| 【発明の名称】 |
雪道等走行用装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】林 徹夫 【住所又は居所】京都市北区大宮西野山町9番地の15 中技商事株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】自動車本体のタイヤの寿命を低下させることなく、しかも、雪道等において安全に自動車を走行させることのできる補助輪型雪道等走行用装置を提供する。
【解決手段】自動車の車輪1のホイール3にアダプタディスク8を常時固定しておく。一方、少なくともトレッド面に感温ゴムを用いたタイヤ7を持つ補助輪2を用意しておく。補助輪2のタイヤ7は、前記アダプタディスク8に装着可能な補助輪ホイール6の周囲に装着されており、補助輪2の直径は自動車の車輪1の直径と略同じかやや大きいものとしておく。自動車が雪道等に入ると、自動車の車輪1を板等に乗り上げ、補助輪2をアダプタディスク8に装着する。雪道等では補助輪2のタイヤ7が硬化し、路面を確実にグリップする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 a)自動車の車輪のホイールに固定するアダプタディスクと、b)上記アダプタディスクに装着可能な補助輪ホイールと、該補助輪ホイールの周囲に装着した、少なくともトレッド面に感温ゴムを用いたタイヤとから成る、前記自動車の車輪と略同じかやや大きい直径を有する補助輪と、を有することを特徴とする雪道等走行用装置。 【請求項2】 補助輪のタイヤが空気入りタイヤであることを特徴とする請求項1に記載の雪道等走行用装置。 【請求項3】 補助輪のタイヤがソリッドタイヤであることを特徴とする請求項1に記載の雪道等走行用装置。 【請求項4】 上記補助輪のタイヤが全部上記感温ゴムから成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の雪道等走行用装置。 【請求項5】 上記補助輪のタイヤのトレッド面以外の部分には通常のゴムを用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の雪道等走行用装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、雪道等を安全に走行するために、自動車の車輪の外側に車輪と並列に装着する補助輪を用いた雪道等走行用装置に関する。 【0002】 【従来の技術】雪道や凍結路面上をスリップすることなく自動車を安全に走行させるため、従来よりスノーチェーンやスパイクタイヤが使用されている。しかし、スノーチェーンは装着が難しく、また、走行中の振動や騒音が大きい。一方、スパイクタイヤは、通常のタイヤ(車輪)との交換という面倒な作業が必要である。また、いずれも、路面を傷め、多量の粉塵を発生させるという社会的問題が指摘されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】このような問題点に鑑みて、本願出願人は実用新案登録第3048090号「自動車タイヤの滑り止め装置」を提案した。しかし、この滑り止め装置で用いる補助輪は常時車輪に取り付けておくものであり、雪道等に遭遇したときに車輪のタイヤの空気圧を減圧して補助輪を地面に接触させるというものであった。そのため、補助輪の必要がなくなれば、車輪のタイヤに再度空気を注入しなければならないが、これはどこでも容易にできるという作業ではない。また、自動車タイヤは一般に、減圧して使用すると寿命が大きく低下するという問題があった。 【0004】本発明は、自動車本体のタイヤの寿命を低下させることなく、しかも、雪道等において安全に自動車を走行させることのできる走行用装置を提供するものである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために成された本発明に係る雪道等走行用装置は、a)自動車の車輪のホイールに固定するアダプタディスクと、b)上記アダプタディスクに装着可能な補助輪ホイールと、該補助輪ホイールの周囲に装着した、少なくともトレッド面に感温ゴムを用いたタイヤとから成る、前記自動車の車輪と略同じかやや大きい直径を有する補助輪と、を有することを特徴とする【0006】ここで、「感温ゴム」とは、所定の温度以下で硬化し、それ以上の温度で軟化するようなゴムのことを言う。この所定の温度としては、路面が凍結する温度である0℃付近に設定しておくことが望ましい。このような感温ゴムの一例としては、特公平6-62836号公報に記載されている「ポリノルボーネンに芳香族油で可塑化させ、二次転移点を0℃±5℃の範囲に調整された改良ポリマーに、金属酸化物微粒子を、ポリノルボーネン100部に対し、50部以上の割合で配合して成る加硫ゴム組成物」を挙げることができる。 【0007】 【発明の実施の形態及び効果】本発明に係る雪道等走行用装置のうち、アダプタディスクは常時車輪のホイールに取り付けておく。アダプタディスク自体は薄くて小さなものでよいため、通常走行時に車輪の重量(いわゆるばね下重量)を大きく増加させることがない。そのため、回転慣性が小さく、燃費の増大を引き起こすことがない。また、乗り心地を低下させることが少ない。 【0008】自動車が雪道等に入る際に、補助輪をこのアダプタディスクに取り付ける。詳しくは、補助輪のホイール(補助輪ホイール)をアダプタディスクに取り付ける。補助輪の直径は自動車の車輪の直径とほぼ同じかやや大きいため、装着の際には自動車の車輪を板等の上に乗り上げる等の操作が必要であるが、これはそう面倒な作業ではない。補助輪を装着した後は、補助輪の直径の方が自動車の車輪の直径よりもやや大きいときは、補助輪のタイヤが主として路面と接し、路面グリップを行う。車輪のタイヤ(以下、こちらを本タイヤと呼ぶ)は路面から僅かに浮き上がるか軽く路面と接する程度であり、路面グリップにはほとんど寄与しない。