| 【発明の名称】 |
作業車のヒータ装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】古賀 謙三 【住所又は居所】大阪府堺市石津北町64番地 株式会社クボタ堺製造所内
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| 【要約】 |
【課題】ヒータの熱を利用してキャビンのフロントガラスを簡単な構成で曇り止めできるようにする。また、ヒータの設置部分に簡易な構成で密閉空間を形成し、ヒータの熱を効率よく利用できるようにする。
【解決手段】キャビン31内の前端部であって乗降ドア29がない側の側端部に、デフロスタカバー76が設けられ、ヒータ43側から熱風が供給されるデフロスタホース87の吐出口90側が、その吐出口90がキャビン31のフロントガラス38側に露出してフロントガラス38に向けて熱風を吹き付けるように、デフロスタカバー76内に配置されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 キャビン(31)内の前端部であって乗降ドア(29)がない側の側端部に、デフロスタカバー(76)が設けられ、ヒータ(43)側から熱風が供給されるデフロスタホース(87)の吐出口(90)側が、その吐出口(90)がキャビン(31)のフロントガラス(38)側に露出してフロントガラス(38)に向けて熱風を吹き付けるように、デフロスタカバー(76)内に配置されていることを特徴とする作業車のヒータ装置。 【請求項2】 キャビン(31)に外気導入窓(93)が設けられ、デフロスタカバー(76)内に、外気導入口(82)と内気導入口(83)とを有する空気導入部材(84)が設けられ、空気導入部材(84)にヒータ(43)側に空気を供給する空気供給ホース(88)が連結され、外気導入窓(93)からの外気を外気導入口(82)から空気導入部材(84)に導入する外気導入状態と、キャビン(31)内の空気を内気導入口(83)から空気導入部材(84)に導入する内気導入状態とに切り換える導入空気切り換え機構(95)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の作業車のヒータ装置。 【請求項3】 ステップ(24)上に、ヒータ(43)が配置され、ステップ(24)との間でヒータ(43)を取り囲むカバー体(47)が設けられ、ステップ(24)とカバー体(47)との間にヒータ(43)を収納する密閉空間(62)を形成するように、カバー体(47)とヒータ(43)との間にシール部材(59,60)が設けられ、前記密閉空間(62)に空気を供給するように、空気供給ホース(88)の一端部が密閉空間(62)内に連通されていることを特徴とする作業車のヒータ装置。 【請求項4】 前記ヒータ(43)により熱せられた密閉空間(62)内の熱風を、キャビン(31)内に吐出する吐出口(71)が設けられ、デフロスタホース(87)の吐出口(90)とは反対側の端部が密閉空間(62)内に連通されると共に、デフロスタホース(87)の吐出口(90)側が、熱風をキャビン(31)のフロントガラス(38)に向けて吹き出すようにキャビン(31)内の前端部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の作業車のヒータ装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、バックホー等の作業車におけるヒータ装置に関する。 【0002】 【従来の技術】キャビンを備えるバックホー等の作業車では、キャビン内を暖房するヒータをを具備したものがある。この種の従来の作業車のヒータ装置には、キャビン内の前部にデフロスタを設け、これによりヒータの熱風をキャビンのフロントガラスに吹き付けてフロントガラスを曇り止めするようにしたものはあるが、デフロスタ部分の構造が複雑であり、この部分でヒータに導入する空気を外気と内気とに切り換えるようにもなっていなかった。また、ヒータの設置部分の構造も複雑であり、ヒータ部分に簡易な構成で密閉空間を形成するようにもなっておらず、ヒータの熱を利用効率も悪かった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点に鑑み、ヒータの熱を利用してキャビンのフロントガラスを簡単な構成で曇り止めできるようにする。また、ヒータの設置部分に簡易な構成で密閉空間を形成して、ヒータに対してスムーズに外気又は内気を導入できて、キャビン内を効率よく暖房できると共に、ヒータの熱を効率よく利用できるようにしたものである。 【0004】 【課題を解決するための手段】この技術的課題を解決する本発明の技術的手段は、キャビン31内の前端部であって乗降ドア29がない側の側端部に、デフロスタカバー76が設けられ、ヒータ43側から熱風が供給されるデフロスタホース87の吐出口90側が、その吐出口90がキャビン31のフロントガラス38側に露出してフロントガラス38に向けて熱風を吹き付けるように、デフロスタカバー76内に配置されている点にある。 