トップ :: B 処理操作 運輸 :: B60 車両一般




【発明の名称】 カーテンレール取付け構造
【発明者】 【氏名】田中 康晋
【住所又は居所】神奈川県高座郡寒川町宮山3316番地 河西工業株式会社内

【要約】 【課題】トリム部品におけるウェスト部の日射等による熱変形量を小さく抑えるように構成して、ウェスト部の棚部とカーテンレールとの間の隙間の拡大を防止して、車体内部が検出するのを確実に防止できるようにする。

【解決手段】トリム部品10のウェスト部11に、カーテンランナー16を摺動溝9b内に収容して摺動案内するカーテンレール9を配置し、カーテンレール9の下端部に取付け片9aを形成して、取付け片部9aをボルト14を用いてトリム部品10の裏面側に取付けている。カーテンレール9の上端部には、ウェスト部11における棚部11aの表側に重合する舌片部9dを形成している。そして、棚部11aが日射等により上方に熱変形する力を受けたとしても、舌片部9dに当接することになって熱変形を抑えることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 自動車のトリム部品のウェスト部に、カーテンランナーを収容して摺動案内するカーテンレールを配置し、該カーテンレールに取付け片部を形成して、該取付け片部を締着具を用いて前記トリム部品の裏面側に取付け、更に、前記カーテンレールの上端部に、前記ウェスト部における棚部の表側に重合する舌片部を形成したことを特徴とするカーテンレール取付け構造。
【請求項2】 自動車のトリム部品のウェスト部に、カーテンランナーを収容して摺動案内するカーテンレールを配置し、該カーテンレールに取付け片部を形成して、該取付け片部を締着具を用いて前記トリム部品の裏面側に取付けして構成し、更に、前記トリム部品の裏面側に形成した補強リブの上端部を切欠くことによって嵌合凹部を形成して、前記嵌合凹部に前記カーテンレールに形成した嵌合突部を嵌合したことを特徴とするカーテンレール取付け構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動車のリアサイドトリム等のトリム部品のウェスト部におけるカーテンレール取付け構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のカーテンレール取付け構造としては、図4に示すものが知られている。
【0003】図4は、リアサイドトリム等のトリム部品の縦断面図であり、トリム部品aは、自動車のリアサイドやドア本体の車室側を美装するもので、その上部にウェスト部bを有して構成している。
【0004】そして、トリム部品aは、ウェスト部bにカーテンランナーcを収容して摺動案内するカーテンレールdを取着するために、ウェスト部bより下方における裏面側にボス部eを形成している。
【0005】又、カーテンレールdは、その下端部に垂下するように形成した取付け片部fをボルトg等の締着具を用いて、ボス部eに取着することによって、トリム部品aに取付けられている。
【0006】カーテンの上端部は、他のカーテンランナーを用いて、車体のサイドピラーガーニッシュ(不図示)に掛け止めされている。
【0007】カーテンレールdには、トリム部品aに対して反対側に延在する取付け突出片部hが形成されており、取付け片部hには、フィニッシャiの取付けボス部jがボルトkにより取着されており、この結果、フィニッシャiはウェスト部bと共に車体内部が露出しないように閉塞美装している。
【0008】又、トリム部品aは、芯材aの表面を表皮材aで被覆することによって構成しており、ウェスト部bの上端において、表皮材aを芯材aの裏側まで巻き込むことによって形成した巻込み部bによって美装されている。
【0009】従って、カーテンレールdはその上端が表皮材aの棚部bとフィニッシャiとの間に位置して、カーテンランナーcを突出させることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成する従来のカーテンレール取付け構造においては、カーテンレールdがその下端部に垂設した取付け片部fをボスeに取着することによって、トリム部品aに取付けられているために、その上端部がトリムaとの取付け位置より遠ざかることになって、ウェスト部bとは実質的にフリー状態となっている。
【0011】また、カーテンレールdは中実の比較的剛体構造を有するのに対し、トリム部品aは、芯材aを有するといっても、板状構造となっている。
【0012】このために、カーテンレールdに対して、トリム部品aのウェスト部bは、日射等による熱変形量が多く、その棚部bが図中太線矢印方向に変形してしまうことがある。
