| 【発明の名称】 |
車両の後部車体構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】清水 秀樹 【住所又は居所】愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨタ車体株式会社内
【氏名】前川 博 【住所又は居所】愛知県刈谷市一里山町金山100番地 トヨタ車体株式会社内
【氏名】木下 雅夫 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】後部開口をバックドアにより車両周辺の障害物に関係なく開閉でき、かつ後部開口の開口面積を大きくできる車両の後部車体構造を提供すること。
【解決手段】車体の後部開口1がバックドア2により開閉される車両の後部車体構造において、上記バックドア2を上下方向に摺動可能に設置し、上記バックドア2を下降させることにより上記後部開口1が開放され、かつ上記バックドア2を、上記後部開口1の下方の車体後端面とリヤバンパー3との間に形成した収納部30に収納するようにした。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車体の後部開口がバックドアにより開閉される車両の後部車体構造において、上記バックドアを上下方向に摺動可能に設置し、上記バックドアを下降させることにより上記後部開口が開放され、かつ上記バックドアが、上記後部開口の下方の車体後端面とリヤバンパーとの間に形成した収納部に収納されることを特徴とする車両の後部車体構造。 【請求項2】 上記バックドアを上下に分割された複数のパネル部材で構成し、上記各パネル部材が重ね合わさった状態で上記収納部に収納される請求項1に記載の車両の後部車体構造。 【請求項3】 上記バックドアが閉じた状態では上記各パネル部材は互いに面一に配置され、上記バックドアを開くときは上記各パネル部材を互いに干渉しないようにその面直方向で相対移動するようになした請求項2に記載の車両の後部車体構造。 【請求項4】 上記後部開口の左右の側縁に沿ってガイド部材を設け、該ガイド部材に摺動部材を摺動可能に係合し、該摺動部材に起倒可能にリンクを設け、上記パネル部材を該リンクで支持し、上記摺動部材の摺動により上記パネル部材を上下方向に摺動可能とし、上記リンクの起倒により上記パネル部材をその面直方向で移動可能とした請求項3に記載の車両の後部車体構造。 【請求項5】 上記リンクを倒伏方向に付勢する付勢部材を設け、上記パネル部材が全閉位置付近にあるとき上記リンクに係合し、上記リンクの起倒をガイドするとともに、上記パネル部材が全閉位置にあるとき上記リンクを起立位置に保持する係合部材を設けた請求項4に記載の車両の後部車体構造。 【請求項6】 車体のルーフに上記後部開口と連続するルーフ開口を形成し、上記ルーフ開口を開閉するためのルーフ開閉体を前後方向に摺動可能に設置し、上記ルーフ開閉体を前方へ摺動させることにより上記ルーフ開口が開放されるようになした請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の車両の後部車体構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は自動車、特にステーションワゴンやミニバン等の後部車体構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、ステーションワゴンやミニバン等のように車体後部に荷物を積み込むための後部開口を備えるとともに、この後部開口を開閉するためにバックドアを備えた車両がある。このバックドアとしてははね上げ式や水平回動式のものがある。また小さい荷物を積み込むためにいちいちバックドアを開けなくてもいいように、バックドアの窓ガラスを上下方向に摺動可能とし、これにより窓を開閉できるようにした車両がある。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、はね上げ式や水平回動式のバックドアでは、車両周辺に壁や別の車両などの障害物があると、バックドアを大きく開けることができないという問題があった。また、上記の窓を開閉可能とした車両では、車両周辺に障害物に関係なく窓を開けることができるが、開いた窓ガラスを収納するためのスペースをバックドア内に確保しなければならないため大きな窓を設定することができないとう問題があった。 