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【発明の名称】 車両用サスペンション構造
【発明者】 【氏名】高津 益夫
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿1丁目7番2号 富士重工業株式会社内

【氏名】松木 敏行
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿1丁目7番2号 富士重工業株式会社内

【要約】 【課題】十分な振動及び騒音の抑制が得られると共に、構造の簡素化による車体の軽量化及び車体設計の自由度が確保できる車両用サスペンション構造を提供する。

【解決手段】ラテラルリンク22の基端が結合されたラテラルリンク用防振ブッシュ42と、デファレンシャル装置30の前部に結合されたデファレンシャル用クロスメンバ34の端部が結合されたデファレンシャル用防振ブッシュ46を同軸上に配置し、ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46をを共に搭載用ボルト51によってサスペンション用クロスメンバ10に取付支持する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 左右の車体フレーム間にサスペンション用クロスメンバが架設され、車輪を回転自在に支持するハウジングに先端が支持されて車体幅方向に延在するラテラルリンクの基端及びデファレンシャル装置が上記サスペンション用クロスメンバに支持された車両用サスペンション構造において、上記デファレンシャル装置の前部に結合されて車幅方向に延在するデファレンシャル用クロスメンバと、該デファレンシャル用クロスメンバの端部及び上記ラテラルリンクの基端を共に上記サスペンション用クロスメンバに取付支持する防振支持手段を備え、該防振支持手段は、上記ラテラルリンクの基端が結合されたラテラルリンク用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されたデファレンシャル用防振ブッシュと、同軸上に配置された上記ラテラルリンク用防振ブッシュとデファレンシャル用防振ブッシュを共に上記サスペンション用クロスメンバに取付支持する搭載用ボルトと、を有することを特徴とする車両用サスペンション構造。
【請求項2】 上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、該ラテラルリンク側パイプの外周に結合された内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部に結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に合結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション構造。
【請求項3】 上記ラテラルリンク側パイプとデファレンシャル用防振ブッシュの内筒の間に弾性部材が介在して互いに結合したことを特徴とする請求項2に記載の車両用サスペンション構造。
【請求項4】 上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、該ラテラルリンク側パイプの外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション構造。
【請求項5】 上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部に結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション構造。
【請求項6】 上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション構造。
【請求項7】 上記ラテラルリンク用防振ブッシュの弾性部材とデファレンシャル用防振ブッシュの弾性部材は、小径断面状に形成された連結部を介して一体形成されたことを特徴とする請求項6に記載の車両用サスペンション構造。
【請求項8】 上記防振支持部材は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用ブッシュと、ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部に結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部材間に上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒とデファレンシャル用防振ブッシュの内筒の端部を互いに当接させて嵌装され、かつ上記両内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション構造。
【請求項9】 上記防振支持部材は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及び上記取付部のいずれか一方を介して上記ラテラルリンク用防振ブッシュと同軸上に配置された上記デファレンシャル用防振ブッシュの各内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトと、を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用サスペンション構造。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用サスペンション構造に関し、特に左右の車体フレーム間に架設されるサスペンション用クロスメンバにサスペンションのラテラルリンク及びデファレンシャル装置が取付支持される車両用サスペンション構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば後輪が駆動される車両において、車体の下面左右に各々前後方向に沿って配設された車体フレーム間に架設されたサスペンション用クロスメンバにサスペンションのラテラルリンクの基端を取付支持するサスペンション構造が広く実施されている。
【0003】この種のサスペンション構造は、例えば、図18に平面図を示すように車幅方向に延在して配置される前側クロスメンバ102と後側クロスメンバ103及び前側クロスメンバ102と後側クロスメンバ103の各端部近傍を連結する左右のサイドレール104を備えた略井形のサスペンション用クロスメンバ101を有し、このサスペンション用クロスメンバ101は前側クロスメンバ102及び後側クロスメンバ103の両端が左右の車体フレーム105に搭載用ボルト106等によって結合されている。
【0004】車輪107を支持するサスペンションは、車輪107を回転自在に支持するハウジング108の前部及び後部に各々防振ブッシュ118aを介して先端が支持され、かつ基端がラテラルリンク用防振ブッシュ110を介してサスペンション用クロスメンバ101に支持されて車幅方向に延在する前側及び後側のラテラルリンク118と、ハウジング108に下端が支持され上部がストラットタワー等の車体部材に支持されたショックアブソーバとスプリングからなるストラット120と、後端がハウジング108の下部に防振ブッシュ122aを介して支持されて車体前方向に延びて前端が防振ブッシュ122bを介して車体フレーム105に支持されたテンションロッド122を備えている。
【0005】サスペンション用クロスメンバ101とラテラルリンク118の基端を結合するラテラルリンク用防振ブッシュ110は、図19に図18のV−V線断面図を示すように内筒111と、外筒112と、この内筒111と外筒112の間に介在するゴム等の弾性部材113によって構成された円筒ブッシュであって、外筒112の外周にラテラルリンク118の基端に溶接結合されたパイプ119が圧入嵌合して結合されている。
【0006】一方、サスペンション用クロスメンバ101に取付孔115aを有する一対の取付部であるブラケット115が前後に対峙して設けられ、両ブラケット115の間にラテラルリンク用防振ブッシュ110を配置し、各取付孔115a及び内筒111に挿通する搭載用ボルト116及びナット117によって締結されてラテラルリンク118の基端がサスペンション用クロスメンバ101に取付支持されている。