【0013】この結果、ウェスト部bの棚部bとカーテンレールdとの間の隙間が拡大してしまい、車体内部が顕出することになって美観を損なう。
【0014】このような点に鑑み、補強リブmをトリム部品aにおけるウェスト部bの上端部にまで形成することが考えられる。
【0015】しかし、表皮材a2をウェスト部bの端末でカットすると美観が損なわれる為トリム部品aは芯材aのウェスト部bにおける先端部に表皮材aを巻き込んで巻込み部bを形成する必要があることから、補強リブmをウェスト部bの上端部にぎりぎりまで近接形成することができない。
【0016】この結果、トリム部品aのウェスト部bの先端部には、補強リブmが設定できないことになって、日射等によるウェスト部bの熱変形を小さく抑えることができなかった。
【0017】そこで、ウェスト部の日射等による熱変形量を小さく抑えるように構成して、ウェスト部の棚部とカーテンレールとの間の隙間の拡大を防止して車体内部が顕出するのを確実に防止したカーテンレール取付け構造を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、第1に自動車のトリム部品のウェスト部にカーテンランナーを収容して摺動案内するカーテンレールを配置し、カーテンレールに取付け片部を形成して、取付け片部を締着具を用いてトリム部品の裏面側に取付けており、更に、カーテンレールの上端部に、ウェスト部の上端部における棚部の外側に重合する舌片部を形成した構成となっている。
【0019】上記のように構成する本発明においては、ウェスト部の上端部における棚部の表側に、カーテンレール側の舌片部が重合していることから、棚部は日射等により及ぼされた熱により上方向に熱変形する力を受けたとしても、トリム部品のウェスト部下方とカーテンレールとかボルトで締着された構造とすることにより、カーテンレールを介して舌片部とボス部とで棚部を挟み込む形となる為、舌片部に当接して熱変形を抑えられことになり、棚部とカーテンレールとの間の隙間が拡大して車体内部の顕出することが防止でき、常に棚部付近の見栄えをよくしている。
【0020】また、棚部にカーテンレール側の舌片部を重合した結果、舌片部が棚部の表側を覆うことになって、表皮材による芯材の先端部の巻き返しによる美装処理を施す必要がなくなり、このために、芯材の上端部まで補強リブを設定することができ、舌片部の設定と相俟って、トリム部品の上端部の剛性を高めることができ、この点からも、棚部の熱変形を舌片部と協動して防止することができる。
【0021】上記目的を達成するため本発明は、第2に、自動車のトリム部品のウェスト部に、カーテンランナーを収容して摺動案内するカーテンレールを配置し、カーテンレールに取付け片部を形成して、取付け片部を締着具を用いてトリム部品の裏面側に取付けして構成し、更に、トリム部品の裏面側に形成した補強リブの上端部を切欠くことによって嵌合凹部を形成して、嵌合凹部に前記カーテンレールに形成した嵌合突部を嵌合した構成となっている。
【0022】上記のように構成する本発明においては、嵌合凹部内に嵌合突部が嵌合することにより、トリム部品のウェスト部11の下方とカーテンレールとをトリム部品に設けた取付けボス部において締着具で締着する構造とすれば、カーテンレールを介して嵌合突部と取付けボス部とで補強リブを介して挟み込むような形となる為、棚部が日射等により及ぼされた熱により上方に熱変形する力を受けたとしても、嵌合凹部を構成する補強リブの切欠き部がカーテンレール側の嵌合突起に当接して熱変形を抑えられることになる。
【0023】この結果、棚部とカーテンレールとの間の隙間が拡大して車体の内部が顕出することを防止でき、常に棚部付近の見栄えをよくしている。
【0024】従って、補強リブは、その上端部に切欠き部を有していることから、棚部の剛性アップへの寄与が前記第1の発明に比較して少ないとはいえるが、切欠き部によって表皮材を芯材に巻込むスペースを確保していると共に、カーテンレール側の嵌合突部に当接することによって棚部の熱変形を抑えることができる。このことから、補強リブは実質的に棚部の剛性を高めるべく寄与している。
【0025】
【発明の実施の形態】先ず、図1を用いて、一般的なカーテンレール構造を説明する。
【0026】図1は一般的なワンボックス型の自動車の後部を部分的に車室側より描画した斜視図である。
【0027】ワンボックス型の自動車においては、図1に示すように車体1の開口部を閉塞するために、ウインドガラス、例えばドアガラス2、リアサイドガラス3或いはバックドアガラス4が設置されていると共に、車体1におけるドアガラス2、リアサイドガラス3、或いはバックドアガラス4等の下部はドアトリム5、リアサイドトリム6或いはバックドアトリム7等のトリム部品10を張設することによって、美装されている。
