| 【発明の名称】 |
車両用空調装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】徳田 正章 【住所又は居所】愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三菱重工業株式会社名古屋研究所内
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| 【要約】 |
【課題】フットモード、フット・デフロスタモード時のデフロスタ吹出温度の上昇を図ることができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【解決手段】デフロスタ開口部12、フェイス開口部10及びフット開口部11を有する空調ケース30内に配設されたデフロスタドア50及びフェイス・フットドア13と、前記空調ケース30内に導入された空気C及び該空気の一部を加熱して高温にされた高温空気Hを混合して混合空気を形成する混合部40と、を備え、前記デフロスタドア50及びフェイス・フットドア13の位置を切替えることにより、前記混合空気を所定の前記各開口部より導出するようになっている車両用空調装置20において、前記デフロスタドア50に、前記混合空気S1を前記混合部40側から前記デフロスタ開口部12側へ流通させる通路51を形成したことを特徴とする車両用空調装置。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 デフロスタ開口部、フェイス開口部及びフット開口部を有する空調ケース内に配設されたデフロスタドア及びフェイス・フットドアと、前記空調ケース内に導入された空気及び該空気の一部を加熱して高温にされた高温空気を混合して混合空気を形成する混合部と、を備え、前記デフロスタドア及びフェイス・フットドアの位置を切替えることにより、前記混合空気を所定の前記各開口部より導出するようになっている車両用空調装置において、前記デフロスタドアに、前記混合空気を前記混合部側から前記デフロスタ開口部側へ流通させる通路を形成したことを特徴とする車両用空調装置。 【請求項2】 前記通路は、前記デフロスタドアの、前記混合部から離れた回動軸側に形成されることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。 【請求項3】 前記通路は、略長方形状であり、その長辺が前記空調ケースの幅方向に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。 【請求項4】 前記デフロスタドアの先端部と対向する壁面との間に第2通路を画成し、該第2通路の流路断面積よりも前記デフロスタドアに形成された前記通路の流路断面積を大きくすることを特徴とする請求項1乃至3の内のいずれか1項に記載の車両用空調装置。 【請求項5】 前記デフロスタドアは、前記対向する壁面に向かって突出する突出部であって、前記デフロスタドアの位置が変化して前記第2通路の流路断面積が大きくなっても、該突出部と前記対向する壁面との間に画成される流路の流路断面積が、前記デフロスタドアに形成された前記通路の流路断面積より小さくなるようにする該突出部を備えている請求項4に記載の車両用空調装置。 【請求項6】 前記突出部の、前記対向する壁面に対抗する先端部分は、のこぎり歯形状である請求項5に記載の車両用空調装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両用空調装置に関し、特に、フットモード、フット・デフロスタモードにおけるフット側とデフロスタ側との空気の吹出温度差の低減を目的とした車両用空調装置の構造に関する。 【0002】 【従来の技術】図3に、従来の所謂「前後配置型」と呼ばれる車両用空調装置1の断面図を示す。この図において、車両用空調装置1は、前ケース2a、後ケース2b及び上ケース2cからなる分割可能な空調ケース2を備えている。空調ケース2の内部には、その前方側に、図示しないブロアからの空気を導入する車両用空調装置入口部3が設けられている。車両用空調装置入口部3の下流側には、流入した空気を冷却・除湿するエバポレータ4と、エバポレータ4の後方に配置されエバポレータ4から流入した空気を加熱するヒータ5と、ヒータ5で加熱された温風Hを導出するヒータ温風通路6と、ヒータ5を通過しない冷風Cを導出する冷風バイパス通路7と、前記冷風Cと前記温風Hとを混合する混合部8と、冷風Cと温風Hとの混合割合を決定するエアミックスドア9と、フェイス吹出口(図示せず)に混合空気を導出するフェイス開口部10と、フット吹出口(図示せず)に混合空気を導出するフット開口部11と、デフロスタ吹出口(図示せず)に混合空気を導出するデフロスタ開口部12と、フェイス開口部10とフット開口部11の開閉を兼務するフェイス・フットドア13と、フェイス開口部10及びフット開口部11への連通口とデフロスタ開口部12の開閉を兼務するデフロスタドア14とが配設されている。 