【0005】本発明の他の技術的手段は、キャビン31に外気導入窓93が設けられ、デフロスタカバー76内に、外気導入口82と内気導入口83とを有する空気導入部材84が設けられ、空気導入部材84にヒータ43側に空気を供給する空気供給ホース88が連結され、外気導入窓93からの外気を外気導入口82から空気導入部材84に導入する外気導入状態と、キャビン31内の空気を内気導入口83から空気導入部材84に導入する内気導入状態とに切り換える導入空気切り換え機構95が設けられている点にある。 【0006】本発明の他の技術的手段は、ステップ24上に、ヒータ43が配置され、ステップ24との間でヒータ43を取り囲むカバー体47が設けられ、ステップ24とカバー体47との間にヒータ43を収納する密閉空間62を形成するように、カバー体47とヒータ43との間にシール部材59,60が設けられ、前記密閉空間62に空気を供給するように、空気供給ホース88の一端部が密閉空間62内に連通されている点にある。本発明の他の技術的手段は、前記ヒータ43により熱せられた密閉空間62内の熱風を、キャビン31内に吐出する吐出口71が設けられ、デフロスタホース87の吐出口90とは反対側の端部が密閉空間62内に連通されると共に、デフロスタホース87の吐出口90側が、熱風をキャビン31のフロントガラス38に向けて吹き出すようにキャビン31内の前端部に配置されている点にある。 【0007】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1において、1は作業車として例示するバックホーであり、該バックホー1は上部の旋回体2と下部の走行装置3とから主構成されている。走行装置3は、前後一側に配置されたアイドラと、他側に配置された駆動輪と、これらアイドラと駆動輪との間に配置された複数の転輪とに亘って巻き掛けられたクローラベルトとを備えてなるクローラ走行体4を左右両側に備え、左右のクローラ走行体4の駆動輪をそれぞれ油圧モータを備えてなる(油モータからなる)走行モータによって駆動するように構成したクローラ式走行装置が採用されている。 【0008】また、走行装置3の前部には、油圧シリンダからなるドーザシリンダによって上下揺動されるドーザ5を備えている。旋回体2は、走行装置3上に上下方向の軸心X−X回りに回動自在に支持されていて油圧モータからなる旋回モータによって左右に旋回自在とされた旋回台6(機体)と、旋回台6の前部に設けられた作業装置7(掘削装置)と、旋回台6上に設けられた運転席8等とを備えて構成されている。旋回台6の後部は、作業装置7等との重量バランスを図るカウンタウエイト9によって構成され、また、旋回台6の後部側にはエンジン、ラジエータ、油圧ポンプ、エアクリーナ等が配置され、これらはボンネット10によって覆われている。 【0009】また、旋回台6の前部には、支持ブラケット12が設けられ、この支持ブラケット12には揺動(スイング)ブラケット13が上下方向の軸心回りに左右揺動自在に支持され、この揺動ブラケット13は油圧シリンダからなるスイングシリンダによって左右に揺動される。作業装置7は、基部側が前記揺動ブラケット13に上下方向で揺動自在に支持されたブーム14と、基部側がブーム14の先端側に揺動自在に支持されたアーム15と、アーム15の先端側にスクイ・ダンプ動作可能に取り付けられたバケット16とを備えて構成されており、それぞれ油圧シリンダからなるブームシリンダ17、アームシリンダ18、バケットシリンダ19で作動可能とされている。 【0010】運転席8はボンネット10の前方側に配置されている。図8に示すように、旋回台6に一対の取付部材23を介してステップ24が支持され、このステップ24に立設した支持部材25等を介して、運転席8が支持されている。運転席8の左右両側には操縦台27L,27Rが配置されている。ここに、運転席8とこの左右に配置した操縦台27L、27R等によって運転操縦装置を構成しており、この運転操縦装置は、乗降ドア29を有するキャビン31によって包囲されている。 【0011】図1〜図3において、運転席8を包囲するように旋回台6に搭載されたキャビン31は、大別してキャビン本体32と屋根33とを有する。キャビン本体32は、左右一対の前支柱35L、35Rと、左側の中途支柱36と、左右一対の後支柱37L、37Rとを有する。前支柱35L、35R間に、フロントガラス38が配置され、左側の前支柱35Lと中途支柱36との間に乗降ドア29が設けられ、右側の前支柱35Rと後支柱37Rとの間に、サイドガラス39が設けられると共に、サイドガラス39の下方に位置して、金属(鉄)製の側壁40が設けられている。 【0012】図8〜図16において、ステップ24上にヒータ43が配置されている。