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【発明の名称】 キャスターストッパ
【発明者】 【氏名】齋藤 保
【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニー株式会社内

【要約】 【課題】保持対象物対象物を作業者が持ち上げる必要が無く、保持対象物を移動させるためのキャスターの車輪を容易かつ安全に載せて保持対象物の移動を制止することができるキャスターストッパを提供すること。

【解決手段】車輪を載せて保持するための車輪搭載部24と、車輪搭載部24の周囲に形成され車輪が車輪搭載部24から出るのを防止する突起部26と、突起部26に形成されて車輪を走行させながら車輪を車輪搭載部24に導入して載せるための切欠き部28と、を有するストッパー本体20と、突起部26の切欠き部28を開閉可能にストッパー本体20に組み付けられ、車輪搭載部24に車輪を載せて保持した状態で切欠き部28を閉鎖するための開閉操作部材30と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 保持対象物に取り付けられて前記保持対象物を移動させるためのキャスターの車輪を載せて前記保持対象物の移動を制止するためのキャスターストッパにおいて、前記車輪を載せて保持するための車輪搭載部と、前記車輪搭載部の周囲に形成され前記車輪が前記車輪搭載部から出るのを防止する突起部と、前記突起部に形成されて前記車輪を走行させながら前記車輪を前記車輪搭載部に導入して載せるための切欠き部と、を有するストッパー本体と、前記突起部の前記切欠き部を開閉可能に前記ストッパー本体に組み付けられ、前記車輪搭載部に前記車輪を載せて保持した状態で前記切欠き部を閉鎖するための開閉操作部材と、を備えることを特徴とするキャスターストッパ。
【請求項2】 前記突起部は、前記車輪搭載部の周囲に突出して周状に形成されており、前記ストッパー本体は、前記ストッパー本体を置く面と前記車輪搭載部を接続して前記車輪を前記ストッパー本体を置く面から前記車輪搭載部へ導くための導入スロープを前記切欠き部に対応する位置に有する請求項1に記載のキャスターストッパ。
【請求項3】 前記開閉操作部材は、前記ストッパー本体の前記突起部に対面して回転可能に組み付けられており、前記突起部の前記切欠き部を開放するための開放部を有している前記請求項1に記載のキャスターストッパ。
【請求項4】 前記開閉操作部材はほぼリング状であり、前記開閉操作部材は外周部にガイド溝を有し、前記ストッパー本体は、前記開閉操作部材のガイド溝にはめ込まれて前記開閉操作部材を回転可能にするガイド突起部を有している請求項3に記載のキャスターストッパ。
【請求項5】 前記開閉操作部材が前記ストッパー本体に対して回転する際に、前記開閉操作部材が前記切欠き部を開いた第1回転位置状態においてクリック感を発生する第1クリック感発生部と、前記開閉操作部材が前記切欠き部を閉鎖した第2回転位置状態においてクリック感を発生する第2クリック感発生部と、を有する請求項4に記載のキャスターストッパ。
【請求項6】 前記開閉操作部材は、前記開閉操作部材を保持して回転する際の滑り止め部を有する請求項3に記載のキャスターストッパ。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保持対象物に取り付けられてこの保持対象物を移動させるためのキャスターの車輪を載せて保持対象物の移動を制止するためのキャスターストッパに関するものである。
【0002】
【従来の技術】保持対象物として、例えばテレビジョン受像機を載せるためのいわゆるテレビスタンドを例に挙げる。このテレビスタンドの上にはテレビジョン受像機を載せるようになっている。このテレビスタンドは、移動させるために図10に示すようにキャスター1004を有している。図10に示すように、テレビスタンド1000の下部には、キャスター1004が取り付けられており、キャスター1004は車輪1006を有している。このキャスター1004は、移動車輪構造装置等とも呼んでおり、キャスター1004はテレビスタンド1000を最終目的場所に移動した後に、このテレビスタンド1000が容易に動かないようにするために、キャスター1004の車輪1006をキャスターストッパ1010の上に載せるようにしている。
