| 【発明の名称】 |
タイヤ状態監視装置の送信機 |
| 【発明者】 |
【氏名】佐伯 節廣 【住所又は居所】岐阜県大垣市久徳町100番地 太平洋工業 株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】回路素子の損傷を防止することのできるタイヤ状態監視装置の送信機を提供すること。
【解決手段】電子基板21にアーム24,25を形成し、該アーム24,25を介して回路素子22を実装した実装部23をケーシング13に固定した。アーム24,25は、基板全体に加わる各種応力(遠心力、引っ張り力、圧縮力)に対する耐性を有しており、車両の走行により発生する遠心力に起因するケーシング13の変形はアーム24,25の変形により吸収され、実装部23は変形しない。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 車両のタイヤに設けられ、タイヤの状態を示すデータを無線送信するタイヤ状態監視装置の送信機であって、タイヤ空気圧を検出する信号処理回路を構成する素子が実装された実装部と、前記実装部を収容するケーシングとを備え、前記実装部を印加される応力に対する耐性を有するアームにより前記ケーシングに連結したタイヤ状態監視装置の送信機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤ状態監視装置の送信機に関し、詳しくはタイヤ空気圧に関する情報を車両に設けられた受信機に送信すべく、タイヤが装着されたホイールに装着される送信機に関する。 【0002】 【従来の技術】従来より、車両に装着されたタイヤの状態を車室内で確認するために、無線方式のタイヤ状態監視装置が用いられている。 【0003】従来のタイヤ状態監視装置は、図4に示すように、車室内に設けられた受信機(図示しない)に対してタイヤ空気圧に関する情報を伝達する送信機50を備える。送信機50は、箱状をなすケーシング51とケーシング51に一体的に設けられたバルブステム52とを備える。ケーシング51内には、電子基板53及び電池54が収納されている。ケーシング51には図示しない通気孔が形成されている。 【0004】電子基板53は略四角形状に形成され、対角の2点でケーシング51に一体形成されたボス55,56に固定されている。電子基板53には、圧力検知素子や各信号処理素子等の回路素子57が実装されている。電子基板53には、回路素子57に駆動電源を供給する電池54が接続されている。 【0005】図5に示すように、送信機50は、そのケーシング51がタイヤ61の内部空間に位置するように、タイヤホイール62のバルブ孔63に取り付けられる。バルブステム52から注入された空気が通気孔を通じてタイヤ61内に放出される。バルブステム52はタイヤ61の空気圧情報を送信するためのアンテナとして機能する。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ところで、ケーシング51は、送信機の軽量化を図るため、ケーシング51は樹脂材によって形成される。しかし、車両走行時、タイヤホイール62に取り付けられた送信機50には遠心力が作用する。この遠心力は、タイヤホイール62の径、タイヤ61の外径、車両の走行速度に対応し、例えば時速300kmにおいて約1500Gになる。この遠心力により、送信機50は、ケーシング51がタイヤホイール62から遠ざかる方向へ変形する。この変形はケーシング51のボス55,56の位置関係を変化させ、その変化による力が電子基板53に作用する。また、電子基板53には、車両走行時の遠心力が作用する。これら力は、電子基板53を変形させる。この変形により回路素子57に過大な応力が加わり、回路素子57を損傷させることがある。 【0007】また、タイヤホイール62のバルブ孔63は、タイヤホイール62の回転軸に対して所定の範囲の角度(17.5度〜20度)で形成されており、バルブ孔63の位置にもバラツキがある。このため、常にケーシング51がタイヤホイール62のドロップセンタ部62aと接触しないような形状とするためには、ケーシング51とバルブステム52との傾き角度をバルブ孔63を形成した角度以下とする必要がある。 【0008】この場合、バルブ孔63とタイヤホイール62の回転軸に対する角度が大きい場合にはケーシング51の一部がタイヤホイール62のドロップセンタ部62aから離れることとなり、タイヤ61の脱着時にビード部61aがケーシング51を径方向内側に向かう力をかける。その力は、ケーシング51を図6(a),(b)に示すように変形させる。この変形は、上記と同様に電子基板53を変形させ、ひいては回路素子57の損傷を引き起こす。 