| 【発明の名称】 |
車両用空調装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】中島 裕 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産自動車株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】後席乗員の操作によりリヤベント吹出口から冷風または温風を選択的に吹き出す。
【解決手段】センターコンソール11後端部に回転体21を設け、回転体21にリヤベント吹出口20A,20Bを開口するとともに、回転体21に連通ダクト26,28を設ける。空調ユニット3から後席側に温風を導くリヤフットダクト9からバイパスダクト13を分岐して設ける。連通ダクト26,28は後席乗員による回転体21の回転操作により回転移動し、連通ダクト26を介してバイパスダクト13とリヤベント吹出口20Bを、または連通ダクト28を介してリヤベントダクト12とリヤベント吹出口20Aが選択的に連通する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両後席側に空調風を吹き出すリヤベント吹出口と、空調ユニットから前記リヤベント吹出口に向かって冷風を導く冷風用ダクトと、前記空調ユニットから前記リヤベント吹出口に向かって温風を導く温風用ダクトと、前記冷風用ダクトからの冷風または前記温風用ダクトからの温風を前記リヤベント吹出口に選択的に導くように、前記リヤベント吹出口と前記冷風用ダクトまたは前記リヤベント吹出口と前記温風用ダクトを選択的に連通する連通手段とを備えることを特徴とする車両用空調装置。 【請求項2】 請求項1に記載の車両用空調装置において、前記連通手段は、前記リヤベント吹出口と前記冷風用ダクト間および前記リヤベント吹出口と温風用ダクト間に移動可能に介装された連通ダクトを有し、この連通ダクトを介して前記リヤベント吹出口と前記冷風用ダクトまたは前記リヤベント吹出口と前記温風用ダクトを選択的に連通することを特徴とする車両用空調装置。 【請求項3】 請求項2に記載の車両用空調装置において、前記リヤベント吹出口は、第1のリヤベント吹出口と第2のリヤベント吹出口を有し、前記連通ダクトは、前記第1のリヤベント吹出口と前記冷風用ダクトを連通可能な第1の連通ダクトと、第2のリヤベント吹出口と温風用ダクトを連通可能な第2のダクトからなり、前記連通手段は、前記第1の連通ダクトを介して前記第1のリヤベント吹出口と前記冷風用ダクト、または前記第2の連通ダクトを介して前記第2のリヤベント吹出口と前記温風用ダクトを選択的に連通することを特徴とする車両用空調装置。 【請求項4】 請求項3に記載の車両用空調装置において、前記第1の連通ダクトは、前記冷風用ダクトからの冷風を車両後席側に略水平方向に吹き出すように形成され、前記第2の連通ダクトは、前記温風用ダクトからの温風を略上方に吹き出すように形成されることを特徴とする車両用空調装置。 【請求項5】 請求項2〜4のいずれか1項記載の車両用空調装置において、前記連通ダクトは、前記リヤベント吹出口と前記冷風用ダクト間および前記リヤベント吹出口と前記温風用ダクト間の回転軸を支点に回転可能な回転体に設けられ、前記回転体の回転に伴う前記連通ダクトの回転移動により前記リヤベント吹出口と前記冷風用ダクトまたは前記リヤベント吹出口と前記温風用ダクトを選択的に連通することを特徴とする車両用空調装置。 【請求項6】 請求項2〜5のいずれか1項記載の車両用空調装置において、前記連通ダクトは、さらに前記リヤベント吹出口と前記冷風用ダクトおよび前記リヤベント吹出口と前記温風用ダクトの連通を同時に阻止する位置に移動可能に設けられることを特徴とする車両用空調装置。 【請求項7】 請求項2〜5のいずれか1項記載の車両用空調装置において、後席乗員の足下に温風を送風するフットダクトを備え、このフットダクトから前記温風用ダクトが分岐することを特徴とする車両用空調装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、リヤベント吹出口を有する車両用空調装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、空調ユニットで生成した空調風をリヤダクトを介して後席側に導き、リヤベント吹出口から後席乗員に向かって吹き出すようにした空調装置が知られている。この種の空調装置には、インストルメントパネル前方に設置された日射センサにより前席側の日射を検出し、その検出置に基づいて空調モードを自動的に切り換えるようにしたものがある。これにより、例えば外気温が低いときに日射量が増加すると、空調モードは頭寒足熱のバイレベルモードに切り換えられ、前席のベント吹出口およびリヤベント吹出口から主に冷風が送風される。