| 【発明の名称】 |
車両用空調装置の配設構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】任田 功 【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
【氏名】十亀 克維 【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】インパネメンバの後方に空調ユニットと接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトを配設することで、エンジンの後退配設要求とフロントウインド部材のラウンド化要求との双方のニーズを満たすことができる車両用空調装置の配設構造の提供を目的とする。
【解決手段】車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部7と、上記フロントウインド開口部7を透光性の素材からなる一体のフロントウインド部材8により覆った車両において、上記フロントウインド開口部7の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネル34を支持するインパネメンバ37が設けられ、該インパネメンバ37の前方には空調ユニット35の少なくとも一部が配設され、上記インパネメンバ37の後方には空調ユニット35と接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクト39が配設されたことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部と、上記フロントウインド開口部を透光性の素材からなる一体のフロントウインド部材により覆った車両において、上記フロントウインド開口部の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネルを支持するインパネメンバが設けられ、該インパネメンバの前方には空調ユニットの少なくとも一部が配設され、上記インパネメンバの後方には空調ユニットと接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトが配設された車両用空調装置の配設構造。 【請求項2】車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部と、上記フロントウインド開口部を透光性の素材からなる一体のフロントウインド部材により覆った車両において、上記フロントウインド開口部の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネルを支持するインパネメンバが設けられ、上記インパネメンバはフロントウインド部材の下辺部を支持する閉断面状のカウル部に一体化され、上記インパネメンバの後方には空調ユニットと、該空調ユニットに接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトとが配設された車両用空調装置の配設構造。 【請求項3】上記フロントウインド部材の後部縦辺部を車室の側方にラウンドして廻り込ませ、該後部縦辺部をフロントウインド開口部側部の左右の両縦辺部で支持すると共に、上記フロントウインド部材の廻り込み形状に沿って上記空調ダクトを配設した請求項1または2記載の車両用空調装置の配設構造。 【請求項4】上記空調ダクトはフロントウインド部材に空調風を吹出すデフロスタ吹出口を備えたデフロスタダクトに設定された請求項1,2または3記載の車両用空調装置の配設構造。 【請求項5】車室と、該車室の前方にダッシュパネルにより区画されたエンジンルームとが設けられ、上記エンジンルーム内に配設されたエンジンにより後輪を駆動すべく構成し、上記エンジンは車室のフロアパネルの高さより高い位置にエンジン回転軸が配設されると共に、上記エンジンの後端部が上記ダッシュパネルの乗員に対応する位置の一般面より後方に配設された請求項1,2,3または4記載の車両用空調装置の配設構造。 【請求項6】上記ダッシュパネルの車幅方向中央部にはその両側部より車両後方に凹設されたエンジン配設空間が形成され、上記エンジン配設空間内に上記エンジンの後端部が配設された請求項5記載の車両用空調装置の配設構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部と、この開口部を透光性の素材からなる一体のフロントウインド部材により覆ったような車両用空調装置の配設構造に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、上述例の車両用空調装置の配設構造としては図10、図11、図12に示すような構造がある。すなわち、車室80とエンジンルーム81とを仕切るダッシュロアパネル82を設け、エンジンルーム81内にはエンジン83を配設する一方、上述のダッシュロアパネル82の上部にはフロントウインド部材84の下辺部を支持する閉断面構造のカウル部85が設けられている。 