このヒータ43は例えばエンジンのウオータ・ジャケット内の温水を利用し或いは排気ガスの熱を利用して、空気を熱するように構成されている。ヒータ43は取付片44を介してボルト等の締結具45によってステップ24に固定されている。ヒータ43の上面側を覆うカバー体47が設けられ、このカバー体47は上壁48と左右一対の側壁49を有するコの字状に形成され、カバー体47の前後両端に前後一対の開口51,52が設けられると共に、内方に屈曲した開口縁部53,54が設けられている。カバー体47は取付片55,56を介してボルト等の締結具57,58によりステップ24に固定され、カバー体47はステップ24との間でヒータ43を取り囲んでおり、ヒータ47の両端部は一対の開口51,52から外部に突出されている。 【0013】カバー体47の開口51,52側には、カバー体47とヒータ43との間を塞ぐ前後一対のシール部材59,60が設けられている。各シール部材59,60は、コの字状の取付部59a,60aと、円筒状のシール部59b,60bとを有し、取付部59a,60aは、カバー体47の開口縁部53,54に密着状に嵌合装着され、シール部59b,60bはヒータ43に密着状に接当されており、シール部材59,60はカバー体47の開口51,52側をシールすることにより、ステップ24とカバー体47との間にヒータ43を収納する密閉空間62を形成している。 【0014】カバー体47の一方の開口51側に吐出カバー64が設けられている。この吐出カバー64は一端が開口した箱形に形成され、吐出カバー64は、開口51から外方突出したヒータ43の外方突出部43aに外嵌されると共に、吐出カバー64の側方突出部に閉塞部材65が取り付けられ、これにより、吐出カバー64と閉塞部材65とによって、前記密閉空間62に連通する連通空間66が形成されている。吐出カバー64は取付部材67を介してボルトナット等の締結具68によりカバー体47に連結固定されている。また、吐出カバー64は、取付片69を介して前記取り付け具58により、カバー体47と共に、ステップ24に固定されている。吐出カバー64には取付窓70が設けられ、この取付窓70に、吐出口71を有する吐出口構成体72が装着されており、ヒータ43よって熱せられた密閉空間62内の熱風を、吐出口構成体72の吐出口71からキャビン31内に吐出するように構成されている。 【0015】図2〜図7において、キャビン31内の前端部であって乗降ドア29がない側である右側端部に、デフロスタ(曇り止め具)75が設けられている。デフロスタ75は、デフロスタカバー76を備え、デフロスタカバー76は、側壁部78と前後一対の前後壁部79と側壁部78の上方に位置する傾斜壁80とを有し、外(右)側端及び下端が開口した箱形に形成されている。デフロスタカバー76内に、外気導入口82と内気導入口83とを有する空気導入部材84が設けられている。 【0016】前記ヒータ43側とデフロスタ75側との間に、フロントガラス38に向けて熱風を吹き付けるためのデフロスタホース87が配置されると共に、デフロスタ75側から密閉空間62内に空気を供給する空気供給ホース88が配置されている。デフロスタホース87の吐出口とは反対側の端部は、図15に示すように、閉塞部材65に接続されて、連通空間66に連通されており、これにより、ヒータ43により熱せられた密閉空間62内の熱風が、連通空間66を介してデフロスタホース87に供給されるように構成されている。 【0017】デフロスタホース87の吐出口90側は、デフロスタカバー76の下端開口から挿入されて、デフロスタカバー76内に配置されている。デフロスタホース87の吐出口90は、傾斜壁80に設けた取付窓91の開口縁部に係合保持され、デフロスタホース87の吐出口90は、キャビン31のフロントガラス38側に露出してフロントガラス38に向けて熱風を吹き付けるようになっている。空気供給ホース88の一端部は、図10及び図11に示すように、ステップ24にその下面側から接続されて密閉空間62に挿通され、これにより、空気供給ホース88から密閉空間62内に空気が供給されるようになっている。空気供給ホース88の他端部は、デフロスタ75側に配置されて、空気導入部材84に連結されている。 【0018】キャビン31の側壁40のデフロスタ75側方に、外気導入窓93が上下方向に複数個設けられ、キャビン31の側壁40と空気導入部材84との間に、導入空気切り換え機構95が設けられている。デフロスタカバー76と側壁40との間には、図6に示すように、外気導入窓93と外気導入口82とを取り囲むように、シール材96が環状に設けられ、外気導入窓93からキャビン31内に入った外気は外気導入口82から空気導入部材84に導入されるようになっている。