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【発明の名称】 自動車の空気圧警報装置におけるタイヤ識別情報登録方法及びその装置
【発明者】 【氏名】安達 寿史
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内

【氏名】岡光 淳
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内

【氏名】原田 司
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内

【氏名】坂本 清
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内

【氏名】林 俊雄
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ株式会社内

【要約】 【課題】各タイヤ位置毎にタイヤ識別情報を確実に登録可能とする自動車の空気圧警報装置を提供することにある。

【解決手段】空気圧センサ6〜9と、タイヤの空気圧状態を警報する警報機30と、警報機30にタイヤの空気圧状態を警報させる制御ユニット20とを備え、制御ユニット20には、所定のタイヤ識別情報登録条件成立時、上記各タイヤのタイヤ空気圧が各タイヤ位置毎に異なるタイヤ識別用空気圧に設定された状態のもとで、上記各タイヤ位置毎に設定された異なるタイヤ位置識別用空気圧と上記受信機において受信したタイヤ空気圧情報との対応関係に基づいてタイヤ位置を識別するとともに、識別された各タイヤ位置毎にタイヤ空気圧情報とともに受信されたタイヤ識別情報を登録するタイヤ識別情報登録手段20mとが備えられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】自動車の各タイヤに装着されタイヤ空気圧情報を検出する空気圧センサと、上記タイヤ内に装着され、上記空気圧センサが検出したタイヤ空気圧情報とともに各タイヤ間で同一のコードとならないように設定されたタイヤ識別情報を送信する送信機と、上記タイヤの空気圧状態を警報する警報機と、上記送信機からの信号を受け、上記警報機にタイヤの空気圧状態を警報させる制御ユニットとを備えた自動車の空気圧警報装置におけるタイヤ識別情報登録方法であって、上記制御ユニットは、自車のタイヤに関するタイヤ識別情報を記憶する登録モードにおいて、各タイヤのタイヤ空気圧を、各タイヤ位置毎に異なるよう予め設定された規定のタイヤ位置識別用空気圧に調整させる若しくは自動的に調整するステップと、調整後、制御ユニットにおいて受信された実際のタイヤ空気圧が、上記制御ユニットにおいて各タイヤ位置毎に予め記憶された異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧に略一致するかを検証するステップと、検証後、略一致が認定されたタイヤから送信されたタイヤ識別情報を当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録するステップとを実行するよう構成されていることを特徴とする自動車の空気圧警報装置におけるタイヤ識別情報登録方法。
【請求項2】上記制御ユニットは、タイヤ識別情報登録後、各タイヤのタイヤ空気圧をタイヤ位置識別用空気圧から通常の適性空気圧に戻させる若しくは自動的に戻すステップを実行するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の自動車の空気圧警報装置におけるタイヤ識別情報登録方法。
【請求項3】上記制御ユニットは、制御ユニットにおいて受信された実際のタイヤ空気圧がタイヤ位置識別用空気圧に対して設定された所定の許容範囲にある時、タイヤ位置の略一致を認定するよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の自動車の空気圧警報装置におけるタイヤ識別情報登録方法。
【請求項4】上記制御ユニットは、全てのタイヤについて、制御ユニットにおいて受信した実際のタイヤ空気圧とタイヤ位置識別用空気圧とが略一致しない場合、再調整を促す警報を行うよう構成されていることを特徴とする請求項1記載の自動車の空気圧警報装置におけるタイヤ識別情報登録方法。