【0003】図10と図11に示すキャスターストッパ1010は、いわゆる受け皿方式の構造体であり、凹座部1014とその周囲の周状突起1016を有している。キャスターストッパ1010は円形型をしており、周状突起1016の内側が凹座部1014になっている。図10に示すように、キャスターストッパ1010は床面1020の上に置かれた状態で、キャスター1004の車輪1006が凹座部1014の中に落ち込むようにして載るようになっている。車輪1006は、設置後の外力1030により転がり出そうとするが、車輪1006は周状突起1016に触れると、この周状突起1016を乗り上げるための分力1040が生じる。この分力1040に対してテレビスタンド1000の自重1050が大きい場合には、車輪1006は周状突起1016を乗り越えることができない。
【0004】また、キャスターストッパ1010自体は、キャスター1004を経由してかかるテレビスタンド1000の自重1050により、床面1020との接触面1060に対して摩擦抵抗力(接触抵抗力)1070が生じており、この摩擦抵抗力1070が外力1030と拮抗するために、動きが拘束される。これらの作用により、設置後は容易にテレビスタンド1000が動かないようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような従来のキャスターストッパ1010を用いると、図12に示すように次のような問題が生じる。すなわち、テレビスタンド1000を設置する際に、テレビスタンド1000自体を作業者が持ち上げて、キャスター1004の車輪1006を凹座部1014へ落しこむ作業が必要である。またこの作業の際にキャスターストッパ1010自体が動いて逃げてしまわないようにキャスターストッパ1010を作業者が強く押さえて固定しておくなどの注意が必要であり、作業が面倒でありしかも必ずしも安全に作業することができないという問題がある。しかもキャスター1004はテレビスタンド1000のたとえば四隅にそれぞれ設けられているので、その作業が煩雑である。そこで本発明は上記課題を解消し、保持対象物を作業者が持ち上げる必要が無く、保持対象物を移動させるためのキャスターの車輪を容易かつ安全に載せて保持対象物の移動を制止することができるキャスターストッパを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、保持対象物に取り付けられて前記保持対象物を移動させるためのキャスターの車輪を載せて前記保持対象物の移動を制止するためのキャスターストッパにおいて、前記車輪を載せて保持するための車輪搭載部と、前記車輪搭載部の周囲に形成され前記車輪が前記車輪搭載部から出るのを防止する突起部と、前記突起部に形成されて前記車輪を走行させながら前記車輪を前記車輪搭載部に導入して載せるための切欠き部と、を有するストッパー本体と、前記突起部の前記切欠き部を開閉可能に前記ストッパー本体に組み付けられ、前記車輪搭載部に前記車輪を載せて保持した状態で前記切欠き部を閉鎖するための開閉操作部材と、を備える。
【0007】請求項1では、ストッパー本体は、車輪搭載部と、突起部と、切欠き部を有している。車輪搭載部は車輪を載せて保持するための部分である。突起部は、車輪搭載部の周囲に形成され、車輪が車輪搭載部から出るのを防止する。切欠き部は、突起部に形成されて車輪を走行させながら車輪を車輪搭載部に導入して載せるための部分である。開閉操作部材は、突起部の切欠き部を開閉可能にストッパー本体に組み付けられており、この開閉操作部材は、車輪搭載部に車輪を載せて保持した状態で切欠き部を閉鎖できるものである。
