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【発明の名称】 車両用空気清浄器の取付構造
【発明者】 【氏名】片岡 博
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内

【氏名】守屋 徹
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会社デンソー内

【要約】 【課題】十分な風量を確保できると共に機器の天井面からの突出量を小さくでき、かつ機器の車両天井への取付性を改善した車両用空気清浄器の取付構造を提供する。

【解決手段】車両用空気清浄器1のケーシングが、本体ケース2とカバー体3とから構成され、本体ケース2の側面には複数のかぎ状フック21が形成されており、機器を車両の天井に装着する際に、天井の内装板8に開けられた本体ケースより僅かに大きい開口81の周縁に、かぎ状フックを引掛けることによって、本体ケースを内装板に仮止めする。この状態で、車両天井のリーンホース間に架設されたブラケット4に、本体ケースをボルトによって本固定する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 吸込口から吹出口へと空気が流れる空気通路と、該吸込口から該吹出口に向かう空気流を該空気通路内に発生させる送風機と、該空気通路内に設置され、該空気通路内を通過する空気を清浄化するフィルタとを備えた車両用空気清浄器を、車両の天井に取り付ける車両用空気清浄器の取付構造において、前記車両用空気清浄器のケーシングが、少なくとも本体ケースとカバー体とより構成されていて、前記本体ケースの側面には複数のかぎ状フックが形成されており、前記車両用空気清浄器を車両の天井に装着するに際し、車両の天井の内装材に設けられた、前記本体ケースより僅かに大きい開口部の周縁に、前記本体ケースの前記かぎ状フックを引掛けることによって仮止めすることを特徴とする車両用空気清浄器の取付構造。
【請求項2】 前記かぎ状フックの先端と、前記カバー体の縁部とで車両天井の前記内装材を挟み込むことを特徴とする請求項1に記載の車両用空気清浄器の取付構造。
【請求項3】 前記かぎ状フックの先端が前記内装材の裏面に当接する位置と、前記カバー体の縁部が前記内装材の表面に当接する位置とが、前記内装材の平面方向において異なっていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空気清浄器の取付構造。
【請求項4】 前記かぎ状フックで天井の前記内装材に本体ケースを仮止めした後に、ブラケットを介して車両天井のリーンホースにボルト等の取付治具によって本体ケースを本固定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両用空気清浄器の取付構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内の空気を清浄化する車両用空気清浄器の取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、車室内の空気を清浄化する空気清浄器を車室の天井に装着した車両用空気清浄器がある。この従来の車両用空気清浄器は、空気の吸込口及び吹出口がそれぞれ1個所であり、またファンのモータもブラシモータを使用しているため、空気清浄器の機器の厚さが厚くなってしまい、天井からかなり突出する形になるため、乗員の頭部がぶつかる恐れがあったり、外観上も見栄えが良くなかった。また、吸込口と吹出口とが各々1個所であるため十分な風量を確保できず、空気の流れが極所的になりがちであり、車室内の空気が淀み易く、車室内全体に渡って均一に空気を清浄化することができなかった。
【0003】そこで、本出願人は、先に特開2001−105848号公報に記載されるような車両用空気清浄器を提案している。この公知の車両用空気清浄器は、空気の吹出口を2個所にし、吸込口を1個所にして十分な風量を確保できるようにしたものである。しかしながら、この車両用空気清浄器においても、天井への取付面である底面が全くフラットであり、かつ吹出口が完全に側方を向いているため、機器の天井からの突出部分を十分に薄くすることができず、また吹出口が車両の前後方向を向いているために、吹き出し空気が乗員の頭部に直接触れるため、乗員に冷風感を与えたり或いは髪が乱れたりするという不具合が生じていた。また、この公知の車両用空気清浄器においては、車両の天井への機器の取付性(取付けの作業性)については全く考慮されておらず、ボルト等の取付治具を使用せざるを得ず、その取付性が良くなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、その目的は、十分な風量を確保できると共に機器の天井面からの突出量を小さくでき、かつ機器の車両天井への取付性を改善した車両用空気清浄器の取付構造を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解決するため手段として、特許請求の範囲の各請求項に記載の車両用空気清浄器の取付構造を提供する。請求項1に記載の車両用空気清浄器の取付構造は、車両用空気清浄器の本体ケースの側面に複数のかぎ状フックが形成されていて、車両の天井の内装材に開けられた、本体ケースより僅かに大きい開口部の周縁に、このかぎ状フックを引掛けることによって本体ケースを車両の天井の仮止めするようにしたものである。これにより、本体ケースを仮止めした状態で車両天井に本固定できるので、天井のような機器の取り付けが困難な場所においても、容易に機器を取り付けることが可能となる。
【0006】請求項2の該取付構造は、かぎ状フックの先端と、カバー体の縁部とで車両天井の内装材を挟み込むようにしたものであり、これにより、内装材とカバー体の縁部との隙間を無くすことができ、埃等が機器内部に入るのを防止できる。請求項3の該取付構造は、かぎ状フックの先端が内装材の裏面に当接する位置と、カバー体の縁部が内装材の表面に当接する位置とが、内装材の平面方向において異なっているようにしたものであり、これにより、内装材の板厚が多少異なっていても内装材の縁部を変形させることで、カバー体縁部と内装材の表面との隙間を形成することなく、フック先端とカバー体縁部とで内装材を挟持することができる。したがって、車両毎に異なる内装材の板厚にも対応することができる。