【0003】また車体に形成された左右のフロントピラー86,86とこれら各フロントピラー86,86を車幅方向に接続するフロントヘッダ部87とで、連続する単一開口のフロントウインド開口部88を形成し、このフロントウインド開口部88を透光性の素材(ガラスや透明の強化プラスチックなど)からなる一体のフロントウインド部材84により覆っている。 【0004】さらに上述のフロントウインド開口部88の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネル89を支持するインパネメンバ90を設け、このインパネメンバ90とカウル部85との間に空調ユニット91を配設し、この空調ユニット91にはデフロスタ吹出口92を備えたデフロスタダクト93を接続して、上述のデフロスタ吹出口92から吹出される空調風によってフロントウインド部材84の曇り止めを図るように構成したものである。要するにインパネメンバ90の前部にデフロスタ吹出口92およびデフロスタダクト93を設けたものである。 【0005】ところで、ヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性を向上させるためにはエンジン83を後退レイアウト化するとよいが、このためには空調ユニット91を後退させる必要がある。しかし、空調ユニット91の後部にはインパネメンバ90が存在するので、空調ユニット91を単に後退せさることは不可能であった。 【0006】また車両デザイン要求に対応してフロントウインド部材84の後部縦辺部を車室の側方にラウンドして廻り込ませ、これにより図12に示す三角窓94を省略し、前方視界を良好と成すことが望まれるが、この場合、フロントウインド部材84の曇り止めを考慮すると、デフロスタ吹出口92をフロントウインド部材84のラウンド形状に対応して配設する必要がある。しかし、デフロスタダクト93の後部にはインパネメンバ90が存在するので、デフロスタダクト93とインパネメンバ90とが干渉することになる。 【0007】つまり、エンジン83の後退配設要求と、フロントウインド部材84のラウンド化要求との双方のニーズに対応した適切なレイアウトが得られない問題点があった。 【0008】一方、特開平8−58431号公報にはインパネメンバの前部にデフロスタダクトおよびデフロスタ吹出口を配置した一般的な構造が開示されているが、同公報に示された構造は実質的に図10のものと同様であるから、上述同様にしてエンジンの後退配設要求と、フロントウインド部材のラウンド化要求との双方のニーズに対応した適切なレイアウトが得られないものである。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】この発明は、インパネメンバの後方に空調ユニットと接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトを配設することで、エンジンの後退配設要求とフロントウインド部材のラウンド化要求との双方のニーズを満たすことができる車両用空調装置の配設構造の提供を目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】この発明による車両用空調装置の配設構造は、車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部と、上記フロントウインド開口部を透光性の素材からなる一体のフロントウインド部材により覆った車両において、上記フロントウインド開口部の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネルを支持するインパネメンバが設けられ、該インパネメンバの前方には空調ユニットの少なくとも一部が配設され、上記インパネメンバの後方には空調ユニットと接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトが配設されたものである。 【0011】上記構成によれば、空調ユニットと接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトを、インパネメンバの後方に配設したので、空調ユニットの後退配設が可能となり、これによりエンジンを可及的車両後方に配設することができ、また空調ダクトをフロントウインド部材の形状に対応させてもインパネメンバとの干渉が回避できる。したがって、エンジンの後退配設要求とフロントウインド部材のラウンド化要求との双方のニーズを満たすことができる。 【0012】この発明による車両用空調装置の配設構造はまた、車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部と、上記フロントウインド開口部を透光性の素材からなる一体のフロントウインド部材により覆った車両において、上記フロントウインド開口部の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネルを支持するインパネメンバが設けられ、上記インパネメンバはフロントウインド部材の下辺部を支持する閉断面状のカウル部に一体化され、上記インパネメンバの後方には空調ユニットと、該空調ユニットに接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトとが配設されたものである。 