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【発明の名称】 リムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイール、及びタイヤ・リム組立体、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法、及びタイヤ・リム組立体の製造方法
【発明者】 【氏名】森永 啓詩
【住所又は居所】東京都小平市小川東町3−1−1 株式会社ブリヂストン技術センター内

【氏名】横田 英俊
【住所又は居所】東京都小平市小川東町3−1−1 株式会社ブリヂストン技術センター内

【要約】 【課題】自動車の静粛性を向上させることのできるタイヤ・リム組立体を提供すること。

【解決手段】リム16の外周面に複数の蓋部材40を周方向に配置すると共に、蓋部材40の内側に隔壁を設けて、リム16と蓋部材40との間に複数の副気室32を周方向に形成する。タイヤ主気室18は、蓋部材40に形成した連通孔42で連結する。副気室32と連通孔42とでヘルムホルツ共鳴吸音器が構成されており、特定の周波数のノイズ(音)を吸収することができる。また、副気室32は、タイヤ周方向に連続した環形状ではないので、空洞共鳴音の発生が抑えられ、減音効果が高い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 リムの径方向外側に配置して前記リムと共にヘルムホルツ共鳴吸音器を形成するリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材であって、リム周方向に複数連結することによってタイヤ主気室とは独立した円環状の副気室を前記リムの外周面との間に形成する蓋部材と、前記蓋部材に設けられ、前記円環状の副気室をリム周方向に分割する隔壁と、前記蓋部材に設けられ、タイヤ主気室と前記副気室と連通させる孔状の連通部と、を有することを特徴とするリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項2】 前記蓋部材のリム周方向両端縁は、リム径方向に対して同一方向に傾斜した傾斜面とされており、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、一方の前記蓋部材の傾斜面と他方の前記蓋部材の傾斜面とが密着する、ことを特徴とする請求項1に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項3】 前記蓋部材のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部を備え、前記蓋部材のリム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部を備え、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の前記第1の段部と、他方の前記蓋部材の第2の段部とは、少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項4】 前記蓋部材は、金属板で形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項5】 前記連通部は前記蓋部材に複数個設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項6】 前記連通部は、前記蓋部材に形成した貫通孔に、前記蓋部材の厚み寸法よりも長い寸法の管状部材を取り付けて形成されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項7】 前記連通部は、前記蓋部材の一部分を管形状に変形させて形成されており、前記蓋部材の厚み寸法よりも長く設定されている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項8】 前記蓋部材には、リムに取り付けたときの底部位置がリムホイールのビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部が設けられている、ことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項9】 請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材をリムに取り付けたことを特徴とするヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイール。
【請求項10】 請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材とタイヤをリムに取り付けたことを特徴とするタイヤ・リム組立体。
【請求項11】 請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リムホイールのリム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する、ことを特徴とするヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法。
【請求項12】 請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールを形成する第1の工程と、前記ヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールにタイヤを装着して気体を充填する第2の工程と、を有することを特徴とするタイヤ・リム組立体の製造方法。
