| 【発明の名称】 |
リム組付ソリッドタイヤ |
| 【発明者】 |
【氏名】中島 幸一
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| 【要約】 |
【課題】耐リムズレ性等を維持したうえでクッション性の向上や軽量化を図る。
【解決手段】非発泡性の弾性体よりなる外郭部5に発泡弾性体よりなるコア部6を内包したタイヤ本体2と、リム底部10の幅方向両側から立ち上がるフランジ部11に幅方向内方に突出してタイヤ本体2に係合する係合部13を形成しているリム3とを備え、前記フランジ部11が前記コア部6の内周面よりも径外方向外側へ高く形成され、前記係合部13が前記コア部6よりも径方向内側に配設されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 非発泡性の弾性体よりなる外郭部(5)に発泡弾性体よりなるコア部(6)を内包したタイヤ本体(2)と、リム底部(10)の幅方向両側から立ち上がるフランジ部(11)に幅方向内方に突出してタイヤ本体(2)の外面に係合する係合部(13)を形成しているリム(3)とを備え、このリム(3)に前記タイヤ本体(2)を装着してなるリム組付ソリッドタイヤにおいて、前記フランジ部(11)が前記コア部(6)の内周面よりも径外方向外側へ高く形成され、前記係合部(13)が前記コア部(6)よりも径方向内側に配設されていることを特徴とするリム組付ソリッドタイヤ。 【請求項2】 前記リム底部(10)からの係合部(13)の高さをt1、同リム底部(10)からのタイヤ本体(2)の高さをt2としたとき、t1≦0.1t2に設定されていることを特徴とする請求項1記載のリム組付ソリッドタイヤ。 【請求項3】 前記リム(3)は、リム底部(10)の幅方向中途部で縦2分割された左右のリム構成体(20)を相互に接合することによって構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のリム組付ソリッドタイヤ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、電動カート、荷物の運搬車等の小型車両や農業車両等に好適に利用されるリム組付ソリッドタイヤに関するものである。 【0002】 【従来の技術】老人用、身障者用の電動カートやフォークリフト等の運搬車両、また田植機等の農業車両の分野では、空気漏れやパンクの心配が無くエア充填の煩わしさを解消したソリッドタイヤ(中実タイヤ)がよく利用されているが、同一のゴム素材で一体に成型したソリッドタイヤは安価であるものの重量が大きく、クッション性にも欠ける。そのため、最近では内部に発泡性を有するゴム素材を充填した発泡ソリッドタイヤが多用されるようになっている。 【0003】一方、近年における各種車両の高性能化に伴ってタイヤへの負担が増大しており、これに応じるために、クッション性等と同時に剛性や耐リムズレ性にも高い性能が要求されるに到っている。従って、これらの性能を両立させることがこの種の発泡ソリッドタイヤの重要な課題である。この点に鑑み、本願出願人は、図3に示す如くクッション性に加えて耐リムズレ性等をも高めたリム組付ソリッドタイヤを提案した。すなわち、このソリッドタイヤAは、その外面全体を構成する非発泡性の弾性体よりなる外郭部A1と、外郭部A1に内包された発泡弾性体よりなるコア部A2とを有し、他方、リムBは、リム底部B1の幅方向両側からフランジ部B2を立ち上げた形状とされ、このフランジ部B2の径外端部B3が、外郭部A1の両側面に形成した凹部A3に填め込まれるように内側に屈曲されたものとなっている。 【0004】また、コア部A2は、フランジ外端部B3よりも径方向外側の範囲に埋設されている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】前述のリム組付ソリッドタイヤは、フランジ部の外端部B3を外郭部A1の両側面に係合することにより、いわゆるカシメの作用で強固にタイヤを結合し、耐リムズレ性を高めることが可能であった。しかしながら、コア部A2がフランジ部B2の外端部B3よりも径方向外側の範囲に埋設されいるため、タイヤ全体に占めるコア部A2の面積(体積)が小さくなってしまっていた。 【0006】これは、コア部A2を外端部B3の係合部分に到る程度まで径方向内側へ拡大すると、当該部分における剛性が低くなって強固なカシメ作用が得られず、耐リムズレ性能を減退させてしまい、また、当該部分の剛性が低くなると凹部A3を起点として亀裂等の損傷が生じやすくなるためである。そのため、上記の技術では、差ほどのクッション性や軽量化を得ることができず、発泡ソリッドタイヤの利点を十分に生かしきるに到らなかった。