【0013】上記構成によれば、空調ユニットと接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトを、インパネメンバの後方に配設したので、空調ユニットの後退配設が可能となり、これによりエンジンを可及的車両後方に配設することができ、また空調ダクトをフロントウインド部材の形状に対応させてもインパネメンバとの干渉が回避できる。 【0014】したがって、エンジンの後退配設要求とフロントウインド部材のラウンド化要求との双方のニーズを満たすことができる。また、インパネメンバはカウル部と一体化されたものであるから、カウル剛性および車体剛性の向上を図ることができると共に、インストルメントパネル内のレイアウトの自由度の拡大を図ることができる。 【0015】この発明の一実施態様においては、上記フロントウインド部材の後部縦辺部を車室の側方にラウンドして廻り込ませ、該後部縦辺部をフロントウインド開口部側部の左右の両縦辺部で支持すると共に、上記フロントウインド部材の廻り込み形状に沿って上記空調ダクトを配設したものである。 【0016】上記構成によれば、従前の三角窓を省略して前方視界が良好になると共に、空調ダクトからフロントウインド部材の略全体に空調風を吹出すことができる。つまり、ラウンドフロントウインド化と空調ユニットレイアウトとの両立を図ることができる。 【0017】この発明の一実施態様においては、上記空調ダクトはフロントウインド部材に空調風を吹出すデフロスタ吹出口を備えたデフロスタダクトに設定されたものである。上記構成によれば、デフロスタ吹出口から吹出される空調風により、フロントウインド部材の略全域の曇り止めを充分に行なうことができる。 【0018】この発明の一実施態様においては、車室と、該車室の前方にダッシュパネルにより区画されたエンジンルームとが設けられ、上記エンジンルーム内に配設されたエンジンにより後輪を駆動すべく構成し、上記エンジンは車室のフロアパネルの高さより高い位置にエンジン回転軸が配設されると共に、上記エンジンの後端部が上記ダッシュパネルの乗員に対応する位置の一般面より後方に配設されたものである。 【0019】上記構成によれば、エンジン後端部をダッシュパネルの一般面よりも後方に配設したので、重量物としてのエンジンを車両の中央寄りに配設して、エンジン後退レイアウト化(フロントミッドシップ化)を図ることができ、これによりヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性の向上を図ることができる。 【0020】この発明の一実施態様においては、上記ダッシュパネルの車幅方向中央部にはその両側部より車両後方に凹設されたエンジン配設空間が形成され、上記エンジン配設空間内に上記エンジンの後端部が配設されたものである。 【0021】上記構成によれば、ダッシュパネルの中央部に凹設されたエンジン配設空間内にエンジン後端部を配設したので、エンジンの後退配設が確実となって、ヨー慣性モーメントをさらに低減し、操縦安定性をより一層向上させることができる。 【0022】 【実施例】この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。図面は車両用空調装置の配設構造を示すが、まず図1、図2を参照して車両の全体構造について述べる。この車両は図1、図2に示すようにルーフ部に複数たとえば3分割されたハードルーフ1,2,3から成る可動ルーフ4を備えると共に、この可動ルーフ4を開閉可能かつ取外し可能(図2参照)に構成して、図2に示すように可動ルーフ4を取外した際にはルーフのないオープンカー態様で走行可能に構成されている。 【0023】また上記車両はその側部に左右のドア5,5(サイドドア)によって開閉される乗員乗降用のドア開口部6,6を備えている。さらに車両の乗員着座位置の前方には、車体に形成された連続する単一の開口部から成るフロントウインド開口部7を設け、このフロントウインド開口部7を透光性素材(例えば、ガラスまたは透明の強化プラスチック)から成る一体(非分割)のフロントウインド部材8(以下単にフロントウインドと略記する)で覆っている。 【0024】上述のフロントウインド8は乗員着座位置の前方から乗員着座位置の側方、つまり車室の側方にラウンドして廻り込むように一体形成されており、このフロントウインド8で覆われるフロントウインド開口部7の側部の左右両縦辺部9,9は廻り込んだフロントウインド8の後端部と対応するように、ドア開口部6の前辺部よりも後方に配置され、しかも該縦辺部9は可及的垂直に配設されている。また上述の左右両縦辺部9,9によりフロントウインド8の後部縦辺部を支持している。 【0025】図3は図1、図2で示した車両の前部車体構造および空調装置の配設構造を示す側面図であって、図3においてエンジン11が搭載されたエンジンルーム12と、乗員が乗り込む車室13とが仕切り手段としてのダッシュロアパネル14を隔てて区画されている。 