【請求項5】自動車の各タイヤに装着されタイヤ空気圧情報を検出する空気圧センサと、上記タイヤ内に装着され、上記空気圧センサが検出したタイヤ空気圧情報とともに各タイヤ間で同一のコードとならないように設定されたタイヤ識別情報を送信する送信機と、上記タイヤの空気圧状態を警報する警報機と、上記送信機からの信号を受け、上記警報機にタイヤ空気圧状態を警報させる制御ユニットとを備えた空気圧警報装置であって、上記制御ユニットには、上記送信機からの送信された各情報を受信する受信機と、上記各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整された後上記受信機において受信された実際のタイヤ空気圧が、上記各タイヤ位置毎に予め記憶されている異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧と一致するかを検証するタイヤ位置検証手段と、該タイヤ位置検証手段により略一致が認定されたタイヤから送信されたタイヤ識別情報を、認定された当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録するタイヤ識別情報登録手段とが備えられたことを特徴とする自動車の空気圧警報装置。
【請求項6】自動車には、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、上記各タイヤのタイヤ空気圧が各タイヤ位置毎に異なる上記タイヤ位置識別用空気圧に設定されるようユーザーに対する空気圧調整指示を表示させる表示装置が備えられたことを特徴とする請求項5記載の自動車の空気圧警報装置。
【請求項7】自動車には、タイヤ空気圧の調整可能な空気圧調整装置が備えられ、上記制御ユニットには、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、上記空気圧調整装置によって各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整するタイヤ空気圧調整手段が備えられたことを特徴とする請求項5記載の自動車の空気圧警報装置。
【請求項8】自動車には、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、上記各タイヤ位置毎のタイヤ位置識別用空気圧を表示させる表示装置が備えられたことを特徴とする請求項5記載の自動車の空気圧警報装置。
【請求項9】上記表示装置は、タイヤ位置識別情報登録後、タイヤ位置識別用空気圧から通常の適性空気圧に戻すようユーザーに対する空気圧調整指示を表示させるよう構成されたことを特徴とする請求項6記載の自動車の空気圧警報装置。
【請求項10】上記タイヤ空気圧調整手段は、タイヤ位置識別情報登録後、タイヤ位置識別用空気圧から通常の適性空気圧に戻すよう構成されたことを特徴とする請求項7記載の自動車の空気圧警報装置。
【請求項11】上記タイヤ位置検証手段は、上記受信機において受信された実際のタイヤ空気圧がタイヤ位置識別用空気圧として設定された所定の許容範囲内にある時タイヤ位置の一致を認定するよう構成されたことを特徴とする請求項5記載の自動車の空気圧警報装置。
【請求項12】上記制御ユニットには、上記全てのタイヤについて、各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整後上記受信機において受信された実際のタイヤ空気圧と各タイヤ位置毎に予め記憶されている識別用のタイヤ位置識別用空気圧とが一致しない場合、再調整を促す警報を行う再調整警報手段が備えられたことを特徴とする請求項5記載の自動車の空気圧警報装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の空気圧警報装置に関し、特に、各タイヤ位置毎にタイヤ識別情報を確実に登録可能な自動車の空気圧警報装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車の各タイヤの空気圧を検出し、検出されたタイヤ空気圧をタイヤの空気圧状態としてユーザーに警報することは知られている。例えば、各タイヤに備えられた空気圧センサは、受信機を備えた警報制御用の制御ユニットに検出されたタイヤ空気圧検出信号の無線送信を行い、制御ユニットは、その無線送信されたタイヤ空気圧検出信号を受信し、受信したタイヤ空気圧検出信号と予め記憶された適性空気圧との偏差に基づいてタイヤ空気圧の不足状態を判定し、警報機に警報するようになっている。ところで、タイヤ空気圧警報は、警報後のメンテナンス性向上のため、具体的にどのタイヤ位置に異常があるのか明確にするため、空気圧状態とともにそのタイヤ位置を警報する必要がある。そこで、特許第3061047号公報には、登録モード時、予め決められた順番で各タイヤのタイヤ識別情報を登録することが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、自動車出荷時やタイヤ交換時等自動車に新たにタイヤを装着する時、タイヤ空気圧の調整が適宜行われる。例えば、自動車メーカーで生産された自動車を、販売会社によって販売する際、タイヤ空気圧の調整が行われる。これは、自動車メーカーでは、タイヤとホイールとの接触なじみ性を向上させるため、タイヤ空気圧が通常のタイヤ適性空気圧よりも高く設定され、その後販売会社において通常のタイヤ適性空気圧に調整することが行われる。そして、このようなタイヤ空気圧の調整時は、新たにタイヤ識別情報を登録すべき状態と一致する。