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前席側の日射量が増加しても後席側に日が射し込んでいない場合があり、それにも拘わらずリヤベント吹出口から冷風が送風されることは後席乗員にとって好ましくない。 【0004】本発明の目的は、後席乗員の好みに応じた空調風をリヤベント吹出口から吹き出すことができる車両用空調装置を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明による車両用空調装置は、車両後席側に空調風を吹き出すリヤベント吹出口と、空調ユニットからリヤベント吹出口に向かって温風を導く冷風用ダクトと、空調ユニットからリヤベント吹出口に向かって冷風を導く温風用ダクトと、冷風用ダクトからの冷風または温風用ダクトからの温風をリヤベント吹出口に選択的に導くように、リヤベント吹出口と冷風用ダクトまたはリヤベント吹出口と温風用ダクトを選択的に連通する連通手段とを備えることにより、上述した目的を達成する。 【0006】 【発明の効果】本発明は、リヤベント吹出口と冷風用ダクトまたはリヤベント吹出口と温風用ダクトを選択的に連通して、空調ユニットからリヤベント吹出口に冷風または温風を選択的に導くようにしたので、後席乗員の好みに応じてリヤベント吹出口から冷風または温風を送風することができる。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、図1〜図7を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明による車両用空調装置の構成を示す車室内の要部側面図である。なお、以下ではオートエアコンを例に説明する。前席シート1の前方のインストルメントパネル2内には空調ユニット3が格納され、フロントウインド4近傍のインストルメントパネル2上面には日射センサ5が設置されている。 【0008】空調ユニット3は、前席乗員の足下に主に温風を送風するフロントフット吹出口6、ダクト7を介して前席乗員に向かって主に冷風を送風するフロントベント吹出口、床下に格納された左右一対のリヤフットダクト9(一方のみ図示)を介して左右の後席乗員の足下に主にそれぞれ温風を送風するリヤフット吹出口10、センターコンソール11内に格納されたリヤベントダクト12、およびリヤフットダクト9から分岐した左右一対(図では一方のみ図示)のバイパスダクト13を介して後述するように後席乗員に向かって温風または冷風を送風するリヤベント吹出口20を有する。なお、図1において、14はシフトレバーであり、15はコンソールボックスである。 【0009】車両用空調装置は図示しない空調用コントローラを備え、このコントローラは日射センサ5や他のセンサ(例えば温度センサ)からの信号に基づいて目標吹出温度を演算する。空調ユニット3は目標吹出温度に応じたコントローラからの制御信号により吹出温度、空調モードを制御し、空調モードに応じた吹出口6,8,10,20から空調風を送風する。この場合、ベントモードにおいてはフロントベント吹出口8から冷風を送風するとともに、リヤベントダクト12に冷風を導く。フットモードにおいてはフロントフット吹出口6から温風を送風するとともに、リヤフットダクト9に温風を導く。バイレベルモードにおいてはフロントベント吹出口8から冷風を、フロントフット吹出口6から温風をそれぞれ送風するとともに、リヤベントダクト12に冷風を、リヤフットダクト9に温風をそれぞれ導く。このような空調モードに応じた吹出制御は本発明とは直接係わらないため、その詳細な説明を省略する。 【0010】図2はリヤベント吹出口近傍の外観斜視図(車両斜め後方から見た図)であり、図3は図2の内部構成を示す斜視図、図4は図2のIV-IV線断面図、図5は図2のV-V線断面図である。なお、図4において、一部(回転体21)の断面図示は省略する。 【0011】センターコンソール11の後端部には略円筒状の回転体21が設けられている。回転体21は、その左右側面から突出する回転軸22を介し、センターコンソール11の左右内壁面に回転可能に取り付けられている。回転体21の円筒面には吹出口20として一対のリヤベント吹出口20A,20Bがそれぞれ開口している。回転体21の左右側面にはシール部材23を介してバイパスダクト13の先端部が当接し、回転体21の円筒壁面にはシール部材24を介してリヤベントダクト12の先端部が当接している。 【0012】図3,5に示すように、回転体21の円筒面にはリヤベントダクト12先端の開口部12aとほぼ同形状の空気導入口25が開口され、この導入口25とリヤベント吹出口の一方20Aは第1の連通ダクト26を介して連通している。