【0008】これにより、キャスターの車輪は切欠き部を通じて車輪搭載部に導入して載せることにより、簡単に車輪を車輪搭載部に載せて保持することができる。そして車輪搭載部に載せた車輪は、突起部により車輪搭載部から出るのを防止する。車輪搭載部に車輪を載せて保持した後に、開閉操作部材を操作することによりストッパー本体の切欠き部を閉鎖することができるので、車輪搭載部から切欠き部を通じて車輪が外部に出てしまう恐れが全く無い。このようにして、本発明のキャスターストッパを用いると、保持対象物を作業者が持ち上げる必要が無く保持対象物を移動させるだけで、キャスターの車輪を車輪搭載部に簡単に載せることができ、これによって保持対象物の移動を確実にかつ安全に制止することができる。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載のキャスターストッパにおいて、前記突起部は、前記車輪搭載部の周囲に突出して周状に形成されており、前記ストッパー本体は、前記ストッパー本体を置く面と前記車輪搭載部を接続して前記車輪を前記ストッパー本体を置く面から前記車輪搭載部へ導くための導入スロープを前記切欠き部に対応する位置に有する。
【0010】請求項2では、突起部は車輪搭載部の周囲に突出して周状に形成されている。ストッパー本体の導入スロープは、ストッパー本体を置く面と車輪搭載部を接続して車輪をストッパー本体を置く面から車輪搭載部へ導くためのものである。この導入スロープは切欠き部に対応する位置に形成されている。このようにすることで、車輪はこの導入スロープを通じて切欠き部を通過して車輪搭載部に簡単かつ確実に、安全に車輪を載せることができるのである。
【0011】請求項3の発明は、請求項1に記載のキャスターストッパにおいて、前記開閉操作部材は、前記ストッパー本体の前記突起部に対面して回転可能に組み付けられており、前記突起部の前記切欠き部を開放するための開放部を有している。
【0012】請求項3では、開閉操作部材がストッパー本体の突起部に対面して回転可能に組み付けられている。この開閉操作部材は、突起部の切欠き部を開放するための開放部を有している。この開放部をストッパー本体の切欠き部に合わせるだけで、簡単に切欠き部を開放することができる。
【0013】請求項4の発明は、請求項3に記載のキャスターストッパにおいて、前記開閉操作部材はほぼリング状であり、前記開閉操作部材は外周部にガイド溝を有し、前記ストッパー本体は、前記開閉操作部材のガイド溝にはめ込まれて前記開閉操作部材を回転可能にするガイド突起部を有している。
【0014】請求項4では、開閉操作部材はほぼリング状であり、開閉操作部材は外周部にガイド溝を有している。このストッパー本体は、ガイド突起部を有している。このガイド突起部は、開閉操作部材のガイド溝にはめ込まれて、開閉操作部材を回転可能にするのである。これによって、開閉操作部材はガイド溝およびガイド突起部を用いて、確実に回転操作することができ、ストッパー本体から外れてしまうことが無い。
【0015】請求項5の発明は、請求項4に記載のキャスターストッパにおいて、前記開閉操作部材が前記ストッパー本体に対して回転する際に、前記開閉操作部材が前記切欠き部を開いた第1回転位置状態においてクリック感を発生する第1クリック感発生部と、前記開閉操作部材が前記切欠き部を閉鎖した第2回転位置状態においてクリック感を発生する第2クリック感発生部と、を有する。
【0016】請求項5では、開閉操作部材がストッパー本体に対して回転する際に、開閉操作部材が切欠き部を開いた第1回転位置状態において第1クリック感発生部がクリック感を発生する。また開閉操作部材が切欠き部を閉鎖した第2回転位置状態においては第2クリック感発生部がクリック感を発生する。これにより、作業者は回転操作部材の回転操作の際に、第1回転位置状態および第2回転位置状態の位置関係を感触で簡単に認識することができる。
【0017】請求項6の発明は、請求項3に記載のキャスターストッパにおいて、前記開閉操作部材は、前記開閉操作部材を保持して回転する際の滑り止め部を有する。
【0018】請求項6では、開閉操作部材は、開閉操作部材を保持して回転する際に用いる滑り止め部を有している。この滑り止め部を有していることから作業者は回転操作部材を確実に回転操作することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0020】図1は、本発明のキャスターストッパを用いることができる保持対象物の一例を示している。この保持対象物(構造物とも呼ぶ)は、たとえばテレビスタンド1である。このテレビスタンド1は、たとえばテレビジョン受像機2を載せて床面Fの上を移動させるような機能を有している。従って、このテレビスタンド1のたとえば四隅にはキャスター5が取り付けられている。各キャスター5は、床面Fの上に置かれたキャスターストッパ10の上に載せてあり、このキャスターストッパ10はキャスター5が床面Fに対して移動しないように保持している。