【0003】以上のように構成された車両用空調装置1において、フェイス・フットドア13とデフロスタドア14とを操作して、各吹出口への通路開口を調整することにより、夏期にはフェイス吹出口から、中間期にはフェイス吹出口とフット吹出口との両方から、冬期にはフット吹出口とデフロスタ吹出口との両方から、混合空気を吹き出すようになっている。混合空気の温度は、エアミックスドア9を操作して、ヒータ5で暖められてヒータ温風通路6を通過する温風Hと、エバポレータ4から直接冷風バイパス通路7を通過する冷風Cとの風量割合を変化させることにより、調整している。 【0004】ここで、主に冬期に使用されるフットモード、フット・デフロスタモードでは、低外気温時に発生する窓ガラスの曇り発生防止のために、デフロスタ吹出口からある程度の温風を吹出す必要がある。そのために、デフロスタドア14と前ケース2aとの間に、流路断面積が比較的小さい通路15を確保し、少量の空気がデフロスタ開口部12へ流れるようにしてある。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述した従来の前後配置型の車両用空調装置1では、空調ケース2の上方側に、冷風バイパス通路7、フェイス開口部10、デフロスタ開口部12が配置されており、その下方側に、ヒータ温風通路6、フット開口部11が配置されている。特に、デフロスタ開口部12が冷風バイパス通路7に隣接配置されているため、フットモード、フット・デフロスタモードにおいては、混合部8で冷風Cと温風Hとが十分に混合する前に混合空気がデフロスタ開口部12へ流入する結果、デフロスタ開口部12への冷風流入量が、フット開口部11への冷風流入量に比較して過大となり、デフロスタ能力(窓ガラスの曇り止め能力)が低下するという不具合があった。特に、デフロスタドア14と前ケース2aとの間に形成された通路15の断面積が小さいので、冷風バイパス通路7から直接デフロスタ開口部12へ流入する冷風の割合が多くなってしまい、よりデフロスタ能力が低下するということが知られていた。 【0006】従って、本発明は、上述した従来の技術の問題を解決するためになされたもので、フットモード、フット・デフロスタモード時のデフロスタ吹出温度の上昇を図ることができる車両用空調装置を提供することを主な目的とするものである。 【0007】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するため、請求項1に記載の本発明に係る車両用空調装置は、デフロスタ開口部、フェイス開口部及びフット開口部を有する空調ケース内に配設されたデフロスタドア及びフェイス・フットドアと、前記空調ケース内に導入された空気及び該空気の一部を加熱して高温にされた高温空気を混合して混合空気を形成する混合部と、を備え、前記デフロスタドア及びフェイス・フットドアの位置を切替えることにより、前記混合空気を所定の前記各開口部より導出するようになっている車両用空調装置において、前記デフロスタドアに、前記混合空気を前記混合部側から前記デフロスタ開口部側へ流通させる通路を形成したことを特徴とする。 【0008】デフロスタドアに形成された通路は、冷風と温風との混合部で混合された後の混合空気をデフロスタ開口部側に流通させるので、デフロスタ吹出温度を上昇させることができる。 【0009】前記通路は、前記デフロスタドアの、前記混合部から離れた回動軸側に形成されることが好ましい。このような構成により、より混合度合いの促進した混合空気をデフロスタ開口部側に流入させることができる。 【0010】また、前記通路は、略長方形状であり、その長辺が前記空調ケースの幅方向に形成されていることも好ましい。このような構成により、さらに冷温風の混合が促進された温度の高い混合空気をデフロスタ開口部に流入させることができる。 【0011】さらに、前記デフロスタドアの先端部と対向する壁面との間に第2通路を画成し、該第2通路の流路断面積よりも前記デフロスタドアに形成された前記通路の流路断面積を大きくすることが望ましい。第2通路は、冷温風の混合部に近く冷風の割合が多いが、それよりデフロスタドアに形成された通路の断面積を大きくすることで、より暖かい混合空気の流入量を多くすることができ、デフロスタ吹出温度の上昇を確実に図ることができる。 