【0004】そこで本発明は、後部開口を車両周辺の障害物に関係なく開閉でき、かつ開口面積を大きくできる車両の後部車体構造を提供することを課題としてなされたものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、車体の後部開口がバックドアにより開閉される車両の後部車体構造において、上記バックドアを上下方向に摺動可能に設置し、上記バックドアを下降させることにより上記後部開口が開放され、かつ上記バックドアが、上記後部開口の下方の車体後端面とリヤバンパーとの間に形成した収納部に収納するようにした(請求項1)。バックドアを上下方向に摺動させることにより後部開口が開閉される構造であるため、車両周辺の障害物に関係なく後部開口を開閉することができる。また後部開口を開いた時、バックドアが車体後端面とリヤバンパーとの間に収納部に収納される構造であるため車体後端面のリヤバンパーより上方の部位を後部開口設置部位として有効に利用することができる。 【0006】上記バックドアを上下に分割された複数のパネル部材で構成し、上記各パネル部材を重ね合わせた状態で上記収納部に収納し、収納されたバックドアをコンパクトにする(請求項2)。 【0007】上記バックドアを複数のパネル部材で構成した場合、バックドアを閉じた状態では上記各パネル部材は互いに面一に配置され、上記バックドアを開くときは上記各パネル部材を互いに干渉しないようにその面直方向で相対移動せしめるようにした(請求項3)。 【0008】上記後部開口の左右の側縁に沿ってガイド部材を設け、該ガイド部材に摺動部材を摺動可能に係合し、該摺動部材に起倒可能にリンクを設け、上記パネル部材を該リンクで支持し、上記摺動部材の摺動により上記パネル部材を上下方向に摺動可能とし、上記リンクの起倒により上記パネル部材をその面直方向で移動せしめるようにした(請求項4)。 【0009】上記リンクを倒伏方向に付勢する付勢部材を設け、上記パネル部材が全閉位置付近にあるとき上記リンクに係合し、上記リンクの起倒をガイドするとともに、上記パネル部材が全閉位置にあるとき上記リンクを起立位置に保持する係合部材を設けた(請求項5)。 【0010】車体のルーフに上記後部開口と連続するルーフ開口を形成し、上記ルーフ開口を開閉するためのルーフ開閉体を前後方向に摺動可能に設置し、上記ルーフ開閉体を前方へ摺動させることにより上記ルーフ開口が開放するようにした(請求項6)。後部開口とルーフの後端部とで広い一連の開口が形成できる。 【0011】 【発明の実施の形態】図1(A),(B)に本発明を適用した後部車体構造を示し、車両の後部開口1は、上下に分割された第1のガラスハッチ2aと第2のガラスハッチ2bとからなるバックドア2で開閉されるようになっている。第1および第2のガラスハッチ2a,2bはそれぞれ、昇降機構によって後部開口1の左右の開口側縁に沿って昇降自在に設置してあり、第1および第2のガラスハッチ2a,2bを下降させ、これらを後部開口1の下方の車体後端面とリヤバンパー3との間の収納部30へ収納して後部開口1を開放するようにしてある。後部開口1の左右の開口縁を構成するリヤピラー10の外面には、ウィンカやストップランプ等を一体に組み込んだリヤコンビネーションランプ11が装着してある。 【0012】以下、図2ないし図4に基づいて、バックドア2の昇降機構、およびバックドア2の昇降動作を説明する。尚、図2ないし図4はバックドア2の一方の側端側のみを示したが、バックドア2の昇降機構は左右対称である。図2に示すように、車体の後部開口1には開口側縁に沿って上下方向に延びるガイドレール4が設置してあり、ガイドレール4の下端は、後部開口1の下方に位置するリヤバンパー3の上面に形成した収納開口31を通って車体後端面の下端付近まで延在せしめてある。また、後部開口1の開口側縁にはガイドレール4の後方位置にこれと平行に補助レール40が設置してある。補助レール40は上記開口側縁の上下中間位置から収納部30内へ延設してある。 【0013】ガイドレール4には、これに沿って摺動可能でバックドア2の第1のガラスハッチ2aを支持する第1のスライダ41が設けてある。また第1のスライダ41の下側位置には、ガイドレール4に沿って摺動可能で第2のガラスハッチ2bを支持する第2のスライダ42が設けてある。そして、第1および第2のスライダ41,42はそれぞれ、下方からガイドレール4内に挿通された複数の駆動ケーブルW1,W2の先端と連結してあり、各駆動ケーブルW1,W2の駆動により各スライダ41,42を上下方向に摺動移動させるようにしてある。各駆動ケーブルW1,W2は外面をギヤ状に形成したギヤードケーブルで、基端側の外面が図略のモーターにより回転駆動するギヤに噛合してあり、ギヤを正方向または逆方向に回転して、駆動ケーブルW1,W2をガイドレール4内に進退動させる。