【0026】上述の車室13の前方に設けられ、かつダッシュロアパネル14にて区画されたエンジンルーム12の上部はボンネット15で開閉可能に覆われる一方、エンジンルーム12内のエンジン11よりも前部にはインタクーラ16、空調用のクーラコンデンサ17、ラジエータ18が前高後低状に傾斜して配置され、またラジエータ18とエンジン11との間には空気浄化手段としてのエアクリーナ19が配置されている。 【0027】上述のエンジン11はシリンダブロック20、シリンダヘッド21、シリンダヘッドカバー22およびオイルパン23を有し、この実施例ではレシプロエンジン(詳しくは直列4気筒エンジン)を縦置き配置している。 【0028】上述のダッシュロアパネル14の後端部には車室のフロアを形成するフロアパネル24が設けられるが、上述のエンジン11はそのエンジン回転軸としてのクランクシャフトの軸芯線25が車室13のフロアパネル24の高さよりも高い位置に配設されている。 【0029】また上述のエンジン11の後部には、フロアパネル24のトンネル部26の車外側に位置するようにトランスミッション27が接続され、エンジン11とトランスミッション27とでパワートレイン28を構成し、上述のエンジン11によりトランスミッション27、プロペラシャフトおよびリヤディファレンシャル装置を介して後輪29(図1、図2参照)を駆動すべく構成している。 【0030】上述のダッシュロアパネル14の上部にはカウルアッパパネル30とカウルロアパネル31とを接合して車幅方向に延びる閉断面32構造のカウル部33(車体剛性部材)が設けられており、カウル閉断面32の上部にはフロントウインドガラス8を取付けている。 【0031】さらに上述のダッシュロアパネル14とインストルメントパネル34との間には、空調ユニット35を配設する一方、上述のフロントウインド開口部7の下部近傍において、カウル部33の車両後方近傍には車幅方向に延びて左右のヒンジピラーを連結し、かつ上述のインストルメントパネル34を支持するインパネメンバ37を設けている。 【0032】上述のインパネメンバ37の前方には空調ユニット35の少なくとも一部が配設されている。また、インストルメントパネル34のフロントウインド8の傾斜下部と対向する位置に設けられデフロスタ吹出口38と空調ユニット35の所定部とをデフロスタダクト39で接続し、このデフロスタダクト38およびデフロスタ吹出口38はインパネメンバ37よりも後方に配設されている。 【0033】さらにインストルメントパネル34の乗員対向面に設けられたセンタベント吹出口40と、空調ユニット35の所定部との間をセンタベントダクト41で連通接続すると共に、このセンタベントダクト41の下方部には、その操作表示部42がインストルメントパネル34の車室内面に露呈すべくオーディオユニット43を取付けている。なお、図1、図2、図3において44は前輪である。 【0034】図4は図3の部分斜視図、図5はその分解斜視図であって、上述のダッシュロアパネル14は図4、図5に示すように、その車幅方向中央部14aが同パネル14の両側部つまり乗員に対応する位置の一般面14bよりも車両後方に凹設されて、この中央部14aの前部にエンジン配設空間45を形成し、このエンジン配設空間45内にエンジン11の後端部11Rを配設して、重量物としてのエンジン11を可及的車両の前後方向の中央部に配設すべく構成し、図10、図11で示した従来のエンジン83のレイアウト位置に対して、この実施例のエンジン11後方にレイアウトして、セントラルミッドシップ化を達成し、ヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性を向上させ、かつエンジン11を後退配置したことにより、車両前部にクラッシャブルスペースを確保するように構成している。 【0035】上述のダッシュロアパネル14のエンジン配設空間45と上下方向に対応するように、カウルアッパパネル30とカウルロアパネル31とを備えたカウル部33の車幅方向の中間部にも図4、図5に示す如く凹部30a,31aを形成し、これら各凹部30a,31aには複数の取付け部30b,31bを一体形成している。 【0036】また上述の凹部30a,31aを車幅方向に連結する補強パネル46を設け、この補強パネル46には上述の各取付け部30b,31bと対応する同数の取付け部46bを一体形成している。 【0037】そして、カウルロアパネル31の取付け部31b下面に予めナットを溶接固定し、補強パネル46の取付け部46b、カウルアッパパネル30の取付け部30b、カウルロアパネル31の取付け部31bに上下方向に一致すべく形成されたボルト挿通孔に対して上方からボルトを挿通させ、このボルトを上述のナットに締付けることで、補強パネル46により凹部30a,31aを車幅方向に連結すると共に、該補強パネル46を着脱可能に構成している。 【0038】上述の補強パネル46を設けることにより、カウル部33の剛性向上を図ることができ、しかも該補強パネル46を着脱構造に成すことにより、エンジン11の点火プラグやエンジンルーム12内の他の補機に対するメンテナンス性、サービス性の向上を図ることができる。 