【請求項13】 タイヤ軸方向に沿って延びる隔壁を外周面に間隔を開けて複数形成したリムの径方向外側に配置して前記リムと共にヘルムホルツ共鳴吸音器を形成するリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材であって、前記リムの径方向外側に、リム周方向に複数連結することによってタイヤ主気室とは独立した複数の副気室を前記リムの外周面及び前記隔壁と共に形成する蓋部材と、前記蓋部材に設けられ、タイヤ主気室と前記副気室と連通させる孔状の連通部と、を有することを特徴とするリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項14】 前記蓋部材のリム周方向両端縁は、リム径方向に対して同一方向に傾斜した傾斜面とされており、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、一方の前記蓋部材の傾斜面と他方の前記蓋部材の傾斜面とが密着する、ことを特徴とする請求項13記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項15】 前記蓋部材のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部を備え、前記蓋部材のリム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部を備え、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の前記第1の段部と、他方の前記蓋部材の第2の段部とは、少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着する、ことを特徴とする請求項13または請求項14に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項16】 前記蓋部材は、金属板で形成されている、ことを特徴とする請求項13乃至請求項15の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項17】 前記連通部は前記蓋部材に複数個設けられている、ことを特徴とする請求項13乃至請求項16の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項18】 前記連通部は、前記蓋部材に形成した貫通孔に、前記蓋部材の厚み寸法よりも長い寸法の管状部材を取り付けて形成されている、ことを特徴とする請求項13乃至請求項17の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項19】 前記連通部は、前記蓋部材の一部分を管形状に変形させて形成されており、前記蓋部材の厚み寸法よりも長く設定されている、ことを特徴とする請求項13乃至請求項17の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項20】 前記蓋部材には、リムに取り付けたときの底部位置がリムホイールのビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部が設けられている、ことを特徴とする請求項13乃至請求項19の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【請求項21】 請求項13乃至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材をリムに取り付けたことを特徴とするヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイール。
【請求項22】 請求項13乃至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材とタイヤをリムに取り付けたことを特徴とするタイヤ・リム組立体。
【請求項23】 請求項13乃至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リムホイールのリム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する、ことを特徴とするヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法。
【請求項24】 請求項13至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールを形成する第1の工程と、前記ヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールにタイヤを装着して気体を充填する第2の工程と、を有することを特徴とするタイヤ・リム組立体の製造方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイール、及びタイヤ・リム組立体、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法、及びタイヤ・リム組立体の製造方法に係り、特に、車両に伝達される振動の抑制、車内騒音の低減等を図ることのできるリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイール、及びタイヤ・リム組立体、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法、及びタイヤ・リム組立体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の操縦安定性と乗り心地性、静粛性を高次元に両立する高機能化が、特に高級車領域で進められている。
【0003】上記課題に対し、いわゆる足回りと呼ばれるタイヤ、リムホイール、サスペンションといった範疇では、サスペンションのアクティブ制御技術、防振ゴムやタイヤの構造の改良技術などが開発されてきている。
