| 【発明の名称】 |
自動車用空調システム |
| 【発明者】 |
【氏名】久保 守 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内
【氏名】小松原 健夫 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三洋電機株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】蓄電手段又は発電手段を備えた自動車において、空調手段を構成する電動コンプレッサを小型化することができる自動車用空調システムを提供する。
【解決手段】蓄電手段として車載用バッテリー5を備えた自動車1に用いられる自動車用空調システムにおいて、車載バッテリー5からの給電により駆動される電動コンプレッサ10を有する空調手段と、空調用制御装置28とを備え、空調用制御装置28は、車載用バッテリー5の電圧を昇圧回路28Aにて昇圧して高電圧用コンプレッサモータ11を搭載した電動コンプレッサ10に印加する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 蓄電手段又は発電手段を備えた自動車に用いられ、前記蓄電手段又は発電手段からの給電により駆動される電動コンプレッサを有する空調手段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、前記蓄電手段又は発電手段の電圧を昇圧して前記電動コンプレッサに印加することを特徴とする自動車用空調システム。 【請求項2】 前記自動車はエンジンを備え、前記電動コンプレッサを前記エンジンにマウントしたことを特徴とする請求項1の自動車用空調システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電手段又は発電手段からの給電により駆動される電動コンプレッサを有する空調手段にて車内空調を行う自動車用空調システムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来の例えばハイブリッド自動車(HEV)は、エンジン(内燃機関)と制御手段を構成する空調用制御装置を具備した空気調和装置が搭載されている。空気調和装置は自動車の車室内の冷房、暖房及び除湿等の空調を行うものであり、ロータリーコンプレッサ等にて構成されたコンプレッサ(電動コンプレッサ)にて駆動されている。 【0003】このコンプレッサが運転されることにより、コンプレッサから吐出され、室外熱交換器に流入した高温のガス冷媒は、室外送風機により車室外の空気と熱交換されて放熱し、凝縮液化された後、膨張弁を介して車室内に設けられた室内熱交換器に流入する。液冷媒はそこで蒸発し、周囲から熱を吸収することによって冷却作用を発揮する。この室内熱交換器は、室内送風機にて循環される車室内の空気と熱交換し、車室内を冷却して空調を行う。そして、室内熱交換器から出た冷媒はコンプレッサに戻り冷凍サイクルを繰り返す。 【0004】このようなカーエアコンには制御装置が設けられており、設定温度と車室内温度等により、電動コンプレッサの回転数を最適に制御して車室内を冷房し、冷気吐出側に配設されたヒータからの暖房作用を加えることによって四季を通じて車室内を設定温度に空調していた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の自動車用空調システムに用いられる電動コンプレッサは、大型のモータを搭載していたため、電動コンプレッサ自体が大型となり、当該電動コンプレッサを搭載するために、当該自動車のボンネット内のレイアウトを大幅に変更しなければならない問題があった。 【0006】そこで、本発明は従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、蓄電手段又は発電手段を備えた自動車において、空調手段を構成する電動コンプレッサを小型化することができる自動車用空調システムを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明の自動車用空調システムは、蓄電手段又は発電手段を備えた自動車に用いられ、蓄電手段又は発電手段からの給電により駆動される電動コンプレッサを有する空調手段と、制御手段とを備え、制御手段は、蓄電手段又は発電手段の電圧を昇圧して電動コンプレッサに印加することを特徴とする。 【0008】請求項2の発明の自動車用空調システムは、請求項1の発明に加えて、自動車はエンジンを備え、電動コンプレッサをエンジンにマウントしたことを特徴とする。 【0009】本発明によれば、蓄電手段又は発電手段を備えた自動車に用いられ、蓄電手段又は発電手段からの給電により駆動される電動コンプレッサを有する空調手段と、制御手段とを備え、制御手段は、蓄電手段又は発電手段の電圧を昇圧して電動コンプレッサに印加するので、電動コンプレッサに搭載されるモータを高電圧用とすることができるようになる。 【0010】これにより、上記モータに給電される電流を減少させ、従来よりも細いコイルにて電動コンプレッサのモータを構成することができる。そのため、ステータコイルの高さを従来よりも低く形成することができ、電動コンプレッサ自体の小型化を実現することができるようになる。