【0007】請求項4の該取付構造は、かぎ状フックで天井の内装材に本体ケースを仮止めした後に、ブラケットを介して車両天井のリーンホースに本体ケースを本固定するようにしたものである。このように仮止めした状態で、車両天井の骨格材に本体ケースをしっかりと固定することができるので、機器の取付作業が容易である。
【0008】以下、図面に基づいて本発明の実施の形態の車両用空気清浄器の取付構造について説明する。図1は、本発明の実施の形態の車両用空気清浄器の取付構造を示す概略縦断面であり、図2は、その分解図である。本発明の車両用空気清浄器1のケーシング11は、基本的に本体ケース2とカバー体3とから構成されており、本体ケース2がブラケット4を介してボルト等の取付治具によって車両の天井の骨格であるリーンホース(図示せず)に固定されるようになっている。本体ケース2には、図4に示されるようにモータ51とファン52とよりなる送風機5が組み込まれると共に空気通路12が形成されており、この空気通路12にフィルタ(図示せず)が設置されるようになっている。モータ51としてはブラシレスモータを採用している。
【0009】カバー体3は、本体ケース2を覆うように形成されており、図3(b)に仮想線で示すように少なくとも吸込口31aを有するグリル31と吹出口32aを有するフィルタカバー32とで構成されている。略中央部の1個所の吸込口31aに対して吹出口32aは左右に2個所に設けられている。従って、送風機5によって吸込口31aから吸い込まれた空気は左右に分流されて、図示されていないフィルタによって清浄化されて、両側部の吹出口32aから吹き出される。なお、カバー体3は、図1に示されるように、カバー体3から突出した引掛リブ33によって、本体ケース2に取り付けられる。
【0010】次に本発明の特徴である車両用空気清浄器の取付構造について説明する。本体ケース2の側面には、図1,2に示されるように、逆U字形のかぎ状フック21が形成される。このかぎ状フック21は、図3に示された例では、吹出口32aに直交する本体ケース2の両側面にそれぞれ5個所設けられている。このかぎ状フック21が設けられる本体ケース2の側面及びその個数は適宜選択可能である。また、本体ケース2の底面(図1,2において本体ケースの上側)には、複数のボルト孔22が形成されている。このボルト孔22は、図3(a)(b)に示された例では、本体ケース2の略四隅に穿孔されている。
【0011】車両天井の内装板8には、本体ケース2より僅かに大きめで、両側面のかぎ状フック21間の距離より小さい幅の開口81が形成されている。したがって、機器の取付けの際は、本体ケース2は内装板8の開口81に部分的に突入する形で、かぎ状フック21が内装板8の開口81の周縁に引っ掛るようにして内装板8に仮止めされる。車両の天井には、車体の骨格となるリーンホース(図示せず)が車両の側部間に架設されており、これらのリーンホース間をまたがるようにブラケット4がリーンホースに固設されている。このブラケット4にはボルト孔41が穿設されていて、仮止めされた本体ケース2は、本体ケース2のボルト孔22とブラケット4のボルト孔41とを一致させてボルト(図示せず)によってブラケット4に本固定される。
【0012】このようにして固定された本体ケース2にカバー体3が取り付けられる。即ちカバー体3に突出して形成された引掛リブ33が、図1に示されるように本体ケース2の係止部23に引っ掛かることによって、カバー体3が本体ケース2に取り付けられる。その際、カバー体3の縁部34が天井の内装板8の表面に当接する。このようにして、本体ケース2のかぎ状フック21の先端21aとカバー体3の縁部34とで内装板8を挟持し、内装板8の表面とカバー体3の縁部34との間に隙間が形成されないので、埃等の外部からの侵入が防止できる。なお、図1の符号6は、スイッチ部である【0013】図4の(a),(b)は、内装板8の板厚が異なっている場合における本発明の取付構造の有効性を説明する図である。本発明においては、本体ケース2のかぎ状フック21の先端21aが内装板8の開口81の周縁の裏面に当接する位置と、カバー体3の縁部34が内装板8の開口81の周縁の表面に当接する位置とが、内装板8の平面方向においてずれdが形成されるように、それぞれ内装板8に当接している。即ちカバー体3の縁部34が内装板8に当接する位置の方が、かぎ状フック21の先端21aが内装板8に当接する位置よりも、ずれdだけ開口81から遠ざかっている。このように両者の内装板8への当接位置をずらすことにより、図4の(b)に示されるように、内装板8の板厚が厚い場合においても、内装板8の開口81の周縁が空気清浄器の自重により撓むことによって、確実に内装板8はかぎ状フック21とカバー体3の縁部34とで挟持される。なお、この場合、内装板8の材料は、或る程度撓み易い材料であることが必要である。
【0014】以上説明したように、本発明の車両用空気清浄器においては、吹出口32aが2個所設けられており、また、空気清浄器1が、車両天井の内装板8と屋根板9との間に一部嵌入する形で車両天井に取り付けられているので、空気流量を十分に確保できると共に、天井の内装板8から車両内への突出部分の高さを小さくでき、乗員が頭部をぶつける恐れがない。即ち、空気流量を確保した上で、機器を薄く形成できる。更には、本体ケース2を仮止めした上で本固定できるので、車両用空気清浄器の車両天井への取り付けの作業性が向上できる。
【出願人】 【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
【住所又は居所】愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地
【出願日】 平成13年11月15日(2001.11.15)
【代理人】 【識別番号】100077517
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 敬 (外3名)
【公開番号】 特開2003−146063(P2003−146063A)
【公開日】 平成15年5月21日(2003.5.21)
【出願番号】 特願2001−350588(P2001−350588)