【0004】本発明は、以上のような事情に勘案してなされたもので、その目的は、タイヤ空気圧調整時、タイヤ空気圧を各タイヤ毎に意図的に異ならせることによって、各タイヤ位置毎にタイヤ識別情報を確実に登録可能とする自動車の空気圧警報装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため、本発明にあってはその解決手法として次のようにしてある。すなわち、本発明の第1の構成において、自動車の各タイヤに装着されタイヤ空気圧情報を検出する空気圧センサと、上記タイヤ内に装着され、上記空気圧センサが検出したタイヤ空気圧情報とともに各タイヤ間で同一のコードとならないように設定されたタイヤ識別情報を送信する送信機と、上記タイヤの空気圧状態を警報する警報機と、上記送信機からの信号を受け、上記警報機にタイヤの空気圧状態を警報させる制御ユニットとを備えた自動車の空気圧警報装置であって、上記制御ユニットは、自車のタイヤに関するタイヤ識別情報を記憶する登録モードにおいて、各タイヤのタイヤ空気圧を、各タイヤ位置毎に異なるよう予め設定された規定のタイヤ位置識別用空気圧に調整させる若しくは自動的に調整し、調整後、制御ユニットにおいて受信された実際のタイヤ空気圧が、上記制御ユニットにおいて各タイヤ位置毎に予め記憶された異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧に略一致するかを検証し、検証後、略一致が認定されたタイヤから送信されたタイヤ識別情報を当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録するよう構成してある。本発明の第1の構成によれば、上記各タイヤのタイヤ空気圧が各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整され、その状態において、受信した実際のタイヤ位置識別用空気圧が、各タイヤ位置毎に予め記憶された異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧と略一致するか検証するとともに、略一致が認定されたタイヤから送信されたタイヤ識別情報を当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録するため、タイヤ位置毎のタイヤ識別情報の登録を確実に行うことができる。
【0006】本発明の第2の構成において、上記制御ユニットは、タイヤ識別情報登録後、各タイヤのタイヤ空気圧をタイヤ位置識別用空気圧から通常の適性空気圧に戻させる若しくは自動的に戻すよう構成してある。本発明の第2の構成によれば、タイヤ識別情報登録後、各タイヤのタイヤ空気圧をタイヤ位置識別用空気圧から通常の適性空気圧に戻すことができる。
【0007】本発明の第3の構成において、上記制御ユニットは、制御ユニットにおいて受信された実際のタイヤ空気圧がタイヤ位置識別用空気圧に対して設定された所定の許容範囲にある時、タイヤ位置の略一致を認定するよう構成してある。本発明の第3の構成によれば、所定の許容範囲を有するタイヤ位置識別用空気圧に調整されるため、タイヤ位置識別用空気圧への調整が容易に行える。
【0008】本発明の第4の構成において、上記制御ユニットは、全てのタイヤについて、制御ユニットにおいて受信した実際のタイヤ空気圧とタイヤ位置識別用空気圧とが略一致しない場合、再調整を促す警報を行うよう構成してある。本発明の第4の構成によれば、全てのタイヤについて、制御ユニットにおいて受信したタイヤ位置識別用空気圧と各タイヤ位置毎に記憶されている識別用のタイヤ位置識別用空気圧とが一致しない場合、再調整を促す警報が行われるため、各タイヤ位置毎のタイヤ位置識別情報の登録を確実に行うことができる。
