| 【発明の名称】 |
空気入りタイヤ |
| 【発明者】 |
【氏名】松本 忠雄 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】ウエット性能とノイズ性能とを向上する。
【解決手段】トレッド面2にタイヤ周方向にのびる少なくとも1本の縦溝3を凹設した空気入りタイヤである。前記縦溝3の少なくとも一方の溝壁面6は、そのタイヤ半径方向の外側部分に前記トレッド面2に向かって溝巾を拡大させる向きに傾く面取り状の斜壁部8を含む。この斜壁部8には、巾が0.3〜1.2mmかつ深さが0.3〜1.5mmの微細溝9が1.4〜3.0mmのピッチでタイヤ周方向に隔設される。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】トレッド面にタイヤ周方向にのびる少なくとも1本の縦溝を凹設した空気入りタイヤであって、前記縦溝の少なくとも一方の溝壁面は、そのタイヤ半径方向の外側部分に前記トレッド面に向かって溝巾を拡大させる向きに傾く面取り状の斜壁部を含むとともに、この斜壁部に、巾が0.3〜1.2mmかつ深さが0.3〜1.5mmの微細溝を1.4〜4.0mmのピッチでタイヤ周方向に隔設したことを特徴とする空気入りタイヤ。 【請求項2】前記微細溝は、前記斜壁部のタイヤ半径方向の内側縁からタイヤ半径方向外側にのびかつ縦溝の溝縁の手前で途切れて終端することを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。 【請求項3】前記溝壁面は、前記斜壁部のタイヤ半径方向の外側縁と前記トレッド面との間に、この溝壁面の溝縁を通るトレッド面の法線に対して±10゜の角度でタイヤ半径方向にのびかつ前記微細溝を有しない小高さの縦壁部を有することを特徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。 【請求項4】前記縦溝の他方の溝壁面は、前記微細溝を有さずしかも前記一方の溝壁面の斜壁部よりも傾き角度が小さい斜壁部を具えることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ノイズ性能を損ねることなくウエット性能を向上しうる空気入りタイヤに関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】高速でウエット路面を走行すると、タイヤが水膜上に乗り上げ操舵不能に陥るいわゆるハイドロプレーニング現象が発生することが知られている。種々の実験の結果、このハイドロプレーニング現象の発生速度をより高速域へと移行させためには、トレッド面に凹設される溝、とりわけタイヤ周方向に連続してのびる縦溝の溝容積を増大することが効果的である。 【0003】他方、タイヤが乾燥路面を走行すると、前記縦溝と路面との間で両端開放の気柱管が形成され、この気柱管内を空気が通過することによって共鳴音が生じる。これは気柱共鳴と呼ばれ、これにより生じる騒音は、一般に溝容積に略比例して大きくなる。また溝容積の拡大化によって、路面との間でより多くの空気が圧縮されるため、いわゆるパターンノイズの増大も生じうる。 【0004】このように、ウエット性能とノイズ性能とは従来より二律背反の関係にある。本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、トレッド面に凹設された縦溝の溝壁面に面取り状の斜壁部を設けるとともに、この斜壁部に巾、深さ、ピッチを限定した微細溝を隔設することによって、ウエット性能、ノイズ性能をバランス良く向上しうることを見出し本発明を完成させるに至った。 【0005】以上のように、本発明は、ノイズ性能を損ねることなくウエット性能をバランス良く向上しうる空気入りタイヤを提供することを目的としている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記載の発明は、トレッド面にタイヤ周方向にのびる少なくとも1本の縦溝を凹設した空気入りタイヤであって、前記縦溝の少なくとも一方の溝壁面は、そのタイヤ半径方向の外側部分に前記トレッド面に向かって溝巾を拡大させる向きに傾く面取り状の斜壁部を含むとともに、この斜壁部に、巾が0.3〜1.2mmかつ深さが0.3〜1.5mmの微細溝を1.4〜4.0mmのピッチでタイヤ周方向に隔設したことを特徴としている。 