【0028】そして、ドアガラス2、リアサイドガラス3或いはバックドアガラス4は、外部より入射する日射等を遮光するために、カーテン8が張設されている。
【0029】即ち、カーテン8は、その上端部が車体1の外壁上部(即ち、サイドピラーガーニッシュ等)に不図示の上部側のカーテンレールに吊設され、下端部が下部側のカーテンレール9に設けられている。
【0030】下部側のカーテンレール9は、トリム部品10のウェスト部11の裏面に設置されるもので、下端部に取付け片部9aを垂設し、取付け片部9aをトリム部品10の裏面側に形成した取付けボス部10aに後述のボルト14等の締着具により締着することによって取付けられている。
【0031】次に、本発明に係る第1の実施の形態について、図2を用いて説明する。
【0032】図2は、図1におけるA−A断面図である。
【0033】図2において、ドアトリム5、リアサイドトリム6或いはバックドアトリム7等のトリム部品10は、樹脂成形品である芯材12と芯材12の車室側に張設されたクロス等からなる表皮材13とで構成され、表皮材13を車室側に向けて車体1に取付けることによって、車体1の車室15側を美装している。
【0034】また、芯材12の裏面側には、車体1の上下方向に延在する複数個の補強リブ12aが立設されていると共に、車体1の前後方向に並設されるように、複数個の取付けボス部10aが突設されている。
【0035】一方、カーテンレール9は、車体1の前後方向に延在する長尺形状を呈しており、その上端部に蟻溝状の摺動溝9bを長手方向に刻設して、図1に示すカーテン8の下端部を取付けるカーテンランナー16を摺動自在に収容している。
【0036】また、カーテンレール9の下端部には、取付け片部9aが垂設されており、取付け片部9aをボルト14等の締着具を用いて取付けボス部10aに締着することによって、カーテンレール9がトリム部品10のウェスト部11における車体1の前後方向に延在するように取付けられ、このとき、カーテンランナー16がウェスト部11より上方に突出していることになる。
【0037】カーテンレール9におけるトリム部品10に対して反対面側には、略水平方向に板状の取付けリブ9cが突設されており、取付けリブ9cは、フィニッシャ17の下面側に垂設した取付けボス17aをボルト18等の締着具によって締着することによって、フィニッシャ17をカーテンレール9に取付けている。
【0038】この結果、フィニッシャ17とウェスト部11の上端部を折曲して形成した棚部11aとの間にカーテンレール9が配置されている。
【0039】更に、本実施の形態においては、ウェスト部11の棚部11aにおける芯材12の先端においては、表側には表皮材13が張設されているも、裏側までは表皮材13は巻込まれていない。この結果、従来できなかった補強リブ12aの棚部10までの設定を可能として、棚部11aの剛性アップを行っている。
【0040】そして、カーテンレール9の上端部においては、棚部11a側に張出すように、薄板状の舌片部9dが形成されており、舌片部9dは棚部11aの表側に重合当接しており、車体1の内部を遮蔽している。
【0041】上記のよう構成する第1の実施の形態においては、ウェスト部11の上端部における棚部11aの表側に、カーテンレール9側の舌片部9dが重合していることから、棚部11aは日射等により及ぼされた熱により上方に熱変形する力を受けたとしても、トリム部品10のウェスト部11の下方とカーテンレール9とかボルト14まで締着された構造であるので、カーテンレール9を介して舌片部9dと取付けボス部10aとで棚部11aを挟み込む形となる為、舌片部9dに当接して熱変形を抑えられることになり、棚部11aとカーテンレール9との間の隙間が拡大して車体1の内部が顕出することを防止でき、常に棚部11a付近の見栄えをよくしている。
【0042】また、棚部11aにカーテンレール9側の舌片部9dを重合した結果、舌片部9dが棚部11aの表側を覆うことになって、表皮材13による芯材12の先端部の巻き返しによる美装処理を施す必要がなくなり、このために、芯材12の上端部まで補強リブ12aを設定することができ、舌片部9dの設定と相俟って、トリム部品10の上端部の剛性を高めることができ、この点からも、棚部11aの熱変形を舌片部9dと協働して防止することができる。
【0043】図3は本発明に係る第2の実施の形態を示すもので、図2と同様図1のA−A断面図である。