本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、耐リムズレ性等を維持したうえでクッション性向上や軽量化を図ったリム組付ソリッドタイヤを提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を講じた。すなわち、本発明は、非発泡性の弾性体よりなる外郭部5に発泡弾性体よりなるコア部6を内包したタイヤ本体2と、リム底部10の幅方向両側から立ち上がるフランジ部11に幅方向内方に突出してタイヤ本体2の外面に係合する係合部13を形成しているリム3とを備え、このリム3に前記タイヤ本体2を装着してなるリム組付ソリッドタイヤにおいて、前記フランジ部11が前記コア部6の内周面6Aよりも径外方向外側へ高く形成され、前記係合部13が前記コア部6よりも径方向内側に配設されていることを特徴としている。 【0008】このような構成を採用することによって、タイヤ本体2のうち外郭部5のみで構成された径方向の内側範囲に係合部13を強く係合することができるとともに、コア部6を含んだ比較的剛性の低い径方向の外側範囲をフランジ部11により幅方向両側から保持できるため、耐リムズレ性能が確保され、タイヤ本体2の過度の変形やリム3からの離脱が防止される。また、係合部13の係合部分を起点とした亀裂等の発生も防止されるようになる。また、コア部6は、両側のフランジ部11間に到るまで径方向内側に範囲が拡大されるため、クッション性の向上や軽量化がより一層図られ、コストも低減できる。 【0009】このようなクッション性向上や軽量化の作用を十分に得るため、前記リム底部10からの係合部13の高さt1と、同リム底部10からのタイヤ本体2の高さt2との関係を、t1≦0.1t2に設定するのが好ましい。上記リム3は、リム底部10の幅方向中途部で2分割された左右のリム構成体20を相互に連結することによって構成されていることが好ましい。この場合、タイヤ本体2に対して幅方向両側からリム構成体20を挟むようにして組み付ければ、タイヤ本体2に対する係合部13の係合が容易になり、より強固なカシメ作用を得ることができる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1及び図2は、ソリッドタイヤよりなるタイヤ本体2を、タイヤホイールのリム3に組み付けたリム組付ソリッドタイヤ1を示している。このリム組付ソリッドタイヤ1は、主に電動カート、フォークリフト等の運搬車、田植機等の農業車両等の小型の車両に好適に利用されるものであり、そのタイヤ本体2は、その外面部全体を構成する外郭部5と、この外郭部5の内部に周方向に渡って内包されたコア部6とを有している。 【0011】外郭部5は、天然ゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴムなど、一般的なソリッドタイヤ、空気入りタイヤ等のトレッド等を構成するために相応しい耐摩耗性、グリップ性等を有する非発泡性のゴム成分により形成されている。一方、コア部6は、ゴム組成物に対して発泡剤として中空形成体物質を含有させた発泡ゴムにより構成されており、ゴム組成物は、ポリマー成分(ゴム成分)として天然ゴム、共役ジオレフィンのホモポリマー、共役ジオレフィンとエチレン性不飽和モノマーとのコポリマー、およびこれらの混合物からなる群から選択される。具体的なゴム成分としては、ポリイソプレンゴム、乳化重合スチレンーブタジエン共重合ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエン共重合ゴム、低シスポリブタジエンゴム、高シスポリブタジエンゴム、スチレン−イソプレン共重合ゴム、ブタジエン−イソプレン共重合ゴムなどが挙げられる。 【0012】ただし、外郭部5及びコア部6を構成する素材や成分は上記に限られるものではない。上記外郭部5のトレッド部分には、その用途に応じてリブやラグ、ブロック等が形成される。タイヤホイールの外周部に備えた環状のリム3は、リム底部10と、このリム底部10の幅方向両側から径方向に立ち上がるフランジ部11と、リム底部10の幅方向中途部から径方向内方に延伸する接合部12等とを有している。 【0013】前記フランジ部11は、その基端部から径方向外側へいくに従い、幅方向外側へ広がるように傾斜されており、その径方向外端部はさらに外側へ弯曲した形状となっている。タイヤ本体2は、両側のフランジ部11に挟まれた径方向内側部分からフランジ部11から突出する径方向外側部分にかけて左右幅が拡大しており、また、コア部6も、タイヤ本体2の外郭形状に倣ってフランジ部11の外広がり形状に略沿うように径方向外側が拡幅されている。