| 【発明の名称】 |
自動車用バイザー |
| 【発明者】 |
【氏名】内山 寛司 【住所又は居所】愛知県小牧市小木東2丁目173番地 田村プラスチック製品株式会社内
【氏名】川橋 典生 【住所又は居所】愛知県小牧市小木東2丁目173番地 田村プラスチック製品株式会社内
【氏名】佐藤 周治 【住所又は居所】愛知県小牧市小木東2丁目173番地 田村プラスチック製品株式会社内
【氏名】岩田 辰雄 【住所又は居所】愛知県小牧市小木東2丁目173番地 田村プラスチック製品株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】バイザーの美観を維持すると共に、バイザーの透明部と着色部との境界線を所望の形状に確実に見栄え良く設ける。
【解決手段】バイザー1を、自動車の窓枠10の上辺部に沿って長尺帯状に形成した庇部3と、この庇部3の上端縁3aに沿って連設した鍔体2とにより構成し、庇部3の内側上部に、内面と略垂直な係止突起6を設ける。鍔体2と庇部3とを無色透明のアクリル樹脂により一体的に成形し、鍔体2を含めた庇部3の中央部から上側に、黒色フィルム23を厚み方向の中央部分に中間層として埋設した遮光部20を成形し、遮光部20の下側に透光部21を形成する。黒色フィルム23の表側面に透光部21と一体に形成された表層部21aを成形し、透光部21と表層部21aとが固化した後に、黒色フィルム23の内側面に内層部21bを成形して、遮光部20を構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 長尺帯状の庇部上端縁に沿って鍔体を連設し、透明或いは半透明の合成樹脂のみによって成形した透光部と、着色した遮光性薄膜体からなる中間層を埋設した遮光部とを一体的に成形してなる自動車用バイザーであって、遮光部は、遮光性薄膜体の片側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により前記透光部と一体に形成された一方の表層を設け、一方の表層と前記透光部とが固化した後に、遮光性薄膜体の他側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により他方の表層を設けてなることを特徴とする自動車用バイザー。 【請求項2】 長尺帯状の庇部上端縁に沿って鍔体を連設し、透明或いは半透明の合成樹脂のみによって成形した透光部と、着色した遮光性薄膜体からなる中間層を埋設した遮光部とを一体的に成形してなる自動車用バイザーであって、遮光部は、遮光性薄膜体の片側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により一方の表層を設け、一方の表層が固化した後に、遮光性薄膜体の他側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により前記透光部と一体に形成された他方の表層を設けてなることを特徴とする自動車用バイザー。 【請求項3】 鍔体を含めた上側の部分が遮光性になっていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の自動車用バイザー。 【請求項4】 遮光性薄膜体を合成樹脂若しくは金属により形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の自動車用バイザー。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、自動車に取り付けられるサイドバイザー、バックバイザー等の自動車用バイザーに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、自動車に取り付けられる自動車用バイザーとして、視認性を確保する透明部と、遮光性を発揮する着色部とを備えて形成され、自動車の窓枠に取り付けられる幅広のバイザーが広く知られている。例えば、特開平9−58263号公報に記載された発明では、透明の合成樹脂製バイザー本体と透明シートとにより化粧薄膜を挟むように積層一体化することにより、透明部と化粧薄膜からなる着色部とを備えたバイザー(従来例1)が構成され、バイザーに施す図柄のバリエーションと高いアクセサリー感覚を安価に得ている。また特開2001−206058号公報に記載された発明では、射出成形法、特にサンドイッチ成形法を用いることにより、透明樹脂と着色樹脂とを一つのバイザー金型に略同時に流し込んで両表層の透明部と中間層の着色部とを一体的に備えたバイザー(従来例2)が構成され、優れた生産性と広い視角を確保している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来例1のバイザーでは、透明シートが剥がれ落ちたり変色して、バイザーの美観を損ない易いという問題点があった。