【0021】図2は、本発明のキャスターストッパの好ましい実施の形態を示す分解斜視図である。図2に示すキャスターストッパ10は、いわゆる受け皿形式のキャスターストッパである。図3は、図2のキャスターストッパ10の組み立て後の断面構造例を示している。図2と図3に示すように、キャスターストッパ10は、ストッパー本体20と開閉操作部材30の合計2部材から構成されている。ストッパー本体20は、受け皿本体とも呼んでおり、開閉操作部材30はガイドリングとも呼ぶ。ストッパー本体20と開閉操作部材30は、たとえばプラスチック、金属あるいは木材等により作ることができる。ストッパー本体20は床面Fの上に直接置かれる部材であり、ストッパー本体20は、概略的には車輪搭載部24、突起部としての周状突起26および切欠き部28を有している。
【0022】ストッパー本体20の車輪搭載部24は、ほぼ円形状の部分であり、図4と図5に示すようにキャスター5の車輪6を直接載せて保持するための部分である。車輪搭載部24はほぼ平坦な面であり、車輪搭載部24の周囲には、切欠き部28をのぞいて周状突起26が突出して形成されている。周状突起26の一部分は切欠けられており、その切欠けられた部分が切欠き部28である。切欠き部28の導入幅Wは、図4に示すキャスター5の車輪6の軸方向の合計の幅W1よりはやや広く設定されている。これによりキャスター5の車輪6は、床面から導入スロープ50と切欠き部28を通じて簡単に車輪搭載部24側に導いたりあるいは車輪搭載部24から床面へ取り出すことができる。
【0023】図2と図3のストッパー本体20は、周状突起26の外側には更に円周状の溝40が形成されている。この円周状の溝40は、開閉操作部材30をはめ込むための溝である。円周状の溝40を形成する側壁部42は、ストッパー本体20のベース44に対してやはり突出して形成されている。これにより側壁部42と周状突起26の間に円周状の溝40が形成されている。側壁部42の数カ所には、ガイド突起部48が周状突起26に向けて半径方向に沿って突出して形成されている。
【0024】図2のベース44の一部分には、導入スロープ50が形成されている。この導入スロープ50は、図3に示すように床面Fから車輪搭載部24に向けて図4と図5に示すように車輪を導入して載せたり、逆に車輪6を車輪搭載部24から床面Fに降ろしたりするためのスロープである。このような導入スロープ50を設けることにより、キャスタ−5の車輪6の搭載および下げ降ろし作業が容易に行える。導入スロープ50の幅W2は、切欠き部28の導入幅Wよりも大きく設定されている。図3に示すように導入スロープ50の形成角度θは、たとえば30度前後の角度であるが、特に限定されない。導入スロープ50は、床面Fから始まってガイド突起部48の上面48Aまで達している。図2と図3に示す周状突起26は、図5に示すように車輪搭載部24に載せて保持された車輪6が、車輪搭載部24から外へ出てしまうのを防止するための部分である。
【0025】次に、図2と図3に示す開閉操作部材30について説明する。開閉操作部材30は、上述したようにガイドリング等とも呼ばれており、開閉操作部材30は、ほぼC字型の本体60を有している。この本体60は、作業者が指で把持するための把持部64とガイド溝66を有している。このガイド溝66は、本体60の下側でかつ側面に対して本体60の周方向に形成されている。ガイド溝66には、ストッパー本体20の複数のガイド突起部48がはめ込まれるようになっている。このガイド溝66に複数のガイド突起部48がはめ込まれることにより、図3に示す中心軸CLを中心として、開閉操作部材30がストッパー本体20に対して回転可能であり、かつ中心軸CL方向には抜けないように組みつけられる。
【0026】図2の本体60は、開放部68を有している。この開放部68は、ストッパー本体20の切欠き部28に対応した大きさを有している。開閉操作部材30をストッパー本体20に対して図3に示す中心軸CLを中心として回転操作することにより、本体60の開放部68と切欠き部28が一致すれば、図4に示すように車輪6を車輪搭載部24に搭載したりあるいは車輪搭載部24から取り出したりすることができる。また開閉操作部材30を回転操作して本体60を用いて切欠き部28を閉鎖することにより、車輪6は図5に示すようにもはや切欠き部28から外に出ないようにすることができる。