【0012】また、前記デフロスタドアは、前記対向する壁面に向かって突出する突出部であって、前記デフロスタドアの位置が変化して前記第2通路の流路断面積が大きくなっても、該突出部と前記対向する壁面との間に画成される流路の流路断面積が、前記デフロスタドアに形成された前記通路の流路断面積より小さくなるようにする該突出部を備えているのが好ましい。このような構成により、デフロスタドアが多少回転しても、デフロスタドアの先端の第2通路側から流入する冷風の量を抑えて、デフロスタドアの付根側の通路を通過する混合空気量のみを多くすることができる。 【0013】さらに、前記突出部の、前記対向する壁面に対抗する先端部分を、のこぎり歯形状にすることが好ましい。このような構成により、デフロスタドアの先端からの冷風に乱れを生じさせ、デフロスタ開口部に掛けての空気混合を促進させ、混合空気温度の均一化が図れる。 【0014】 【発明の実施の形態】次に、本発明の好適な実施の形態を、添付図面を参照しながら説明するが、図中、同一符号は、同一又は対応部分を示すものとする。図1は、本発明に係る車両用空調装置20におけるデフロスタドア吹出モードでの一実施形態の断面を示す概要図であり、図2は、デフロスタドア50の形状を示す概要図である。これらの図において、本発明に係る車両用空調装置20は、空気混合部40、デフロスタドア50の形状、及びデフロスタドア周辺の空調ケース30の形状以外は、図3を用いて説明した従来の所謂「前後配置型」の車両用空調装置1と同一であるので、重複する説明は省略する。 【0015】デフロスタドア50は、略長方形状をしており、空調ケース30の上ケース30cに回動軸52を中心に回動可能に取付けられている。この回動軸52を中心に回動することにより、デフロスタドア50は、フェイス開口部10及びフット開口部11の連通口とデフロスタ開口部12との開閉を行う。また、デフロスタドア50の回動軸52側には、本発明の特徴部の一つである長方形状の開口部からなる通路51が形成されている。通路51は、混合部40側とデフロスタ開口部12側とを連通させ、所定の時に、所定量の混合空気S1が混合部40側からデフロスタ開口部12側へ流入できるようになっている。通路51の長辺は、空調ケース30の幅方向に一致するようになっている。なお、通路51の形状は、所定量の混合空気が通過できれば、長方形状に限られるものではない。 【0016】デフロスタドア50の先端部53と、対向する壁面、すなわち本実施形態では、空調ケース30の前ケース30aの壁面との間には、第2通路55が画成されている。この第2通路55は、冷風バイパス通路7に隣接しているので、比較的温度の低い冷風S2がデフロスタ開口部12へ流れ込み易くなっている。この冷風S2の流入を減少させるために、デフロスタドア50の先端部53側には、対向する前ケース30aの壁面に向かって突出している、突出部としての垂直板54が取付けられている。この垂直板54により、第2通路55の流路断面積は、より縮小する。なお、垂直板54の先端部分は、図2に良く示されているように、のこぎり歯形状をしている。 【0017】デフロスタ開口部12へ流入する混合空気S1と冷風S2との流入割合は、通路51の流路断面積と第2通路55の流路断面積との比に大きく影響する。そのため、通路51を通過する混合空気S1の流入量若しくは流路断面積は、第2通路55の冷風(混合空気)S2の流入量若しくは断面積より大きくなっている。 【0018】デフロスタドア50の回動軸52側の上ケース30cには、フェイスモード、バイレベルモード、デフロスタモード時に、デフロスタドア50の付根から開口部である通路52に混合空気が漏れるのを防ぐための仕切板16及び17が、デフロスタ開口部12側とフェイス開口部10側とに各々突設されている。 【0019】デフロスタ吹出空気の温度を上昇させるための一方法として、空調ケース30の幅方向の内壁にコの字型の温風バイパス通路60がヒータ5の出口側からデフロスタドア50の先端部側にかけて設置されている。この温風バイパス通路60は、ヒータ5の出口の温風をデフロスタ開口部12へ導くためのもので、空調ケース30の側壁に突出部を設けて、断面がコの字型となるように形成されている。 【0020】このような温風バイパス通路60を設置する場合には、上述したデフロスタドア50の先端部53の幅方向両側に、切欠部56が設けられる。T字型に切り欠くことにより、デフロスタドア50が温風バイパス通路60と干渉することがなく、温風バイパス通路60の効果を損なうことなく、車両用空調装置20を小型化することができる。