| 【発明の名称】 |
側方−揺動制御リンク装置を持つ被懸架アクスル |
| 【発明者】 |
【氏名】ジェフリー・マイケル・レイオンヘルム
【氏名】ライアル・ダグラス・アレン
【氏名】ジェイムズ・アーサー・ナゴーカ
|
| 【要約】 |
【課題】アクスルの側方移動並びに揺動を制御する被懸架ビーム・アクスル用制御リンク装置を提供する。
【解決手段】アクスル用の懸架リンク装置は、アクスル(16)が垂直方向に移動する際に車輛フレーム(18)に対して移動する堅固な機械式揺動ストップ(64、66;80)を有する。リンク装置は、バウンス・ステアを引き起こすアクスルの側方移動をなくすためにスラストベアリングを使用する。リンク装置はシザースリンク装置(32)であり、中央枢軸(40)のところで互いに接合された上リンク(34)及び下リンク(38)を有する。堅固な機械式揺動ストップは、車輛フレームでなくリンク装置によって支持されており、及びかくしてアクスルとともに垂直方向に移動する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アクスルを車輛のフレームから懸架するためのアクスル−懸架装置システムにおいて、アクスル本体、前記アクスル本体と前記フレームとの間で長さ方向に延びるスラストアーム、前記アクスル本体と前記フレームとの間を垂直方向に延びており、前記アクスル本体が長さ方向軸線を中心として揺動できるように枢動ベアリングを通して前記アクスル本体に連結されたシザースリンク装置、前記アクスル本体を前記フレームに弾性的に連結するばね、及び前記リンク装置に設けられた左右の第1揺動ストップ、及び前記リンク装置に設けられた前記左右の第1揺動ストップと係合するようになった、前記アクスル本体に設けられた左右の第2揺動ストップを含む、アクスル−懸架装置システム。 【請求項2】 請求項1に記載のアクスル−懸架装置システムにおいて、前記リンク装置は第1及び第2のリンクを含み、前記第1リンクは、上枢軸のところで前記フレームに枢着されており且つ中央枢軸のところで前記第2リンクに枢着されており、前記第2リンクは下枢軸のところで前記アクスル本体に枢着されている、アクスル−懸架装置システム。 【請求項3】 請求項2に記載のアクスル−懸架装置システムにおいて、前記リンク装置に設けられた前記左右の第1揺動ストップは前記第1リンクに設けられている、アクスル−懸架装置システム。 【請求項4】 請求項2に記載のアクスル−懸架装置システムにおいて、前記第1リンクは左右の第1枢動ベアリングによって前記フレームに連結されており、前記第1及び第2のリンクは左右の中央ベアリングによって互いに連結されており、前記第2リンクは左右の下枢動ベアリングによって前記アクスル本体に連結されており、前記左右の第1枢動ベアリング、前記左右の中央ベアリング、及び前記左右の下枢動ベアリングはスラストベアリングであり、これによって、リンク装置は前記アクスル本体に作用する横方向荷重に抵抗する、アクスル−懸架装置システム。 【請求項5】 請求項2に記載のアクスル−懸架装置システムにおいて、前記第1リンクはその端部間にトルクチューブを含む、アクスル−懸架装置システム。 【請求項6】 請求項1に記載のアクスル−懸架装置システムにおいて、前記第2リンクと前記アクスル本体との間にトラニオン及びトラニオンベアリングを更に含む、アクスル−懸架装置システム。 【請求項7】 請求項1に記載のアクスル−懸架装置システムにおいて、前記ばねは、前記フレームと前記アクスル本体との間を延びる単一の液圧シリンダを含む、アクスル−懸架装置システム。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、被懸架ビーム・アクスル用制御リンク装置に関し、更に詳細には、アクスルの側方移動並びに揺動を制御するリンクに関する。 【0002】 【従来の技術】ビーム・アクスルを農業用トラクター等の車輛で使用する場合、揺動、即ち長さ方向アクスルを中心とした回転が生じ、アクスルの一方の側に設けられた車輪が上方に移動すると同時にアクスルの他方の側に設けられた車輪が下方に移動する。揺動量は、車輛フレーム及びアクスル本体に設けられた揺動ストップによって制御される。これらは、許容された最大揺動値に達したときに互いに係合する。ビーム・アクスルに懸架システムが設けられている場合には、フレームに対するアクスル本体の垂直方向位置が変化する。アクスルの垂直方向移動により、堅固な(hard)ストップの係合前に許容される揺動量が変化する。その結果、堅固な揺動ストップを取り外し、揺動を制限するために外部手段が設けられる。多くの場合、被懸架アクスルに揺動ストップを設けるためにチェーンが使用されてきた。この一例が米国特許第5,879,016号で提供された。更に、被懸架ビーム・アクスルが揺動するとき、側方から側方に移動し、これにより、「バウンス・ステア(bounce steer)」として周知の現象を引き起こす。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクスルが垂直方向に移動する際に車輛フレームに対して移動する堅固な機械式揺動ストップを提供するアクスル用懸架リンク装置を提供する。 【0004】 【課題を解決するための手段】リンク装置は、更に、バウンス・ステアを引き起こすアクスルの側方移動を無くす。リンク装置は、中央枢軸のところで互いに接合された上リンク及び下リンクを持つシザースリンク装置である。上リンクが車輛フレームに枢着されているのに対し、下リンクはビームアクスルに枢着されている。