| 【発明の名称】 |
車両用空調装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】澤木 靖 【住所又は居所】愛知県西春日井郡西枇杷島町旭町3丁目1番地 三菱重工業株式会社冷熱事業本部内
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| 【要約】 |
【課題】車両走行用エンジンの運転状況(回転数)に影響されることなく車室内を空調することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】冷媒圧縮用の圧縮機が、メインエンジン1から出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機5Aと、メインエンジン1で駆動される発電機3から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機5Bとを具備して構成され、電動圧縮機5Bの駆動電源として使用可能な市中電源11等の外部電源導入手段を設けた。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 バス等の車両に装備されて車室内の空調を行う車両用空調装置において、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、前記車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、前記電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段を設けたことを特徴とする車両用空調装置。 【請求項2】 バス等の車両に装備されて車室内の空調を行う車両用空調装置において、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、前記車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、前記発電機から供給される電力の充電手段を備えかつ前記電動圧縮機に給電可能なバッテリを設けたことを特徴とする車両用空調装置。 【請求項3】 バス等の車両に装備されて車室内の空調を行う車両用空調装置において、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、前記車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、前記電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段と、前記発電機または前記外部電源導入手段から供給される電力の充電手段を備えかつ前記電動圧縮機に給電可能なバッテリと、を設けたことを特徴とする車両用空調装置。 【請求項4】 前記電動圧縮機がインバータ制御されることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の車両用空調装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バス等の車両に装備される車両用空調装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車室内を空調して快適な車室内環境を提供する車両用空調装置は、冷媒を圧縮して系内を循環させる圧縮機と、高温高圧のガス冷媒を外気と熱交換させて凝縮させるコンデンサと、コンデンサで凝縮した高温高圧の液冷媒を減圧及び膨張させて低温低圧の液(霧状)冷媒とする絞り機構と、低温低圧の液冷媒を車室内の空気と熱交換して気化させるエバポレータと、これらを連結して閉回路の冷凍サイクルを形成する冷媒配管と、空調運転に関する各種の制御を行う制御部とを具備して構成される。冷凍サイクルを循環する冷媒は、気液の状態変化を繰り返す過程において車室内の空気と熱交換して冷却し、冷房及び除湿により空調することができる。 【0003】バスに装備される車両用空調装置には、車両走行用エンジン(以下、「メインエンジン」と呼ぶ)の駆動力から出力の一部をもらい受けて冷媒の圧縮機を駆動する直結方式と、空調装置専用のエンジン(以下、「サブエンジン」と呼ぶ)を設けて冷媒の圧縮機を駆動するサブエンジン方式とがある。そして、直結方式の車両用空調装置は主として都心や近郊の路線バス用車両に採用され、サブエンジン方式の車両用空調装置は主として長距離及び高速道路の路線バス用車両や観光バス用車両に採用されている。しかしながら、近年においては、収納スペースの確保、省燃費、メンテナンス性の向上及びコスト等の理由により、観光バス等に搭載する車両用空調装置についてもサブエンジン方式より直結方式を採用する傾向が強くなっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した直結方式の車両用空調装置は、圧縮機の駆動源となるメインエンジン回転数及び出力が車両の走行状態に応じて変動するため、圧縮機の運転が走行状態の影響を受けるのは避けられない。