| 【発明の名称】 |
車両の側部開閉体構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】坂本 敏則 【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
【氏名】佐藤 洋一 【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】車両の側部開閉体構造において、乗降用開口の開口面積をより拡大して、開放感や乗降性を向上する。
【解決手段】車体1の側部に、車両前後方向に連続して延設された乗降用開口2と、ルーフ3側部に車両前後方向へ延設され、上記乗降用開口2上部の略全域に対して連続するルーフ開口4とを有する車両の側部開閉体構造であって、上記乗降用開口2の車両前側辺部に回動可能に支持されたフロントドア5と、上記乗降用開口2の車両後側辺部に回動可能に支持されたリヤドア7と、上記ルーフ3に回動可能に支持されたルーフドア9とを具備し、上記フロントドア5とリヤドア7とによって、上記乗降用開口2を開閉可能に覆うと共に、上記ルーフドア9によって、上記ルーフ開口4を開閉可能に覆うよう、車両の側部開閉体構造を構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】車体の側部に、車両前後方向に連続して延設された乗降用開口と、ルーフ側部に車両前後方向へ延設され、上記乗降用開口上部の略全域に対して連続するルーフ開口とを有する車両の側部開閉体構造であって、上記乗降用開口の車両前側辺部に回動可能に支持されたフロントドアと、上記乗降用開口の車両後側辺部に回動可能に支持されたリヤドアと、上記ルーフに回動可能に支持されたルーフドアとを具備し、上記フロントドアとリヤドアとによって、上記乗降用開口を開閉可能に覆うと共に、上記ルーフドアによって、上記ルーフ開口を開閉可能に覆うよう構成された車両の側部開閉体構造。 【請求項2】上記車両の車室の上記乗降用開口付近には、シートが設けられており、該シートは、上記乗降用開口の上記フロントドアとリヤドアとの開閉可能な領域に渡って、車両外側方向へ向かって着座可能な座面を形成可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項3】上記シートは、シートクッションと、該シートクッションの着座方向に対して後方へ傾倒可能なシートバックを具備し、該シートバックを略水平状態まで傾倒させることが可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項4】上記シートは、水平方向に回動して、着座方向を乗降用開口に向けることが可能に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項5】上記シートは、車両前後方向に並んで配置された他のシートと隣接することで、上記乗降用開口の略全域に渡って、車両外側方向へ向かって着座可能な座面を形成可能に構成されていることを特徴とする請求項2乃至請求項4の何れか1つに記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項6】上記ルーフドアは、上記フロントドアとリヤドアとが、共に開放状態である場合のみに開放可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1つに記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項7】上記フロントドアとリアドアとが、上記乗降用開口を閉鎖した状態において、そのフロントドアとリアドア各々の上側辺部が上記ルーフドアの乗降用開口側辺部を車両外側から覆うよう構成されていることを特徴とする請求項6記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項8】上記リヤドアの閉鎖状態における車両前側辺部には、軸に垂直な方向の衝撃に対して曲げ耐性を有する強度部材が、上下方向に延設されており、該強度部材の上端部は、上記リヤドア及びルーフドアが共に閉鎖状態である場合において、該ルーフドアの乗降用開口側辺部に、車両外側から当接、又は近接するよう構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1つに記