【0007】更に、サスペンション用クロスメンバ101の前方に車幅方向に延びて両端が各々デファレンシャル用防振ブッシュ130を介して左右の車体フレーム105に結合するデファレンシャル用クロスメンバ135が配置されている。このデファレンシャル用クロスメンバ135の中央部にブラケットを介してデファレンシャル装置150の前部が結合支持され、かつデファレンシャル装置150の後部がブラケット141及びデファレンシャル用防振ブッシュ142を介して後側クロスメンバ103の下面中央部に支持されている。
【0008】車体フレーム105とデファレンシャル用クロスメンバ135を結合するデファレンシャル用防振ブッシュ130は、図20に図18のVI−VI線断面図を示すように、内筒131と、外筒132と、この内筒131と外筒132の間に介装されたゴム等の弾性部材133によって構成された円筒ブッシュであって、弾性部材133にはその剛性を調整するための中空状のすぐり部133aが形成されている。外筒132の外周にデファレンシャル用クロスメンバ135の端部に溶接結合されたパイプ136が嵌合して結合されている。
【0009】一方、車体フレーム105に取付孔105aが穿孔され、取付孔105aに対応してナット137が溶接結合されている。挿通孔138aが穿設されたストッパプレート138を内筒131の下端に当接した状態で、下方からストッパプレート138の挿通孔138a及び内筒131内を挿通し、かつ車体フレーム105に固設されたナット137に螺合する搭載用ボルト139によって、デファレンシャル用クロスメンバ135の端部が車体フレーム105に取付支持される。
【0010】なお、デファレンシャル装置150の入力軸150aがデファレンシャル装置150の前端においてジョイントを介してプロペラシャフト151に連結し、かつデファレンシャル装置150の左右と各ハウジング108との間に車輪107に動力伝達するアクスルシャフト152がジョイントを介在して連結されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記図18乃至図20に示す車両用サスペンションによると、ハウジング108とラテラルリンク118の間及びラテラルリンク118とサスペンション用クロスメンバ101の間が各々防振ブッシュ118a及びラテラルリンク用防振ブッシュ110を介在して結合することによって、走行に伴って車輪107からラテラルリンク118を経てサスペンション用クロスメンバ101に伝達される振動及び騒音を低減すると共に、デファレンシャル装置150の前部を支持するデファレンシャル用クロスメンバ135の端部と車体フレーム105をデファレンシャル用防振ブッシュ130を介して結合することによって、デファレンシャル装置150からデファレンシャル用クロスメンバ135を介して車体フレーム105に伝達される振動及び騒音の低減を図っている。
【0012】しかし、車輪107からラテラルリンク118を経てサスペンション用クロスメンバ101に伝達される振動及び騒音の低減を図るためのラテラルリンク用防振ブッシュ110と、デファレンシャル装置150からデファレンシャル用クロスメンバ135を介して車体フレーム105に伝達される振動及び騒音の低減を図るためのデファレンシャル用防振ブッシュ130が各々専用に独立して配設されることから、相互作用による有効的な効果が得られずより効率的な車体の振動及び騒音の抑制が望まれている。
【0013】また、長大なデファレンシャル用クロスメンバ135がサスペンション用クロスメンバ101の前方に位置して左右の車体フレーム105間に架設されることから、車体重量の増加を招くと共に、左右の車体フレーム105間の有効スペースの活用が制限されて、例えば燃料タンク等の配置等車体設計の自由度が制限される。更に、長大でかつ大重量であるデファレンシャル用クロスメンバ135を、サスペンション用クロスメンバ101と独立して左右の車体フレーム105間に架設配置することから、構造及び取付作業の複雑化を招き、生産性に影響を及ぼす要因となる。
【0014】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の目的は、十分な振動及び騒音の抑制が得られると共に、構造の簡素化による車体の軽量化及び車体設計の自由度が確保でき、かつ生産性の向上が期待できる車両用サスペンション構造を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求項1に記載の車両用サスペンション構造の発明は、左右の車体フレーム間にサスペンション用クロスメンバが架設され、車輪を回転自在に支持するハウジングに先端が支持されて車体幅方向に延在するラテラルリンクの基端及びデファレンシャル装置が上記サスペンション用クロスメンバに支持された車両用サスペンション構造において、上記デファレンシャル装置の前部に結合されて車幅方向に延在するデファレンシャル用クロスメンバと、該デファレンシャル用クロスメンバの端部及び上記ラテラルリンクの基端を共に上記サスペンション用クロスメンバに取付支持する防振支持手段を備え、該防振支持手段は、上記ラテラルリンクの基端が結合されたラテラルリンク用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されたデファレンシャル用防振ブッシュと、同軸上に配置された上記ラテラルリンク用防振ブッシュとデファレンシャル用防振ブッシュを共に上記サスペンション用クロスメンバに取付支持する搭載用ボルトとを有することを特徴とする。
【0016】請求項1の発明によると、デファレンシャル装置の前部に結合されたデファレンシャル用クロスメンバの端部をデファレンシャル用防振ブッシュに結合する一方、ラテラルリンクの基端をラテラルリンク用ブッシュに結合し、これらラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを同軸上に配置して共通の搭載用ボルトによってサスペンション用クロスメンバに取付支持することから、デファレンシャル装置がデファレンシャル用防振ブッシュを介して搭載用ボルトによってサスペンション用クロスメンバに弾性的に支持されて、デファレンシャル装置からサスペンション用クロスメンバに伝達される振動及び騒音が抑制される。またデファレンシャル装置がダイナミックダンパとして機能し、ラテラルリンクを介してラテラルリンク用防振ブッシュに入力された車輪からの振動及び騒音が有効的に減衰される。
【0017】更に、デファレンシャル装置の前部に配設されるデファレンシャル用クロスメンバが比較的短くされて、従来の左右の車体フレームに架設される長大なデファレンシャル用クロスメンバが架設されるサスペンション構造に比較して車体重量の軽減が得られ、かつ左右の車体フレーム間の有効スペースが確保できて車体設計の自由度が拡大できる。
【0018】また、デファレンシャル装置がデファレンシャル用クロスメンバ及び防振支持手段を介してサスペンション用クロスメンバに支持する構造であることから、予めデファレンシャル装置等をサスペンション用クロスメンバに配置することが可能になり、モジュール搭載が容易になり、生産性の大幅な向上が期待できる。更に、ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュが単一の搭載用ボルト等によって取付支持できて構造の簡素化が得られる。
【0019】請求項2に記載の発明は、請求項1の車両用サスペンション構造において、上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、該ラテラルリンク側パイプの外周に結合された内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部に結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に合結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトとを備えたことを特徴とする。。