【0007】また前記微細溝は、例えば前記斜壁部のタイヤ半径方向の内側縁からタイヤ半径方向外側にのびかつ縦溝の溝縁の手前で途切れて終端することができる。 【0008】さらに前記溝壁面は、前記斜壁部のタイヤ半径方向の外縁と前記トレッド面との間に、この溝壁面の溝縁を通るトレッド面の法線に対して±10゜の角度でタイヤ半径方向にのびる小高さの縦壁部を有することが望ましい。なお前記縦溝の他方の溝壁面には、例えば前記微細溝を有しない前記斜壁部を設けることができる。このとき、好適には他方の溝壁面の前記斜壁部は、前記一方の溝壁面の斜壁部よりも傾き角度が小であることが望ましい。 【0009】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。図1は本発明の実施形態を示すトレッドパターンの展開図、図2(A)はそのA−A線断面図、図2(B)は図1のB−B線断面図、図3は図2(A)の斜視図、図4は図2(B)の斜視図である。図において、本実施形態の空気入りタイヤは、トレッド面2にタイヤ周方向にのびる縦溝3が凹設されている。 【0010】該縦溝3は、本実施形態では、タイヤ赤道C上を直線状かつ連続してのびる中央の縦溝3aと、その両側に配された外の縦溝3b、3bとを含む。縦溝3は、排水性を向上するために、例えば図2(A)、(B)の如くトレッド面2で測定される溝巾GWがトレッド接地巾TWの2〜7%程度、より好適には2〜5%程度に設定されるのが望ましく、溝深さGDについてはトレッド接地巾TWの2〜8%程度、より好適には3〜7%程度とするのが望ましい。 【0011】ここで、「トレッド接地巾」とはタイヤを正規リムにリム組しかつ正規内圧を充填するととともに正規荷重を付加して平面に接地させたときのトレッド接地端間のタイヤ軸方向の距離とする。また「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば標準リム、TRAであれば "Design Rim" 、或いはETRTOであれば "Measuring Rim"とする。また、「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS ATVARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" とするが、タイヤが乗用車用である場合には180KPaとする。さらに「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば最大負荷能力、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"の80%の荷重とする。なお以下、特に言及しない場合、タイヤの各部の寸法等は、タイヤを正規リムにリム組しかつ正規内圧を充填した無負荷の状態で特定されるものとする。 【0012】また本例ではトレッド面2に前記縦溝3と交わる向きにのびる第1、第2の横溝4、5を設けている。前記第1の横溝4は、本例では一端が外の縦溝3bに連通しているが、他端はタイヤ赤道側にのびるとともに他の溝に連通することなくトレッド面2内で途切れて終端したものを示す。また前記第2の横溝5は、一端が前記外の縦溝3bに連なるとともに他端がトレッド接地端eをタイヤ軸方向外側に超えて終端している。そして、このような縦溝3、横溝4、5によって、本例のトレッド面2には、中央の縦溝3aと外の縦溝3bとの間に形成されかつタイヤ周方向に連続してのびるリブL1、L1と、側の縦溝3bとトレッド接地端eとの間に形成されかつブロックBがタイヤ周方向に並ぶブロック列L2、L2とが形成されたものを示す。ただし、本発明は、トレッド面2に縦溝3が少なくとも1本、より好適には複数本形成されていれば足り、具体的なパターン形状は例示のものに限定されることなく種々変更しうるのは言うまでもない。 【0013】本実施形態において、前記中央の縦溝3a、外側の縦溝3bの両側の溝壁面6、6には、図2(A)、(B)及びこれらの各斜視図である図3、図4に示すように、そのタイヤ半径方向の内側部分をなす主壁部7と、タイヤ半径方向の外側部分に形成されかつ前記トレッド面2に向かって溝巾を拡大させる向きに傾く面取り状の斜壁部8とを含んで構成されている。斜壁部8は、トレッド面2側の溝巾を局部的に拡大することによって、縦溝3の溝容積を増し排水性を高めてウエット性能を向上させ得る。 【0014】前記中央の縦溝3aについては、図2(A)、図3に示す如く、溝壁面6が前記主壁部7と前記斜壁部8とで構成されている。