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項9】上記フロントドアとリヤドアとが、共に閉鎖状態である場合に、上記フロントドアの車両後側辺部が、上記リヤドアの車両前側辺部を、車両外側から覆うよう構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1つに記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項10】上記リヤドアの閉鎖状態における下側辺部の車両前側部分を、車体にロックするリヤドアロック機構と、上記フロントドアの閉鎖状態における車両後側辺部を、上記リヤドアの閉鎖状態における車両前側辺部にロックするフロントドアロック機構とを具備して構成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1つに記載の車両の側部開閉体構造。 【請求項11】上記ルーフドアの閉鎖状態において、上記ルーフドアとルーフとをロックするルーフドアロック機構を具備して構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れか1つに記載の車両の側部開閉体構造。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両の側部開閉体構造に関し、特に、車両前後方向に連続する乗降用開口を有する側部開閉体構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、車両の側部にフロントシートとリヤシート、又はシートと荷台に対応する乗降用、あるいは積み下ろし用開口を兼ねる車両前後方向に連続した乗降用開口を設けると共に、その乗降用開口の車両前後両側の辺部に、それぞれフロントドアとリヤドアとを蝶着して、該乗降用開口を開閉可能に構成した、いわゆる観音開きのドアを具備した車両の側部開閉体構造(例えば、特開平2−20423号公報参照)が知られている。 【0003】また、車両の側部に車両前後方向に連続した乗降用開口を設けると共に、ルーフに支持されたアッパードアと、乗降用開口の下端部に上下方向へ回動可能に支持されたロアドアとを具備し、上記アッパードアとロアドアとで、乗降用開口を開閉可能に構成した車両の側部開閉体構造(特開平9−71133号公報参照)が知られている。 【0004】これらの先行技術は、車両側部に、車両前後方向に連続した乗降用開口を有する、車両の側部開閉体構造を具備することで、乗降性や、荷物の積み下ろし容易性の向上を図っているものである。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記先行技術は、座席上部にはルーフが存在する為に、依然閉塞感があり、また乗降用開口の上側辺部を気にしつつ乗降する必要があるなど、開放感や乗降性が充分とは言えなかった。 【0006】よって、本発明は、車両の側部開閉体構造において、乗降用開口の開口面積をより拡大して、開放感や乗降性を向上することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】上記問題に鑑み、本発明の第1の構成による車両の側部開閉体構造は、車体の側部に、車両前後方向に連続して延設された乗降用開口と、ルーフ側部に車両前後方向へ延設され、上記乗降用開口上部の略全域に対して連続するルーフ開口とを有する車両の側部開閉体構造であって、上記乗降用開口の車両前側辺部に回動可能に支持されたフロントドアと、上記乗降用開口の車両後側辺部に回動可能に支持されたリヤドアと、上記ルーフに回動可能に支持されたルーフドアとを具備し、上記フロントドアとリヤドアとによって、上記乗降用開口を開閉可能に覆うと共に、上記ルーフドアによって、上記ルーフ開口を開閉可能に覆うよう構成される。 【0008】本構成によれば、車両側部の車両前後方向に連続した乗降用開口を有する車両の側部開閉体構造において、乗降用開口の上部の略全域が開放可能な為、乗員が乗降口に向いた際に視界にルーフが入りにくく開放感が向上し、併せて乗降用開口の上側辺部を気にせず乗降できるなど、乗降性や荷物の積み下ろし容易性を向上することができる。 【0009】本発明の第2の構成による車両の側部開閉体構造は、上記車両の車室の上記乗降用開口付近には、シートが設けられており、該シートは、上記乗降用開口の上記フロントドアとリヤドアとの開閉可能な領域に渡って、車両外側方向へ向かって着座可能な座面を形成可能に構成される。 