【0020】請求項2の発明によると、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュの外周に、ラテラルリンク側パイプを介在してデファレンシャル用防振ブッシュを嵌合させることによって、デファレンシャル装置が二重に配設されたラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュによって十分に弾性的に支持されて、デファレンシャル装置からサスペンション用クロスメンバに伝達される振動及び騒音が低減されると共に、デファレンシャル装置がよりダイナミックダンパとして機能してラテラルリンクからの振動や騒音が減衰できて車両の静粛性が更に向上する。また、防振支持手段の前後方向の寸法が抑制できてコンパクトに構成され、かつ両取付部材間の離間距離を短くなり搭載用ボルトの要求強度が抑制できる。
【0021】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用サスペンション構造において、上記ラテラルリンク側パイプとデファレンシャル用防振ブッシュの内筒の間に弾性部材が介在して互いに結合したことを特徴とする。
【0022】請求項3の発明によると、ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒に嵌合結合されたラテラルリンク側パイプと、デファレンシャル用防振ブッシュの内筒と間に第3の弾性部材を介在させることによって、請求項2の発明に比べ、デファレンシャル装置がサスペンション用クロスメンバに一層弾性的に支持されて、デファレンシャル装置からサスペンション用クロスメンバに伝達される振動及び騒音がより抑制され、かつ、より確実にデファレンシャル装置がダイナミックダンパとして機能してラテラルリンクを介して入力される車輪からの振動及び騒音が有効的に減衰できる。
【0023】更に、ラテラルリンク用防振ブッシュからデファレンシャル用防振ブッシュに伝達される車輪側からの衝撃的な荷重、及びデファレンシャル用防振ブッシュからラテラルリンク用防振ブッシュ側に伝達されるデファレンシャル装置側からの衝撃的な荷重が第3の弾性部材によって緩和されて耐久性が向上する。
【0024】請求項4に記載の発明は、請求項1の車両用サスペンション構造において、上記上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、該ラテラルリンク側パイプの外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトとを備えたことを特徴とする。
【0025】請求項4の発明によると、ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に嵌合するラテラルリンク側パイプがデファレンシャル用防振ブッシュの内筒としての機能を兼備し、デファレンシャル用防振ブッシュの内筒が省略されて構成の簡素化が得られ、請求項2の発明に比べ、軽量化及び生産性の向上が期待できる。
【0026】請求項5に記載の発明は、請求項1の車両用サスペンション構造において、上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部に結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトとを備えたことを特徴とする。
【0027】請求項5の発明によると、ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒がデファレンシャル用防振ブッシュの内筒としての機能を兼備し、デファレンシャル用防振ブッシュの内筒が省略されて構成の簡素化が得られ、軽量化及び生産性の向上が期待できる。
【0028】請求項6の発明は、請求項1の車両用サスペンション構造において、上記防振支持手段は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用防振ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトと、を備えたことを特徴とする。
【0029】請求項6の発明によると、ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュが同軸上で直列状に配置されされることから、ラテラルリンク用防振ブッシュの外径に影響されることなくデファレンシャル用防振ブッシュの外径を小径にできてコンパクト化及び軽量化が得られ、かつラテラルリンク用防振ブッシュの内筒がデファレンシャル用防振ブッシュの内筒を兼備することによって構成の簡素化が得られる。
【0030】請求項7に記載の発明は、請求項6の車両用サスペンション構造において、上記ラテラルリンク用防振ブッシュの弾性部材とデファレンシャル用防振ブッシュの弾性部材は、小径断面状に形成された連結部を介して一体形成されたことを特徴とする。
【0031】請求項7の発明によると、ラテラルリンク用防振ブッシュの弾性部材とデファレンシャル用防振ブッシュの弾性部材が連結部を介して一体形成されることから、両弾性部材を同時成形することが可能になり生産性の向上が期待できる。
【0032】請求項8に記載の発明は、請求項1の車両用サスペンション構造において、上記防振支持部材は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用ブッシュと、ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用防振ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部に結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部材間に上記ラテラルリンク用防振ブッシュの内筒とデファレンシャル用防振ブッシュの内筒の端部を互いに当接させて嵌装され、かつ上記両内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトとを備えたことを特徴とする。
【0033】請求項8の発明によると、ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを同軸上で直列状に配置することによって、ラテラルリンク用防振ブッシュの外径に影響されることなくデファレンシャル用防振ブッシュの外径を小径化することができ、コンパクト化及び軽量化が得られる。また、ラテラルリンク用防振ブッシュとデファレンシャル用防振ブッシュが各々独立した単独に形成されることから、ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを各々単独で交換することが可能になり整備性が向上する。
【0034】請求項9に記載の発明は、請求項1の車両用サスペンション構造において、上記防振支持部材は、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するラテラルリンク用ブッシュと、上記ラテラルリンクの基端に結合されて上記ラテラルリンク用ブッシュの外筒の外周に結合するラテラルリンク側パイプと、内筒の外周に弾性部材を介在して外筒が嵌装するデファレンシャル用ブッシュと、上記デファレンシャル用クロスメンバの端部が結合されて上記デファレンシャル用防振ブッシュの外筒の外周に結合するデファレンシャル側パイプと、上記サスペンション用クロスメンバに設けられた一対の取付部間に嵌装された上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及び上記取付部のいずれか一方を介して上記ラテラルリンク用防振ブッシュと同軸上に配置された上記デファレンシャル用防振ブッシュの各内筒に挿通して上記ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを取付支持する上記両取付部間に架設された搭載用ボルトとを備えたことを特徴とする。