【0009】本発明の第5の構成において、自動車の各タイヤに装着されタイヤ空気圧情報を検出する空気圧センサと、上記タイヤ内に装着され、上記空気圧センサが検出したタイヤ空気圧情報とともに各タイヤ間で同一のコードとならないように設定されたタイヤ識別情報を送信する送信機と、上記タイヤの空気圧状態を警報する警報機と、上記送信機からの信号を受け、上記警報機にタイヤ空気圧状態を警報させる制御ユニットとを備えた空気圧警報装置であって、上記制御ユニットには、上記送信機からの送信された各情報を受信する受信機と、上記各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整された後上記受信機において受信された実際のタイヤ空気圧が、上記各タイヤ位置毎に予め記憶されている異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧と一致するかを検証するタイヤ位置検証手段と、該タイヤ位置検証手段により略一致が認定されたタイヤから送信されたタイヤ識別情報を、認定された当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録するタイヤ識別情報登録手段とが備えられるよう構成してある。本発明の第5の構成によれば、上記各タイヤのタイヤ空気圧が各タイヤ位置毎に異なるタイヤ識別用空気圧に調整され、その状態において、受信した実際のタイヤ位置識別用空気圧が、各タイヤ位置毎に予め記憶された異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧と略一致するか検証するとともに、略一致が認定されたタイヤから送信されたタイヤ識別情報を当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録するため、タイヤ位置毎のタイヤ識別情報の登録を確実に行うことができる。
【0010】本発明の第6の構成において、自動車には、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、上記各タイヤのタイヤ空気圧が各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に設定されるようユーザーに対する空気圧調整指示を表示させる表示装置が備えられるよう構成してある。本発明の第6の構成によれば、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、空気圧調整指示の表示が行われ、ユーザーはこの表示を受けることによって、各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に設定することが可能になる。
【0011】本発明の第7の構成において、自動車には、タイヤ空気圧の調整可能な空気圧調整装置が備えられ、上記制御ユニットには、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、上記空気圧調整装置によってタイヤ位置識別用空気圧に調整するタイヤ空気圧調整手段が備えられるよう構成してある。本発明の第7の構成によれば、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、自動的に各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に設定することができる。
【0012】本発明の第8の構成において、自動車には、上記タイヤ識別情報登録手段によるタイヤ識別情報登録時、上記各タイヤ位置毎のタイヤ位置識別用空気圧を表示させる表示装置が備えられるよう構成してある。本発明の第8の構成によれば、各タイヤ位置毎のタイヤ位置識別用空気圧が表示されることによって、各タイヤ位置毎の具体的なタイヤ位置識別用空気圧を確認することができ、各タイヤ位置毎の異なるタイヤ空気圧設定を確実に行うことができる。
【0013】本発明の第9の構成において、上記表示装置は、タイヤ位置識別情報登録後、タイヤ位置識別用空気圧から通常の適性空気圧に戻すようユーザーに対する空気圧調整指示を表示させるよう構成してある。本発明の第9の構成によれば、タイヤ識別情報登録後、空気圧調整指示の表示が行われ、ユーザーはこの表示を受けることによって、タイヤ空気圧を通常の適性空気圧に戻すことが可能になる。
【0014】本発明の第10の構成において、上記タイヤ空気圧調整手段は、タイヤ位置識別情報登録後、タイヤ位置識別用空気圧から通常の適性空気圧に戻すよう構成してある。本発明の第10の構成によれば、タイヤ識別情報登録後、タイヤ空気圧を通常の適性空気圧に自動的に戻すことができる。
【0015】本発明の第11の構成において、上記タイヤ位置検証手段は、上記受信機において受信された実際のタイヤ空気圧がタイヤ位置識別用空気圧として設定された所定の許容範囲内にある時タイヤ位置の一致を認定するよう構成してある。本発明の第11の構成によれば、タイヤ位置識別用空気圧に所定の許容範囲が設定されているため、タイヤ位置識別用空気圧への調整が容易に行える。