【0009】本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は回路素子の損傷を防止することのできるタイヤ状態監視装置の送信機を提供することにある。 【0010】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、タイヤ空気圧を検出する信号処理回路を構成する素子が実装された実装部と、前記実装部を収容するケーシングとを備え、前記実装部を印加される応力に対する耐性を有するアームにより前記ケーシングに連結した。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図3に従って説明する。図1に示すように、タイヤ状態監視装置は、車両1の4つのタイヤ2にそれぞれ設けられる4つの送信機3と、車両1の車体に設けられる1つの受信機4とを備える。各送信機3は、対応するタイヤ2の状態、すなわち内部空気圧及び内部温度を計測して、その計測された状態を示すデータを受信機4に対して無線送信する。受信機4は、受信データに基づき、車室内に設けられた表示器(図示せず)に圧力情報及び温度情報を表示させる。 【0012】図2に示すように、各タイヤ2はホイール5に装着される。各送信機3は、タイヤ2の内部に配置されるメインボディ10と、メインボディ10からホイール5のリム5aを通じて外部に延びるバルブステム11とを備える。バルブステム11は導電性材料、好ましくは金属材料よりなる。このバルブステム11を通じて、タイヤ2の内部にエアが注入される。バルブステム11の先端には、樹脂製或いは金属製のキャップ12が取り外し可能に嵌められる。 【0013】図3(a)に示すように、前記メインボディ10は、樹脂製のケーシング13を有する。ケーシング13は、箱状をなし、信号処理装置14及び電池15を収容する。ケーシング13の開口は図示しない蓋によってふさがれる。 【0014】信号処理装置14は、電子基板21とそれに実装された圧力検出部を含む複数の回路素子22から構成されている。尚、複数の回路素子を表示することは、図面を煩雑にするため、まとめて図示する。 【0015】電子基板21は、実装部23と、アーム24,25とから構成されている。実装部23は略四角形状に形成され、回路素子22が実装されている。尚、本実施形態では、図3(b)に示すように、回路素子22は、実装部23の両面に実装されている。 【0016】アーム24,25は、対称位置に設けられており、本実施形態では実装部23の一対の対辺(図3(a)において左辺及び右辺)中央部に接続されている。また、アーム24,25は、実装部23と一体に形成され、該実装部23を囲むように略L字状に形成されている。アーム24,25は、先端が円盤状に形成され、該先端部に取り付け孔26,27が形成されている。 【0017】アーム24,25は、基板全体に加わる各種応力(遠心力、引っ張り力、圧縮力)に対する耐性を有している。また、アーム24,25は、弾性範囲内で変形するようにその形状が設計されている。 【0018】ケーシング13には、ボス29,30が一体形成され、そのボス29,30により上記信号処理装置14が固定されている。詳しくは、信号処理装置14の電子基板21は、前記取り付け孔26,27にボス29,30を挿入し、該ボス29,30先端部を熱等によりリベット状に変形させることによってケーシング13に固定されている。 【0019】尚、図示しないが、回路素子22は柔らかい弾性体材料によりコーティング又はポッティングされ、保護されている。実装部23には、電池15の電極がアーム24,25の動きを妨げないように接続され、該電池15から回路素子22に駆動電源が供給される。 【0020】特に図示しないが、前記信号処理装置14はバルブステム11に電気的に接続される。信号処理装置14は、タイヤ状態を示すデータを、バルブステム11を通じて無線送信する。即ち、バルブステム11は、送信アンテナとして機能する。 【0021】以上記述したように、本実施の形態によれば、以下の作用・効果を奏する。 (1)電子基板21にアーム24,25を形成し、該アーム24,25を介して回路素子22を実装した実装部23をケーシング13に固定した。アーム24,25は、基板全体に加わる各種応力(遠心力、引っ張り力、圧縮力)に対する耐性を有しており、車両の走行により発生する遠心力に起因するケーシング13の変形はアーム24,25の変形により吸収され、実装部23は変形しない。従って、実装部23に実装された回路素子22には変形が伝達されないので、回路素子22に無理な力が加わらない。この結果、回路素子22の損傷を防ぐことができる。 