【0035】請求項9の発明によると、ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュが同軸上で直列状に配置することによって、ラテラルリンク用防振ブッシュに影響されることなくデファレンシャル用防振ブッシュの外径を小径化することができ、コンパクト化及び軽量化が得られる。また、ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを単独で交換することが可能になり整備性が向上する。
【0036】更に、比較的小さい荷重が入力されるデファレンシャル用防振ブッシュを搭載ボルトによる片持ちにより支持し、比較的大きな荷重が入力されるラテラルリンク用防振ブッシュを対向する一対の取付部によって挟持することによって両支持部間の距離を小さく設定されて、搭載用ボルトの要求強度が抑制できる。
【0037】
【発明の実施の形態】本発明による車両用サスペンション構造の各実施の形態を図を参照して説明する。
【0038】(第1実施の形態)本発明の第1実施の形態を図1乃至図3によって説明する。図1はサスペンション構造の概要を示す車体後部の平面図であり、図2は図1のI−I線断面図、図3は図1のII−II線断面図である。なお図中矢印Fは車体前方を示している。
【0039】図1において符号1は車体下面両側に沿って各々前後方向に延在する左右の車体フレームであって、10は左右の車体フレーム1間に架設されるサスペンション用クロスメンバである。
【0040】サスペンション用クロスメンバ10は、車幅方向に延在して配置される前側クロスメンバ11と後側クロスメンバ12及び、前後方向に延在して前側クロスメンバ11と後側クロスメンバ12の各端部近傍を連結する左右のサイドレール13を備えた略井形であって、前側クロスメンバ11及び後側クロスメンバ12の両端が各々左右の車体フレーム1に搭載用ボルト15等によって結合されている。
【0041】左右の各車輪20を支持するサスペンションは、車輪20を回転自在に支持するハウジング21の前部に各々防振ブッシュ22aを介して先端が支持され、かつ基端が前側クロスメンバ11とサイドレール13の前端との接続部付近に配置された前側の防振支持手段41を介してサスペンション用クロスメンバ10に支持されて車幅方向に延在する前側のラテラルリンク22と、ハウジング21の後部に防振ブッシュ24aを介して先端が支持され、かつ基端が後側クロスメンバ12とサイドレール13の接続部付近に配置された後側の防振支持手段61を介してサスペンション用クロスメンバ10に支持されて車幅方向に延在する後側のラテラルリンク24と、ハウジング21に下端が支持され上部がストラットタワー等の車体部材に支持されたショックアブソーバとスプリングからなるストラット26と、後端がハウジング21の下部に防振ブッシュ27aを介して支持されて車体前方向に延びて前端が防振ブッシュ27bを介して車体フレーム1に支持されたテンションロッド27を備えている。
【0042】一方、デファレンシャル装置30の前部に車幅方向に延在する前側のデファレンシャル用クロスメンバ34の中央部がブラケット36等を介して取り付けられ、このデファレンシャル用クロスメンバ34の各端部が各々左右の防振支持手段41を介してサスペンション用クロスメンバ10に支持されている。
【0043】また、デファレンシャル装置30の後部に車幅方向に延在する後側のデファレンシャル用クロスメンバ37の中央部がボルト39等によって取り付けられ、このデファレンシャル用クロスメンバ37の各端部が各々左右の防振支持手段61を介してサスペンション用クロスメンバ10に支持されている。
【0044】換言すると、デファレンシャル装置30は、その前部がデファレンシャル用クロスメンバ34及び左右の防振支持手段41を介してサスペンション用クロスメンバ10に懸吊支持され、後部がデファレンシャル用クロスメンバ37及び左右の防振支持手段61を介してサスペンション用クロスメンバ10に懸吊支持されている。これら前側のデファレンシャル用クロスメンバ34と後側のデファレンシャル用クロスメンバ37は互いに同一形状或いは近似した形状に形成されている。なお、デファレンシャル装置30の入力軸30aがデファレンシャル装置30の前端においてジョイントを介してプロペラシャフト31に連結し、かつデファレンシャル装置30の左右と各ハウジング21との間に車輪20に動力伝達するアクスルシャフト32がジョイントを介在して連結されている。
【0045】前側のラテラルリンク22の基端及び前側のデファレンシャル用クロスメンバ34の端部をサスペンション用クロスメンバ10に支持する防振支持手段41は、図1のI−I線断面図を図2に示すように、内筒43と、この内筒43より若干短い外筒44と、内筒43と外筒44の間にゴム等の弾性部材45が介在するラテラルリンク用防振ブッシュ42を有し、外筒44の外周にラテラルリンク22の基端に溶接結合されたラテラルリンク側パイプ23が嵌合して結合されている。
【0046】更にパイプ23の前部外周に圧入結合された内筒47と、外筒48と、内筒47と外筒48の間にゴム等の弾性部材49が介在するデファレンシャル用防振ブッシュ46を有し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ34の端部に溶接結合されたデファレンシャル側パイプ35が嵌合して結合されている。
【0047】一方サスペンション用クロスメンバ10には、取付部となる取付孔50aが穿孔された一対のブラケット50が前後に対峙して設けられ、両ブラケット50の間にラテラルリンク用防振ブッシュ42を嵌装配置し、車体前後方向に延在して各取付孔50a及び内筒43内を挿通する搭載用ボルト51及びこのボルト51に螺合するナット52によって締結されて、両ブラケット50間に架設された搭載用ボルト51によってデファレンシャル用クロスメンバ34及びラテラルリンク22の基端がサスペンション用クロスメンバ10に取付支持されている。
【0048】後側のラテラルリンク24の基部及び後側のデファレンシャル用クロスメンバ37の端部をサスペンション用クロスメンバ10に支持する防振支持手段61は、図1のII−II線断面図を図3に示すように防振支持手段41を前後に反転した略対称形状であって、内筒43と、内筒43より若干短い外筒44と、内筒43と外筒44の間に弾性部材45が介在するラテラルリンク用防振ブッシュ42を有し、外筒44の外周にラテラルリンク24の基端に溶接結合されたラテラルリンク側パイプ25が圧入結合されている。
【0049】更に、このパイプ25の後部分の外周に圧入結合された内筒47と、外筒48と、内筒47と外筒48の間に弾性部材49が介在するデファレンシャル用防振ブッシュ46を有し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ37の端部に溶接結合されたデファレンシャル側のパイプ38が嵌合結合されている。
【0050】一方サスペンション用クロスメンバ10には、取付部となる取付孔50aが穿孔された一対のブラケット50が前後に対峙して設けられ、両ブラケット50の間にラテラルリンク用防振ブッシュ42を嵌装配置し、各取付孔50a及び内筒43内に挿通する搭載用ボルト51及びこのボルト51に螺合するナット52によって締結されて両ブラケット50間に架設された搭載用ボルト51によってデファレンシャル用クロスメンバ37及びラテラルリンク24の基端がサスペンション用クロスメンバ10に取付支持されるように構成されている。
【0051】次に、このように構成されたサスペンション構造の作用について説明する。
【0052】デファレンシャル装置30の前部がデファレンシャル用クロスメンバ34を介して左右の防振支持手段41に架設されて、デファレンシャル用防振ブッシュ46、ラテラルリンク用防振ブッシュ42及び搭載用ボルト51を介してサスペンション用クロスメンバ10に弾性的に支持され、かつ後部がサスペンション用クロスメンバ37を経て左右の防振支持手段61のデファレンシャル防振ブッシュ42、ラテラルリンク用防振ブッシュ46及び搭載用ボルト51を介してサスペンション用クロスメンバ10に弾性的に支持されている。従って、デファレンシャル装置30からサスペンション用クロスメンバ10に伝達される振動及び騒音が抑制される。