【0016】本発明の第12の構成において、上記制御ユニットには、上記全てのタイヤについて、各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整後上記受信機において受信された実際のタイヤ空気圧と各タイヤ位置毎に予め記憶されている識別用のタイヤ位置識別用空気圧とが一致しない場合、再調整を促す警報を行う再調整警報手段が備えられるよう構成してある。本発明の第12の構成によれば、全てのタイヤについて、実際のタイヤ位置識別用空気圧と各タイヤ位置毎に記憶されている識別用のタイヤ位置識別用空気圧とが一致しない場合、再調整を促す警報が行われるため、各タイヤ位置毎のタイヤ位置識別情報の登録を確実に行うことができる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、タイヤ位置毎にタイヤ識別情報の登録を確実に行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は実施形態1に関する全体構成図であり、図1において自動車1にはタイヤ2〜5が備えられており、その各タイヤ2〜5には各々空気圧センサ6〜9が備えられている。各空気圧センサ6〜9には、共通のアンテナ10が備えられており、検出された各種情報をタイヤ空気圧状態警報用の制御ユニット20に出力するようになっている。制御ユニット20は、各タイヤ2〜5のタイヤ空気圧の異常を判定すると、警報機30に異常状態を警報させるようになっている。
【0019】図2は実施形態1に関する制御ブロック図であり、空気圧センサ6〜9には、タイヤ2〜5のタイヤ空気圧を検出するための圧力検出部6a〜9aと、タイヤ温度を検出するための温度検出部6b〜9bと、車両1の加速度を検出するための加速度検出部6c〜9cと、自車のタイヤ識別情報を記憶する記憶部6d〜9dと、上記各検出部により検出された情報及び自車のタイヤ識別情報を制御ユニット20に無線送信するための送信機6e〜9eと、中央演算処理装置6f〜9fとが備えられている。また、制御ユニット20には、上記空気圧センサ6〜9から無線送信された各種情報を受信するための受信機20aと、該受信機20aにより受信された各種情報及びその他の各種センサ40からの検出情報に基づいてタイヤ空気圧状態を警報機30に警報させる処理等各種処理を行う中央演算処理部20bと、自車のタイヤ識別情報や適正空気圧を記憶するための記憶部20cとが備えられている。
【0020】(実施形態1)図3は、実施形態1に関する制御ユニット20の詳細を示す制御ブロック図であり、制御ユニット20の中央演算処理部20b、記憶部20cには、タイヤ温度に対する適正空気圧を記憶した適性空気圧記憶手段20dと、空気圧センサ6〜9により検出された実測空気圧と適性空気圧記憶手段20dに記憶された適性空気圧との差に基づいて過不足量を算出する過不足量算出手段20eと、過不足量算出手段20eにより算出された過不足量に基づいてタイヤ空気圧の過不足状態を判定する判定手段20fと、判定手段20fによりタイヤ空気圧の過不足状態が判定された時、警報機30に出力して過不足量を警報させる警報制御手段20gと、各タイヤ位置毎に異なる識別用のタイヤ位置識別用空気圧を予め記憶するタイヤ位置識別用空気圧記憶手段20hと、登録モードの時(所定の登録条件が成立した時)、各タイヤのタイヤ空気圧がタイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整されるよう警報機30によってユーザーに空気圧調整指示を行う表示制御手段20iと、ユーザーによるタイヤ位置識別用空気圧への調整後、全てのタイヤについて、受信機20aにおいて受信した実際のタイヤ空気圧がタイヤ位置識別用空気圧と一致していない場合、警報機30によってユーザーに再調整を促す警報を行う再調整警報手段20jと、ユーザーによるタイヤ位置識別用空気圧への調整完了後、受信機20aにおいて受信した実際のタイヤ空気圧が、タイヤ位置識別用空気圧記憶手段20hに記憶された各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧と略一致するかを検証するタイヤ位置検証手段20kと、受信機20aにて受信したタイヤ識別情報の内、受信頻度が高い上位4つ(タイヤ数に対応した数)のタイヤ識別情報を自車のタイヤ識別情報として判定し、その判定されたタイヤ識別情報をタイヤ位置検証手段20kにより検証されたタイヤ位置毎にタイヤ識別情報記憶手段20lに登録するタイヤ識別情報登録手段20mとが備えられている。尚、実施形態1では、警報機30が請求項2、6における表示装置を兼用した例となっている。また、警報機30は、例えば、ナビゲーションシステムの表示画面を利用したり、インストゥルメントパネルに専用の表示機を設けて表示することができ、例えば、図4、図5に示すようにすることができる。図4は、インストゥルメントパネルに専用の表示機を設けて表示する例を示しており、タイヤ空気圧に過不足が生じているタイヤについて、適正空気圧(例えば、275KPa)、実測空気圧(例えば、250KPa)及びタイヤ空気圧の過不足量(例えば、−30KPa)を表示するようにしてある。また、図5は、ナビゲーションシステムの表示画面を利用して表示する例を示しており、適正空気圧帯域に対する各車輪の実測空気圧を表示するとともに、過不足がある車輪については、具体的な過不足量が表示されるようになっている。尚、図5では、右後輪が適正空気圧に対して30KPa不足している例を示している。