【0004】リムホイールに関しては、車内騒音に対して、その大きな要因であるタイヤ空洞共鳴音を抑えるべく、副気室をリムホイール内に設け、この副気室と連通孔の寸法を調整する事によりヘルムホルツ共鳴吸音器として作用させる技術が実開平1―39103号、実開平1−90601号、特開平1−115701号、特開平1−115702号、EP0936083等に開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ヘルムホルツ共鳴吸音器は音響室などで実績のある手法であり、定在音の抑制に対して有効な手法である。
【0006】しかしながら、これらのホイール適用に関する上記公知文献は以下に述べる様に、製造上いくつかの問題点を有しており、未だ実用化されていないのが現状である。
【0007】即ち、これらのホイールは、何れもホイール内にヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する副気室を構成しており、ホイールが特殊構造となってしまい、容易に製造できない問題がある。
【0008】また、実開平1−90601号、特開平1−115701号、EP0936083の一形態は、ディスクあるいはスポーク内に副気室を、また、EP0936083の一形態はディスクあるいはスポークに隣接して副気室を形成しているが、実際上はブレーキスペースを確保する必要が有るために、この部分に大きな気室を形成することは困難である。
【0009】とりわけ、前輪部はディスクブレーキが採用されている車が主流であり、ブレーキキャリパがリムホイールスポークの車軸方向内側にかなり接近している。
【0010】また、リム強度面から、スポークの板厚を薄くするにも限界がある。
【0011】ヘルムホルツ共鳴吸音器は副気室の体積、連通部の長さ、断面積といった要素の関係式により決定される共鳴周波数を、ある範囲に的確に設定する必要がある。
【0012】これらに誤差があると、共鳴周波数がずれ、減音効果が充分得られなくなってしまう。
【0013】リムホイール内に補助気室を形成する手法として、例えば、EP0936083に例示されているように、中子を用いた鋳造法、あるいはうめ込み中空体を用いた鋳造法が挙げられるが、副気室の寸法や位置の精度を確保することが難しく、例えば、連通部長さのバラツキに起因した減音効果の低減が懸念される。
【0014】さらに、製造コストの増大や、歩留まりの悪化、回転バランスの悪化もデメリットとなる。
【0015】本発明は上記事実を考慮し、効率的にタイヤ空洞共鳴音を低減せしめ、自動車の大きな要求性能である静粛性を向上させる、リムホイールを特殊構造とせずにヘルムホルツ共鳴吸音器を構成することのできる、リムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイール、及びタイヤ・リム組立体、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法、及びタイヤ・リム組立体の製造方法を提供することが目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明は、リムの径方向外側に配置して前記リムと共にヘルムホルツ共鳴吸音器を形成するリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材であって、リム周方向に複数連結することによってタイヤ主気室とは独立した円環状の副気室を前記リムの外周面との間に形成する蓋部材と、前記蓋部材に設けられ、前記円環状の副気室をリム周方向に分割する隔壁と、前記蓋部材に設けられ、タイヤ主気室と前記副気室と連通させる孔状の連通部と、を有することを特徴としている。
【0017】次に、請求項1に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0018】複数の蓋部材をリムの外周面上でリム周方向に複数連結することにより、タイヤ主気室とは独立した円環状の副気室がリムの外周面との間に形成される。
【0019】また、円環状の副気室は、蓋部材に設けられた隔壁により、リム周方向に複数に分割する。
【0020】分割された副気室とタイヤ主気室とは、孔状の連通部で連結される。
【0021】この副気室と連通部がヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する。
【0022】このヘルムホルツ共鳴吸音器の共鳴周波数は、下式より得られる。
【0023】
【数1】

0:共鳴周波数(Hz)
V:副気室体積(cm3
S:連通部総断面積(cm2
L:連通部長さ(cm)
N:連通部個数/気室R:ホイール径(inch)
本発明によれば、例えば、タイヤの空洞共鳴音と同じ周波数となるように共鳴周波数を設定することにより、タイヤの空洞共鳴音のレベルを下げることができる。
【0024】蓋部材の厚みは、材質に依存するが、タイヤリム組みに塑性変形せず、かつ走行中の遠心力により大きく変形しない程度の剛性を確保する範囲で出来るだけ薄くする事が重量増加を抑制するので好ましい。
【0025】なお、副気室が周方向に連続(即ち、環状)であると、副気室がヘルムホルツ共鳴吸音器として機能せず、更にその周長に応じた周波数の空洞共鳴が発生してしまうので、空洞共鳴音がむしろ大きくなってしまい、効果が全く得られなくなってしまう。
【0026】副気室の周方向の分割数(隔壁数)に関しては、3つ以上に分割することが好ましい。
【0027】副気室の分割数が少ないと、共鳴吸音遅れが生じ、結果として、車軸への振動伝達が大きくなってしまう。
【0028】好ましくは、副気室数は4個以上が良く、5個以上が更に好ましい。
【0029】回転バランスを悪化させないように、各蓋部材の寸法を全て同一寸法に設定すると共に、各隔壁の寸法を全て同一寸法に設定することが好ましい。