【0039】図6は図3の要部の平面図であって、車両前部において車両の前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム47,47を設け、これらフロントサイドフレーム47,47の前端部相互間には車幅方向に延びるバンパレインフォースメント48を取付けている。 【0040】またバンパレインフォースメント48の後方位置において左右のフロントサイドフレーム47,47間には車幅方向に延びるフロントクロスメンバ49(いわゆるNo.1.5クロスメンバ)を横架している。 【0041】さらにカウル部33の左右両端部から車両の前方に向けて斜め方向に延びるエプロンレインフォースメント50,50を設け、これら左右の各エプロンレインフォースメント50,50の前端部相互間には車幅方向に延びるシュラウドメンバ51を取付けている。上述の各要素47,48,49,50,51は剛性部材である。なお、図6において52はフロントウインド開口部7の縦辺部9を形成するところのフロントピラー、53はフロントピラー52,52間を車幅方向に連絡するフロントヘッダ部、54はステアリングホイールである。 【0042】図6、図7に示すように、フロントウインド8の後部縦辺部は車室13の側方にラウンドして廻り込ませており、この後部縦辺部を左右のフロントピラー52,52で支持している。しかも、フロントウインド8の廻り込み形状に沿うようにデフロスタダクト39上端のデフロスタ吹出口38が形成されている。 【0043】つまり、上述のデフロスタ吹出口38は図7に示す如くフロントウインド8の傾斜下部と対向してインストルメントパネル34の前部上面に開口形成されていて、運転席側においてはフロントウインド8のラウンド形状と対応してメータフード55の前方からその車外側にかけて廻り込むように形勢され、助手席側においてはフロントウインド8のラウンド形状と対応して、インストルメントパネル34の前部から側端部にかけて廻り込むように形成されている。なお、図6、図7では図示の便宜上、デフロスタ吹出口38を非分割で図示したが、実際には該デフロスタ吹出口38は車幅方向に複数に分割して形成される。 【0044】このように図1〜図7で示した実施例の車両用空調装置の配設構造は、車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部7と、上記フロントウインド開口部7を透光性の素材からなる一体のフロントウインド8により覆った車両において、上記フロントウインド開口部7の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネル34を支持するインパネメンバ37が設けられ、該インパネメンバ37の前方には空調ユニット35の少なくとも一部が配設され、上記インパネメンバ37の後方には空調ユニット35と接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクト(デフロスタダクト39参照)が配設されたものである。 【0045】この構成によれば、空調ユニット35と接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクト(デフロスタダクト39参照)を、インパネメンバ37の後方に配設したので、空調ユニット35の後退配設が可能となり、これによりエンジン11を可及的車両後方に配設することができ、また空調ダクト(デフロスタダクト39参照)をフロントウインド8の形状に対応させてもインパネメンバ37との干渉が回避できる。したがって、エンジン11の後退配設要求とフロントウインド8のラウンド化要求との双方のニーズを満たすことができる。 【0046】また、上記フロントウインド8の後部縦辺部を車室13の側方にラウンドして廻り込ませ、該後部縦辺部をフロントウインド開口部7側部の左右の両縦辺部9.9(フロントピラー52参照)で支持すると共に、上記フロントウインド8の廻り込み形状に沿って上記空調ダクト(デフロスタダクト39参照)を配設したものである。 【0047】この構成によれば、従前の三角窓94(図12参照)を省略して前方視界が良好になると共に、空調ダクト(デフロスタダクト39参照)からフロントウインド8の略全体に空調風を吹出すことができる。つまり、ラウンドフロントウインド化と空調ユニットレイアウトとの両立を図ることができる。 【0048】さらに、上記空調ダクトはフロントウインド8に空調風を吹出すデフロスタ吹出口38を備えたデフロスタダクト39に設定されたものである。この構成によれば、デフロスタ吹出口38から吹出される空調風により、フロントウインド8の略全域の曇り止めを充分に行なうことができる。 【0049】加えて、車室13と、該車室13の前方にダッシュパネル(ダッシュロアパネル14参照)により区画されたエンジンルーム12とが設けられ、上記エンジンルーム12内に配設されたエンジン11により後輪29を駆動すべく構成し、上記エンジン11は車室13のフロアパネル24の高さより高い位置にエンジン回転軸(クランクシャフトの軸芯線15参照)が配設されると共に、上記エンジン11の後端部11Rが上記ダッシュロアパネル14の乗員に対応する位置の一般面14bより後方に配設されたものである。 