【0021】次に、実施形態1に関する空気圧センサ6〜9の中央演算処理部6e〜9eによる具体的制御内容について、図6のフローチャートに基づき説明する。図6のステップS1において、空気圧センサ6〜9の各検出部6a〜9a、6b〜9b、6c〜9cにより検出された実測空気圧Po、タイヤ温度T、加速度Gを読込む。続く、ステップS2では、実測空気圧Poの変化が所定値以上となる異常減圧状態か否か判定する。ステップS2でYESと判定された時、つまり、パンク等によるタイヤ空気圧の異常減圧モードであると判定された時は、最新のタイヤ空気圧を時々刻々制御ユニット20に送信する必要があるため、ステップS3に進み、制御ユニット20に対して最も短い周期t1でタイヤ空気圧、タイヤ温度を検出するとともに、検出された実測空気圧Po、タイヤ温度Tを制御ユニット20に送信する。また、ステップS2でNOと判定された時はステップS4に進み、検出された加速度Gに基づいて車両が走行状態であるか否か判定する。ステップS4でYESと判定され、走行モードであると判定された時は、ステップS5に進み、走行中のタイヤ空気圧状態を異常減圧モードに対して長い周期t2でタイヤ空気圧、タイヤ温度を検出するとともに、検出された実測空気圧Po、タイヤ温度Tを制御ユニット20に送信する。ここで、走行モードの時異常減圧モードに対して検出、送信周期を長く設定する理由は、通常の走行モードの場合、タイヤ空気圧の検出緊急性が低いため、検出、送信周期を長くして空気圧センサ6〜9の電池寿命の延命を図るためである。また、ステップS4でNOと判定され、停車モードと判定された時は、ステップS6に進み、異常減圧モードの周期t1及び走行モードの周期t2に対して長い周期t3でタイヤ空気圧、タイヤ温度を検出するとともに、検出された実測空気圧Po、タイヤ温度Tを制御ユニット20に送信する。ここで、停車モード時最も長い検出、送信周期に設定する理由は、タイヤ空気圧に変化があったとしても、車両が停車状態であればその状態の報知が多少遅れたとしても影響は少ないため、検出、送信周期を長くして空気圧センサ6〜9の電池寿命の延命を図るためである。
【0022】次に、実施形態1に関する制御ユニット20の中央演算処理部20bによる具体的制御内容について、図7のフローチャートに基づき説明する。図7のステップS10において、空気圧センサ6〜9の各検出部6a〜9a、6b〜9b、6c〜9cにより検出された実測空気圧Po、タイヤ温度T、加速度G及び自車タイヤ識別情報の他、車速信号、イグニッションスイッチ信号、ナビゲーションシステムの各種信号、自車タイヤ識別情報登録時、ユーザーが操作する識別情報登録スイッチ(図示省略)信号を読込む。続く、ステップS11において、自車のタイヤ識別情報を登録すべき登録モードか否か判定する。具体的には、例えば、識別情報登録スイッチがONされ、かつイグニッションスイツチがONされた時、登録モードであると判定する。ステップS11でYESと判定された時は、ステップS12に進み、タイヤ識別情報を登録する。尚、タイヤ識別情報の登録の詳細については、後述する。ステップS13では、ステップS10で適正空気圧記憶手段20dに記憶されている適性空気圧Pbを適正空気圧Pbとして設定する。尚、適正空気圧記憶手段20dに記憶されている適性空気圧Pbは、図5に示したように、タイヤ温度Tに対応した適性空気圧Pbが記憶されている。ステップS14では、ステップS13で設定された適性空気圧Pbと、ステップS10で読込まれた実測空気圧Poとの偏差に基づいて過不足量ΔPを算出する。ステップS15では、ステップS14で算出された過不足量ΔPが所定値以上か否か判定し、YESと判定された時は、ステップS16に進み、ステップS10で読込んだ実測空気圧Po、ステップS13で設定された適性空気圧Pb及びステップS14で算出された過不足量ΔPを警報機30に表示させる。また、ステップS15でNOと判定された時は、タイヤ空気圧は正常であるため、ステップS16の処理をバイパスしてリターンする。