【0044】図3によれば、上記第1の実施の形態におけるカーテンレール9に設けた舌片部9dに代えて、ウェスト部11の棚部11aまで延在して芯材12に形成された補強リブ12aが、棚部11aと対向する上端部において、車体1の前後方向に延在するように切欠かれており、この切欠き12bによって棚部11aと共に(又は補強リブ12a単独で)嵌合凹部19を形成している。
【0045】また、カーテンレール9のトリム部品側には、棚部11aに並行して嵌合突部9eが形成されていて、嵌合突部9eは嵌合凹部19に嵌合している。
【0046】棚部11aにおける芯材12は、その裏側まで表皮材13が巻込み美装している。この結果、表皮材13は嵌合凹部19内に突入して、棚部11aと嵌合突部9eとの間に侵入していることになる。
【0047】その他の構成は、上記第1の実施の形態と同一であることから、説明を割愛する。
【0048】上記のように構成する第2の実施の形態によれば、嵌合凹部19内に嵌合突部9eが嵌合することにより、棚部11aが日射等により及ぼされた熱により上方に熱変形する力を受けたとしても、トリム部品10のウェスト部11の下方とカーテンレール9とかボルト14まで締着された構造であるので、カーテンレール9を介して嵌合突部9eと取付けボス部10aとで補修リブにdを介して棚部11aを挟み込むような形となる為、嵌合凹部19を構成する補強リブ12aの切欠き12bがカーテンレール9側の嵌合突起9eに当接して熱変形を抑えられることになる。
【0049】この結果、棚部11aとカーテンレール9との間の隙間が拡大して車体1の内部が顕出することを防止でき、常に棚部11a付近の見栄えをよくしている。
【0050】従って、補強リブ12aは、その上端部に切欠き部12bを有していることから、棚部11aの剛性アップへの寄与が前記第1の実施の形態に比較して少ないとはいえるが、切欠き12bによって表皮材13を芯材12に巻込むスペースを確保していると共に、カーテンレール9側の嵌合突部9eに当接することによって棚部11aの熱変形を抑えることができる。このことから、補強リブ12aは実質的に棚部11aの剛性を高めるべく寄与している。
【0051】
【発明の効果】本発明に係る第1の発明は、トリム部品のウェスト部の上端部における棚部の表側に、カーテンレール側に設けた舌片部が重合するように構成したことから、棚部は日射等により上方に熱変形する力を受けたとしても、トリム部品のウェスト部下方とカーテンレールとかボルトで締着された構造とすることにより、カーテンレールを介して舌片部とボス部とで棚部を挟み込む形となる為、舌片部に当接することになって熱変形を抑えることができる。また、棚部の表側は舌片部が重合することによって覆われていることから、表皮材により芯材の先端部の巻き返しを必要とせず、この結果、補強リブを棚部まで延在設定できることになり、棚部付近の剛性をこの面からもアップすることができる。
【0052】本発明に係る第2の発明は、トリム部品の芯材に設定した補強リブを芯材のウェスト部における棚部まで延在設定し、補強リブの上端部を切欠くことによって嵌合凹部を形成し、嵌合凹部内にカーテンレール側の嵌合突部が嵌合することにより、トリム部品のウェスト部11の下方とカーテンレールとをトリム部品に設けた取付けボス部において締着具で締着する構造とすれば、カーテンレールを介して嵌合突部と取付けボス部とで補強リブを介して挟み込むような形となる為、棚部が日射等により及ぼされた熱により上方に熱変形する力を受けたとしても、嵌合凹部を構成する補強リブの切欠き部がカーテンレール側の嵌合突起に当接して熱変形を抑えられることになる。この結果、棚部とカーテンレールとの間の隙間が拡大して車体の内部が顕出することを防止でき、常に棚部付近の見栄えをよくしている。また、補強リブは、その上端部に切欠き部を有していることから、棚部の剛性アップへの寄与が上記第1の発明に比較して少ないとはいえるが、切欠き部によって表皮材を芯材に巻込むスペースを確保していると共に、カーテンレール側の嵌合突部に当接することによって棚部の熱変形を抑えることができ、このことから、補強リブは実質的に棚部の剛性を高めるべく寄与している。
【出願人】 【識別番号】000124454
【氏名又は名称】河西工業株式会社
【住所又は居所】神奈川県高座郡寒川町宮山3316番地
【出願日】 平成13年11月16日(2001.11.16)
【代理人】 【識別番号】100083954
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 輝夫
【公開番号】 特開2003−146073(P2003−146073A)
【公開日】 平成15年5月21日(2003.5.21)
【出願番号】 特願2001−350973(P2001−350973)