堅固な機械式揺動ストップは、車輛フレームでなくリンク装置によって支持されており、及びかくしてアクスルとともに垂直方向に移動する。 【0005】リンク装置の各枢着部は、横方向荷重を受入れるため、スラストベアリングを含む。これにより、バウンス・ステアを引き起こすビーム・アクスルの横方向移動をなくす。 【0006】 【発明の実施の形態】図1を参照すると、この図には、本発明のアクスル−懸架装置を持つ農業用トラクター10が示してある。トラクター10は一対の前輪及びタイヤ12及び一対の後輪及びタイヤ14を有する。前輪及びタイヤは、懸架システム20によってトラクターのフレーム18に連結されたビーム・アクスル16上に支持されている。 【0007】懸架装置の構成要素は、図2及び図3に詳細に示してある。アクスル16はアクスル本体22を含む。懸架装置20は、アクスル本体22から後方に延び且つフレーム18に球形ベアリング26によって取り付けられたスラストアーム24を含む。球形ベアリング26により、アクスル本体を長さ方向軸線28を中心として回転できるばかりでなく、アクスル本体を上下動させることができる。 【0008】シザースリンク装置32がアクスル本体22とトラクターフレーム18との間を垂直方向に延びている。このシザースリンク装置32は、上枢軸36を中心として回転するようにフレーム18に枢着された上リンク34を含む。この上リンク34は、中央枢軸40のところで下リンク38に枢着されている。この下リンクは、下枢軸42のところでアクスル本体に回転するように枢着されている。下リンク38は、トラニオンベアリング46を収容するトラニオン44を通してアクスル本体に連結されている。トラニオン及びトラニオンベアリングにより、アクスル本体22をリンク装置32に対して長さ方向軸線28を中心として回転できる。上枢軸36、中央枢軸40、及び下枢軸42のところのシザースリンク装置32の枢着部により、アクスル本体を垂直方向に移動でき、この際、トラニオン44、トラニオンベアリング46、及び球形ベアリング26により、長さ方向軸線28を中心としてアクスル本体を回転でき、又は揺動できる。図1及び図4に示す液圧シリンダ48がアクスル本体とフレームとの間を延びている。液圧シリンダ48は、衝撃荷重を減衰すると同時に、アクスルに一定の下向き力を加えるためのハイドロニューマチックばねシステムの部分である。 【0009】特に図3を参照すると、上リンク34は、左右の枢動ベアリング52、54のところでフレーム18に連結されている。上リンク34は、上枢動ベアリングからトルクチューブ58まで後方に延びるブラケット56を含む。トルクチューブ58に溶接されたブラケット60は、トルクチューブから後方に延び、横断ピン62及び左右の揺動ストップ64、66を支持する。横断ピン62は左右の中央ベアリング68、70を支持し、中央枢軸40を中心とした中央枢動体を形成する。下リンク38は、トラニオン44に連結された左右の下枢動ベアリング74、76を支持する。上枢動ベアリング52、54、中央枢動ベアリング68、70、及び下枢動ベアリング74、76はスラストベアリングであり、アクスル本体22に加わる横方向荷重に抵抗し、アクスル本体が横方向に移動しないようにし、これによってバウンス・ステアが起こらないようにする。 【0010】図4を参照すると、アクスル本体には左右の直立揺動ストップ80が形成されおり、これらの一方が図示してある。これらのストップは、上リンク34に設けられた左右の揺動ストップ64、66と係合する。アクスル揺動ストップ80には、調節自在のストップ及び交換可能な磨耗面を形成するボルト84が設けられている。揺動ストップ64、66は、上リンク34に設けられているため、アクスル本体が垂直方向に移動するときに垂直方向に移動する。アクスルに設けられたストップ80、82と上リンクに設けられたストップ64、66との間の距離は、アクスル本体が垂直方向に移動するときにアクスル本体とフレームとの間の距離程大きく変化しない。 【0011】本発明のアクスル−懸架システムは、アクスルが垂直方向に移動するときにアクスルとともに移動する揺動ストップを提供する。このように、堅固な機械式揺動ストップは非懸架アクスルと同様に作動する。更に、シザースリンク装置は横方向スラスト荷重に対して抵抗を提供し、アクスル本体が横方向に移動しないようにする。これによりバウンス・ステアをなくす。 【0012】好ましい実施例を説明したが、添付の特許請求の範囲に定義された本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができるということは明らかであろう。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】591005165 【氏名又は名称】ディーア・アンド・カンパニー 【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
|
| 【出願日】 |
平成14年10月8日(2002.10.8) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100089705 【弁理士】 【氏名又は名称】社本 一夫 (外5名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−146041(P2003−146041A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2002−294578(P2002−294578) |
|