このため、長時間乗車することの多い観光バスや高速路線バスでは冷房能力の変動が大きくなり、結果的に車室内の温調制御が困難になるという問題がある。 【0005】一方、従来より直結方式が主流となっている路線バスにおいても、近年の環境問題から騒音や排気ガスの抑制が求められている。このため、特に市街地走行の多いバスには、信号待ちなどで停車した場合に所定の条件を満たすと、キー操作をしなくても自動的にメインエンジンの運転停止及び運転再開を行うアイドリングストップ・アイド・スタート(以下、「ISS」と呼ぶ)制御装置を備えた車両が増加している。このようなISS制御の車両では、アイドリング運転が自動的に停止されるため、車両の駐・停車中には圧縮機も停止して空調運転を実施できないという問題がある。 【0006】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、車両走行用エンジンの運転状況(回転数)に影響されることなく車室内を空調することができる車両用空調装置の提供を目的としている。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用した。請求項1に記載の発明は、バス等の車両に装備されて車室内の空調を行う車両用空調装置において、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、前記車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、前記電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段を設けたことを特徴とするものである。 【0008】このような車両用空調装置によれば、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段を設けたので、車両走行用エンジンの停止時には、電動圧縮機に外部電源導入手段を介して市中電源等の電力供給を受けることができる。このため、市中電源等の電力で駆動される電動圧縮機により、空調運転を実施することができる。 【0009】請求項2に記載の発明は、バス等の車両に装備されて車室内の空調を行う車両用空調装置において、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、前記車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、前記発電機から供給される電力の充電手段を備えかつ前記電動圧縮機に給電可能なバッテリを設けたことを特徴とするものである。 【0010】このような車両用空調装置によれば、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、発電機から供給される電力の充電手段を備えかつ電動圧縮機に給電可能なバッテリを設けたので、車両走行用エンジンの停止時には、バッテリからの給電を受けて駆動される電動圧縮機により、空調運転を実施することができる。 【0011】請求項3に記載の発明は、バス等の車両に装備されて車室内の空調を行う車両用空調装置において、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、前記車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、前記電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段と、前記発電機または前記外部電源導入手段から供給される電力の充電手段を備えかつ前記電動圧縮機に給電可能なバッテリと、を設けたことを特徴とするものである。 【0012】このような車両用空調装置によれば、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段と、発電機または外部電源導入手段から供給される電力の充電手段を備えかつ電動圧縮機に給電可能なバッテリとを設けたので、車両走行用エンジンの停止時には、外部電源導入手段を介して市中電源等の電力供給を受けて、あるいは、バッテリからの給電を受けて駆動される電動圧縮機により、空調運転を実施することができる。 【0013】また、請求項1から3のいずれか記載の車両用空調装置においては、前記電動圧縮機がインバータ制御されることが好ましく、これにより、インバータ制御により電動圧縮機の回転数を変化させることができるので、車両走行用エンジンの回転数と電動圧縮機の回転数とを相関させた運転制御が可能になる。 【0014】 【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両用空調装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。 <第1の実施形態>図1に示す第1の実施形態において、車両走行用のエンジンであるメインエンジン1は、その出力の一部を使用することにより、ベルト2を介して空調装置用の発電機3を駆動し、さらに、ベルト4を介してエンジン駆動圧縮機5Aを駆動するようになっている。また、発電機3で発電した電力は、発電機制御/定電圧制御部10を介して電動圧縮機5Bに供給される。 【0015】そして、発電機制御/定電圧制御部10には、電動圧縮機5Bの駆動電源として使用可能な外部電源導入手段として、市中電源11との接続が可能なコンセントまたは電源コード及びプラグ(図示省略)が設けられている。なお、図1において、メインエンジン1の補器類及び車両走行のための出力伝達系統などは図示が省略されている。 【0016】車両用空調装置は、低温低圧のガス冷媒を圧縮して系内を循環させる機能を有しているエンジン駆動圧縮機5A及び電動圧縮機5Bと、高温高圧のガス冷媒を外気との熱交換により凝縮させるコンデンサ6と、コンデンサ6で凝縮した高温高圧の液冷媒を減圧及び膨張させて低温低圧の液冷媒とする絞り機構の膨張弁7A,7Bと、低温低圧の液冷媒を車室内の空気と熱交換して気化させるエバポレータ8と、これらを連結して閉回路の冷凍サイクルを形成する冷媒配管9A,9Bと、空調運転に必要な各種の制御を行う図示省略の制御部とを具備して構成される。なお、コンデンサファン及びエバポレータファンについては、図示を省略している。冷媒は、この冷凍サイクルを循環して状態変化を繰り返す過程において、エバポレータ8で車室内の空気と熱交換して気化熱を奪うことにより冷却し、冷房及び除湿による車室内の空調を行うことができる。 【0017】さて、上述した車両用空調装置は、メインエンジン1の出力で直接駆動されるエンジン駆動圧縮機5Aと、発電機3から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機5Bとが並列に配置されており、それぞれの圧縮機5A、5Bが独立した冷凍サイクルを形成している。一体に構成されたコンデンサ6は、外気の流れ方向において内部の冷媒系統が二分割されており、外気の上流側にはエンジン駆動圧縮機5Aで圧縮したガス冷媒が流れる第1コンデンサ部6Aが配置され、その下流側には電動圧縮機5Bで圧縮したガス冷媒が流れる第2コンデンサ部6Bが配置されている。 【0018】そして、エバポレータ8についても、上述したコンデンサ6と同様に構成されている。すなわち、一体に構成されたエバポレータ8は、室内気の流れ方向において内部の冷媒系統が二分割されており、室内気の上流側にはエンジン駆動圧縮機5Aで圧縮した冷媒が流れる第1エバポレータ部8Aが配置され、その下流側には電動圧縮機5Bで圧縮した冷媒が流れる第2エバポレータ部6Bが配置されている。この結果、エンジン駆動圧縮機5A、第1コンデンサ部6A、膨張弁7A及び第1エバポレータ部8Aが冷媒配管9Aで連結されたエンジン駆動系冷凍サイクルと、電動圧縮機5B、第2コンデンサ部6B、膨張弁7B及び第2エバポレータ部8Bが冷媒配管9Bで連結された電動駆動系冷凍サイクルとが形成されている。 【0019】上述した構成の車両用空調装置とすれば、たとえばバスターミナルにおいてメインエンジン1を停止した状態で発車時間になるのを待っているような場合であっても、市中電源11により電動圧縮機5Bを駆動して空調運転を実施することができる。特に、屋内のバスターミナルでは、アイドリングによる排気ガスが問題となるため、メインエンジン1の運転を停止する場合が多くなる。しかし、屋内のバスターミナル等では市中電源を容易に得ることができるため、この市中電源から供給される電力を使用して電動圧縮機5Bを駆動させ、空調運転をすることができるようになる。従って、発車を待つ車室内の乗客に対し、メインエンジン1が排出する排気ガスの問題を解消し、空調による快適な車室内環境を提供することができる。 【0020】また、通常の車両走行中においては、エンジン駆動系冷凍サイクルと電導駆動系冷凍サイクルとを併用して空調するが、エンジン駆動系冷凍サイクルの第1コンデンサ6Aを外気上流側に配置し、第1エバポレータ6Bを室内気上流側に配置したので、メインエンジン1の回転数が上昇すればエンジン駆動系冷凍サイクル側で行われる熱交換の影響で、電動駆動系冷凍サイクルの冷房能力が下がり、反対にエンジン回転数が低下すれば電動駆動系冷凍サイクルの冷房能力が上がるので、空調装置全体の冷房能力としては、エンジン回転数の変動に対しフラットな特性となる。すなわち、メインエンジン1が運転されていれば、エンジン回転数の変動による影響を受けにくい車両用空調装置となる。 【0021】<第2の実施形態>続いて、本発明の第2の実施形態を図2に基づいて説明する。なお、上述した第1の実施形態と同一の構成部材には同じ符合を付し、その詳細な説明は省略する。この実施形態では、第1の実施形態に加えて、充電手段として設けた充電装置12と、この充電装置12により充電されるバッテリ13とを備えている。 【0022】充電装置12は、発電機3から供給される電力を使用してバッテリ13へ充電する装置であり、通常の空調運転では、発電機3で発電した電力の内、電動圧縮機5Bの駆動に使用した余剰電力が充電される。