【0030】副気室の体積、連通部の断面積と長さといった寸法は、上記の式に従い、厳密に設定することが必要である。
【0031】上記の式の左項は、ヘルムホルツ共鳴周波数を表している。
【0032】いくつかの工学書に、基本式は載っているが、開口端補正項がそれぞれ異なっている。
【0033】本発明の構成に適合する計算式を実験的に求めたものが上記式である。
【0034】また、タイヤ主気室内の空洞共鳴周波数は、タイヤとリムの周長によって決り、径の小さいタイヤでは、この周波数は高くなり、径の大きなタイヤでは低くなる。
【0035】上記式の右項は、タイヤサイズ、リム径に応じた最適な設定周波数範囲を求めたものである。
【0036】上記式に準じて、各寸法を設定することにより、効果的な空洞共鳴音低減を達成することができる。
【0037】即ち、最初にリム径を決め、その後、副気室体積V(cm3)、連通部総断面積S(cm2)、連通部長さL(cm)、連通部個数Nを決定することにより、効果的にタイヤ空洞共鳴音を低減可能となる。
【0038】また、リムホイールとタイヤの中に蓋部材を配置し、副気室を形成する構成となっているので、エア漏れの懸念が無い。
【0039】また、リムホイールとは別に製造した蓋部材を結合するだけであるので、製造工数やコスト、重量の増加が少なく、また、回転バランスも従来レベルを確保することができる。
【0040】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材のリム周方向両端縁は、リム径方向に対して同一方向に傾斜した傾斜面とされており、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、一方の前記蓋部材の傾斜面と他方の前記蓋部材の傾斜面とが密着する、ことを特徴としている。
【0041】次に、請求項2に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0042】蓋部材をリム周方向に連結すると、一方の蓋部材の傾斜面と、これに隣接する他方の蓋部材の傾斜面とが密着し、蓋部材間がシールされる。
【0043】リム径方向外側を向いている傾斜面に対しては、リム径方向内側を向いている傾斜面が覆うように蓋部材が対向するので、蓋部材をネジ等でリムに取りつける場合には、密着性が向上する。
【0044】さらに、蓋部材のリム周方向両端縁が傾斜面とされているので、蓋部材の周方向寸法に多少の誤差があった場合でも、蓋部材間のシール性は保たれる。
【0045】請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部を備え、前記蓋部材のリム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部を備え、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の前記第1の段部と、他方の前記蓋部材の第2の段部とは、少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着する、ことを特徴としている。
【0046】次に、請求項3に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0047】蓋部材をリム周方向に連結すると、一方の蓋部材の第1の段部と、これに隣接する他方の蓋部材の第2の段部との少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着して、蓋部材間がシールされる。
【0048】リム径方向外側を向いている第1の段部に対しては、リム径方向内側を向いている第2の段部が覆うように蓋部材が対向するので、蓋部材をネジ等でリムに取りつける場合には、密着性が向上する。
【0049】さらに、第1の段部と第2の段部との少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着するので、蓋部材の周方向寸法に多少の誤差があった場合でも、蓋部材間のシール性は確保される。
【0050】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材は、金属板で形成されている、ことを特徴としている。
【0051】次に、請求項4に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0052】蓋部材は、リム外周面に沿って配置するため、全体形状が略円弧形状となる。
【0053】蓋部材を金属板で形成することにより、蓋部材をプレス形成することが可能となり、容易に円弧形状が得られる。
【0054】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記連通部は前記蓋部材に複数個設けられている、ことを特徴としている。
【0055】次に、請求項5に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0056】連通部の数は、1個でも良いが、複数とする方が同じ共鳴周波数に設定した際に、連通部断面積が小さくなって空気流抵抗が増し、その結果、振動減衰性が向上する。
【0057】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記連通部は、前記蓋部材に形成した貫通孔に、前記蓋部材の厚み寸法よりも長い寸法の管状部材を取り付けて形成されている、ことを特徴としている。
【0058】次に、請求項6に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0059】共鳴周波数によっては、孔の長さを蓋部材の厚み寸法よりも長く設定する場合がある。
【0060】このような場合には、蓋部材の厚み寸法よりも長い管状部材を蓋部材に取り付ける。