また、温風バイパス通路60を設置した場合には、その流れを妨げないために、デフロスタドア50に配設した垂直板54における空調ケース30の幅方向の長さは、温風バイパス通路60と干渉しない長さとする必要がある。さらに、温風バイパス通路60の形状とそれの伴うデフロスタドア50の切欠部56の形状、垂直板54の長さは、実施の一形態であって、両者が干渉しない様に設置することが重要である。 【0021】次に、以上の構成の車両用空調装置20の作用を説明する。フットモード、フット・デフロスタモード時においては、デフロスタドア50の先端部と、空調ケース30との間に、上述した第2通路55が設定される。この第2通路55は、冷風バイパス通路7に隣接しているので、冷風S2がデフロスタ開口部12側へ流入し易くなる。しかしながら、本発明に係るデフロスタドア50には、混合部40側からデフロスタ開口部12側へ連通した通路51が形成されているため、第2通路55より冷温風の混合が促進された温度の高い混合空気S1が、デフロスタ開口部12側に流入する。この通路51に流入する混合空気S1の温度は、フット開口部11に近いため、フット開口部11に向かう混合空気の温度により近くなり、第2通路55のみで形成された従来の場合よりも、デフロスタ吹出温度が上昇する。 【0022】また、デフロスタドア50の付根側、すなわち回動軸51側に設置した通路51を画成する長方形の切り欠きは、空調ケース30の幅方法を長辺とすることにより、より冷温風の混合が促進された温度の高い混合空気S1がデフロスタ開口部12に流入する。 【0023】さらに、通路51の流路断面積は、第2通路55の流路断面積より大きくなっているため、第2通路55の冷風S2の流入量が通路51の混合空気S1の流入量より確実に少なくなり、その結果、確実なデフロスタ吹出温度の上昇を図ることができる。 【0024】デフロスタドア50の先端部53側には、突出部としての垂直板18が形成されているため、デフロスタドア50が回転しても、デフロスタドア50の先端から第2通路55を介して流入する冷風S2の量を押さえて、デフロスタドア50の付根の通路51を介して流入する混合空気S1の量のみを多くすることができる。なお、垂直板18は、デフロスタドア50に対して略垂直構造であるために、ドア成形の金型構造も簡素化することができる。しかしながら、本発明は、このように略垂直に形成された板構造に限定されるものではなく、上記目的を達成し得る構造であれば、鋭角に取る付けても、鈍角に取付けても、あるいは板状でなく、いかなる形状の突出部であってもかまわない。 【0025】上述の垂直板18の先端は、のこぎり歯状にされているので、デフロスタドア50の先端から第2通路55を介して流入する冷風S2に乱れを生じさせ、デフロスタドア50の後流からデフロスタ開口部12に掛けて、デフロスタドア50先端からの冷風S2と、デフロスタドア50の根元の通路51を介して流入する混合空気S1との混合空気温度を均一化させる。その結果、デフロスタ吹出空気の温度を、より均一にすることが可能となる。 【0026】 【発明の効果】本発明に係る車両用空調装置は、デフロスタドアに、混合空気を混合部側からデフロスタ開口部側へ流通させる通路を形成したので、冷風と温風との混合部で混合された後の混合空気をデフロスタ開口部側に流通させることができ、デフロスタ吹出温度を上昇させることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000006208 【氏名又は名称】三菱重工業株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内二丁目5番1号
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| 【出願日】 |
平成13年11月12日(2001.11.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100057874 【弁理士】 【氏名又は名称】曾我 道照 (外6名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−146049(P2003−146049A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−345962(P2001−345962) |
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