バッテリ13は、車両走行中の通常運転では上述した余剰電力の充電を受けている。しかし、車両が駐停車してメインエンジン1が完全に停止したり、あるいは、アイドリング運転になるなどエンジン回転数が所定値以下まで低下した場合には、電動圧縮機5Bの駆動電力として使用するため、電動圧縮機5Bに給電するようになっている。 【0023】このため、メインエンジン1が停止している場合には、バッテリ13から供給される電力を使用して、電動圧縮機5Bを単独で運転する空調運転が実施されるので、市中電源等の外部電源導入手段がなくても車室内の乗員に快適な車室内環境を提供することができる。従って、屋内のバスターミナルのように市中電源を容易に入手できない場所や状況であっても、具体的にはISS制御でメインエンジン1が停止した信号待ちの停車時においても、電動圧縮機5Bを単独で運転した空調運転が可能になる。 【0024】また、通常の車両走行中においては、第1の実施形態と同様にエンジン駆動系冷凍サイクルと電導駆動系冷凍サイクルとを併用して空調するが、エンジン駆動系冷凍サイクルの第1コンデンサ6Aを外気上流側に配置し、第1エバポレータ6Bを室内気上流側に配置したので、メインエンジン1の回転数が上昇すればエンジン駆動系冷凍サイクル側で行われる熱交換の影響で、電動駆動系冷凍サイクルの冷房能力が下がり、反対にエンジン回転数が低下すれば電動駆動系冷凍サイクルの冷房能力が上がるので、空調装置全体の冷房能力としては、エンジン回転数の変動に対しフラットな特性となる。 【0025】さらに、メインエンジン1の回転数が低下して発電機3から十分な電力の供給が得られない場合には、バッテリ13の電力供給を得て電動圧縮機5Bを駆動させることができる。すなわち、メインエンジン1が運転されていれば、エンジン回転数の変動による影響をより一層受けにくくした車両用空調装置となる。なお、上述した充電装置12及びバッテリ13に加えて、第1の実施形態で説明した市中電源11等の外部電源導入手段を併設すれば、たとえば屋内のバスターミナルに駐車中の場合や車庫内に駐車している時には、市中電源を使用して車室内の空調運転を実施したり、バッテリ13の充電を行うこともできる。 【0026】<第3の実施形態>続いて、本発明の第3の実施形態を図3に基づいて説明する。なお、上述した第1及び第2の実施形態と同一の構成部材には同じ符合を付し、その詳細な説明は省略する。この実施形態では、第1及び第2の実施形態に加えて、インバータ制御部14を設けてある。このインバータ制御部14は、電源の周波数制御により電動圧縮機5Bの回転数を可変とするものである。 【0027】このような構成の車両用空調装置とすれば、メインエンジン1の回転数と相関させて電動圧縮機5Bの回転数を可変制御することができるので、空調能力の特性をより一層フラットにすることができる。また、通常の車両用空調装置では、圧縮機のON・OFFにより空調能力を制御しているが、インバータ制御の電動圧縮機5Bを採用したことによってきめ細かい能力制御が可能になる。 【0028】なお、このようなインバータ制御の電動圧縮機5Bは、図1に示した市中電源11等の外部電源導入手段と併用する実施形態、そして、図2に示した充電装置12及びバッテリ13と併用した実施形態も可能である。 【0029】また、上述した各実施形態では、コンデンサ6及びエバポレータ8について、内部で冷媒系統を二分割した一体構造の熱交換器を採用し、外気及び室内気の上流側にエンジン駆動系冷凍サイクル側の熱交換器を配置していたが、図4に示すように、それぞれ別体の第1コンデンサ6A´、第2コンデンサ6B´、第1エバポレータ8A´及び第2エバポレータ8B´を採用してもよい。なお、この場合も、第1コンデンサ6A´の外気下流側に第2コンデンサ6B´を配置し、第1エバポレータ8A´の室内気下流側に第2エバポレータ8B´を配置するのが好ましい。 【0030】また、上述した各実施形態では、エンジン駆動系冷凍サイクル及び電動駆動系冷凍サイクルをそれぞれ独立させていたが、図5に示すように、エンジン駆動圧縮機5A及び電動圧縮機5Bを並列に配置し、両圧縮機5A,5Bから吐出された高温高圧のガス冷媒を合流させて一つの冷凍サイクルで循環させる構成としてもよい。このような構成の冷凍サイクルは、膨張弁の数や冷媒配管の長さ等を減少させることができるので、コスト面で有利になる。 【0031】しかし、エンジン駆動圧縮機5Aに開放型の圧縮機を使用し、かつ、電動圧縮機5Bに密閉型の圧縮機を使用するのが一般的であるため、通常は開放型圧縮機と密閉型圧縮機とで採用する潤滑油の給油方式が異なってくる。このため、潤滑油として使用される最適な油の種類も異なるので、エンジン駆動系冷凍サイクル及び電動駆動系冷凍サイクルをそれぞれ独立させた構成はそれぞれに最適な潤滑油を選択使用しても混じることがなく好都合である。一方、図5に示したエンジン駆動圧縮機5A及び電動圧縮機5Bを並列に配置した冷凍サイクルでは、共に開放型の圧縮機を使用することで潤滑油の共用を図ることができる。