【0010】本構成によれば、乗降用開口を乗降や荷物の積み下ろしに使用する以外に、開放感のある乗降用開口の中央付近に着座してくつろぐことができる他、頭上を気にすることなく起立や着座ができる。 【0011】本発明の第3の構成による車両の側部開閉体構造は、上記第2の構成において、上記シートは、シートクッションと、該シートクッションの着座方向に対して後方へ傾倒可能なシートバックを具備し、該シートバックを略水平状態まで傾倒させることが可能に構成される。 【0012】本構成によれば、上記乗降用開口に着座したり、そのままシートに寝そべる等してくつろぐことができる。 【0013】本発明の第4の構成による車両の側部開閉体構造は、上記第2の構成において、上記シートは、水平方向に回動して着座方向を乗降用開口に向けることが可能に構成される。 【0014】本構成によれば、上記乗降用開口に着座し、そのままシートバックにもたれかかることができ、くつろぐことができる。 【0015】本発明の第5の構成による車両の側部開閉体構造は、上記第2乃至第4の何れか1つの構成において、上記シートは、車両前後方向に並んで配置された他のシートと隣接することで、上記乗降用開口の略全域に渡って、車両外側方向へ向かって着座可能な座面を形成可能に構成される。 【0016】本構成によれば、上記乗降用開口にベンチシートのごとき環境を提供できる。 【0017】本発明の第6の構成による車両の側部開閉体構造は、上記第1乃至第5の何れか1つの構成において、上記ルーフドアは、上記フロントドアとリヤドアとが、共に開放状態である場合のみに開放可能に構成される。 【0018】本構成によれば、フロントドアとリヤドアが開放されない限りルーフドアが開放されないことから、開放されたルーフドアが、走行時に車両外側上方の障害物と接触することを防止できる。 【0019】本発明の第7の構成による車両の側部開閉体構造は、上記第1乃至第6の何れか1つの構成において、上記フロントドアとリアドアとが、上記乗降用開口を閉鎖した状態において、そのフロントドアとリアドア各々の上側辺部が上記ルーフドアの乗降用開口側辺部を車両外側から覆うよう構成される。 【0020】本構成によれば、フロントドアとリヤドアとを共に開放しなければ、これらの上側辺部とルーフドアが干渉し、ルーフドアを開放できないことから、安全性が向上する。 【0021】本発明の第8の構成による車両の側部開閉体構造は、上記第1乃至第7の何れか1つの構成において、上記リヤドアの閉鎖状態における車両前側辺部には、軸に垂直な方向の衝撃に対して曲げ耐性を有する強度部材が上下方向に延設されており、該強度部材の上端部は、上記リヤドア及びルーフドアが共に閉鎖状態である場合において、該ルーフドアの乗降用開口側辺部に車両外側から当接、又は近接するよう構成される。 【0022】本構成によれば、側面衝突や横転をした場合には、強度部材がルーフドアに当接することで、リヤドアにかかる衝撃をルーフドアに分散できる為、衝突安全性を向上できる。 【0023】本発明の第9の構成による車両の側部開閉体構造では、上記第1乃至第8の何れか1つの構成において、上記フロントドアとリヤドアとが共に閉鎖状態である場合に、上記フロントドアの車両後側辺部が上記リヤドアの車両前側辺部を車両外側から覆うよう構成される。 【0024】本構成によれば、フロントドアとリヤドアとが共に閉鎖状態の時、フロントドアさえ確実に閉めていれば、リヤドアが開放することは無く、安全性が向上する。 【0025】本発明の第10の構成による車両の側部開閉体構造では、上記第1乃至第9の何れか1つの構成において、上記リヤドアの閉鎖状態における下側辺部の車両前側部分を車体にロックするリヤドアロック機構と、上記フロントドアの閉鎖状態における車両後側辺部を、上記リヤドアの閉鎖状態における車両前側辺部にロックするフロントドアロック機構とを具備して構成される。 【0026】本構成によれば、リヤドアと車体がロックされる為、車体全体の強度を向上することができる。また、フロントドアを、通常の観音開きではない横開き構造のドアと同様なロック機構を用いてロックすることができる。 【0027】本発明の第11の構成による車両の側部開閉体構造では、上記第1乃至第10の何れか1つの構成において、上記ルーフドアの閉鎖状態において、上記ルーフドアとルーフとをロックするルーフドアロック機構を具備して構成される。 