【0061】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記連通部は、前記蓋部材の一部分を管形状に変形させて形成されており、前記蓋部材の厚み寸法よりも長く設定されている、ことを特徴としている。
【0062】次に、請求項7に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0063】共鳴周波数によっては、孔の長さを蓋部材の厚み寸法よりも長く設定する場合がある。
【0064】このような場合には、バーリング加工等により蓋部材の一部分を管形状に変形させ、蓋部材の厚み寸法よりも長い管状部材を蓋部材に取り付ける。
【0065】これにより、蓋部材の厚み寸法よりも長い孔を一体的に形成することができる。
【0066】本発明では、請求項6に記載したような管状部材を用いないので、部品点数が増加しない。
【0067】請求項8に記載の発明は、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材には、リムに取り付けたときの底部位置がリムホイールのビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部が設けられている、ことを特徴としている。
【0068】次に、請求項8に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0069】蓋部材に、リムに取り付けたときの底部位置がビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部が設けられているため、タイヤビード部をウエル部に落とし込むことができ、従来通りの方法でタイヤをリムに組み付けることができる。
【0070】請求項9に記載のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールは、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材をリムに取り付けたことを特徴としている。
【0071】次に、請求項9に記載のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの作用を説明する。
【0072】請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材をリムに取り付けることによりヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールが得られる。ヘルムホルツ共鳴吸音器によって所望の周波数のノイズ(音)を吸収することができるようになる。
【0073】請求項10に記載のタイヤ・リム組立体は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材とタイヤをリムに取り付けたことを特徴としている。
【0074】次に、請求項10に記載のタイヤ・リム組立体の作用を説明する。
【0075】請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材とタイヤをリムに取り付けることにより、ヘルムホルツ共鳴吸音器付きのタイヤ・リム組立体が得られる。ヘルムホルツ共鳴吸音器によって所望の周波数のノイズ(音)を吸収することができるようになる。
【0076】請求項11に記載のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リムホイールのリム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する、ことを特徴としている。
【0077】請求項11に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リムホイールのリム外周に取り付けることにより、リムホイールにヘルムホルツ共鳴吸音器を一体的に構成することができる。
【0078】請求項12に記載のタイヤ・リム組立体の製造方法は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールを形成する第1の工程と、前記ヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールにタイヤを装着して気体を充填する第2の工程と、を有することを特徴としている。
【0079】請求項12に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リムホイールのリム外周に取り付けることにより、リムホイールにヘルムホルツ共鳴吸音器を一体的に構成することができる。
【0080】このリムホイールにタイヤを装着して空気等の気体を充填することにより、所望の周波数の音を吸音可能なタイヤ・リム組立体が得られる。
【0081】請求項13に記載の発明は、タイヤ軸方向に沿って延びる隔壁を外周面に間隔を開けて複数形成したリムの径方向外側に配置して前記リムと共にヘルムホルツ共鳴吸音器を形成するリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材であって、前記リムの径方向外側に、リム周方向に複数連結することによってタイヤ主気室とは独立した複数の副気室を前記リムの外周面及び前記隔壁と共に形成する蓋部材と、前記蓋部材に設けられ、タイヤ主気室と前記副気室と連通させる孔状の連通部と、を有することを特徴とするリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材。
【0082】次に、請求項13に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用を説明する。
【0083】複数の蓋部材を、タイヤ軸方向に沿って延びる隔壁を外周面に間隔を開けて複数形成したリムの径方向外側に配置してリム周方向に連結することにより、タイヤ主気室とは独立した複数の副気室がリムの外周面と複数の蓋部材との間に形成される。