【0053】更に、ラテラルリンク22、24を介してサスペンション用クロスメンバ10に入力される車輪20からの振動及び騒音がラテラルリンク用防振ブッシュ42を介して減少させると共に、各デファレンシャル用防振ブッシュ41及びデファレンシャル用クロスメンバ34、37を介して連結されたデファレンシャル装置30が、デファレンシャル装置30それ自体を質量とするダイナミックダンパとして機能して、ラテラルリンク22、24を経て入力される振動及び騒音が減衰されて、サスペンション用クロスメンバ10から左右の車体フレーム1に伝達される振動及び騒音が低減されて車体の静粛性が得られる。
【0054】また、前側のデファレンシャル用クロスメンバ34が比較的短く、かつ平面視略サスペンション用クロスメンバ10内に配置されることから、従来の左右の車体フレームに長大なデファレンシャル前方クロスメンバが架設されるサスペンション構造に比較して、車体重量の軽減が得られ、かつ左右の車体フレーム1間の有効スペースが確保できる。また、例えば燃料タンク等燃料系統の配置等が容易になり車体設計の自由度が拡大でき、かつ衝突等外部から衝撃荷重を受けた際の燃料系統の損傷を有効的に回避できて安全性が向上する。更に、デファレンシャル用クロスメンバ34の短縮により走行時の空気抵抗が低減され、燃費の向上がえられ、かつ悪路走行に伴う接地や飛散された小石等の当接が回避できる。
【0055】更に、ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46が一体的に構成されて、単一の搭載用ボルト51等によって取付支持でき、構造の簡素化による生産性の向上が得られる。
【0056】また、内筒43の外周に弾性部材45を介在して外筒44が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュ42の外周にラテラルリンク用パイプ23を介在して、内筒47の外周に弾性部材49を介在して外筒48が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュ42を嵌合させることによって、防振支持手段41及び61の各前後方向の寸法が抑制できてコンパクトに構成でき、かつ両ブラケット50間の距離が小さくなり搭載ボルト51の要求強度が抑制できる。
【0057】また、左右の防振支持手段41間に架設された前側のデファレンシャル用クロスメンバ34、及び左右の防振支持手段61間に架設された後側のデファレンシャル用クロスメンバ37によってデファレンシャル装置30をサスペンション用クロスメンバ10のみに支持する構造であることから、予めデファレンシャル装置30等をサスペンション用クロスメンバ10に配置することが可能になり、モジュール搭載が容易になり、生産性の大幅な向上が期待できる。
【0058】更に、他の車体部材に影響することなくデファレンシャル装置30をサスペンション用クロスメンバ10に装着或いは取り外すことが可能になり、整備作業性が向上すると共に、サスペンション用クロスメンバ10をデファレンシャル装置30を有しない車両と共用することが可能になりサスペンション用クロスメンバ10の汎用性が拡大し、生産性の向上が期待できる。
【0059】また、前側の防振支持手段41と後側の防振支持手段と後側61が前後に反転した同様の構成であり、同一構成部品の使用が可能になり生産性の向上及び製造コストの削減が期待できる。
【0060】(第2実施の形態)本発明の第2実施の形態を図4及び図5によって説明する。なお、本実施の形態は、防振支持手段41及び61の構成が第1実施の形態と異なり、他の構成は第1実施の形態と同一構成であることから、これら防振支持手段41及び61を主に説明する。
【0061】前側の防振支持手段41は、図4に図2と対応する断面図を示し、かつ対応する部分に同一符号を付することで詳細な説明は省略するが、ラテラルリンク用防振ブッシュ42の外筒44の外周に嵌合結合されたラテラルリンク側のパイプ23と、デファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47との間にゴム等の第3の弾性部材53を介在させて結合している。また、同様に後側の防振支持手段61は、図5に図3と対応する断面図を示すように、防振支持手段41を前後に反転した略対称形状であって、ラテラルリンク用防振ブッシュ42の外筒44の外周に圧入結合されたラテラルリンク側パイプ25と、デファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47との間に第3の弾性部材53を介在させて結合している。
【0062】本実施の形態によると、防振支持手段41のラテラルリンク用防振ブッシュ42の外筒44に結合されたパイプ23と、デファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47と間に第3の弾性部材53を介在させ、かつ後側防振支持手段61のラテラルリンク用防振ブッシュ42の外筒44に結合されたパイプ25とデファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47との間に第3の弾性部材53を介在させることから、上記第1実施の形態に加え、更にデファレンシャル装置30がサスペンション用クロスメンバ10に弾性的に支持され、デファレンシャル装置30からサスペンション用クロスメンバ10に伝達される振動及び騒音がより抑制され、かつ、より有効的にデファレンシャル装置30がダイナミックダンパとして機能してラテラルリンク22及び24を介して入力される車輪20からの振動及び騒音が有効的に減衰できる。
【0063】また、防振支持手段41のラテラルリンク用防振ブッシュ42の外筒44に結合されたパイプ23とデファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47が第3の弾性部材53によって結合され、かつ防振支持手段61のラテラルリンク用防振ブッシュ42の外筒44に結合されたパイプ25とデファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47が第3の弾性部材53によって結合することによって、互いに圧入結合する場合に比べ生産性の向上が得られる。
【0064】更に、ラテラルリンク用ラテラルリンク22及び24からデファレンシャル用防振ブッシュ46に伝達される車輪20側からの衝撃的な荷重、及びデファレンシャル用防振ブッシュ45からラテラルリンク用防振ブッシュ42側に伝達されるデファレンシャル装置30側からの衝撃的な荷重が第3の弾性部材53によって緩和され防振支持手段41及び61の耐久性が向上する。
【0065】(第3実施の形態)本発明の第3実施の形態を図6及び図7によって説明する。なお、本実施の形態は、防振支持手段41及び61の構成が第1実施の形態と異なり、他の構成は第1実施の形態と同一構成であることから、これら防振支持手段41及び61を主に説明する。
【0066】前側の防振支持手段41は、図6に図2と対応する断面図を示し、かつ対応する部分に同一符号を付することで詳細な説明は省略するが、内筒43の外周に弾性部材45が介在して内筒43より若干短い外筒44が嵌装するラテラルリンク用防振ブッシュ42を有し、外筒44の外周にラテラルリンク22の基端に溶接結合され、かつ外筒44より長いラテラルリンク側パイプ23がその前部範囲23aを外筒44の前端から突出した状態で嵌合して結合されている。
【0067】更に外筒44から突出するパイプ23の前部範囲23aの外周に弾性部材49を介在して外筒48を配設することによって、パイプ23の前部範囲23aと外筒48と弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ34の端部に溶接結合されたデファレンシャル側パイプ35が圧入結合されている。