尚、第1のスライダ41は後部開口1の上部位置から収納部30の上部位置との間を移動可能としてあり、第2のスライダ42は後部開口1の下部位置から収納部30の下部位置との間を移動可能としてある。 【0014】第1のガラスハッチ2aはその上縁に沿って上縁フレーム20が固着してある。第1のガラスハッチ2aは、上縁フレーム20の側端を第1のスライダ41に回動可能に軸支せしめるとともに、側縁下端を補助レール40に沿って摺動自在に設けた第3のスライダ43に回動可能に軸支せしめ、第1のスライダ41の昇降駆動により上縁フレーム20と一体にガイドレール4および補助レール40に沿って昇降可能に設置してある。上縁フレーム20を含む第1のガラスハッチ2aの上下寸法は収納部30内に収納可能な寸法としてある。 【0015】第2のガラスハッチ2bは、上下寸法が第1のガラスハッチ2aよりも小さくしてある。そして、その上縁には後部開口1閉鎖時に第1のガラスハッチ2aの下縁に当接せしめる上縁モール21が固着してあり、下縁にはリヤバンパー3に形成した収納開口31の開口縁に当接せしめる下縁モール22が固着してある。第2のガラスハッチ2bは、側縁の上端および下端をそれぞれ、第2のスライダ42の上端および下端に起倒回動自在に軸着せしめた上下一対のリンクアーム44の先端に回動可能に軸支せしめて、第2のスライダ42の昇降駆動によりガイドレール4に沿って昇降可能、かつリンクアーム44の起倒作動により面直方向前後位置に水平移動可能に設置してある。 【0016】第2のガラスハッチ2bは、第2のスライダ42と各リンクアーム44との結合部に設けられ、第2のスライダ42に対して各リンクアーム44をそれぞれ倒伏方向に付勢するバネ部材等(図略)の付勢力により前側への移動力が付勢されている。 【0017】後部開口1の開口側縁の下部位置には、第2のガラスハッチ2bの昇降動に伴い各リンクアーム44をそれぞれ起倒作動せしめて第2のガラスハッチ2bを前後に水平移動し、かつ第2のガラスハッチ2bを後方の移動位置に保持する複数の係合部材45が取付けてある。各係合部材45はブロック状で、側面に各リンクアーム44の中間から突出する突起46を挿通案内する前下がり傾斜状の案内溝47が形成してある。係合部材45は、第2のスライダ42の上昇動作により案内溝47がリンクアーム44の突起46を斜め後方へ案内してリンクアーム44を第2のスライダ42に対して起立せしめて第2のガラスハッチ2bを後方へ水平移動せしめ、この状態に保持する。逆に第2のスライダ42の下降動作により第2のガラスハッチ2bを前方へ水平移動せしめる。 【0018】このように構成したバックドア2は、図2に示すように、第1および第2のガラスハッチ2a,2bをそれぞれ上昇位置とし、かつ第2のガラスハッチ2bを後方へ水平移動せしめた状態で面一に後部開口1を閉じる。この場合、第2のガラスハッチ2bの上縁モール21が第1のガラスハッチ2aの下縁に当接して第1のガラスハッチ2aの下縁と第2のガラスハッチ2bの上縁との間を密閉する。また第2のガラスハッチ2bの下縁モール22がリヤバンパー3上面の収納開口31の開口縁に当接して第2のガラスハッチ2bの下縁と収納開口31の開口縁との間を密閉する。尚、収納開口31は電動で回動開閉可能なカバー部材32により閉じられる。 【0019】後部開口1を開く場合、図3に示すように、カバー部材32を開き、第2のスライダ42を下降させ、係合部材45の案内によりリンクアーム44をスライダ42側へ倒して第2のガラスハッチ2bを前方へ水平移動せしめる。そして、第1のスライダ41を下降させて第1のガラスハッチ2aを第2のガラスハッチ2bの背面側へ下降せしめて第1のガラスハッチ2aと第2のガラスハッチ2bとを重ね合わせる。 【0020】更に、図4に示すように、第2および第1のスライダ42,41を下降させ、第2および第1のガラスハッチ2b,2aを前後に重ね合わせた状態で収納部30内へ下降せしめて収納する。その後、カバー部材32により収納開口31を閉じる。尚、第2のガラスハッチ2bは、閉鎖位置から下降してリンクアーム44の突起46と係合部材45との係合が解除されても、リンクアーム44と第2のスライダ42との間に設けたバネ部材の付勢力により前側の水平移動位置に保持される。 【0021】本実施形態によれば、後部開口1を昇降式のバックドア2で開閉するようにしたので、車両周辺に壁や別の車両などの障害物があってもこれらの障害物に関係なく後部開口1を開閉することができる。