一方、従来例2のバイザーでは、外気温の変動等に起因する外乱や、樹脂の材料品質のばらつき等により、射出した透明樹脂と着色樹脂が型内を流れ広がる速度に差が生じ易いため、透明部と着色部との境界線を所望の形状に安定して見栄え良く設けることが難しいという問題点があった。 【0004】こうした問題に鑑み、本発明の課題は、バイザーの美観を維持すると共に、バイザーの透明部と着色部との境界線を所望の形状に確実に見栄え良く設けることができる自動車用バイザーを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明による自動車用バイザーは、長尺帯状の庇部上端縁に沿って鍔体を連設し、透明或いは半透明の合成樹脂のみによって成形した透光部と、着色した遮光性薄膜体からなる中間層を埋設した遮光部とを一体的に成形してなる自動車用バイザーであって、遮光部は、遮光性薄膜体の片側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により前記透光部と一体に形成された一方の表層を設け、一方の表層と前記透光部とが固化した後に、遮光性薄膜体の他側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により他方の表層を設けて構成される。 【0006】請求項2の発明による自動車用バイザーは、長尺帯状の庇部上端縁に沿って鍔体を連設し、透明或いは半透明の合成樹脂のみによって成形した透光部と、着色した遮光性薄膜体からなる中間層を埋設した遮光部とを一体的に成形してなる自動車用バイザーであって、遮光部は、遮光性薄膜体の片側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により一方の表層を設け、一方の表層が固化した後に、遮光性薄膜体の他側面に、透明或いは半透明の合成樹脂により前記透光部と一体に形成された他方の表層を設けて構成される。 【0007】請求項3の発明による自動車用バイザーは、鍔体を含めた上側の部分が遮光性になって構成される。 【0008】請求項4の発明による自動車用バイザーは、遮光性薄膜体を合成樹脂若しくは金属により形成して構成される。 【0009】 【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1に、本発明に係る自動車用バイザーの実施形態を示す。このバイザー1は、自動車の窓枠10の上辺部に沿って長尺帯状に形成された庇部3と、この庇部3の上端縁3aに沿って連接された鍔体2とにより構成され、庇部3の内側上部には、内面と略垂直な係止突起6が設けられている。 【0010】バイザー1の鍔体2と庇部3は、無色透明のアクリル樹脂により一体的に成形されている。鍔体2を含めた庇部3の中央部から上側には、半透光性を備えるように、例えば、無色透明のアクリル樹脂にカーボンブラックを配合した黒色フィルム23を厚み方向の中央部分に中間層として埋設した遮光部20が成形されている。遮光部20は、黒色フィルム23からなる中間層と、黒色フィルム23の表側面に、透光性樹脂、例えば無色透明のアクリル樹脂により形成された表層部21aと、黒色フィルム23の内側面に、透光性樹脂、例えば無色透明のアクリル樹脂により形成された内層部21bとにより、層状に一体的に成形されている。また庇部3の遮光部20の下側には、透光性樹脂、例えば無色透明のアクリル樹脂のみによって成形した透光部21が成形されている。 【0011】上記構成のバイザー1は、黒色フィルム23の表側面に、透光部21と一体に形成された表層部21aを成形し、透光部21と表層部21aとが固化した後に、黒色フィルム23の内側面に内層部21bを成形して遮光部20を構成する。これにより、バイザー1は、表層部21aと内層部21bとの間に中間層として黒色フィルム23を埋設して一体的に挟み込み、透光部21と遮光部20とを一体的に成形してなる。以下、その成形工程の一例を図2と共に示す。図2は、インサート成形法を利用した2ステーションタイプのロータリー射出成形機による成形工程の一例を示す概略断面図である。 【0012】すなわち、バイザー1の成形には、遮光部20及び透光部21を含めたバイザー全体が型取られた全体部用金型25と、内層部21bを取り除いて透光部21及び表層部21aが型取られた透光部用金型26とが使用される。金型25,26は、上下移動可能な上側テーブル30と、水平回転可能な下側テーブル31とにより挟まれるように固定される。金型25,26のパーティング部は、バイザーの鍔体端部と庇部の先端部とに対応した位置に設けられ、上全体部用金型25aと下全体部用金型25b、上透光部用金型26aと下透光部用金型26bとの上下に2分割される。尚、下全体部用金型25bと下透光部用金型26bとは、同一の型形状に形成される。 