補助輪のタイヤのトレッド面は感温ゴムで構成されているため、雪道等ではトレッド面が硬化し、滑りやすい路面でも確実にグリップする。補助輪の直径が自動車の車輪の直径とほぼ同じである場合も、補助輪のタイヤの硬化したトレッド面が主に路面をグリップする。これにより、自動車は従来のタイヤチェーンやスパイクタイヤを装着したときと同様に、安全に雪道等を走行することができる。補助輪の直径が自動車の車輪の直径とほぼ同じである場合でも、補助輪のタイヤが硬化しているため、補助輪のタイヤが主に路面のグリップ力を確保する。いずれの場合であっても、雪道等では本タイヤの役割は大幅に低下し、また、本タイヤの空気圧を低下させることもないので、本タイヤの寿命の低下という問題は生じない。 【0009】雪道等を抜け、必要がなくなったときは、装着時と同様に自動車の車輪を板等に乗り上げ、補助輪ホイールをアダプタディスクから取り外す。このように、補助輪の装着・取り外しは非常に容易であり、タイヤチェーンを取り付けたり車輪自体をスパイクタイヤに交換する場合のような面倒な作業は不要である。 【0010】なお、補助輪のタイヤは、空気入りタイヤであってもよいし、空気を用いないソリッドタイヤであってもよい。 【0011】また、補助輪のタイヤは、全部感温ゴムで作製してもよいし、トレッド面以外の部分には通常のゴムを用いてもよい。 【0012】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例である雪道等走行用装置の分解斜視図、図2は自動車の車輪に装着された雪道等走行用装置の断面図、図3は補助輪の正面図、図4はアダプタディスクの正面図と断面図、図5は補助輪を自動車の車輪に装着する際の説明図、図6は補助輪を装着した車輪が雪道等を走行している状態の説明図である。 【0013】図1に示される通り、雪道等走行用装置は補助輪2とアダプタディスク8から成る。図2に示されるように、アダプタディスク8は自動車の車輪1のホイール3に常時固定しておく。アダプタディスク8のホイール3への固定は、ホイール3を車軸に固定するためのボルト(ホイールボルト)11に長い管状ナット12を取り付け、その端面にアダプタディスク8を取り付けてボルト13で固定するのが便利である。また、ホイールボルト11を長いボルトに取り替え、それをアダプタディスク8のホイール3への固定にも共用するという方法もある。もちろん、ホイールボルト11とは別のボルト・ナットでホイール3に固定してもよい。 【0014】図1に示すように、アダプタディスク8は皿状となっており、中央のホイール取付部9と周囲のフランジ状の補助輪取付部10から構成される。図4に示すように、ホイール取付部9には内外2つの同心円上に配列された5個ずつのボルト孔9a、9bが設けられている。これにより、異なる種類のホイール(タイヤサイズ)にも装着可能となっている。補助輪取付部10には、4個のボルト孔10aが設けられている。こちらは補助輪2を取り付けるためだけであるため、4個で十分である。 【0015】図3に示すように、補助輪2は補助輪ホイール6と補助輪タイヤ7から構成される。本実施例では、補助輪ホイール6は強化プラスチックで作製した。もちろん、通常の自動車の車輪と同様にスチール(鋼板)製やアルミダイキャスト製としてもよい。 【0016】補助輪タイヤ7は、感温ゴムで作製する。具体的には前記の、特公平6-62836号公報に記載されている「ポリノルボーネンに芳香族油で可塑化させ、二次転移点を0℃±5℃の範囲に調整された改良ポリマーに、金属酸化物微粒子を、ポリノルボーネン100部に対し、50部以上の割合で配合して成る加硫ゴム組成物」を使用した。補助輪タイヤ7のトレッド面は、硬化時に十分な路面グリップ力を発揮するように、やや溝の深いブロックパターンとするのが望ましい。 【0017】次に、補助輪2を車輪1に取り付ける方法について説明する。自動車が雪道等に入り、補助輪2を装着する必要が出てきたとき、車輪1の直前の道路上に板16等を置き、自動車を少し動かして車輪1を板16の上に乗り上げる(図5)。 【0018】次いで、図1、図2に示すように、車輪1に固定されているアダプタディスク8に補助輪2を4本のボルト14で固定する。固定後は図5に示すように、補助輪タイヤ7の外周は本タイヤ4の外周とほぼ同一か、やや外側に位置する。その後、自動車を少し動かし、車輪1を板16から降ろすと、補助輪タイヤ7のトレッド面が路面に接触する。路面が雪や氷等で氷点下の温度となっているときは、補助輪タイヤ7は急速に硬化し、そのトレッドパターンと相まって路面上の雪や氷の層17を確実にグリップするようになる(図6)。このため、自動車は雪道等を安全に走行することができる。 【0019】自動車が雪道外または凍結路外に出た場合には、一旦自動車を停止させ、同様に自動車の車輪部分の直前に板16を置き、自動車を少し動かして本タイヤ4を板16の上に乗り上げて補助輪2を取り外す。 【0020】なお、仮に雪道外または凍結路外で本実施例の補助輪2を装着したまま走行しても、補助輪タイヤ7の温度が上昇するため、そのゴムが軟化し、路面のグリップは自動車本体のタイヤ4が主として負担する。このため、自動車の路面グリップも確保されるとともに、補助輪タイヤ7の摩耗も抑えられる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】597054633 【氏名又は名称】中技商事株式会社 【住所又は居所】京都府京都市北区大宮西野山町9番地15
|
| 【出願日】 |
平成14年5月9日(2002.5.9) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095670 【弁理士】 【氏名又は名称】小林 良平
|
| 【公開番号】 |
特開2003−326903(P2003−326903A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−134622(P2002−134622) |
|