【0068】このように一体形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、サスペンション用クロスメンバ10に設けられた大径の取付孔62aが穿孔されたブラケット62と取付孔50aが穿孔されたブラケット50間に配置し、かつ頭部にフランジ57aが形成された六角穴付き段付きボルト57をブラケット62の取付孔62a側から挿入し、かつ内筒43及び取付孔50a内を貫通させてナット52を螺合することによって、六角穴付き段付きボルト57のフランジ57aがブラケット62に当接した状態で段部57bとブラケット50の間で内筒43を挟持することによって、両ブラケット50、62間に架設され搭載用ボルトである六角穴付き段付きボルト57によってサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0069】また、同様に防振支持手段61は、図7に図3と対応する断面図を示すように、防振支持手段41を前後に反転した略対称形状であって、内筒43の外周に弾性部材45を介在して外筒44が嵌装された円筒ブッシュによってラテラルリンク用防振ブッシュ42を形成し、外筒44の外周にラテラルリンク24の基端に溶接結合されたラテラルリンク側のパイプ25がその後部範囲25aを外筒44の後端から突出した状態で圧入結合されている。更に外筒44から突出するパイプ25の後部範囲25aの外周に弾性部材49を介在して外筒48を配設することによって、パイプ25の後部範囲25aと外筒48と弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46が形成されている。この外筒48の外周にデファレンシャル後方クロスメンバ37の端部に溶接結合されたデファレンシャル側のパイプ38が圧入結合されている。
【0070】このように一体形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、防振支持手段41と同様に六角穴付き段付きボルト57及びブラケット50、62によってサスペンション用クロスメンバ10に取り付けられる。
【0071】従って、本実施の形態によると、ラテラルリンク22及び24に溶接結合されたパイプ23及びパイプ25がデファレンシャル用防振ブッシュ46、47の内筒としての機能を兼備し、第1実施の形態におけるデファレンシャル用防振ブッシュ46内筒47が省略されて、第1実施の形態に比べ構成の簡素化が得られ、軽量化及び生産性の向上が期待できる。
【0072】(第4実施の形態)本発明の第4実施の形態を図8及び図9によって説明する。なお、本実施の形態は、防振支持手段41及び61の構成が第1実施の形態と異なり、他の構成は第1実施の形態と同一構成であることから、これら防振支持手段41及び61を主に説明する。
【0073】防振支持手段41は、図8に図2と対応する断面図を示し、かつ対応する部分に同一符号を付することで詳細な説明は省略するが、内筒43と、後部範囲44aに対して前部範囲44bが拡径された段付き状の外筒44と、内筒43と外筒44の後部範囲44aの間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の後部範囲44aの外周にラテラルリンク22の基端に溶接結合されたラテラルリンク側パイプ23が結合される。
【0074】更に、パイプ23から前方に突出して拡径された外筒44の前部範囲44bと、外筒48と、この前部範囲44bと外筒48の間に介在する弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ34の端部に溶接結合されたデファレンシャル側パイプ35が結合されている。
【0075】このように一体形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、サスペンション用クロスメンバ10に設けられた大径の取付孔62aが穿孔されたブラケット62と取付孔50aが穿孔されたブラケット50間に配置し、段付きボルト58をブラケット62の取付孔62a側から挿入し、かつ内筒43及び取付孔50a内を貫通させてナット52を螺合して段付きボルト58の段部58bとブラケット50の間で内筒43を挟持することによって、ブラケット50と62との間に架設された段付きボルト58、即ち搭載用ボルトによってサスペンション用クロスメンバ10に取り付けられる。
【0076】また、同様に防振支持手段61は、図9に図3と対応する断面図を示すように、前側防振支持手段41を前後に反転した略対称形状であって、内筒43と、前部範囲44cに対して後部範囲44dが拡径された段付き状の外筒44と、内筒43と外筒44の前部範囲44cの間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の前部範囲44cの外周にラテラルリンク24の基端に溶接結合されたラテラルリンク側パイプ25が結合されている。
【0077】更にパイプ25から後方に突出して拡径された外筒44の後部範囲44dの外周に弾性部材49を介在して外筒48を嵌装してデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ37の端部に結合されたデファレンシャル側パイプ38が圧入結合されている。
【0078】このように一体形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、サスペンション用クロスメンバ10に設けられた大径の取付孔62aが穿孔されたブラケット62と取付孔50aが穿孔されたブラケット50間に配置し、段付きボルト58をブラケット62の取付孔62a側から挿入し、かつ内筒43及び取付孔50a内を貫通させてナット52を螺合することによって、段付きボルト58の段部58bとブラケット50の間で内筒43を挟持されてサスペンション用クロスメンバ10に取り付けられる。
【0079】従って、本実施の形態によると、ラテラルリンク用防振ブッシュ42の外筒44がデファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒としての機能を兼備し、第1実施の形態におけるデファレンシャル防振ブッシュ46の内筒47が省略され、軽量化及び生産性の向上が期待できる。
【0080】(第5実施の形態)本発明の第5実施の形態を図10乃至図12によって説明する。
【0081】図10は、サスペンション構造の概要を示す平面図であり、図1と対応する部分に同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略する。
【0082】前側のラテラルリンク22の基端及びデファレンシャル用クロスメンバ34の端部をサスペンション用クロスメンバ10に支持する防振支持手段41は、図10のIII−III線線断面図を図11に示すように、内筒43と、この内筒43の後部範囲43aと間隙を介して配置された外筒44と、内筒43の後部範囲43aと外筒44の間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の外周にラテラルリンク22の基端に溶接結合されたラテラルリンク側パイプ23が結合されている。
【0083】また、内筒43の前部範囲43bに間隙を介して配置された外筒48と、内筒43の前部範囲43bと外筒48の間に介在する弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ34の端部に溶接結合されたデファレンシャル側パイプ35が嵌合して結合されている。ラテラルリンク用防振ブッシュ42の弾性部材45とデファレンシャル用防振ブッシュ46の弾性部材49は小径でかつ断面略放射状に形成された連結部49aを介して一体に連続形成されている。
