとることができる。 【0012】従来においては、前記第1ギヤ36を推進筒軸28に直結する態様が前進走行側となり、シャトルアイドラギヤ8を有するギヤ群を介して推進筒軸28に伝達する態様が後進走行側であったが、ここでは逆に、直結態様が後進走行側となり、シャトルアイドラギヤ8を有する態様が前進走行側となっている。推進筒軸28に伝達された前進又は後進動力は、主クラッチ41、42で切り換えられる走行変速機構4の主変速手段(4段減速装置)22を経て、第1副変速手段(超減速装置)23及び第2副変速手段(副減速装置)24で更に4段変速されてデフ伝動軸11に伝達され、このデフ伝動軸11から後輪デフ機構5へ伝達されると共に、動力を分岐して動力取り出し機構12を介して前輪伝動機構13へ前輪動力を伝達可能になっている。 【0013】後輪デフ機構5に入った動力は、ブレーキ機構44を介して大減速機構25に伝達され、この大減速機構25から終変速機構6の入力側の後輪伝動軸18に減速動力が伝達され、ドロップアクスル部を構成する終変速機構6の一対のギヤ45、46を介して後輪7の後輪軸19を駆動する。この終変速機構6は、従来は一対のギヤ45、46間に後輪アイドラギヤ33が介在されていたが、ここでは一対のギヤ45、46が直接噛合しており、後輪伝動軸18を後輪軸19に反転して伝達している。 【0014】前記デフ伝動軸11から後輪デフ機構5へ伝達動力は、四輪駆動切り換えクラッチ47を介して断接自在になっており、動力取り出し機構12から分岐した動力は、入力軸14から前輪伝動機構13の前輪減速手段48及び前輪デフ機構49を介して前輪終減速手段50に伝達され、前輪26の前車軸51を駆動可能になっている。前記動力取り出し機構12は、従来においては、デフ伝動軸11に遊嵌したギヤ30を入力軸14に装着したギヤ31と直接噛合されていたが、ここではギヤ30、31間に動取アイドラギヤ15を介在して、デフ伝動軸11と同一回転方向の動力を入力軸14に伝達するようにしている。 【0015】なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、種々変形することができる。例えば、シャトルクラッチ37、主クラッチ40、41、第1、第2副変速手段23、24の切り換えクラッチ及び四輪駆動切り換えクラッチ47等は、油圧クラッチを用いてもよい。走行車両は動力取り出し機構12及び前輪伝動機構13を具備しない2輪駆動専用車両にすることもできる。また、シャトルクラッチ37を操作する操作レバーは、揺動支点を新設して、前後進切り換えの操作方向を、従来と同一方向でできるようにすることが好ましい。 【0016】シャトル機構3の前進走行側と後進走行側とを従来に対して反対にしたうえで、終変速機構6に後輪アイドラギヤ33を使用したい場合は、後輪デフ機構5を左右反転して、ベベルデフピニオンの右にあるベベルデフ大ギヤを左側に配置すればよい。 【0017】 【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、シャトル機構3のシャトルアイドラギヤ8を介して伝達する動力伝達系を後進走行側として走行する走行車両を、前進走行側として走行する走行車両に簡単に変更することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成13年12月26日(2001.12.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−191763(P2003−191763A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月9日(2003.7.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−395310(P2001−395310) |
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