【0050】この構成によれば、エンジン後端部11Rをダッシュロアパネル14の一般面14bよりも後方に配設したので、重量物としてのエンジン11を車両の中央寄りに配設して、エンジン後退レイアウト化(フロントミッドシップ化)を図ることができ、これによりヨー慣性モーメントの低減を図って、操縦安定性の向上を図ることができる。 【0051】さらに、上記ダッシュロアパネル14の車幅方向中央部14aにはその両側部(一般面14b参照)より車両後方に凹設されたエンジン配設空間45が形成され、上記エンジン配設空間45内に上記エンジン11の後端部11Rが配設されたものである。 【0052】この構成によれば、ダッシュロアパネル14の中央部14aに凹設されたエンジン配設空間45内にエンジン後端部11Rを配設したので、エンジン11の後退配設が確実となって、ヨー慣性モーメントをさらに低減し、操縦安定性をより一層向上させることができる。 【0053】図8、図9は車両用空調装置の配設構造の他の実施例を示し、車幅方向に延びるインパネメンバ56を、フロントウインド8の下辺部を支持する閉断面32状のカウル部33に一体化している。この実施例では図8、図9に示すようにカウル閉断面32の内部においてカウルロアパネル31に上述のインパネメンバ56を溶接固定して、このインパネメンバ56が接合されたカウル部33とインストルメントパネル34との間に空調ユニット35を配置し、上述のインパネメンバ56の後方に上記空調ユニット35と、この空調ユニット35に接続されて空調風を車室内に吹出すデフロスタダクト39とを配設したものである。 【0054】このように、図8、図9で示した実施例の車両用空調装置の配設構造は、車体に形成された連続する単一開口からなるフロントウインド開口部7と、上記フロントウインド開口部7を透光性の素材からなる一体のフロントウインド8により覆った車両において、上記フロントウインド開口部7の下部近傍には、車幅方向に延びてインストルメントパネル34を支持するインパネメンバ56が設けられ、上記インパネメンバ56はフロントウインド8の下辺部を支持する閉断面32状のカウル部33に一体化され、上記インパネメンバ56の後方には空調ユニット35と、該空調ユニット35に接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクト(デフロスタダクト39参照)とが配設されたものである。 【0055】この構成によれば、空調ユニット35と接続されて空調風を車室13内に吹出す空調ダクト(デフロスタダクト39参照)を、インパネメンバ56の後方に配設したので、空調ユニット35の後退配設が可能となり、これによりエンジン11を可及的車両後方に配設することができ、また空調ダクト(デフロスタダクト39参照)をフロントウインド8の形状に対応させてもインパネメンバ56との干渉が回避できる。 【0056】したがって、エンジン11の後退配設要求とフロントウインド8のラウンド化要求との双方のニーズを満たすことができる。また、インパネメンバ56はカウル部33と一体化されたものであるから、カウル剛性および車体剛性の向上を図ることができると共に、図3で示したインパネメンバ3に対して図8のインパネメンバ56が前方位置に配設されたことで、インストルメントパネル34内の空調ダクトなどの部品レイアウトの自由度の拡大を図ることができる。 【0057】この発明の構成と、上述の実施例との対応において、この発明の空調ダクトは、実施例のデフロスタダクト39に対応し、以下同様に、ダッシュパネルは、ダッシュロアパネル14に対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。 【発明の効果】この発明によれば、インパネメンバの後方に空調ユニットと接続されて空調風を車室内に吹出す空調ダクトを配設したので、エンジンの後退配設要求とフロントウインド部材のラウンド化要求との双方のニーズを満たすことができる効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003137 【氏名又は名称】マツダ株式会社 【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号
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| 【出願日】 |
平成14年5月24日(2002.5.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100067747 【弁理士】 【氏名又は名称】永田 良昭 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−341344(P2003−341344A) |
| 【公開日】 |
平成15年12月3日(2003.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−150378(P2002−150378) |
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