フランジ部11の径方向の中途部には、幅方向内方に突出する係合部13が周方向に渡って設けられており、この係合部13はタイヤ本体2(外郭部5)の幅方向外側面に形成した凹部7に嵌り込んで係合している。 【0014】この係合部13は、フランジ部11の径方向中央よりもやや内径側で、タイヤ本体2におけるコア部6よりも径方向内方に位置しており、そのリム底部10からの高さt1が、タイヤ本体2のリム底部10からの高さt2の10%以下(t1≦0.1t2)に設定されている。このため、コア部6は、タイヤ本体2の高さt2の90%(0.9t2)を越える範囲Sを限度として径方向に広い範囲で内包することが可能となっており、これによって軽量化が図れ、クッション性も向上されるようになっている。 【0015】また、フランジ部11は、コア部6の内周面6Aよりも径方向外側に高く立ち上がっており、比較的剛性が低くなるコア部6を含んだ径方向の範囲Sを幅方向両側から支持することによって、横力が付与されたときの変形を可及的に抑制することが可能となっており、これによって横滑りやリムズレが好適に防止されるようになっている。また、係合部13は、コア部6よりも径方向内方の比較的剛性の高い外郭部5のみで構成された範囲に係合しているため、高い圧で強く係合することが可能であり、リム3とタイヤ本体2との結合を一層強固にすることができる。また、断面変化の大きい凹部7(係合部分)から亀裂等が発生するのを可及的に防止することが可能となっている。 【0016】なお、係合部13は、リム3の周方向に渡って連続した形態としてもよいし、周方向に間隔をおいて部分的に形成したものであってもよい。リム3は、リム底部10の幅方向中途部(中央部)において左右に2分割された2つのリム構成体20を相互に結合することによって構成されており、各リム構成体20は、それぞれリム底部10及び接合部12の半分と片側のフランジ部11とを、板材をプレス加工により屈曲成形することで一体に備えている。各リム構成体20の接合部12は、互いに重ね合わせた状態でこれらに形成した連結孔12Aを介してボルト、ナット等の締結具21によって連結されるようになっており、更に、一方のリム構成体20には、接合部12から径方向内方に延伸する取付部14が設けられている。この取付部14は、車両の車軸に対してボルト等の締結具にて連結される部分であり、その板面には複数のボルト挿通孔14Aが周方向に間隔をおいて形成してある。 【0017】したがって、本実施形態のリム3(タイヤホイール)は、接合部12よりも径方向内側の板厚が、一方のリム構成体20に形成した取付部14のみの板厚となり、図3に示した従来例のものと比べて半分の厚さとなり、軽量化が図られるようになっている。また、取付部14は軸方向にオフセットした形態とされているが、図3に示すような双方のリム構成体20の取付部をオフセット形態とする場合に比べて、曲げ加工のためのプレス型が一種で済み、製造コストを低減することができる。 【0018】なお、上記接合部12,取付部14は、リム3の周方向全周に渡って連続した形態(リング状)とするに限らず周方向に部分的に形成してもよく、取付部14は、リム3の径方向内側全体を覆うように円板状に形成してもよい。左右リム構成体20は、溶接等の他の接合手段により接合することができ、取付部14はオフセット形状とせずに径方向に真っ直ぐ延伸されたものであってもよい。本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で適宜設計変更できるものである。 【0019】 【発明の効果】以上説明したように、本発明よれば、耐リムズレ性を維持したうえでクッション性の向上や軽量化を図ることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000103518 【氏名又は名称】オーツタイヤ株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年12月25日(2001.12.25) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100061745 【弁理士】 【氏名又は名称】安田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−182306(P2003−182306A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月3日(2003.7.3) |
| 【出願番号】 |
特願2001−392679(P2001−392679) |
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