【0084】このように一体形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、サスペンション用クロスメンバ10に対峙して設けられた取付孔50aが穿孔された一対のブラケット50間に嵌装配置し、各取付孔50a及び内筒43内に挿通して両ブラケット50間に架設された搭載用ボルト51及びナット52によってサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0085】一方、後側の防振支持手段61は、図10のIV−IV線線断面図を図12に示すように、防振支持手段41を前後に反転した略対称形状であって、内筒43と、この内筒43の前部範囲43cに間隙を介して配置された外筒44と、内筒43の前部範囲43dと外筒44の間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の外周にラテラルリンク24の基端に溶接結合されたラテラルリンク側パイプ25が結合され、かつ内筒43の後部範囲43dに間隙を介して配置された外筒48と、後部範囲43dと外筒48の間に介在する弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ37の端部に溶接結合されたデファレンシャル側パイプ38が結合されている。
【0086】このように一体形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、サスペンション用クロスメンバ10に対峙して設けられた一対のブラケット50間に嵌装配置し、各取付孔50a及び内筒43内に挿通して両ブラケット50間に架設された搭載用ボルト51及びナット52によって締結されてサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0087】従って、本実施の形態によるとラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46が同軸上で直列状に配置し、ラテラルリンク用防振ブッシュ42の内筒43がデファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒を兼備することから、上記第1実施の形態に比べ構成部材が削減されて構成が簡素化されると共に、ラテラルリンク用防振ブッシュ42の外径に影響されることなくデファレンシャル用防振ブッシュ46の外径を小径にできてコンパクト化及び軽量化が得られ、かつ弾性部材45と弾性部材49が連結部49aを介して一体に形成されて同時に成形することが可能になることと相俟って生産性の向上が期待できる。
【0088】(第6実施の形態)本発明の第6実施の形態を図13及び図14によって説明する。なお、本実施の形態は、防振支持手段41及び61の構成が第5実施の形態と異なり、他の構成は第5実施の形態と同一構成であることから、防振支持手段41及び61を主に説明する。
【0089】前側の防振支持手段41は、図13に図11と対応する断面図を示し、かつ対応する部分に同一符号を付することで詳細な説明は省略するが、内筒43と、この内筒43より若干短く形成された外筒44と、これらの間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の外周にラテラルリンク22の基端に溶接結合されたラテラルリンク側パイプ23が結合されている。
【0090】また、ラテラルリンク用防振ブッシュ42の内筒43と同径に形成された内筒47と、内筒47より若干短く形成された外筒48と、これらの間に介在する弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ34の端部に溶接結合されたデファレンシャル側パイプ35が嵌合結合されている。
【0091】このように形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、互いに内筒43の前端と内筒47の後端を当接して同軸上で直列状に配置した状態で、サスペンション用クロスメンバ10に対峙して設けられた一対のブラケット50間に嵌装配置し、各取付孔50a及び内筒43、47内に挿通する搭載用ボルト51及びナット52によって締結されて、両ブラケット50の間に架設された搭載用ボルト51によってサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0092】一方、同様に後側の防振支持手段61は、図14に図12と対応する断面図を示すように、防振支持手段41を前後に反転した略対称形状であって内筒43と外筒44及びこれらの間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の外周にラテラルリンク24の基端に結合されたラテラルリンク側パイプ25が嵌合結合されている。また、上記内筒43と同径に形成された内筒47と、外筒48と、これらの間に介在する弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ37の端部に結合されたデファレンシャル側パイプ38が結合されている。
【0093】このように形成されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、内筒43の後端と内筒47の前端を当接して同軸上で直列状に配置した状態で、サスペンション用クロスメンバ10に設けられた一対のブラケット50間に嵌装配置し、各取付孔50a及び内筒43、47内に挿通する搭載用ボルト51及びナット52によって締結されて、両ブラケット50の間に架設された搭載用ボルト51によってサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0094】従って、本実施の形態によるとラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46が同軸上で直列状に配置することによって、上記第1実施の形態に比べラテラルリンク用防振ブッシュ42の外径に影響されることなくデファレンシャル用防振ブッシュ46の外径を小径化することができ、コンパクト化及び軽量化が得られる。また、ラテラルリンク用防振ブッシュ42とデファレンシャル用防振ブッシュ46が各々独立した単独に形成することから、ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46を単独で交換することが可能になり整備性が向上する。また、車種及び仕様に対応したラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46を使用することが可能になり、汎用性が向上する。
【0095】(第7実施の形態)本発明の第7実施の形態を図15及び図16によって説明する。なお、本実施の形態は、防振支持手段41及び61の構成が第5実施の形態と異なり、他の構成は第5実施の形態と同一構成であることから、防振支持手段41及び61を主に説明する。
【0096】前側の防振支持手段41は、図15に図11と対応する断面図を示すように、内筒43と、外筒44と、これらの間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の外周にラテラルリンク22の基端に結合されたラテラルリンク側パイプ23が結合されている。
【0097】また、上記ラテラルリンク用防振ブッシュ42の内筒43と同径に形成された内筒47と、外筒48と、これらの間に介在する弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ34の端部に結合されたデファレンシャル側パイプ35が嵌合して結合されている。
【0098】ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、予めデファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47に搭載用ボルト51を挿通する一方、両ブラケット50間にラテラルリンク用防振ブッシュ46を配置し、搭載用ボルト51を前方から前側のブラケット50の取付孔50a、内筒43、後側のブラケット50の取付孔50aに順に挿通してナット52によって締結することによって容易にサスペンション用クロスメンバ10に取付られる。