連通ダクト26は回転体21と一体に回転し、所定位置に回転したときにリヤベントダクト12から送られてきた冷風が略水平方向に向けて送風されるように連通ダクト26は形成されている。 【0013】一方、回転体21の左右側面にはそれぞれ略矩形状の導入口27(図5の斜線)が開口され、この導入口27とリヤベント吹出口の他方20Bは第2の連通ダクト28を介して連通している。連通ダクト28は回転体21と一体に回転し、所定位置に回転したときにバイパスダクト9から送られてきた温風が上方に向けて送風されるように(図6参照)連通ダクト28は形成されている。なお、リヤベント吹出口開20A,20Bにはそれぞれ回動可能なルーバーが装着され、このルーバーの回動により吹出方向が調整可能である。 【0014】図4に示すように、回転軸22の一端(図では右端)とセンターコンソール15の内壁面の間にはばね29が介装され、回転体21はばね力によって左端側に付勢されている。回転軸22の左端部周面には略L字状のクリップ30が固定されている。クリップ30の左先端は、センターコンソール15の内壁面に形成した回転軸22と同心状の溝31に挿入されている。溝31は、円弧状の溝部31a〜31cと、突起部を介して溝部31a〜31cの間にそれぞれ形成された位置決め用溝部31d〜31fからなる。これによりばね29の付勢力に抗して回転体21を回転すると、溝部31a〜31cに沿ってクリップ30が移動し、位置決め用溝部31d〜31fで保持される。この保持位置は、後述するように冷風のみを送風する位置、温風のみを送風する位置、冷風と温風の送風を阻止する位置にそれぞれ対応する。なお、ばね力は回転体21の回転を容易に行えるよう小さい値にセットされている。 【0015】次に、本実施の形態の動作について説明する。リヤベント吹出口から冷風を送風する場合には、乗員の手動操作により図5に示すように回転体21を回転し、クリップ30を溝部31dに挿入する。これにより導入口25を介してリヤベントダクト12と連通ダクト26が連通し、空調ユニット3からの冷風が連通ダクト26内に導かれる。その結果、リヤベント吹出口20Aから後席乗員に向かって冷風を送風することができる。このときバイパスダクト13先端の開口部13aは回転体21の左右側面により閉塞される。したがって、例えばバイレベルモード時にリヤフットダクト9に温風が導かれたとき、その温風はリヤベント吹出口20Bから送風されることなく、リヤフット吹出口10からのみ送風される。これにより後席乗員にも頭寒足熱の効果をもたらすことができる。 【0016】リヤベント吹出口から温風を送風する場合には、図6に示すように回転体21を回転し、クリップ30を溝部31eに挿入する。これにより導入口27を介してバイパスダクト13と連通ダクト28が連通し、空調ユニット3からの温風がダクト28内に導かれる。その結果、リヤベント吹出口20Bから後席側上方に向けて温風を送風することができる。したがって、外気温が低いときに前席側のみに日が射し込んでバイレベルモードに切り換わった場合であっても、後席乗員に冷風が送風されないので、後席乗員の快適性が維持される。このときリヤベントダクト12先端の開口部12aは回転体21の円筒面により閉塞される。したがって、リヤベントダクト12からの無駄な送風を防止することができる。 【0017】リヤベント吹出口から冷風および温風の送風を阻止する場合には、図7に示すように回転体21を回転し、クリップ30を溝部31fに挿入する。これによりバイパスダクト13先端の開口部13aは回転体21の左右側面により閉塞されるとともに、リヤベントダクト12先端の開口部12aはリ回転体21の円筒面により閉塞される。その結果、空調ユニット3からの冷風および温風は連通ダクト26,28内に導かれず、リヤベント吹出口20A,20Bからの送風を阻止することができる。 【0018】本実施の形態によれば以下のような効果を奏することができる。 (1)リヤベントダクト12およびバイパスダクト13の終端部に乗員操作によって移動可能な連通ダクト26,28を設け、この連通ダクト26,28の移動に応じてリヤベント吹出口20Aとリヤベントダクトまたはリヤベント吹出口20Bとバイパスダクト13を選択的に連通するようにした。これにより、リヤベント吹出口20A,20Bから後席乗員の好みに応じて冷風または温風を送風することができ、後席乗員の空調快適性が向上する。 (2)冷風送風用の吹出口20Aと温風送風用の吹出口20Bを別々に設け、各吹出口20A,20Bとリヤベントダクト12およびバイパスダクト13をそれぞれ異なる連通ダクト26,28により連通するようにした。これにより冷風と温風の送風方向を異なるものとすることができる。 (3)リヤベント吹出口20Aから後席乗員に冷風を送風し、リヤベント吹出口20Bから上方に温風を送風するように連通ダクト26,28を形成したので、乗員の快適性が一層向上する。 (4)回転体21内にダクト26,28を設け、回転体21の回転により各ダクト26,12または28,13を連通するようにしたので、簡易な構成により冷風と温風の送風を切り換えることができるとともに、切換操作も容易である。 (5)回転体21の円筒面および左右側面によりダクト12,13先端の開口部12a,13aを同時に遮断するようにしたので、リヤベント吹出口20A,20Bからの送風を阻止することができる。その結果、吹出口20A,20Bを開閉するためのシャットバルブを別途設ける必要がない。 (6)バイパスダクト13をリヤフットダクト9から分岐して設けるようにしたので、空調ユニット3から専用のダクトによって温風を導く場合に比べてダクト13の長さを短くすることができ、スペース効率もよい。 (7)溝31d〜31fにクリップ30を挿入して回転体21を所定位置に保持するようにしたので、回転体21の位置決めが容易である。その結果、各ダクト26,12または28,13確実に連通させることができる。 【0019】なお、本発明による車両用空調装置は、上述した実施の形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、回転体21を回転可能な内筒と回転不能な外筒からなる二重構造とし、内筒にダクト26,28を、外筒に吹出口20A,20Bをそれぞれ設け、内筒の回転に応じてダクト26,28と吹出口26,28を連通するようにしてもよい。これにより、吹出口20A,20Bの位置を固定することができる。上記実施の形態では、リヤベント吹出口20Aから冷風を水平方向に吹き出し、リヤベント吹出口20Bから温風を上方に吹き出すようにしたが、吹出方向はこれに限定されない。吹出方向を変更する場合には、目標吹出方向に応じて連通ダクト26,28の形状や吹出口20A,20Bの位置を変更すればよい。 【0020】冷風吹出用の連通ダクト26と温風吹出用の連通ダクト28を別々に設けたが、別々に設けることなく、1つの連通ダクトを冷風吹出用および温風吹出用として用いてもよい。例えば連通ダクト26を用いる場合には、バイパスダクト13先端を回転体21の円筒面に当接させるとともにその当接箇所に開口部13aを設ける。そして、リヤベント吹出口20A,20Bからそれぞれ所定方向に冷風、温風を送風するように連通ダクト26の形状、開口部12a,13aの位置、吹出口20A,20Bの位置などを決定すればよい。 【0021】回転体21に連通ダクト26,28を設け、回転軸22を支点にした連通ダクト26,28の回転移動により各ダクト12,26または13,28を連通するようにしたが、回転移動以外により連通するようにしてもよい。バイパスダクト13をリヤフットダクト9から分岐して設けたが、空調ユニット3から直に設けるようにしてもよい。上記実施の形態では、オートエアコンに適用した場合について説明したが、マニュアルエアコンに適用してもよい。回転体21を手動で回転させるようにしたが、回転軸22にモータなどのアクチュエータを設け、アクチュエータの駆動により回転体21を回転させるようにしてもよい。 【0022】以上では、回転体21の回転に伴い回転移動する連通ダクト26,28により連通手段を構成したが、他の構成により連通手段を構成してもよい。例えば各ダクトをそれぞれ連通した状態で固定するとともに、ダクト26,28内に開閉可能なバルブを設け、バルブの開閉によりダクト26,28と吹出口20A,20Bを選択的に連通するようにしてもよい。この場合、バルブはリンク機構を介して手動操作により開閉すればよい。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000003997 【氏名又は名称】日産自動車株式会社 【住所又は居所】神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地
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| 【出願日】 |
平成14年5月27日(2002.5.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100084412 【弁理士】 【氏名又は名称】永井 冬紀
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| 【公開番号】 |
特開2003−341338(P2003−341338A) |
| 【公開日】 |
平成15年12月3日(2003.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−152410(P2002−152410) |
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