そのため、限られたスペースであっても電動コンプレッサを配置することができるようになる。 【0011】これにより、請求項2の如く従来のエンジン駆動コンプレッサが搭載されていた位置と同じ位置に、本発明の電動コンプレッサを取付具にてエンジンにマウントすることができるようになる。 【0012】そのため、自動車のボンネット内のレイアウトを大幅に変更することなく、電動コンプレッサを搭載することができるようになる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明の自動車用空調システムを適用する実施例としての自動車1の構成図、図2は図1の自動車1の駆動系の構成図、図3は本発明における自動車用空調システムを構成する空気調和装置(AC)9の構成図、図4は空気調和装置9の冷媒回路図をそれぞれ示している。 【0014】各図において、実施例の自動車1はハイブリッド自動車(HEV)であり、この自動車1にはエンジン(内燃機関)2と、制御手段を構成する空調用制御装置28を具備した空気調和装置9が搭載されている。空気調和装置9は自動車1の車室内の冷房、暖房及び除湿等の空調を行なうもので、ロータリーコンプレッサ等にて構成されたコンプレッサ(電動コンプレッサ)10を備えている。このコンプレッサ10の吐出側の配管10Aは室外熱交換器としての凝縮器13に接続され、凝縮器13の出口側は受液器17に接続されている。 【0015】受液器17の出口側の配管17Aは減圧装置としての膨張弁18に接続され、膨張弁18は室内熱交換器(冷却器)としての蒸発器19に接続されている。蒸発器19の出口側はコンプレッサ10の吸込側の配管10Bに接続されて環状の冷凍サイクル(冷媒回路)を構成している(図4)。尚、図1において33はヒータであり、車室内を暖房したい時に使用するものである。 【0016】前記コンプレッサ10、凝縮器13及びエンジン2などは人が乗車しない車室外、例えば自動車1のボンネット内に設けられると共に、蒸発器19は人が乗車する車室内に設置されている。コンプレッサ10には高電圧用コンプレッサモータ(電気モータ)11が設けられ、このコンプレッサモータ11によってコンプレッサ10は駆動される。凝縮器13には室外送風機15が設けられており、この室外送風機15は室外送風機モータ16によって回転駆動される。蒸発器19には室内送風機21が設けられており、この室内送風機21は室内送風機モータ22によって回転駆動される。 【0017】また、コンプレッサ10の冷媒吐出側には冷媒吐出温度を検出するための温度センサ12が設けられ、凝縮器13の冷媒出口側には冷媒出口温度を検出するための温度センサ14が設けられると共に、蒸発器19の冷媒出口側には冷媒出口温度を検出するための温度センサ20が設けられ、これらは空調用制御装置28に接続されている。また、室内送風機21より車室内に吹き出される空気の温度を検出するための温度センサ23も空調用制御装置28に接続されている。また、室外送風機モータ16、室内送風機モータ22、車室内の空調操作パネルに設けられた温度設定ボリューム24或いは空調用スイッチ25なども空調用制御装置28に接続されている。 【0018】ここで、空調用制御装置28は昇圧回路28Aにより車載バッテリー(若しくはキャパシタ。何れも蓄電手段を構成する。BATT)5の電圧(例えば、DC42V)を希望の高電圧、例えば120Vの高電圧とし、インバータ28Bによってコンプレッサモータ11の駆動電圧に変換してコンプレッサ10を回転駆動させる。 【0019】また、空調用制御装置28にはコンプレッサ10の回転数に比例して回転するAUTOと、一定割合で1.2.3の三段階に室内送風機21の回転数を変化させ、車室内に吹き出す送風量をマニュアルで決定するブロアファンスイッチ26が接続されている。尚、27はバッテリー5の電圧をDC12Vに変換して図示しない前照灯、方向指示器、ラジオ及び空調用制御装置28などを動作させるための電源(補機電源)を生成する変換器である。 【0020】前記自動車1にはエンジン(内燃機関)2と、走行用モータ(走行用駆動手段としての電動モータ。)3と、発電手段としての発電機4とが設けられており(これらでHEVのモータコントロールシステムが構成される)、走行用モータ3はモータ制御用インバータ3Aを介して車載バッテリー5に接続されると共に、発電機4は発電用インバータ(INV)4Aを介して車載バッテリー5に接続されている。エンジン2と走行用モータ3と発電機4とには図示しないトルク分割機構が接続され、トルク分割機構は走行用モータ3と発電機4、及び、エンジン2と走行用モータ3の回転を一つに合わせて、無段変速機6を駆動する。尚、トルク分割機構にて走行用モータ3と発電機4、及び、エンジン2と走行用モータ3の回転を一つに合わせて無段変速機6を駆動する技術については周知の技術であるため詳細な説明を省略する。 【0021】空調用制御装置28はコンプレッサ10の駆動信号を生成する。そして、空調用制御装置28はコンプレッサモータ11の回転子の位置検出を行ない、マイクロコンピュータで次の励磁パターンを作るインバータにより、コンプレッサモータ11の運転周波数(回転数)制御を行なう。 【0022】ここで、前記空気調和装置9による基本的な車室内空調動作について説明しておく。