【0028】本構成によれば、ロックされたルーフドアによってルーフの強度を向上することができる。 【0029】 【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、車両の側部開閉体構造において、乗降用開口の開口面積をより拡大して、開放感や乗降性を向上できる。 【0030】 【発明の実施の形態】以下に本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態における車体1の側部開閉体の閉鎖状態における外観の斜視図である図1、及び側部開閉体の全開状態における外観の斜視図である図2に示すように、本実施形態における車体1の側面には、フロントシート40とリヤシート43の側面に対応した車両前後方向に連続した形状の乗降用開口2が設けられ、該乗降用開口2の上部に隣接するルーフ3の車幅方向側部には乗降用開口2と連続するルーフ開口4が設けられている。 【0031】乗降用開口2の車両前側辺部には、フロントドア5がヒンジ6によって蝶着され、車両前側辺部には、リヤドア7がヒンジ8によって蝶着されている。また、上記ルーフ開口4の車幅方向車両中心側の辺部には、ルーフドア9がヒンジ10によって蝶着されると共に、ルーフ開口4とルーフドア9の車両前後方向両辺部間に取り付けられたダンパー11によって、所定の開放位置において、ルーフドア9が自然に下降することの無いようその回動が規制されるようになっている。そして、上記フロントドア5、リヤドア7は乗降用開口2を、ルーフドア9はルーフ開口4をそれぞれ開閉可能に覆うようになっている。 【0032】図1に示すように、フロントドア5とリヤドア7との境界部分には、フロントドア5をリヤドア7の車両前側辺部にロックするフロントロック部12が具備されており、またリアドア7の下側辺部の前部には、リヤドア7を乗降用開口2の下側辺部にロックする為のリヤロック部13が具備されている。また、ルーフドア9の車両前後両側辺部には、ルーフロック部14が具備されている。 【0033】図2中枠A部分の透視図である図3に示すように、ルーフ開口4の車両後側辺部の車幅方向端部には、車両前方へ開口する穴を有するルーフロックピンストッパー15が設けられており、ルーフドア9の車両後側辺部のルーフロックピンストッパー15と対面する位置には、車両前後方向に貫通した筒状のケース16と、これに車両前後方向へ摺動可能に保持されたルーフロックピン17が設けられている。また、該ルーフロックピン17の車両前側端部はリンクロッド18を介してルーフロックピン17を操作する為のルーフドアハンドル19と連結された構成となっている。 【0034】ルーフロック部14の断面図である図4に示すように、ルーフロック部14は、筒状のケース16に、棒状で車両前後方向中央部に拡径部が形成されたルーフロックピン17を車両前後方向に摺動可能に挿入されている。さらに、ルーフロックピン17を車両後方へ付勢するバネ20がケース16とルーフロックピン17の間に、ルーフロックピン17と同軸に配されて構成されている。 【0035】ケース16は、その筒内壁面の車両後端部に、ルーフロックピン17の拡径部より小さく他の部分より大きな径の縮径部を有しており、また車両前端部には、その全周に渡って溝が形成され、この溝にバネ20の車両前方への移動を規制するストッパーリング21が嵌め込まれている。これにより、ルーフロックピン17は、その拡径部がケース16の縮径部に干渉する為に車両後方へ突き抜けることが規制されると共に、バネ20はルーフロックピン17の拡径部とストッパーリング21との間に圧縮された状態で配される。 【0036】従って、ルーフロックピン17は通常は車両後方へ付勢され、その車両後端部をルーフロックピンストッパー15に嵌合してルーフ3とルーフドア9がロック状態に保たれる。そして、ルーフドアハンドル19を操作することで、ルーフロックピン17が車両前方へ摺動してロックを解除することができる。よって、ルーフドア9をロックすることにより、ルーフドア9が強度部材として機能することから、ルーフ3の強度を向上することができる。 【0037】次に、フロントドア5とリヤドア7とが共に乗降用開口2を閉鎖している状態における各ドアの関係を説明する。