またこの形態では斜壁部8の溝縁3eを通るトレッド面への法線Nに対する傾き角度θは、両側の溝壁面6、6において実質的に同一をなす態様が示されている。また斜壁部8は、前記主壁部7の上端から直線状で斜めにかつトレッド面2(即ち溝縁)までのびるものが示されている。好適には、斜壁部8の傾きは、前記法線Nに対して30〜80゜、さらに好ましくは35〜75゜程度の角度θとするのが望ましい。前記角度θが30゜未満であると、溝巾を拡大させる効果が小さく、逆に80゜を超えると、十分な斜壁部8の高さを確保するのが困難となり、同様に溝容積の拡大化には寄与し得ない傾向がある。 【0015】一方、外の縦溝3bについては、図2(B)、図4に示す如く、タイヤ軸方向内側(タイヤ赤道側)の溝壁面6は、主壁部7と前記斜壁部8とで構成されているが、接地端e側の溝壁面6は、前記主壁部7と前記斜壁部8と、前記斜壁部8のタイヤ半径方向の外側縁8oと前記トレッド面2との間に、前記法線Nに対して±10゜の角度αでタイヤ半径方向にのびる小高さの縦壁部10を有するものが示されている。このような縦壁部10は、縦溝3の溝縁3eをより明瞭な鋭のエッジとし、このエッジを利用した水膜切断効果をさらに高めることができ、ウエット性能をさらなる向上を図ることができる。またこの形態では、タイヤ赤道側の斜壁部8の傾き角度θiが、接地端e側の溝壁面6に設けられた斜壁部8の傾き角度θoよりも小さく設定されている。傾き角度θoは、上記と同様、法線Nに対して30〜80゜、さらに好ましくは35〜75゜程度としうる。 【0016】前記斜壁部8の高さhは、縦溝3の深さGDの10〜90%程度、より好ましくは30〜60%とするのが望ましい。前記高さhが縦溝3の深さGDの10%未満になると、縦溝3の溝容積の拡大効果が低下する傾向があり、逆に90%を超えると、縦溝3の溝縁付近の陸部剛性を低下させる傾向があるため好ましくない。 【0017】また図3、図4に示すように、前記中央の縦溝3aの両側の斜壁部8、及び外の縦溝3bの接地端e側の斜壁部8には、巾W、深さd及びピッチPが一定範囲に限定された微細溝9…がタイヤ周方向に隔設されている。本例の微細溝9は、タイヤ軸方向にほぼ平行にのびるものが示される。微細溝9は、斜壁部8の濡れ性を高めて水の付着性を向上しうることによって、縦溝3内での排水性をより良く改善する。とりわけ新品時の溝壁面などには離型剤や油脂類が多く付着してるため、水をはじきやすいが、本発明のように斜壁部8に微細溝9を設けることにより、濡れ性を高め、ウエット性能を向上しうる。さらに斜壁部8に微細溝9を設けることにより、斜壁部8と路面との間の水が溝内部へと押し出され、その押し出された水によって図10に示すように縦溝3の内部で渦が発生する。この渦は、溝内部を通過する水の排水効率を高める効果を有する。このように、本発明では、斜壁部8と微細溝9との組合せによる相乗作用によって、より一層ウエット性能を向上しうる。 【0018】なお外の縦溝3bでは、接地端e側の斜壁部8のみに微細溝9が設けられ、タイヤ赤道側の斜壁部8には微細溝9を設けていない。これは、タイヤ軸方向外側に設けられる縦溝については、このような構成とすることにより、一方の溝壁両側からの水の流入を促進させ、さらに好適に前記渦の発生が期待できるためである。そして、さらに好ましくは、前記の如く微細溝9が設けられていない斜壁部の前記傾き角度θiを、微細溝9が設けられている斜壁部8の傾き角度θoよりも小とすることが前記渦の発生をより期待できウエット性能の向上に役立つ。なお傾き角度の差|θo−θi|は例えば10〜30゜、より好ましくは20〜30゜程度が望ましい。このように、本発明の空気入りタイヤは、微細溝9と、縦溝3の斜壁部8の溝容積の拡大との相乗作用により、ウエット性能を効果的に高めることができる。また微細溝9は、乾燥路面を走行した際に縦溝内を通過にする空気に対しては抵抗として働く。このため、縦溝3内の空気流れを乱し、その結果、共鳴音が抑制される。このように本発明の空気入りタイヤは、ウエット性能を高めつつノイズ性能の悪化が防止できる。 【0019】上述のような作用を実現するために、図5に示すように、微細溝9の溝巾Wは0.3〜1.2mmに限定するが、より好ましくは0.6〜1.0mmとするのが望ましい。微細溝9の溝巾Wが0.3mm未満であるとその成形自体が困難になりタイヤの生産性を悪化させる。逆に溝巾Wが1.2mmを超えると、巾が広くなり過ぎて本発明の効果を達成することができない。