【0084】副気室とタイヤ主気室とは、孔状の連通部で連結される。
【0085】この副気室と連通部がヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する。
【0086】なお、その他の作用は請求項1の作用と同様であるので説明は省略する。
【0087】請求項14に記載の発明は、請求項13記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材のリム周方向両端縁は、リム径方向に対して同一方向に傾斜した傾斜面とされており、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、一方の前記蓋部材の傾斜面と他方の前記蓋部材の傾斜面とが密着する、ことを特徴としている。
【0088】請求項14に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用は、請求項2の作用と同様であるので説明は省略する。
【0089】請求項15に記載の発明は、請求項13または請求項14に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部を備え、前記蓋部材のリム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部を備え、前記蓋部材をリム周方向に連結した際には、リム周方向に隣接する一方の前記蓋部材の前記第1の段部と、他方の前記蓋部材の第2の段部とは、少なくとも一部分がリム幅方向に沿って互いに密着する、ことを特徴としている。
【0090】請求項15に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用は、請求項3の作用と同様であるので説明は省略する。
【0091】請求項16に記載の発明は、請求項13乃至請求項15の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材は、金属板で形成されている、ことを特徴としている。
【0092】請求項16に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用は、請求項4の作用と同様であるので説明は省略する。
【0093】請求項17に記載の発明は、請求項13乃至請求項16の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記連通部は前記蓋部材に複数個設けられている、ことを特徴としている。
【0094】請求項17に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用は、請求項5の作用と同様であるので説明は省略する。
【0095】請求項18に記載の発明は、請求項13乃至請求項17の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記連通部は、前記蓋部材に形成した貫通孔に、前記蓋部材の厚み寸法よりも長い寸法の管状部材を取り付けて形成されている、ことを特徴としている。
【0096】請求項18に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用は、請求項6の作用と同様であるので説明は省略する。
【0097】請求項19に記載の発明は、請求項13乃至請求項17の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記連通部は、前記蓋部材の一部分を管形状に変形させて形成されており、前記蓋部材の厚み寸法よりも長く設定されている、ことを特徴としている。
【0098】請求項19に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用は、請求項7の作用と同様であるので説明は省略する。
【0099】請求項20に記載の発明は、請求項13乃至請求項19の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材において、前記蓋部材には、リムに取り付けたときの底部位置がリムホイールのビードシートよりも径方向内側に位置する凹状のウエル部が設けられている、ことを特徴としている。
【0100】請求項20に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材の作用は、請求項8の作用と同様であるので説明は省略する。
【0101】請求項21に記載のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールは、請求項13乃至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材をリムに取り付けたことを特徴としている。
【0102】請求項21に記載のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの作用は、請求項9の作用と同様であるので説明は省略する。
【0103】請求項22に記載のタイヤ・リム組立体は、請求項13乃至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材とタイヤをリムに取り付けたことを特徴としている。
【0104】請求項22に記載のタイヤ・リム組立体の作用は、請求項10の作用と同様であるので説明は省略する。
【0105】請求項23に記載のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法は、請求項13乃至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リムホイールのリム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器を構成する、ことを特徴としている。