図2、及び図1中線B−B矢視断面図である図5に示すように、上記フロントロック部12は、フロントドア5の車両後側辺部に具備されたラッチ12aと、リヤドア7の、車両前側辺部のラッチ12aと対面する位置に固定された、ストライカ12bとから構成され、ラッチ12aにストライカ12bが係合することでフロントドア5とリヤドア7とがロックされるようになっている。 【0038】図6は、フロントドア5のみ開放した状態における、車体1左側部の図1中線C−C矢視断面図である。図6に示すように、リヤロック部13は、ルーフロック部14と同様の機構を有しており、上下方向に移動可能なリヤロックピン26を、内蔵したバネによって下方に付勢して保持している。このリヤロックピン26を、乗降用開口の下側辺部に突設されたリヤロックピンストッパー27に係合させることで、リヤロック部13がロック状態となり、リアドア7を車体1にロックすることができる。そして、リヤドアハンドル28を引くことで、リヤロックピン26が上方へ移動し、リヤドア7を開放できる。 【0039】このリヤロックピン26の下端部とリヤロックピンストッパー27の上端部は、それぞれ車両外側へ向けて下降するテーパ状に形成されており、リヤドア7を閉鎖する場合は、リヤドア7を閉じるだけで、その勢いによってリヤロックピン26がリヤロックピンストッパー27を迫り上がって乗り越えた後、下方に突き出ることによりリヤロック部13がロック状態となるようになっている。 【0040】図5に示すように、リヤドア7は、フロントドア5の車両後側辺部の車両外側の縁部分が、リヤドア7の車両前側辺部の車両外側を覆うよう構成されており、フロントドア5を開かない限りリヤドア7を開くことは出来ない。従って、フロントドア5の閉鎖を確実に行うだけで、リヤドア7が開放されることを防止できる。また、リヤドア7を閉鎖した状態においては、フロントドア5を一般的な車両の横開き式のドアと同様のロック機構でロックすることができる。 【0041】図7は、側部開閉体構造が閉鎖した状態における、各ドア5、7、9が互いに重なる部分の要部拡大図である。図2と図6、及び図7に示すように、フロントドア5、及びリヤドア7の上部にはそれぞれフロントドアウインドウガラス30とリヤドアウインドウガラス31が、上下方向にスライド可能に設けられている。 【0042】また、フロントドア5にはフロントドアウィンドウガラス30が完全に上昇した状態において、これを取り囲むように、フロントドアウインドウガラス30の枠体であるフロントドアサッシュ32が設けられ、リヤドア7にも同様にリヤドアサッシュ33が設けられている。 【0043】フロントドアサッシュ32は、フロントドアウインドウガラス30を上下方向にスライド可能に挟持する溝を有した金属製のガイドプレート32aと、ガイドプレート32aの車室内に面する部分に一体的に設けられた合成樹脂製の補強部32bとから構成される。 【0044】リヤドアサッシュ33は、フロントドアサッシュ32と同様にガイドプレート33aと補強部33bとから構成され、更に車両前側部分には、ガイドプレート33aと一体に形成された断面が略L字状のシールプレート34が設けられている。このシールプレート34は、断面が略L字状の為、曲げに対する強度を有し、強度部材として機能する。 【0045】また、シールプレート34の先端には、フロントドアサッシュ32と当接してフロントドア5とリヤドア7との間のシールをするシール部材であるシールプレートガーニッシュ35が取り付けられ、フロントドア5とリアドア7とが閉鎖態において、ガーニッシュ35が、フロントドアサッシュ32の補強部32bと密着して、これらの間をシールするようになっている。 【0046】図6に示すように、リヤドア7及びルーフドア9の閉鎖状態において、シールプレート34の上端部は、車幅方向においてルーフドア9の車幅方向端部と近接し、ルーフドア9の側部に取り付けられたルーフドアガーニッシュ36に密着してシールされている。 【0047】これにより、リヤドア7は、車両の側面衝突の際にはシールプレート34がルーフドア9に当接して、衝撃をルーフドアに伝達して分散できることから、車両の側面衝突や横転に対する強度を向上させている。 【0048】次に、各ドア5、7、9を全開にした状態において、本実施形態のシートアレンジを説明する。図8は、本実施形態における各ドア5、7、9を全開した状態でのシートアレンジを説明する為の説明図であり、(a)はシートの標準モードを示し、(b)はシートのフラットモードを示す。