【0023】次に、図7におけるステップS22のタイヤ識別情報登録処理の詳細について、図8のフローチャートに基づき説明する。図8のステップS20において、空気圧センサ6〜9の各検出部6a〜9a、6b〜9b、6c〜9cにより検出された実測空気圧Po、タイヤ温度T、加速度G及び自車タイヤ識別情報の他、車速信号、イグニッションスイッチ信号、ナビゲーションシステムの各種信号、自車タイヤ識別情報登録時、ユーザーが操作する識別情報登録スイッチ(図示省略)信号を読込む。続く、ステップS21では、自車のタイヤ識別情報が全て登録されているか否か判定する。ステップS21でYESと判定された時は、ステップS22に進み、既に登録済みのタイヤ識別情報とは異なるタイヤ識別情報を受信機20aにて受信したか否か判定する。ステップS22でYESと判定された時は、つまり、タイヤ識別情報は登録済みであるが、タイヤ交換によって新たなタイヤ識別情報を受信している可能性があるため、ステップS23に進む。また、ステップS21でNOと判定された時もステップS22の判定をバイパスしてステップS23に進む。ステップS23では、タイヤ位置識別を行うためユーザーに対するタイヤ位置識別用空気圧の調整指示の表示を行う。具体的には、図9に示すように、ナビゲーションシステムの表示画面に、各タイヤ位置毎に調整すべきタイヤ位置識別用空気圧の表示を行なう。ここでは、左前輪(FRL)を350KPa、右前輪(FRR)を300KPa、左後輪(REL)を250KPa、右後輪(RER)を200KPaに設定する例を示している。そして、この表示を受けると、ユーザーは各タイヤ位置毎に異なるタイヤ空気圧に調整する。続く、ステップS24では、受信機20aにて受信したタイヤ識別情報を所定時間蓄積して、タイヤ識別情報毎の受信頻度を算出し、ステップS25では、所定時間内に受信したタイヤ識別情報の内、受信頻度の高い上位4つ(タイヤ数に対応する数)のタイヤ識別情報、実測空気圧Poを入手する。ステップS26では、全タイヤについてタイヤ識別用空気圧に設定されたか否か判定する。ステップS26では、全タイヤについて、実測空気圧Poが各タイヤ位置毎に記憶されている異なるタイヤ位置識別用空気圧に対し各々設定された所定の許容範囲内にある時、全タイヤのタイヤ空気圧がタイヤ位置識別用空気圧に設定されたものと判定する。尚、各タイヤ位置毎の所定の許容範囲は以下のとおり設定されている。
左前輪(FRL):350KPa(許容範囲340〜360KPa)
右前輪(FRR):300KPa(許容範囲290〜310KPa)
左後輪(REL):250KPa(許容範囲240〜260KPa)
右後輪(RER):200KPa(許容範囲190〜210KPa)
ステップS26でNOと判定された時は、ステップS27に進み、例えば、図10に示すように、タイヤ位置識別用空気圧に設定されていないタイヤ空気圧に対する空気圧調整警報を行う。また、ステップS26でYESと判定された時は、全てのタイヤについてタイヤ位置識別用空気圧への設定がされていることから、ステップS28に進み、実測空気圧Poが、各タイヤ位置毎に予め記憶されている異なるタイヤ識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ識別用空気圧と略一致するか否か検証し、略一致関係が検証されたタイヤから送信されているタイヤ識別情報を、検証された当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録する。ステップS28の具体的処理について、図11に基づいて説明すると、まず、ステップS28aにおいて、実測空気圧Poが左前輪(FRL)用のタイヤ位置識別用空気圧として記憶されているタイヤ位置識別用空気圧350KPa(許容範囲340〜360KPa)と略一致関係にあるか否か検証する。ステップS28aにおいてYESと判定された時、ステップS28bにおいて左前輪(FRL)であることを識別し、続く、ステップS28cにおいて左前輪(FRL)用タイヤ位置識別用空気圧350KPaと一致関係にある実測空気圧Poとともに受信したタイヤ識別情報を左前輪(FRL)のタイヤ識別情報として登録する。以降、ステップS28d〜S28fでは右前輪(FRR)について、ステップS28g〜S28iでは左後輪(REL)について、ステップS28j〜S28lでは右後輪(RER)について、左前輪(FRL)と同様の処理を行う。図8のステップS29に戻って、ステップS29では、タイヤ識別情報の登録が済み、通常の適正空気圧Pbに戻す必要があるため、図12に示すように、ユーザーに対する適性空気圧調整指示の表示を行う。そして、この表示を受けると、ユーザーは全タイヤを適正空気圧Pb(ここでは、250KPaに設定された例を示す)に調整する。尚、適正空気圧Pbは、適正空気圧記憶手段20dに記憶された値である。ステップS30では、タイヤ空気圧を通常の適性空気圧Pbに戻した後の実測空気圧Poを検出し、続く、ステップS31では全タイヤの空気圧が適正空気圧Pb(250KPa)に対して所定の許容範囲(240KPa〜260KPa)内にあるか否かを判定する。ステップS31でNOと判定された時は、ステップS32に進み、図13に示すように、適正空気圧に設定されていないタイヤについてタイヤ空気圧調整指示の表示を行う。また、ステップS31でYESと判定された時は、全タイヤについてタイヤ識別情報の登録が完了し、全タイヤについて適正空気圧への調整が完了したことから、本処理を終了する。