【0106】請求項23に記載のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法の作用は、請求項11の作用と同様であるので説明は省略する。
【0107】請求項24に記載のタイヤ・リム組立体の製造方法は、請求項13至請求項20の何れか1項に記載のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材を、リム外周に取り付けてヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールを形成する第1の工程と、前記ヘルムホルツ共鳴吸音器付きのリムホイールにタイヤを装着して気体を充填する第2の工程と、を有することを特徴としている。
【0108】請求項24に記載のタイヤ・リム組立体の製造方法の作用は、請求項12の作用と同様であるので説明は省略する。
【0109】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態]本発明のタイヤ・リム組立体の第1の実施形態を図1乃至図4にしたがって説明する。
【0110】図1(A)に示すように、本実施形態のタイヤ・リム組立体8では、タイヤ14がリムホイール10のリム16に装着されている。
【0111】図1(A)、及び図2に示すように、リム16の外周部には、図3に示すような蓋部材40がリム周方向に沿って複数(本実施形態では5個)配置されている。
【0112】本実施形態の蓋部材40は、リムホイール10と同じ金属の略長方形の板材(アルミニューム板)をプレス加工することで形成されており、リム16の外周面に沿って周方向に湾曲していると共に、一部が幅方向にも湾曲している。
【0113】図1(A)に示すように、蓋部材40は、リムホイール10に対して、一方のビードシート26と他方のビードシート26を跨ぐように設けられ、図1(B)に示すように、ネジ41でビードシート26に取り付けられている。
【0114】蓋部材40の周方向の一方の端縁40A、及び他方の端縁40Bは、図2に示すように各々傾斜面とされている。
【0115】図2に示すように、蓋部材40がリム16に取り付けられている状態では、一方の蓋部材40のリム径方向外側を向いている端縁40Bと、これに隣接する他方の蓋部材20のリム径方向内側を向いている端縁40Aとが密着している。
【0116】図3に示すように、蓋部材40の中央部分には、円形の連通孔42が形成されている。
【0117】図2、及び図3に示すように、蓋部材40には、内周面(ホイール側の面)の周方向一端側に隔壁44がネジ46で固定されている。
【0118】本実施形態では、図1(B)に示すように、リム16のビードシート26に段部28を形成し、その段部28に蓋部材40の幅方向端部を係合させているが、場合によっては段部28は無くても良い。
【0119】また、蓋部材40には、タイヤ装着時にタイヤビード部を落とし込むための凹状のウエル部30が形成されている。なお、ウエル部30の底部は、ビードシート26よりもタイヤ径方向内側に位置している。
【0120】リム16と蓋部材40との間には、リム16と蓋部材40と隔壁44とで囲まれる副気室32が、リム周方向に5つ形成される。
【0121】隔壁44は、リム16に密着しており、各副気室32は完全に独立している。
【0122】なお、タイヤ14と蓋部材40との間は、タイヤ主気室18が副気室32と独立して形成される。
【0123】蓋部材40には、円形の連通孔42が形成されている。
【0124】連通孔42の形成位置は、副気室32の中央付近が好ましい。
【0125】なお、副気室32の中央付近とは、図4(A)に示すように、リム周方向に関しては副気室32の隔壁44から30mm以上、及びリム幅方向に関しては副気室32の内壁を構成するリム16の側壁16B(詳しくは、蓋部材40と側壁16Bとの接点)より15mm以上離れた範囲内(図4(A)の斜線部分)であり、特に周方向に関しては両端の隔壁44へ均等な距離の位置、すなわち副気室32の周方向中央付近が好ましい。
【0126】副気室32は連通孔42を介してタイヤ主気室18に連通されている。
【0127】本実施形態では、この副気室32と連通孔42とでヘルムホルツ共鳴吸音器が構成されている。
【0128】ここで、タイヤ・リム組立体8は、下式を満足するように、各部の設定を行う。
【0129】
【数2】

0:共鳴周波数(Hz)
V:副気室体積(cm3
S:連通孔総断面積(cm2
L:連通孔長さ(cm)
N:連通孔個数/副気室R:ホイール径(inch)
(作用)次に、本実施形態のリムホイール10の作用を説明する。
【0130】タイヤ主気室18は円環状であるので、走行によりタイヤ14が振動すると、車内騒音の原因の一つである空洞共鳴音がタイヤ主気室18内で発生する。
【0131】副気室32、及び連通孔42で構成されるヘルムホルツ共鳴吸音器の共鳴周波数を、このタイヤ主気室18の空洞共鳴音の周波数に一致させることにより、上記空洞共鳴音を低減することができる。
【0132】なお、ヘルムホルツ共鳴吸音器の共鳴周波数は自由に変更できるので、所望の周波数の音を低減することができる。
【0133】本実施形態の副気室32は、周方向に連続した環形状となっていないので、副気室32での空洞共鳴の発生を防止できる。
【0134】また、この蓋部材40には、凹状のウエル部30が設けられているため、タイヤ14のビード部をウエル部30に落とし込むことができ、従来通りタイヤ14をリム組することができる。
【0135】なお、蓋部材40の端縁40A、及び端縁40Bが垂直面であると、蓋部材40の周方向の寸法誤差等によって、蓋部材40と蓋部材40との間に隙間を生じる場合があり(逆に、隙間が生じないように長めに作製すると、蓋部材40が一部分浮いてしまう。)、空気の漏れを無くすためには該隙間をシール剤等で充填する必要が生じるが、本実施形態では、周方向の端縁40A、及び端縁40Bを傾斜面としたので、蓋部材40に周方向の寸法誤差が多少あったとしても図2に示すように一方の蓋部材40の端縁40Aと他方の蓋部材40の端縁40Bとを確実に密着させることができる。