コンプレッサモータ11と室外送風機モータ16は車載バッテリー5より給電される。空気調和装置9が運転されると空調用制御装置28はコンプレッサモータ11の運転周波数を制御してコンプレッサ10の能力制御を行なう。コンプレッサ10により圧縮され、吐出された高温高圧のガス冷媒は、配管10Aから凝縮器13に流入する。このとき、室外送風機15の送風によって凝縮器13は車室外で冷却される(図1中抜き矢印)。この凝縮器13に流入したガス冷媒はそこで放熱して凝縮液化された後、受液器17に流入する。そして、受液器17に一旦貯溜された液冷媒は、配管17Aを経て膨張弁18に至り、そこで絞られた後、蒸発器19に流入する。 【0023】蒸発器19に流入した冷媒はそこで蒸発し、その時に周囲から熱を吸収することにより冷却作用を発揮すると共に、冷却された車室内の空気は室内送風機21によって車室内に循環され、冷却して空調を行なう(図1中抜き矢印)。蒸発器19を出た冷媒はアキュムレータ(図示せず)に入り、そこで未蒸発液冷媒が気液分離された後、ガス冷媒のみがコンプレッサ10に吸い込まれ、再度コンプレッサ10で圧縮されて吐出される冷凍サイクルを繰り返す。 【0024】この自動車用空調システムにおいて、コンプレッサ10は、上述の如く高電圧用コンプレッサモータ11が用いられており、この高電圧用コンプレッサモータ11は、低電圧のコンプレッサモータを用いた場合に比して供給電流を減少させることができるため、巻線(コイル)を細くすることが可能である。 【0025】そのため、当該高電圧用コンプレッサモータ11を用いたコンプレッサ10は通常のコンプレッサモータに比してステータコイルの高さを低くすることができ、電動コンプレッサ10自体を小型化することができる。そのため、限られたスペースであっても電動コンプレッサを配置することができるようになる。 【0026】これにより、コンプレッサ10は、エンジン2に取付具としてのステー29によりマウントすることができ、従来のエンジン駆動コンプレッサが搭載されていた位置と同じ位置に、配設することができるようになる。 【0027】そのため、自動車1の例えばボンネット内のレイアウトを大幅に変更することなく、電動コンプレッサ10を搭載することができるようになる。 【0028】尚、本実施例では、コンプレッサモータ11は空調用制御装置28の昇圧回路28Aにより車載バッテリー5の電圧を希望の高電圧とし、インバータ28Bによってコンプレッサモータ11の駆動電圧に変換してコンプレッサ10を回転駆動させているが、これ以外に、発電手段としての発電機4からの電圧を希望の高電圧として、コンプレッサ10を回転駆動させても良いものとする。 【0029】 【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、蓄電手段又は発電手段を備えた自動車に用いられ、蓄電手段又は発電手段からの給電により駆動される電動コンプレッサを有する空調手段と、制御手段とを備え、制御手段は、蓄電手段又は発電手段の電圧を昇圧して電動コンプレッサに印加するので、電動コンプレッサに搭載されるモータを高電圧用とすることができるようになる。 【0030】これにより、上記モータに給電される電流を減少させ、従来よりも細いコイルにて電動コンプレッサのモータを構成することができる。そのため、ステータコイルの高さを従来よりも低く形成することができ、電動コンプレッサ自体の小型化を実現することができるようになる。そのため、限られたスペースであっても電動コンプレッサを配置することができるようになる。 【0031】これにより、請求項2の如く従来のエンジン駆動コンプレッサが搭載されていた位置と同じ位置に、本発明の電動コンプレッサを取付具にてエンジンにマウントすることができるようになる。 【0032】そのため、自動車のボンネット内のレイアウトを大幅に変更することなく、電動コンプレッサを搭載することができるようになる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001889 【氏名又は名称】三洋電機株式会社 【住所又は居所】大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号
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| 【出願日】 |
平成14年3月18日(2002.3.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098361 【弁理士】 【氏名又は名称】雨笠 敬
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| 【公開番号】 |
特開2003−267041(P2003−267041A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月25日(2003.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−74740(P2002−74740) |
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