導入空気切り換え機構95は、空気導入部材84の外気導入口82と内気導入口83とを択一的に閉塞する蓋部材98と、蓋部材98が連結された止め部材99と、デフロスタカバー76等に突設した支持板100とを有し、支持板100に上下方向の長孔101が形成され、止め部材99はボルトナット等により構成されて、長孔101内に上下移動自在に保持されると共に、止め部材99を長孔101の上端位置又は下端位置に締め付け固定できるようになっており、これにより、導入空気切り換え機構95は、止め部材99を長孔101の上端位置と下端位置とに締め付け固定することにより、外気導入窓93からの外気を外気導入口82から空気導入部材84に導入する外気導入状態と、キャビン31内の空気を内気導入口83から空気導入部材84に導入する内気導入状態とに切り換えるように構成されている。 【0019】なお、図示省略しているが、空気供給ホース88を通してデフロスタ75側からヒータ43側に空気を強制的に供給し、また、デフロスタホース87を通してヒータ43側からデフロスタ75側に熱風を強制的に送るための送風器が、カバー体47内又は吐出カバー64内等に設けられている。上記実施の形態のよれば、ヒータ装置を外気導入方式にする場合、図4及び図5に示すように、止め部材99を長孔101の下端位置に移動して締め付け固定すればよく、蓋部材98で内気導入口83を塞いで、図4に矢印Aで示すように、外気導入窓93からキャビン31内に入った外気を外気導入口82から空気導入部材84内に導入して、空気供給ホース88を通して、密閉空間62内に外気を導入するようになっている。密閉空間62内に導入された外気は、ヒータ43により密閉空間62内で効率よく熱せられて、その熱風は、吐出口構成体72の吐出口71からキャビン31内に吐出され、キャビン31内を効率よく暖房する。また、熱風は密閉空間62から連通空間66に送られて、連通空間66からデフロスタホース87を通して、デフロスタ75側に送られ、デフロスタホース87の吐出口90から、キャビン31のフロントガラス38に向けて熱風を吹き付ける。 【0020】また、ヒータ装置を内気導入方式にする場合、図6に示すように、止め部材99を長孔101の上端位置に移動して締め付け固定することにより、蓋部材98で外気導入口82を塞いで、図4に矢印Bで示すように、下方からデフロスタカバー76内に入った内気を、内気導入口83から空気導入部材84内に導入して、空気供給ホース88を通して、密閉空間62内に内気を導入するようになっている。密閉空間62内に導入された内気は、ヒータ43により密閉空間62内で効率よく熱せられて、その熱風は、吐出口構成体72の吐出口71からキャビン31内に吐出され、キャビン31内を効率よく暖房する。また、熱風は密閉空間62から連通空間66に送られて、連通空間66からデフロスタホース87を通して、デフスタ75側に送られ、デフロスタホース87の吐出口90から、キャビン31のフロントガラス38に向けて熱風を吹き付ける。 【0021】従って、キャビン31内の前端部であって乗降ドア29がない側である右側端部に設けたデフロスタカバー76内に、空気導入部材84を配置すると共に、デフロスタホース87の吐出口90側を配置した非常に簡単であるにも拘わらず、ヒータ装置を外気導入方式と内気導入方式とに容易に切り換えることができるようになる。しかも、ステップ24との間でヒータ43を取り囲むカバー体47を設けると共に、カバー体47とヒータ43との間にシール部材59,60を設けることによって、ヒータ43の設置部分に簡易な構成で密閉空間62を形成して、ヒータ43に対してスムーズに外気又は内気を導入でき、ヒータ43の熱を有効に利用して、キャビン31内を効率よく暖房できるし、ヒータ43の熱を利用してキャビン31のフロントガラス38を簡単な構成で確実に曇り止めできるようになる。 【0022】 【発明の効果】本発明によれば、ヒータ43の熱を利用してキャビン31のフロントガラス38を簡単な構成で曇り止めできるようになる。また、ヒータ43の設置部分に簡易な構成で密閉空間62を形成して、ヒータ43に対してスムーズに外気又は内気を導入でき、キャビン31内を効率よく暖房できると共に、ヒータ43の熱を有効に利用できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001052 【氏名又は名称】株式会社クボタ 【住所又は居所】大阪府大阪市浪速区敷津東一丁目2番47号
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| 【出願日】 |
平成14年3月18日(2002.3.18) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−267038(P2003−267038A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月25日(2003.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−74717(P2002−74717) |
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