【0136】ところで、蓋部材40が金属板のプレス成形品であり、連通孔42がパンチ、またはドリルにより形成されている場合、連通孔42の長さは、金属板の板厚となってしまう。
【0137】また、燃費の向上や、車両のバネ下荷重を軽くするためには、蓋部材40の板厚を薄くして軽量化することが好ましい。
【0138】所望の共鳴周波数を得るための連通孔42の長さが蓋部材40の板厚よりも大きくなる場合には、例えば、図5に示すように蓋部材40に形成した孔48にゴム等のグロメット50を取り付けたり、図6に示すようなバーリング加工52を施せば、板厚よりも長い寸法の連通孔42を簡単に得ることができる。
【0139】なお、図7に示すように、蓋部材40にパイプ54を取り付ければ、連通孔42をさらに長くすることもできる。
【0140】また、本実施形態では、図4(A)に示すように蓋部材40の中央部に連通孔42を1個形成したが、前述した数2の数式に従って設定すれば図4(B)に示すように径の小さい連通孔48を複数形成しても良い。
【0141】径の小さい複数の連通孔48は、径の大きい連通孔42よりも空気が出入りする際の抵抗が増えるので、ダンピング性が向上する。
【0142】また、蓋部材40をリム16に取り付けるだけでヘルムホルツ共鳴吸音器を形成できる。
[第2の実施形態]本発明のタイヤ・リム組立体の第2の実施形態を図8にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0143】図8に示すように、蓋部材40のリム周方向の一方の端縁側には外周面と平行で、かつ外周面よりもリム径方向内側に位置すると共にリム径方向外側に向く第1の段部40Cが形成されており、リム周方向の他方の端縁側には内周面と平行で、かつ内周面よりもリム径方向外側に位置すると共にリム径方向内側に向く第2の段部40Dが形成されている。
【0144】本実施形態では、リム周方向に隣接する一方の蓋部材40の第1の段部40Cと、他方の蓋部材40の第2の段部40Dとは、一部分がリム幅方向に沿って互いに密着して蓋部材間をシールしている。
【0145】リム径方向外側を向いている第1の段部40Cに対しては、リム径方向内側を向いている第2の段部40Dが覆うので、蓋部材40をネジ等でリム16に取りつける場合には、密着性が向上する。
【0146】また、第1の段部40Cと第2の段部40Dとの一部分をリム幅方向に沿って互いに密着させているので、蓋部材40の周方向寸法に多少の誤差があった場合でも、蓋部材間のシール性は確保される。
【0147】なお、タイヤ空洞共鳴音の低減効果は前述した実施形態と同様である。
[第3の実施形態]本発明のタイヤ・リム組立体の第3の実施形態を図9にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。本実施形態のリム16の外周面には、図9に示すように、タイヤ軸方向(図9の紙面裏表方向)に沿って延びる隔壁16Aが、等間隔に5個形成されている。
【0148】また、本実施形態の蓋部材40には隔壁44が設けられていない。
【0149】蓋部材40の周方向端部は、隔壁16Aの部分で互いに突き合わされている。
【0150】本実施形態では、リム16の外周面、隔壁16A、及び蓋部材20によって5つの副気室32が形成されている。
【0151】なお、タイヤ空洞共鳴音の低減効果は前述した実施形態と同様である。
[その他の実施形態]上記実施形態では、蓋部材40が金属板から形成されていたが、本発明はこれに限らず、強度があれば合成樹脂等の他の材料で形成しても良い。
【0152】また、上記実施形態では、蓋部材40をネジ止めしたが、接着剤で接着、あるいは溶接しても良い。
【0153】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のリムホイール用のヘルムホルツ共鳴吸音器構成部材は上記の構成としたので、リムに取り付けることによりヘルムホルツ共鳴吸音器をリムに形成でき、自動車に用いた際に、静粛性を向上させることができる、という優れた効果を有する。また、特殊なリムホイールを用いることなく、ヘルムホルツ共鳴吸音器をリムに形成できる。
【0154】本発明のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールは上記の構成としたので、自動車に用いた際に、静粛性を向上させることができる、という優れた効果を有する。
【0155】本発明のタイヤ・リム組立体は上記の構成としたので、自動車に用いた際に、静粛性を向上させることができる、という優れた効果を有する。
【0156】本発明のヘルムホルツ共鳴吸音器付きリムホイールの製造方法によれば、自動車の静粛性を向上させることのできるリムホイールを容易に製造できる、という優れた効果を有する。
【0157】また、本発明のタイヤ・リム組立体の製造方法によれば、自動車の静粛性を向上させることのできるタイヤ・リム組立体を容易に製造できる、という優れた効果を有する。
【出願人】 【識別番号】000005278
【氏名又は名称】株式会社ブリヂストン
【住所又は居所】東京都中央区京橋1丁目10番1号
【出願日】 平成14年5月16日(2002.5.16)
【代理人】 【識別番号】100079049
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 淳 (外3名)
【公開番号】 特開2003−326907(P2003−326907A)
【公開日】 平成15年11月19日(2003.11.19)
【出願番号】 特願2002−141079(P2002−141079)