【0013】次に、上側テーブル30を下方に移動させ、金型25,26を合致状態にし、金型26において、内層部21bを取り除いた透光部21と表層部21aとを型取った空洞部を形成する。このとき、上透光部用金型26aの内層部内側面には、その面に沿って黒色フィルム23が付設される。また黒色フィルム23には、付設の際に熱可塑性樹脂からなる接合剤が塗布される。この空洞部を用いてノズルAの射出により透光性樹脂からなる透光部21と表層部21aとを一体成形する(工程(a))。また流し込まれた樹脂の熱により黒色フィルム23の接合剤が融解され、表層部21a及び黒色フィルム23が一体的に融着される。 【0014】次に、上側テーブル30を上方に移動させ、金型25,26を開放状態にし(工程(b))、下透光部用金型26bに成形樹脂を載せた状態で、下側テーブル31を180度回転させる(工程(c))。そして、上側テーブル30を下方に移動させ、金型25,26を合致状態にする。金型26において、上全体部金型25aと成形樹脂とにより内層部21bを型取った空洞部を形成し、この空洞部を用いてノズルBの射出により透光性樹脂からなる内層部21bを成形し、内層部21bと、黒色フィルム23及び透光部21とを型接続により一体的に成形する(工程(d))。金型25において、工程(a)と同様に、透光部21と表層部21aとを型取った空洞部により透光部21と表層部21aとを一体成形する(工程(d))。次に上テーブル30を上方に移動させ、バイザー1を取り出す(工程(e))。その後は工程(c)から工程(e)を繰り返す。上記工程により、表層部21aと内層部21bとにより黒色フィルム23を両側から覆って層状に成形された遮光部20は、透光部21と一体的に成形される。 【0015】このバイザー1によれば、黒色フィルム23の表側面に透光部21と一体に形成された表層部21aを成形し、表層部21aと透光部21とが固化した後に、黒色フィルム23の内側面に内層部21bを成形して遮光部20を構成すると共に、遮光部20と透光部21とを一体的に成形したので、黒色フィルム23を、固化した表層部21aに固定した状態で内層部21bを成形することができる。よって、遮光部20において、黒色フィルム23の埋設位置を、所望する正確な埋設位置に配置することができ、また、黒色フィルム23の端部形状を、所望する正確な形状を維持しながら遮光部20と透光部21との境界線として利用することができる。したがって、バイザー1の遮光部20と透光部21との境界線を、高い寸法精度で確実に形成することができ、バイザー1の外観の一部として明瞭かつ見栄え良く設けることができる。また塗装工程を省いて遮光部20を構成することができ、製造コストを抑えることができる。加えて、黒色フィルム23の剥がれ落ちを無くし、色あせを抑えることができ、バイザー1の美観を長期間維持することができる。さらに、遮光部20と透光部21とを一体的に成形したので、バイザー1の耐久性を向上することができる。 【0016】また、鍔体2を含めた庇部3の上側の部分を、遮光性薄膜体として、黒色フィルム23を合成樹脂に埋設して遮光部20を形成したので、車内への太陽光の差し込みを防いで、運転中の眩惑を無くすことが可能である。加えて、庇部3の下側の部分を透光性の合成樹脂で形成したので、搭乗者の視野を広く確保しながら、雨の吹き込みを無くすことが可能な、より帯幅の広いバイザー1を構成することができる。 【0017】また、遮光性薄膜体を合成樹脂により形成したので、遮光性薄膜体の両側面に設けられる表層部21a及び内層部21bとの接合力を高めることができ、より高い強度でバイザーを一体的に成形することができる。また遮光性薄膜体は、例えばアルミニウム、銅等の金属により形成した金属シートでも良く、こうすれば、メタリック調のバイザーを得ることができる。また遮光性薄膜体には、文字、図形、記号、模様等を印刷したり、色付けしたりすることもでき、前述の金属シートと組み合わせて、様々なバリエーションに富むバイザーの外観を構成することができる。 【0018】尚、黒色フィルム23は、遮光部20の厚み方向における中間層であれば、中央部分に限らず、表層部21a側或いは内層部21b側に偏って埋設しても良い。また、バイザー1は、図3に示すように、遮光部20と透光部21とからなるバイザー全体が型取られた全体部用金型27と、透光部21及び表層部21aを取り除いて内層部21bのみを型取った遮光部用金型28とを使用して成形しても良い。つまり、黒色フィルム23の内側面に、内層部21bを成形し、内層部21bが固化した後に、黒色フィルム23の外側面に、透光部21と一体に形成された表層部21aを成形して遮光部20を構成する。これにより、遮光部20と透光部21とを一体的に成形してバイザー1を構成する。黒色フィルム23は、内層部21bの成形前、下遮光部用金型28bの内層部21b内側面に沿って付設される。