【0099】即ち、サスペンション用クロスメンバ10に設けられた一対のブラケット50の間に嵌装されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及び前側のブラケット50を介してラテラルリンク用防振ブッシュ42と同軸状にデファレンシャル用防振ブッシュ46が配置され、両ブラケット50間に架設されて各内筒43及び47を挿通する搭載用ボルト51によってして上記ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46はサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0100】一方、同様に防振支持手段61は、図16に図12と対応する断面図を示すように、防振支持手段41を前後に反転した略対称形状であって、内筒43と外筒44及びこれらの間に介在する弾性部材45によってラテラルリンク用防振ブッシュ42が形成され、外筒44の外周にラテラルリンク24の基端に結合されたラテラルリンク側パイプ25が結合されている。また、上記内筒43と同径に形成された内筒47と、外筒48と、これらの間に介在する弾性部材49によってデファレンシャル用防振ブッシュ46を形成し、外筒48の外周にデファレンシャル用クロスメンバ37の端部に溶接結合されたデファレンシャル側のパイプ38が圧入結合されている。
【0101】ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46は、予めデファレンシャル用防振ブッシュ46の内筒47に搭載用ボルト51を挿通する一方、両ブラケット50間にラテラルリンク用防振ブッシュ46を配置し、搭載用ボルト51を後方から後側のブラケット50の取付孔50a、内筒43、前側のブラケット50の取付孔50aに順に挿通してナット52によって締結することによって容易にサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0102】即ち、サスペンション用クロスメンバ10に設けられた一対のブラケット50の間に嵌装されたラテラルリンク用防振ブッシュ42及び後側のブラケット50を介してラテラルリンク用防振ブッシュ42と同軸状にデファレンシャル用防振ブッシュ46が配置され、両ブラケット50間に架設されて各内筒43及び47を挿通する搭載ボルト50によってして上記ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46はサスペンション用クロスメンバ10に取付支持される。
【0103】従って、本実施の形態によるとラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46を同軸上で直列状に配置することによって、上記第6実施の形態と同様にラテラルリンク用防振ブッシュ42の外径に影響されることなくデファレンシャル用防振ブッシュ46の外径を小径化することができ、コンパクト化及び軽量化が得られる。また、ラテラルリンク用防振ブッシュ42及びデファレンシャル用防振ブッシュ46を単独で交換することが可能になり整備性が向上する。
【0104】更に、比較的小さいデファレンシャル用防振ブッシュ46の荷重を搭載ボルト51による片持ちにより支持し、比較的大きな荷重が入力されるラテラルリンク用防振ブッシュ42が対向する一対のブラケット50によって挟持することによって上記第6実施に形態に比較して両ブラケット50間の距離を小さく設定されて、搭載用ボルト51の要求強度が抑制できる。
【0105】(第8実施の形態)本発明の第8実施の形態を図17を参照して説明する。図17は、サスペンション構造の概要を示す平面図であり、図1と対応する部分に同一符号を付することで該部の詳細な説明を省略する。
【0106】後側のラテラルリンク24の基端を支持する防振支持手段61が上記図18及び図19に示す従来と同様の構成によってサスペンション用クロスメンバ10に取付支持されると共に、デファレンシャル装置30の後部が図18に示す従来と同様の構成によってサスペンション用クロスメンバ10に取付支持されている。
【0107】一方、デファレンシャル装置30の前部には、上記各実施の形態と同様に車幅方向に延在するデファレンシャル用クロスメンバ34の中央部がブラケット36等によって取り付けられ、デファレンシャル用クロスメンバ34の各端部が各々左右の前側防振支持手段41を介してサスペンション用クロスメンバ10に支持されている。
【0108】前側防振支持手段41は、上記図2、図4、図6、図8、図11、図13、図15に開示される第1実施の形態、第2実施の形態、第3実施の形態、第4実施の形態、第5実施の形態、第6実施の形態、或いは第7実施の形態のいずれかの前側防振支持手段41と同一構成によって形成されている。
【0109】従って、このように構成されたサスペンション構造によると、サスペンション用クロスメンバ10に設けられた前側の防振支持手段41によって前側のラテラルリンク22の基端を支持すると共に、左右の防振支持手段41間に架設したデファレンシャル用クロスメンバ34によってデファレンシャル装置30の前部を支持し、デファレンシャル装置30の後部が従来構成と同一構成によってサスペンション用クロスメンバ10に支持される。従って、デファレンシャル装置30が弾性的に支持されてデファレンシャル装置30からサスペンション用クロスメンバ10に伝達される振動及び騒音が抑制される。またデファレンシャル装置30を質量とするダイナミックダンパとして機能し、前側のラテラルリンク22を介して入力される車輪20からの振動及び騒音が有効的に抑制できる。
【0110】また、デファレンシャル用クロスメンバ34が比較的短く、かつ平面視略サスペンション用クロスメンバ10内に配置でき、従来の左右の車体フレームに長大なデファレンシャル前方クロスメンバが架設されるサスペンション構造に比較して、車体重量の軽減が得られ、かつ左右の車体フレーム1間の有効スペースが確保でき、車体設計の自由度が拡大できると共に、安全性が向上する。
【0111】また、デファレンシャル用クロスメンバ34の短縮により走行時の空気抵抗が低減され、燃費の向上がえられ、かつ悪路走行に伴う接地や飛散された小石等の当接が回避できる。更に、第1実施の形態乃至第7実施の形態のいずれか実施される上記各前側防振支持手段41の作用効果が得られる。
【0112】本発明は上記各実施の形態に限定されることなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば上記第1実施の形態から第7実施の形態おける前側の防振支持手段と後側の防振支持手段を前後に反転した同様の構成であるが、第1実施の形態における前側の防振支持手段と第2実施の形態における後側の防振支持手段、第1実施の形態における前側の防振支持手段と第3実施の形態における後側の防振支持手段、第2実施の形態における前側の防振支持手段と第4実施の形態における後側の防振支持手段等のように他の実施の形態における前側の防振支持手段と後側の防振支持手段を適宜組み合わせて構成することができる。
【0113】
【発明の効果】上記説明した本発明の車両用サスペンション構造によると、ラテラルリンク用防振ブッシュ及びデファレンシャル用防振ブッシュを同軸上に配置して共に搭載用ボルトによってサスペンション用クロスメンバに取付支持することによって、デファレンシャル装置がデファレンシャル用防振ブッシュを介して搭載用ボルトによってサスペンション用クロスメンバに弾性的に支持されて、デファレンシャル装置からサスペンション用クロスメンバに伝達される振動及び騒音が低減される。またデファレンシャル装置がダイナミックダンパとして機能し、ラテラルリンクを介してラテラルリンク用防振ブッシュに入力された車輪からの振動及び騒音が有効的に減衰される。
【0114】更に、デファレンシャル装置の前部に配設されるデファレンシャル用クロスメンバが比較的短くされて、車体重量の軽減が得られ、かつ左右の車体フレーム間の有効スペースが確保できて車体設計の自由度が拡大できると共に、生産性の向上が期待できる。
【出願人】 【識別番号】000005348
【氏名又は名称】富士重工業株式会社
【住所又は居所】東京都新宿区西新宿一丁目7番2号
【出願日】 平成14年3月15日(2002.3.15)
【代理人】 【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
【公開番号】 特開2003−267018(P2003−267018A)
【公開日】 平成15年9月25日(2003.9.25)
【出願番号】 特願2002−72750(P2002−72750)