図8に示すように、フロントシート40には、フロアに車両前後方向へスライド可能に水平に配設されたフロントシートクッション41と、フロントシートクッション41に傾倒可能に支持され、フロアに対して略垂直に配設されたフロントシートバック42とから構成される。リヤシート43も同様にリヤシートクッション44とリヤシートバック45とから構成される。 【0049】また、フロントシートクッション41の前方、及びフロントシートクッション41とリヤシートクッション44との間には、乗員が乗車した際の足置き用スペースが確保されている。 【0050】これらフロントシート40とリヤシート43は、以下に示す所定の操作によって各シートクッション41、44とシートバック42、45とが車両前後方向に水平に配設されるフラットモードにすることができるようになっている。 【0051】図8(a)に示す矢印のように、まずフロントシートクッション41を前方の足置き用スペースへスライドさせ、併せてリヤシートクッション44をフロントシートクッション41との間にフロントシートバック42が入る間隔が開くまで後方へスライドさせる。そして、フロントシートバック42、及びリヤシートバック45を後方へ水平になるまで傾倒させる。以上の操作により、図8(b)に示すように、フロントシート40とリヤシート43とは乗降用開口2の略全域に渡ってフラットなシート面を形成するフラットモードとなる。 【0052】図9は、シートのフラットモードでの使用状態を示す説明図である。図8(b)、及び図9に示すように、本実施形態における車体1の側部開閉体構造においては、上記フラットモードとすることで、人が乗降用開口2に着座することができると共に、そのまま寝そべることもできる。また、着座や起立動作を楽にでき、さらに、視界に乗降用開口の上側辺部が入りにくいことから、開放感も大きく、くつろげるシートを提供することができる。 【0053】次に本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態は、上記第1実施形態とシート構造以外の構成は共通な為、共通する部分には同じ符号を用いることとし、詳細な説明は省略する。図10は、本実施形態における各ドア5、7、9の全開状態でのシートアレンジを説明する為の説明図であり、(a)はシートの標準モードを示し、(b)はシートのベンチモードを示す。図10に示すように、車室内には、その車両前方に1人用のフロントシート50が車幅方向へ2つ並んで配置され、その車両後方に、車幅方向に連続したリヤシート51が配置されている。 【0054】車幅方向左側のフロントシート50は、フロアパネル52にフロントシート回転軸53を介して支持されており、リヤシート51は、その車幅方向左側部分をリヤシート回転軸54を介してフロアパネル52に支持されると共に、その車幅方向右側部分を、フロアパネル52に、リヤシート回転軸54を中心とする円弧状に曲設されたリヤシートスライドレール55に摺動可能に支持されている。 【0055】図10(a)に記載された矢印に示すように、車幅方向左側のフロントシート50を、フロントシート回転軸53を軸として左回りに90度回転させると共に、リヤシート51を、リヤシート回転軸54を軸としてその車幅方向右側をスライドさせて左回りに90度回転させる。 【0056】これにより、図10(b)に示すように、車幅方向左側のフロントシート50とリヤシート51とが、乗降用開口2に着座方向を向けた状態で、並び、その略全域に渡って連続して配置されたベンチモードになり、開放感のある、背もたれを有するベンチシートを提供できる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000003137 【氏名又は名称】マツダ株式会社 【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号
|
| 【出願日】 |
平成14年3月12日(2002.3.12) |
| 【代理人】 |
|
| 【公開番号】 |
特開2003−267052(P2003−267052A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月25日(2003.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−67511(P2002−67511) |
|