また、後部開口1を開いた時、バックドア2を後部開口1下方のリヤバンパー3内側に設けた収納部30に収納するようにしたので、車体後端面のリヤバンパー3より上方の部位を後部開口1として有効に利用することができる。更に、バックドア2を、上下に分割した第1のガラスハッチ2aと第2のガラスハッチ2bとで構成し、第1および第2のガラスハッチ2a,2bを重ね合わせて収納するようにしたのでコンパクトに収納でき、収納部30も小さなスペースですむ。その分、後部開口1を広く設定することができる。 【0022】図5(A),(B)は本発明を適用した後部車体構造の他の実施形態を示す。本実施形態の基本構造は先の実施形態のそれと実質的に同じで相違点を中心に説明する。尚、図において先の実施形態におけると同一部材は同一符号で示す。図5(A),(B)に示すように、車両の後部開口1を開閉するバックドア2は、先の実施形態と同様に、上下に分割された第1のガラスハッチ2aと第2のガラスハッチ2bとで構成してある。第1のガラスハッチ2aは上縁に固着した上縁フレーム20と一体に、後部開口1の開口側縁に設けたガイドレール4と補助レール40に沿って昇降可能に設けてある。第2のガラスハッチ2bは前後方向に水平移動可能でかつガイドレール4に沿って昇降可能に設けてある。バックドア2は第1および第2のガラスハッチ2a,2bを重ね合わせて後部開口1の下方のリヤバンパー3内側の収納部30内へ収納して後部開口1を開放する。 【0023】車両のルーフ後部には、後部開口1を拡張するようにこれと連続するルーフ開口5が形成してある。ルーフ開口5は、前後に分割された複数のガラスルーフ50をルーフ開口5の左右の開口側縁に設けたガイドレール51に沿って移動可能に設置し、かつ各ガラスルーフ50をチルトアップ可能としたスライドルーフによって開閉するようにしてある。該スライドルーフは、ガラスルーフ50を面一に隙間なく連設し、最後尾のガラスルーフ50の後縁を第1のガラスハッチ2aの上縁フレーム20の前縁と衝き合わせてルーフ開口5を閉じる。ルーフ開口5を開くには、各ガラスルーフ50をチルトアップして前下がりの傾斜状とし、この状態で前方へスライド移動し、全てのガラスルーフ50をルーフ開口5の前端位置に重ね合わせるように集める。 【0024】本実施形態の後部車体構造によれば、先の実施形態と同様な効果が得られるとともに、後部開口1とルーフ開口5とをそれぞれ開放状態とすることで、荷室の上方および後方に遮るもののない大きな開放空間を形成でき、一度に多くの荷物を積み込むことや大きな荷物を積み込むことができる。 【0025】 【発明の効果】本発明によれば、車両の後部開口を昇降式のバックドアで開閉し、開放時にバックドアを後部開口の下方の車体後端面とリヤバンパーとの間に収納するようにしたので、車両周辺の障害物に関係なく後部開口を開閉することができ、車体のリヤバンパー上部を後部開口として有効利用できる。また、ルーフ後端に後部開口と連続する開閉式のルーフ開口を形成することで、荷室の上方および後方に遮るもののない大きな開放空間を形成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000110321 【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社 【住所又は居所】愛知県刈谷市一里山町金山100番地 【識別番号】000003207 【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社 【住所又は居所】愛知県豊田市トヨタ町1番地
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| 【出願日】 |
平成13年12月27日(2001.12.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067596 【弁理士】 【氏名又は名称】伊藤 求馬
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| 【公開番号】 |
特開2003−191753(P2003−191753A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月9日(2003.7.9) |
| 【出願番号】 |
特願2001−396759(P2001−396759) |
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