また微細溝9の溝巾Wは、一定でも良いが、前記範囲内で違えることもできる。 【0020】また微細溝9の溝深さdは、0.3〜1.5mmに限定されるが、より好ましくは0.3〜0.6mmとするのが望ましい。微細溝9の溝深さdが0.3mm未満になると、溝巾の場合と同様に成形自体が困難になるためタイヤの生産性を悪化させる。逆に溝深さdが1.5mmを超えると、例えばこの微細溝9を金型により成形するに際して、金型の微細溝成形用の凸部の強度が低下し、繰り返し仕様により折損するなど金型耐久性を低下させやすい。また微細溝9の溝深さdは、溝巾Wの場合と同様、一定でも良いが前記範囲内で違えることもできる。 【0021】また微細溝のタイヤ周方向のピッチP(図5の如く、微細溝9の溝中心線間の距離)は、1.4〜4.0mmに限定されるが、より好ましくは2.0〜3.0mmとするのが望ましい。微細溝9のピッチPが1.4mm未満になると、タイヤ周方向で隣り合う微細溝9同士が互いに干渉し易くなり、逆に3.0mmよりも大になると、斜壁部8での排水性の向上効果が低下しやすい。なお微細溝9のピッチPは、溝巾W、溝深さdと同様に、一定でも良いが、前記範囲内で違えることもできる。 【0022】また本発明の微細溝9は、その溝巾W、深さd、ピッチPを上述のように限定しているため、縦溝3の溝縁付近の剛性を低下させることがない。従って、微細溝9を設けたことによって、乾燥路面における操縦安定性が悪化することはない。 【0023】また微細溝9の断面形状は、特に限定はされず、図5に示したような略半円状をなすものの他、角溝、三角溝(いずれも図示省略)など種々のものが採用できる。より好ましくは、微細溝9の溝容積を効率良く確保し得るとともに毛細管現象によって水の吸い上げ効果が期待できる前記略半円状が望ましい。 【0024】また本実施形態の微細溝9は、前記斜壁部8のタイヤ半径方向の内側縁8iからタイヤ半径方向外側にのびるとともに、縦溝3の溝縁3eの手前で途切れて終端するものが示される。すなわち、図3のものでは、微細溝9は、該斜壁部8のタイヤ半径方向の外側縁8oの手前で終端する。また図4のものでは、斜壁部8の外側に縦壁部10を設けているため、微細溝9はこの斜壁部8の内縁8i、外縁8o間をのびている。なお微細溝9は、例えば図3の態様において、前記斜壁部8の内側縁8iと縦溝3の溝縁3eとの間を継いでのびていても良い。しかし、その場合には、縦溝3の溝縁3eに微細溝9が現れるため、縦溝3の溝縁3eが波状を無し、エッジが消失したり、或いはトレッド面2の見映えを損ねる場合がある。 【0025】一方、図3、図4のように、微細溝9の外端を縦溝3の溝縁3eに至ることなくその手前で終端させることにより、溝縁3eのエッジ(角)Eを残すことができる。このように縦溝3の溝縁にタイヤ周方向にのびるエッジを残すことにより、該エッジEで接地圧が局部的に高くなる作用を利用して、路面の水膜を切断する水切り効果を発揮することができる。この意味では図4の態様はよりエッジが明瞭となり好適である。なお図3のように、微細溝9の外端と縦溝の溝縁3eとの間の距離f及び前記縦壁部10の高さFは、好ましくは0.5〜1.5mm、さらに好ましくは0.5〜1.0mmとするのが望ましい。 【0026】図6には本発明の他の実施形態を示している。この形態では、斜壁部8が円弧状の曲面により形成されたものを示す。このような形態においても、縦溝3の溝容積の拡大化を効果的に図ることができる。この場合、斜壁部の傾き角度は、円弧の中間点を通る接線で定める。 【0027】図7、図8にはさらに本発明の他の実施形態を示している。この形態では、両側の溝壁面6が、前記斜壁部8のタイヤ半径方向の外側縁8oと前記トレッド面2との間に、タイヤ半径方向線Nに対して±10゜の角度αでのびる小高さの縦壁部10を有している。このような縦壁部10は、縦溝3の溝縁3eをより明りょうな鋭のエッジとし、このエッジを利用した水切り効果をさらに高めることができ、ウエット性能をさらなる向上を図ることができる。 【0028】図9には、さらに本発明の他の実施形態を示している。この形態では、前記微細溝9は、斜壁部8に沿うタイヤ軸方向線Kに対して、角度βで傾斜したものが示されている。なお前記角度βが大きすぎると、ウエット性能の改善効果が低下するため、例えば60゜以下とすることが望ましい。なお図示していないが、微細溝9は、直線状以外にも円弧状、ジグザグ状など種々の形状を採用しうる。また図示していないが、横溝4又は5の溝壁面にも斜壁部を形成し微細溝9を設けることもできる。 