このように構成されたバイザー1も、図2の成形工程により構成されたバイザー1と同様の作用効果を得ることができる。 【0019】また、図4に示すように、本発明に係る実施形態の変更例として、黒色フィルム23の内側面に、透光部21と一体に形成された内層部21bを成形し、透光部21と内層部21bとが固化した後に、黒色フィルム23の表側面に、表層部21aを成形して遮光部20を構成し、透光部21と遮光部20とを一体的に成形してバイザー1aを構成しても良い。このバイザー1aによっても、図1のバイザー1と同様の作用効果を得ることができる。 【0020】ここで、上述したバイザー1,1aを自動車の窓枠10に取り付ける場合、図1に示すように、窓枠内縁11を挟み込んで係着する断面略U字形の係着部12とバイザー1,1aの係止突起6を係止する係止孔4とを備えた取付金具9が介装される。この取付金具9により、バイザー1,1aの係止突起6は取付金具9の係止孔4に係止され、バイザー1,1aの上端部3aは両面接着テープ7で窓枠10の窓枠平面部10aに貼着され、窓枠10の窓枠内縁11が取付金具9の係着部12により挟み込まれることにより、バイザー1,1aは窓枠10に取り付けられる。13はドアガラスラン、14はドアガラスである。 【0021】本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下、列挙するように本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各部の形状並びに構成を適宜に変更して実施することも可能である。 (1)本発明に係る自動車用バイザーを、サイドバイザー、フロントバイザー、サンルーフバイザー、バックバイザー、フロントバイザー等の各種の自動車用バイザー、或いはオートバイのフード等に適用すること。 (2)本発明に係る自動車用バイザーを形成する合成樹脂として、アクリル樹脂以外の、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ABS樹脂、ポリカーボネート、およびこれらの1種または2種以上の混合樹脂等の各種の合成樹脂を用いること。 (3)薄膜体を黒色以外の灰色、茶色、赤色等の各色に着色して形成すること。 (4)透光部を遮光部より透光性の高い有色合成樹脂によって形成すること。 【0022】 【発明の効果】以上詳述したように、請求項1、請求項2の発明によれば、着色した遮光性薄膜体を片側の合成樹脂に固定した状態で反対側の合成樹脂を成形し、遮光部を構成することができるので、その遮光性薄膜体の埋設位置及び端部形状を所望する正確な位置及び形状に維持して、遮光部と透光部とを一体的に成形できる。よって、バイザーの遮光部と透光部との境界線を高い寸法精度で形成することができ、明瞭かつ見栄え良く、確実に設けることができる。また、遮光部を、遮光性薄膜体の両側面に合成樹脂を成形して配置することにより構成したので、塗装工程を省いて製造コストを抑えることができると共に、バイザーの美観を長期間維持することができる。また遮光性薄膜体には、文字、図形、記号、模様等を印刷したり、色付けしたりすることができ、様々なバリエーションに富むバイザーの外観を構成することができる。 【0023】請求項3の発明によれば、鍔体を含めた庇部の上側の部分を、着色した遮光性薄膜体を埋設して遮光性を備えさせたので、車内への太陽光の差し込みを防いで、運転中の眩惑を無くすことが可能である。 【0024】請求項4の発明によれば、遮光性薄膜体を合成樹脂により形成したので、両側に設けられる透光性樹脂との接合力を高めることができ、より高い強度でバイザーを一体成形することができる。また遮光性薄膜体を金属により形成したので、メタリック調のバイザーを得ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000216531 【氏名又は名称】田村プラスチック製品株式会社 【住所又は居所】愛知県小牧市小木東3丁目41番地
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| 【出願日】 |
平成13年11月8日(2001.11.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100078721 【弁理士】 【氏名又は名称】石田 喜樹
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| 【公開番号】 |
特開2003−146071(P2003−146071A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−343530(P2001−343530) |
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