また、開放型及び密閉型の圧縮機を併用する場合でも、両者に共用できる給油方式を採用したり、あるいは、給油方式が異なっても共用できる潤滑油を採用すればよい。 【0032】上述したように、本発明の車両用空調装置によれば、エンジン駆動圧縮機5Aと電動圧縮機5Bとを併設したので、発電機3から供給される電力、市中電源11等の外部電源、そしてバッテリ13からの給電により電動圧縮機5Bの駆動が可能になるので、直結方式の車両用空調装置において、メインエンジン1の回転数に影響されない冷房性能を得ることができる。この場合、エンジン駆動圧縮機5A及び電動圧縮機5Bの能力は、空調装置の最大冷房能力を2台で賄うように定めるのが一般的であり、通常は同等の能力のものを設置すればよい。 【0033】なお、本発明の構成は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。 【0034】 【発明の効果】本発明の車両用空調装置によれば、以下の効果を奏する。請求項1に記載の発明によれば、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段を設けたので、車両走行用エンジンの停止時には、電動圧縮機に外部電源導入手段を介して市中電源等の電力供給を受けることができる。 【0035】このため、市中電源等の電力で駆動される電動圧縮機により空調運転を実施することができるので、バスターミナルで発車を待つ間、メインエンジンを停止して市中電源により電動圧縮機を駆動させた空調運転により、快適な車室内環境を提供することができる。 【0036】請求項2に記載の発明によれば、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、発電機から供給される電力の充電手段を備えかつ電動圧縮機に給電可能なバッテリを設けたので、車両走行用エンジンの停止時には、バッテリからの給電を受けて駆動される電動圧縮機により、空調運転を実施することができる。 【0037】このため、ISS制御によりメインエンジンが停止した時でも、バッテリから供給される電力で駆動される電動圧縮機により空調運転を実施することができるので、信号待ち等で停車した場合などにも快適な車室内環境を維持することができる。 【0038】請求項3に記載の発明によれば、冷媒圧縮用の圧縮機が、車両走行用エンジンから出力の一部をもらい受けて駆動されるエンジン駆動圧縮機と、車両走行用エンジンで駆動される発電機から電力の供給を受けて駆動される電動圧縮機とを具備して構成され、電動圧縮機の駆動電源として使用可能な外部電源導入手段と、発電機または外部電源導入手段から供給される電力の充電手段を備えかつ電動圧縮機に給電可能なバッテリとを設けたので、車両走行用エンジンの停止時には、外部電源導入手段を介して市中電源等の電力供給を受けて、あるいは、バッテリからの給電を受けて駆動される電動圧縮機により、空調運転を実施することができる。 【0039】このため、市中電源等の電力で駆動される電動圧縮機により空調運転を実施することができるので、バスターミナルで発車を待つ間、メインエンジンを停止して市中電源により電動圧縮機を駆動させた空調運転により、快適な車室内環境を提供することができる。また、ISS制御によりメインエンジンが停止した時でも、バッテリから供給される電力で駆動される電動圧縮機により空調運転を実施することができるので、信号待ち等で停車した場合などにも快適な車室内環境を維持することができる。 【0040】また、請求項4に記載の発明によれば、電動圧縮機をインバータ制御するようにしたので、インバータ制御により電動圧縮機の回転数を変化させることができるようになり、車両走行用エンジンの回転数と電動圧縮機の回転数とを相関させた運転制御が可能になる。このため、車両の走行状態に応じてメインエンジンの回転数が変動しても、フラットな空調性能が得られる。 【0041】なお、本発明の車両用空調装置は、エンジン駆動圧縮機と電動圧縮機とを具備しているので、ハイブリッド車用の車両用空調装置として使用することも可能である。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社 【住所又は居所】東京都港区港南二丁目16番5号
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| 【出願日】 |
平成14年5月22日(2002.5.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100112737 【弁理士】 【氏名又は名称】藤田 考晴 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−341334(P2003−341334A) |
| 【公開日】 |
平成15年12月3日(2003.12.3) |
| 【出願番号】 |
特願2002−148186(P2002−148186) |
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