【0024】以上のように、実施形態1によれば、タイヤ識別情報登録時、各タイヤ位置毎に異なるタイヤ空気圧に調整されるようタイヤ空気圧調整指示の表示が警報機30によって行われるため、ユーザーによるタイヤ位置識別用空気圧への調整が可能になる。そして、その状態において、受信機20において受信した実測空気圧Poと各タイヤ位置毎に予め設定された異なるタイヤ位置識別用空気圧の内、いずれのタイヤ位置のタイヤ位置識別用空気圧と略一致するか検証し、略一致が認定されたタイヤから送信されたタイヤ識別情報を当該タイヤ位置のタイヤ識別情報として登録するため、タイヤ位置毎のタイヤ識別情報の登録を確実に行うことができる。また、各タイヤ位置毎に異なるタイヤ空気圧に調整する際、タイヤ識別用空気圧の具体的数値を警報機30によって表示するようにしているため、ユーザーが迷うことなく各タイヤ毎のタイヤ空気圧に調整することができる。また、タイヤ位置識別用空気圧には、所定の許容範囲が設定されていることから、タイヤ空気圧調整時、ユーザーによるタイヤ空気圧調整が容易になる。また、タイヤ位置識別情報登録後は、適正空気圧に戻されるようタイヤ空気圧調整指示の表示が警報機30によって行われるため、ユーザーによる適性空気圧への復帰が可能になる。
【0025】(実施形態2)図14は、実施形態2に関する全体構成図であり、実施形態1に対して空気圧調整装置としての空気圧ポンプ50が自動車1に搭載されるとともに、制御ユニット20によって空気圧ポンプ50を制御することにより、各タイヤ2〜5に対して自動的にタイヤ空気圧を調整するよう構成されている点で相違する。
【0026】図15は、実施形態2に関する制御ユニット20の詳細を示す制御ブロック図であり、表示制御手段20i、再調整警報手段20jの代りにタイヤ空気圧調整手段nが備えられている点で実施形態1に対し相違する。タイヤ空気圧調整手段20nは、タイヤ識別情報登録条件成立時、各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整するとともに、タイヤ位置識別情報登録後は、通常の適性空気圧に戻すよう空気圧ポンプ50を制御するよう構成されている。
【0027】次に、実施形態2に関する制御ユニット20の具体的制御内容について、図16のフローチャートに基づいて説明する。図16のフローチャートは、図8に対して波線で囲んだステップS23、S27、S29、S32の処理が以下のように変わるだけであり、その他の処理は図8と同様であるため、以下、相違点のみについて詳述する。1.ユーザーに指示を与える処理S23、S29が廃止される。2.ステップS27、S32がS27'、S32'に変更される。ステップS27'、S32'について、図16に基づいて説明すると、ステップS27'では全タイヤのタイヤ空気圧が各タイヤ位置毎に設定されたタイヤ位置識別用空気圧に調整されるまで空気圧ポンプ50によって各タイヤ位置毎に異なるタイヤ位置識別用空気圧に調整される。また、ステップS32'では、全タイヤのタイヤ空気圧が適正空気圧に一致するまで空気圧ポンプ50によって自動的にタイヤ空気圧が調整される。
【0028】以上のように、実施形態2によれば、ユーザーによらず自動的にタイヤ位置識別用空気圧に調整することができる。また、タイヤ位置識別用空気圧に調整した後、通常の適性空気圧に戻す処理についてもユーザーによらず自動的に行うことができる。
【0029】尚、本実施形態では、ユーザーに対する空気圧補正指示をするための表示装置を警報機30によって兼用する例を示したが、表示装置を警報機30と別体で構成するようにしてもよい。また、本実施形態では、タイヤ空気圧の不足状態を過不足量、適正空気圧及び実測空気圧の具体的数値を表示する例を示したが、これらの数値を表示することなく単に過不足状態をワーニングランプやワーニングブザー等により報知するものでもよい。
【出願人】 【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
【住所又は居所】広島県安芸郡府中町新地3番1号
【出願日】 平成14年1月22日(2002.1.22)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−211924(P2003−211924A)
【公開日】 平成15年7月30日(2003.7.30)
【出願番号】 特願2002−12249(P2002−12249)