【0029】 【実施例】タイヤサイズが195/65R15の乗用車用ラジアルタイヤを表1の仕様に基づき試作するとともに、ウエット性能、ノイズ性能をテストして評価を行った。テストの方法は次の通りである。 【0030】<ウエット性能>半径100mのアスファルト路面に、水深5mm、長さ20mの水たまりを設けたコース上を、速度を段階的に増加させながら供試タイヤを装着した車両(排気量2000cm3 、リム6J、内圧180kPa)を進入させ、横加速度(横G)を計測し、50〜80km/hの速度における前輪の平均横Gを算出した(ラテラル・ハイドロプレーニングテスト)。結果は、従来例を100とする指数で表示した。数値が大きい程良好である。 【0031】<ノイズ性能>■ 通過騒音テストJASO/C/606に規定する実車惰行試験に準拠して、直線状のテストコース(アスファルト路面)を通過速度60km/hで50mの距離を惰行走行させるとともに、コースの中間点において走行中心線から側方に7.5m、かつ路面から1.2mの位置に設置した定置マイクロフォンにより通過騒音の最大レベルdB(A)を測定した。結果は、従来例を100とする指数で表示した。数値が大きいほど通過騒音が小さく良好である。なお車両等の条件は上記と同一である。 【0032】■ パターンノイズ上記と同一の車両を使用し1名乗車にてスムース路面を速度80km/hにて走行させた。このとき、運転席窓側右耳許でのオーバーオールの騒音レベルdB(A)を測定するとともに、従来例を100とする指数で表示した。数値が大きいほどパターンノイズが小さく良好である。テストの結果を表1に示す。 【0033】 【表1】
【0034】テストの結果、実施例のものは、比較例と比べてウエット性能、ノイズ性能を向上していることが確認できた。 【0035】 【発明の効果】上述したように、請求項1記載の発明では、縦溝の両側の溝壁面に面取り状の斜壁部を設け、しかもこの斜壁部に、巾、深さ及び配設ピッチを限定した微細溝をタイヤ周方向に隔設したことによって、ウエット性能とノイズ性能とをバランス良く向上することができる。また微細溝は、巾、深さが小であるため、縦溝の溝縁付近の剛性を低下させることがなく、従って乾燥路面での操縦安定性能の悪化なども招くこともない。 【0036】また請求項2記載の発明のように、前記微細溝が斜壁部のタイヤ半径方向の内側縁からタイヤ半径方向外側にのびかつ該斜壁部のタイヤ半径方向の外側縁の手前で途切れて終端するときには、縦溝の溝縁に微細溝が現れないため、縦溝の見映えを向上しうる他、縦溝の溝縁のエッジを残すことができため、該エッジによる水切り効果などを発揮させることができる。 【0037】また請求項3記載の発明のように、前記溝壁面は、前記斜壁部のタイヤ半径方向の外縁と前記トレッド面との間に、タイヤ半径方向線に対して±10゜の角度でのびかつ前記微細溝を有しない小高さの縦壁部を有するときには、縦溝の溝縁をより鋭利とし水切り効果をより高めさらにウエット性能を改善しうる。 【0038】また請求項4記載の発明のように、前記縦溝の他方の溝壁面は、前記微細溝を有さずしかも前記一方の溝壁面の斜壁部よりも傾き角度が小さい斜壁部を具えることにより、溝内に渦をより効果的に生じさせて縦溝内の排水効率を向上することもできる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183233 【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号
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| 【出願日】 |
平成13年11月13日(2001.11.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082968 【弁理士】 【氏名又は名称】苗村 正 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−146024(P2003−146024A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月21日(2003.5.21) |
| 【出願番号】 |
特願2001−347840(P2001−347840) |
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