【0027】次に、上述したキャスターストッパ10を用いてキャスター5の車輪6を載せて、図1に示すテレビスタンド1が移動するのを制止するための作業について説明する。まず図1に示すようにたとえば4つのキャスタ−5に対応する位置に対して4つのキャスターストッパ10を床面Fの上に配置する。次に、配置した4つのキャスターストッパ10に対して、テレビスタンド1を床面Fに沿って移動することで、図4に示すように各キャスター5の車輪6がキャスターストッパ10のストッパー本体20の車輪搭載部24の上に導入される。
【0028】詳細には、図4に示すようにキャスター5の車輪6がストッパー本体20の導入スロープ50に沿ってE方向に案内される。この時には、開閉操作部材30の開放部68とストッパー本体20の切欠き部28の位置が一致しており、切欠き部28は開放状態にある。従って、車輪6はこの導入スロープ50を登り切欠き部28を通じて車輪搭載部24の上に載せて保持されることになる。この状態では、車輪6は周状突起26に囲まれた状態になっている。
【0029】次に、図5に示すように作業者が開閉操作部材30の本体60を例えばR方向にある程度の角度回転させる。本体60の開放部68が回転移動するので、本体60がストッパー本体20の切欠き部28を閉鎖する。これによって、車輪6はストッパー本体20の周状突起26と開閉操作部材30の本体60により完全に囲まれた状態になる。開閉操作部材30の本体60とストッパー本体20の周状突起26の高さは、少なくとも車輪6が簡単には乗り越えられない高さを有している。このことから、車輪6が車輪搭載部24に載せて保持された状態では、車輪6がキャスターストッパ10の外に転出するのを確実に防止することができるのである。このようにして、図1に示す保持対象物としてのテレビスタンド1の複数のキャスター5は、対応する複数のキャスターストッパ10により、確実に載せて保持されるのである。
【0030】次に、図6と図7は、本発明のキャスターストッパ10の別の実施の形態を示している。図6と図7に示すキャスターストッパ10は、ストッパー本体20と開閉操作部材30を有していることは、図2と図3に示すキャスターストッパ10と同様の構造を有しており、その作用もほぼ同じである。
【0031】図6と図7に示すキャスターストッパ10が図2と図3に示すキャスターストッパ10と異なる構造は次の点である。すなわち図7に示すようにストッパー本体20の周状突起26が、第1クリック感発生部70と第2クリック感発生部80を有していることである。第1クリック感発生部70は、具体的には周状突起26の外面側に凹部71を有している。同様にして第2クリック感発生部80も、周状突起26の外面側に凹部81を有している。これらの凹部71,81には回転角度に応じて、開閉操作部材30の内側に形成された突起91がはめ込まれるようになっている。
【0032】例えば図4のようにキャスター5の車輪6をキャスターストッパ10側に導入して載せる場合には、ストッパー本体20の切欠き部28が開閉操作部材30の開放部68と一致した位置にある。この場合には、第1クリック感発生部70の凹部71が、突起91にはまり込む。この凹部71に対して突起91がはまり込む際には、作業者はクリック感を感触で認識することができる。また、図5に示すように開閉操作部材30の本体60をR方向に所定角度回転させた場合には、図7に示す突起91に対して第2クリック感発生部80の凹部81がはまり込む。これによって、第2クリック感を発生して、作業者は作業時のクリック感を感触で認識することができる。
【0033】このように、図4に示すような第1回転位置状態においては、第1クリック感発生部70が、第1クリック感を作業者に対して感じさせることができ、図5に示す第2回転位置状態においては、第2クリック感発生部80が作業者に対して第2クリック感を感じさせることができるのである。このようにすることで、第1回転状態と第2回転状態を作業者は確実に感触で認識することができる。