【0022】(2)電子基板21にアーム24,25を形成し、該アーム24,25を介して回路素子22を実装した実装部23をケーシング13に固定した。タイヤ2の脱着時に該タイヤ2のビード部2aがケーシング13を通過する際に該ケーシング13がホイール5のドロップセンタ部5bに接するまで変形されるが、この変形はアーム24,25の変形により吸収され、実装部23は変形しない。従って、実装部23に実装された回路素子22の損傷を防ぐことができる。 【0023】(3)アーム24,25は、対称位置に設けられている。従って、実装部23をバランス良く保持することができる。 (4)アーム24,25は、実装部23と一体に形成されている。従って、部品点数と組立て工数の増加を抑えることができる。 【0024】(5)アーム24,25は、略L字状に形成されている。従って、電子基板21全体が大きくなるのを防ぎ、送信機3の小型化を図ることができる。 (6)アーム24,25は、先端に取り付け孔26,27が形成され、該取り付け孔26,27にケーシング13に一体形成されたボス29,30を挿入し、該ボス29,30先端をリベット状に成形した。従って、取り付けが容易になるとともに、取り付けにネジ等の部品を使用しないので送信機の軽量化を図ることができる。 【0025】尚、前記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。 ・送信機3に温度センサを設け、空気圧データ及びタイヤ2内の温度データをタイヤの状態を示すデータとして送信機3から無線送信する構成にしてもよい。 【0026】・車両としては、4輪の車両に限らず、2輪の自転車やオートバイ、多輪のバスや被牽引車、またはタイヤを装備する産業車両(例えばフォークリフト)等に、前記実施形態を適用しても良い。なお、被牽引車に前記実施形態を適用する場合には、受信機4や表示器を牽引車に設置することは言うまでもない。 【0027】・アーム24,25の形状を適宜変更してもよい。また、アームの数を2以外(3つ以上)に変更してもよい。 ・電子基板21の固定方法はボス29,30先端をリベット状に加工する以外に、ネジ等を用いて固定してもよい。 【0028】・アーム24,25と実装部23を別部品とする。 さらに、上記実施形態より把握される技術的思想について、以下にそれらの効果と共に記載する。 【0029】(イ)前記アームは、対称位置に設けられている請求項1記載のタイヤ状態監視装置の送信機。従って、実装部23をバランス良く保持することができる。 (ロ)前記アームは、実装部と一体に形成されている請求項1又は上記(イ)記載のタイヤ状態監視装置の送信機。従って、部品点数と組立て工数の増加を抑えることができる。 【0030】(ハ)前記アームは、略L字状に形成されている請求項1,上記(イ),(ロ)の何れか一に記載のタイヤ状態監視装置の送信機。従って、電子基板全体が大きくなるのを防ぎ、送信機の小型化を図ることができる。 【0031】(二)前記アームは、先端に取り付け孔が形成され、該取り付け孔にケーシングに一体形成されたボスを挿入し、該ボス先端をリベット状に成形した請求項1,上記(イ)〜(ハ)の何れか一に記載のタイヤ状態監視装置の送信機。従って、取り付けが容易になるとともに、取り付けにネジ等の部品を使用しないので送信機の軽量化を図ることができる。 【0032】 【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、回路素子の損傷を防止することのできるタイヤ状態監視装置の送信機を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000204033 【氏名又は名称】太平洋工業株式会社 【住所又は居所】岐阜県大垣市久徳町100番地
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| 【出願日】 |
平成13年12月17日(2001.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100068755 【弁理士】 【氏名又は名称】恩田 博宣 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−182321(P2003−182321A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月3日(2003.7.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−383460(P2001−383460) |
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