【0034】次に、図8と図9を参照にして、本発明のさらに別の実施の形態について説明する。図8と図9に示すキャスターストッパ10の基本的な構造は、図2と図3あるいは図6と図7と同様の構造である。しかし図8の実施の形態においては、回転操作部材30の本体60の所定の位置に、複数の突起100が突出して形成されている。これらの突起100は、作業者が指で把持部64を把持してR方向に回転操作させようとする場合に、滑り止めの役割を果たす。従ってこの突起100は滑り止め部である。同様にして図9のキャスターストッパ10の実施の形態では、本体60の把持部64に対して、そのほぼ全長にわたってローレット加工部120が形成されている。このローレット加工部120は、作業者が把持部64を把持してR方向に回転操作させる場合の滑り止め部に相当する。
【0035】上述したキャスターストッパ10の好ましい実施の形態を使用することにより、構造物あるいは保持対象物であるテレビスタンドを、作業者が持ち上げることなく、テレビスタンド1のキャスター5の車輪6をキャスターストッパ10の車輪搭載部24に載せて保持することができる。そしてこの保持した車輪6は車輪搭載部24から転がり出ないようにするために、開閉操作部材30を作業者が単に回転させればよい。このことから、開閉操作部材30を単に回転させれば済むので、車輪6を車輪搭載部24に載せてそして開閉操作部材30を回転操作させる際に指を挟んだり等することがなく安全でかつ簡単に作業が行なえる。本発明のキャスターストッパ10は、ストッパー本体20と開閉操作部材30の2つの部材で構成された単純な形状であるので、従来の場合と同等の低コストで実現することができる。
【0036】ところで本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。上述した実施の形態では、ストッパー本体20に対してスロープを形成しているが、図2に示すストッパー本体20のベース44の高さ寸法の大きさ等によっては、この導入スロープ50は必ずしも設けなくても良い。また開閉操作部材30とストッパー本体20は、ガイド溝66およびガイド突起部48を用いて、円周状の溝40に対し開閉操作部材30を回転可能に組み立てている。この場合に開閉操作部材30の本体60は、周状突起26の外側に位置するようにして回転でき、開閉操作部材30と周状突起26は、図3に示す回転軸CLを中心としてほぼ同心円状に配置されている。
【0037】しかしこれに限らず開閉操作部材30は、周状突起26に対して直接はめ込んで外れないようにして回転操作できるようにしても勿論構わない。また開閉操作部材30は、ほぼC字型を有しているが、開閉操作部材30がストッパー本体20の切欠き部28を開いたり閉じたりすることができる構造であれば、特に回転させる構造ではなく、直線方向にスライドさせて切欠き部28を開閉できるようにしても勿論構わない。
【0038】また図2の開閉操作部材30にはガイド溝66を設けて、ストッパー本体20にはガイド突起部46を設けているが、逆に開閉操作部材30に対してガイド突起部を突出して設けて、ストッパー本体20に対してガイド溝を形成してこれらをはめ込むようにしても勿論構わない。本発明のキャスターストッパが用いられる保持対象物として、例えば図1ではテレビスタンドを例に挙げているが、これに限らず他の種類の物品あるいは構造物であっても勿論構わない。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、保持対象物対象物を作業者が持ち上げる必要が無く、保持対象物を移動させるためのキャスターの車輪を容易かつ安全に載せて保持対象物の移動を制止することができるキャスターストッパを提供する。
【出願人】 【識別番号】000002185
【氏名又は名称】ソニー株式会社
【住所又は居所】東京都品川区北品川6丁目7番35号
【出願日】 平成14年5月9日(2002.5.9)
【代理人】 【識別番号】100122884
【弁理士】
【氏名又は名称】角田 芳末 (外1名)
【公開番号】 特開2003−326910(P2003−326910A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−134225(P2002−134225)